JP2000345062A - インドレニン系シアニン色素又はインドレニン系スチリル色素化合物の製造方法 - Google Patents

インドレニン系シアニン色素又はインドレニン系スチリル色素化合物の製造方法

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JP2000345062A
JP2000345062A JP2000071108A JP2000071108A JP2000345062A JP 2000345062 A JP2000345062 A JP 2000345062A JP 2000071108 A JP2000071108 A JP 2000071108A JP 2000071108 A JP2000071108 A JP 2000071108A JP 2000345062 A JP2000345062 A JP 2000345062A
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carbon atoms
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Kazuki Takaoka
和樹 高岡
Ryoji Takaoka
良次 高岡
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OJI KAGAKU KENKYUSHO KK
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    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B23/00Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes
    • C09B23/14Styryl dyes
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
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    • C09B23/10The polymethine chain containing an even number of >CH- groups
    • C09B23/105The polymethine chain containing an even number of >CH- groups two >CH- groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、半導体レーザー用光ディスク記録
媒体に有用なインドレニン系シアニン色素又はインドレ
ニン系スチリル色素化合物を低コストで、且つ高収率、
しかも短縮された作業工程により製造する方法を提供す
る。 【解決手段】下記一般式Iで示されるインドリン系化合
物に、 【化1】 (式中、R1は、H、C1〜4の低級アルキル基、C1〜4
の低級アルコキシ基、又はClを表し、R2は、H、C
1〜6のアルキル基を表し、インドリン骨格の6位と7
位、又は4位と5位の炭素原子を介してベンゼン環が縮
合していても良い。) インドリン系化合物又はアニリン誘導体を、所定量のア
ルデヒド化剤と酸性触媒、更にアミン系触媒を使用して
所定の順序で反応させることにより、2個のインドリン
骨格がポリメチン結合鎖に対し左右対称或いは非対称の
構造を有する化合物、又はインドリン骨格とアニリン骨
格がポリメチン鎖で結合した化合物からなるインドレニ
ン系シアニン色素又はインドレニン系スチリル色素化合
物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インドレニン系シ
アニン色素又はインドレニン系スチリル色素化合物の製
造方法に関するものである。詳しくは、本発明は、イン
ドレニン系シアニン色素又はインドレニン系スチリル色
素化合物を少ない工程で効率的に製造する改良された製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インドレニン系シアニン色素化合物は、
写真用増感剤、色素レーザー発振用材料、LB膜形成材
料等種々の分野で使用されており、極めて有用な化合物
であることが知られている。これらの化合物の製造は、
一般にインドリン系化合物をビィルスマイヤー(Vilsme
ier)反応に処してアルデヒド基を導入し、その後、加
水分解、更にアルカリ性物質を加えて中和し、生成した
アルデヒド化合物を濾過、洗浄して取得し、次いで得ら
れたアルデヒド化合物は、必要に応じ更に精製した後イ
ンドリン系化合物と縮合反応させ、シアニン色素を生成
する方法で行われている。また、他の製造方法として、
インドレニン系シアニン色素化合物が、そのインドリン
系化合物の結合鎖中に1個のビニレン基を有する場合
は、インドリン系化合物とオルソ蟻酸とを無水酢酸で縮
合させて製造する方法が、更に、該結合鎖中に2個のビ
ニレン基を有する場合は、インドリン系化合物とマロン
