JP2000345464A - 分割繊維植毛品の製造方法 - Google Patents
分割繊維植毛品の製造方法Info
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- JP2000345464A JP2000345464A JP2000090628A JP2000090628A JP2000345464A JP 2000345464 A JP2000345464 A JP 2000345464A JP 2000090628 A JP2000090628 A JP 2000090628A JP 2000090628 A JP2000090628 A JP 2000090628A JP 2000345464 A JP2000345464 A JP 2000345464A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】植毛時の飛翔性を損なうことなく、毛抜けやパ
イル損傷のない高品位の極細ヌバック調または長毛足植
毛品の製造方法を提供すること。 【解決手段】少なくとも1成分が−SO3 M基単位(但
し、Mは金属原子、水素原子、またはホスホニウム基)
を有する化合物を全酸成分に対して1モル%以上の割合
で共重合せしめた変性ポリエステルであり、他の成分が
該変性ポリエステルよりもアルカリ減量速度が遅い成分
である、2成分以上からなる複合繊維を植毛した後、植
毛面に0.5kgf/cm2 以上の圧力をかけることに
より複合繊維を分割する分割繊維植毛品の製造方法であ
る。
イル損傷のない高品位の極細ヌバック調または長毛足植
毛品の製造方法を提供すること。 【解決手段】少なくとも1成分が−SO3 M基単位(但
し、Mは金属原子、水素原子、またはホスホニウム基)
を有する化合物を全酸成分に対して1モル%以上の割合
で共重合せしめた変性ポリエステルであり、他の成分が
該変性ポリエステルよりもアルカリ減量速度が遅い成分
である、2成分以上からなる複合繊維を植毛した後、植
毛面に0.5kgf/cm2 以上の圧力をかけることに
より複合繊維を分割する分割繊維植毛品の製造方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合繊維を植毛後
に分割して分割繊維植毛品を製造する方法に関する。
に分割して分割繊維植毛品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】植毛品とは、代表的には、立毛用短繊
維、すなわちカットパイルを、重力あるいは静電気力を
用いて飛翔させ、基材上に接着剤を介して植え付けて得
られるもので、種々の用途に利用されている。
維、すなわちカットパイルを、重力あるいは静電気力を
用いて飛翔させ、基材上に接着剤を介して植え付けて得
られるもので、種々の用途に利用されている。
【0003】このとき植毛されるカットパイルには、太
さと長さの関係に限定があり、一般に細くて長いパイル
を静電植毛しようとすると、パイルが絡み合うため飛翔
性が悪く、高密度な植毛を行うことが難しいとされてい
る。
さと長さの関係に限定があり、一般に細くて長いパイル
を静電植毛しようとすると、パイルが絡み合うため飛翔
性が悪く、高密度な植毛を行うことが難しいとされてい
る。
【0004】しかし、繊維が極細であれば、手触りや外
観が柔軟になり、より高品位なものが得られること、ま
た繊維長が長くなれば、シール毛皮調のものが得られる
など、極細繊維または長毛足の植毛品に対する要求は大
きい。
観が柔軟になり、より高品位なものが得られること、ま
た繊維長が長くなれば、シール毛皮調のものが得られる
など、極細繊維または長毛足の植毛品に対する要求は大
きい。
【0005】そこで従来から、海島型複合繊維や剥離分
割型複合繊維を植毛し、その後分割し極細化することが
提案されている。これは、植毛するまでは従来通り太繊
度であるため、飛翔性、作業性に影響がなく、植毛後に
海成分を溶解除去または2成分の膨潤性の違い等を利用
した剥離分割を行うことにより、繊維を極細化するた
め、直接植毛では不可能な細繊度や繊維長の植毛品を得
ることができるというものである。
割型複合繊維を植毛し、その後分割し極細化することが
提案されている。これは、植毛するまでは従来通り太繊
度であるため、飛翔性、作業性に影響がなく、植毛後に
海成分を溶解除去または2成分の膨潤性の違い等を利用
した剥離分割を行うことにより、繊維を極細化するた
め、直接植毛では不可能な細繊度や繊維長の植毛品を得
ることができるというものである。
【0006】例えば、特開昭59−76975号公報で
は、海成分にポリスチレンを用いた複合繊維で植毛し、
トリクレン等の溶剤で溶解することにより分割すること
が提案されている。また、特開昭60−155745号
公報では、ナイロン6を海成分とし蟻酸で溶出する方法
が開示されている。さらに、特開昭62−149963
号公報では、変性ポリエステルを含有する複合繊維から
なるパイルを、植毛前または後にPH4以下の酸性水溶
液で処理し変性ポリエステル成分を脆化させ、植毛後に
アルカリ処理や擦過処理で分割することが提案されてい
る。
