JP2000341039A - 電圧制御発振回路 - Google Patents

電圧制御発振回路

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JP2000341039A
JP2000341039A JP11152985A JP15298599A JP2000341039A JP 2000341039 A JP2000341039 A JP 2000341039A JP 11152985 A JP11152985 A JP 11152985A JP 15298599 A JP15298599 A JP 15298599A JP 2000341039 A JP2000341039 A JP 2000341039A
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JP11152985A
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Inventor
Masato Matsushita
正人 松下
Tsutomu Adachi
勉 安達
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、離散的な2つの周波数を発振出力する電圧制
御発振回路において、製造バラツキによる周波数調整を
非常に安定して行うことができ電圧制御発振回路を提供
する。 【解決手段】 本発明は、第1の共振線路SL1と第2
の共振線路SL2とが直列的に接続し、且つ少なくとも
第2の共振線路SL2の一端が接地される共振手段SL
と、第1の共振線路SL1と第2の共振線路SL2との
接続部を、選択的に接地させるスイッチ素子Dを有する
切り換え部Aとを有する共振回路部xを有する電圧制御
発振回路である。そして、前記第1の共振線路SL1の
一端と前記切り換え部Aとの間に、第1または第2の共
振線路SL1、SL2の共振周波数を調整する調整用電
極Pを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、2つの発振出力を
導出するデュアルモード型の電圧制御発振回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、移動体通信機器やその他の通
信機器には、送信用発振器や受信用局部発振器が用いら
れている。このような発振器は、外部からの供給される
制御電圧により、発振周波数の範囲を直線的に可変でき
る電圧制御発振回路で構成されている。
【0003】また、最近、携帯電話や自動車電話等の様
々な移動体通信機器の急激な普及により、その一部の通
信システムは、通信チャンネル数が不足し、新しいシス
テムへの運用、異なる周波数帯域への移行が行なわれて
いる。
【0004】この普及及び移行段階においては、従来シ
ステムと新しいシステムの併用が可能なデュアルバンド
対応の通信機器が必要となる。このようなデュアルバン
ド対応の通信機器には、2つの周波数帯域の発信出力を
用いる必要があり、通常は発振周波数帯域が異なる2つ
の発振器を用いていた。
【0005】即ち、1つの移動体通信機器中に、2つの
発振器を用いると、当然、通信機器が大型化してしま
い、小型化が希求されている移動体通信機器の流れと逆
行してしまう。
【0006】そこで、1つの発振回路で異なる周波数帯
域の発振出力が得られる電圧制御発振回路として、図4
に示すような電圧制御発振回路がある。図において、X
は共振回路部であり、Yは負性抵抗回路部、Zは増幅回
路部である。
【0007】共振回路部Xは、第1のストリップライン
SL1と第2のストリップラインSL2とが直列的に接
続して成るストリップラインSLと、このストリップラ
インSLを第1のストリップラインSL1のみで動作さ
せるためのスイッチング素子Dと、可変容量ダイオード
DVと、ストリップラインL1 と、各種コンデンサC1
〜C5と、抵抗R1とから主に構成されている。
【0008】負性抵抗回路部Yは発振用トランジスタT
r1、各種コンデンサC6〜C8、抵抗R2〜R3から
構成されている。また、増幅回路部Zは増幅用トランジ
