JP2000345202A - 表面被覆ニッケル微粉末 - Google Patents

表面被覆ニッケル微粉末

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JP2000345202A JP11152754A JP15275499A JP2000345202A JP 2000345202 A JP2000345202 A JP 2000345202A JP 11152754 A JP11152754 A JP 11152754A JP 15275499 A JP15275499 A JP 15275499A JP 2000345202 A JP2000345202 A JP 2000345202A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】タップ密度が高く、ペースト中でのニッケル微
粉末の充填密度が高く、特に所定厚みの積層セラミック
コンデンサの内部電極を得るためのペーストの塗布厚み
を薄くすることができる表面被覆ニッケル微粉末を提供
すること。 【解決手段】金属ニッケル微粒子の表面にデカン酸、カ
プリル酸、パルミチル酸、リノール酸、リノレン酸、オ
レイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸が担持され、その担
持量がニッケルの重量基準で0.001〜1重量%であ
る、導電性ペースト用表面被覆ニッケル微粉末。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面被覆ニッケル微
粉末に関し、より詳しくは、タップ密度が高く、ペース
ト中でのニッケル微粉末の充填密度が高く、高密度の電
極を形成することができ、特に積層セラミックコンデン
サの内部電極材料として、又は導電性ペースト用材料と
して用いるのに適した特性を有している表面被覆ニッケ
ル微粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、セラミッ
ク誘電体と内部電極とを交互に層状に重ねて圧着し、焼
成して一体化させたものであり、このような積層セラミ
ックコンデンサの内部電極を形成する際には、内部電極
材料である金属微粉末をペースト化し、該ペーストを用
いてセラミック基材上に印刷し、該印刷した基材を複数
枚重ねて加熱圧着して一体化した後、還元性雰囲気中で
加熱焼成を行うのが一般的である。この内部電極材料と
して、従来は白金、パラジウムが使用されていたが、近
年にはこれら白金、パラジウム等の貴金属の代わりにニ
ッケル等の卑金属を用いる技術が開発され、進歩してき
ている。
【0003】また、積層セラミックコンデンサにおいて
単位体積当たりの静電容量を大きくするためには、内部
電極の各層の厚さを従来の電極よりも薄くする必要があ
り、それで内部電極材料として粒径を小さくし且つタッ
プ密度を大きい金属微粉末を用いる必要がある。
【0004】例えば、特開平8−246001号公報に
は、ニッケル微粉の平均粒径とタップ密度との相関関係
が示されており、また、例えば粒径が0.8μmでタッ
プ密度が4.6g/cm3 以上の場合や、粒径が0.4
μmでタップ密度が3.0g/cm3 以上の場合にはク
ラックやデラミネーションが生じにくいことが示されて
いる。
【0005】一方、銅粉等のように酸化され易い金属粉
については酸化防止のために表面に有機防錆被膜を施す
ことが一般的に行なわれている。しかし、ニッケル粉等
のように酸化されにくい金属粉については表面処理は必
ずしも必要ではない。ニッケル粉末の製造時に脂肪酸を
用いる例は、例えば特公昭61−39373号公報、特
開平4−246102号公報に記載されている。特公昭
61−39373号公報には、塩化ニッケル粉末に直鎖
飽和脂肪酸を添加し、400〜750℃の高温雰囲気で
処理して該直鎖飽和脂肪酸を分解することによって好ま
しい粒度を有し、しかも再酸化の起こりにくい金属ニッ
ケル粉末が得られることが開示されている。また、特開
平4−246102号公報には、ニッケル微粉末等の金
属微粉末を水素還元して表面洗浄する際に、金属微粉末
