JP2000344047A - ウエビング中間部支持部材 - Google Patents

ウエビング中間部支持部材

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JP2000344047A
JP2000344047A JP11157368A JP15736899A JP2000344047A JP 2000344047 A JP2000344047 A JP 2000344047A JP 11157368 A JP11157368 A JP 11157368A JP 15736899 A JP15736899 A JP 15736899A JP 2000344047 A JP2000344047 A JP 2000344047A
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webbing
intermediate portion
width direction
insertion opening
tongue plate
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JP11157368A
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Yasutaka Watanabe
康隆 渡辺
Eiji Koketsu
栄二 纐纈
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエビングに作用する応力分布の均一化を図
り、しかもコスト削減を図ることができるウエビング中
間部支持部材を得る。 【解決手段】 タングプレート28のプレート側挿通用
開口部38は、ウエビング巻き付け側となる内側部分3
8Aが湾曲形状とされている。これに伴い、樹脂製の把
持部34の把持部側挿通用開口部40も、ウエビング巻
きつけ側となる内側部分40Aが湾曲形状とされてい
る。従って、ウエビングの幅方向の中間部側に作用する
面圧を相対的に下げて、逆にウエビングの幅方向の両端
部側に作用する面圧を相対的にに上げることができる。
よって、ウエビングに作用する応力分布が均一化する。
しかも、部品点数が増加することもないので、コスト削
減を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員拘束用のウエ
ビングの中間部を支持するウエビング中間部支持部材に
関する。
【0002】
【従来の技術】所謂三点式のシートベルト装置では、車
両フロア等の所定位置に固定されたアンカプレートに乗
員拘束用のウエビングの一端部が固定され、センタピラ
ーの下端部付近に配設されたウエビング巻取装置の巻取
軸にウエビングの他端部が固定されている。ウエビング
の中間部はセンタピラー上部に配設されたショルダアン
カ(スルーアンカ)に挿通され、更に当該ウエビングの
中間部にはタングプレートが挿通されている。また、車
両用シートを挟んでアンカプレートと反対側には、シー
トクッションフレーム等に基端部が固定されたバックル
装置が立設されている。
【0003】車両用シートに着座した乗員がウエビング
を装置する場合には、まずタングプレートを持ってウエ
ビング巻取装置の付勢力に抗してウエビングを引出し、
次いで当該タングプレートをバックル装置に係合させれ
ばよい。これにより、ショルダアンカからタングプレー
トまでのウエビングがショルダ側のウエビングとして乗
員の胸部を拘束し、又タングプレートからアンカプレー
トまでのウエビングがラップ側のウエビングとして乗員
の腰部を拘束し、所謂三点式のシートベルト装置のウエ
ビング装着状態になる。
【0004】ここで、従来は、上述したシートベルト装
置の構成要素をなすタングプレート或るいはショルダア
ンカ(スルーアンカ)については、強度確保等に主眼が
置かれていたこともあって、形状については特別な工夫
は施されていなかった。
【0005】タングプレートを例にして説明すると、図
7及び図8に示される如く、従来のタングプレート10
0は、略T字形に形成された金属製のロックプレート1
02と、このロックプレート102の基部を被覆する樹
脂製の把持部104とによって構成されている。ロック
プレート102の先端部には、バックル装置のラッチ金
具に係合される矩形状の係合孔106が形成されてい
る。さらに、ロックプレート102の基部には、乗員拘
束用のウエビング108の中間部を挿通させるための長
孔状の挿通用開口部110が形成されている。なお、挿
通用開口部110の周囲は把持部104によって樹脂コ