スタTr2、各種C9〜C12、抵抗R4〜R5、イン
ダクタンス素子L2とから構成されている。
【0009】このような発振回路では、発振用トランジ
スタTr1のコレクタを交流的に接地すれば、ベースか
ら見たインピーダンスは負性となり、ベースをここに共
振回路部Xを結合コンデンサC4を介して接続し、他端
を接地すれば、この回路は共振回路部Xの振幅特性とト
ランジスタの負性利得が1以上で共振回路とトランジス
タの負性の位相角の和が2nπ(nは整数)となる条件
を満たす周波数にて発振する。
【0010】そして、この発振信号は増幅用トランジス
タTr2に供給され、ここで増幅されて結合コンデンサ
C11を介して出力端子OUTより発振出力される。
【0011】共振回路部Xにおいて、端子Vsは切換端
子であり、端子VTは制御電圧端子である。そして、切
換端子Vsにはスイッチ素子DをON/OFF動作を切
り換える切り換え信号が供給される。
【0012】例えば、切換端子VsにPIN型のスイッ
チ素子DをON状態となるような所定電圧以上の信号を
与えると、スイッチ素子Dは導通状態となり、第1のス
トリップラインSL1と第2のストリップラインSL2
との接続点Tがグランド電位に接地する。この選択的な
接地動作により、ストリップラインSLは、コンデンサ
C5、スイッチング素子Dを介して、第1のストリップ
ラインSL1のみで動作する。尚、第2のストリップラ
インSL2は両端が接地電位であるため、実質的に無視
されることになる。従って、ストリップラインSLは、
第1のストリップラインSL1の長さに相当する共振周
波数で動作する。
【0013】逆に切換端子Vsにスイッチ素子DをOF
F状態とするような信号を与えると、スイッチ素子Dは
非導通状態となり、ストリップラインSLは、第1のス
トリップラインSL1と第2のストリップラインsl2
とが1つのストリップラインとして動作する。これによ
りストリップラインSLの共振周波数は、スイッチ素子
DがON状態時の共振周波数(ストリップラインSL1
のみが動作する共振周波数)に比較して、比較的に低い
周波数で動作することになる。
【0014】また、制御端子VTには、可変容量ダイオ
ードDVの容量成分を制御する制御電圧が供給される。
即ち、可変容量ダイオードDVに印加される電圧を所定
値に制御することにより、ストリップラインSL(第1
のストリップラインSL1のみで動作する場合または第
1及び第2のストリップラインSL2とが合わされて動
作する場合とがある)及びコンデンサC3からなる共振
周回路にさらに、可変容量ダイオードDVの容量成分が
並列的に接続されることになり、共振回路部Xの共振周
波数を所定値に制御する。
【0015】上述のように切換端子Vsによるスイッチ
ング素子Dの切り換えにより、発振出力信号の離散的な
周波数の切り換えと、制御端子VTによる可変容量ダイ
オードDVによる制御により周波数調整とにより、離散
的な切り換えによる周波数帯域内の一定周波数の可変制
御が可能となる。
【0016】このような電圧制御発振回路の共振回路部
Xは、例えば、誘電体基板の表面に形成され、第1及び
第2のストリップラインSL1、SL2となるストリッ
プラインSLがCuなどの低抵抗材料を主成分とする導
電性ペーストの印刷、焼き付け、またはCuなどの低抵
抗材料を主成分とする薄膜をエッチング処理により形成
される。このため、各電圧制御発振回路毎に第1及び第
2のストリップラインSL1、SL2の寸法が微妙に相
違し、共振周波数のバラツキが生じてしまう。
【0017】このバラツキを修正する方法として、図5
に示すように、ストリップラインSLと第2のストリッ
プラインSL2との間に、共振周波数調整用電極Pを設
け、この調整用電極Pの一部をレーザー光線の照射など
により焼失させて、共振周波数の調整を行なっていた。
即ち、この共振周波数調整用電極Pの一部を焼失させる
ことにより、ストリップラインSLのインピーダンスが
変動し、これにより、インダクタンス成分を変動して、
共振回路部Xから導出される共振周波数を、所定値に調
整していた。具体的には、共振回路Xの共振周波数又は
増幅回路部Zから出力される発振出力の周波数のいずれ
