JP2000345816A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

バルブタイミング調整装置

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JP2000345816A
JP2000345816A JP11152464A JP15246499A JP2000345816A JP 2000345816 A JP2000345816 A JP 2000345816A JP 11152464 A JP11152464 A JP 11152464A JP 15246499 A JP15246499 A JP 15246499A JP 2000345816 A JP2000345816 A JP 2000345816A
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正泰 牛田
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    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34483Phaser return springs
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間でエンジンを始動するバルブタイミン
グ調整装置を提供する。 【解決手段】 タイミングギア10およびシューハウジ
ング12はクランクシャフトとともに回転する。ベーン
ロータ15はシューハウジング12内に相対回動可能に
収容されており、カムシャフト2とともに回転する。ス
プリング24はシューハウジング12に対しベーンロー
タ15に進角方向に回転するトルクを加える。シューハ
ウジング12に対し最遅角位置と最進角位置との中間位
置においてストッパピストン31は嵌合リング36に嵌
合可能である。ストッパピストン31が嵌合リング36
に嵌合すると、シューハウジング12とベーンロータ1
5との相対回動が拘束される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁および排気弁
の少なくともいずれか一方の開閉タイミング(以下、
「開閉タイミング」をバルブタイミングという)を運転
条件に応じて変更するためのバルブタイミング調整装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンのクランクシャフトと同
期回転するタイミングプーリやチェーンスプロケットを
介してカムシャフトを駆動し、タイミングプーリやチェ
ーンスプロケットとカムシャフトとの相対回動による位
相差により吸気弁および排気弁の少なくともいずれか一
方のバルブタイミングを油圧制御するベーン式のバルブ
タイミング調整装置が知られている。このような作動流
体を用いたベーン式のバルブタイミング装置では、吸気
弁および排気弁の少なくともいずれか一方を駆動するこ
とにより正・負に変動する負荷トルクをカムシャフトが
受けるので、例えばエンジン始動開始時のクランキング
時のように作動流体が充分に供給されていない状態にお
いて、ベーン部材を収容するハウジング部材に対しベー
ン部材が揺動しハウジング部材とベーン部材との衝突に
より打音が発生するという問題がある。ここで、正の負
荷トルクはクランクシャフトに対しカムシャフトの遅角
方向に働き、負の負荷トルクはクランクシャフトに対し
カムシャフトの進角方向に働く。
【0003】そこで、バルブタイミング調整装置に作動
流体が充分に供給されていない状態において、例えばベ
ーン部材に収容したストッパピンをハウジング部材に嵌
合させることによりハウジング部材に対するベーン部材
の揺動を防止し、打音の発生を防止するものが知られて
いる。作動流体が充分に供給されると流体圧力によりス
トッパピンがハウジング部材から抜けるので、ハウジン
グ部材に対しベーン部材を相対回動制御できる。ハウジ
ング部材にストッパピンを嵌合させる位置は、ハウジン
グ部材に対しベーン部材が最遅角か最進角にあるときで
ある。つまり、クランクシャフトに対しカムシャフトが
最遅角か最進角にあるときである。
【0004】しかし、例えば吸気弁のバルブタイミング
を調整する場合、クランクシャフトに対しカムシャフト
が最進角にある位置でストッパピンがハウジング部材に
嵌合する構成では、クランクシャフトに対しカムシャフ
トが最進角にある状態でエンジンを始動する。この場
合、排気弁と吸気弁との開弁期間が重複し排気ガスが吸
気側に還流するので、燃焼不良等を起こし始動が困難に
なる。
【0005】また、吸気弁のバルブタイミングを調整す
る場合、クランクシャフトに対しカムシャフトが最遅角
にある位置でストッパピンがハウジング部材に嵌合する
構成では、クランクシャフトに対しカムシャフトが最遅
角にある状態でエンジンを始動する。この場合、吸気弁
が開弁しているときに圧縮行程が開始するので、圧縮比
が低下し出力不足になることにより始動が困難になる。
【0006】そこで、特開平9−324613号公報に
開示されているバルブタイミング調整装置では、クラン
クシャフトに対し最遅角と最進角との中間にカムシャフ
トが位置するときにハウジング部材にストッパピンが嵌
合することにより、クランクシャフトに対するカムシャ
フトの相対回動を規制している。最遅角と最進角の中間
位置でエンジンを始動することにより、クランクシャフ
トに対しカムシャフトが好適な位相位置にある状態でエ
ンジンを始動できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吸気弁
および排気弁の少なくともいずれか一方を開閉駆動する
ことによりカムシャフトが遅角方向および進角方向に受
ける負荷トルクの平均は遅角方向に働く。特開平9−3
24613号公報に開示されているようなバルブタイミ
ング調整装置の構成では、エンジンが停止するときに作
動流体の圧力が低下すると、負荷トルクによりクランク
シャフトに対しカムシャフトが遅角側に回転する。
【0008】中間位置よりも進角側でエンジンが停止す
るとき、カムシャフトとともにベーン部材が遅角方向に
回転する途中にストッパピンがハウジング部材に嵌合可
能な中間位置が存在する。したがって、ストッパピンが
ハウジング部材に嵌合することにより、クランクシャフ
トに対しカムシャフトをエンジン始動に好適な位置に保
持しエンジンを始動できる。しかし、中間位置よりも遅
角側でエンジンが停止するとき、負荷トルクによりクラ
ンクシャフトに対しカムシャフトはさらに遅角方向に回
転する。中間位置よりも遅角側、つまりクランクシャフ
トに対しカムシャフトがエンジン始動に好ましくない位
相位置にあるときエンジンを始動すると、エンジンの始
動が困難になる。作動流体が供給されれば流体圧力によ
り中間位置までベーン部材を回転させることによりスト
ッパピンがハウジング部材に嵌合しエンジンを始動可能
になるが、始動するまでの時間が長くなる。また、作動
流体が供給されストッパピンがハウジング部材に嵌合す
るまでの間、負荷トルクの変動によりハウジング部材に
対しベーン部材が揺動し、打音を発生することがある。
【0009】本発明の目的は、短時間でエンジンを始動
するバルブタイミング調整装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、打音の発生を防止するバルブタイ
ミング調整装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
バルブタイミング調整装置によると、ベーン部材を収容
する収容室の周方向両端の間における中間位置におい
て、つまり駆動軸に対する従動軸の最遅角位置と最進角
位置との中間において、ハウジング部材に対するベーン
部材の相対回動を拘束する拘束手段を備えている。最遅
角位置および最進角位置を除きエンジン始動に好適な中
間位置でハウジング部材とベーン部材とを保持すること
により、エンジンを短時間で始動できる。
【0011】さらに、駆動軸に対し進角する方向に従動
軸にトルクを加える進角手段を備えている。したがっ
て、駆動軸に対し中間位置よりも遅角側に従動軸が位置
する状態でエンジンが停止またはエンジンの始動を開始
するとき、進角手段が加える進角トルクにより駆動軸に
対し従動軸が進角側に回転し、当接部が被当接部に当接
できる。最遅角と最進角との間における始動に好適な中
間位置においてハウジング部材とベーン部材との相対回
動を拘束するので、エンジンを短時間で始動することが
できる。さらに、エンジン始動開始直後のクランキング
時、作動流体が充分に供給されていない期間中において
打音の発生を防止できる。
【0012】本発明の請求項2記載のバルブタイミング
調整装置によると、駆動軸に対し従動軸が最遅角位置に
あるとき、負荷トルクの平均より大きな進角トルクを進
