JP2000343656A - フッ素樹脂被覆物及びその製造方法 - Google Patents
フッ素樹脂被覆物及びその製造方法Info
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- JP2000343656A JP2000343656A JP2000104669A JP2000104669A JP2000343656A JP 2000343656 A JP2000343656 A JP 2000343656A JP 2000104669 A JP2000104669 A JP 2000104669A JP 2000104669 A JP2000104669 A JP 2000104669A JP 2000343656 A JP2000343656 A JP 2000343656A
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- fluororesin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐摩耗性、耐傷性、耐食性、耐ブリスター性
などに優れたフッ素樹脂被覆物とその製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 基材上にフッ素樹脂層が被覆されたフッ
素樹脂被覆物において、(1)フッ素樹脂被覆層が、基
材に接するベースコート層、少なくとも1層の中間層、
及び最外層からなる3層以上のフッ素樹脂層から形成さ
れ、かつ、(2)少なくとも1層の中間層が、有機顔
料、無機顔料、有機充填剤、及び無機充填剤からなる群
より選ばれる少なくとも1種の添加剤を0.5〜10重
量%の割合で含有するフッ素樹脂組成物から形成されて
いることを特徴とするフッ素樹脂被覆物。
などに優れたフッ素樹脂被覆物とその製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 基材上にフッ素樹脂層が被覆されたフッ
素樹脂被覆物において、(1)フッ素樹脂被覆層が、基
材に接するベースコート層、少なくとも1層の中間層、
及び最外層からなる3層以上のフッ素樹脂層から形成さ
れ、かつ、(2)少なくとも1層の中間層が、有機顔
料、無機顔料、有機充填剤、及び無機充填剤からなる群
より選ばれる少なくとも1種の添加剤を0.5〜10重
量%の割合で含有するフッ素樹脂組成物から形成されて
いることを特徴とするフッ素樹脂被覆物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素樹脂被覆物
に関し、さらに詳しくは、耐摩耗性、耐傷性、耐食性、
耐ブリスター性などに優れたフッ素樹脂被覆物に関す
る。
に関し、さらに詳しくは、耐摩耗性、耐傷性、耐食性、
耐ブリスター性などに優れたフッ素樹脂被覆物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属基材等の基材上にフッ素
樹脂を被覆したフッ素樹脂被覆物は、非粘着性の表面を
有するため、鍋、釜、フライパン、ジャー炊飯器内釜な
どの調理器具;ホットプレート、グリルパン、オートベ
ーカリー、餅つき器などの家電調理器具;オイルポット
などとして、広範な分野に応用されている(特開昭60
−234618号公報、特公平7−55182号公
報)。フッ素樹脂としては、一般に、耐熱性に優れたポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオ
ロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体(PFA)などが使用されている。
樹脂を被覆したフッ素樹脂被覆物は、非粘着性の表面を
有するため、鍋、釜、フライパン、ジャー炊飯器内釜な
どの調理器具;ホットプレート、グリルパン、オートベ
ーカリー、餅つき器などの家電調理器具;オイルポット
などとして、広範な分野に応用されている(特開昭60
−234618号公報、特公平7−55182号公
報)。フッ素樹脂としては、一般に、耐熱性に優れたポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオ
ロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体(PFA)などが使用されている。
【0003】フッ素樹脂被覆物は、通常、基材上にフッ
素樹脂塗料を塗布し、焼き付けて、フッ素樹脂塗膜を形
成することにより製造されている。フッ素樹脂被覆物を
鍋、釜、フライパン、ジャー炊飯器内釜などの容器形状
に成形する場合には、基材として金属基材を使用してフ
ッ素樹脂被覆物を作製し、必要に応じて円板状などの所
定の形状に打ち抜き加工した後、プレス加工などにより
所望の形状に成形加工している。予め円板状などの所定
の形状に打ち抜き加工した金属基材を用いて、フッ素樹
被覆物を作製してもよい。フッ素樹脂層は、1層または
2層以上に形成する。フッ素樹脂被覆物は、非粘着性、
耐熱性、耐食性の表面を有しており、調理食品のこびり
つきがないため、特に調理器具の分野に適している。
素樹脂塗料を塗布し、焼き付けて、フッ素樹脂塗膜を形
成することにより製造されている。フッ素樹脂被覆物を
鍋、釜、フライパン、ジャー炊飯器内釜などの容器形状
に成形する場合には、基材として金属基材を使用してフ
ッ素樹脂被覆物を作製し、必要に応じて円板状などの所
定の形状に打ち抜き加工した後、プレス加工などにより
所望の形状に成形加工している。予め円板状などの所定
の形状に打ち抜き加工した金属基材を用いて、フッ素樹
被覆物を作製してもよい。フッ素樹脂層は、1層または
2層以上に形成する。フッ素樹脂被覆物は、非粘着性、
耐熱性、耐食性の表面を有しており、調理食品のこびり
つきがないため、特に調理器具の分野に適している。
【0004】ところが、従来のフッ素樹脂被覆物は、耐
摩耗性や耐傷性が必ずしも充分ではなく、繰り返し使用
するうちに、摩耗したり、傷がついたりしやすいという
問題があった。その原因としては、フッ素樹脂被膜の機
械的強度や耐ストレスクラック性が充分ではないことに
あると推定される。従来、フッ素樹脂としては、塗膜へ
の加工性の観点から、比較的分子量の高いPTFEを微
小粒子分散液として塗布加工して使用するか、あるいは
比較的低分子量のPFAを比較的大きな粒径の乾式の静
電粉体塗料として使用していた。機械的強度や耐ストレ
スクラック性などを改善するためには、使用するフッ素
樹脂の分子量をさらに高めることが考えられるが、超高
分子量のPTFEや高分子量PFAは、塗装により均一
で平滑な塗膜を形成することが極めて困難である。
摩耗性や耐傷性が必ずしも充分ではなく、繰り返し使用
するうちに、摩耗したり、傷がついたりしやすいという
問題があった。その原因としては、フッ素樹脂被膜の機
械的強度や耐ストレスクラック性が充分ではないことに
あると推定される。従来、フッ素樹脂としては、塗膜へ
の加工性の観点から、比較的分子量の高いPTFEを微
小粒子分散液として塗布加工して使用するか、あるいは
比較的低分子量のPFAを比較的大きな粒径の乾式の静
電粉体塗料として使用していた。機械的強度や耐ストレ
スクラック性などを改善するためには、使用するフッ素
樹脂の分子量をさらに高めることが考えられるが、超高
分子量のPTFEや高分子量PFAは、塗装により均一
で平滑な塗膜を形成することが極めて困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐摩
耗性、耐傷性、耐食性、耐ブリスター性などに優れたフ
ッ素樹脂被覆物とその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、このような諸特性に優れたフッ素
樹脂塗膜を形成することができるフッ素樹脂塗料を提供
することにある。
耗性、耐傷性、耐食性、耐ブリスター性などに優れたフ
ッ素樹脂被覆物とその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、このような諸特性に優れたフッ素
樹脂塗膜を形成することができるフッ素樹脂塗料を提供
することにある。
【0006】本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究した結果、基材上に少なくとも3
層のフッ素樹脂層を形成し、中間層に、顔料や充填材な
どの添加材を特定の割合で含有するフッ素樹脂層を配置
することにより、耐摩耗性や耐傷性を高めることができ
ることを見いだした。また、該中間層を模様や目盛り、
文字などのパターン状に形成することにより、フッ素樹
脂被覆物に意匠性や指示機能性などを付与することがで
きる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至
ったものである。
服するために鋭意研究した結果、基材上に少なくとも3
層のフッ素樹脂層を形成し、中間層に、顔料や充填材な
どの添加材を特定の割合で含有するフッ素樹脂層を配置
することにより、耐摩耗性や耐傷性を高めることができ
ることを見いだした。また、該中間層を模様や目盛り、
文字などのパターン状に形成することにより、フッ素樹
脂被覆物に意匠性や指示機能性などを付与することがで
きる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至
ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基材上
にフッ素樹脂層が被覆されたフッ素樹脂被覆物におい
て、(1)フッ素樹脂被覆層が、基材に接するベースコ
ート層、少なくとも1層の中間層、及び最外層からなる
3層以上のフッ素樹脂層から形成され、かつ、(2)少
なくとも1層の中間層が、有機顔料、無機顔料、有機充
填材、及び無機充填材からなる群より選ばれる少なくと
も1種の添加材を0.5〜10重量%の割合で含有する
フッ素樹脂組成物から形成されていることを特徴とする
フッ素樹脂被覆物が提供される。
にフッ素樹脂層が被覆されたフッ素樹脂被覆物におい
て、(1)フッ素樹脂被覆層が、基材に接するベースコ
ート層、少なくとも1層の中間層、及び最外層からなる
3層以上のフッ素樹脂層から形成され、かつ、(2)少
なくとも1層の中間層が、有機顔料、無機顔料、有機充
填材、及び無機充填材からなる群より選ばれる少なくと
も1種の添加材を0.5〜10重量%の割合で含有する
フッ素樹脂組成物から形成されていることを特徴とする
フッ素樹脂被覆物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明によれば、基材上にフッ素
樹脂層が被覆されたフッ素樹脂被覆物において、フッ素
樹脂被覆層を、基材に接するベースコート層、少なくと
も1層の中間層、及び最外層からなる3層以上のフッ素
樹脂層から形成し、かつ、少なくとも1層の中間層とし
て、有機顔料、無機顔料、有機充填剤、及び無機充填剤
からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤を0.
