JP2000343636A - 多孔性物質を有するシート状の積層体及びその製造方法 - Google Patents

多孔性物質を有するシート状の積層体及びその製造方法

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JP2000343636A
JP2000343636A JP11155814A JP15581499A JP2000343636A JP 2000343636 A JP2000343636 A JP 2000343636A JP 11155814 A JP11155814 A JP 11155814A JP 15581499 A JP15581499 A JP 15581499A JP 2000343636 A JP2000343636 A JP 2000343636A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粉状や粒状の多孔性物質の飛散を防止すると共
に多孔性物質が有する湿度調整機能機能や脱臭機能を十
分に確保し、しかも全体として柔軟性を有する、シート
状の積層体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】シート状の積層体Sは、多孔性物質保有層
1と多孔性物質保有層1の上面に積層され一体となって
いる被覆層である不織布2と下面に積層され一体となっ
ている被覆層である不織布3と不織布3の下面に積層さ
れ一体となっているゴム層4を有し、ニードルパンチ法
によって一体的に固着され、そのときに生じた、通気性
を有する、多数の微細な孔5が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔性物質を有す
るシート状の積層体及びその製造方法にかかり、更に詳
しくは、粒状や粉状の炭(本明細書ではこれらをまとめ
て「炭粉等」と称する)等の多孔性物質の飛散を防止す
ると共に多孔性物質が有する湿度調整機能や脱臭機能を
十分に確保し、しかもシート状の積層体全体は柔軟性を
有する、多孔性物質を有するシート状の積層体及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔性物質である竹炭等の炭に、湿度調
整機能や脱臭機能があることは知られている。近年で
は、遠赤外線やマイナスイオンを発生することもわかっ
てきており、様々な分野で注目され利用が進んでいる。
上記のような性質を有する竹炭等は、粒状や粉状のもの
を通気性の袋体に入れたり、または、合成繊維等に練り
込んで編布、織布、不織布等にしたりして使用されてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の使用方法には、次のような課題があった。 炭粉等を通気性の袋体に入れたものは、使用中等に
炭粉等が袋体から出て飛び散り、使用者や使用場所等を
汚す等、使用や取り扱いに不便であった。また、炭粉等
を袋に入れるだけでは、用途が限定されていた。 炭粉等を合成繊維等に練り込んで編布、織布、不織
布等にしたものは、あまり多く練り込むと繊維状にする
ことができないため、使用量に制限があり、従って湿度
調整機能や脱臭機能を十分に発揮できず、また、遠赤外
線やマイナスイオンの発生も少なかった。
【0004】本発明者らは、炭粉等の飛散を防止し、使
用や取り扱いに便利で、しかも繊維に練り込むよりも多
量の炭粉等を保有させる方法として、炭粉等をシート部
材で挟み、シート部材と共にバインダーで積層して、シ
ート状の積層体とすることに着目した。しかし、炭粉等
とシート部材とをバインダーで接合した場合は、バイン
ダーが炭粉等の表面を覆ってしまい、湿度調整機能や脱
臭機能が消滅或いは低下するばかりか、バインダーが乾
燥すると固くなり、シートとしての使用や取り扱いにも
不便となることもわかった。
【0005】そこで本発明者らは更に研究を重ね、バイ
ンダーの使用量を炭粉等の飛散防止に必要な最小限の量
にとどめ、炭粉等およびシート部材の積層に、バインダ
ーではなく、繊維のフェルト化に際して使用されるニー
ドルパンチ法を採用することによって、炭粉等の飛散を
防止すると共に炭粉等が有する湿度調整機能や脱臭機能
を十分に確保できることを知見した。しかもニードルパ
ンチ法はシート全体に多数の微細な孔を形成するため