は、海成分にポリスチレンを用いた複合繊維で植毛し、
トリクレン等の溶剤で溶解することにより分割すること
が提案されている。また、特開昭60−155745号
公報では、ナイロン6を海成分とし蟻酸で溶出する方法
が開示されている。さらに、特開昭62−149963
号公報では、変性ポリエステルを含有する複合繊維から
なるパイルを、植毛前または後にPH4以下の酸性水溶
液で処理し変性ポリエステル成分を脆化させ、植毛後に
アルカリ処理や擦過処理で分割することが提案されてい
る。
【0007】しかし、これらの方法で複合繊維の分割を
行う場合、次のような問題点があった。すなわち、剥離
しやすい2成分による複合繊維は紡糸延伸時に部分剥離
を起こし問題がある。あるいは、また、海成分を除去す
るためトリクレンや蟻酸等の薬品を使用する場合、取り
扱いに危険性が高く、安全面や環境面、コスト面で問題
が大きい。また、溶剤は、植毛の接着剤層を損ないやす
く、毛抜けが発生する問題がある。
行う場合、次のような問題点があった。すなわち、剥離
しやすい2成分による複合繊維は紡糸延伸時に部分剥離
を起こし問題がある。あるいは、また、海成分を除去す
るためトリクレンや蟻酸等の薬品を使用する場合、取り
扱いに危険性が高く、安全面や環境面、コスト面で問題
が大きい。また、溶剤は、植毛の接着剤層を損ないやす
く、毛抜けが発生する問題がある。
【0008】一方、特開昭62−149963号公報で
開示されているように、変性ポリエステルとレギュラー
ポリエステルからなる複合繊維の場合、製糸性には問題
なく、また、分割のための脆化処理やアルカリによる溶
出は水系であるため工程的には比較的容易である利点が
ある。しかし、アルカリ分割は、溶剤同様接着剤層を損
ないやすい。
開示されているように、変性ポリエステルとレギュラー
ポリエステルからなる複合繊維の場合、製糸性には問題
なく、また、分割のための脆化処理やアルカリによる溶
出は水系であるため工程的には比較的容易である利点が
ある。しかし、アルカリ分割は、溶剤同様接着剤層を損
ないやすい。
【0009】また、ブラシ等による擦過で物理分割する
場合は、接着剤を腐食することはなく、安全面、コスト
面でも生産化が容易と考えられるが、一方、分割した毛
の先が傷んだり、植毛を接着剤面から引き抜いてしまう
場合がある。また、ブラシは高密度の植毛の内部までは
とどきにくいため、時間をかけても全ての植毛パイルを
100%分割することは困難である。また長時間をかけ
てパイル表面を完全に分割できても、パイルの内層部か
ら根元にかけては力がおよばず未分割の複合状態のまま
残るため、得られる植毛品には特有の地厚感があり、長
い極細繊維によるなめらかさは感じられないことが多
い。
場合は、接着剤を腐食することはなく、安全面、コスト
面でも生産化が容易と考えられるが、一方、分割した毛
の先が傷んだり、植毛を接着剤面から引き抜いてしまう
場合がある。また、ブラシは高密度の植毛の内部までは
とどきにくいため、時間をかけても全ての植毛パイルを
100%分割することは困難である。また長時間をかけ
てパイル表面を完全に分割できても、パイルの内層部か
ら根元にかけては力がおよばず未分割の複合状態のまま
残るため、得られる植毛品には特有の地厚感があり、長
い極細繊維によるなめらかさは感じられないことが多
い。
【0010】以上のことから、従来は、分割植毛品を得
ようとして複合繊維を用いて植毛しても、完全に根元近
くから分割することは容易ではなく、良好な品位を得る
ことは難しい状況であった。
ようとして複合繊維を用いて植毛しても、完全に根元近
くから分割することは容易ではなく、良好な品位を得る
ことは難しい状況であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、植毛
時の飛翔性を損なうことなく、毛抜けやパイル損傷のな
い高品位の極細ヌバック調または長毛足植毛品の製造方
法を提供することにある。
時の飛翔性を損なうことなく、毛抜けやパイル損傷のな
い高品位の極細ヌバック調または長毛足植毛品の製造方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の分割植毛品の製
造方法は、前記目的を解決するため、次の構成を有す
る。
造方法は、前記目的を解決するため、次の構成を有す
る。
【0013】すなわち、少なくとも1成分が−SO3 M
基単位(但し、Mは金属原子、水素原子、またはホスホ
ニウム基)を有する化合物を全酸成分に対して1モル%
以上の割合で共重合せしめた変性ポリエステルであり、
他の成分が該変性ポリエステルよりもアルカリ減量速度
が遅い成分である、2成分以上からなる複合繊維を植毛
した後、植毛面に0.5kgf/cm2 以上の圧力をか
けることにより複合繊維を分割することを特徴とする分
割植毛品の製造方法である。
基単位(但し、Mは金属原子、水素原子、またはホスホ
ニウム基)を有する化合物を全酸成分に対して1モル%
以上の割合で共重合せしめた変性ポリエステルであり、
他の成分が該変性ポリエステルよりもアルカリ減量速度
が遅い成分である、2成分以上からなる複合繊維を植毛
した後、植毛面に0.5kgf/cm2 以上の圧力をか