ーティングされているため、ウエビング108の中間部
が実際に摺動する部分は把持部104に形成された挿通
用開口部112ということになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構成のタングプレート100による場合、乗員拘束用
のウエビング108が挿通される挿通用開口部112が
ストレートな長孔形状をなしているため、タングプレー
ト100からウエビング108の中間部へ作用する応力
分布が図9に示される如くとなり、即ちウエビング10
8の幅方向の両端部(耳部)108Aに応力が集中す
る。
【0007】より詳しく説明すると、図10に示される
ように、通常は、ウエビング108の中間部がタングプ
レート100の挿通用開口部112へ角度がついた状態
で折り返される。このため、タングプレート100をバ
ックル装置へ係合させてウエビング108を装着する際
や逆にタングプレート100をバックル装置から離脱さ
せてウエビング108の装着を解除した際、或るいは、
タングプレート100をバックル装置へ係合させた後に
乗員がウエビング108の装着長さを調節するために当
該ウエビング108の中間部を把持してこれを引出し又
は巻き取らせる際、更には車両走行中に乗員が姿勢を変
化させた際に、ウエビング108の幅方向の中間部10
8Bよりも幅方向の両端部108Aの方に大きな荷重が
作用する(荷重が片寄って作用する)。その結果、ウエ
ビング108の幅方向の両端部108Aに作用する応力
は大きくなり、逆にウエビング108の幅方向の中間部
108Bに作用する応力は小さくなり、全体としては図
9に示される応力分布となる。
【0008】このため、従来では、かかる応力分布を考
慮して、ウエビング108の幅方向の両端部108Aを
補強しており、コストアップを招いていた。
【0009】なお、タングプレートを例にして上記問題
点を説明してきたが、当該問題点はショルダアンカ(ス
ルーアンカ)についても同様に当てはまる。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、ウエビングに
作用する応力分布の均一化を図り、しかもコスト削減を
図ることができるウエビング中間部支持部材を得ること
が目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、一端部がアンカ部材に固定されかつ他端部がウエビ
ング巻取装置に固定された乗員拘束用のウエビングの中
間部が摺動可能に挿通され、当該ウエビングの中間部を
支持するウエビング中間部支持部材であって、前記ウエ
ビングの中間部を摺動可能に挿通させかつ当該ウエビン
グの幅方向寸法程度の開口長さを有する長孔状の挿通用
開口部を有し、当該挿通用開口部において少なくともウ
エビング巻き付け側となる部分の形状を、ウエビングの
幅方向の中間部側が最も凸となる湾曲形状とした、こと
を特徴としている。
【0012】請求項2記載の本発明は、一端部がアンカ
部材に固定されかつ他端部がウエビング巻取装置に固定
された乗員拘束用のウエビングの中間部が摺動可能に挿
通され、当該ウエビングの中間部を支持するウエビング
中間部支持部材であって、前記ウエビングの中間部を摺
動可能に挿通させかつ当該ウエビングの幅方向寸法程度
の開口長さを有する長孔状の挿通用開口部を有し、当該
挿通用開口部においてウエビング巻き付け側となる部分
の厚さを、ウエビングの幅方向の中間部側が最も厚くか
つウエビングの幅方向の両端部側が最も薄くなるように
設定した、ことを特徴としている。
【0013】請求項1記載の本発明によれば、乗員拘束
用のウエビングの一端部はアンカ部材に固定されてお
り、又ウエビングの他端部はウエビング巻取装置に固定
されており、更にウエビングの中間部は挿通用開口部に
挿通された状態でウエビング中間部支持部材に支持され
ている。
【0014】ところで、乗員が例えばウエビングを装着
するべくウエビングをウエビング巻取装置から引き出す
と、当該ウエビングとウエビング中間部支持部材の挿通
用開口部との間で相対的な摺動が生じる。この場合にお
いて、ウエビング中間部支持部材の挿通用開口部の形状
を仮に従来のようにストレートな長孔形状とした場合に
は、当該ストレートな長孔形状の挿通用開口部に角度が
ついた状態でウエビングが折り返されるため、ウエビン
グの幅方向の両端部に最も大きな応力が生じ、ウエビン
グの幅方向の中間部に最も小さな応力が生じる。
【0015】しかし、本発明では、ウエビング中間部支
持部材の挿通用開口部において少なくともウエビング巻
き付け側となる部分の形状を、ウエビングの幅方向の中