に、バインダーと炭粉等から成る層は、孔の部分がいわ
ば破壊された状態となり、これによって同層の表面積の
増大と柔軟性の付与に寄与することを知見した。また、
研究中に湿度調整機能や脱臭機能を有する物質には、炭
粉等以外にも麦飯石などの多孔性物質も同様の機能を奏
することを知見した。本発明はこれらの知見に基づいて
完成したものである。
【0006】そこで本発明の目的は、粉状や粒状の多孔
性物質の飛散を防止すると共に多孔性物質が有する湿度
調整機能や脱臭機能を十分に確保し、しかも全体として
柔軟性を有する、シート状の積層体及びその製造方法を
提供することにある。本発明のその他の目的は、以下の
説明から明らかになるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、多孔性物質保有層と、該多孔性物質保有層
の上面及び下面に積層されて一体となっている一または
二以上の被覆層を有し、上記多孔性物質保有層は、粒状
または/および粉状の多孔性物質と、該多孔性物質を結
合しているバインダーとを含み、上記多孔性物質保有層
および被覆層には多数の微細な孔が形成されており、シ
ート状の積層体全体として通気性および柔軟性を有して
いることを特徴とする、多孔性物質を有するシート状の
積層体である。
【0008】第2の発明にあっては、多孔性物質保有層
と、該多孔性物質保有層の上面及び下面に積層されて一
体となっている一または二以上の被覆層を有し、上記多
孔性物質保有層は、粒状または/および粉状の多孔性物
質と、該多孔性物質を結合しているバインダーとを含
み、上記多孔性物質保有層と多孔性物質保有層の上面及
び下面に積層されている被覆層は、ニードルパンチ法に
より一体的に固着されており、該ニードルパンチ法によ
り多孔性物質保有層と被覆層には多数の微細な孔が形成
されていることを特徴とする、多孔性物質を有するシー
ト状の積層体である。
【0009】第3の発明にあっては、被覆層が編布、織
布または不織布であることを特徴とする、第1または第
2の発明にかかる、多孔性物質を有するシート状の積層
体である。
【0010】第4の発明にあっては、被覆層が熱融着性
の編布、織布または不織布であることを特徴とする、第
1、第2または第3の発明にかかる多孔性物質を有する
シート状の積層体である。
【0011】第5の発明にあっては、多孔性物質保有層
を構成している多孔性物質が、竹炭、木炭、やし殻炭、
多孔性セラミック、軽石(多孔性石)、麦飯石またはシ
リカゲルから選ばれた一種または二種以上を含むことを
特徴とする、第1、第2、第3または第4の発明にかか
る多孔性物質を有するシート状の積層体である。
【0012】第6の発明にあっては、多孔性物質保有層
は、竹炭を5〜80重量%と該竹炭を結合するバインダ
ーを95〜20重量%含むことを特徴とする、第1、第
2、第3、または第4の発明にかかる多孔性物質を有す
るシート状の積層体である。
【0013】第7の発明にあっては、防滑性処理が施さ
れていることを特徴とする、第1、第2、第3、第4、
第5または第6の発明にかかる多孔性物質を有するシー
ト状の積層体である。
【0014】第8の発明にあっては、被覆層が抗菌性を
有することを特徴とする、第1、第2、第3、第4、第
5、第6または第7の発明にかかる多孔性物質を有する
シート状の積層体である。
【0015】第9の発明にあっては、粒状または/およ
び粉状の多孔性物質とバインダーとを有する多孔性物質
保有層を被覆層で挟み、該被覆層と多孔性物質保有層と
を一体的に固着するとともに、上記被覆層と多孔性物質
保有層に多数の微細な孔を形成することを特徴とする、
多孔性物質を有するシート状の積層体の製造方法であ
る。
【0016】第10の発明にあっては、粒状または/お
よび粉状の多孔性物質とバインダーとを有する多孔性物
質保有層を被覆層で挟み、該被覆層と多孔性物質保有層
とをニードルパンチ法により一体的に固着すると同時
に、該ニードルパンチ法により多数の微細な孔を形成す
ることを特徴とする、多孔性物質を有するシート状の積
層体の製造方法である。
【0017】多孔性物質としては、例えば、竹炭、木
炭、やし殻炭、多孔性セラミック、軽石(多孔性石)、
麦飯石またはシリカゲル等を使用することができる。ま
た、多孔性物質は単独でも使用できるし、複数の物質を
混合して使用することもできる。多孔性物質のうちで