ジアルデジアニール塩酸塩とを無水酢酸で縮合させる方
法が知られている。しかしながら、これら従来より実施
されている製造法では工程が多く、且つ煩雑であった
り、高い収率が達せられないなどのためコストに難点が
あり、その用途開発が制約されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インドレニ
ン系シアニン色素又はインドレニン系スチリル色素化合
物、特に半導体レーザー用光ディスク記録媒体に有用な
有機赤外吸収色素としての用途が期待されるこれらの色
素化合物を低コストで、且つ高収率、しかも短縮された
作業工程により製造する方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
に鑑み、ビルスマイヤー反応の詳細について鋭意検討し
た結果、ビルスマイヤー反応でホルミル化可能な化合物
であるインドリン系化合物或いはアニリン誘導体にアル
デヒド化剤及び縮合触媒を同時に或いは続けて作用させ
ることにより、中途で生成アルデヒド化合物を単離する
ことなく目的とする化合物に誘導し得ることが可能であ
ることを見出し本発明を達成した。即ち、本発明の第1
の要旨は、下記一般式(I)で示されるインドリン系化合
物に、
【0005】
【化5】
【0006】(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4
の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、
又は塩素原子を表し、R2は水素原子又は炭素数1〜6
のアルキル基を表し、インドリン骨格の6位と7位、又
は4位と5位の炭素原子を介してベンゼン環が縮合して
いても良い。) 該インドリン系化合物の多くとも1/2モルと反応する
のに要するアルデヒド化剤を酸性触媒及びアミン系触媒
の共存下、溶媒中で反応させることを特徴とする下記一
般式(II)で示されるインドレニン系シアニン色素化合物
の製造方法に存する。
【0007】
【化6】
【0008】(式中、R1,R2は上記一般式Iにおける
と同義であり、R1同志、或いはR2同志はそれぞれ同じ
でも異なっていても良い。nは1又は2の整数を表し、
-は陰イオンを表す。)
【0009】又、本発明の他の要旨は、上記一般式(I)
で示されるインドリン系化合物、又は下記一般式(III)
で示されるアニリン誘導体から選ばれる出発物質を、該
出発物質に対し少なくとも等モルのアルデヒド化剤及び
酸性触媒と共に溶媒中で反応させ、次いで一般式(I)で
示されるインドリン系化合物(但し、出発物質がインド
リン系化合物の場合は、それとは異種のインドリン系化
合物)及びアミン系触媒を添加して反応させることを特
徴とする上記一般式(II)又は下記一般式(IV)で示される
インドレニン系シアニン色素又はインドレニン系スチリ
ル色素化合物の製造方法(但し、一般式(II)中R1
志、或いはR2同志の少なくともいずれかが互いに異な
っている。)に存する。
【0010】
【化7】 (式中、R3、R4は、シアノ基、ヒドロキシ基、低級ア
ルコキシ基、アリール基、ジ低級アルキルアミノ基、若
しくは塩素原子で置換されていても良い炭素数1〜4の
低級アルキル基又は炭素数1〜4の低級アルコキシ基を
表し、R3とR4は同じでも異なっていても良い。R
5は、水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素
数1〜4の低級アルコキシ基、塩素原子又はヒドロキシ
基を表す。)
【0011】
【化8】 (式中、R1,R2,R3、R4及びR5は、上記一般式(I)
及び(III)におけると同義である。mは1又は2の整数
を表し、Z-は陰イオンを表す。)
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のインドレニン系シアニン色素又はインドレニン
系スチリル色素化合物を製造するための原料の一つとし
て使用されるインドリン系化合物は、下記一般式(I)で
表される化合物である。
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4
の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、
又は塩素原子を表し、R2は水素原子、又は炭素数1〜
6のアルキル基を表し、インドリン骨格の6位と7位、
又は4位と5位の炭素原子を介してベンゼン環が縮合し
ていても良い。)
【0015】上記式中において、R1で示される炭素数
1〜4の低級アルキル基としては、具体的にメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられるが、メチ
ル基、エチル基が好ましく、又炭素数1〜4の低級アル
コキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基が挙げられるが、メトキシ基、エトキ
シ基が好ましい。いずれの基においてもこれらのアルキ