間部側が最も凸となる湾曲形状としたので、挿通用開口
部にウエビングが折り返された状態で挿通されるという
前提条件の下、ウエビングの幅方向の中間部の面圧が相
対的に高くなり、ウエビングの幅方向の両端部の面圧が
相対的に低くなる。つまり、従来の応力分布の関係に照
らし合わせると、ウエビングの幅方向の中間部での応力
の凹みが押し上げられ、逆にウエビングの幅方向の両端
部での応力の突出が押し下げられる。よって、ウエビン
グの幅方向の全域にわたって応力分布が均されて、均一
化される。
【0016】しかも、本発明では、ウエビング中間部支
持部材の挿通用開口部において少なくともウエビング巻
き付け側となる部分の形状を変更するという構成なの
で、部品点数が増加することもない。
【0017】請求項2記載の本発明によれば、ウエビン
グ中間部支持部材の挿通用開口部においてウエビング巻
き付け側となる部分の厚さを、ウエビングの幅方向の中
間部側が最も厚くかつウエビングの幅方向の両端部側が
最も薄くなるように設定したので、挿通用開口部にウエ
ビングが折り返された状態で挿通されるという前提条件
の下、ウエビングの幅方向の中間部の面圧が相対的に高
くなり、ウエビングの幅方向の両端部の面圧が相対的に
低くなる。つまり、従来の応力分布の関係に照らし合わ
せると、ウエビングの幅方向の中間部での応力の凹みが
押し上げられ、逆にウエビングの幅方向の両端部での応
力の突出が押し下げられる。よって、ウエビングの幅方
向の全域にわたって応力分布が均されて、均一化され
る。
【0018】しかも、本発明では、ウエビング中間部支
持部材の挿通用開口部においてウエビング巻き付け側と
なる部分の厚さを変更するという構成なので、部品点数
が増加することもない。
【0019】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、図1〜図
3を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。
【0020】図2には本実施形態に係るシートベルト装
置10の全体構成が概略的に示されている。この図に示
されるように、シートベルト装置10は、センタピラー
12の下端部付近の室内側に固定された「アンカ部材」
としてのアンカプレート14と、センタピラー12の下
端部に配設されかつセンタピラーロアガーニッシュ16
によって覆われたウエビング巻取装置18と、センタピ
ラー12の上部に配設されたショルダアンカ(スルーア
ンカ)20と、フロントシート22のシートクッション
フレーム24の側部(フロアトンネル側)に基端部が固
定されかつ立設状態で配置されるバックル装置26と、
このバックル装置26に係合される「ウエビング中間部
支持部材」としてのタングプレート28と、乗員拘束用
のウエビング30とによって構成されている。
【0021】乗員拘束用のウエビング30の一端部はア
ンカプレート14に固定されており、又ウエビング30
の中間部はショルダアンカ(スルーアンカ)20に挿通
されて折り返されており、更にウエビング30の他端部
はウエビング巻取装置18の巻取軸に固定されている。
なお、ウエビング巻取装置18は平面視でコ字形のフレ
ームを備えており、当該フレームの側部に配設されたぜ
んまいばねの付勢力によって巻取軸は常時ウエビング巻
取回転方向へ回転付勢されている。
【0022】さらに、ウエビング30の中間部には、タ
ングプレート28が摺動自在に挿通されている。図1に
示されるように、タングプレート28は、正面視で略T
字形に形成された金属製のロックプレート32と、この
ロックプレート32の基部32Aを被覆している樹脂製
の把持部34とによって構成されている。ロックプレー
ト32の先端部32Bには矩形状の係合孔36が形成さ
れており、タングプレート28をバックル装置26へ挿
入することによりバックル装置26内に配設されたラッ
チ金具と係合するようになっている。また、ロックプレ
ート32の基部32Aには、湾曲形状のプレート側挿通
用開口部38が形成されている。さらに、ロックプレー
ト32の基部32Aを被覆している把持部34にも、プ
レート側挿通用開口部38の内周部を被覆するかたちで
湾曲形状の把持部側挿通用開口部40が形成されてい
る。
【0023】より正確に説明すると、本実施形態では、
ロックプレート32におけるプレート側挿通用開口部3
8のウエビング巻き付け側となる内側部分38A並びに
ウエビング反巻き付け側となる外側部分38Bのいずれ
もが湾曲形状とされている。これに伴って、把持部34
における把持部側挿通用開口部40のウエビング巻き付