も、竹炭が湿度調整機能や脱臭機能が強く、遠赤外線や
マイナスイオンを十分に発生するので、好ましい。
【0018】バインダーとなる素材としては弾性を有す
る物が好ましく、例えば、天然ゴム、合成ゴム、プラス
チック等の高分子ラテックス(またはエマルジョン)を
あげることができる。プラスチックの高分子ラテックス
としては、乾燥後に弾性体となるアクリル樹脂、ウレタ
ン樹脂、塩化ビニル樹脂等のラテックスが好ましい。し
かし、ラテックスは上記には限定されない。
【0019】被覆層を構成する素材として、編布、織布
または不織布をあげることができる。被覆層は、通常は
多孔性物質保有層の上面および下面に一層ずつ配置され
るが、例えば装飾や抗菌等、商品の付加価値向上を目的
として上記層の上に更に一または二層以上配置すること
もできる。なお、他の素材と組み合わせて使用する場合
は被覆層は上面または下面だけの場合もある。
【0020】多孔性物質保有層の上面及び下面に被覆層
を積層し一体化する手段としてニードルパンチ法をあげ
ることができる。また、キルティングのように被覆層間
を連続的に刺し縫うこともできるし、ふとんの様に部分
的に刺し縫うこともできる。この様に積層するにあた
り、針を使用した場合は、被覆層と多孔性物質保有層に
針による微細な孔が多数形成される。この孔の形成によ
って多孔性物質保有層の表面積は大きくなる。そればか
りか孔部分は外気と通じ、湿度調整機能や脱臭機能が向
上する。また、孔の部分からは折れ曲がりやすくなり、
孔は多孔性物質保有層の全面にわたって形成されること
から、積層体の柔軟性付与にも寄与する。
【0021】編布、織布または不織布の素材としては、
例えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アク
リル繊維、ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維、アセテ
ート繊維等の合成繊維、木綿、羊毛、麻、竹等の天然繊
維、ガラス繊維、多孔性素繊維等の無機繊維等を使用す
ることができる。目付としては、通常、50〜1200
g/m2のものが好適に使用される。しかし、目付は上
記には限定されない。
【0022】不織布の場合には、上記素材は単独でも使
用することができるが、各素材を混合して使用すること
もできる。例えば、天然繊維や無機繊維に合成繊維を混
合することにより、合成繊維が有する熱融着性により、
混合している繊維を互いに強く接着させることができ
る。その結果、不織布としての強度を増し、使用中の形
崩れ、表面の擦り減り、毛玉の発生等を防止することが
できる。また、洗濯時に毛羽が立つのを防止することも
できる。
【0023】不織布に上記のような性質を付与するため
には、合成繊維は5〜80重量%、その他の繊維は95
〜20重量%であることが好ましい。合成繊維が5重量
%未満であると上記各性質が現われにくく、80重量%
を超えると硬くなり触感等が悪くなる傾向がある。
【0024】多孔性物質保有層、例えば、竹炭を使用し
て形成する層は、竹炭を5〜80重量%と該竹炭を結合
するバインダーを95〜20重量%とを使用して形成す
るのが好ましい。上記範囲内であると所望の層が形成さ
れ易く、同時に竹炭が有する性質が十分に発揮できる。
竹炭が5重量%未満であると、多孔性物質保有層が湿度
調整機能や脱臭機能を十分に有することができず、ま
た、遠赤外線やマイナスイオンを十分に発生することが
できない。80重量%を超えると、成形性が悪くなり、
層を形成しにくくなる。
【0025】防滑性処理に使用される素材としては、例
えば、天然ゴム、SBR、NBR等の合成ゴム、ポリウ
レタン、アクリル樹脂等のプラスチック等が挙げられ
る。しかし、上記素材には限定されない。
【0026】抗菌性を付与する薬剤としては、例えば、
Na−ペンタクロロフェネート、トリフェニル化合物、
ピリチオン亜鉛、環状窒素系化合物等を使用することが
できる。しかし、上記薬剤には限定されない。
【0027】(作用)シート状の積層体は、多孔性物質
保有層と該多孔性物質保有層の上面及び下面に積層され
一体となっている編布、織布または不織布等の柔軟性及
び通気性を有する被覆層とを含み、上記多孔性物質保有
層は、粒状または粉状の竹炭、木炭、やし殻炭、多孔性
セラミック、軽石(多孔性石)またはシリカゲル等の多