5〜10重量%の割合で含有するフッ素樹脂組成物から
形成したフッ素樹脂層を配置することにより、耐摩耗性
などに優れたフッ素樹脂被覆物を得ることができる。各
層を形成するフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(FEP)などを挙げることができる。
樹脂層が被覆されたフッ素樹脂被覆物において、フッ素
樹脂被覆層を、基材に接するベースコート層、少なくと
も1層の中間層、及び最外層からなる3層以上のフッ素
樹脂層から形成し、かつ、少なくとも1層の中間層とし
て、有機顔料、無機顔料、有機充填剤、及び無機充填剤
からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤を0.
5〜10重量%の割合で含有するフッ素樹脂組成物から
形成したフッ素樹脂層を配置することにより、耐摩耗性
などに優れたフッ素樹脂被覆物を得ることができる。各
層を形成するフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(FEP)などを挙げることができる。
【0009】中間層は、1層でもよいが、2層以上の多
層であってもよい。中間層は、ピンホール等の塗膜欠陥
の補修、耐摩耗性の補強、意匠性や指示機能性の付与に
利用することができる。ピンホール等の塗膜欠陥の補修
のためだけであれば、中間層に敢えて添加剤を含有させ
る必要はないが、耐摩耗性の補強、意匠性や指示機能性
の付与には添加剤を配合することが必須であり、中間層
の少なくとも1層には有機顔料、無機顔料、有機充填
剤、及び無機充填剤からなる群より選ばれる少なくとも
1種の添加剤を0.5〜10重量%の割合で含有させ
る。
層であってもよい。中間層は、ピンホール等の塗膜欠陥
の補修、耐摩耗性の補強、意匠性や指示機能性の付与に
利用することができる。ピンホール等の塗膜欠陥の補修
のためだけであれば、中間層に敢えて添加剤を含有させ
る必要はないが、耐摩耗性の補強、意匠性や指示機能性
の付与には添加剤を配合することが必須であり、中間層
の少なくとも1層には有機顔料、無機顔料、有機充填
剤、及び無機充填剤からなる群より選ばれる少なくとも
1種の添加剤を0.5〜10重量%の割合で含有させ
る。
【0010】有機の添加剤としては、例えば、ポリアミ
ドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエー
テルスルホン、ポリスルホン、ポリベンズイミダゾー
ル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテル
ケトンなどのエンジニアリングプラスチックを挙げるこ
とができる。これらの有機の添加剤は、通常、サブミク
ロン以下の微細粒子から数十ミクロンの比較的大きな粒
子状で配合する。無機の添加剤としては、例えば、チタ
ン白、チタン黄、カーボンブラック、ベンガラ、群青等
を代表とする顔料;マイカ、顔料被覆マイカ、金属薄
粉、ガラス薄粉、グラファイト、フッ化カーボン等を代
表とする鱗片状顔料類;ガラス粒子、金属粒子、金属酸
化物粒子、セラミック粒子等の補強用充填剤などが挙げ
られる。ただし、添加剤は、上記のものに限定されず、
入手可能なあらゆる添加剤を適宜使用することができ
る。添加剤の配合割合が小さすぎると、上記のような作
用効果を得ることが困難となり、大きすぎると、塗膜強
度をかえって低下させたり、層間の接着力やピンホール
等の塗膜欠陥を発生させることがあるので好ましくな
い。添加剤の配合割合は、目的に応じて適宜設定できる
が、一般には、1〜5重量%が好ましい。
ドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエー
テルスルホン、ポリスルホン、ポリベンズイミダゾー
ル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテル
ケトンなどのエンジニアリングプラスチックを挙げるこ
とができる。これらの有機の添加剤は、通常、サブミク
ロン以下の微細粒子から数十ミクロンの比較的大きな粒
子状で配合する。無機の添加剤としては、例えば、チタ
ン白、チタン黄、カーボンブラック、ベンガラ、群青等
を代表とする顔料;マイカ、顔料被覆マイカ、金属薄
粉、ガラス薄粉、グラファイト、フッ化カーボン等を代
表とする鱗片状顔料類;ガラス粒子、金属粒子、金属酸
化物粒子、セラミック粒子等の補強用充填剤などが挙げ
られる。ただし、添加剤は、上記のものに限定されず、
入手可能なあらゆる添加剤を適宜使用することができ
る。添加剤の配合割合が小さすぎると、上記のような作
用効果を得ることが困難となり、大きすぎると、塗膜強
度をかえって低下させたり、層間の接着力やピンホール
等の塗膜欠陥を発生させることがあるので好ましくな
い。添加剤の配合割合は、目的に応じて適宜設定できる
が、一般には、1〜5重量%が好ましい。
【0011】中間層の形成方法は、スクリーン印刷、ス
タンプ印刷、インクジェットプリント、スプレーコー
ト、スピンコート、ロールコートなどの任意のコート法
や印刷法を適用することができる。中間層を全面コート
せずに部分コートにする場合には、スクリーン印刷、ス
タンプ印刷、インククジェットプリント等の印刷手段を
用いるのが好適である。
タンプ印刷、インクジェットプリント、スプレーコー
ト、スピンコート、ロールコートなどの任意のコート法
や印刷法を適用することができる。中間層を全面コート
せずに部分コートにする場合には、スクリーン印刷、ス
タンプ印刷、インククジェットプリント等の印刷手段を
用いるのが好適である。
【0012】フッ素樹脂被覆物がホットプレート、グリ
ルパン、オートベーカリー、餅つき器などに代表される
家電調理器具、鍋、釜、フライパン等の一般的調理器
具、ジャー炊飯器内釜などの用途に使用される場合に
は、調理や洗米等において、摩滅したり、傷つきやすい
箇所に中間層を部分的に配置することができる。特に、
炊飯器内釜や鍋、釜、フライパンなどの容器形状に成形
されたフッ素樹脂被覆物の場合には、容器状成形物の内
側の底面もしくは底面と側面の下半分の位置に中間層を
形成することが好ましい。中間層は、他の部分にもあっ
てもよいが、加工度の厳しい側面中部、側面上部、フラ
ンジ部近傍には、添加剤を含有する中間層がない方が塗
膜欠陥を生じにくく、耐食性の点で好ましい場合が多
い。添加剤を含有する中間層を形成する部分の位置やデ
ザインは、フッ素樹脂被覆物の用法、用途、機能、見ば
え等に応じて適宜決定されるが、一般には、容器状成形
物に形成したときの側面の高さ中央近傍以下から底面ま
で中間層を配置するのがよい。耐久性が高いという性能
を意匠で印象づけて示せる点でも、充填剤を含有する中