中に直鎖脂肪酸又はその金属塩を分散状態で含有させて
150〜500℃で還元処理することにより、金属表面
の酸化物が還元される際に発生する熱が脂肪酸が蒸発す
る際の気化熱として吸収され、局部発熱による金属微粉
末の凝集を抑制できることが開示されている。
【0006】しかしながら、これらの公報に記載の方法
においては脂肪酸は分解又は蒸発によって、最終の金属
ニッケル粉末の表面には存在しなくなるのであり、また
これらの公報には、金属ニッケル微粒子の表面に脂肪酸
を担持させてニッケル微粉末のタップ密度を高くし、ペ
ースト中でのニッケル微粉末の充填密度を高くすること
や、ペースト中のニッケル微粉末の充填密度を高くする
ことにより、所定厚みの電極を得るためのペーストの塗
布厚みを薄くできることについては何ら記載も示唆もさ
れていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、タップ密度
が高く、ペースト中でのニッケル微粉末の充填密度が高
く、高密度の電極を形成することができ、特に積層セラ
ミックコンデンサの内部電極材料として、又は導電性ペ
ースト用材料として用いるのに適した特性を有している
表面被覆ニッケル微粉末を提供することを課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、金属ニッケル
微粒子表面に飽和又は不飽和の脂肪酸を担持させること
により上記の特性を有する表面被覆ニッケル微粉末が得
られることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明の表面被覆ニッケル微粉末
は、金属ニッケル微粒子の表面に飽和又は不飽和の脂肪
酸が担持されていることを特徴とする。また、本発明の
表面被覆ニッケル微粉末は、積層セラミックコンデンサ
の内部電極材料、又は導電性ペースト用材料として用い
るのに特に適している。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の表面被覆ニッケル微粉末
は、金属ニッケル微粒子表面に飽和又は不飽和の脂肪酸
が担持されているものであり、このような表面被覆ニッ
ケル微粉末を製造するのに用いられる金属ニッケル微粒
子は、ニッケル塩蒸気の気相水素還元法のような乾式法
で製造されたものであっても、ニッケル塩を含む水溶液
を特定の条件下、還元剤で還元析出させるような湿式法
で製造されたものであってもよい。本発明の表面被覆ニ
ッケル微粉末を積層セラミックコンデンサの内部電極を
形成するペーストとして用いる場合には、その製造に用
いるニッケル微粒子の粒径が5μm以下であることが好
ましく、1μm以下であることがより好ましい。
【0011】本発明の表面被覆ニッケル微粉末を製造す
るのに用いる飽和又は不飽和の脂肪酸は、一般式Cn
2n+1COOHで表される飽和脂肪酸、又は一般式Cn
2n-1COOH、Cn 2n-3COOH、Cn 2n-5COO
H等で表される不飽和脂肪酸である。これらの飽和脂肪
酸を用いた場合と不飽和脂肪酸を用いた場合との差異は
明確ではないが、実験の結果では不飽和脂肪酸を用いた
方が良い結果が得られる傾向があると思われる。
【0012】そのような飽和脂肪酸としては、エナント
酸(C6 13COOH)、カプリル酸(C7 15COO
H)、ペラルゴン酸(C8 17COOH)、カプリン酸
(デカン酸)(C9 19COOH)、ウンデシル酸(C
1021COOH)、ラウリン酸(C1123COOH)、
トリデシル酸(C1225COOH)、ミリスチン酸(C
1327COOH)、ペンタデシル酸(C1429COO
H)、パルミチン酸(C 1531COOH)、ヘプタデシ
ル酸(C1633COOH)、ステアリン酸(C1735
OOH)、ノナデカン酸(C1837COOH)、アラキ
ン酸(C1939COOH)、ベヘン酸(C2143COO
H)等が挙げられる。
【0013】また、不飽和脂肪酸としては、アクリル酸
(CH2 =CHCOOH)、クロトン酸又はイソクロト
ン酸(CH3 CH=CHCOOH)、ウンデシル酸(C
2=CH(CH2 8 COOH)、オレイン酸又はエ