孔性物質がバインダーで結合され、多数の微細な孔によ
って通気性が付与されている。
【0028】従って、使用中等に粒状や粉状の多孔性物
質が離脱して飛び散ることを防止できる。また、粒状や
粉状の多孔性物質は層として形成されていても、多数の
微細な孔によって通気性が付与されているので、多孔性
物質が有している性質は損なわれず、湿度調整機能や脱
臭機能が十分に発揮できる。また、遠赤外線やマイナス
イオンを発生するものは、遠赤外線やマイナスイオンを
十分に発生することができる。
【0029】多孔性物質保有層と該多孔性物質保有層の
上面及び下面に積層されている編布、織布または不織布
等の柔軟性及び通気性を有する被覆層とが、ニードルパ
ンチ法により一体化されているものは、多孔性物質保有
層にあけられた孔の側面に、ニードルのバーブ(小さな
棘で移動するときに接触している物体を引っ掛けること
ができるもの)により微細な凹凸が多数形成されてい
る。
【0030】従って、上記多数の微細な凹凸により、多
孔性物質保有層の表面積は広くなっており、該多孔性物
質保有層を構成している多孔性物質も上記側面に多数現
われ、湿度調整機能や脱臭機能を更に十分に発揮でき、
また、遠赤外線やマイナスイオンを更に十分に発生する
ことができる。更に、多孔性物質保有層にあけられた孔
は、その部分で折れ曲がりやすく積層体の柔軟性付与に
寄与する。従ってシート状の積層体が寝具に使用された
場合は、体に馴染んで使用感が向上し、また、巻き易く
なり収納等も容易となる。
【0031】被覆層が熱融着性の編布、織布または不織
布であるものは、該熱融着性により、シート状の積層体
の上面及び下面の被覆層を構成している繊維を互いに強
く接着し、その強度を増し、使用中のシート状の積層体
の形崩れ及び表面の擦り減りや毛玉の発生等を防止する
ことができる。また、洗濯時に毛羽が発生するのを防止
することもできる。
【0032】多孔性物質保有層が、竹炭を5〜80重量
%と該竹炭を結合するバインダーを95〜20重量%含
むものは、成形性がよいので、該多孔性物質保有層を所
望通りに成形することができ、同時に竹炭が有する性質
が損なわれず、湿度調整機能や脱臭機能を十分に発揮す
ることができ、また、遠赤外線やマイナスイオンも十分
に発生することができる。
【0033】防滑性処理が施されているものは、滑り易
い状態で使用されている物品の下面に置くこと等によ
り、該物品が滑らないようにすることができる。例え
ば、プラスチック系塗料で仕上げたフローリングやプラ
スチック系タイルを貼った部屋の床に藺草製の敷物、座
布団、クッション、寝茣蓙等を敷くと、使用時、該藺草
製の敷物等が滑って使用者が転倒してしまうことがあ
る。しかし、該藺草製の敷物等の下面にシート状の積層
体を敷くことにより該敷物等が滑らないようにして使用
者が転倒してしまうのを防止することができる。
【0034】被覆層が抗菌性を有するものは、黴や細菌
が発生するのを防止することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係るシート状の
積層体の斜視図、図2は本発明に係るシート状の積層体
の部分断面図、図3はシート状の積層体に形成されてい
る通気孔の拡大説明図である。図中Sはシート状の積層
体である。シート状の積層体Sは多孔性物質保有層1と
該多孔性物質保有層1の上面に積層され一体となってい
る被覆層である不織布2と下面に積層され一体となって
いる被覆層である不織布3と該不織布3の下面に積層さ
れ一体となっているゴム層4を有している。ゴム層4は
不織布3にゴム液を吹き付ることによって形成されてい
る。本実施の形態では不織布3にゴム層4を有している
が、滑り止めが不必要な場合はゴム層4は必要ない。
【0036】多孔性物質保有層1は、70重量%の粒状
または粉状の竹炭(径0.8〜2mm)11が、30重
量%のアクリル樹脂よりなるバインダー12で部分的に
結合されており、通気性を有する。多孔性物質保有層1
の単位重さは300g/m2である。
【0037】不織布2は目付が140g/m2であり、
天然繊維40重量%とポリエステル繊維60重量%とを
絡ませることにより構成されている。不織布3は目付が
250g/m2であり、ポリエステル繊維70重量%を
シリコーン樹脂30重量%で結合することにより構成さ
れている。ゴム層4は加硫NBRの層であり、防滑性を