ルは直鎖状でも分岐状でも良い。R2で示される炭素数
1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げら
れ、直鎖状でも分岐状でも良いが、特にメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基が好ましい。
【0016】本発明のインドレニン系スチリル色素化合
物を製造するための他の出発原料として使用されるアニ
リン誘導体は、下記一般式(III)で表される化合物であ
る。
【化10】 (式中、R3、R4は、シアノ基、ヒドロキシ基、低級ア
ルコキシ基、アリール基、ジ低級アルキルアミノ基、若
しくは塩素原子で置換されていても良い炭素数1〜4の
低級アルキル基又は炭素数1〜4の低級アルコキシ基を
表し、R3とR4は同じでも異なっていても良い。R
5は、水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素
数1〜4の低級アルコキシ基、塩素原子又はヒドロキシ
基を表す。)
【0017】上記式中においてR3、R4で示される、シ
アノ基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、アリール
基、ジ低級アルキルアミノ基、若しくは塩素原子で置換
されていても良い炭素数1〜4の低級アルキル基のアル
キル基としては、具体的にメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基が挙げられるが、メチル基、エチル基が
好ましい。置換アルキル基としては、具体的に2-シアノ
エチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-クロルエチル基、
ジメチルアミノエチル基、2-エトキシエチル基、ベンジ
ル基等が挙げられる。又炭素数1〜4の低級アルコキシ
基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
ブトキシ基が挙げられるが、メトキシ基、エトキシ基が
好ましい。いずれの基においてもこれらのアルキル基は
直鎖状でも分岐状でも良い。R5で示される炭素数1〜
4の低級アルキル基及び炭素数1〜4の低級アルコキシ
基としては、上記R3、R4で例示されたものと同様な基
が挙げられる。
【0018】アニリン誘導体の具体例としては、N-エチル-
N-2-ヒト゛ロキシエチルアニリン、N-エチル-N-2-クロロエチルアニリン、N-メチル-N-2
-ヒト゛ロキシエチルアニリン、N-エチル-N-2-ヒト゛ロキシエチル-m-トルイシ゛ン、N-メチ
ル-N-2-シアノエチルアニリン、N-ヘ゛ンシ゛ル-N-2-シアノエチルアニリン、N-エチル-N
-2-シ゛メチルアミノエチルアニリン、N-エチル-N-2-クロロエチル-m-トルイシ゛ン、N-エ
チル-N-2-シ゛メチルアミノエチル-m-トルイシ゛ン、N-エチル-N-2-エトキシエチルアニリ
ン、N-エチル-N-2-エトキシエチル-m-トルイシ゛ン、N,N-シ゛エチル-m-トルイシ゛
ン、N-ヘ゛ンシ゛ル-N-エチルアニリン、N-ヘ゛ンシ゛ル-N-メチルアニリン、N-メチル-N
-2-シ゛メチルアミノエチルアニリン、N,N-シ゛エチル-m-ヒト゛ロキシアニリン、N-N-シ゛
エチル-m-エトキシアニリン、N,N-シ゛エチル-m-メトキシアニリン、N,N-シ゛2-ヒト゛ロ
キシエチルアニリン、N,N-シ゛2-ヒト゛ロキシエチル-m-トルイシ゛ン、N-2-シアノエチル-
N-2-ヒト゛ロキシエチルアニリン、N-2-シアノエチル-N-2-ヒト゛ロキシエチル-m-トルイシ
゛ン、N-エチル-N-2-シアノエチルアニリン、N-エチル-N-2-シアノエチル-m-トルイシ゛
ン、N-メチル-N-エチルアニリンが挙げられる。
【0019】インドリン系化合物或いはアニリン誘導体
と反応させるアルデヒド化剤としては、N,N−ジ置換
アミド化合物が挙げられ、具体的にはジメチルホルムア
ミド、ジエチルホルムアミド、メチルホルムアニリドの
如き低級アルキル基及び/又はフェニル基で置換された
アミノ基を有するホルムアミド類、或いはN,N−ジメ
チルアミノアクロレイン等のN,N−ジアルキルアミノ
アクロレインが例示される。
【0020】これらのアルデヒド化剤は、その反応活
性、コスト、所望の目的化合物等に応じて使用量は調整
される。例えば、一般式(II)において、ポリメチン鎖の
炭素数が5(n=2)の場合、或いは一般式(IV)におい
てポリメチン鎖の炭素数が4(m=2)の場合にはN,
N−ジメチルアミノアクロレインが使用され、又一般式
(II)においてポリメチン鎖の炭素数が3(n=1)、一
般式(IV)においてポリメチン鎖の炭素数が2(m=1)
の場合には、ジメチルホルムアミド等のN,N−ジ置換
ホルムアミドを使用する。
【0021】アルデヒド化剤の使用量としては、一般式
(II)において左右対称のインドリン構造の化合物を目的
とする場合には、仕込みインドリン系化合物の多くとも
1/2量をアルデヒド化するのに要する量、即ちインド