かをモニタリングして、所定値になるように共振周波数
調整用電極Pの一部をトリミングしていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ストリップラ
インSLの共振動作中の共振周波数をモニタリングしな
がら、共振周波数の調整を行なった場合、ストリップラ
インSLにおいては、調整された共振周波数で動作させ
ることができる。
【0019】しかし、第1のストリップラインSL1の
みを動作させた時には、ストリップラインSLの途中で
接地電位に短絡してしまうため、製造バラツキの調整が
反映されないことになる。即ち、離散的に周波数を切り
換えるべく、ストリップラインSLで動作させた場合と
第1のストリップラインSL1のみを動作させた場合と
では、製造バラツキによる共振周波数の調整度合いが相
違してくる。
【0020】図6には、製造バラツキによる共振周波数
の調整を行なった場合の共振周波数の調整度合いを示す
特性図である。図において、線Aは第1のストリップラ
インSL1のみが動作した時の調整前の共振周波数であ
る。また、線A’は第1のストリップラインSL1のみ
を動作した時の調整後の共振周波数である。線Bは、第
1及び第2のストリップラインSL1及びSL2が動作
した時の調整前の共振周波数である。線B’はその調整
後の共振周波数である。即ち、線A,A’は、スイッチ
ング素子DをONにした状態(切り換え電圧Vs=O
N)の高い周波数の発振動作をさせた場合である。
【0021】図から明らかなように、調整前の2つの発
振周波数の特性(線A,B)での切り換え電圧Vsの切
り換えによる周波数シフト量Δfと、調整後の2つの発
振周波数の特性(点線A’,B)での切り換え電圧Vs
の切り換えによる周波数シフト量ΔFとが、Δf>ΔF
となってしまう。尚、図6において、縦軸は、増幅部か
ら出力される発振出力の周波数(共振回路部Xの共振周
波数に対応する)であり、横軸は、共振回路のバリキャ
ップダイオードDvに印可される制御電圧VTである。
【0022】これは、共振周波数調整用電極Pが、スト
リップラインSLの接地側の端部に配置されている。従
って、スイッチング素子DがOFF状態では、この共振
周波数調整用電極Pのトリミングした特性が大きく影響
する。しかし、スイッチング素子DがON状態では、ス
トリップラインSLの途中が接地電位に短絡してしまう
ため、共振周波数調整用電極Pのトリミングした特性が
充分に影響しない。
【0023】従って、製造時のバラツキを修正するため
に、上述の共振周波数調整を行なうは、離散的な2つの
周波数のシフト量が設計値から変動(初期Δfから調整
後ΔF)してしまう。
【0024】これは、2つの周波数の発振出力を行うデ
ュアルモード型発振回路にとっては致命的な欠点であ
り、この周波数シフト量の変動部分を、さらに制御電圧
VTで補正しなくてはならない。このためには、可変容
量ダイオードの調整範囲の広いもの採用する必要があ
り、可変容量ダイオードの仕様、制御電圧VTの選択制
御が困難となる。
【0025】本発明は、上述の問題点を鑑みて案出され
たものであり、その目的は離散的な2つの周波数を発振
出力する電圧制御発振回路において、製造バラツキを修
正しても、離散的な2つの周波数の周波数シフト量を変
動させることがない電圧制御発振回路を提供するもので
ある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の共振線
路と第2の共振線路とが直列接続した共振手段を有する
共振回路部と、前記共振回路部と接続し、該共振回路部
の共振周波数に基づいて発振条件を整え、且つ発振信号
を出力する発振用トランジスタを含む負性抵抗回路部
と、前記負性抵抗回路部に接続し、前記発振信号を増幅
して所定の発振出力を行なう増幅トランジスタを含む増
幅回路部とから成る電圧制御発振回路において、前記第
1の共振線路と第2の共振線路との間に、共振周波数を
調整する調整用電極を設けたことを特徴とする電圧制御
発振回路である。
【0027】
【作用】以上のように、本発明の電圧制御発振回路は、