有する。尚、上記不織布2と不織布3とゴム層4とはN
a−ペンタクロロフェネートにより抗菌処理が施されて
いる。
【0038】シート状の積層体Sは、多孔性物質保有層
1と不織布2とゴム層4を含む不織布3とがニードルパ
ンチ法によって一体的に固着され、そのときに生じた、
通気性を有する、多数の微細な孔5が形成されている。
孔5の側面には、ニードルのバーブによって形成された
引っ掻いたような凹凸51が多数存在している。
【0039】ここで、図1ないし図3を参照してシート
状の積層体Sの製造方法について説明する。粒状や粉状
の竹炭(径0.8〜2mm)11をアクリル樹脂ラテッ
クスに入れて混合し、ペースト状の流動体にする。この
流動体は、アクリル樹脂ラテックスが乾燥して固形物に
なったときに、竹炭が70重量%、アクリル樹脂が30
重量%になるように調整されている。
【0040】上記流動体を、不織布3の上面に積層す
る。流動体の積層量は、上記したように、アクリル樹脂
ラテックスが乾燥して固形物になったときに、多孔性物
質保有層1の単位重さが300g/m2になるように設
定されている。更に、積層された上記流動体の上面に不
織布2を積層する。尚、上記不織布2と上記不織布3に
は、予め、抗菌性を与えるためにNa−ペンタクロロフ
ェネートを塗布しておく。
【0041】上記三層に積層されたものを押圧すると同
時に加熱し、上記流動体中のアクリル樹脂ラテックスの
水分を蒸発させて乾燥する。アクリル樹脂が乾燥すると
バインダー12となって竹炭11を部分的に結合し、通
気性がある多孔性物質保有層1が形成される。上記のよ
うにして押圧し加熱後、不織布3の下面にNBRよりな
るゴム層4を吹き付け防滑性を付与する。ゴム層4はゴ
ムシートを接着して形成することもできる。防滑性をよ
り大きくするために、ゴム層4の下面に凹凸模様を付与
することもできる。尚、ゴム層4の下面には、予め、抗
菌性を与えるためにNa−ペンタクロロフェネートを塗
布しておくこともできる。
【0042】そうして、ニードルパンチ法により、上記
四層に積層されたものを、不織布2の方からゴム層4の
方に向けてニードルを刺し、全体を一体にすると同時に
多数の通気性を有する孔5を形成する。孔5の側面には
ニードルのバーブにより多数の引っ掻いたような凹凸5
1が形成され、四層は一体化される。
【0043】(作 用)図1及び図2を参照して本発明
の実施の形態の作用を説明する。シート状の積層体Sを
構成している多孔性物質保有層1においては、粒状また
は粉状の竹炭11がバインダー12で結合されており、
使用中に竹炭11が多孔性物質保有層1から離脱するの
を防止できる。従って、竹炭11が周囲に飛び散らず、
使用場所等が汚れるのを防止できる。
【0044】更に、粒状や粉状の竹炭11はバインダー
12により部分的に結合されていることにより、竹炭1
1の一部は露出していてシート状の積層体1の外部に通
じている。しかも、多孔性物質保有層1と不織布2と不
織布3とゴム層4とには、孔5が形成されており、その
側面には、引っ掻いたような凹凸51が多数形成されて
いる。該凹凸51により、竹炭11の表面が多く露出
し、竹炭11の表面は孔5を介して外部に通じている。
従って、竹炭1が外気と接する表面積は大きくなってお
り、竹炭11が有している性質は損なわれず、湿度調整
機能や脱臭機能が十分に発揮でき、また、遠赤外線やマ
イナスイオンも十分に発生させることができる。
【0045】不織布3には、熱融着性のポリエステル繊
維70重量%が使用されており、不織布2には、熱融着
性のポリエステル繊維60重量%が使用されている。従
って、各不織布を構成している繊維は互いに強く接着し
合ってシート状の積層体Sの強度を大きくしている。従
って、シート状の積層体Sの形崩れ及び表面の擦り減り
や毛玉の発生等を防止することができる。また、洗濯時
に毛羽が発生するのを防止することもできる。
【0046】シート状の積層体1は、不織布3の下面に
NBRよりなるゴム層4が形成されているので防滑性を
有する。また、不織布2と不織布4とゴム層4との表面
にはNa−ペンタクロロフェネートが塗布されているの
で、抗菌性も有する。
【0047】なお、本明細書で使用している用語と表現
はあくまで説明上のものであって、限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定され
るものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々
の変形が可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)シート状の積層体は、多孔性物質保有層と、該多
孔性物質保有層の上面及び下面に積層されて一体となっ
ている一または二以上の被覆層を有し、上記多孔性物質
保有層は、粒状または/および粉状の多孔性物質と、該
多孔性物質を結合しているバインダーとを含み、 上記
多孔性物質保有層および被覆層には多数の微細な孔が形
成されており、積層体全体として通気性および柔軟性を
有している。
【0049】具体的にはシート状の積層体の積層体は、
多孔性物質保有層と該多孔性物質保有層の上面及び下面
に積層され一体となっている編布、織布または不織布等
の柔軟性及び通気性を有する被覆層とを含み、上記多孔
性物質保有層は、粒状または粉状の竹炭、木炭、やし殻
炭、多孔性セラミック、軽石(多孔性石)またはシリカ
ゲル等の多孔性物質がバインダーで結合され、多数の微
細な孔によって通気性が付与されている。
【0050】従って、使用中等に粒状や粉状の多孔性物
質が離脱して飛び散ることを防止できる。また、粒状や
粉状の多孔性物質は層として形成されていても、多数の
微細な孔によって通気性が付与されているいるので、多
孔性物質が有している性質は損なわれず、湿度調整機能
や脱臭機能が十分に発揮でき、また、遠赤外線やマイナ
スイオンを発生するものは、遠赤外線やマイナスイオン
を十分に発生することができる。
【0051】(b)また、多孔性物質保有層と被覆層と
が、ニードルパンチ法により一体的に固着されているも
のは、多孔性物質保有層にあけられた通気孔の側面に、
ニードルのバーブにより引っ掻いたような凹凸が形成さ
れている。従って、上記凹凸により、多孔性物質保有層
の表面積は極めて広くなっており、該多孔性物質保有層
を構成している多孔性物質も上記側面に多数現われ、湿
度調整機能や脱臭機能を更に十分に発揮でき、また、遠
赤外線やマイナスイオンを更に十分に発生することがで
きる。更に、多孔性物質保有層にあけられた孔は、その
部分で折れ曲がりやすく積層体の柔軟性付与に寄与す
る。従ってシート状の積層体が寝具に使用された場合
は、体に馴染んで使用感が向上し、また、巻き易くなり
収納等も容易となる。
【0052】(c)被覆層が熱融着性の編布、織布また
は不織布であるものは、該熱融着性により、シート状の
積層体の上面及び下面の被覆層を構成している繊維を互
いに強く接着し、その強度を増し、使用中のシート状の
積層体の形崩れ及び表面の擦り減りや毛玉の発生等を防
止することができる。また、洗濯時に毛羽が発生するの
を防止することもできる。
【0053】(d)多孔性物質保有層が、竹炭を5〜8
0重量%と該竹炭を結合するバインダーを95〜20重
量%含むものは、成形性がよいので、該多孔性物質保有
層を所望通りに成形することができ、同時に竹炭が有す
る性質が損なわれず、湿度調整機能や脱臭機能を十分に
発揮することができ、また、遠赤外線やマイナスイオン
も十分に発生することができる。
【0054】(e)防滑性処理が施されているものは、
滑り易い状態で使用されている物品の下面に置くこと等
により、該物品が滑らないようにすることができる。例
えば、プラスチック系塗料で仕上げたフローリングやプ
ラスチック系タイルを貼った部屋の床に藺草製の敷物、
座布団、クッション、寝茣蓙等を敷くと、使用時、該藺
草製の敷物等が滑って使用者が転倒してしまうことがあ
る。しかし、該藺草製の敷物等の下面にシート状の積層
体を敷くことにより該敷物等が滑らないようにして使用
者が転倒してしまうのを防止することができる。
【0055】(f)被覆層が抗菌性を有するものは、黴
や細菌が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート状の積層体の斜視図。
【図2】本発明に係るシート状の積層体の部分断面図。
【図3】シート状の積層体に形成されている通気孔の拡
大説明図。
【符号の説明】