け側となる内側部分40A並びにウエビング反巻き付け
側となる外側部分40Bのいずれもが湾曲形状に形成さ
れている。
【0024】なお、把持部側挿通用開口部40の開口長
さは、ウエビング30の幅方向寸法よりも若干大きく設
定されている。また、把持部側挿通用開口部40の開口
幅は、ウエビング30の厚さよりも若干厚く設定されて
いる。
【0025】次に、本実施形態の作用並びに効果につい
て説明する。
【0026】乗員は、ウエビング30に挿通されたタン
グプレート28の把持部34を持ってぜんまいばねの付
勢力に抗してウエビング30をウエビング巻取装置18
から引き出し、当該タングプレート28のロックプレー
ト32の先端部32Bをバックル装置26へ係合させる
ことにより、図2に示されるように、三点式のシートベ
ルト装置10のウエビング装着状態となることができ
る。すなわち、ショルダアンカ(スルーアンカ)20か
らタングプレート28までのウエビング30がショルダ
側のウエビング30Aとなり、タングプレート28から
アンカプレート14までのウエビング30がラップ側の
ウエビング30Bとなる。
【0027】ところで、上記の如く、乗員がウエビング
30を装着するべくウエビング30をウエビング巻取装
置18から引き出すと、当該ウエビング30とタングプ
レート28の把持部側挿通用開口部40における内側部
分40Aとの間で相対的な摺動が生じる。なお、このよ
うなウエビング30とタングプレート28との相対的な
摺動は、ウエビング装着時だけでなく、ウエビング装着
解除時や乗員の姿勢変化時など種々の場面で起こり得
る。
【0028】このような相対的な摺動が生じる状況下に
おいて、仮にタングプレートの把持部側挿通用開口部の
形状を従来のようにストレートな長孔形状とした場合に
は、当該ストレートな長孔形状の挿通用開口部に角度が
ついた状態でウエビングが折り返されるため、ウエビン
グ30の幅方向の両端部(耳部)42Aに最も大きな応
力が生じ、ウエビング30の幅方向の中間部44に最も
小さな応力が生じる。
【0029】しかし、本実施形態では、タングプレート
28のプレート側挿通用開口部38及び把持部側挿通用
開口部40の形状を、ウエビング30の幅方向の中間部
44側が最も凸となる湾曲形状としたので、把持部側挿
通用開口部40にウエビング30が折り返された状態で
挿通されるという前提条件の下、ウエビング30の幅方
向の中間部44(図2参照)の面圧が相対的に高くな
り、ウエビング30の幅方向の両端部42(図2参照)
の面圧が相対的に低くなる。つまり、従来の応力分布の
関係に照らし合わせると、ウエビング30の幅方向の中
間部44での応力の凹みが押し上げられ、逆にウエビン
グ30の幅方向の両端部42での応力の突出が押し下げ
られる。よって、ウエビング30の幅方向の全域にわた
って応力分布が均されて、均一化される。
【0030】しかも、本実施形態では、タングプレート
28のプレート側挿通用開口部38及び把持部側挿通用
開口部40の形状を変更するという構成なので、部品点
数が増加することもない。
【0031】その結果、本実施形態に係るタングプレー
ト28によれば、ウエビング30に作用する応力分布の
均一化を図り、しかもコスト削減を図ることができる。
【0032】なお、本実施形態では、タングプレート2
8の把持部側挿通用開口部40における内側部分40A
及び外側部分40Bの形状をいずれも湾曲形状に形成し
たが(より正確には、本来的にはタングプレート28の
プレート側挿通用開口部38の内側部分38A及び外側
部分38Bの形状をいずれも湾曲形状にし、その結果と
してこれを樹脂コーティングしている把持部側挿通用開
口部40の内側部分40A及び外側部分40Bの形状の
いずれもが湾曲形状をなすようにしたが)、プレート側
挿通用開口部38並びに把持部側挿通用開口部40にお
ける内側部分38A、40Aがウエビング30の幅方向
の中間部44側が最も凸となる湾曲形状とされていれば
よい。
【0033】その意味では、図3に示されるような「ウ
エビング中間部支持部材」としてのタングプレート50
を使っても、本実施形態と同様の作用、効果が得られ
る。簡単に説明すると、このタングプレート50では、
ロックプレート51のプレート側挿通用開口部52にお
ける内側部分52Aの形状のみが湾曲形状とされてお
り、外側部分52Bの形状についてはストレート形状と
されている。これに伴って、タングプレート50の把持
部54における把持部側挿通用開口部56も、内側部分
56Aの形状のみが湾曲形状とされており、外側部分5
6Bの形状についてはストレート形状とされている。
