JP2009214351A - 装飾繊維基層マット - Google Patents

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JP2009214351A JP2008058838A JP2008058838A JP2009214351A JP 2009214351 A JP2009214351 A JP 2009214351A JP 2008058838 A JP2008058838 A JP 2008058838A JP 2008058838 A JP2008058838 A JP 2008058838A JP 2009214351 A JP2009214351 A JP 2009214351A
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Abstract

【課題】厚手の不織布を基層とし、樹脂組成物を塗布含浸させて耐久性に富み、クッション性があって温かい感触を与え、食器類下敷き装飾マット、テーブル下敷き装飾マット、歩行面保護マット、カーペット、タイルカーペット、建築構造物内外面装飾マット等に使用し得る装飾繊維基層マットを得る。
【解決手段】厚みが2mm以上であり、内部と表裏に繊維間隙間12を有し、少なくとも表裏片面が毛羽立った凹凸面となっている不織布11の片面に繊維間隙間22を残し、毛羽立った凹凸面を平滑面とすることなく、塩化ビニルペースト樹脂組成物13を不織布の表裏両面から内部へと含浸させる。その凹凸面として残された片面に発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14を塗布し、その発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物を加熱発泡させて高さと大きさが異なる不規則な発泡凹凸による凹凸発泡表面層15を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、不織布を基層とし、その表面に発泡性樹脂組成物による不規則な凹凸を形成して建築構造物の内外面を装飾保護する表面装飾マット、カーペットやタイルカーペット等の歩行面装飾マット、コースターその他の食器類下敷き装飾マット、テーブル下敷き装飾マット等に使用される装飾繊維基層マットに関するものである。
不織布を基層とする装飾繊維基層マット、例えば、ニードルパンチング不織布の裏面に塩化ビニルペースト樹脂ゾル等の熱可塑性重合体材料を用いて裏打層を形成したタイルカーペット(例えば、特許文献1参照)、嵩高な厚手の不織布の表面に非発泡樹脂組成物による表面層を形成して廊下、階段、歩道橋、ベランダ、プールサイド、グランド等の屋内外の歩行面に敷設して使用する歩行面保護マット(例えば、特許文献2参照)、ニードルパンチング不織布に非発泡塩化ビニルペースト樹脂ゾルを含浸させ、その表面にワックスを配合した非発泡塩化ビニルペースト樹脂ゾルを塗布積層して表面を滑り易く仕上げたゴルフ場集球マット(例えば、特許文献3参照)、ニードルパンチング不織布の表裏にポリエチレンシートを積層し、加熱融着させてから加熱圧縮し、表面の繊維間空隙率を内部の繊維間空隙率よりも少なく緻密にした建材用繊維成形体(例えば、特許文献4参照)は公知である。
基布に塗布した発泡性樹脂組成物を低温で加熱してから高温で加熱して不規則に発泡した凹凸表面層を形成する二段加熱発泡法は公知である(例えば、特許文献5参照)。発泡性樹脂組成物に成る発泡性粒体を基布の表面に散布接着して加熱発泡させ、不規則な凹凸発泡表面層を形成する散布発泡法は公知である(例えば、特許文献6参照)。
実開昭61−097978号公報(実公平02−047876) 特開平11−062201号公報(特許第3028329号) 特開2000−116836号公報(特許第3013307号) 特開平01−156562号公報(特公平07−062307) 特開昭57−107823号公報(特公平01−022858) 実開平02−142499号公報(実用新案登録第2561797号)
特許文献1に開示されたタイルカーペットは、表面が繊維に覆われているので感触はよいが、表面が磨耗し易く汚れ易く、水に触れるベランダやプールサイド等の屋外では使用することが出来ず、付着したコーヒーやお茶、ジュース等による汚れを拭き取ることが出来ないので、食器類下敷き装飾マットやテーブル下敷き装飾マット等への転用は考えられない。