けることにより複合繊維を分割することを特徴とする分
割植毛品の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明の分割植毛品の製造方法の特徴は、
特別な組成下での複合繊維をカットパイルとして用い、
該複合繊維植毛面に対して、所定の圧力をかけることに
より、ほぼ完全なパイル分割を容易に実現することにあ
る。
特別な組成下での複合繊維をカットパイルとして用い、
該複合繊維植毛面に対して、所定の圧力をかけることに
より、ほぼ完全なパイル分割を容易に実現することにあ
る。
【0016】従来、極細植毛に対する押圧加工として
は、特開昭62−92838号公報に、既にパイルが極
細状態となっている植毛品に対してプレス加工を施すこ
とにより、極細繊維を特定の角度で倒伏せしめ、植毛表
面を高密度化させることによりヌバック調の外観を得る
という従来技術がある。
は、特開昭62−92838号公報に、既にパイルが極
細状態となっている植毛品に対してプレス加工を施すこ
とにより、極細繊維を特定の角度で倒伏せしめ、植毛表
面を高密度化させることによりヌバック調の外観を得る
という従来技術がある。
【0017】しかし、本発明技術は、かかる従来技術と
は異なり、そもそも複合繊維を分割して極細繊維や異形
断面繊維の植毛品を得る手段として、未分割の複合繊維
が植毛されている植毛品に対して、押圧処理することに
より該複合繊維を内部まで効率よく、しかもドライ工程
で分割することを実現しているものである。
は異なり、そもそも複合繊維を分割して極細繊維や異形
断面繊維の植毛品を得る手段として、未分割の複合繊維
が植毛されている植毛品に対して、押圧処理することに
より該複合繊維を内部まで効率よく、しかもドライ工程
で分割することを実現しているものである。
【0018】本発明において、パイルに用いられる複合
繊維は、少なくとも1成分が、−SO3 M基単位(但
し、Mは金属原子、水素原子、またはホスホニウム基)
を有する化合物を全酸成分に対して1モル%の割合で共
重合せしめた変性ポリエステルであり、他の成分は、該
変成ポリエステルよりもアルカリ減量速度の遅い成分
の、2種以上からなる複合繊維であることが重要であ
る。このうち、−SO3 M基単位(但し、Mは金属原
子、水素原子、またはホスホニウム基)を有する化合物
を共重合せしめた変性ポリエステルは、剥離または崩壊
し、複合繊維中の残りの成分が極細植毛を形成するもの
である。
繊維は、少なくとも1成分が、−SO3 M基単位(但
し、Mは金属原子、水素原子、またはホスホニウム基)
を有する化合物を全酸成分に対して1モル%の割合で共
重合せしめた変性ポリエステルであり、他の成分は、該
変成ポリエステルよりもアルカリ減量速度の遅い成分
の、2種以上からなる複合繊維であることが重要であ
る。このうち、−SO3 M基単位(但し、Mは金属原
子、水素原子、またはホスホニウム基)を有する化合物
を共重合せしめた変性ポリエステルは、剥離または崩壊
し、複合繊維中の残りの成分が極細植毛を形成するもの
である。
【0019】本発明において、変性ポリエステルは、よ
り剥離または崩壊をしやすくするために、予め、脆化処
理を施しておくとより好ましい。後に述べる脆化処理が
十分に効果を発揮するには、かかる共重合成分の割合は
全酸成分に対して1モル%以上必要であり、また、12
モル%以上重合すると、製糸性や糸強度に問題が生じ
る。好ましくは2モル%以上12モル%以下、より好ま
しくは3モル%以上12%以下とすることが望ましい。
り剥離または崩壊をしやすくするために、予め、脆化処
理を施しておくとより好ましい。後に述べる脆化処理が
十分に効果を発揮するには、かかる共重合成分の割合は
全酸成分に対して1モル%以上必要であり、また、12
モル%以上重合すると、製糸性や糸強度に問題が生じ
る。好ましくは2モル%以上12モル%以下、より好ま
しくは3モル%以上12%以下とすることが望ましい。
【0020】この変性ポリエステルと複合する成分とし
ては、アルカリ減量速度が変性ポリエステル成分に比べ
十分小さければよく、特に限定されるものではないが、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、またはナイロン6、ナイロン66等のポリアミドが
取扱い性、製糸性の点で好ましい。
ては、アルカリ減量速度が変性ポリエステル成分に比べ
十分小さければよく、特に限定されるものではないが、
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、またはナイロン6、ナイロン66等のポリアミドが
取扱い性、製糸性の点で好ましい。
【0021】この成分の分割後の繊度は、特に限定され
ないが、極細繊維の品位的な特徴を有するためには1d
以下が好ましく、0.5d以下がさらに好ましい。下限
としては、あまり細すぎると分割後のパイルの絡まりが
大きく、また立毛感もなくなるため、0.001d以上
が望ましい。
ないが、極細繊維の品位的な特徴を有するためには1d
以下が好ましく、0.5d以下がさらに好ましい。下限
としては、あまり細すぎると分割後のパイルの絡まりが
大きく、また立毛感もなくなるため、0.001d以上