【0034】〔第2実施形態〕次に、図4〜図6を用い
て、本発明の第2実施形態について説明する。なお、前
述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番
号を付してその説明を省略する。
【0035】図4には本実施形態に係るタングプレート
60の正面図が示されており、又図5(A)及び図5
(B)には当該タングプレート60の代表断面図が示さ
れており、更に図6には当該タングプレート60の平面
図が示されている。
【0036】これらの図に示されるように、本実施形態
に係る「ウエビング中間部支持部材」としてのタングプ
レート60は、基部62A及び先端部62Bからなる金
属製のロックプレート62と、当該ロックプレート62
の基部62Aを覆う樹脂製の把持部64とで構成されて
おり、図4に示される如く、ロックプレート62に形成
されたプレート側挿通用開口部66並びに把持部64に
形成された把持部側挿通用開口部68はいずれもストレ
ート形状をなしている点で、前述した第1実施形態と異
なっている。つまり、この点だけを見れば、従来のタン
グプレートと同様の構成といえる。
【0037】しかし、本実施形態に係るタングプレート
60では、把持部側挿通用開口部68における内側部分
70の厚さが不均一にされており、この点に本実施形態
の特徴がある。すなわち、把持部側挿通用開口部68の
内側部分70において、その幅方向の中間部70A側が
最も厚く(図5(A)、図6参照)、幅方向の両端部7
0B側が最も薄く設定されている(図5(B)、図6参
照)。なお、図6に示される如く、当該内側部分70の
厚さは、幅方向の中間部70Aから幅方向の両端部70
Bへ向かうにつれて徐々に薄くなっている(徐変されて
いる)。
【0038】上記構成によれば、タングプレート60に
おける把持部側挿通用開口部68においてウエビング巻
き付け側となる内側部分70の厚さを、その幅方向の中
間部70A側が最も厚く、幅方向の両端部70B側が最
も薄くなるように設定したので、当該幅方向の中間部7
0A側と摺動することになるウエビング30の幅方向の
中間部44に作用する面圧は相対的に高くなり、逆にウ
エビング30の幅方向の両端部42の面圧は相対的に低
くなる。つまり、従来の応力分布の関係に照らし合わせ
ると、ウエビング30の幅方向の中間部44での応力の
凹みが押し上げられ、逆にウエビング30の幅方向の両
端部42での応力の突出が押し下げられる。よって、ウ
エビング30の幅方向の全域にわたって応力分布が均さ
れて、均一化される。
【0039】しかも、本実施形態では、タングプレート
60の把持部側挿通用開口部68においてウエビング3
0の巻き付け側となる内側部分70の厚さを変更すると
いう構成を採用しており、当該構成は把持部64を樹脂
成形する際の金型を変更すれば容易かつ精度良く実現す
ることができる。また、部品点数が増加することもな
い。
【0040】これらのことから、本実施形態に係るタン
グプレート60によれば、ウエビング30に作用する応
力分布の均一化を図り、しかもコスト削減を図ることが
できる。
【0041】なお、本実施形態では、把持部側挿通用開
口部68の厚さをその片面において変化させる構成を採
ったが(図5及び図6参照)、両面において厚さを変化
させるようにしても差し支えない。
【0042】また、上述した各実施形態では、タングプ
レート28、50、60を対象にして本発明を適用した
が、これに限らず、ショルダアンカ(スルーアンカ)2
0を対象にして本発明を適用してもよい。すなわち、本
発明における「ウエビング中間部支持部材」の概念に
は、タングプレートの他、ショルダアンカ(スルーアン
カ)も含まれる。付言すると、アンカプレート14につ
いては、ウエビング30の一端部が固定されており、ウ
エビング30が摺動する訳ではないので、本発明の適用
対象からは除外される。
【0043】さらに、上述した各実施形態では、フロン
トシート22に配設される三点式のシートベルト装置1
0を例にして説明したが、本発明が適用されたタングプ
レート28、50、60はリヤシートに配設される三点
式のシートベルト装置(この場合、ショルダアンカ(ス
ルーアンカ)はない)に対しても適用可能である。ま
た、二点式のシートベルト装置に対して、本発明が適用
されたタングプレート28、50、60を使用しても差
し支えない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係るウエビング中間部支持部材は、挿通用開口部
において少なくともウエビング巻き付け側となる部分の
形状を、ウエビングの幅方向の中間部側が最も凸となる