角手段が従動軸に加え、当接部が被当接部に当接可能な
中間位置において負荷トルクの平均以上の進角トルクを
従動軸に加える。したがって、駆動軸に対し従動軸が最
遅角にある状態でエンジンが停止またはエンジンの始動
を開始するとき、進角手段が加える進角トルクにより従
動軸が遅角側から進角側の中間位置まで回転し、当接部
が被当接部材に当接可能である。
【0013】本発明の請求項3記載のバルブタイミング
調整装置によると、進角手段が従動軸に加える進角トル
クは、遅角方向に働く負荷トルクの最大値より小さくな
るように設定されている。中間位置よりも進角側でエン
ジンが停止またはエンジンの始動を開始するとき、従動
軸は駆動軸に対し進角側から遅角側の中間位置まで揺動
可能であるから、当接部が被当接部に当接可能である。
【0014】エンジンが停止またはエンジンの始動開始
するとき、ハウジング部材に対するベーン部材の相対位
置に関わらずハウジング部材とベーン部材とを中間位置
に拘束可能である。したがって、エンジンを短時間で始
動できる。
【0015】本発明の請求項4記載のバルブタイミング
調整装置によると、請求項3記載の構成に加え、進角手
段は、中間位置において負荷トルクの平均とほぼ等しい
進角トルクを従動軸に加える。つまり、最遅角位置と中
間位置との間では、進角手段が従動軸に加える進角トル
クは負荷トルクの平均以上であり、中間位置と最進角位
置との間では進角トルクは負荷トルクよりも小さい。し
たがって、エンジンが停止またはエンジンの始動を開始
するとき、中間位置より遅角側に従動軸が位置するとき
は進角手段の進角トルクにより、中間位置より進角側に
従動軸が位置するときは負荷トルクにより、駆動軸に対
する従動軸の相対位置に関わらず従動軸は駆動軸に対し
中間位置に相対回転し当接部部が被当接部に当接する。
したがって、エンジンを短時間で始動できる。
【0016】本発明の請求項5記載のバルブタイミング
調整装置によると、当接部が中間位置を通過し駆動軸に
対し従動軸が進角方向に回転すると、従動軸に進角手段
の進角トルクが加わらない。したがって、最遅角位置と
中間位置との間で進角手段が従動軸に加える進角トルク
が負荷トルクの平均以上であれば、エンジンが停止また
はエンジンの始動を開始するとき、中間位置より遅角側
に従動軸が位置するときは進角手段の進角トルクによ
り、中間位置より進角側に従動軸が位置するときは負荷
トルクにより、駆動軸に対する従動軸の相対位置に関わ
らず従動軸は駆動軸に対し中間位置に相対回転し当接部
部が被当接部に当接する。したがって、エンジンを短時
間で始動できる。
【0017】本発明の請求項6記載のバルブタイミング
調整装置によると、当接部および被当接部の少なくとも
いずれか一方の当接側端部はテーパ状に形成されてい
る。したがって、当接部が被当接部に滑らかに当接す
る。
【0018】本発明の請求項7記載のバルブタイミング
調整装置によると、遅角室および進角室の両室に作動流
体を供給する流体供給手段を備える。したがって、エン
ジン始動時、遅角室および進角室に作動流体が充填され
てから当接部と被当接部との拘束状態を解除することが
できる。したがって、作動流体の圧力が充分に上昇して
いない状態で当接部と被当接部との拘束状態が解除され
ても、ハウジング部材に対するベーン部材の揺動を防止
し、打音の発生を防止する。
【0019】本発明の請求項8記載のバルブタイミング
調整装置によると、当接部と被当接部とが拘束状態にあ
るとき遅角室と進角室とを連通する連通路を開放し、当
接部と被当接部とが拘束解除状態にあるとき連通路を閉
塞している。したがって、当接部と被当接部とが拘束状
態にあるエンジン始動時、遅角室および進角室に作動流
体を供給し遅角室および進角室に作動流体が充填されて
から当接部と被当接部との拘束状態を解除することがで
きる。したがって、作動流体の圧力が充分に上昇してい
ない状態で当接部と被当接部との拘束状態が解除されて
も、ハウジング部材に対するベーン部材の揺動を防止
し、打音の発生を防止する。また、当接部と被当接部と
の拘束状態が解除されると、連通路を介しての遅角室と
進角室との連通は遮断されるので、遅角室および進角室
の圧力を制御することによりバルブタイミングの調整を
高精度に行うことができる。
【0020】本発明の請求項9記載のバルブタイミング
調整装置によると、請求項8記載のバルブタイミング調
整装置の構成に加え、作動流体供給路および作動流体排
出路と遅角室および進角室との連通を切り換える切換弁
は、遅角室または進角室の一方に作動流体を供給し遅角
室または進角室の他方からの作動流体の排出を遮断する
切換部を有している。したがって、エンジン始動時にお
いて、遅角室および進角室に供給される作動流体が排出
されないので、遅角室および進角室に作動油を充填でき
る。作動流体の圧力が充分に上昇していない状態で当接
部と被当接部との拘束状態が解除されても、ハウジング
部材に対するベーン部材の揺動を防止し、打音の発生を
防止する。
【0021】本発明の請求項10記載のバルブタイミン
グ調整装置によると、作動流体供給路および作動流体排
出路と遅角室および進角室との連通を切り換える切換弁
は、遅角室および進角室の両室と作動流体供給路とを連
通する切換部を有する。したがって、エンジン始動時に
おいて、遅角室および進角室の両室に作動流体を供給し
遅角室および進角室に作動油を充填できる。したがっ
て、作動流体の圧力が充分に上昇していない状態で当接
部と被当接部との拘束状態が解除されても、ハウジング
部材に対するベーン部材の揺動を防止し、打音の発生を
防止する。
【0022】本発明の請求項11記載のバルブタイミン
グ調整装置によると、遅角室から進角室に作動流体が流
れることを許可し進角室から遅角室に作動流体が流れる
ことを防止する逆止弁を有している。したがって、エン
ジン始動時において遅角室に作動油を供給することによ
り遅角室および進角室の両室に作動流体を供給し遅角室
および進角室に作動油を充填できる。したがって、作動
流体の圧力が充分に上昇していない状態で当接部と被当
接部との拘束状態が解除されても、ハウジング部材に対
するベーン部材の揺動を防止し、打音の発生を防止す
る。
【0023】本発明の請求項12記載のバルブタイミン
グ調整装置によると、当接部が被当接部との当接方向に
移動する速度を低減するダンパ手段を備えている。した
がって、ハウジング部材に対しベーン部材が相対回動
し、当接部が被当接部に当接可能な中間位置をベーン部
材が通過するとき、例えば被当接部と当接部との拘束状
態を解除する方向に働く油圧が低下しても、当接部が被
当接部側に移動する速度を低減するので、当接部が被当
接部に当接する前にベーン部材が中間位置を通過する。
したがって、ハウジング部材に対しベーン部材が滑らか
に相対回動する。
【0024】本発明の請求項13記載のバルブタイミン
グ調整装置によると、拘束手段は遅角室または進角室の
一方の作動流体圧力により拘束状態を解除され、遅角室
または進角室の他方の作動流体圧力により拘束状態と拘
束解除状態の境界位置において当接部を係止する係止部
材を有している。拘束手段の拘束状態を解除しない遅角
室または進角室の他方の作動流体圧力によりハウジング
部材に対しベーン部材を相対回動する場合、当接部は被
当接部との当接方向に移動する。しかし、拘束状態と拘
束解除状態の境界位置においてピストンが当接部を係止
するので、ハウジング部材に対するベーン部材の相対回
動中において当接部および係止部材が他部材と衝突する
ことを防止するので、ベーン部材はハウジング部材に対
し滑らかに相対回動する。
【0025】本発明の請求項14記載のバルブタイミン
グ調整装置によると、エンジン始動後当接部が被当接部
から離れると、遠心力により被当接部が径方向外側に移
動し、当接部が被当接部に当接不能になる。したがっ
て、ハウジング部材に対するベーン部材の相対回動中に
おいて当接部が他部材と衝突することを防止するので、
ベーン部材はハウジング部材に対し滑らかに相対回動す
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例によるエンジン用バ
ルブタイミング調整装置を図1に示す。第1実施例のバ
ルブタイミング調整装置1は油圧制御式であり、吸気弁
のバルブタイミングを制御するものである。
【0027】図1に示すハウジング部材の一方の側壁で
あるタイミングギア10は、図示しないギア列により図
示しないエンジンの駆動軸としてのクランクシャフトと
結合して駆動力を伝達され、クランクシャフトと同期し
て回転する。従動軸としてのカムシャフト2は、タイミ
ングギア10から駆動力を伝達され、図示しない吸気弁
を開閉駆動する。カムシャフト2は、タイミングギア1
0に対し所定の位相差をおいて回動可能である。タイミ
ングギア10およびカムシャフト2は図1に示す矢印X
方向からみて時計方向に回転する。以下この回転方向を