が望ましい。
【0022】複合形態としては、繊維断面が海島状、楔
分割状、並列縞状など、従来から知られているもの等が
使用できる。
分割状、並列縞状など、従来から知られているもの等が
使用できる。
【0023】本発明において、複合繊維をカットする技
術は、通常行われている方法でよく、特に限定はされな
い。ただし、カット長は、0.1mmから5mm、好ま
しくは0.2mmから2mmが植毛時の飛翔性、工程通
過性および商品性の点から選択される。
術は、通常行われている方法でよく、特に限定はされな
い。ただし、カット長は、0.1mmから5mm、好ま
しくは0.2mmから2mmが植毛時の飛翔性、工程通
過性および商品性の点から選択される。
【0024】本発明において、カットされたパイル繊維
は、2成分の組み合わせや複合形態によっては、より分
割しやすいよう、変性ポリエステル成分を脆化しておく
のが望ましい。
は、2成分の組み合わせや複合形態によっては、より分
割しやすいよう、変性ポリエステル成分を脆化しておく
のが望ましい。
【0025】変性ポリエステルの脆化方法については、
従来から知られている方法でもよく、例えば、特公昭6
2−149963号公報で開示されている酸処理や、本
発明者らが既に提案している、脆化されるべき変性ポリ
エステルの膨潤剤を含有するアルカリ性水溶液を用いて
加熱処理する方法でもよい。
従来から知られている方法でもよく、例えば、特公昭6
2−149963号公報で開示されている酸処理や、本
発明者らが既に提案している、脆化されるべき変性ポリ
エステルの膨潤剤を含有するアルカリ性水溶液を用いて
加熱処理する方法でもよい。
【0026】本発明に用いられる複合繊維のカットパイ
ルは、その後、必要に応じて通常の染色工程、電着処理
工程を施される。電着処理後、カットパイルは、アップ
法、ダウン法など任意の方法で植毛することができる。
植毛される基材は、布帛、不織布、フィルムなどのシー
ト状物、立体成型品など、任意のものを用いることがで
きる。
ルは、その後、必要に応じて通常の染色工程、電着処理
工程を施される。電着処理後、カットパイルは、アップ
法、ダウン法など任意の方法で植毛することができる。
植毛される基材は、布帛、不織布、フィルムなどのシー
ト状物、立体成型品など、任意のものを用いることがで
きる。
【0027】本発明のポイントは、植毛面への押圧とい
う単純な方法で、高密度な植毛の内層まで、均一に物理
的な力をおよぼすことで、複合糸からなる植毛パイルを
屈曲させ、複合構造を破壊して分割することにある。し
たがって、ブラシやサンドペーパーの擦過による分割の
ようにパイルの毛先を傷めたり接着剤から根こそぎはが
すことによる擦過キズをつけることなく、また、上層の
みが分割され内部のパイルが未分割のまま残るというこ
ともなく、また、ブラシの毛が当たらなかった部分が分
割されないといった不均一な状態になることがない。全
面に、かつ厚み方向にもほぼ一様な分割状態を得ること
ができる。
う単純な方法で、高密度な植毛の内層まで、均一に物理
的な力をおよぼすことで、複合糸からなる植毛パイルを
屈曲させ、複合構造を破壊して分割することにある。し
たがって、ブラシやサンドペーパーの擦過による分割の
ようにパイルの毛先を傷めたり接着剤から根こそぎはが
すことによる擦過キズをつけることなく、また、上層の
みが分割され内部のパイルが未分割のまま残るというこ
ともなく、また、ブラシの毛が当たらなかった部分が分
割されないといった不均一な状態になることがない。全
面に、かつ厚み方向にもほぼ一様な分割状態を得ること
ができる。
【0028】押圧の形態としては、特に限定されるもの
ではないが、植毛面に垂直に力を加えるプレスや、ブレ
ード状の治具によるしごき動作、また、金属ボール等の
回転体を押しあてながら転がすといった手段が有効であ
る。
ではないが、植毛面に垂直に力を加えるプレスや、ブレ
ード状の治具によるしごき動作、また、金属ボール等の
回転体を押しあてながら転がすといった手段が有効であ
る。
【0029】また、植毛した基材が立体状のものの場合
には、その形状に応じた凹型、凸型の型を用いてプレス
してもよい。特に自動車内装用などは、立体樹脂成型品
が多く、ピラー、コンソールリッド、グローブボックス
など、その形状は多岐にわたるが、それぞれ、成型品の
支持体と植毛面に接する凹型、凸型の型枠を用いれば、
成型品を変形させることなく効率よく分割加工すること
が可能である。
には、その形状に応じた凹型、凸型の型を用いてプレス
してもよい。特に自動車内装用などは、立体樹脂成型品
が多く、ピラー、コンソールリッド、グローブボックス
など、その形状は多岐にわたるが、それぞれ、成型品の
支持体と植毛面に接する凹型、凸型の型枠を用いれば、
成型品を変形させることなく効率よく分割加工すること
が可能である。
【0030】植毛面に垂直でなく斜めに力をずらすこと
により、剪断力の生じるしごき動作の場合は、0.5k
gf/cm2 以上の圧力でパイルが変形して分割するこ
とができる。プレスなどの垂直の圧力の場合は植毛面に
2kgf/cm2 以上の圧力をかけることがより望まし
い。
により、剪断力の生じるしごき動作の場合は、0.5k