ライジン酸(C1733COOH)、セトレイン酸ブラ
シジン酸又はエルカ酸(C2141COOH)、ソルビン
酸(C5 7 COOH)、リノール酸(C1731COO
H)、リノレン酸(C 1729COOH)、アラキドン酸
(C1931COOH)等が挙げられる。
【0014】本発明の表面被覆ニッケル微粉末において
は、脂肪酸の担持量が増加するにつれて、表面被覆ニッ
ケル微粉末のタップ密度が高くなり、ペースト中でのニ
ッケル微粉末の充填密度が高くなり、高密度の電極を形
成することができるようになる。そのような効果は、脂
肪酸の担持量がニッケルの重量基準で0.01重量%以
上となった時に明確に現れ、0.05重量%以上になっ
た時に顕著に現れてくる。しかし、脂肪酸の担持量を多
くしていき、そのような表面被覆ニッケル微粉末を用い
てペーストを調製すると、ニッケル微粒子表面に担持さ
れている脂肪酸の一部はニッケル微粒子表面から離れて
ペースト中に溶出することになる。従って、脂肪酸の担
持量がニッケルの重量基準で0.01〜1重量%である
ことが好ましく、0.05〜0.5重量%であることが
一層好ましい。
【0015】本発明の表面被覆ニッケル微粉末を製造す
る際には、即ち、金属ニッケル微粒子の表面に脂肪酸を
担持させる際には、脂肪酸を希釈溶剤に溶解させた溶液
とニッケル微粉末とを混合し、該溶液をニッケル微粉末
の表面に馴染ませ、その後過剰の溶液を例えば吸引濾過
により分離し、次いで乾燥させることが好ましい。この
ような希釈溶剤としては脂肪酸を溶解できるものであれ
ばいかなるものでも良く、例えばアセトン、エタノー
ル、メタノール、プロパノール等を用いることができ
る。
【0016】本発明の表面被覆ニッケル微粉末におい
て、金属ニッケル微粒子の表面に脂肪酸を担持すること
によって、表面被覆ニッケル微粉末のタップ密度が高く
なり、ペースト中でのニッケル微粉末の充填密度が高く
なり、高密度の電極を形成することができるようにな
る。このようになる理由は明確ではないが、粉体の摩擦
抵抗が低下することに起因すると考えられる。
【0017】また、本発明の表面被覆ニッケル微粉末
は、導電性ペーストの調製等に用いられる有機溶媒(例
えば、テルピネオール)中で沈降させると、その沈降密
度は未処理のニッケル微粉末の沈降密度と比較して高く
なるという予想外の結果も得られている。
【0018】更に、例えば特開平8−136980号公
報に記載されているように、ニッケル塩を含む水溶液を
特定の条件下、還元剤で還元析出させるような湿式法で
得られたニッケル微粉末を内部電極材料として用いて積
層コンデンサを作製すると、その焼成時にニッケル微粉
末の体積変化が大きく、そのようなニッケル微粉末を含
むペーストの体積変化が大きく、その結果としてデラミ
ネーションやクラックの発生が多発しやすいことが知ら
れている。
【0019】しかし、そのようなニッケル微粒子の表面
に脂肪酸を担持させた本発明の表面被覆ニッケル微粉末
はタップ密度が高くなり、有機溶媒中、ペースト中での
ニッケル微粉末の充填密度が高くなり、そのようなニッ
ケル微粉末を含むペーストを用いることにより所定厚み
の電極を得るのにの必要な塗布厚が薄くなり、その結果
焼成時の体積変化が小さくなり、デラミネーションやク
ラックが極めて生じにくくなる。
【0020】以下に、実施例及び比較例によって本発明
を具体的に説明するが、本発明はかかる事例によって限
定されるものではない。 比較例1 JIS K 1202で規定する固形かせいソーダ(N
aOH品位96%)244gを純水に溶解し、総量が4
30mlとなるように純水で調整して水酸化ナトリウム
水溶液を得た。一方、硫酸ニッケル(NiSO4 ・6H
2 O品位22.2重量%品)448gを純水に溶解し
(より早く完全に溶解するように温水を用いた)、総量
が1000mlとなるように純水で調整して硫酸ニッケ
ル水溶液を得た。得られた硫酸ニッケル水溶液を、上記
水酸化ナトリウム水溶液に20ml/minの添加速度
で50分間連続添加した。このようにして得られた水酸
化物含有スラリーを60℃に昇温した後、ヒドラジン1
水和物420gを20分間にわたって添加して水酸化物
を還元した。得られたニッケル微粒子を純水を用いて洗