間層を配置することが好ましい。
ルパン、オートベーカリー、餅つき器などに代表される
家電調理器具、鍋、釜、フライパン等の一般的調理器
具、ジャー炊飯器内釜などの用途に使用される場合に
は、調理や洗米等において、摩滅したり、傷つきやすい
箇所に中間層を部分的に配置することができる。特に、
炊飯器内釜や鍋、釜、フライパンなどの容器形状に成形
されたフッ素樹脂被覆物の場合には、容器状成形物の内
側の底面もしくは底面と側面の下半分の位置に中間層を
形成することが好ましい。中間層は、他の部分にもあっ
てもよいが、加工度の厳しい側面中部、側面上部、フラ
ンジ部近傍には、添加剤を含有する中間層がない方が塗
膜欠陥を生じにくく、耐食性の点で好ましい場合が多
い。添加剤を含有する中間層を形成する部分の位置やデ
ザインは、フッ素樹脂被覆物の用法、用途、機能、見ば
え等に応じて適宜決定されるが、一般には、容器状成形
物に形成したときの側面の高さ中央近傍以下から底面ま
で中間層を配置するのがよい。耐久性が高いという性能
を意匠で印象づけて示せる点でも、充填剤を含有する中
間層を配置することが好ましい。
【0013】添加剤を含有するフッ素樹脂組成物からな
る中間層は、パターン状に形成することができる。パタ
ーンとしては、特に限定されず、各種模様や文字、目盛
りなどを挙げることができる。意匠性の点では、幾何学
模様や人物、風景、静物等のイラスト、絵画、写真、書
画、あるいはキャラクターデザイン、紋章等の記号、企
業他のロゴマーク、メッセージ等を中間層としてパター
ン状に形成するのが好ましい。形成場所は、どこでもよ
いが、図柄が変形を嫌う場合は、底面に形成する方が生
産上有利である。勿論、側面やフランジ近傍にもパター
ンを成形可能であるが、その場合は、プレス成形等の後
加工による変形を予め見込んだパターン形状の設計が必
要である。
る中間層は、パターン状に形成することができる。パタ
ーンとしては、特に限定されず、各種模様や文字、目盛
りなどを挙げることができる。意匠性の点では、幾何学
模様や人物、風景、静物等のイラスト、絵画、写真、書
画、あるいはキャラクターデザイン、紋章等の記号、企
業他のロゴマーク、メッセージ等を中間層としてパター
ン状に形成するのが好ましい。形成場所は、どこでもよ
いが、図柄が変形を嫌う場合は、底面に形成する方が生
産上有利である。勿論、側面やフランジ近傍にもパター
ンを成形可能であるが、その場合は、プレス成形等の後
加工による変形を予め見込んだパターン形状の設計が必
要である。
【0014】目盛りは、ジャー炊飯器等で水位を示す目
盛りを印字する例や、その説明を表示する例等がある。
また、オイルポット等に表示する例として、オイルの劣
化色が分かりやすいインジケーターを明色で表示した
り、グラデーション等の錯視を利用して、オイル劣化レ
ベルが一目で判るようにすることが可能となる。
盛りを印字する例や、その説明を表示する例等がある。
また、オイルポット等に表示する例として、オイルの劣
化色が分かりやすいインジケーターを明色で表示した
り、グラデーション等の錯視を利用して、オイル劣化レ
ベルが一目で判るようにすることが可能となる。
【0015】上記の充填剤を含有する中間層を有するフ
ッ素樹脂被覆物の場合、最外層を形成するフッ素樹脂の
種類は、任意であり、PTFE、PFA、FEP、ある
いはこれらの混合物でもよく、顔料や充填剤等の添加剤
材を含んでもよい。非粘着性や耐食性を重視する場合
は、最外層は、顔料等の添加剤を含まないことが好まし
い。また、最外層を、MFRが0.2〜10g/10分
のPFAをPFA全量中に20〜100重量%の割合で
含有するPFAからなる厚み10〜90μmのPFA層
とすることができ、それによって、耐久性を高めること
ができる。ベースコート層は、PTFE、PFA、FE
P、あるいはこれらの混合物から形成し、その厚みは、
通常5〜100μm、好ましくは10〜60μm程度と
する。中間層の厚みは、特に限定されず、通常5〜10
0μm、好ましくは10〜60μm程度とする。
ッ素樹脂被覆物の場合、最外層を形成するフッ素樹脂の
種類は、任意であり、PTFE、PFA、FEP、ある
いはこれらの混合物でもよく、顔料や充填剤等の添加剤
材を含んでもよい。非粘着性や耐食性を重視する場合
は、最外層は、顔料等の添加剤を含まないことが好まし
い。また、最外層を、MFRが0.2〜10g/10分
のPFAをPFA全量中に20〜100重量%の割合で
含有するPFAからなる厚み10〜90μmのPFA層
とすることができ、それによって、耐久性を高めること
ができる。ベースコート層は、PTFE、PFA、FE
P、あるいはこれらの混合物から形成し、その厚みは、
通常5〜100μm、好ましくは10〜60μm程度と
する。中間層の厚みは、特に限定されず、通常5〜10
0μm、好ましくは10〜60μm程度とする。
【0016】本発明のフッ素樹脂被覆物は、基材上に3
層以上のフッ素樹脂層が被覆されたフッ素樹脂被覆物で
ある。基材としては、アルミニウムやアルミニウム合金
などのアルミニウム系基材、磁性または非磁性ステンレ
ス基材、あるいはアルミニウム−SUS等のこれらの複
合基材などの各種金属基材を使用することができる。ま
た、基材として、セラミック基材やガラス基材などを用
いることもできる。これらの基材の中でも、調理器具の
用途には、熱伝導性や成形加工性が良好であることか
ら、アルミニウム系基材が好ましい。
層以上のフッ素樹脂層が被覆されたフッ素樹脂被覆物で
ある。基材としては、アルミニウムやアルミニウム合金
などのアルミニウム系基材、磁性または非磁性ステンレ
ス基材、あるいはアルミニウム−SUS等のこれらの複
合基材などの各種金属基材を使用することができる。ま
た、基材として、セラミック基材やガラス基材などを用
いることもできる。これらの基材の中でも、調理器具の
用途には、熱伝導性や成形加工性が良好であることか
ら、アルミニウム系基材が好ましい。
【0017】本発明のフッ素樹脂被覆物において、最外
層をASTM−D−3307に規定されるMFRが0.
2〜10g/10分のPFAを20〜100重量%の割
合で含有するPFAからなるPFA層とする場合には、
PFAに顔料や充填材を添加してもよいが、耐摩耗性や
耐傷性、塗膜形成性などの観点から、PFAのみである
ことが好ましい。本発明で使用するMFRが0.2〜1
0g/10分のPFAは、高分子量のPFAである。こ
のMFRが0.2g/10分未満では、コーティング加
工性が悪くなり、均一で平滑な塗膜を形成することが困
難となる。MFRが10g/10分を越えると、耐摩耗
性や耐傷性の改善効果が小さくなる。MFRは、好まし
くは0.5〜5g/10分、より好ましくは1〜4g/
10分である。
層をASTM−D−3307に規定されるMFRが0.