gf/cm2 以上の圧力でパイルが変形して分割するこ
とができる。プレスなどの垂直の圧力の場合は植毛面に
2kgf/cm2 以上の圧力をかけることがより望まし
い。
【0031】より好ましくは、2kgf/cm2 以上、
100kgf/cm2 以下であれば、接着剤層を破壊す
ることなく、複合繊維からなるパイルを分割することが
できる。
100kgf/cm2 以下であれば、接着剤層を破壊す
ることなく、複合繊維からなるパイルを分割することが
できる。
【0032】また、力が効率よく複合繊維パイルに施さ
れるよう、押圧体は、スポンジなどの柔らかい物質では
なく、金属やプラスチック、硬質ゴム、セラミック等の
硬い物質であることが望ましい。ただし、ずらしてしご
く動作の場合は、上記の硬質の素材の他に、摩擦係数が
高く、弾性のある物質も効果的であり、ゴムや竹、布、
ウレタンや、これらで表面を覆われた素材も有効であ
る。
れるよう、押圧体は、スポンジなどの柔らかい物質では
なく、金属やプラスチック、硬質ゴム、セラミック等の
硬い物質であることが望ましい。ただし、ずらしてしご
く動作の場合は、上記の硬質の素材の他に、摩擦係数が
高く、弾性のある物質も効果的であり、ゴムや竹、布、
ウレタンや、これらで表面を覆われた素材も有効であ
る。
【0033】さらに、押圧時の処理温度は、複合繊維成
分のガラス転移点以下であることが望ましい。押圧時の
温度が高すぎると、分割された繊維が軟化し完全に圧着
して鏡面状態に変形してしまうため、植毛らしさが損な
われる場合がある。さらに、押圧によって横倒しになっ
た繊維が熱セットされると、その後、ブラシやバフ等に
より分割済み繊維を起こすことが非常に困難になる。
分のガラス転移点以下であることが望ましい。押圧時の
温度が高すぎると、分割された繊維が軟化し完全に圧着
して鏡面状態に変形してしまうため、植毛らしさが損な
われる場合がある。さらに、押圧によって横倒しになっ
た繊維が熱セットされると、その後、ブラシやバフ等に
より分割済み繊維を起こすことが非常に困難になる。
【0034】押圧後の植毛面は、押圧で横倒しになった
パイルを起毛加工することで起こし、かつ、完全に分割
してやることで、より高品位な外観を得ることができる
し、同時に遊び毛を除去することができる。起毛の手段
としては、特に限定されるものではないが、ブラシやバ
フ、水流等を用いることができる。
パイルを起毛加工することで起こし、かつ、完全に分割
してやることで、より高品位な外観を得ることができる
し、同時に遊び毛を除去することができる。起毛の手段
としては、特に限定されるものではないが、ブラシやバ
フ、水流等を用いることができる。
【0035】さらに、本発明により得られる植毛品は、
分割前または後にウレタン等の樹脂を付与することで、
押圧による高密度な表面感を保持することもできる。
分割前または後にウレタン等の樹脂を付与することで、
押圧による高密度な表面感を保持することもできる。
【0036】本技術により内層までほぼ100%分割さ
れた植毛面は、指先に未分割パイルがあたらないため、
非常にタッチがスムーズであり、高級な本皮のスエード
やヌバックにも匹敵する感性商品が得られるし、また、
工業用としては、極細植毛が得られることと植毛表面の
均一性が高いことからワイピングやハードディスクのテ
クスチャリング用途としても、非常に性能が高い。
れた植毛面は、指先に未分割パイルがあたらないため、
非常にタッチがスムーズであり、高級な本皮のスエード
やヌバックにも匹敵する感性商品が得られるし、また、
工業用としては、極細植毛が得られることと植毛表面の
均一性が高いことからワイピングやハードディスクのテ
クスチャリング用途としても、非常に性能が高い。
【0037】
【実施例】以下、実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】実施例1、2、3および比較例1 5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルを全酸成分
に対して8モル%共重合したポリエチレンテレフタレー
トを海成分とし、ポリエチレンテレフタレートを島成分
とする海島型複合繊維(繊度6d、海島比22/78、
島繊度0.13d)を1.0mmにカットし、10g/
lのマレイン酸で130℃×30分の変性ポリエステル
脆化処理を行った。
に対して8モル%共重合したポリエチレンテレフタレー
トを海成分とし、ポリエチレンテレフタレートを島成分
とする海島型複合繊維(繊度6d、海島比22/78、
島繊度0.13d)を1.0mmにカットし、10g/
lのマレイン酸で130℃×30分の変性ポリエステル
脆化処理を行った。
【0039】得られたパイルを水洗洗浄した後、常法に
従って電着処理を行なった。
従って電着処理を行なった。
【0040】基布として、ポリエステル65%、レーヨ
ン35%の混紡平織織物起毛品(目付125g/m2 )
を用い、接着剤としてポリエーテル型ポリウレタンのD
MF溶液(25%液)を200g/m2 となるようにナ
イフコーターで塗布し、上述のパイルをアップ法電植装
置で植毛した。植毛後は130℃で乾燥した。
ン35%の混紡平織織物起毛品(目付125g/m2 )