進角方向とする。
【0028】タイミングギア10とシューハウジング1
2およびベーンロータ15との間には、薄板状に形成さ
れた中間プレート17が介在している。中間プレート1
7はタイミングギア10とシューハウジング12および
ベーンロータ15との間からの油漏れを防止している。
タイミングギア10、シューハウジング12および中間
プレート17は駆動側回転体としてハウジング部材を構
成し、ボルト20により同軸上に固定されている。
【0029】シューハウジング12は周壁13とハウジ
ング部材の他方の側壁であるフロントプレート14とか
らなり一体に形成されている。図2に示すように、シュ
ーハウジング12は周方向にほぼ等間隔に台形状に形成
されたシュー12a、12b、12cを有している。シ
ュー12a、12b、12cの周方向の三箇所の間隙に
はそれぞれベーン部材としてのベーン15a、15b、
15cを収容する扇状の収容室50が形成されており、
シュー12a、12b、12cの内周面は断面円弧状に
形成されている。
【0030】図2に示すように、ベーン部材としてのベ
ーンロータ15は周方向にほぼ等間隔にベーン15a、
15b、15cを有し、ベーン15a、15b、15c
は各収容室50内に回動可能に収容されている。各ベー
ンは、各収容室50を遅角油圧室と進角油圧室とに二分
している。図2に示す遅角方向、進角方向を表す矢印
は、シューハウジング12に対するベーンロータ15の
遅角方向、進角方向を表している。図1に示すように、
ベーンロータ15およびブッシュ22は、ボルト21に
よりカムシャフト2に一体に固定されており、従動側回
転体を構成している。カムシャフト2に対するベーンロ
ータ15の回転方向の位置決めは、ピン23により行わ
れている
【0031】カムシャフト2およびブッシュ22はそれ
ぞれタイミングギア10の内周壁10aおよびフロント
プレート14の内周壁14aに相対回動可能に嵌合して
いる。したがって、カムシャフト2およびベーンロータ
15はタイミングギア10およびシューハウジング12
に対し同軸に相対回動可能である。タイミングギア10
の内周壁10aおよびフロントプレート14の内周壁1
4aは従動側回転体の軸受け部を構成している。
【0032】図3に示すように、進角手段としてのスプ
リング24はタイミングギア10に形成された円筒状の
凹部11内に収容されている。スプリング24の一端2
4aは凹部11の係止部11aに係止され、他端24b
はベーンロータ15の凹部16に圧入されているスプリ
ング止め25に係止されている。図2に示すように、シ
ューハウジング12に対しベーンロータ15が相対回動
するときにスプリング24の他端24bが回動可能な円
弧状の長穴17aが中間プレート17に形成されてい
る。長穴17aの周方向長さは、ベーン15bの周方向
長さより短い。これは、ベーンロータ15が相対回動し
ても、遅角油圧室52と進角油圧室55とが長穴17a
により連通することを防止するためである。また、凹部
11が形成するスプリング24を収容する空間はスプリ
ング24の挿入側以外を密封されているので、シューハ
ウジング12に対するベーンロータ15の回動に伴い遅
角油圧室52および進角油圧室55から凹部11内に作
動油が流入し凹部11内を充填すれば、それ以上作動油
は凹部11内に流入しない。
【0033】カムシャフト2が吸気弁を駆動するときに
受ける負荷トルクは図5に示すように正・負に変動して
いる。ここで、負荷トルクの正側はシューハウジング1
2に対しベーンロータ15を遅角側に付勢し、負荷トル
クの負側はシューハウジング12に対しベーンロータ1
5を進角側に付勢している。負荷トルクの平均は正側、
つまり遅角側に働く。スプリング24の付勢力はシュー
ハウジング12に対しベーンロータ15を進角側に回転
させるトルクとして働く。スプリング24がベーンロー
タ15に加える進角方向のトルクはベーンロータ15が
シューハウジング12に対し最遅角位置にあるとき最大
であり、進角方向に向かうにしたがい小さくなる。スプ
リング24がベーンロータ15に加える進角トルクは、
シューハウジング12に対するベーンロータ15の相対
回動位置に関わらずカムシャフト2が受ける負荷トルク
の平均よりも大きく、遅角方向に働く正の負荷トルクの
最大値よりも小さくなるように設定されている。
【0034】シール部材26は、図2に示すようにベー
ンロータ15の外周壁に嵌合している。ベーンロータ1
5の外周壁と周壁13の内周壁との間には微小クリアラ
ンスが設けられており、このクリアランスを介して油圧
室間に作動油が漏れることをシール部材26により防止
している。シール部材26はそれぞれ図1に示す板ばね
27の付勢力により周壁13に向けて押されている。
【0035】図1に示すように、ガイドリング30は収
容孔38を形成するベーン15aの内壁に圧入保持さ
れ、このガイドリング30に円筒状に形成された当接部
としてのストッパピストン31がカムシャフト2の回転
軸方向に摺動可能に収容されている。被当接部としての
嵌合リング36はフロントプレート14に形成された凹
部14bに圧入保持されている。ストッパピストン31
は嵌合リング36に当接し嵌合可能である。ストッパピ
ストン31および嵌合リング36の当接側はテーパ状に
形成されているので、ストッパピストン31は滑らかに
嵌合リング36に嵌合する。当接付勢手段としてのスプ
リング37は嵌合リング36側にストッパピストン31
を付勢している。ストッパピストン31、嵌合リング3
6およびスプリング37は拘束手段を構成している。
【0036】図4の(A)に示すように、ストッパピス
トン31は、有底の円筒状に形成されており、フロント
プレート14側から、先端部32、小径摺動部33、中
径摺動部34、大径摺動部35を有する。図4の(A)
に示す状態で、進角油圧室54の作動油を油路58から
油圧室42に供給できるように、先端部32に溝32a
が形成されている。各摺動部はガイドリング30の内周
壁と摺動する。ストッパピストン31の先端部32は、
図2に示すようにシューハウジング12に対し最遅角位
置と最進角位置のほぼ中間にベーンロータ15が位置す
るとき嵌合リング36に嵌合可能である。ストッパピス
トン31が嵌合リング36に嵌合した状態においてシュ
ーハウジング12に対するベーンロータ15の相対回動
は拘束されている。
【0037】ストッパピストン31が嵌合リング36に
嵌合することによりシューハウジング12とベーンロー
タ15との相対回動が拘束される中間位置は、エンジン
を始動可能にするように吸気弁のバルブタイミング、つ
まりクランクシャフトに対するカムシャフト2の位相差
を最適に設定する位置である。
【0038】図4の(A)に示すように、ガイドリング
30の内周壁と中径摺動部34の外周壁とにより環状に
形成されている油圧室41は、油路57を介し遅角油圧
室51と連通している。また、小径摺動部33と嵌合リ
ング36との間で先端部32の周囲に形成されている油
圧室42は、油路58を介し進角油圧室54と連通して
いる。油圧室42の油圧を受けるストッパピストン31
の受圧面積は、油圧室41の油圧を受ける受圧面積より
も大きくなるように設定されている。油圧室41、42
の作動油から受ける力はスプリング37の付勢力に抗し
嵌合リング36からストッパピストン31を抜く方向に
働く。
【0039】シューハウジング12に対しベーンロータ
15が中間位置から遅角側または進角側に回転するとス
トッパピストン31と嵌合リング36との周方向位置が
ずれることにより、ストッパピストン31は嵌合リング
36に嵌合しなくなる。
【0040】図1に示すように、タイミングギア10に
形成された連通路10bと、中間プレート17に形成さ
れた連通路17bと、ベーン15aに形成された連通路
45と、ストッパピストン31の反嵌合リング36側の
収容孔38とは、シューハウジング12に対しベーンロ
ータ15が図2に示す中間位置にあるとき互いに連通す
る。連通路10bは大気開放されているので、図2に示
す位置にあるとき、収容孔38は大気開放される。した
がって、中間位置において嵌合リング36からストッパ
ピストン31が抜け出る動きが妨げられない。図2に示
す中間位置からベーンロータ15が遅角側または進角側
に回転すると、連通路45と連通路17bとの位置がず
れるので収容孔38と連通路10bとの連通が遮断され
る。
【0041】図2に示すように、シュー12aとベーン
15aとの間に遅角油圧室51が形成され、シュー12
bとベーン15bとの間に遅角油圧室52が形成され、
シュー12cとベーン15cとの間に遅角油圧室53が
形成されている。また、シュー12cとベーン15aと
の間に進角油圧室54が形成され、シュー12aとベー
ン15bとの間に進角油圧室55が形成され、シュー1
2bとベーン15cの間に進角油圧室56が形成されて
いる。
【0042】遅角油圧室51、52、53はそれぞれ油