湾曲形状としたので、ウエビングに作用する応力分布の
均一化を図り、しかもコスト削減を図ることができると
いう優れた効果を有する。
【0045】請求項2記載の本発明に係るウエビング中
間部支持部材は、挿通用開口部においてウエビング巻き
付け側となる部分の厚さを、ウエビングの幅方向の中間
部側が最も厚くかつウエビングの幅方向の両端部側が最
も薄くなるように設定したので、ウエビングに作用する
応力分布の均一化を図り、しかもコスト削減を図ること
ができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るタングプレートの正面図で
ある。
【図2】図1に示されるタングプレートを備えたシート
ベルト装置の全体構成を示す正面図である。
【図3】図1に示されるタングプレートの挿通用開口部
の形状を変更した実施形態を示す図1に対応するタング
プレートの正面図である。
【図4】第2施形態に係るタングプレートの正面図であ
る。
【図5】図4に示されているタングプレートの代表部位
での縦断面図である。
【図6】図4に示されているタングプレートを矢印P方
向から見た平面図である。
【図7】従来例に係るタングプレートの正面図である。
【図8】図7に示されているタングプレートを8−8線
に沿って切断した状態を示す縦断面図である。
【図9】従来例に係るタングプレートを使用した場合の
問題点を応力分布の観点から説明するための説明図であ
る。
【図10】従来例に係るタングプレートを使用した場合
の問題点をウエビングの通され方の観点から説明するた
めの説明図である。
【符号の説明】
14 アンカプレート(アンカ部材) 18 ウエビング巻取装置 20 ショルダアンカ(ウエビング中間部支持部材) 28 タングプレート(ウエビング中間部支持部材) 30 ウエビング 38 プレート側挿通用開口部 38A 内側部分(ウエビング巻き付け側となる部分) 40 把持部側挿通用開口部 40A 内側部分(ウエビング巻き付け側となる部分) 42 ウエビングの幅方向の両端部 44 ウエビングの幅方向の中間部 50 タングプレート(ウエビング中間部支持部材) 52 プレート側挿通用開口部 52A 内側部分(ウエビング巻き付け側となる部分) 56 把持部側挿通用開口部 56A 内側部分(ウエビング巻き付け側となる部分) 60 タングプレート(ウエビング中間部支持部材) 68 把持部側挿通用開口部 70 内側部分(ウエビング巻き付け側となる部分)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部がアンカ部材に固定されかつ他端
    部がウエビング巻取装置に固定された乗員拘束用のウエ
    ビングの中間部が摺動可能に挿通され、当該ウエビング
    の中間部を支持するウエビング中間部支持部材であっ
    て、 前記ウエビングの中間部を摺動可能に挿通させかつ当該
    ウエビングの幅方向寸法程度の開口長さを有する長孔状
    の挿通用開口部を有し、 当該挿通用開口部において少なくともウエビング巻き付
    け側となる部分の形状を、ウエビングの幅方向の中間部
    側が最も凸となる湾曲形状とした、 ことを特徴とするウエビング中間部支持部材。
  2. 【請求項2】 一端部がアンカ部材に固定されかつ他端
    部がウエビング巻取装置に固定された乗員拘束用のウエ
    ビングの中間部が摺動可能に挿通され、当該ウエビング
    の中間部を支持するウエビング中間部支持部材であっ
    て、 前記ウエビングの中間部を摺動可能に挿通させかつ当該
    ウエビングの幅方向寸法程度の開口長さを有する長孔状
    の挿通用開口部を有し、 当該挿通用開口部においてウエビング巻き付け側となる
    部分の厚さを、ウエビングの幅方向の中間部側が最も厚
    くかつウエビングの幅方向の両端部側が最も薄くなるよ
    うに設定した、 ことを特徴とするウエビング中間部支持部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010155511A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Kanto Auto Works Ltd シートベルトのロッキングクリップ
JP2014210545A (ja) * 2013-04-19 2014-11-13 本田技研工業株式会社 三点式のシートベルト装置の配置構造
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