リン系化合物1モルに対し0.5〜0.7モルが用いら
れ、又一般式(II)において非対称構造の場合或いは一般
式(IV)の化合物の場合には、初期仕込みインドリン系化
合物或いはアニリン誘導体と等モル乃至はやや過剰(1
〜1.2モル)に使用される。その際、N,N−ジ置換
ホルムアミドの種類によってはアルデヒド化剤であると
同時に反応溶媒としての機能を奏するので、両機能を利
用する場合には、反応に必要とされる量より多量に用い
られ、例えばジメチルホルムアミドでは、仕込みインド
リン系化合物(1モル)に対し2〜5モルの範囲で適宜
選ばれる。
【0022】本発明において、アルデヒド化剤と同時に
使用される酸性触媒としては、ビィルスマイヤー反応に
使用される公知の酸性触媒であれば特に制限されず、具
体的には、オキシ塩化燐、オキシ臭化燐、塩化チオニル
等が挙げられるがオキシ塩化燐が有用である。酸性触媒
は、仕込みインドリン系化合物或いはアニリン誘導体に
対しアルデヒド化剤とほぼ同程度の量、即ち、一般式(I
I)において左右対称のインドリン構造からなるインドレ
ニン系シアニン色素化合物を目的とする場合には、イン
ドリン系化合物1モルに対し0.5〜0.7モル、又非
対称構造の場合及びアニリン誘導体を使用する場合には
初期仕込みインドリン系化合物或いはアニリン誘導体に
対し1〜1.2モルの範囲から適宜選定して使用され
る。
【0023】本発明方法で使用される、縮合触媒として
はこの種反応に従来より使用されている触媒を用いるこ
とが出来、例えばメチルアミン、エチルアミン等の低級
アルキルアミン、ピリジン、尿素等のアミン系触媒が挙
げられるが、尿素が好適である。縮合触媒の使用量は、
その種類によって異なり、画一的に決められないが、一
般に仕込みインドリン系化合物或いはアニリン誘導体1
モルに対し0.3〜3.0モル程度使用される。
【0024】本発明方法を実施する際、反応混合物を十
分撹拌して反応を円滑に進めるために適当な反応溶媒が
使用される。反応溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさ
ず、所望の反応生成物の回収が容易に行えるものであれ
ば特に制限されず、具体的にはベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、ジクロロベンゼン、ジクロ
ロエタン等のハロゲン化炭化水素、触媒に左右されない
ジメチルアセトアミド等の極性有機溶媒が挙げられる。
【0025】本発明方法の一実施態様としては、一般式
(II)において左右対称のインドリン構造の化合物を目的
とする場合は、反応原料、所定量のアルデヒド化剤及び
触媒類、必要に応じ反応溶媒を適当な順序で、適宜反応
器に仕込んで反応混合物を調整したのち、撹拌下適当な
温度で反応させる。その際、反応原料等の仕込みは、比
較的低温、即ち、10℃以下で行うのが好ましい。低温
下反応混合物を十分撹拌混合し、所定時間後に温度を昇
温し、室温〜110℃の範囲で1〜7時間反応させ、こ
れによって、アルデヒド化(ホルミル化)反応と縮合反
応を一連の工程で進行させることが出来る。また、目的
化合物の種類によってアルデヒド化反応と縮合反応の最
適温度範囲が異なる場合には、反応中2つの温度帯域を
設定して反応を行うことが望ましい。
【0026】一般式(II)において左右非対称のインド
リン構造の化合物を目的とする場合は、一種のインドリ
ン系化合物原料、所定量のアルデヒド化剤及び酸性触
媒、必要に応じ反応溶媒を適当な順序で、適宜反応器に
仕込んで反応混合物を調整したのち、撹拌下低温で所定
時間反応させる。その後に温度を昇温し、室温〜110
℃の範囲で1〜3時間反応させる。反応終了後、温度を
下げ、所定量の他種のインドリン系化合物原料及び縮合
触媒を追加した後、再び温度を昇温し、50〜110℃
の範囲で2時間〜5時間反応させる。
【0027】一般式(IV)のアニリン誘導体を含むインド
レニン系スチリル色素化合物を目的とする場合は、一般
式(III)の置換アミノ基を有するアニリン誘導体に、所
定量のアルデヒド化剤及び酸性触媒、必要に応じ反応溶
媒を適当な順序で、適宜反応器に仕込んで反応混合物を
調整したのち、昇温し、撹拌下所定時間反応させる。次
いで、この反応生成物にインドリン系化合物原料及び縮
合触媒を追加した後、再び温度を昇温し、50〜110
℃の範囲で2時間〜5時間反応させる。反応終了後、目
的化合物を含有する反応混合物を0.5〜10倍量の水
中に注入することにより目的化合物を析出させ、必要な
場合には塩析処理を行ってから分離、回収する。分離後
の結晶は、洗浄、再結晶、クロマトグラフィー等の一般
に行われている慣用手段により精製する。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の
実施例によって限定されるものではない。尚、実施例中
「部」とあるのは「重量部」を示す。
【0029】実施例1 下記構造式(a)の化合物の製造
【0030】
【化11】
【0031】N,N−ジメチルアミノアクロレイン5.