浄し、洗浄液のpHが10以下になるまで洗浄を続け、
その後常法に従って濾過、乾燥を実施してニッケル微粉
末を得た。得られたニッケル微粒子のSEM観察による
平均粒径(フェレ径、1次粒子の平均粒径)は0.5μ
mであった。
【0021】比較例2 比較例1の調製方法において、60℃に昇温した水酸化
物含有スラリーを還元するために添加するヒドラジン1
水和物420gを、20分間にわたって添加するのでは
なく、一括添加したこと以外は比較例1と全く同様にし
てニッケル微粉末を得た。得られたニッケル微粒子のS
EM観察による平均粒径(フェレ径)は0.2μmであ
った。
【0022】実施例1〜12 第1表に示した種類の溶媒100ml中にオレイン酸を
第1表に示した濃度(重量%)となる量で溶解させた。
各々の溶液中に比較例1で製造したニッケル微粉末10
0gを入れ、充分に攪拌した。その後、吸引濾過により
過剰の溶液を除去し、70℃で一晩乾燥して各微粒子の
表面にオレイン酸を担持している表面被覆ニッケル微粉
末を得た。
【0023】実施例1〜12で得た表面被覆ニッケル微
粉末について、ニッケルの重量基準によるオレイン酸の
担持量(重量%)を加熱減量法によって測定した。ま
た、実施例1〜12で得た表面被覆ニッケル微粉末及び
比較例1で得たニッケル微粉末について、タップデンサ
ーによってタップ密度(g/cc)を測定し、BET法
によって比表面積(m2 /g)を測定し、マイクロトラ
ック測定によって粒度分布D50径(μm)を測定した。
それらの測定結果を第1表に示す。
【0024】
【表1】
【0025】第1表に示したデータからも明らかなよう
に、ニッケルの重量基準によるオレイン酸の担持量(重
量%)が高くなるにつれて、本発明の表面被覆ニッケル
微粉末のタップ密度が向上している。
【0026】実施例13〜16 アセトン100ml中に第2表に示した種類の脂肪酸を
第2表に示した濃度となる量で溶解させた。各々の溶液
中に比較例1で製造したニッケル微粉末100gを入
れ、充分に攪拌した。その後、吸引濾過により過剰の溶
液を除去し、70℃で一晩乾燥して各微粒子の表面にス
テアリン酸又はデカン酸を担持している表面被覆ニッケ
ル微粉末を得た。
【0027】実施例13〜16で得た表面被覆ニッケル
微粉末について、ニッケルの重量基準によるステアリン
酸又はデカン酸の担持量を加熱減量法によって測定し、
タップデンサーによりタップ密度を測定し、BET法に
より比表面積を測定し、マイクロトラック測定における
粒度分布D50を測定した。それらの測定結果を第2表に
示す。
【0028】
【表2】
【0029】第2表に示したデータからも明らかなよう
に、ニッケル微粒子の表面にステアリン酸又はデカン酸
を担持させ、被覆することによって、本発明の表面被覆
ニッケル微粉末のタップ密度が向上している。
【0030】実施例17〜40 第3表に示した種類の溶媒100ml中に第3表に示し
た種類の飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸を第3表に示した濃
度となる量で溶解させた。各々の溶液中に比較例1で製
造したニッケル微粉末100gを入れ、充分に攪拌し
た。その後、吸引濾過により過剰の溶液を除去し、70
℃で一晩乾燥して各微粒子の表面に種々の飽和脂肪酸、
不飽和脂肪酸を担持している表面被覆ニッケル微粉末を
得た。
【0031】実施例17〜40で得た表面被覆ニッケル
微粉末について、タップデンサーによりタップ密度を測
定し、BET法により比表面積を測定し、マイクロトラ
ック測定における粒度分布D50を測定した。それらの測
定結果は第3表に示す通りであった。
【0032】
【表3】
【0033】第3表に示したデータからも明らかなよう
に、ニッケル微粒子の表面に種々の飽和脂肪酸、不飽和
脂肪酸を担持させ、被覆することによって、本発明の表
面被覆ニッケル微粉末のタップ密度が向上している。
【0034】実施例41〜47及び比較例3 サンプルとして実施例1〜7で得た表面被覆ニッケル微
粉末及び比較例1で得たニッケル微粉末をそれぞれ1.
5g秤量し、それぞれの微粉末をαテルピネオール1.