路63、64、65と連通し、進角油圧室54、55、
56はそれぞれ油路73、74、75と連通している。
ベーンロータ15のボス部15dおよびカムシャフト2
には、軸方向に油路60、61、70、71が形成され
ている。さらに、 ベーンロータ15のボス部15dに
は、カムシャフト2との当接部において油路61と連通
している油路62が設けられており、ブッシュ22との
当接部において油路70と連通している油路72が設け
られている。油路62および72はそれぞれC字状に形
成されている。
【0043】油路60、61はカムシャフト2の外周壁
に形成された溝通路90(図1参照)と連通しており、
油路70、71はカムシャフト2の外周壁に形成された
溝通路91(図1参照)と連通している。図1に示すよ
うに、溝通路90、91はそれぞれ油路92、93を介
し切換弁82と接続している。作動流体供給路としての
油供給路94は油ポンプ80と接続しており、作動流体
排出路としての油排出路95はドレイン81に向け開放
されている。油ポンプ80はドレイン81から汲み上げ
た作動油を切換弁82を介し各油圧室に供給する。切換
弁82は周知の4ポート案内弁である。
【0044】切換弁82の弁部材83は、スプリング8
4により一方向に付勢されており、ソレノイド85への
通電を制御することにより往復移動する。ソレノイド8
5への通電は、図示しないエンジン制御装置(ECU)
により制御される。弁部材83が往復移動することによ
り、油路92、93と作動流体供給路としての油供給路
94、作動流体排出路としての油排出路95との連通の
組み合わせ、および遮断が切り換わる。
【0045】以上の油路構成により、油ポンプ80から
遅角油圧室51、52、53あるいは進角油圧室54、
55、56、ならびに油圧室41または油圧室42に作
動油を供給可能になるとともに、各油圧室からドレイン
81へ作動油を排出可能になる。
【0046】次に、バルブタイミング調整装置1の作動
を説明する。エンジン始動前、ストッパピストン31が
嵌合リング36に嵌合していると、シューハウジング1
2に対するベーンロータ15の位相差、つまりクランク
シャフトに対するカムシャフト2の位相差がエンジンを
始動するために最も好適な位相に保持されているので、
エンジンは短時間で始動する。
【0047】また、エンジン始動前にストッパピストン
31が嵌合リング36に嵌合しておらず、クランクシャ
フトに対しカムシャフト2が中間位置よりも遅角側にあ
る状態でエンジンの始動を開始すると、スプリング24
がベーンロータ15およびカムシャフト2に加える進角
トルクにより、シューハウジング12に対しベーンロー
タ15は進角側の中間位置に向け相対回転する。エンジ
ン始動開始時のクランキング時において油圧室42に作
動油は導入されていないので、ベーンロータ15が中間
位置に達するとストッパピストン31はスプリング37
の付勢力により嵌合リング36に嵌合する。
【0048】エンジン始動前にストッパピストン31が
嵌合リング36に嵌合しておらず、クランクシャフトに
対しカムシャフト2が中間位置よりも進角側にある状態
でエンジンの始動を開始する場合を考える。既に述べた
ように、スプリング24がベーンロータ15およびカム
シャフト2に加える進角トルクは負荷トルクの遅角方向
に働く最大値より小さいので、負荷トルクの変動に伴い
シューハウジング12に対しベーンロータ15は遅角側
に揺動する。エンジン始動開始時のクランキング時にお
いて油圧室42に作動油は導入されていないので、遅角
側へ揺動するときベーンロータ15が中間位置に達する
と、ストッパピストン31はスプリング37の付勢力に
より嵌合リング36に嵌合する。
【0049】このように、エンジン始動前にストッパピ
ストン31が嵌合リング36に嵌合していなくてもエン
ジンの始動を開始すると速やかにストッパピストン31
が嵌合リング36に嵌合し、クランクシャフトに対しカ
ムシャフト2が中間位置に保持されるので、エンジンが
短時間で始動する。
【0050】エンジン始動開始時、ECUからの制御信
号により切換弁82の弁部83aが選択されるので、油
ポンプ80から油供給路94、油路92、90、油路6
0および61、油路63、64、65を介し遅角油圧室
51、52、53に作動油が供給される。さらに遅角油
圧室51から油路57を介し油圧室41に作動油が供給
される。しかし、エンジン始動開始時におけるクランキ
ング状態では、油ポンプ80から油圧室41に作動油が
まだ導入されていないので、ストッパピストン31の先
端部32はスプリング37の付勢力により嵌合リング3
6に嵌合しており、ベーンロータ15はシューハウジン
グ12に対し図2に示す中間位置にある。ベーンロータ
15はシューハウジング12に対し遅角側および進角側
への動きを規制されるので、エンジン始動開始時にカム
シャフト2が受ける負荷トルクが変動しても、シューハ
ウジング12とベーンロータ15とが衝突し打音を発生
することを防止する。
【0051】遅角油圧室51および油圧室41に作動油
が供給され、油圧室41の油圧が所定圧以上になると、
油圧室41の作動油からストッパピストン31が受ける
力により、図4の(B)に示すように、スプリング37
の付勢力に抗しストッパピストン31は嵌合リング36
から抜け出し、ベーンロータ15はシューハウジング1
2との拘束を解除される。スプリング24がベーンロー
タ15に加える進角トルクはカムシャフト2が受ける負
荷トルクの平均より大きいので、ストッパピストン31
が嵌合リング36から抜け出すとベーンロータ15はシ
ューハウジング12に対し進角側に相対回転しようとす
る。しかし、遅角油圧室51に作動油が供給されている
ので、ストッパピストン31が嵌合リング36から抜け
出しても、シューハウジング12に対しベーンロータ1
5は進角方向に回転しない。遅角油圧室51の油圧をさ
らに増加すれば、ベーンロータ15はシューハウジング
12に対し図2において反時計方向の遅角側に回転す
る。
【0052】次に、図2に示す状態から切換弁82の弁
部83cを選択すると、遅角油圧室51、52、53か
ら作動油が排出され、進角油圧室54、55、56に作
動油が供給される。そして、進角油圧室54から油路5
8を介し油圧室42に作動油が供給される。したがっ
て、ストッパピストン31が嵌合リング36から抜け出
た状態で、シューハウジング12に対しベーンロータ1
5は図2において時計方向、つまり進角側に回転する。
【0053】ベーンロータ15が相対回動しているとき
に切換弁82の弁部83bを選択すると、各油圧室への
作動油の供給、ならびに各油圧室からの作動油の排出が
遮断されるので、シューハウジング12に対しベーンロ
ータ15は最遅角位置と最進角位置との間で停止する。
【0054】このように各油圧室の油圧を調整すること
により、シューハウジング12に対するベーンロータ1
5の相対位相差、つまりクランクシャフトに対するカム
シャフト2の相対位相差を制御することができる。
【0055】シューハウジング12に対しベーンロータ
15が相対回動しているとき、ストッパピストン31が
嵌合リング36上を通過することがある。このとき、油
圧室41または油圧室42の油圧が低下すると、ストッ
パピストン31はスプリング37の付勢力により嵌合リ
ング36に向けて移動しようとする。しかし、図4の
(B)に示すように、嵌合リング36からストッパピス
トン31が抜け出た状態では、ガイドリング30の内周
壁と小径摺動部33の外周壁とにより、環状のダンパ室
43が形成される。図4の(B)に示す状態で、ダンパ
室43は密封されているので、ストッパピストン31が
嵌合リング36に向け移動しようとしても、ダンパ室4
3の作用により移動速度が低下する。したがって、嵌合
リング36に嵌合する前にストッパピストン31は嵌合
リング36上を通過し、ストッパピストン31が嵌合リ
ング36に嵌合することを防止する。
【0056】イグニションキーをオフすること等により
エンジンが停止するとき、遅角油圧室51、52、5
3、または進角油圧室54、55、56に供給される作
動油の圧力が低下する。カムシャフト2が受ける負荷ト
ルクの平均は遅角方向に働き、スプリング24がベーン
ロータ15に加える進角トルクはカムシャフト2が受け
る負荷トルクの平均よりも大きいので、エンジンが停止
するまでの間シューハウジング12に対しカムシャフト
2は進角方向に回転する。
【0057】ベーンロータ15が中間位置より遅角側に
ある状態でエンジンが停止しようとすると、スプリング
24の付勢力によりベーンロータ15は進角側に位置す
る中間位置に向け回転し、中間位置に達するとストッパ
ピストン31が嵌合リング36に嵌合しシューハウジン
グ12とベーンロータ15とは拘束状態になる。
【0058】また、ベーンロータ15が中間位置より進
角側にある状態でエンジンが停止するときも、スプリン