特許文献2・3に開示された非発泡樹脂組成物に成る表面層を形成した歩行面保護マットやゴルフ場集球マットは、表面が硬い樹脂塗膜に覆われていてクッション性を欠き、手触りが硬く、冷たい感触を与えるので、カーペットやタイルカーペットとしての使用には不向きである。
特許文献4に開示された繊維成形体では、表裏のポリエチレン樹脂層が薄く、不織布内部にポリエチレン樹脂が含浸していないので、伸縮し易く寸法安定性を欠き、カーペットやタイルカーペットとしての使用には不向きであり、又、零れ落ちたコーヒーやお茶、ジュース等の飲料水が表面に広がるので、食器類下敷き装飾マットやテーブル下敷き装飾マット等には使用し得ない。
特許文献5に開示された二段加熱発泡法は、低温加熱と高温加熱時の温度コントロールが難しく、歩行者にクッション性を感じさせる程に起伏の大きい凹凸表面層を形成することは出来ない。特許文献6に開示された散布発泡法による凹凸発泡表面層では、その発泡した凸部が破れ易く、又、表面層が基布から剥離し易いので、カーペットやタイルカーペットとしての使用には耐えない。
そこで本発明は、樹脂組成物を含浸させて寸法安定性を付与した厚手の不織布を基層とし、その表面に発泡性樹脂組成物を塗布し、加熱発泡させて不規則な発泡凹凸を形成し、クッション性があって手触りがよく、温かい感触を与え、コースターその他の食器類下敷き装飾マットやテーブル下敷き装飾マットとして使用することも出来、零れ落ちたコーヒーやお茶、ジュース等の飲料水が表面に広がらず、階段、歩道橋、ベランダ、プールサイド、グランド等の屋内外の歩行面に敷設するときはパイルカーペットの印象を与え、踏み心地がよく、耐久性に富み、建築構造物の内外面を装飾保護する表面装飾マットにも使用することの出来る装飾繊維基層マットを得ることを目的とする。
本発明に係る装飾繊維基層マットは、食器類下敷き装飾マット、テーブル下敷き装飾マット、歩行面保護マット、カーペット、タイルカーペット、建築構造物内外面装飾マット等として使用されるものであり、(a) 厚みが2mm以上であり、内部と表裏に繊維間隙間12を有し、少なくとも表裏片面が毛羽立った凹凸面となっている不織布11を基層とし、(b) その片面に繊維間隙間22を残し、その片面の毛羽立った凹凸面を平滑面とすることなく、塩化ビニルペースト樹脂組成物13が不織布11の内部に含浸しており、(c) その凹凸面として残された片面に発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14が塗布されており、(d) その発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14が発泡して高さと大きさが異なる不規則な発泡凹凸のある凹凸発泡表面層15を形成しており、(e)
塩化ビニルペースト樹脂組成物13の含浸した不織布11の内部に、その塩化ビニルペースト樹脂組成物13に充填されない繊維間隙間12が残存していることを第1の特徴とする。
本発明の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、(f) 凹凸発泡表面層15の高く大きい凸部17の高さが一定に揃えられている点にある。
本発明の第3の特徴は、上記第1と第2の何れかの特徴に加えて、(g) 不織布11が、繊維ウエブにニードルパンチングを施して成るニードルパンチングフエルトであり、(h) 繊維ウエブを構成している一部の繊維18の長さ方向が、部分的に不織布11の厚み(表裏)方向に向けられている点にある。
本発明の第4の特徴は、上記第1と第2と第3の何れかの特徴に加えて、(i) 不織布11が、基布19の片面に積層された繊維ウエブの積層面から基布19に向けてニードルパンチングが施されたニードルパンチングフエルトであり、(j) その繊維ウエブの一部の繊維が、その基布19の片面に毛羽20となって突き出されて毛羽立った凹凸面を形成しており、(k) その毛羽立った凹凸面に発泡性塩化ビニル樹脂組成物14が塗布されて凹凸発泡表面層15が形成されている点にある。
本発明の第5の特徴は、上記第1と第2と第3と第4の何れかの特徴に加えて、(l) 凹凸発泡表面層15の高く大きい凸部17と、その凸部17に隣り合う凹部との最大段差が2mm以下であり、(m) 裏材21が、凹凸発泡表面層15に表裏する裏面に積層されている点にある。