5ccと共に容積2ccの容器に入れ、更に少量のビー
ズを入れてペイントシェーカで2時間振動させた。その
後静置して自然沈降させ、24時間後の容器底面からの
高さ(ニッケル微粉末層の厚さ)(mm)を測定した。
その高さと容器の底面積(0.79cm2 )から、αテ
ルピネオール中での沈降密度(g/cm3 )を計算し
た。その測定値、計算値は第4表に示す通りであった。
【0035】
【0036】第4表に示したデータからも明らかなよう
に、表面に脂肪酸を担持した本発明の表面被覆ニッケル
微粉末は、脂肪酸を担持していないニッケル微粉末に比
べて沈降容積が小さく、沈降密度が高いことが確認され
た。即ち、ペースト化した場合にもニッケル微粉末の充
填密度が高くなることが確認された。
【0037】実施例48 溶媒としてアセトンを用い、実施例3で用いた比較例1
で製造した平均粒径(フェレ径)0.5μmのニッケル
微粉末の代わりに比較例2で製造した平均粒径(フェレ
径)0.2μmのニッケル微粉末を用いた以外は実施例
3と同様に実施して微粒子の表面にオレイン酸を担持し
ている表面被覆ニッケル微粉末を得た。その表面被覆ニ
ッケル微粉末について、タップデンサーによってタップ
密度(g/cc)を測定し、BET法によって比表面積
(m2 /g)を測定し、マイクロトラック測定によって
粒度分布D50径(μm)を測定した。それらの測定結果
を第5表に示す通りであった。
【0038】
【0039】
【発明の効果】上記のように本発明による表面被覆ニッ
ケル微粉末は、タップ密度が高く、ペースト中でのニッ
ケル微粉末の充填密度が高く、従って所定厚みの電極を
得るためのペーストの塗布厚みを薄くすることができ、
特に積層セラミックコンデンサの内部電極材料として、
又は導電性ペースト用材料として用いるのに適した特性
を有している。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月24日(2000.7.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項不飽和脂肪酸がリノール酸、リノレン酸
オレイン酸の少なくとも1種であることを特徴とする
請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ内部電極用
表面被覆ニッケル微粉末。
【請求項不飽和脂肪酸の担持量がニッケルの重量基
準で0.01〜1重量%であることを特徴とする請求項
又は2記載の積層セラミックコンデンサ内部電極用
面被覆ニッケル微粉末。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面被覆ニッケル微
粉末に関し、より詳しくは、タップ密度が高く、ペース
ト中でのニッケル微粉末の充填密度が高く、高密度の電
極を形成することができ、特に積層セラミックコンデン
サの内部電極材料として用いるのに適した特性を有して
いる表面被覆ニッケル微粉末に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、タップ密度
が高く、ペースト中でのニッケル微粉末の充填密度が高
く、高密度の電極を形成することができ、特に積層セラ
ミックコンデンサの内部電極材料として用いるのに適し
た特性を有している表面被覆ニッケル微粉末を提供する
ことを課題としている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、金属ニッケル
微粒子表面に不飽和脂肪酸を担持させることにより上記
の特性を有する表面被覆ニッケル微粉末が得られること
を見いだし、本発明を完成した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】即ち、本発明の積層セラミックコンデンサ
内部電極用表面被覆ニッケル微粉末は、金属ニッケル微
粒子の表面に不飽和脂肪酸が担持されている表面被覆ニ
ッケル微粉末からなることを特徴とする

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ニッケル微粒子の表面に飽和又は不飽
    和の脂肪酸が担持されていることを特徴とする表面被覆
    ニッケル微粉末。
  2. 【請求項2】脂肪酸が不飽和脂肪酸であることを特徴と
    する請求項1に記載の表面被覆ニッケル微粉末。
  3. 【請求項3】脂肪酸がデカン酸、カプリル酸、パルミチ
    ン酸、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸及びステア
    リン酸の少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1に記載の表面被覆ニッケル微粉末。
  4. 【請求項4】脂肪酸の担持量がニッケルの重量基準で
    0.01〜1重量%であることを特徴とする請求項1〜
    3の何れかに記載の表面被覆ニッケル微粉末。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の何れかに記載の表面被覆ニ
    ッケル微粉末からなることを特徴とする導電性ペースト
    用表面被覆ニッケル微粉末。
  6. 【請求項6】請求項1〜4の何れかに記載の表面被覆ニ
    ッケル微粉末からなることを特徴とする積層コンデンサ
    内部電極用表面被覆ニッケル微粉末。
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Cited By (5)

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