JP2000340901A - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JP2000340901A
JP2000340901A JP11148691A JP14869199A JP2000340901A JP 2000340901 A JP2000340901 A JP 2000340901A JP 11148691 A JP11148691 A JP 11148691A JP 14869199 A JP14869199 A JP 14869199A JP 2000340901 A JP2000340901 A JP 2000340901A
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wiring
conductor
organic insulator
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wiring body
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JP11148691A
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Tokuichi Yamaji
徳一 山地
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同軸構造の配線体の外部導体に剥離や膨れ等
が発生する。 【解決手段】 配線導体4と、配線導体4を取り囲むよ
うに配設された有機絶縁体3・6と、有機絶縁体3・6
を取り囲んで配線導体4に対し同軸状に配設され、配線
方向に平行なスリット状の開口部11が設けられた外部導
体2・9とから成る配線体を支持基板1上に形成した配
線基板である。同軸構造の配線体により良好な伝送特性
を有するとともに、有機絶縁体3・6から発生するガス
を開口部11から放出させることができ、外部導体2・9
に剥離や膨れ等が発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層回路基板や電子
回路部品等に使用される配線基板に関し、より詳細に
は、配線導体を有機絶縁体を介して外部導体で同軸状に
取り囲んだ同軸構造の配線体を具備する配線基板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波用の多層配線基板や電子回
路部品等に使用される配線基板においては、高周波信号
を伝送するための配線は一般的にストリップ線路・マイ
クロストリップ線路・コプレーナ線路等の線路構造をし
ている。
【0003】これらの配線では、配線導体からの電磁波
の放射が発生するため、例えば複数の信号配線が近接し
て平行に配列されているとそれら配線間にクロストーク
が生じ、論理誤動作が起こりやすいという問題点があっ
た。
【0004】また、信号配線の直線部とベンド部・R部
・分岐部・接続パッド部等とにより信号配線の特性イン
ピーダンスが不均一となる場合には、不連続部で高周波
信号の反射が生じて伝送損失が増大し、やはり回路の高
速動作に障害となるという問題点があった。
【0005】このような問題点を解決する方法として、
集積回路素子の実装に用いられる配線体を、通信機等の
高周波回路で信号線路に用いられているような同軸構造
とすることが考えられている。しかしながら、同軸構造
の配線体を論理集積回路素子に使用する場合は、高速動
作を維持するためにドライバ段での電力損失を極力低く
抑える必要がある。
【0006】このような要求を満足する配線体の具体的
な構造として、例えば特開昭61−16415 号公報には、図
5に示すような、複数の配線パターン21と、これらの配
線パターン21を取り囲むように設けられた有機絶縁体22
と、これらの有機絶縁体22を取り囲むように設けられた
共通導体23とを備えたことを特徴とする配線体が提案さ
れている。これによれば、配線体は共通導体23が外部導
体となる同軸構造であるため、信号線(配線パターン2
1)が近接して形成されていてもその相互間にクロスト
ークが生じることはなく、論理素子等の誤動作が防止さ
れ、また、同軸構造によって信号線の特性インピーダン
スが一定に保たれることにより、信号線でるの反射がな
く、伝送損失が小さく抑えられるというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
61−16415 号公報に開示された配線体においては、これ