本発明の第6の特徴は、上記第1と第2と第3と第4と第5の何れかの特徴に加えて、(n) 塩化ビニルペースト樹脂組成物13を含浸させる前の原反・不織布11の嵩比重が0.05〜0.20であり、(o) その原反・不織布11の繊維間隙間12の全体に占める繊維間空隙容積比率が80〜95容積%であり、(p) 不織布11の内部へと含浸した塩化ビニルペースト樹脂組成物13の不織布11に占める樹脂組成物占有容積比率が20〜40容積%であり、(q) 不織布11に残存する繊維間隙間12の全体に占める残存空隙容積比率が40〜75容積%である点にある。
本発明(第1の特徴)によると、加熱発泡処理前の発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14の塗布面が平坦であっても、その塗布される原反・不織布11の表面が繊維間隙間22の残存する毛羽立った凹凸面であり、その繊維間隙間22のある部分では、その繊維間隙間22に入り込んだ分だけ塗布量が多くなり、その毛羽立った凹凸面の凹部23では、その凹部23に入り込んだ分だけ塗布量が更に多くなる。
その結果、その塗布量の多い凹部23では、発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14が発泡して高く大きい凸部17を形成し、原反・不織布11の凹部23と凹部23の間の繊維間隙間22のある部分(凸部)では、原反・不織布11の凹部23に比して発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14の塗布量が少なくなるので、発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14が発泡して小さい低く細かい凹凸を形成することになる。
こうして、発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14は、基層(11)の表面に介在する残存隙間22や凹部23に応じて凹凸の高さや大きさが異なる不規則な凹凸発泡表面層15を形成することになる。
その高く大きい凸部17の根底部分は、基層(11)の凹部23や残存隙間22に食い込んでアンカリング効果を発揮し、又、基層(11)の表面が発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14と同じ素材の塩化ビニルペースト樹脂組成物13に覆われているので、凹凸発泡表面層15が基層(11)に強固に接着し剥離することはない。
基層(11)は、不織布11の繊維間を塩化ビニルペースト樹脂組成物13で接合して成るので伸縮せず寸法安定性に優れている。
そして、本発明(第1の特徴)による装飾繊維基層マットでは、塩化ビニルペースト樹脂組成物13の含浸した不織布11の内部には、その塩化ビニルペースト樹脂組成物13に充填されない繊維間隙間12が残存していて断熱性があり、又、そのように繊維間隙間12が残存しているので折り曲げ易い。
又、不織布11の繊維間12・12が塩化ビニルペースト樹脂組成物13に連結され、その各繊維12が塩化ビニルペースト樹脂組成物13に被覆されて補強されているので耐圧強度が強く押し潰され難い。
そして又、本発明(第1の特徴)による装飾繊維基層マットでは、表面が凹凸発泡表面層15に覆われており、手が触れるときは凸部17の頂点との点接触となるので接触面積が少なく、凹凸発泡表面層15から温感が手に伝わり、直接手に触れる食器類下敷き装飾マットやテーブル下敷き装飾マットに使用するときは、手触りが温かく、又、カーペットやタイルカーペットに使用するときは、その凹凸が不規則なことからパイルカーペットの印象を与え、踏み心地がよく、特に、基層(11)が重厚で寸法安定性に優れていることからタイルカーペットに好適である。
更に又、本発明(第1の特徴)による装飾繊維基層マットでは、表面が凹凸発泡表面層15に覆われていることから、零れ落ちたコーヒーやお茶、ジュース等の飲料水が表面に広がらず、又、基層・不織布11へと滲み込まず、従って、コースターその他の食器類下敷き装飾マットやテーブル下敷き装飾マットとして使用することが出来、又、階段、歩道橋、ベランダ、プールサイド、グランド等の屋内外の歩行面にも敷設使用することが出来る。
本発明(第2の特徴)によると、凹凸発泡表面層15の高く大きい凸部17の高さが一定に揃えられているので、一部の凸部17だけが擦られて摩耗するようなことはなく、カーペットやタイルカーペット等の歩行面保護マットに使用するときは、歩行時に凸部17に爪先が当って躓くようなこともなく、踏み歩き易く、食器類下敷き装飾マットやテーブル下敷き装飾マットとして使用するときは、コップその他の食器類が傾くことなく安定に戴承される装飾繊維基層マット16が得られる。