共振手段が第1の共振線路と第2の共振線路の直列接続
されており、この第1の共振線路と第2の共振線路との
間に周波数調整用電極を配置している。
【0028】従って、周波数調整用電極のトリミングに
よる特性の調整が行なわれ場合、共振手段が第1の共振
線路のみが動作する場合でも、第1及び第2の共振線路
とが動作する場合でも影響することになる。
【0029】このため、調整前(回路設計時)における
スイッチング素子のON−OFFによる離散的な周波数
のシフト量と、周波数調整後におけるスイッチング素子
のON−OFFによる離散的な周波数のシフト量とをほ
ぼ同一量にすることができる。
【0030】これにより、共振手段の製造上のバラツキ
を修正する周波数調整を行っても、非常に安定した離散
的な2つの周波数関係を維持できる電圧制御発振回路と
なる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電圧制御発振回路
を図面に基づいて説明する。
【0032】図1は電圧制御発振回路の概略回路図であ
る。
【0033】電圧制御発振回路は、共振回路部Xと負性
抵抗回路部yと増幅回路部zとから主に構成されてい
る。尚、共振回路部Xの共振手段としては、ストリップ
ラインSLを用いた例を示している。
【0034】共振回路Xは、共振手段であるストリップ
ラインSL、可変容量ダイオードDV、インダクタンス
素子L1、コンデンサC1〜C5、抵抗R1、スイッチ
ング素子Dとから主に構成されている。
【0035】ここで、ストリップラインSLは、第1の
共振線路(ストリップライン)SL1と、周波数調整用
電極Pと、第2の共振線路(ストリップライン)SL2
とから構成される。また、コンデンサC5、抵抗R1及
びスイッチング素子Dによって切り換え部Aが構成され
る。そして、切り換え部Aは、周波数調整用電極Pに接
続されている。
【0036】また、負性抵抗回路部Yは発振用トランジ
スタTr1、コンデンサC6〜C8、抵抗R2〜R3と
から構成されている。
【0037】さらに、増幅回路部Zは増幅用トランジス
タTr2と、インダクタンス素子L2、コンデンサC9
〜C11、抵抗R4〜R5とから構成されている。
【0038】上述の共振回路部Xは、可変容量ダイオー
ドDVの容量を制御する制御電圧が供給される制御電圧
端子VT及びスイッチング素子Dの動作を切り換える切
り換え信号が供給される切換端子Vsを有している。ま
た、増幅回路部Zは、増幅用トランジスタTr2、発振
用トランジスタTr1のバイアス電圧を供給するVcc
端子を、また、増幅回路部zの増幅用トランジスタTr
2のコレクタから発振出力を導出する出力端子OUTを
有している。
【0039】このような発振回路では、発振用トランジ
スタTr1のコレクタがコンデンサC8を介して交流的
に接地されている。そして、発振用トランジスタTr1
のベースから見たインピーダンスは負性となり、このベ
ースを共振回路Xを結合コンデンサC4を介して接続
し、他端を接地すれば、共振回路Xの振幅特性とトラン
ジスタの負性利得が1以上で共振回路部Xとトランジス
タの負性の位相角の和が2nπ(nは整数)となる条件
を満たす周波数にて発振する。
【0040】そして、この発振信号は増幅用トランジス
タTr2に供給され、ここで増幅されて結合コンデンサ
C11を介して出力端子OUTより発振出力される。
【0041】上述の共振回路部Xの共振手段であるスト
リップラインSLは、第1のストリップラインSL1、
周波数調整用電極P、第2のストリップラインSL2と
が直列的に接続され、ストップラインSLの一端、即
ち、第2のストリップラインSL2の一端が接地電位に
接地されている。また、第1のストリップラインSL1
の一端側に周波数調整用電極Pが接続されており、この
周波数調整用電極Pに切り換え部Aが接続されている。
【0042】そして、切り換え部Aの選択的な動作によ
り、第1のストリップラインSL1の一端側が周波数調
整用電極Pを介して接地電位に接続される。
【0043】即ち、ストリップラインSLの途中が接地
される場合には、ストリップラインSLの動作は、周波
数調整用電極Pによって周波数調整された第1のストリ