を用い、接着剤としてポリエーテル型ポリウレタンのD
MF溶液(25%液)を200g/m2 となるようにナ
イフコーターで塗布し、上述のパイルをアップ法電植装
置で植毛した。植毛後は130℃で乾燥した。
【0041】この植毛布を以下の方法で分割し、下記の
実施例1、2、比較例1とした。 実施例1 植毛布を、室温で6kgf/cm2 の圧力に設定したカ
レンダ(金属ロール)に2回通した。顕微鏡で観察した
ところ、植毛された複合繊維は、ほぼ全て押しつぶさ
れ、極細に分割されていた。タッチは非常にスムーズで
あった。さらに、この植毛布を液流染色機に投入し、4
0℃で20分間洗浄したところ、押しつぶされたパイル
が起きあがり、非常にタッチの柔らかな、スエード調の
布帛が得られた。 実施例2 実施例1と同じくカレンダに通した植毛布を、馬毛ブラ
シを用いて軽くブラシングした。パイルが起きあがり、
しかも全て分割されているため、非常にタッチがよくス
ムーズなヌバック調の布帛が得られた。 実施例3 変性ポリエステル成分の脆化処理が終わったカットパイ
ルを、ポリプロピレンからなる成型品に、常法に従って
植毛した。
実施例1、2、比較例1とした。 実施例1 植毛布を、室温で6kgf/cm2 の圧力に設定したカ
レンダ(金属ロール)に2回通した。顕微鏡で観察した
ところ、植毛された複合繊維は、ほぼ全て押しつぶさ
れ、極細に分割されていた。タッチは非常にスムーズで
あった。さらに、この植毛布を液流染色機に投入し、4
0℃で20分間洗浄したところ、押しつぶされたパイル
が起きあがり、非常にタッチの柔らかな、スエード調の
布帛が得られた。 実施例2 実施例1と同じくカレンダに通した植毛布を、馬毛ブラ
シを用いて軽くブラシングした。パイルが起きあがり、
しかも全て分割されているため、非常にタッチがよくス
ムーズなヌバック調の布帛が得られた。 実施例3 変性ポリエステル成分の脆化処理が終わったカットパイ
ルを、ポリプロピレンからなる成型品に、常法に従って
植毛した。
【0042】この植毛成型品に対し、一端がR3mmの
曲面に丸められた金属のブレードを、1kgf/cm2
の力で押し当てながらずらすことによりしごいた。
曲面に丸められた金属のブレードを、1kgf/cm2
の力で押し当てながらずらすことによりしごいた。
【0043】その後、馬毛ブラシを用いて軽くブラシン
グし、パイルを起こすと共にむだ毛を取り除いたとこ
ろ、成型品表面が非常にやわらかなスエード調になっ
た。 比較例1 分割前の植毛布を、回転する豚毛ロールブラシに通し
た。3回通して顕微鏡で観察したが、いまだ10%程度
未分割のパイルが残っている状態であった。
グし、パイルを起こすと共にむだ毛を取り除いたとこ
ろ、成型品表面が非常にやわらかなスエード調になっ
た。 比較例1 分割前の植毛布を、回転する豚毛ロールブラシに通し
た。3回通して顕微鏡で観察したが、いまだ10%程度
未分割のパイルが残っている状態であった。
【0044】さらに5回ブラシがけした結果、未分割糸
は5%以下になったが、触感は未分割糸が指に触るた
め、わずかにざらついた感触であった。また、ブラシに
より極細パイルが傷み表面に凸凹と波状のうねりができ
ていた。
は5%以下になったが、触感は未分割糸が指に触るた
め、わずかにざらついた感触であった。また、ブラシに
より極細パイルが傷み表面に凸凹と波状のうねりができ
ていた。
【0045】実施例1と比較例1の植毛布を切断し、横
断面をSEMで観察してみると、実施例1は、内部のパ
イルまで十分に分割されているのに対し、比較例1は、
植毛面の上層が一部よじれて団子状になっている一方、
下層では、未分割状態のパイルが観察された。
断面をSEMで観察してみると、実施例1は、内部のパ
イルまで十分に分割されているのに対し、比較例1は、
植毛面の上層が一部よじれて団子状になっている一方、
下層では、未分割状態のパイルが観察された。
【0046】実施例4および比較例2 5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルを全酸成分
に対して4モル%共重合したポリエチレンテレフタレー
トを除去されるべき米印型成分とし、ポリアミドを残さ
れるべき楔型成分とする8分割型複合繊維(繊度3d、
海島比20/80、島繊度0.3d)を0.5mmにカ
ットし下記のアルカリ水溶液中に、浴比1:20で浸漬
し、攪拌しながら95℃×90分の加熱処理を行った。
に対して4モル%共重合したポリエチレンテレフタレー
トを除去されるべき米印型成分とし、ポリアミドを残さ
れるべき楔型成分とする8分割型複合繊維(繊度3d、
海島比20/80、島繊度0.3d)を0.5mmにカ
ットし下記のアルカリ水溶液中に、浴比1:20で浸漬
し、攪拌しながら95℃×90分の加熱処理を行った。
【0047】テトロシンPEC(フェニルフェノール系
キャリヤ剤 山川薬品工業株式会社製) 0.15% 水酸化ナトリウム 0.2% 得られたパイルは、指先でしごくなどのわずかな力をか
けるだけで割れるが、そのままでは分割はされていない
状態であった。洗浄の後、酸性染料で染色し、定法に従
って電着処理を行った。