本発明(第3の特徴)によると、不織布11を構成している一部の繊維18がパイル繊維のように厚み(表裏)方向に向けられた起立状態にあるので、パイルカーペットに似た手触りがよく、温かみのある感触を与える装飾繊維基層マット16が得られる。
本発明(第4の特徴)によると、発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14を塗布する基層(11)の塗布面が毛羽立った凹凸面であり、基布19から突き出た突出毛羽20が補強材となって発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14と一体になった凹凸発泡表面層15を構成し、その突出毛羽20がアンカリング効果を発揮して凹凸発泡表面層15が不織布11に強固に接合されるので、凹凸発泡表面層15が不織布11から剥離することはない。
その発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14の塗布時には、その塗布する発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14が不織布11に介在する基布19によって堰止められて内部に深く浸透することはなく、従って、発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14の塗布厚みを薄くしても一定に揃えることが出来、薄い1.0mm前後〜1.5mm前後の一定の厚み(t)の凹凸発泡表面層15を積層することが出来る。
そのように凹凸発泡表面層15の厚み(t)が1.0mm前後〜1.5mm前後であっても、基布19から突き出た突出毛羽20が補強材となって凹凸発泡表面層15に絡まり込んで一体になっており、而も、引き裂かれることのない基布19が凹凸発泡表面層15に強固に接合されて密着しているので、装飾繊維基層マット16をカーペットやタイルカーペット等の歩行面保護マットに使用するときでも、その上を走行する事務用椅子の猫車(キャスター)に擦られても摩耗・損傷することはない。
そして、事務用椅子の猫車(キャスター)や脚下先が装飾繊維基層マット16に押圧荷重が集中作用するときでも、その押圧荷重は基布19において分散されるので、基布19の下層の繊維ウエブが凹み難く、猫車(キャスター)や脚下先による押圧跡が残ることはない。
このように、本発明(第4の特徴)によると、凹凸発泡表面層の耐剥離、耐亀裂・損傷、耐表面摩耗、耐圧強度等の耐久性に優れた装飾繊維基層マットが得られる。
本発明(第5の特徴)によると、高く大きい凸部17と、その凸部17に隣り合う凹部との最大段差が2mm以下であることから、カーペットやタイルカーペット等の歩行面保護マットに使用するときでも、その上を走行する猫車(キャスター)に作用する抵抗が少なく、凸部17が猫車の移動の妨げにならず、凹凸発泡表面層15に表裏する裏面に裏材21が裏打ち積層されているので、不織布11を構成する繊維が裏面に露出せず、凹凸発泡表面層15と不織布11の介在する中間層(11)と裏材21に成る裏面層との三層構造になっていることから側面断面がタイルカーペットの観を呈し、従って、タイルカーペットに好適な装飾繊維基層マットが得られる。
本発明(第6の特徴)によると、装飾繊維基層マット16は、内部に残存する繊維間隙間12の残存空隙容積比率が40〜75容積%の基層・不織布11の上に内部気泡を有する凹凸発泡表面層15を積層して構成されているので折り曲げ易く、敷居や階段等の曲折した床下地面や建築構造物の内外面の出隅や入隅の形状に合わせて曲折施工することが出来、その曲折箇所で亀裂することがない。
不織布11の表面を平滑にすることなく繊維間隙間22のある毛羽立った凹凸面のまま塩化ビニルペースト樹脂組成物13を内部に含浸させるためには、塩化ビニルペースト樹脂組成物13を塗布した不織布11を一対の加圧(マングル)ロールに通すとよく、その加圧ロールを通過した不織布11がその有する圧縮弾性回復力によって脹らむとき、塩化ビニルペースト樹脂組成物13が内部に吸引され、表面に繊維間隙間22が発生し、その表面が毛羽立った元の凹凸面となる。その不織布11の内部の繊維間隙間12には塩化ビニルペースト樹脂組成物13に囲まれた気泡が発生し、可撓性に富み、クッション性のある基層が出来上がる。そのためには、不織布11を繊維間空隙容積比率88〜96容積%の嵩高で圧縮圧縮弾性に富み、加圧ロールを通過した際に塩化ビニルペースト樹脂組成物13が内部に吸引され易くする。