9gとオキシ塩化燐9.1gを常法により10℃以下で
反応器に仕込み、10℃以下で更に尿素5gと、ジメチ
ルアセトアミド9.1gを加えて反応混合物を撹拌可能
な状態に維持し、17.3gの1,3,3−トリメチル
−2−メチレンインドリンを加えた後、反応混合物を撹
拌した。次いで、反応混合物の温度を65℃〜70℃に
上げ、1時間反応させた。反応後の反応溶液を、7倍量
の水中に注入し、必要に応じ塩析すると目的化合物の結
晶が析出してきたのでそのまま放置した。析出した結晶
を濾別し目的化合物を取得したが、収率は理論値の約9
0%であった。
【0032】実施例2 実施例1において、原料として1,3,3,5−テトラ
メチル−2−メチレンインドリン18.7gを使用した
以外は実施例1と同様にして反応を行い、必要に応じ塩
析した結果、下記構造式(b)の目的化合物(一般式(I
I)において、R 1=5位に置換したメチル基、R2=メチ
ル基を示す。)を理論値にたいする収率70%で得るこ
とができた。
【0033】
【化12】 同様にして、原料として1,3,3−トリメチル−5−
クロロ−2−メチレンインドリン20.7gを使用して
反応を行い、必要に応じ塩析した結果、下記構造式
(c)の目的化合物(一般式(II)において、R1=5位
に置換したCl基、R2=メチル基を示す。)を理論値
にたいする収率75%で得ることができた。
【0034】
【化13】
【0035】実施例3 下記構造式(d)の化合物の製造
【0036】
【化14】
【0037】ジメチルホルムアミド 29.2gとオキ
シ塩化燐9.1gを常法により10℃以下で反応器に仕
込み、10℃以下で更に尿素6gを加えて反応混合物を
撹拌可能な状態に維持し、17.3gの1,3,3−ト
リメチル−2−メチレンインドリンを加えた後反応混合
物を撹拌した。次いで、反応混合物の温度を95〜10
0℃に上げ、5時間反応させた。反応後の反応溶液を、
7倍量の水中に注入し、必要に応じ塩析処理した後、析
出した結晶を濾別して目的化合物を取得したが、収率は
理論値の約95%であった。
【0038】実施例4 下記構造式(e)の化合物の製造
【0039】
【化15】
【0040】ジメチルホルムアミド29.2gとオキシ
塩化燐16.8gを常法により10℃以下で反応器に仕
込み、反応混合物を撹拌可能な状態に維持し、更に10
℃以下で17.3gの1,3,3−トリメチル−2−メ
チレンインドリンを加えた後、反応混合物を撹拌した。
次いで、反応混合物の温度を70℃に上げ、2時間反応
させた。反応後、反応混合物の温度をほぼ室温にまで下
げ、1−ブチル−3,3−ジメチル−2−メチレンイン
ドリン21.5gび尿素6gを加えた。反応混合物の温
度を再び90℃に上げ、3時間反応させた。反応終了
後、反応溶液を3倍量の水中に注入し、必要に応じ塩析
処理し、析出した結晶を濾別して目的化合物を取得した
が、収率は理論値の約80%であった。なお、生成物中
には、目的化合物以外のインドレニン系シアニン色素化
合物が約5%含まれていた。
【0041】実施例5 下記構造式(f)の化合物の製造
【0042】
【化16】
【0043】N,N-ジメチルアニリン12.1gを反応器
に仕込み、これにジメチルホルムアミド14.6gとオ
キシ塩化燐16.8gを加え、混合物を撹拌下95℃で
5時間反応させた。反応混合物の温度を室温にまで下
げ、尿素6gとインドリン化合物17.3gを加えたの
ち、再び95℃に昇温し、更に5時間反応させた。反応
終了後、反応混合物を10倍量の水中に注入し、必要に
応じ塩析処理し、析出した結晶を濾別して目的化合物を
取得した。収率は、理論値の約90%であった。
【0044】実施例6 下記構造式(g)の化合物の製造
【0045】
【化17】
【0046】N,N-ジメチルアニリン12.1gを反応器
に仕込み、これにジメチルアミノアクロレイン11.8
gとオキシ塩化燐18.3gを加え、混合物を撹拌下9
5℃で5時間反応させた。反応混合物の温度をを室温に
まで下げ、尿素6gとインドリン化合物17.3gを加
えたのち、再び95℃に昇温し、更に5時間反応させ
た。反応終了後、反応混合物を10倍量の水中に注入
し、必要に応じ塩析処理し、析出した結晶を濾別して目
的化合物を取得した。収率は、理論値の約85%であっ
た。
【0047】本発明においては、上記実施例と同様にし
て下記構造式で示される化合物も製造することが出来
る。その場合、構造式中のnが1の化合物は実施例3の