2〜10g/10分のPFAを20〜100重量%の割
合で含有するPFAからなるPFA層とする場合には、
PFAに顔料や充填材を添加してもよいが、耐摩耗性や
耐傷性、塗膜形成性などの観点から、PFAのみである
ことが好ましい。本発明で使用するMFRが0.2〜1
0g/10分のPFAは、高分子量のPFAである。こ
のMFRが0.2g/10分未満では、コーティング加
工性が悪くなり、均一で平滑な塗膜を形成することが困
難となる。MFRが10g/10分を越えると、耐摩耗
性や耐傷性の改善効果が小さくなる。MFRは、好まし
くは0.5〜5g/10分、より好ましくは1〜4g/
10分である。
【0018】ところで、従来、フッ素樹脂被覆物の技術
分野で使用されているPFAは、MFRが10g/10
分超過、40g/10分以下程度の比較的低分子量のも
のである。例えば、三井デュポンフロロケミカル社製の
PFA(商品名MP102)は、MFRが13g/10
分で、溶融粘度が380℃で4×104 Poiseであ
り、分子量が約50万と推定される。また、三井デュポ
ンフロロケミカル社製のPFA(商品名MP10)は、
MFRが16で、溶融粘度がMP102と同等の380
℃で4×104 Poiseであり、分子量も約50万と
推定される。同等のレベルの分子量のPFAは、ダイキ
ン工業や旭硝子からも市販され、この技術分野で実用に
供されている。これらのPFAは、球状もしくは粉砕さ
れた異形の粉体や、ディスパージョンとして供給され
る。ディスパージョンでは、分子量が約20万程度と推
定されるPFAがダイキン工業から市販されており、M
FRが16〜35で、溶融粘度が380℃で1.5×1
04 Poiseと言われている。しかしながら、これら
のPFAを用いたのでは、コーティング加工性が良好で
あるものの、得られたフッ素樹脂被覆物の耐摩耗性が不
充分となる。
分野で使用されているPFAは、MFRが10g/10
分超過、40g/10分以下程度の比較的低分子量のも
のである。例えば、三井デュポンフロロケミカル社製の
PFA(商品名MP102)は、MFRが13g/10
分で、溶融粘度が380℃で4×104 Poiseであ
り、分子量が約50万と推定される。また、三井デュポ
ンフロロケミカル社製のPFA(商品名MP10)は、
MFRが16で、溶融粘度がMP102と同等の380
℃で4×104 Poiseであり、分子量も約50万と
推定される。同等のレベルの分子量のPFAは、ダイキ
ン工業や旭硝子からも市販され、この技術分野で実用に
供されている。これらのPFAは、球状もしくは粉砕さ
れた異形の粉体や、ディスパージョンとして供給され
る。ディスパージョンでは、分子量が約20万程度と推
定されるPFAがダイキン工業から市販されており、M
FRが16〜35で、溶融粘度が380℃で1.5×1
04 Poiseと言われている。しかしながら、これら
のPFAを用いたのでは、コーティング加工性が良好で
あるものの、得られたフッ素樹脂被覆物の耐摩耗性が不
充分となる。
【0019】MFRが0.2〜10g/10分の高分子
量PFAとしては、市販品を好適に使用することができ
る。市販品としては、例えば、デュポン社から製造販売
されているPFA(商品名MP103)が挙げられる。
このMP103は、MFRが約2程度と小さく、溶融粘
度が380℃で3×105 Poiseと高く極めて高い
ため、加工が困難である。そのため、このような高分子
量PFAは、ジャー炊飯器内釜や鍋、釜、フライパンな
どの厨房調理器具へのコーティング用途には使用が困難
であった。一方、このPFAは、分子量が約90万以上
とみられ、機械的強度や耐ストレスクラック性に優れる
ため、これをフッ素樹脂被覆物の技術分野に適用するこ
とができるならば、摩耗耐久性や耐傷性等に優れた塗膜
の得られることが期待される。本発明者らは、このよう
な高分子量PFAを用いて、圧縮成形により試験片を製
造したところ、従来のPFA成形品の2倍以上の摩耗耐
久性の得られることが確認された。
量PFAとしては、市販品を好適に使用することができ
る。市販品としては、例えば、デュポン社から製造販売
されているPFA(商品名MP103)が挙げられる。
このMP103は、MFRが約2程度と小さく、溶融粘
度が380℃で3×105 Poiseと高く極めて高い
ため、加工が困難である。そのため、このような高分子
量PFAは、ジャー炊飯器内釜や鍋、釜、フライパンな
どの厨房調理器具へのコーティング用途には使用が困難
であった。一方、このPFAは、分子量が約90万以上
とみられ、機械的強度や耐ストレスクラック性に優れる
ため、これをフッ素樹脂被覆物の技術分野に適用するこ
とができるならば、摩耗耐久性や耐傷性等に優れた塗膜
の得られることが期待される。本発明者らは、このよう
な高分子量PFAを用いて、圧縮成形により試験片を製
造したところ、従来のPFA成形品の2倍以上の摩耗耐
久性の得られることが確認された。
【0020】しかしながら、このようなMFRが小さな
高分子量のPFAは、その粒子を液状媒体中に分散させ
たディスパージョン塗料として塗装しても、あるいは粉
体塗装しても、緻密で塗膜欠陥のない、均一な厚みの塗
膜を形成することが困難である。この問題を解決する方
法としては、例えば、高分子量PFAの平均粒径を大き
くして、粉体塗装する方法が考えられる。また、本発明
者らは、さらに検討を行った結果、平均粒径5〜40μ
mでMFRが0.2〜10g/10分のPFA粒子と、
平均粒径0.1〜0.5μmでMFRが0.2〜40g
/10分のPFA粒子とを重量比20:80〜80:2
0で含有するフッ素樹脂塗料を用いることにより、加工
性が良好で、塗膜欠陥のない塗膜を形成することがで
き、さらには、該塗膜を平滑化しやすいことを見いだし
た。平均粒径0.1〜0.5μmの小粒径のPFA粒子
としては、MFRが0.2〜10g/10分の高分子量
PFA粒子を使用してもよいが、MFRが10g/10
分超過40g/10分以下の低分子量PFA粒子を使用
することが好ましい。ここで、平均粒径5〜40μmの
大粒径のPFA粒子の配合割合が小さすぎると塗膜形成
性に劣り、大きすぎると湿式塗料(ディスパージョン)
とした場合に安定性が低下する。大粒径のPFA粒子と
小粒径のPFA粒子の配合割合は、好ましくは50:5
0〜80:20である。
高分子量のPFAは、その粒子を液状媒体中に分散させ
たディスパージョン塗料として塗装しても、あるいは粉
体塗装しても、緻密で塗膜欠陥のない、均一な厚みの塗
膜を形成することが困難である。この問題を解決する方
法としては、例えば、高分子量PFAの平均粒径を大き
くして、粉体塗装する方法が考えられる。また、本発明
者らは、さらに検討を行った結果、平均粒径5〜40μ
mでMFRが0.2〜10g/10分のPFA粒子と、
平均粒径0.1〜0.5μmでMFRが0.2〜40g
/10分のPFA粒子とを重量比20:80〜80:2
0で含有するフッ素樹脂塗料を用いることにより、加工
性が良好で、塗膜欠陥のない塗膜を形成することがで
き、さらには、該塗膜を平滑化しやすいことを見いだし
た。平均粒径0.1〜0.5μmの小粒径のPFA粒子
としては、MFRが0.2〜10g/10分の高分子量
PFA粒子を使用してもよいが、MFRが10g/10
分超過40g/10分以下の低分子量PFA粒子を使用
することが好ましい。ここで、平均粒径5〜40μmの
大粒径のPFA粒子の配合割合が小さすぎると塗膜形成
性に劣り、大きすぎると湿式塗料(ディスパージョン)
とした場合に安定性が低下する。大粒径のPFA粒子と
小粒径のPFA粒子の配合割合は、好ましくは50:5
0〜80:20である。
【0021】本発明で使用するPFA粒子を含有するフ
ッ素樹脂塗料は、粉体塗料であってもよいが、前記2種