不織布11には、目付けが概して200〜1500g/m2 、厚みが概して2〜10mmであり、嵩比重が0.05〜0.20のものを用いるとよい。
不織布11は、樹脂綿、即ち、繊維ウエブの繊維間を接着剤で接着、或いは、接着性ポリマーを鞘成分とする芯鞘複合合成繊維に成る繊維ウエブを加熱し、鞘成分を接着剤として繊維間を接着したものであってもよい。
塩化ビニルペースト樹脂組成物13は、その加圧ロールを通過した不織布11に繊維間隙間12が残存し、その残存する繊維間隙間12の占める残存空隙容積比率が40〜75容積%になるようにする。
そのためには、不織布に塗布含浸させる塩化ビニルペースト樹脂組成物13の塗布量を、不織布に占める樹脂組成物占有容積比率が20〜40容積%となるように設定する。
本発明において、不織布の嵩比重は、不織布の質量を不織布の容積と不織布繊維の比重で除して算定される。不織布の繊維間空隙容積比率(%)は、1から不織布の嵩比重を引いた値に100(%)を掛けて算定される。同様に、不織布に占める残存空隙容積比率(%)は、塩化ビニルペースト樹脂組成物の付与された不織布の嵩比重を1から引いた値に100(%)を掛けて算定される。塩化ビニルペースト樹脂組成物の不織布に占める樹脂組成物占有容積比率も同様に算定される。
不織布11に最初に含浸させる塩化ビニルペースト樹脂組成物13は、加熱発泡型マイクロカプセル、アゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド、オキシベンゼンスルホニルヒドラジド、パラトルエンスルホニルヒドラジド等の加熱型発泡剤の配合された発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物であってもよく、加熱型発泡剤の無配合の非発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物であってもよい。
凹凸発泡表面層15の凸部17の高さを一定に揃えるためには、装飾繊維基層マット16を凹凸発泡表面層15を加圧ロールに通し、或いは、平板の加熱板によって凹凸発泡表面層15の上を加圧すればよい。
凹凸発泡表面層15の高く大きい凸部17と、その凸部17に隣り合う凹部(低く細かい凹凸)との最大段差が2mm以下、好ましくは1.0mm前後〜1.5mm前後になるようにする。
装飾繊維基層マット16をタイルカーペットとし、床下地面に敷き詰めて使用する場合には、その周縁を加熱加圧し、周縁に傾斜した縁取りを設ける。
装飾繊維基層マット16をタイルカーペットとして使用する場合は、基布19の片面に積層された繊維ウエブの積層面から基布19に向けてニードルパンチングが施されており、繊維ウエブの一部の繊維が基布19の片面に毛羽20となって突き出されて毛羽立った凹凸面を形成しており、その突き出た毛羽20が縞模様状に並んだニードルパンチングフエルトを不織布11に用い、その毛羽20が縞模様状に並んだ凹凸面に発泡性塩化ビニル樹脂組成物14を塗布し、発泡凸部17が縞模様状に並んだ凹凸発泡表面層15を構成するとよい。
装飾繊維基層マット16をタイルカーペットとして使用する場合は、表面がパイル布帛やニードルパンチングフェルトで構成された繊維製タイルカーペットと組み合わせ、装飾繊維基層マットと繊維製タイルカーペットを交互に突き合わせて市松模様状に施工することが出来る。
その場合、装飾繊維基層マットの厚みが繊維製タイルカーペットの厚みと略同じになるように、装飾繊維基層マットの基層となる不織布11には、厚みが4〜10mmのものを使用する。
装飾繊維基層マットを、タイルのように敷き詰めて施工する場合、その突き合わせて隣り合う装飾繊維基層マットの周縁に、ジクソウパズル片の周縁のように打ち抜かれて雌雄嵌合する蟻溝形打抜凹部と鳩尾形打抜凸部を形成し、その隣り合う一方の装飾繊維基層マットの蟻溝形打抜凹部と鳩尾形打抜凸部に他方の装飾繊維基層マットの鳩尾形打抜凸部と蟻溝形打抜凹部を嵌め合わせて連結させることが出来る。
そのように蟻溝形打抜凹部と鳩尾形打抜凸部によって周縁が縁取られた装飾繊維基層マットは、その複数枚が連結されて敷き詰められて構成する平面に所要の絵柄を描写して、ジクソウパズルとして使用することも出来、又、ジクソウパズルを兼ねた食器類下敷き装飾マット、テーブル下敷き装飾マット、歩行面保護マット、カーペット、タイルカーペット、建築構造物内外面装飾マット等として使用することも出来る。