ップラインSL1のみが動作することになる。
【0044】また、切り換え部Aの動作により、ストリ
ップラインSLの一端が接地される場合には、ストリッ
プラインSLの動作は、周波数調整用電極Pを含むスト
リップラインSL全体で動作することになる。
【0045】これより、共振周波数は離散的な2つの発
振周波数帯で発振が可能となり、選択された発振周波数
帯域で導出することが可能となる。
【0046】また、この離散的な2つの周波数帯域にお
いて、発振周波数の調整は、制御電圧端子VTから印加
される可変容量ダイオードDVの容量成分によって行な
われる。即ち、LC共振回路は、ストリップラインS
L、コンデンサC3及び可変容量ダイオードDVで構成
され、この可変容量ダイオードDVの容量成分によっ
て、離散的な2つの周波数帯域内で所定共振周波数で共
振回路を動作させることができる。
【0047】この結果、本発明の電圧制御発振回路で
は、共振回路Xの共振周波数に応じた周波数、即ち、切
換端子Vsによる切り換え部Aのスイッチング素子Dの
ON/OFF状態と、電圧制御端子VTから可変容量ダ
イオードDVに供給される印加電圧の組合せにより、離
散的な2つの周波数帯域内で連続的周波数を調整するこ
とができる。
【0048】次に、共振回路部Xの共振手段であるスト
リップラインSLについて詳細に説明する。ストリップ
ラインSLは、図2、図3のように、所定誘電率の誘電
体基板10上に、Cu等を主成分とした導電性材料を用
いて所定形状のストリップラインSL1、ストリップラ
インSL2、周波数調整用電極Pが形成されている。
【0049】このようなCu等の配線パターンから成る
ストリップラインSLは、所定幅,所定長さを有する第
1のストリップライン11(SL1)と第2のストリッ
プライン12(SL2)とが、周波数調整用電極13
(P)を介して直接的に接続される。
【0050】具体的には、図3に示すよに、第1のスト
リップライン11の他端11aは、図1の回路に示すコ
ンデンサC2〜4に接続され、その一端11bは、周波
数調整用電極13に接続される。また、第2のストリッ
プライン12の他端12aは、周波数調整用電極13に
接続され、他端12bは、例えば基板10の裏面側に導
出されて接地電位に接続される。
【0051】また、周波数調整用電極13の一端側は、
上述したように第1及び第2のストリップライン11、
12が接続され、他端13aは、図1に示すコンデンサ
C5を介してスイッチング素子Dが接続される。
【0052】即ち、周波数調整用電極13は、第1のス
トリップライン11と第2のストリップライン12とを
直列的に接続する電極であり、また、第1のストリップ
ライン11の一端11bを選択的に接地電位に短絡する
ための電極であり、さらに、ストリップラインSLの製
造バラツキを調整する電極である。
【0053】ストリップラインSLの製造バラツキに関
して、ストリップライン11、12などを設計値どおり
の寸法で形成しようとしても、導電性ペーストのにじみ
や形成精度の相違により画一化せず、各発振回路毎に所
望の周波数から若干ずれた状態となってしまう。
【0054】この製造バラツキを調整するために、上述
の共振周波数調整用電極13の一部、例えば電極幅を狭
めるようにその一部を除去し、また、実質的に長さを延
長するようにレーザー光線の照射によって切り込み(図
3では矢印)を形成する。
【0055】この調整により、共振周波数調整用電極1
3のインピーダンスが変化する。従って、ストリップラ
イン11,12を含めた全体のストリップラインSLの
インダクタンスを調整できることになる。
【0056】尚、共振周波数調整用電極13の端部13
aには、コンデンサC5が配置されており、コンデンサ
C5はさらに、スイッチング素子DであるPIN型ダイ
オード素子が接続され、接地電位に接続されている。ま
た、コンデンサC5には、抵抗R1を介して切換端子V
sに接続されている。
【0057】次に、共振線路A1の共振周波数の調整動
作について説明する。
【0058】離散的な2つの周波数の発振出力とは、例
えば、低い側の周波数(スイッチング素子DがOFF状
態:第1及び第2のストリップラインSL1、SL2が