グ24の付勢力によりベーンロータ15は進角方向に回
転する。しかし、カムシャフト2が遅角方向に受ける負
荷トルクの最大値はスプリング24がベーンロータ15
に加える進角トルクよりも大きいので、エンジンが停止
するまでの間、負荷トルクの変動によりベーンロータ1
5は遅角側に揺動する。ベーンロータ15が遅角側に揺
動するとき、ストッパピストン31が中間位置に達する
と、ストッパピストン31が嵌合リング36に嵌合し、
シューハウジング12とベーンロータ15は拘束状態に
なる。
【0059】エンジンが停止するとき、シューハウジン
グ12に対しベーンロータ15がどのような相対位置に
あろうと中間位置においてストッパピストン31は嵌合
リング36に嵌合可能である。したがって、クランクシ
ャフトに対しエンジンを始動するために好適な位相位置
でカムシャフト2を保持できるので、エンジンを短時間
で始動することができる。
【0060】また、前述したようにストッパピストン3
1が嵌合リング36に嵌合しておらずシューハウジング
12に対しベーンロータ15が中間位置にない状態でエ
ンジンの始動を開始しても、シューハウジング12に対
しベーンロータ15が速やかに中間位置に相対回転しス
トッパピストン31が嵌合リング36に嵌合する。した
がって、エンジンを短時間で始動できる。
【0061】第1実施例では、ストッパピストン31が
嵌合リング36に嵌合可能な中間位置において、スプリ
ング24がベーンロータ15に加える進角トルクは、カ
ムシャフト2が受ける負荷トルクの平均よりも大きい。
これに対し、中間位置においてスプリング24がベーン
ロータ15に加える進角トルクをカムシャフト2が受け
る負荷トルクの平均とほぼ同じにしてもよい。スプリン
グ24がベーンロータ15に加える進角トルクは遅角側
から進角側に向かうにしたがい低下するので、中間位置
と最進角位置との間において、スプリング24がベーン
ロータ15を介しカムシャフト2に加える進角トルクは
負荷トルクの平均より小さくなる。
【0062】したがって、エンジンが停止またはエンジ
ンの始動を開始るとき、シューハウジング12に対しベ
ーンロータ15が中間位置よりも遅角側に位置するとき
はスプリング24の進角トルクにより、中間位置よりも
進角側に位置するときは負荷トルクにより、ベーンロー
タ15は中間位置に向かう。したがって、シューハウジ
ング12に対するベーンロータ15の相対位置に関わら
ず、ストッパピストン31は嵌合リング36に嵌合す
る。
【0063】(第2実施例)本発明の第2実施例を図6
に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号
を付し、説明を省略する。第2実施例において、中間プ
レート17に形成されている規制手段としての長穴17
cは、シューハウジング12に対しベーンロータ15が
遅角側から図6の(B)に示す中間位置に達したとき、
スプリング24の他端24bが長穴17cの進角側で係
止されるように形成されている。したがって、スプリン
グ24がベーンロータ15に加える進角トルクは、図6
の(A)に示す最遅角位置から図6の(B)に示す中間
位置までの間ベーンロータ15に加わり、図6の(C)
に示すように、ベーンロータ15が中間位置から進角側
に回転するとスプリング24の付勢力はベーンロータ1
5に加わらない。
【0064】スプリング24の他端24bを係止するた
めにベーン15aに形成されている係止穴15eは周方
向に延びる長穴状に形成されており、ベーンロータ15
が遅角側から図6の(B)に示す中間位置に達するまで
係止穴15eの進角側でスプリング24の他端24bを
係止している。長穴17cの進角側にスプリング24の
他端24bが係止された状態でベーンロータ15が中間
位置から進角側に回転できるように係止穴15eは周方
向に延びる長穴状に形成されている。
【0065】ベーンロータ15が中間位置より遅角側に
ある状態でエンジンが停止またはエンジンの始動を開始
しようとすると、スプリング24の付勢力によりベーン
ロータ15はベーンロータ15にとって進角側に位置す
る中間位置に向け回転し、中間位置に達するとストッパ
ピストン31が嵌合リング36に嵌合しシューハウジン
グ12とベーンロータ15とは拘束状態になる。
【0066】ベーンロータ15が中間位置より進角側に
ある状態でエンジンが停止またはエンジンの始動を開始
しようとすると、ベーンロータ15にスプリング24の
進角トルクが加わっていないので、カムシャフト2が受
ける負荷トルクによりベーンロータ15は進角側から中
間位置に向け回転し、中間位置に達するとストッパピス
トン31が嵌合リング36に嵌合しシューハウジング1
2とベーンロータ15は拘束状態になる。
【0067】第2実施例では、スプリング24の付勢力
が最遅角位置と中間位置との間だけにおいてベーンロー
タ15に加わるので、最遅角位置と中間位置との間にお
いてスプリング24がベーンロータ15に加える進角ト
ルクが負荷トルクの平均以上であれば、エンジンが停止
またはエンジンの始動を開始するとき、ストッパピスト
ン31は嵌合リング36に嵌合する。
【0068】(第3実施例)本発明の第3実施例を図7
に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号
を付し、説明を省略する。エンジン始動開始時、ECU
からの制御信号により切換弁82の弁部材83および切
換弁86の弁部材87において、図7に示すようにそれ
ぞれ弁部83b、87aが選択されている。油ポンプ8
0から供給される作動油は、油供給路94から油路9
6、97を通り遅角油圧室51、52、53、ならびに
進角油圧室54、55、56、ならびに油圧室41、4
2(図示せず)に供給される。切換弁82の弁部83b
が選択されているので、各油圧室に供給された作動油は
ドレイン81に排出されない。したがって、各油圧室の
油圧は速やかに上昇する。第3実施例では、切換弁82
および切換弁86が流体供給手段を構成し、弁部87a
が切換部を構成している。
【0069】エンジン始動開始後、各遅角油圧室および
各進角油圧室に作動油が充填され油圧室41、42の油
圧が所定圧に上昇してからストッパピストン31は嵌合
リング36から抜け出す。エンジン始動開始後、ストッ
パピストン31は嵌合リング36から抜け出した状態で
各遅角油圧室および各進角油圧室の油圧が充分に上昇し
ていなくても、各ベーンが遅角油圧室および進角油圧室
の作動油に押さえられているので、ベーンロータの揺動
を防止する。これにより、ベーンロータ15がシューハ
ウジング12を叩き打音を発生することを防止する。
【0070】エンジン始動後作動油の油圧が充分に上昇
すると、ECUからの指示により弁部材87の弁部87
bが選択される。そして、弁部材83が往復移動するこ
とによりシューハウジング12に対するベーンロータ1
5の相対回動を制御できる。
【0071】(第4実施例)本発明の第4実施例を図8
に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号
を付し、説明を省略する。流体供給手段としての切換弁
100は、第1実施例に示した切換弁82の弁部材83
に切換部としての弁部101aを一体に形成した弁部材
101を有する。
【0072】エンジン始動開始時、ECUからの制御信
号により弁部材101の弁部101aが選択される。油
ポンプ80から供給れる作動油は、油供給路94、油路
92、93から遅角油圧室51、52、53、ならびに
進角油圧室54、55、56、ならびに油圧室41、4
2(図示せず)に供給される。各油圧室に供給された作
動油はドレイン81に排出されないので、各油圧室の油
圧は速やかに上昇する。
【0073】エンジン始動開始後、各遅角油圧室および
各進角油圧室に作動油が充填され油圧室41、42の油
圧が所定圧に上昇してからストッパピストン31は嵌合
リング36から抜け出す。各遅角油圧室および各進角油
圧室の油圧が充分に上昇していなくても、各ベーンが遅
角油圧室および進角油圧室の作動油に押さえられている
ので、ベーンロータの揺動を防止する。これにより、ベ
ーンロータ15がシューハウジング12を叩き打音を発
生することを防止する。
【0074】エンジン始動後作動油の油圧が充分に上昇
すると、ECUからの指示により、弁部材101の弁部
101a以外の弁部83a、83b、83cが選択され
る。弁部材101が往復移動することによりシューハウ
ジング12に対するベーンロータ15の相対回動を制御
できる。
【0075】(第5実施例)本発明の第5実施例を図9
に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号
を付し、説明を省略する。遅角油圧室52と連通する流
入油路110、ならびに進角油圧室55と連通する流出
油路111がベーン15bに形成されている。流体供給