そのように複数枚の装飾繊維基層マットの周縁を突き合わせ敷き詰めて使用する場合、凹凸発泡表面層15の高く大きい凸部17と隣り合う凹部(低く細かい凹凸)との最大段差が1.0mm前後〜1.5mm前後であれば、その突き合わされて隣り合う装飾繊維基層マットの厚みに多少の差異があっても、その厚みの差異は凹凸発泡表面層15の凹凸段差に吸収されて外観上段差としては看取されず、敷き詰められた複数枚の装飾繊維基層マットの表面は細かく均一な凹凸のある平面となる。
蟻溝形打抜凹部と鳩尾形打抜凸部によって周縁が縁取られていてジクソウパズルとして使用される複数枚が1セット(1組)になった装飾繊維基層マットでは、その複数枚の各装飾繊維基層マットの表面にそれぞれ異なる仮名文字やアルファベット文字や数字を描写し、テーブル下敷き装飾マット、歩行面保護マット、カーペット、タイルカーペット、建築構造物内外面装飾マット等を兼ねた教材として使用することも出来る。
蟻溝形打抜凹部と鳩尾形打抜凸部によって周縁を縁取る場合には、蟻溝形打抜凹部と鳩尾形打抜凸部が確り嵌合して外れることがないようにするためにも、厚みが2mm以上、好ましくは3mm以上の不織布11を使用し、装飾繊維基層マット全体の厚みが厚みが3mm以上、好ましくは5mm以上になるようにする。
細かい蟻溝形打抜凹部と鳩尾形打抜凸部によって周縁が縁取られた縦横の寸法が10cm前後の装飾繊維基層マットでは、その細かい蟻溝形打抜凹部と鳩尾形打抜凸部とによる縁取りが美観を呈するので、そのままコースターとして使用することが出来る。
装飾繊維基層マット16は、食器類下敷き装飾マット、テーブル下敷き装飾マット、歩行面保護マット、カーペット、タイルカーペット、建築構造物内外面装飾マットのほか、水槽・金魚鉢下敷きマット、植木鉢下敷きマット、プランター下敷きマット、電話器下敷きマット、OM機器下敷きマット、OM機器マウスマット、傘立て下敷きマット、書棚滑り止め中敷きマット、荷崩れ防止下敷きマット、柱周面保護マット、車両足元防汚マット、露地被覆防草マット等として使用することが出来る。
扁平断面モノフィラメントスプリットヤーンを経糸と緯糸に用いた基布19の片面にポリエステル繊維ウエブを積層してニードルパンチングを施した目付けが300g/m2 、厚みが3mm、嵩比重が0.12、繊維間空隙容積比率が88容積%であり、ニードルパンチングのニードル貫通孔に対して内部繊維18に直交しており、ニードル貫通孔から繊維毛羽20が突き出た凸部を形成しており、そのニードル貫通孔とニードル貫通孔の間が凹部23となっているニードルパンチングフエルトを不織布11とし、その繊維ウエブ面(繊維毛羽20が突き出た凹凸面の裏側)に比重1.26の塩化ビニルペースト樹脂組成物13を塗布する。塩化ビニルペースト樹脂組成物13は、塩化ビニルペースト樹脂100重量部、ジオクチルフタレート(可塑剤)80重量部、バリウム・亜鉛系安定剤2重量部、顔料2重量部によって組成する。塩化ビニルペースト樹脂組成物13の塗布量は1200g/m2 とする。
塩化ビニルペースト樹脂組成物13の塗布後、加圧ロールに通して塩化ビニルペースト樹脂組成物13を不織布11に内部含浸させる。
次いで、塩化ビニルペースト樹脂組成物13を内部含浸させた不織布11を、その繊維ウエブ積層面を厚み1.5mmの塩化ビニル樹脂製裏材の上に積層し、その繊維毛羽20の突き出た凹凸面に発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14を1300g/m2 (塗布量)塗布し、加熱ゾーンに通して180℃にて10分間加熱発泡処理する。
発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14は、塩化ビニルペースト樹脂100重量部、ジオクチルフタレート(可塑剤)80重量部、バリウム・亜鉛系安定剤2重量部、発泡剤2重量部、顔料3重量部によって組成する。
次いで、加圧ロールに通して凹凸発泡表面層15の発泡凸部17の高さが一定に揃える。