類のPFA粒子を液状媒体中に分散させたディスパージ
ョン(湿式塗料)として使用することが、塗膜の粒子間
隙がパッキングされやすく、平滑化も容易であるため好
ましい。また、大粒径のPFA粒子と小粒径のPFA粒
子のいずれを高分子量PFA粒子にしてもよいが、大粒
子径のPFA粒子として、MFRが小さく高分子量のP
FA粒子を使用すると、加工性がより良好となり、塗膜
欠陥の発生を抑制しやすくなるので好ましい。MFRが
小さな高分子量PFA粒子の全PFA粒子中に占める割
合は、20〜100重量%であるが、加工性と諸物性と
をバランスさせる上で、好ましくは20〜80重量%、
より好ましくは50〜80重量%とすることが望まし
い。この割合を20重量%以上とすることにより、塗膜
の耐摩耗性を顕著に改善することができる。
ッ素樹脂塗料は、粉体塗料であってもよいが、前記2種
類のPFA粒子を液状媒体中に分散させたディスパージ
ョン(湿式塗料)として使用することが、塗膜の粒子間
隙がパッキングされやすく、平滑化も容易であるため好
ましい。また、大粒径のPFA粒子と小粒径のPFA粒
子のいずれを高分子量PFA粒子にしてもよいが、大粒
子径のPFA粒子として、MFRが小さく高分子量のP
FA粒子を使用すると、加工性がより良好となり、塗膜
欠陥の発生を抑制しやすくなるので好ましい。MFRが
小さな高分子量PFA粒子の全PFA粒子中に占める割
合は、20〜100重量%であるが、加工性と諸物性と
をバランスさせる上で、好ましくは20〜80重量%、
より好ましくは50〜80重量%とすることが望まし
い。この割合を20重量%以上とすることにより、塗膜
の耐摩耗性を顕著に改善することができる。
【0022】前記PFA粒子を含有するフッ素樹脂塗料
は、例えば、粉体静電塗装、ディスパージョンのスプレ
ーコーティング、転写、フローコート、スクリーンコー
ト他の印刷手法、スピンコート、ロールコート等などに
より塗装することができる。これらの塗装法の中でも、
ディスパージョンのスプレーコーティングは、塗膜欠陥
がなく、平滑化が容易な塗膜が得られやすいので好まし
い。
は、例えば、粉体静電塗装、ディスパージョンのスプレ
ーコーティング、転写、フローコート、スクリーンコー
ト他の印刷手法、スピンコート、ロールコート等などに
より塗装することができる。これらの塗装法の中でも、
ディスパージョンのスプレーコーティングは、塗膜欠陥
がなく、平滑化が容易な塗膜が得られやすいので好まし
い。
【0023】最外層をPFA塗膜(PFA層)により形
成する場合、その膜厚を10〜90μmの範囲とするこ
とが好ましい。フッ素樹脂被覆物は、耐摩耗性(摩耗耐
久性)の他、実用上必要な特性として、耐食性と耐ブリ
スター性(ブリスター耐久性)を備えていることが求め
られる。耐食性は、食物等を調理した際に、塗膜の微小
な欠陥等から侵入する塩や有機物により基材の金属が腐
食されるのに耐える耐久性である。ブリスター耐久性
は、繰り返し調理を行う実使用中に、塗膜間や塗膜と基
材の間にブリスターと呼ばれる剥離やフクレが発生しな
いように耐える性能である。ブリスターは、塗膜内部や
塗膜間や塗膜と基材の間にたまった水分が調理等の急速
加熱時にガスとして抜ける際に、接着力を上回って塗膜
を押し上げるために発生すると推定される。実験の結
果、最外層のPFA層の平均厚みが90μmを越える
と、ブリスター発生頻度が高くなることがわかった。摩
耗耐久性を高めるには、PFA層の膜厚は厚いほど好ま
しいが、ブリスター耐久性の観点からは薄い方が好まし
い。PFA層の膜厚が小さすぎると、塗膜を貫通するピ
ンホールなどの塗膜欠陥が生じやすくなり、耐食性が低
下する。そこで、ブリスター耐久性と耐食性とのバラン
スをとる上で、最外層の膜厚を10〜90μmとする
が、15〜60μmとすることが好ましい。
成する場合、その膜厚を10〜90μmの範囲とするこ
とが好ましい。フッ素樹脂被覆物は、耐摩耗性(摩耗耐
久性)の他、実用上必要な特性として、耐食性と耐ブリ
スター性(ブリスター耐久性)を備えていることが求め
られる。耐食性は、食物等を調理した際に、塗膜の微小
な欠陥等から侵入する塩や有機物により基材の金属が腐
食されるのに耐える耐久性である。ブリスター耐久性
は、繰り返し調理を行う実使用中に、塗膜間や塗膜と基
材の間にブリスターと呼ばれる剥離やフクレが発生しな
いように耐える性能である。ブリスターは、塗膜内部や
塗膜間や塗膜と基材の間にたまった水分が調理等の急速
加熱時にガスとして抜ける際に、接着力を上回って塗膜
を押し上げるために発生すると推定される。実験の結
果、最外層のPFA層の平均厚みが90μmを越える
と、ブリスター発生頻度が高くなることがわかった。摩
耗耐久性を高めるには、PFA層の膜厚は厚いほど好ま
しいが、ブリスター耐久性の観点からは薄い方が好まし
い。PFA層の膜厚が小さすぎると、塗膜を貫通するピ
ンホールなどの塗膜欠陥が生じやすくなり、耐食性が低
下する。そこで、ブリスター耐久性と耐食性とのバラン
スをとる上で、最外層の膜厚を10〜90μmとする
が、15〜60μmとすることが好ましい。
【0024】本発明のフッ素樹脂被覆物の最外層は、基
材上に少なくとも2層のフッ素樹脂層を介して、平均粒
径が5〜40μmでMFRが0.2〜10g/10分の
PFA粒子と平均粒径が0.1〜0.5μmでMFRが
0.2〜40g/10分のPFA粒子とを重量比20:
80〜80:20で含有するフッ素樹脂塗料を塗布し、
焼き付けることにより製造することができる。この製造
方法により、MFRが0.2〜10g/10分のPFA
をPFA全量中に20〜100重量%の割合で含有する
PFAからなる塗膜(PFA層)が形成される。最外層
のPFA層の厚みは、10〜90μmの範囲とする。焼
き付け条件などは、通常のPFA塗膜の形成方法に従っ
て適宜定めることができる。
材上に少なくとも2層のフッ素樹脂層を介して、平均粒
径が5〜40μmでMFRが0.2〜10g/10分の
PFA粒子と平均粒径が0.1〜0.5μmでMFRが
0.2〜40g/10分のPFA粒子とを重量比20:
80〜80:20で含有するフッ素樹脂塗料を塗布し、
焼き付けることにより製造することができる。この製造
方法により、MFRが0.2〜10g/10分のPFA
をPFA全量中に20〜100重量%の割合で含有する
PFAからなる塗膜(PFA層)が形成される。最外層
のPFA層の厚みは、10〜90μmの範囲とする。焼
き付け条件などは、通常のPFA塗膜の形成方法に従っ
て適宜定めることができる。
【0025】本発明のフッ素樹脂被覆物には、必要に応
じて、平滑化処理を施すことができる。平滑化は、大粒
径のPFA粒子と小粒径のPFA粒子とを含有する湿式
塗料のコーティングでも達成することができ、後述の加
熱加圧でも可能であり、これらを単独で行ってもよい
が、組み合わせるとさらによい。本発明のフッ素樹脂被
覆物は、最外層を前述の特定のPFA層により形成する
と、表面の平滑化処理を容易に行うことができる。この
平滑化処理は、PFA層からなる最外層を形成した後、
PFAの結晶融点未満の温度に加熱しながら、最外層の
表面に直角方向に加圧することにより行う。加圧方法
は、室温以上に加熱しながら、ピンチロールやレベラー
等の圧着しているロール間を通過させる方法や、異種金
属の接合等に用いるホットプレス法などにより、加熱す
ると同時に塗装面に直角方向に加圧する方法を挙げるこ
とができる。ホットプレス法で平滑化処理行う場合、通
常150℃〜300℃、好ましくは220〜280℃の
加熱下で、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲
気中、常圧下もしくは大気中の1.5気圧以下の減圧下
で、通常200〜1,000kgf/cm2 、好ましく