S シート状の積層体 1 多孔性物質保有層 11 竹炭 12 バインダー 2 不織布 3 不織布 4 ゴム層 5 通気孔 51 凹凸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 卓 岐阜県海津郡南濃町津屋1511番地 サンケ ミカル株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA20A AA37A AD00A AK25 AK41 AK52 AN02 AS00A BA03 BA04 BA06 BA10B BA10C BA13 CA12 DC11A DE01A DG12B DG12C DG13B DG13C DG15B DG15C DJ00A EC09 EC092 EH012 EJ332 GB08 GB71 GB81 JC00 JC00B JC00C JD02 JK13 JK16 JK17 JL12B JL12C

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性物質保有層と、 該多孔性物質保有層の上面及び下面に積層されて一体と
    なっている一または二以上の被覆層を有し、 上記多孔性物質保有層は、 粒状または/および粉状の多孔性物質と、 該多孔性物質を結合しているバインダーとを含み、 上記多孔性物質保有層および被覆層には多数の微細な孔
    が形成されており、シート状の積層体全体として通気性
    および柔軟性を有していることを特徴とする、 多孔性物質を有するシート状の積層体。
  2. 【請求項2】 多孔性物質保有層と、 該多孔性物質保有層の上面及び下面に積層されて一体と
    なっている一または二以上の被覆層を有し、 上記多孔性物質保有層は、 粒状または/および粉状の多孔性物質と、 該多孔性物質を結合しているバインダーとを含み、 上記多孔性物質保有層と多孔性物質保有層の上面及び下
    面に積層されている被覆層は、ニードルパンチ法により
    一体的に固着されており、該ニードルパンチ法により多
    孔性物質保有層と被覆層には多数の微細な孔が形成され
    ていることを特徴とする、 多孔性物質を有するシート状の積層体。
  3. 【請求項3】 被覆層が編布、織布または不織布である
    ことを特徴とする、 請求項1または2記載の多孔性物質を有するシート状の
    積層体。
  4. 【請求項4】 被覆層が熱融着性の編布、織布または不
    織布であることを特徴とする、 請求項1、2または3記載の多孔性物質を有するシート
    状の積層体。
  5. 【請求項5】 多孔性物質保有層を構成している多孔性
    物質が、竹炭、木炭、やし殻炭、多孔性セラミック、軽
    石(多孔性石)、麦飯石またはシリカゲルから選ばれた
    一種または二種以上を含むことを特徴とする、 請求項1、2、3または4記載の多孔性物質を有するシ
    ート状の積層体。
  6. 【請求項6】 多孔性物質保有層は、竹炭を5〜80重
    量%と該竹炭を結合するバインダーを95〜20重量%
    含むことを特徴とする、 請求項1、2、3、または4記載の多孔性物質を有する
    シート状の積層体。
  7. 【請求項7】 防滑性処理が施されていることを特徴と
    する、請求項1、2、3、4、5または6記載の多孔性
    物質を有するシート状の積層体。
  8. 【請求項8】 被覆層が抗菌性を有することを特徴とす
    る、 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の多孔性物
    質を有するシート状の積層体。
  9. 【請求項9】 粒状または/および粉状の多孔性物質と
    バインダーとを有する多孔性物質保有層を被覆層で挟
    み、該被覆層と多孔性物質保有層とを一体的に固着する
    とともに、上記被覆層と多孔性物質保有層に多数の微細
    な孔を形成することを特徴とする、 多孔性物質を有するシート状の積層体の製造方法。
  10. 【請求項10】 粒状または/および粉状の多孔性物質
    とバインダーとを有する多孔性物質保有層を被覆層で挟
    み、該被覆層と多孔性物質保有層とをニードルパンチ法
    により一体的に固着すると同時に、該ニードルパンチ法
    により多数の微細な孔を形成することを特徴とする、 多孔性物質を有するシート状の積層体の製造方法。
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