を用いて多層回路基板を作製するときに、その工程、特
に配線体が加熱される工程において有機絶縁体から溶媒
の揮発等に伴って種々のガスが発生し、このガスはその
有機絶縁体を取り囲むように設けられた共通導体に遮断
されてしまうために外部に放出させることができず、そ
の結果、共通導体の膨れや剥離等が発生してしまい、配
線体の絶縁不良や断線等を生じてしまうという問題点が
あった。
【0008】本発明は上記問題点を解決すべく案出され
たものであり、その目的は、高速動作が要求される集積
回路素子の実装等に適した同軸構造の配線体を具備し、
その配線体の外部導体に配線体を取り囲む有機絶縁体か
ら発生するガスによる膨れや剥離等が発生しない、高周
波用の多層配線基板や電子回路部品等に好適に使用でき
る配線基板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板は、配
線導体と、この配線導体を取り囲むように配設された有
機絶縁体と、この有機絶縁体を取り囲んで前記配線導体
に対し同軸状に配設され、配線方向に平行なスリット状
の開口部が設けられた外部導体とから成る配線体を支持
基板上に形成したことを特徴とするものである。
【0010】また本発明の配線基板は、上記構成におい
て、前記開口部の幅を前記配線導体により伝送される高
周波信号の波長の2分の1以下としてあることを特徴と
するものである。
【0011】本発明の配線基板によれば、配線導体とこ
れを取り囲む有機絶縁体とを取り囲む、配線導体に対し
て同軸状に配設された外部導体に、配線導体の配線方向
に平行なスリット状の開口部を設けて同軸構造の配線体
としたことから、配線基板の作製工程において加熱され
て有機絶縁体から種々のガスが発生しても、このガスは
外部導体に設けた開口部から外部に容易に放出させるこ
とができるので、外部導体に膨れや剥離等を発生させる
ことがない。また、この開口部は配線方向に平行なスリ
ット状であるため、配線導体の特性インピーダンスに悪
影響を与えたり、高周波信号からの電磁波の漏洩を生じ
たり外部から電磁ノイズが侵入したりすることもない。
その結果、高周波信号に対して良好な伝送特性を有する
配線体を安定して形成することができる。
【0012】また、外部導体に設ける開口部の幅を配線
導体により伝送される高周波信号の波長の2分の1以下
とした場合には、良好な高周波特性を有し、かつ有機絶
縁体からのガスを有効に放出させることができ、高速動
作に適するとともに高精度な配線体を形成することがで
きる配線基板となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の配線基板について
図面を参照しつつ説明する。
【0014】図1は本発明の配線基板の実施の形態の例
を示す斜視図である。図1において、1は支持基板、2
は下部導体層、3は下部有機絶縁体、4は配線導体、6
は上部有機絶縁体、9は上部導体層であり、下部有機絶
縁体3と上部有機絶縁体6とで配線導体4を取り囲むよ
うに有機絶縁体が配設されており、下部導体層2と上部
導体9とで有機絶縁体を取り囲んで配線導体4に対し同
軸状に配設された外部導体が構成されている。そして、
11は外部導体を構成する上部導体層9に設けられた、配
線導体4の配線方向に平行なスリット状の開口部であ
る。
【0015】この例では、図示した配線導体4の全長に
わたりそれぞれ有機絶縁体の上側の角部に位置するよう
に、2本のスリット状に開口部11を形成している。
【0016】また、このような本発明の配線基板の作製
工程について、図2(a)〜(s)にそれぞれ工程毎の
断面図を示す。
【0017】まず図2(a)に示すように、支持基板1
に金属からなる下部導体層2を成膜する。ここで支持基
板1は、本発明の配線基板の支持基板となり得る材料で
あればよく、例えばシリコン基板やアルミナ基板・ガラ
ス基板・ガラスセラミックス基板・ムライト基板等の
他、樹脂基板等を用いてもよい。
【0018】また下部導体層2は後述する上部導体層と
ともに配線体の外部導体を構成するものであり、支持基
板1上に成膜できる導体層であればよく、例えば銅やア
ルミニウム・ニオブ・タングステン・モリブデン等ある
いはこれらの合金等の導体材料を単独あるいは複数で用
いて、厚み0.1 〜10.0μm程度の導体層として成膜形成
すればよい。その成膜方法としては一般に金属を成膜す
る方法を用いればよく、例えばスパッタ法や蒸着法・C
VD法等の真空プロセスの他、厚膜印刷法等を用いても
よい。
【0019】続いて図2(b)に示すように、下部導体
層2上に有機絶縁体(誘電体)材料から成る膜を成膜