手段としての逆止弁120は流入油路110と流出油路
111との間に配置されている。逆止弁120のボール
122はハウジング121に往復移動自在に収容されて
おり、ハウジング121に形成された弁座121aに着
座可能である。スプリング123は弁座121aに向け
ボール122を付勢している。ボール122が弁座12
1aに着座することにより、流入油路110と流出油路
111との連通は遮断され、ボール122が弁座121
aから離座することにより、流入油路110と流出油路
111とは連通する。
【0076】エンジン始動開始時、ECUからの制御信
号により弁部材83の弁部83aが選択される。油ポン
プ80から供給される作動油は、油供給路94、油路9
2から遅角油圧室51、52、53、ならびに油圧室4
1に供給される。遅角油圧室52に供給された作動油は
逆止弁120が開弁することにより進角油圧室55に流
入する。進角油圧室55に流入した作動油は油路93を
通りドレイン81に排出される。しかし、遅角油圧室5
2に供給される作動油が進角油圧室55に流入するの
で、進角油圧室55は作動油で充填される。
【0077】エンジン始動開始後、各遅角油圧室および
進角油圧室55に作動油が充填され油圧室41の油圧が
所定圧に上昇してからストッパピストン31は嵌合リン
グ36から抜け出す。各遅角油圧室および進角油圧室5
5の油圧が充分に上昇していなくても、ベーン15bが
遅角油圧室52および進角油圧室55の作動油に押さえ
られているので、ベーンロータ15の揺動を防止する。
これにより、ベーンロータ15がシューハウジング12
を叩き打音を発生することを防止する。
【0078】遅角油圧室52に作動油を供給すると逆止
弁120を通り進角油圧室55に流入する作動油はドレ
イン81に排出されるので、遅角油圧室52の油圧は他
の遅角油圧室51、53に比べ低くなる。しかし、エン
ジン始動後、ストッパピストン31が嵌合リング36か
ら抜けだし作動油の油圧が充分に上昇した後、遅角油圧
室51と進角油圧室54との油圧差、ならびに遅角油圧
室53と進角油圧室56との油圧差によりシューハウジ
ング12に対しベーンロータ15を遅角側に回転でき
る。
【0079】(第6実施例)本発明の第6実施例を図1
0および図11に示す。第1実施例と実質的に同一構成
部分に同一符号を付し、説明を省略する。流体供給手段
としての切換弁130は、第1実施例に示した切換弁8
2の弁部材83に切換部としての弁部131aを一体に
形成した弁部材131を有する。弁部131a、83
a、83b、83cが一体に形成されているので、弁部
131aを弁部材83と別体に形成する場合に比べ、ソ
レノイド85に送出する一系統の制御信号により弁部1
31a、83a、83b、83cのいずれかを選択でき
る。さらに、油路の構成を簡略化できる。
【0080】図11の(A)に示すように、ガイドリン
グ140はベーン15aの内壁に圧入保持され、このガ
イドリング140に有底円筒状に形成された当接部とし
てのストッパピストン141がカムシャフト2の回転軸
方向に摺動可能に挿入されている。図11の(A)に示
すように、ストッパピストン141の先端部142は被
当接部としての嵌合リング145に嵌合可能である。ス
トッパピストン141、嵌合リング145およびスプリ
ング37は拘束手段を構成している。ガイドリング14
0およびストッパピストン141は流体供給手段を構成
している。
【0081】ストッパピストン141は、フロントプレ
ート14側から、先端部142、大径摺動部143、小
径摺動部144を有し、各摺動部はガイドリング140
の内周壁と摺動する。先端部142の端面の外周側に広
角かつ環状のテーパ面142aが形成されている。さら
に、図11の(A)に示す状態において、油路58から
油圧室42に作動油が流入できるように先端部142に
溝142bが形成されている。
【0082】嵌合リング145は、テーパ状の内周面1
45aを有し環状に形成されており、フロントプレート
14に形成された凹部14bに圧入保持されている。内
周面145aのストッパピストン141との当接側はス
トッパピストン141に向けさらに拡径するように傾斜
している。
【0083】ストッパピストン141の先端部142
は、図10に示すようにシューハウジング12に対し最
遅角位置と最進角位置のほぼ中間にベーンロータ15が
位置するとき嵌合リング145に嵌合可能である。スト
ッパピストン141が嵌合リング145に嵌合した状態
ではシューハウジング12に対するベーンロータ15の
相対回動は拘束されている。
【0084】シューハウジング12に対しベーンロータ
15が中間位置から遅角側または進角側に回転するとス
トッパピストン141と嵌合リング145との周方向位
置がずれることにより、ストッパピストン141は嵌合
リング145に嵌合不能になる。
【0085】ガイドリング140にはガイドリング14
0を貫通する貫通孔140aが形成されている。油路1
46は遅角油圧室51と貫通孔140aとを連通し、油
路148は進角油圧室54と貫通孔140aとを連通し
ている。ガイドリング140の内周壁とストッパピスト
ン141の小径摺動部144の外周壁との間に環状の油
路147が形成されている。貫通孔140a、および油
路146、147、148は、遅角油圧室51と進角油
圧室54とを連通する連通路を構成している。
【0086】エンジン始動開始時、図10に示すよう
に、ECUからの制御信号により弁部材131の弁部1
31aが選択されるので、油ポンプ80から油供給路9
4、油路92を通り遅角油圧室51、52、53に作動
油が供給される。エンジン始動開始時ストッパピストン
141が嵌合リング145に嵌合していると、図11の
(A)に示すように、遅角油圧室51に供給された作動
油は、油路146、貫通孔140a、油路147、貫通
孔140a、油路148、進角油圧室54、油路58を
通り油圧室42に供給される。切換弁130の弁部13
1aが選択されているので、進角油圧室54に供給され
た作動油はドレイン81に排出されない。
【0087】エンジン始動開始後、各遅角油圧室および
進角油圧室54に作動油が充填され油圧室42の油圧が
所定圧に上昇してからストッパピストン141は嵌合リ
ング145から抜け出す。遅角油圧室51および進角油
圧室54の油圧が充分に上昇していなくても、ベーン1
5aが遅角油圧室51および進角油圧室54の作動油に
押さえられているので、ベーンロータ15の揺動が防止
される。これにより、ベーンロータ15がシューハウジ
ング12を叩き打音を発生することを防止する。
【0088】エンジン始動後作動油の油圧が充分に上昇
すると、ECUからの指示により、弁部材131の弁部
131a以外の弁部83a、83b、83cのいずれか
が選択される。これにより、各油圧室への作動油の供給
および各油圧室からの作動油の排出を制御し、シューハ
ウジング12に対するベーンロータ15の相対回動を制
御できる。ストッパピストン141が嵌合リング145
から抜け出すと、図11の(B)に示すように、ガイド
リング140およびストッパピストン141により油路
147が密封され油路146と148との連通が遮断さ
れるので、遅角油圧室51と進角油圧室54との連通は
遮断される。密封された油路147はダンパ手段として
のダンパ室として作用する。油路147は密封されてい
るので、ストッパピストン141が嵌合リング145に
向け移動しようとしても、油路147の働きにより移動
速度が低下する。したがって、シューハウジング12に
対しベーンロータ15が相対回動しストッパピストン1
41が嵌合リング145上を通過するときに油圧が低下
しストッパピストン141が嵌合リング145に向け移
動しようとしても、嵌合リング145に嵌合する前にス
トッパピストン141は嵌合リング145上を通過し、
ストッパピストン141が嵌合リング145に嵌合する
ことを防止する。
【0089】また、先端部142の端面に広角のテーパ
面142aが形成されているので、シューハウジング1
2に対しベーンロータ15が相対回動するときに図11
の(C)に示すように先端部142が嵌合リング145
に接触しても、テーパ面142aが嵌合リング145に
接触することにより接触衝撃を低減する。
【0090】(第7実施例)本発明の第7実施例を図1
2に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符
号を付し、説明を省略する。図12の(A)に示すよう
に、ストッパピストン150は、有底の円筒状に形成さ
れており、フロントプレート14側に形成された先端部
151は嵌合リング152に嵌合可能である。先端部1
51の端面の外周側に広角かつ環状のテーパ面151a
が形成されている。さらに、図12の(A)に示す状態
において、油路58から油圧室42に作動油が流入でき
るように先端部151に溝151bが形成されている。