こうして、表面が発泡凸部17のある凹凸発泡表面層15であり、クッション性があって踏み心地がよく、発泡凸部の高さが一定に揃っているので踏み歩き易く、不織布11と凹凸発泡表面層15とは剥離することが出来ない程に強固に接着しており、発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物14の発泡倍率が約2.5倍になっており、発泡凸部17には繊維毛羽20が絡み込んでおり、その表面皮膜は掻き疵を付けることが出来ない程に強靱であり、ほどよいクッション性があって耐摩耗性に優れた装飾繊維基層マット16が得られた。
凹凸発泡表面層15の高く大きい発泡凸部17と隣り合う凹部との最大段差は約1.5mmであり、塩化ビニルペースト樹脂組成物13の不織布11に占める樹脂組成物占有容積比率は約32容積%であり、不織布11に残存する繊維間隙間12の残存空隙容積比率は約56容積%であり、装飾繊維基層マット16を階段の角部に当てて直角に折り曲げても亀裂することはなかった。
本発明に係る装飾繊維基層マットの拡大断面図である。
符号の説明
11:不織布
12:繊維間隙間
13:塩化ビニルペースト樹脂組成物
14:発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物
15:凹凸発泡表面層
16:装飾繊維基層マット
17:凸部
18:繊維
19:基布
20:毛羽
21:裏材
22:繊維間隙間
23:凹部

Claims (6)

  1. (a) 厚みが2mm以上であり、内部と表裏に繊維間隙間(12)を有し、少なくとも表裏片面が毛羽立った凹凸面となっている不織布(11)を基層とし、
    (b) その片面に繊維間隙間(22)を残し、その片面の毛羽立った凹凸面を平滑面とすることなく、塩化ビニルペースト樹脂組成物(13)が不織布(11)の内部に含浸しており、
    (c) その凹凸面として残された片面に発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物(14)が塗布されており、
    (d) その発泡性塩化ビニルペースト樹脂組成物(14)が発泡して高さと大きさが異なる不規則な発泡凹凸のある凹凸発泡表面層(15)を形成しており、
    (e) 塩化ビニルペースト樹脂組成物(13)の含浸した不織布(11)の内部に、その塩化ビニルペースト樹脂組成物(13)に充填されない繊維間隙間(12)が残存していることを特徴とする装飾繊維基層マット。
  2. (f) 凹凸発泡表面層(15)の高く大きい凸部(17)の高さが一定に揃えられている前掲請求項1に記載の装飾繊維基層マット。
  3. (g) 不織布(11)が、繊維ウエブにニードルパンチングを施して成るニードルパンチングフエルトであり、
    (h) 繊維ウエブを構成している一部の繊維(18)の長さ方向が、部分的に不織布(11)の厚み(表裏)方向に向けられている前掲請求項1と請求項2の何れかに記載の装飾繊維基層マット。
  4. (i) 不織布(11)が、基布(19)の片面に積層された繊維ウエブの積層面から基布(19に向けてニードルパンチングが施されたニードルパンチングフエルトであり、
    (j) その繊維ウエブの一部の繊維が、その基布(19)の片面に毛羽(20)となって突き出されて毛羽立った凹凸面を形成しており、
    (k) その毛羽立った凹凸面に発泡性塩化ビニル樹脂組成物(14)が塗布されて凹凸発泡表面層(15)が形成されている前掲請求項1と請求項2と請求項3の何れかに記載の装飾繊維基層マット。
  5. (l) 凹凸発泡表面層(15)の高く大きい凸部(17)と、その凸部(17)に隣り合う凹部との最大段差が2mm以下であり、
    (m) 裏材(21)が、凹凸発泡表面層(15)に表裏する裏面に積層されている前掲請求項1と請求項2と請求項3と請求項4の何れかに記載の装飾繊維基層マット。
  6. (n) 塩化ビニルペースト樹脂組成物(13)を含浸させる前の原反・不織布(11)の嵩比重が0.05〜0.20であり、
    (o) その原反・不織布(11)の繊維間隙間(12)の全体に占める繊維間空隙容積比率が80〜95容積%であり、
    (p) 不織布(11)の内部へと含浸した塩化ビニルペースト樹脂組成物(13)の不織布(11)に占める樹脂組成物占有容積比率が20〜40容積%であり、
    (q) 不織布(11)に残存する繊維間隙間(12)の全体に占める残存空隙容積比率が40〜75容積%である前掲請求項1と請求項2と請求項3と請求項4と請求項5の何れかに記載の装飾繊維基層マット。
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