し、下部有機絶縁体3’を形成する。下部有機絶縁体
3’は後述するように下部有機絶縁体3に加工されて上
部有機絶縁体とともに配線導体を取り囲む有機絶縁体を
構成するものであり、その材料としては、例えば多層回
路基板の絶縁体層として一般的に用いられる材料である
ポリイミド系樹脂やBCB(ベンゾシクロブテン)樹脂
・フッ素系樹脂・テフロン系樹脂・オレフィン系樹脂等
を用いればよい。
【0020】例えば、ポリイミド樹脂を用いる場合であ
れば、下部導体層2上にスピンコートし、約85℃のクリ
ーンオーブンにて約30分のプリベークをした後、約400
℃にて加熱焼成することで、厚み30μm程度の下部有機
絶縁体3’を得ることができる。
【0021】次に図2(c)に示すように、下部有機絶
縁体3’上に導体層4’を成膜する。この導体層4’は
同軸構造の配線体の中心導体となる配線導体を形成する
ためのものであり、その材料や厚みおよび成膜方法は前
記下部導体層2と同様である。
【0022】次に図2(d)に示すように、導体層4’
の表面にフォトレジストをスピンコート法等でコートし
プリベークを行なって、例えば厚み1μm程度のフォト
レジスト層5’を形成する。
【0023】次に図2(e)に示すように、通常のフォ
トリソグラフィ工程によって、同軸構造の中心導体とな
る配線形状にパターニングしたフォトレジスト層5を形
成する。
【0024】次に図2(f)に示すように、例えばウエ
ットエッチング法あるいはRIE(Reactive Ion Etchi
ng)法やECR(Electron Cyclotron Resonance)法等
のエッチング法により導体層4’のエッチングを行なっ
て、同軸構造の中心導体の配線形状にパターニングされ
たフォトレジスト層5の形状を導体層4’に転写して、
配線導体4を形成する。
【0025】次に図2(g)に示すように、フォトレジ
スト層5用の溶剤等を用いて、フォトレジスト層5を配
線導体4から剥離する。
【0026】次に、図2(h)〜図2(m)に示すよう
に図2(b)から図2(g)と同様の工程を行ない、図
2(m)に示すように上部有機絶縁体となる有機絶縁体
層6’および、例えば厚み2μm程度の銅から成る導体
層7’から配線体の形状に加工された導体層7を形成・
加工する。有機絶縁体層6’は、下部有機絶縁体3’と
同様に、例えばポリイミド樹脂を用いる場合であれば、
スピンコートして約85℃のクリーンオーブンにて約30分
のプリベークをした後、約400 ℃にて加熱焼成すること
で、厚み30μm程度のものを得ることができる。なお、
8’はフォトレジスト層5’と同様のフォトレジスト
層、8はフォトレジスト層5と同様にして配線体の形状
に加工された例えば厚み1μm程度のフォトレジスト層
である。
【0027】次いで、図2(n)に示すように、例えば
RIE法やECR法等のエッチング法により、上部有機
絶縁体6’および下部有機絶縁体3’のエッチングを行
なって導体層7の形状に加工し、配線体を構成する上部
有機絶縁体6および下部有機絶縁体3を形成する。これ
により、配線導体4を取り囲むように、下部有機絶縁体
3および上部有機絶縁体6から成る有機絶縁体が配設さ
れる。
【0028】次に図2(o)に示すように、導体層7を
除去した後に、下部導体層2とともに下部有機絶縁体3
および上部有機絶縁体6を取り囲むようにして上部導体
層9’を下部導体層2と同様に成膜する。これにより、
有機絶縁体を取り囲んで配線導体4に対し同軸状に外部
導体が配設される。
【0029】次に図2(p)に示すように、上部導体層
9’の表面にフォトレジストをスピンコート法等でコー
トしプリベークを行なって、フォトレジスト層10’を形
成する。
【0030】次に図2(q)に示すように、通常のフォ
トリソグラフィ工程によって、フォトレジスト層10’に
後工程における加熱により上部および下部有機絶縁体3
・6から発生するガスを放出するためのスリット状の開
口部の形状をパターニングして、上部導体層9’の加工
を行なうためのマスクとなる、例えば厚み1μm程度の
フォトレジスト層10を形成する。
【0031】次に図2(r)に示すように、フォトレジ
スト層10をマスクとして上部導体層9’にエッチング加
工を施し、配線導体4の配線方向に平行なスリット状の
開口部11が形成された、例えば厚み2μm程度の銅から
成る上部導体層9を得る。
【0032】最後に図2(s)に示すように、フォトレ
ジスト層10用の溶剤等を用いてフォトレジスト層10を上
部導体層9から剥離する。これにより、配線導体4と、
この配線導体4を取り囲むように配設された下部有機絶