キャリヤ剤 山川薬品工業株式会社製) 0.15% 水酸化ナトリウム 0.2% 得られたパイルは、指先でしごくなどのわずかな力をか
けるだけで割れるが、そのままでは分割はされていない
状態であった。洗浄の後、酸性染料で染色し、定法に従
って電着処理を行った。
【0048】ポリエステルフィルムに、接着剤としてア
クリル樹脂エマルジョンを用いて実施例1と同様に植毛
した。 実施例4 60℃、6kgf/cm2 にてカレンダに1回通した植
毛フィルムを顕微鏡で観察した。
クリル樹脂エマルジョンを用いて実施例1と同様に植毛
した。 実施例4 60℃、6kgf/cm2 にてカレンダに1回通した植
毛フィルムを顕微鏡で観察した。
【0049】パイルは全て押しつぶされ分割していた。
【0050】さらに、水流で表面を洗浄しながら、一部
の分割糸を起こし、脱水して乾燥させた。植毛面は非常
になめらかで、均一な極細植毛となっていた。 比較例2 2%のカセイソーダ液にフィルムを浸漬し、95℃で5
分間処理して、パイル中に残った変性ポリエステル成分
を溶解除去した。
の分割糸を起こし、脱水して乾燥させた。植毛面は非常
になめらかで、均一な極細植毛となっていた。 比較例2 2%のカセイソーダ液にフィルムを浸漬し、95℃で5
分間処理して、パイル中に残った変性ポリエステル成分
を溶解除去した。
【0051】パイルは分割されたが、接着剤がアルカリ
により膨潤し、接着力が低下したため、弱い力でもフィ
ルムから剥離する状態であった。
により膨潤し、接着力が低下したため、弱い力でもフィ
ルムから剥離する状態であった。
【0052】風乾の後、パイルにブラシをかけてみた
が、極細化してソフトな感触はあるものの、パイルが非
常に抜けやすく、密度の高い良好な品位は得られなかっ
た。 実施例5 実施例1と同じく、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
ジメチルを全酸成分に対して8モル%共重合したポリエ
チレンテレフタレートを海成分とし、ポリエチレンテレ
フタレートを島成分とする海島型複合繊維(繊度6d、
海島比22/78、島繊度0.13d)を1.0mmに
カットし、10g/lのマレイン酸で130℃×30分
の変性ポリエステル脆化処理を行った。
が、極細化してソフトな感触はあるものの、パイルが非
常に抜けやすく、密度の高い良好な品位は得られなかっ
た。 実施例5 実施例1と同じく、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
ジメチルを全酸成分に対して8モル%共重合したポリエ
チレンテレフタレートを海成分とし、ポリエチレンテレ
フタレートを島成分とする海島型複合繊維(繊度6d、
海島比22/78、島繊度0.13d)を1.0mmに
カットし、10g/lのマレイン酸で130℃×30分
の変性ポリエステル脆化処理を行った。
【0053】得られたパイルを水洗洗浄した後、下記条
件で染色した。
件で染色した。
【0054】 Vitasil H.L. Yellow GN 10%owf (江守商事株式会社製) 〃 〃 Red R 4%owf (江守商事株式会社製) 〃 〃 Blue BN 4%owf (江守商事株式会社製) 昇温2℃/分 130℃×60分 染色後のパイルは、常法どおりRC洗浄後、電着処理を
施し、植毛用パイルとした。
施し、植毛用パイルとした。
【0055】自動車内装用部品であるポリプロピレン製
のピラーに、アクリル樹脂系エマルジョンをスプレー塗
布し、前記の植毛用パイルを植毛した。
のピラーに、アクリル樹脂系エマルジョンをスプレー塗
布し、前記の植毛用パイルを植毛した。
【0056】このピラーに対し、凹型、凸型となる金属
型を用いて、植毛面に5kgf/cm2 の圧力をかけ、
植毛パイルを分割した。
型を用いて、植毛面に5kgf/cm2 の圧力をかけ、
植毛パイルを分割した。
【0057】その後、実施例2と同様にして、植毛面に
馬毛ブラシをかけたところ、非常にスムースなスエード
タッチで審美性の高い表面品位のものが得られた。
馬毛ブラシをかけたところ、非常にスムースなスエード
タッチで審美性の高い表面品位のものが得られた。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、複合繊維の植毛品の製
造において、毛抜けやパイル毛先を傷めることなく、容
易かつ完全にパイルを分割することができる。したがっ
て、品位の良好な極細植毛品を容易に提供できるため、
特に、衣料分野や自動車内装分野、靴、鞄等の皮革調資
材分野において有用なものである。
造において、毛抜けやパイル毛先を傷めることなく、容
易かつ完全にパイルを分割することができる。したがっ
て、品位の良好な極細植毛品を容易に提供できるため、
特に、衣料分野や自動車内装分野、靴、鞄等の皮革調資
材分野において有用なものである。
【0059】また、極細で均一な植毛面を得ることがで
きるため、ハードディスクのテキスチャリング分野にお
ける研磨テープとしても有用である。
きるため、ハードディスクのテキスチャリング分野にお