【0091】被当接部としての嵌合リング152はスト
ッパピストン150と嵌合するテーパ状の内周面を有し
環状に形成されている。嵌合リング152は、フロント
プレート14に形成された凹部に圧入保持されている。
係止部材としてのピストン153は嵌合リング152に
往復自在に支持されている。移動付勢手段としてのスプ
リング154はストッパピストン150に向けピストン
153を付勢している。ピストン153の反油圧室42
側に油圧室155が形成されている。油圧室155は、
油路156を介し遅角油圧室51と連通している。
【0092】エンジンの始動を開始すると、まず各進角
油圧室および油圧室42に作動油が充填され、油圧室4
2の油圧が所定圧に上昇すると、図12の(B)に示す
ように、ストッパピストン150は嵌合リング152か
ら抜け出す。その後、各油圧室への作動油の供給および
各油圧室からの作動油の排出を制御し、シューハウジン
グ12に対するベーンロータ15の相対回動を制御す
る。
【0093】嵌合リング152から抜け出る方向にスト
ッパピストン150が油圧室42の作動油から油圧を受
ける受圧面の面積は、嵌合リング152から抜け出る方
向にストッパピストン150が油圧室41の作動油から
油圧を受ける受圧面の面積よりも大きい。油圧室41に
は遅角油圧室51の作動油が供給され、油圧室42には
進角油圧室54の作動油が供給される。したがって、シ
ューハウジング12に対しベーンロータ15が進角側に
回転し、ストッパピストン150が油圧室42から油圧
を受けているとき、油圧室41の油圧から受けるよりも
大きな力を嵌合リング152から抜け出る方向に受ける
ので、ストッパピストン150は図12の(B)に示す
位置にあり嵌合リング152に嵌合しない。
【0094】一方、シューハウジング12に対しベーン
ロータ15が遅角側に回転し、ストッパピストン150
が油圧室41から油圧を受けているとき、油圧室41か
ら油圧を受けるストッパピストン150の受圧面積が小
さいので、油圧室41の油圧が低下するとストッパピス
トン150は嵌合リング152に向け移動することがあ
る。このとき、遅角油圧室51から油圧室155に供給
される作動油の油圧によりピストン153はストッパピ
ストン150に向け押されており、嵌合リング152の
ストッパ152aに係止されている。油圧室41の油圧
の低下により嵌合リング152に向け移動してきたスト
ッパピストン150は、図12の(C)に示すようにピ
ストン153に係止されるので、嵌合リング152と嵌
合しない。ストッパピストン150とピストン153と
が当接する位置は、嵌合リング152のストッパピスト
ン150側端面よりわずかにフロントプレート14側で
あるから、ベーンロータ15が遅角側に回転してもピス
トン153はベーン15aと接触しない。また、ストッ
パピストン150の先端部151の端面外周側は広角の
テーパ面151aを有するので、先端部151がフロン
トプレート14側に僅かに入り込み嵌合リング152ま
たはフロントプレート14と接触しても、接触衝撃を低
減することができる。
【0095】(第8実施例)本発明の第8実施例を図1
3に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符
号を付し、説明を省略する。図13に示すように、当接
部としてのストッパピストン160は、有底の円筒状に
形成されており、フロントプレート14側に形成された
先端部161は被当接部としての嵌合リング162に嵌
合可能である。油圧室41は図示しない遅角油圧室51
と連通しており、油圧室42は図示しない進角油圧室5
4と連通している。
【0096】嵌合リング162はフロントプレート14
に径方向に延び長穴状に形成された凹部163に収容さ
れている。スプリング164は、図13の下方、つまり
径方向内側に嵌合リング162を付勢している。ベーン
ロータ15が回転し嵌合リング162に加わる遠心力が
スプリング164の付勢力に打ち勝つと、嵌合リング1
62は図13の上方、つまり径方向外側に移動する。
【0097】エンジン始動開始前、ストッパピストン1
60は嵌合リング162に嵌合している。エンジン始動
開始後、各遅角油圧室および油圧室41に作動油が充填
され油圧室41の油圧が所定圧に上昇すると、ストッパ
ピストン160は嵌合リング162から抜け出す。ベー
ンロータ15の回転に伴い嵌合リング162に加わる遠
心力がスプリング164の付勢力に打ち勝つと、嵌合リ
ング162は凹部163に沿って径方向外側に移動し図
13に示す状態になる。この状態では、ストッパピスト
ン160と嵌合リング162の径方向位置がずれている
ので、シューハウジング12に対しベーンロータ15が
相対回動するときにストッパピストン160が嵌合リン
グ162上を通過してもストッパピストン160は嵌合
リング162に嵌合しない。
【0098】以上説明した本発明の実施の形態を示す上
記複数の実施例では、シューハウジング12に対しベー
ンロータ15が最遅角位置と最進角位置との間の中間位
置にあるときストッパピストンが嵌合リングに嵌合可能
な構成である。したがって、ストッパピストンが嵌合リ
ングに嵌合する位置を調整することにより、吸気弁のバ
ルブタイミングをエンジン始動開始に好適な位相にする
ことができる。ストッパピストンが嵌合リングに嵌合す
る中間位置は、最遅角位置と最進角位置とを除く任意の
位置に設定できる。
【0099】上記複数の実施例では、シューハウジング
12に対するベーンロータ15の最遅角位置において、
スプリング24がベーンロータ15に加える進角トルク
を負荷トルクの平均より大きくしたが、スプリング24
が加える進角トルクを負荷トルクの平均より小さく設定
してもよい。この場合、ストッパピストンが嵌合リング
に嵌合していない状態でエンジンの始動を開始すると、
作動油が遅角油圧室に導入されるまでベーンロータ15
は進角側の中間位置に向かわないので、本実施例に比べ
エンジンが始動するまでに長い時間を要する。しかし、
スプリング24を配設していない構成と比較しベーンロ
ータ15は早く中間位置に達し、エンジンを始動可能に
なる。
【0100】本発明の上記複数の実施例では、吸気弁を
駆動するバルブタイミング調整装置について説明した
が、バルブタイミング調整装置により排気弁だけ、ある
いは吸気弁および排気弁の両方を駆動することも可能で
ある。また上記複数の実施例では、ストッパピストンが
軸方向に移動して嵌合リングに嵌合したが、ストッパピ
ストンが径方向に移動し嵌合リングに嵌合する構成にす
ることも可能である。
【0101】また本発明の複数の実施例では、タイミン
グギアによりクランクシャフトの回転駆動力をカムシャ
フトに伝達する構成を採用したが、タイミンプーリまた
はチェーンスプロケット等を用いる構成にすることも可
能である。また、駆動軸としてのクランクシャフトの駆
動力をベーン部材で受け、従動軸としてのカムシャフト
とハウジング部材とを一体に回転させることも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるバルブタイミング調
整装置を示す図2のI−O−I線断面図である。
【図2】第1実施例によるバルブタイミング調整装置を
示す横断面図である。
【図3】図2のI−O−III 線断面図である。
【図4】図2のストッパピストン周囲を示すIV−O−IV
線断面図であり、(A)は拘束状態を示し、(B)は拘
束解除状態を示す。
【図5】(A)はカムシャフトとタイミングギアとの回
転方向を示す模式図であり、(B)はカムシャフトが受
ける負荷トルクを示す特性図である。
【図6】本発明の第2実施例によるバルブタイミング調
整装置を示す横断面図であり、(A)は最遅角位置を示
し、(B)は中間位置を示し、(C)は最進角位置を示
している。
【図7】本発明の第3実施例によるバルブタイミング調
整装置を示す横断面図である。
【図8】本発明の第4実施例によるバルブタイミング調
整装置を示す横断面図である。
【図9】本発明の第5実施例によるバルブタイミング調
整装置を示す横断面図である。
【図10】本発明の第6実施例によるバルブタイミング
調整装置を示す横断面図である。
【図11】第6実施例のストッパピストン周囲を示す拡
大断面図であり、(A)は拘束状態を示し、(B)およ
びは(C)は拘束解除状態を示している。
【図12】本発明の第7実施例のストッパピストン周囲
を示す拡大断面図であり、(A)は拘束状態、(B)お
よびは(C)は拘束解除状態を示している。
【図13】本発明の第8実施例のストッパピストン周囲