方法により、又nが2の化合物は実施例1の方法に準拠
するのがよい。
【0048】
【化18】
【0049】(構造式中、R2は、一般式(I)における
と同義であり、ZはClを表す。)
【0050】
【発明の効果】本発明方法によれば、光ディスク記録媒
体に有用なインドレニン系シアニン色素又はインドレニ
ン系スチリル色素化合物を短縮された作業工程で、低コ
スト且つ高収率で製造することができ、しかも2個のイ
ンドリン骨格の結合鎖に対し左右対称或いは非対称の構
造を有する化合物、或いはインドリン骨格とアニリン骨
格を有する化合物を任意に製造することを可能にするの
で、工業的に極めて有用な方法である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示されるインドリン系化
    合物に、 【化1】 (式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の低級アルキ
    ル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基又は塩素原子を
    表し、R2は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を
    表し、インドリン骨格の6位と7位、又は4位と5位の
    炭素原子を介してベンゼン環が縮合していても良い。) 該インドリン系化合物の多くとも1/2モルと反応する
    のに要するアルデヒド化剤を酸性触媒及びアミン系触媒
    の共存下、溶媒中で反応させることを特徴とする下記一
    般式(II)で示されるインドレニン系シアニン色素化合物
    の製造方法。 【化2】 (式中、R1,R2は上記一般式(I)におけると同義であ
    り、R1同志、或いはR2同志はそれぞれ同じでも異なっ
    ていても良い。nは1又は2の整数を表し、Z-は陰イ
    オンを表す。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の一般式(I)で示されるイ
    ンドリン系化合物、又は下記一般式(III)で示されるア
    ニリン誘導体から選ばれる出発物質を、該出発物質に対
    し少なくとも等モルのアルデヒド化剤及び酸性触媒と共
    に溶媒中で反応させ、次いで一般式(I)で示されるイン
    ドリン系化合物(但し、出発物質がインドリン系化合物
    の場合は、それとは異種のインドリン系化合物)及びア
    ミン系触媒を添加して反応させることを特徴とする上記
    一般式(II)又は下記一般式(IV)で示されるインドレニン
    系シアニン色素又はインドレニン系スチリル色素化合物
    の製造方法(但し、一般式(II)中R1同志、或いはR2
    志の少なくともいずれかが互いに異なっている。)。 【化3】 (式中、R3、R4は、シアノ基、ヒドロキシ基、低級ア
    ルコキシ基、アリール基、ジ低級アルキルアミノ基、若
    しくは塩素原子で置換されていても良い炭素数1〜4の
    低級アルキル基又は炭素数1〜4の低級アルコキシ基を
    表し、R3とR4は同じでも異なっていても良い。R
    5は、水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素
    数1〜4の低級アルコキシ基、塩素原子又はヒドロキシ
    基を表す。) 【化4】 (式中、R1,R2,R3、R4及びR5は、上記一般式(I)
    及び(III)におけると同義である。mは1又は2の整数
    を表し、Z-は陰イオンを表す。)
  3. 【請求項3】アルデヒド化剤が低級アルキル基及び/又
    はフェニル基で置換されたN,N−ジ置換ホルムアミド
    又はN,N−ジアルキルアミノアクロレインであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のインドレニン系シ
    アニン色素又はインドレニン系スチリル色素化合物の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100406460B1 (ko) * 2001-09-29 2003-11-19 한국과학기술연구원 커플링된 스티릴시아닌 색소 및 그의 제조 방법

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