縁体3および上部有機絶縁体6から成る有機絶縁体と、
この有機絶縁体を取り囲んで配線導体4に対し同軸状に
配設され、配線導体4の配線方向に平行なスリット状の
開口部11が設けられた上部導体層9および下部導体層2
から成る外部導体とから成る配線体が支持基板1上に形
成された、図1に示すような本発明の配線基板が得られ
る。
【0033】このような本発明の配線基板によれば、配
線体の外部導体にスリット状の開口部11を設けたことか
ら、配線導体の多層化におけるベーク工程やキュア工
程、または実装時におけるリフロー工程や焼成工程にお
いて加熱される場合等に下部有機絶縁体3および上部有
機絶縁体6から種々のガスが放出されても、これらのガ
スは開口部11から効果的に放出されて外部導体の内側に
溜まることはないため、外部導体(下部導体層2・上部
導体層9)に膨れや剥離等が発生することはない。
【0034】また、上記の作製工程を順次繰り返すこと
により、かかる配線体が多層構造に形成された、本発明
の配線基板による多層回路基板が得られる。この場合、
従来の有機絶縁体から発生するガスを放出するための開
口部が無い従来の構造の配線体を有する配線基板では、
2層目以降の有機絶縁体の成膜工程時に、有機絶縁体か
ら発生するガスが有機絶縁体を取り囲むように設けられ
た共通導体で遮断されることにより外部導体の剥離・膨
れ等が発生し、絶縁不良・断線等を生じた。これに対
し、本発明のように有機絶縁体から発生するガスを放出
するための開口部を設けた外部導体を有する配線体を形
成した配線基板においては、配線体を形成する毎に開口
部により有機絶縁体から発生するガスを放出することが
できるため、2層〜9層程度の多層化を行なっても外部
導体の剥離・膨れ等は発生せず、絶縁不良・断線等も生
じなかった。
【0035】このようにして得られた本発明の配線基板
について、その配線体における電気信号の透過特性につ
いて調べたところ、電気信号の周波数に対する透過特性
(S21)は、図3に線図で示したような特性であっ
た。図3において横軸は周波数(単位:GHz)、縦軸
は透過特性(S21)(単位:dB/cm)を表わし、
特性曲線は参考データとしてのストリップ線路によるも
の、開口部を設けた本発明に係る配線体によるもの(ス
リットあり同軸線路)、開口部を設けない従来の配線体
によるもの(スリットなし同軸線路)の周波数特性を示
している。
【0036】この結果、高周波用回路基板において高周
波信号の伝送線路として一般的に用いられるストリップ
線路に対し、本発明に係る配線体は、同軸構造であるこ
とから透過特性が改善されていることが分かる。また、
従来の配線体と比較してもほぼ同等の良好な透過特性で
あることがわかる。
【0037】また、本発明の配線基板に係る配線体につ
いてその外部導体に設けるスリット状の開口部11の幅を
種々変化させた場合の高周波信号の透過特性(S21)
を調べた。その結果について、図4に開口部の幅を電気
信号の波長λで規格化した値に対する高周波信号の透過
特性(S21)を線図で示す。図4において、横軸は高
周波信号の波長λで規格化した開口幅(単位:×λ)、
縦軸は透過特性(S21)(単位:dB/cm)を表わ
し、特性曲線はそれぞれ周波数が25GHz(◇)・50G
Hz(□)・75GHz(△)・100 GHz(×)の高周
波信号についての特性曲線を示す。
【0038】図4に示す結果より、スリット状の開口部
の幅が配線導体により伝送される高周波信号の波長λの
2分の1(0.5 ×λ)以下とすると、開口部を設けたこ
とによる透過特性の低下は生じず、開口部の幅が高周波
信号の波長λの2分の1を超える場合には、開口部を設
けたことにより透過特性が悪化する傾向にあることが分
かる。これにより、配線体の外部導体にスリット状の開
口部を設ける場合、その開口部の幅は、配線導体により
伝送される高周波信号の波長の2分の1以下とすること
が好ましいことが分かる。
【0039】ただし、有機絶縁体からのガスを十分に放
出させるためには、開口部の幅は、有機絶縁体の上面に
設ける場合にはその上面の幅の約5%以上、側面に設け
る場合にはその側面の幅の約5%以上となるように設定
することが好ましい。
【0040】なお、以上はあくまで本発明の実施の形態
の例示であって、本発明はこれに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改良
を加えることは何ら差し支えない。
【0041】例えば、スリット状の開口部の幅はすべて
一定としなくてもよく、種々の幅の開口部を組み合わせ
てもよい。