は300〜800kgf/cm2 のプレス圧力で、通常
5〜60分間、好ましくは10〜30分間プレスするの
が一般的である。
じて、平滑化処理を施すことができる。平滑化は、大粒
径のPFA粒子と小粒径のPFA粒子とを含有する湿式
塗料のコーティングでも達成することができ、後述の加
熱加圧でも可能であり、これらを単独で行ってもよい
が、組み合わせるとさらによい。本発明のフッ素樹脂被
覆物は、最外層を前述の特定のPFA層により形成する
と、表面の平滑化処理を容易に行うことができる。この
平滑化処理は、PFA層からなる最外層を形成した後、
PFAの結晶融点未満の温度に加熱しながら、最外層の
表面に直角方向に加圧することにより行う。加圧方法
は、室温以上に加熱しながら、ピンチロールやレベラー
等の圧着しているロール間を通過させる方法や、異種金
属の接合等に用いるホットプレス法などにより、加熱す
ると同時に塗装面に直角方向に加圧する方法を挙げるこ
とができる。ホットプレス法で平滑化処理行う場合、通
常150℃〜300℃、好ましくは220〜280℃の
加熱下で、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲
気中、常圧下もしくは大気中の1.5気圧以下の減圧下
で、通常200〜1,000kgf/cm2 、好ましく
は300〜800kgf/cm2 のプレス圧力で、通常
5〜60分間、好ましくは10〜30分間プレスするの
が一般的である。
【0026】本発明のフッ素樹脂被覆物の表面の平滑性
は、塗装条件や平滑化処理条件などにもよるが、表面粗
度Raが約0.1μm〜約5μmの範囲に仕上げること
が可能である。諸条件の選択により、ジャー炊飯器内釜
や調理器具等の用途に好適な0.2〜3μmの範囲の表
面粗度とすることも可能である。
は、塗装条件や平滑化処理条件などにもよるが、表面粗
度Raが約0.1μm〜約5μmの範囲に仕上げること
が可能である。諸条件の選択により、ジャー炊飯器内釜
や調理器具等の用途に好適な0.2〜3μmの範囲の表
面粗度とすることも可能である。
【0027】金属基材などの基材には、予めプライマー
を塗布して、フッ素樹脂塗膜との間の密着性を高めるこ
とができる。金属基材の場合には、化学的または電気化
学的なエッチング処理により、金属基材の表面に微細な
凹凸を形成して、フッ素樹脂塗膜との間の密着性を高め
ることが好ましい。エッチング処理を施した金属基材を
用いると、板材にフッ素樹脂塗膜を形成した後、任意の
形状に成形加工が可能であり、また、湿式塗料での塗装
や加圧による平滑化処理が行いやすい。比較的低濃度の
接着剤を配合したプライマーをエッチング処理面にコー
トするような、接着剤方式とエッチング処理などによる
物理的接着方式との混合方式も好適に用いられる。プラ
イマー処理やエッチング処理などは、常法に従って行う
ことができる。
を塗布して、フッ素樹脂塗膜との間の密着性を高めるこ
とができる。金属基材の場合には、化学的または電気化
学的なエッチング処理により、金属基材の表面に微細な
凹凸を形成して、フッ素樹脂塗膜との間の密着性を高め
ることが好ましい。エッチング処理を施した金属基材を
用いると、板材にフッ素樹脂塗膜を形成した後、任意の
形状に成形加工が可能であり、また、湿式塗料での塗装
や加圧による平滑化処理が行いやすい。比較的低濃度の
接着剤を配合したプライマーをエッチング処理面にコー
トするような、接着剤方式とエッチング処理などによる
物理的接着方式との混合方式も好適に用いられる。プラ
イマー処理やエッチング処理などは、常法に従って行う
ことができる。
【0028】本発明のフッ素樹脂被覆物は、基材と最外
層との間に2層以上のフッ素樹脂層を形成したものであ
る。このようなフッ素樹脂層は、PTFE、PFA、F
EPなどのフッ素樹脂をそれぞれ単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて塗装することにより形成することが
できる。下層に使用するPFAとしては、最外層と同種
のものであってもよいが、従来のMFRが大きな低分子
量PFAを使用してもよい。フッ素樹脂層を3層以上と
することにより、ピンホールなどの塗膜欠陥をなくし、
耐摩耗性をより一層向上させることができる。また、下
層のフッ素樹脂層を着色したり、模様などを形成させる
ことにより、意匠性などの機能を付加することもでき
る。下層の層数は、通常2〜3層程度とし、その厚みの
合計は、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μ
m程度とする。
層との間に2層以上のフッ素樹脂層を形成したものであ
る。このようなフッ素樹脂層は、PTFE、PFA、F
EPなどのフッ素樹脂をそれぞれ単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて塗装することにより形成することが
できる。下層に使用するPFAとしては、最外層と同種
のものであってもよいが、従来のMFRが大きな低分子
量PFAを使用してもよい。フッ素樹脂層を3層以上と
することにより、ピンホールなどの塗膜欠陥をなくし、
耐摩耗性をより一層向上させることができる。また、下
層のフッ素樹脂層を着色したり、模様などを形成させる
ことにより、意匠性などの機能を付加することもでき
る。下層の層数は、通常2〜3層程度とし、その厚みの
合計は、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μ
m程度とする。
【0029】このように、本発明のフッ素樹脂被覆物
は、耐摩耗性、耐傷性、耐食性、耐ブリスター性などに
優れ、また、中間層の配置を工夫することにより、耐摩
耗性などをさらに向上させ、さらには、意匠性や指示機
能性などを付加することができる。本発明のフッ素樹脂
被覆物は、基材にフッ素樹脂層を形成したままで、ある
いはプレス加工等により各種形状の成形物に成形するこ
とにより、調理器具の分野をはじめとして、広範な分野
に適用することができる。
は、耐摩耗性、耐傷性、耐食性、耐ブリスター性などに
優れ、また、中間層の配置を工夫することにより、耐摩
耗性などをさらに向上させ、さらには、意匠性や指示機
能性などを付加することができる。本発明のフッ素樹脂
被覆物は、基材にフッ素樹脂層を形成したままで、ある
いはプレス加工等により各種形状の成形物に成形するこ
とにより、調理器具の分野をはじめとして、広範な分野
に適用することができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。なお、物性の測定
法法は、次の通りである。 (1)表面粗度 JIS−B−0601に規定されている中心線平均粗さ
(Ra)の測定法に従って、表面粗度を測定した。単位
は、μmである。 (2)ピンホール度 フッ素樹脂被覆物を2.5重量%塩化ナトリウム水溶液
に浸漬し、そして、フッ素樹脂被覆物の金属基材を陰極
とし、水溶液中に電極を入れて陽極とし、10Vで5秒
間通電したときピンホール部分から流れる電流(mA)
を単位面積当たりに換算して求めた。単位は、mA/c
m2 である。 (3)スコッチブライト耐摩耗テスト フッ素樹脂被覆物層の表面にスコッチイブライトを接触
させた状態で回転させて、その際の摩耗量を厚み1μm
のPFA層が削られるのに要する回転数で示した。単位
は、103 回転/μmである。 (4)耐食性 おでんの素(ハウス食品工業製)25gを1リットルの
水に溶解した試験液中にテストピースを浸漬して、90
〜100℃に保温し、塗膜面に腐食が発生するまでの時
間を測定する。
ついてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。なお、物性の測定