動作している状態)の所望発振周波数F1と、高い側の
周波数(スイッチ素子DがON状態:第1のストリップ
ラインSL1のみが動作している状態)の所望発振周波
数をF2となる。この時の周波数シフト量ΔFはF2−
F1となる。
【0059】ところが、実際には、製造バラツキを含ん
だ状態(初期状態)の低い側の周波数の発振周波数をf
1と、高い側の周波数の発振周波数をf2とする。その
周波数シフト量Δfはf2−f1となる。
【0060】まず、調整にあたり、スイッチング素子D
がOFF状態になるように、切換端子Vsに所定電圧
(0電位であってもよい)を供給する。これにより、共
振回路部Xを動作させて、増幅回路部Cから発振周波数
f1の発振出力を得る。そして、この実際の発振周波数
f1と所望発振周波数F1の誤差をモニタリングによ
り、所望発振周波数F1となるように調整する。
【0061】具体的には、共振周波数調整用電極13を
レーザー光線の照射により、図3中の矢印方向に順次走
査を行い、そのインピーダンスを増大させる。これによ
り、第1及び第2のストリップラインSL1、SL2の
インダクタンス成分を増加させて調整を行う(調整量δ
f)。
【0062】この状態で、切り換え部Aのスイッチ素子
DをON状態にすると、第1のストリップラインの高い
側の発振周波数f2も共振周波数調整用電極13で調整
したことで、δf変化し、所望発振周波数F2となる。
【0063】即ち、共振周波数調整用電極13にレーザ
ー光線の照射を行い調整した後の周波数の周波数シフト
量ΔFは、初期状態の周波数の周波数シフト量Δfと略
同一値となる。
【0064】このことは、製造バラツキを修正するため
に調整を行っても、離散的な2つの周波数の周波数シフ
ト量の関係は変化しないことを示す。従って、一方のス
トリップラインSLを調整した結果、他方のストリップ
ラインの動作時に、その共振周波数が初期値(設計値)
から大きくずれることが全くないことになる。
【0065】従って、離散的な2つの周波数を発振出力
する電圧制御発振回路において、製造バラツキによる周
波数調整を非常に安定して行うことができ、しかも、調
整度合いにかかわらず離散的な2つの周波数の周波数シ
フト量を変動させることがない電圧制御発振回路とな
る。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、電圧制御発振回路で
は、導出される離散的な2つの周波数の発振出力信号
を、1つの電圧制御発振器にて精度の良い出力させるこ
とができる。特に、両発振周波数間の周波数シフト量
が、共振周波数の周波数調整の前後によっても変動する
ことがないため、非常に安定させることができるデュア
ルモードに適した電圧制御発振回路となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電圧制発振回路の回路図である。
【図2】本発明の電圧制発振回路の共振手段部分の等価
的な平面図である。
【図3】本発明の実態配線を示す平面図である。
【図4】従来の電圧制御発振回路の回路図である。
【図5】従来の電圧制御発振回路の共振回路部の等価的
な回路図である。
【図6】従来の電圧制御発振器に用いる共振周波数調整
前後における2つの周波数の周波数特性を示す一例であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の共振線路と第2の共振線路とが直
    列接続した共振手段を有する共振回路部と、 前記共振回路部と接続し、該共振回路部の共振周波数に
    基づいて発振条件を整え、且つ発振信号を出力する発振
    用トランジスタを含む負性抵抗回路部と、 前記負性抵抗回路部に接続し、前記発振信号を増幅して
    所定の発振出力を行なう増幅トランジスタを含む増幅回
    路部とから成る電圧制御発振回路において、 前記第1の共振線路と第2の共振線路との間に、共振周
    波数を調整する調整用電極を設けたことを特徴とする電
    圧制御発振回路。
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