【0042】また、上記の例では開口部11を配線体のほ
ぼ全長にわたって設けているが、開口部の長さは、単位
長さ当たりの開口部の面積が有機絶縁体の上面と側面の
合計面積の約5%以上となるように設定することが好ま
しい。また、ガスを十分に放出できる開口面積が確保で
きれば、短いスリット状の開口部を断続的に破線状に設
けてもよく、これらを互い違いに組み合わせていわゆる
千鳥状に配置したものとしてもよい。これらの場合、開
口面積として単位長さ当たりの開口部の面積が有機絶縁
体の上面と側面の合計面積の約5%以上となるようにす
ればよい。
【0043】また、上記の例では開口部は配線体の上側
の角部に2つ設けているが、外部導体の上面に1つ設け
てもよく、側面に設けてもよく、配線基板の仕様に応じ
て種々の配置を採用することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明の配線基板によれば、配線体が同
軸構造であるため、配線導体同士が配線基板中で近接し
て形成されていてもその相互間にクロストークが生じる
ことはなく、論理素子間の誤動作を有効に防止すること
ができる。また、同軸構造によって配線導体の特性イン
ピーダンスが一定に保たれるので、配線導体での高周波
信号の反射がなく、伝送損失を小さく抑えることができ
る。
【0045】また、配線体において配線導体と外部導体
との間に介在させる絶縁体として誘電率が小さい有機絶
縁体を使用しているため、配線体の特性インピーダンス
を大きくとることができる。これにより、配線体に流れ
る電流を小さく抑えることができるため、配線基板に搭
載される集積回路素子のドライバ側での電力損失を小さ
くすることができ、高速動作に有利な配線基板となる。
【0046】さらに本発明の配線基板によれば、配線導
体を取り囲むように配設された有機絶縁体を取り囲んで
配線導体に対し同軸状に配設された外部導体に、有機絶
縁体から発生するガスを放出するために、配線体の伝送
特性に悪影響を与えないように配線導体の配線方向に平
行なスリット状の開口部を設けたことから、この配線基
板が加熱されるような工程においても、有機絶縁体から
発生するガスが外部導体に遮断されて外部導体の剥離や
膨れ等を発生させることがなく、絶縁不良や断線等の問
題を生じることがない。
【0047】さらにまた、スリット状の開口部の幅を配
線導体により伝送される高周波信号の波長の2分の1以
下にすれば、開口部を設けたことによる透過特性の低下
を生じさせることがなく、低損失な配線体を有する配線
基板となる。
【0048】以上により、本発明によれば、高速動作が
要求される集積回路素子の実装等に適した同軸構造の配
線体を具備し、その配線体の外部導体に配線体を取り囲
む有機絶縁体から発生するガスによる膨れや剥離等が発
生しない、高周波用の多層配線基板や電子回路部品等に
好適に使用できる配線基板を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の例を示す斜視
図である。
【図2】(a)〜(s)は、それぞれ本発明の配線基板
の作製工程を説明するための工程毎の断面図である。
【図3】配線基板における電気信号の周波数に対する透
過特性の測定結果を示す線図である。
【図4】本発明の配線基板における外部導体の開口部の
幅に対する透過特性の測定結果を示す線図である。
【図5】従来の配線基板に係る配線体の例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1・・・・・支持基板 2・・・・・下部導体層(外部導体) 3・・・・・下部有機絶縁体 4・・・・・配線導体 6・・・・・上部有機絶縁体 9・・・・・上部導体層(外部導体) 11・・・・・開口部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線導体と、該配線導体を取り囲むよう
    に配設された有機絶縁体と、該有機絶縁体を取り囲んで
    前記配線導体に対し同軸状に配設され、配線方向に平行
    なスリット状の開口部が設けられた外部導体とから成る
    配線体を支持基板上に形成したことを特徴とする配線基
    板。
  2. 【請求項2】 前記開口部の幅を前記配線導体により伝
    送される高周波信号の波長の2分の1以下としてあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の配線基板。
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