法法は、次の通りである。 (1)表面粗度 JIS−B−0601に規定されている中心線平均粗さ
(Ra)の測定法に従って、表面粗度を測定した。単位
は、μmである。 (2)ピンホール度 フッ素樹脂被覆物を2.5重量%塩化ナトリウム水溶液
に浸漬し、そして、フッ素樹脂被覆物の金属基材を陰極
とし、水溶液中に電極を入れて陽極とし、10Vで5秒
間通電したときピンホール部分から流れる電流(mA)
を単位面積当たりに換算して求めた。単位は、mA/c
m2 である。 (3)スコッチブライト耐摩耗テスト フッ素樹脂被覆物層の表面にスコッチイブライトを接触
させた状態で回転させて、その際の摩耗量を厚み1μm
のPFA層が削られるのに要する回転数で示した。単位
は、103 回転/μmである。 (4)耐食性 おでんの素(ハウス食品工業製)25gを1リットルの
水に溶解した試験液中にテストピースを浸漬して、90
〜100℃に保温し、塗膜面に腐食が発生するまでの時
間を測定する。
【0031】[参考例1]アルミニウム基材として板厚
1.2mmのアルミニウム円板(住友軽金属工業社製、
MG−110)を用いた。まず、このアルミニウム円板
を陽極として、塩化アンモニウム水溶液中、25クーロ
ン/cm2 の電気量で電気化学的エッチング処理を行
い、アルミニウム円板表面に微細な凹凸を形成させた。
この微細な凹凸面に、充填剤を含まないPTFEディス
パージョン(ダイキン工業社製、D−1F)をスピンコ
ーティングし、次いで、水分を乾燥させた後、400℃
で10分間焼き付け、厚み25μmの塗膜(第1層)を
形成した。
1.2mmのアルミニウム円板(住友軽金属工業社製、
MG−110)を用いた。まず、このアルミニウム円板
を陽極として、塩化アンモニウム水溶液中、25クーロ
ン/cm2 の電気量で電気化学的エッチング処理を行
い、アルミニウム円板表面に微細な凹凸を形成させた。
この微細な凹凸面に、充填剤を含まないPTFEディス
パージョン(ダイキン工業社製、D−1F)をスピンコ
ーティングし、次いで、水分を乾燥させた後、400℃
で10分間焼き付け、厚み25μmの塗膜(第1層)を
形成した。
【0032】次に、平均粒径15μm、メルトフローレ
ート1.6g/10分のPFA粉体(デュポン社製、M
P−103)33.3重量%を、水34.8重量%、フ
ッ素系界面活性剤(ダイキン工業製ユニダイン、DS−
401)1.0重量%、及び炭化水素系界面活性剤(日
本油脂製ノニオン K−204)0.5重量%を混合し
てなる液状媒体中に分散させ、これに、平均粒径0.4
μm、メルトフローレート約25g/10分のPFA球
状粒子47重量%、界面活性剤6重量%、水47重量%
からなるPFA分散液(ダイキン工業社製、AD−2C
R)30.4重量%を加え充分に混合してフッ素樹脂塗
料を調製した。平均粒径15μmのPFA粒子と平均粒
径0.4μmのPFA粒子の重量比は、70:30であ
った。前記第1層の上に、このフッ素樹脂塗料をスピン
コーティングし、次いで、水分を乾燥させた後、390
℃で30分間焼き付け、厚み15μmの塗膜(第2層)
を形成した。
ート1.6g/10分のPFA粉体(デュポン社製、M
P−103)33.3重量%を、水34.8重量%、フ
ッ素系界面活性剤(ダイキン工業製ユニダイン、DS−
401)1.0重量%、及び炭化水素系界面活性剤(日
本油脂製ノニオン K−204)0.5重量%を混合し
てなる液状媒体中に分散させ、これに、平均粒径0.4
μm、メルトフローレート約25g/10分のPFA球
状粒子47重量%、界面活性剤6重量%、水47重量%
からなるPFA分散液(ダイキン工業社製、AD−2C
R)30.4重量%を加え充分に混合してフッ素樹脂塗
料を調製した。平均粒径15μmのPFA粒子と平均粒
径0.4μmのPFA粒子の重量比は、70:30であ
った。前記第1層の上に、このフッ素樹脂塗料をスピン
コーティングし、次いで、水分を乾燥させた後、390
℃で30分間焼き付け、厚み15μmの塗膜(第2層)
を形成した。
【0033】[参考例2]実施例1において、第2層を
形成するフッ素樹脂塗料として、2種類のPFA粒子を
平均粒径13μm、メルトフローレート13g/10分
のPFA粒子に置き換えたものを使用したこと以外は、
実施例1と同様にして、フッ素樹脂被覆物を作製した。
形成するフッ素樹脂塗料として、2種類のPFA粒子を
平均粒径13μm、メルトフローレート13g/10分
のPFA粒子に置き換えたものを使用したこと以外は、
実施例1と同様にして、フッ素樹脂被覆物を作製した。
【0034】[実施例1]アルミニウム基材として板厚
1.2mm、直径360mmのアルミニウム円板(住友
軽金属工業社製、MG−110)を用いた。まず、この
アルミニウム円板を陽極として、塩化アンモニウム水溶
液中、25クーロン/cm2 の電気量で電気化学的エッ
チング処理を行い、アルミニウム円板表面に微細な凹凸
を形成させた。この微細な凹凸面に、充填剤を含まない
PTFEディスパージョン(ダイキン工業社製、D−1
F)をスピンコーティングし、水分を乾燥させた後、4
00℃で10分間焼き付け、厚み25μmの塗膜(第1
層)を形成した。PFA球状粒子47重量%、界面活性
剤6重量%、水47重量%からなるPFA分散液(ダイ
キン工業社製、D−2CR)25.4重量%に、PFA
粉体(デュポン社製、MP−103)を28.1重量
%、顔料被覆マイカ(メルクジャパン製、IRIODI
N503)4.4重量%、界面活性剤(ダイキン工業製
ユニダイン、DS−401;及び三洋化成製オクタポー
ル80)42.1重量%を混合して、充填剤を含有する
フッ素樹脂塗料を調製した。このフッ素樹脂塗料を前記
の第1層の上にスクリーン印刷で円板の中央から直径1
80mmの範囲内に塗装した後、390℃で15分間焼
き付け、厚み5μmの塗膜(第2層)を形成した。
1.2mm、直径360mmのアルミニウム円板(住友
軽金属工業社製、MG−110)を用いた。まず、この
アルミニウム円板を陽極として、塩化アンモニウム水溶
液中、25クーロン/cm2 の電気量で電気化学的エッ
チング処理を行い、アルミニウム円板表面に微細な凹凸
を形成させた。この微細な凹凸面に、充填剤を含まない
PTFEディスパージョン(ダイキン工業社製、D−1
F)をスピンコーティングし、水分を乾燥させた後、4
00℃で10分間焼き付け、厚み25μmの塗膜(第1
層)を形成した。PFA球状粒子47重量%、界面活性
剤6重量%、水47重量%からなるPFA分散液(ダイ
キン工業社製、D−2CR)25.4重量%に、PFA
粉体(デュポン社製、MP−103)を28.1重量
%、顔料被覆マイカ(メルクジャパン製、IRIODI
N503)4.4重量%、界面活性剤(ダイキン工業製
ユニダイン、DS−401;及び三洋化成製オクタポー
ル80)42.1重量%を混合して、充填剤を含有する
フッ素樹脂塗料を調製した。このフッ素樹脂塗料を前記
の第1層の上にスクリーン印刷で円板の中央から直径1
80mmの範囲内に塗装した後、390℃で15分間焼
き付け、厚み5μmの塗膜(第2層)を形成した。
【0035】平均粒径15μm、メルトフローレートが
1.6g/10分のPFA粉体(デュポン社製、MP−
103)33.3重量%を、水34.8重量%、フッ素
系界面活性剤(ダイキン工業製ユニダイン DS−40
1)1.0重量%、及び炭化水素系界面活性剤(日本油
脂製ノニオン K−204)0.5重量%を混合してな
る液状媒体中に分散させ、これに平均粒径0.4μm、
メルトフローレート約25g/10分のPFA球状粒子
47重量%、界面活性剤6重量%、水47重量%からな
るPFA分散液(ダイキン工業社製、AD−2CR)3
0.4重量%を加え充分に混合してフッ素樹脂塗料を調
製した。平均粒径15μmのPFA粒子と平均粒径0.