を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 バルブタイミング調整装置 2 カムシャフト(従動軸) 10 タイミングギア(ハウジング部材) 12 シューハウジング(ハウジング部材) 12a、12、12c シュー 13 周壁(ハウジング部材) 14 フロントプレート(ハウジング部材) 15 ベーンロータ(ベーン部材) 15a、15b、15c ベーン(ベーン部材) 17 中間プレート(ハウジング部材) 17c 長穴(規制手段) 24 スプリング(進角手段) 31 ストッパピストン(当接部) 36 嵌合リング(被当接部) 37 スプリング(当接付勢手段) 43 ダンパ室(ダンパ手段) 50 収容室 51、52、53 遅角油圧室 54、55、56 遅角油圧室 82、86、100、130 切換弁(流体供給
手段) 87a、101a、131a 弁部(切換部) 94 油供給路(作動流体供給路) 95 油排出路(作動流体排出路) 120 逆止弁(流体供給手段) 140 ガイドリング(流体供給手段) 140a 貫通孔(連通路) 141 ストッパピストン(当接部、流体供給手
段) 145、152、162 嵌合リング(被当接
部) 146、147、148 油路(連通路) 150、160 ストッパピストン(当接部) 153 ピストン(係止部材) 154 スプリング(移動付勢手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 美智雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G016 BA21 BA22 BA23 CA04 CA12 CA16 CA22 CA25 CA27 CA33 CA36 CA45 CA46 CA50 CA52 CA59 DA06 DA22 FA27 GA04 GA07 3G092 AA11 DA01 DA02 DA09 DF04 DF09 DG02 DG05 EA09 EA13 EA15 EA22 EA28 EA29 FA11 FA14 FA31 HA13X

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の駆動軸から吸気弁および排気
    弁の少なくともいずれか一方を開閉駆動する従動軸に駆
    動力を伝達する駆動力伝達系に設けられ、前記吸気弁お
    よび前記排気弁の少なくともいずれか一方の開閉タイミ
    ングを調整するバルブタイミング調整装置であって、 前記駆動軸または前記従動軸の一方とともに回転するハ
    ウジング部材と、 前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転し、前
    記ハウジング部材内に形成された収容室に収容され、前
    記収容室を遅角室と進角室とに二分し、所定角度範囲に
    限り前記ハウジング部材に対し作動流体圧力により相対
    回動駆動されるベーン部材と、 前記ハウジング部材と前記ベーン部材とにそれぞれ設け
    られ、前記収容室の周方向両端の間における中間位置に
    おいて前記ハウジング部材に対し前記ベーン部材が所定
    の相対回動位置にあるとき互いに当接することにより前
    記ハウジング部材に対する前記ベーン部材の相対回動を
    拘束する当接部および被当接部を有し、作動流体圧力に
    より前記当接部を変位させ拘束状態を解除可能に構成さ
    れており、前記被当接部との当接方向へ前記当接部を付
    勢する当接付勢手段を含む拘束手段と、 前記駆動軸に対し進角する方向に前記従動軸に進角トル
    クを加える進角手段と、 を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 【請求項2】 前記進角手段が前記従動軸に加える進角
    トルクは前記駆動軸に対し前記従動軸が最遅角位置から
    進角方向に向かうにしたがい小さくなり、前記駆動軸に
    対し前記従動軸が最遅角位置にあるとき、前記吸気弁お
    よび前記排気弁の少なくともいずれか一方を駆動するこ
    とにより前記従動軸が受ける負荷トルクの平均より大き
    な進角トルクを前記進角手段は前記従動軸に加え、前記
    中間位置において負荷トルクの平均以上の進角トルクを
    前記進角手段は前記従動軸に加えることを特徴とする請
    求項1記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 【請求項3】 前記進角手段が前記従動軸に加える進角
    トルクは、遅角方向に働く負荷トルクの最大値より小さ
    いことを特徴とする請求項2記載のバルブタイミング調
    整装置。
  4. 【請求項4】 前記進角手段は前記中間位置において負
    荷トルクの平均とほぼ等しい進角トルクを前記従動軸に
    加えることを特徴とする請求項2または3記載のバルブ
    タイミング調整装置。
  5. 【請求項5】 前記中間位置より進角方向に前記従動軸
    が回転する場合、前記進角手段が前記従動軸に進角トル
    クを加えることを防止する規制手段を備えることを特徴
    とする請求項1から4のいずれか一項記載のバルブタイ
    ミング調整装置。
  6. 【請求項6】 前記当接部および前記被当接部の少なく
    ともいずれか一方の当接側端部はテーパ状に形成されて
    いることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記
    載のバルブタイミング調整装置。
  7. 【請求項7】 前記遅角室および前記進角室の両室に作
    動流体を供給可能な流体供給手段を備えることを特徴と
    する請求項1から6のいずれか一項記載のバルブタイミ
    ング調整装置。
  8. 【請求項8】 前記当接部は、前記遅角室と前記進角室
    とを連通可能な連通路を有し、前記当接部と前記被当接
    部とが拘束状態にあるとき前記連通路を開放し、前記当
    接部と前記被当接部とが拘束解除状態にあるとき前記連
    通路を閉塞することを特徴とする請求項7記載のバルブ
    タイミング調整装置。
  9. 【請求項9】 前記流体供給手段は作動流体供給路およ
    び作動流体排出路と前記遅角室および前記進角室との連
    通を切り換える切換弁を有し、前記切換弁は、前記遅角
    室または前記進角室の一方と前記作動流体供給路とを連
    通し前記遅角室または前記進角室の他方からの作動流体
    の排出を遮断する切換部を有し、前記遅角室または前記
    進角室の他方の作動流体圧力により前記当接部と前記被
    当接部との拘束状態を解除することを特徴とする請求項
    8記載のバルブタイミング調整装置。
  10. 【請求項10】 前記流体供給手段は作動流体供給路お
    よび作動流体排出路と前記遅角室および前記進角室との
    連通を切り換える切換弁を有し、前記切換弁は前記遅角
    室および前記進角室の両室と前記作動流体供給路とを連
    通する切換部を有することを特徴とする請求項7記載の
    バルブタイミング調整装置。
  11. 【請求項11】 前記流体供給手段は前記ハウジング部
    材または前記ベーン部材の一方に配設されている逆止弁
    を有し、前記逆止弁は前記遅角室から前記進角室に作動
    流体が流れることを許可し前記進角室から前記遅角室に
    作動流体が流れることを防止することを特徴とする請求
    項7記載のバルブタイミング調整装置。
  12. 【請求項12】 前記被当接部との当接方向に前記当接
    部が移動する速度を低減するダンパ手段を備えることを
    特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載のバル
    ブタイミング調整装置。
  13. 【請求項13】 前記拘束手段は、前記遅角室または前
    記進角室の一方の作動流体圧力により拘束状態を解除さ
    れ、前記遅角室または前記進角室の他方の作動流体圧力
    により拘束状態と拘束解除状態との境界位置で前記当接
    部を係止する係止部材を有することを特徴とする請求項
    1から11のいずれか一項記載のバルブタイミング調整
    装置。
  14. 【請求項14】 前記当接部は前記従動軸の回転軸方向
    に移動することにより前記被当接部に当接し、前記被当
    接部は所定範囲内において径方向に往復移動可能に配設
    されており、前記拘束手段は径方向内側に向け前記被当
    接部を付勢する移動付勢手段を有し、内燃機関の停止
    時、前記当接部は前記被当接部に当接可能であり、内燃
    機関の運転中、前記移動付勢手段の付勢力に抗し遠心力
    により前記被当接部が径方向外側に移動することにより
    前記当接部は前記被当接部に当接不能となることを特徴
    とする請求項1から11のいずれか一項記載のバルブタ
    イミング調整装置。
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