ける研磨テープとしても有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 慈朗 静岡県三島市4845番地 東レ株式会社三島 工場内 (72)発明者 増田 豊 静岡県三島市4845番地 東レ株式会社三島 工場内 (72)発明者 吉田 武彦 三重県三重郡菰野町大字諏訪字北の浦3385 東洋電植株式会社内 (72)発明者 橋本 正実 三重県三重郡菰野町大字諏訪字北の浦3385 東洋電植株式会社内 Fターム(参考) 3B154 AA07 AA17 AB24 BA12 BA25 BB02 BB42 BB59 BC23 BF01 BF02 BF10 DA13 DA30 4F055 AA01 BA04 DA07 EA04 EA13 EA31 GA38 HA03 HA07 4L041 BA04 BA05 BA16 BA49 BD20 CA06 CA12 DD01 EE06 EE11 EE15 EE20
Claims (8)
- 【請求項1】少なくとも1成分が−SO3 M基単位(但
し、Mは金属原子、水素原子、またはホスホニウム基)
を有する化合物を全酸成分に対して1モル%以上の割合
で共重合せしめた変性ポリエステルであり、他の成分が
該変性ポリエステルよりもアルカリ減量速度が遅い成分
である、2成分以上からなる複合繊維を植毛した後、植
毛面に0.5kgf/cm2 以上の圧力をかけることに
より複合繊維を分割することを特徴とする分割繊維植毛
品の製造方法。 - 【請求項2】植毛品に圧力をかけて複合繊維を分割する
前に、変性ポリエステルを酸処理することを特徴とする
請求項1項記載の分割繊維植毛品の製造方法。 - 【請求項3】複合繊維に圧力をかけて該複合繊維を分割
する前に、アルカリ性水溶液を用いて、変性ポリエステ
ル成分の減量率が該変性ポリエステル成分に対し5重量
%から40重量%の範囲となるように減量処理すること
を特徴とする請求項1項記載の分割繊維植毛品の製造方
法。 - 【請求項4】圧力をかける手段が、植毛面に金属、プラ
スチック、セラミック、ガラス、ゴムのうち、すくなく
とも1種の素材からなる物体を押し当てること、または
押し当てながらずらすことによる押圧加工であることを
特徴とする請求項1項記載の分割繊維植毛品の製造方
法。 - 【請求項5】植毛品が立体状のものであり、該立体状植
毛品に凹型または/および凸型の物体を押し当てること
により、植毛面に圧力をかけることを特徴とする請求項
1記載の分割繊維植毛品の製造方法。 - 【請求項6】圧力をかける際の処理温度が、複合繊維成
分のガラス転移点以下であることを特徴とする請求項1
項記載の分割繊維植毛品の製造方法。 - 【請求項7】圧力をかけて複合繊維を分割した後、起毛
処理することを特徴とする請求項1項記載の分割繊維植
毛品の製造方法。 - 【請求項8】圧力をかけて複合繊維を分割した後、水
流、気流、またはブラッシングにより分割繊維の一部を
起こすことを特徴とする請求項1項記載の分割繊維植毛
品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000090628A JP2000345464A (ja) | 1999-03-31 | 2000-03-29 | 分割繊維植毛品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-90345 | 1999-03-31 | ||
JP9034599 | 1999-03-31 | ||
JP2000090628A JP2000345464A (ja) | 1999-03-31 | 2000-03-29 | 分割繊維植毛品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000345464A true JP2000345464A (ja) | 2000-12-12 |
Family
ID=26431836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000090628A Pending JP2000345464A (ja) | 1999-03-31 | 2000-03-29 | 分割繊維植毛品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000345464A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20170159215A1 (en) * | 2014-05-09 | 2017-06-08 | Alcantara S.P.A. | Flocked material and process to produce it |
-
2000
- 2000-03-29 JP JP2000090628A patent/JP2000345464A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20170159215A1 (en) * | 2014-05-09 | 2017-06-08 | Alcantara S.P.A. | Flocked material and process to produce it |
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