4μmのPFA粒子の重量比は、70:30であった。
このフッ素樹脂塗料を前記第2層の上にスピンコーティ
ングし、水分を乾燥させた後、390℃で30分間焼き
付け、厚み15μmの塗膜(第3層)を形成した。こう
して得られたフッ素樹脂被覆物のスコッチブライト耐摩
耗テストで、アルミニウムの下地が見えるまでに必要な
回転数を調査した。結果を表1に示す。なお、表1に
は、参考例1及び参考例2で得られたフッ素樹脂被覆物
についても、この測定法による評価結果を示す。
1.6g/10分のPFA粉体(デュポン社製、MP−
103)33.3重量%を、水34.8重量%、フッ素
系界面活性剤(ダイキン工業製ユニダイン DS−40
1)1.0重量%、及び炭化水素系界面活性剤(日本油
脂製ノニオン K−204)0.5重量%を混合してな
る液状媒体中に分散させ、これに平均粒径0.4μm、
メルトフローレート約25g/10分のPFA球状粒子
47重量%、界面活性剤6重量%、水47重量%からな
るPFA分散液(ダイキン工業社製、AD−2CR)3
0.4重量%を加え充分に混合してフッ素樹脂塗料を調
製した。平均粒径15μmのPFA粒子と平均粒径0.
4μmのPFA粒子の重量比は、70:30であった。
このフッ素樹脂塗料を前記第2層の上にスピンコーティ
ングし、水分を乾燥させた後、390℃で30分間焼き
付け、厚み15μmの塗膜(第3層)を形成した。こう
して得られたフッ素樹脂被覆物のスコッチブライト耐摩
耗テストで、アルミニウムの下地が見えるまでに必要な
回転数を調査した。結果を表1に示す。なお、表1に
は、参考例1及び参考例2で得られたフッ素樹脂被覆物
についても、この測定法による評価結果を示す。
【0036】
【表1】
【0037】また、実施例1のフッ素樹脂被覆物を鍋形
状にプレス成形することにより、底面部全体が顔料被覆
マイカを含む第2層目のフッ素樹脂層(中間層)で覆わ
れ、底面部と側面部の色調が異なるという従来品にない
特徴的な外観が得られた。
状にプレス成形することにより、底面部全体が顔料被覆
マイカを含む第2層目のフッ素樹脂層(中間層)で覆わ
れ、底面部と側面部の色調が異なるという従来品にない
特徴的な外観が得られた。
【0038】[実施例2]実施例1において、第2層目
のフッ素樹脂塗料を用いてスクリーン印刷により円板の
中央から直径200mmの範囲内にあらかじめ設計され
た規定の位置に目盛り、文字を塗装し、390℃で15
分間焼き付けし、次いで、第3層目のフッ素樹脂被覆を
施したこと以外は、実施例1と同様にしてフッ素樹脂被
覆物を作製した。得られたフッ素樹脂被覆物を天ぷら鍋
にプレス成形した。この天ぷら鍋を使用すると、油の汚
れ具合により、文字の見え方が変わり、中間層の目盛り
や文字が油汚れインジケーターの役割を果たすことがわ
かった。
のフッ素樹脂塗料を用いてスクリーン印刷により円板の
中央から直径200mmの範囲内にあらかじめ設計され
た規定の位置に目盛り、文字を塗装し、390℃で15
分間焼き付けし、次いで、第3層目のフッ素樹脂被覆を
施したこと以外は、実施例1と同様にしてフッ素樹脂被
覆物を作製した。得られたフッ素樹脂被覆物を天ぷら鍋
にプレス成形した。この天ぷら鍋を使用すると、油の汚
れ具合により、文字の見え方が変わり、中間層の目盛り
や文字が油汚れインジケーターの役割を果たすことがわ
かった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、耐摩耗性、耐傷性、耐
食性、耐ブリスター性などに優れたフッ素樹脂被覆物と
その製造方法が提供される。また、本発明によれば、こ
のような諸特性に優れたフッ素樹脂塗膜を形成すること
ができるフッ素樹脂塗料が提供される。本発明のフッ素
樹脂被覆物は、鍋、釜、フライパン、ジャー炊飯器内釜
などの調理器具;ホットプレート、グリルパン、オート
ベーカリー、餅つき器などの家電調理器具;オイルポッ
トなどとして、広範な分野に適用することができる。
食性、耐ブリスター性などに優れたフッ素樹脂被覆物と
その製造方法が提供される。また、本発明によれば、こ
のような諸特性に優れたフッ素樹脂塗膜を形成すること
ができるフッ素樹脂塗料が提供される。本発明のフッ素
樹脂被覆物は、鍋、釜、フライパン、ジャー炊飯器内釜
などの調理器具;ホットプレート、グリルパン、オート
ベーカリー、餅つき器などの家電調理器具;オイルポッ
トなどとして、広範な分野に適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 127/12 C09D 127/12 127/18 127/18
Claims (6)
- 【請求項1】 基材上にフッ素樹脂層が被覆されたフッ
素樹脂被覆物において、(1)フッ素樹脂被覆層が、基
材に接するベースコート層、少なくとも1層の中間層、
及び最外層からなる3層以上のフッ素樹脂層から形成さ
れ、かつ、(2)少なくとも1層の中間層が、有機顔
料、無機顔料、有機充填剤、及び無機充填剤からなる群
より選ばれる少なくとも1種の添加剤を0.5〜10重
量%の割合で含有するフッ素樹脂組成物から形成されて
いることを特徴とするフッ素樹脂被覆物。 - 【請求項2】 添加剤を含有するフッ素樹脂組成物から
なる中間層が、容器形状に成形されたフッ素樹脂被覆物
の内側の底面もしくは底面と側面の下半分の位置に形成
されている請求項1記載のフッ素樹脂被覆物。 - 【請求項3】 添加剤を含有するフッ素樹脂組成物から
なる中間層が、パターン状に形成されている請求項1記
載のフッ素樹脂被覆物。 - 【請求項4】 最外層が、ASTM−D−3307に規
定されるメルトフローレートが0.2〜10g/10分
のテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体(PFA)をPFA全量中に20〜
100重量%の割合で含有するPFAからなる厚み10
〜90μmのPFA層である請求項1ないし3のいずれ
か1項に記載のフッ素樹脂被覆物。 - 【請求項5】 最外層のPFA層が、平均粒径5〜40
μmのPFA粒子と平均粒径0.1〜0.5μmのPF
A粒子とが重量比20:80〜80:20で液状媒体中
に分散されたフッ素樹脂塗料を用いて形成されたもので
ある請求項4記載のフッ素樹脂被覆物。 - 【請求項6】 平均粒径5〜40μmのPFA粒子のA
STM−D−3307に規定されるメルトフローレート
が0.2〜10g/10分であり、かつ、平均粒径0.
1〜0.5μmのPFA粒子のASTM−D−3307
に規定されるメルトフローレートが0.2〜40g/1
0分である請求項5記載のフッ素樹脂被覆物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000104669A JP3367508B2 (ja) | 1999-02-22 | 2000-04-06 | フッ素樹脂被覆物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11043919A JP3080089B1 (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | フッ素樹脂被覆物及びその製造方法 |
JP2000104669A JP3367508B2 (ja) | 1999-02-22 | 2000-04-06 | フッ素樹脂被覆物及びその製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11043919A Division JP3080089B1 (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | フッ素樹脂被覆物及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000343656A true JP2000343656A (ja) | 2000-12-12 |
JP3367508B2 JP3367508B2 (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=26383753
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000104669A Expired - Fee Related JP3367508B2 (ja) | 1999-02-22 | 2000-04-06 | フッ素樹脂被覆物及びその製造方法 |
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JP (1) | JP3367508B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10186923A (ja) * | 1996-10-28 | 1998-07-14 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 定着用回転体 |
WO2004041537A1 (ja) * | 2002-11-07 | 2004-05-21 | Daikin Industries, Ltd. | 含フッ素積層体、含フッ素積層体形成方法及び被覆物品 |
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-
2000
- 2000-04-06 JP JP2000104669A patent/JP3367508B2/ja not_active Expired - Fee Related
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