JP2000339740A - 対物レンズ、光ヘッドおよび光情報記録再生装置 - Google Patents

対物レンズ、光ヘッドおよび光情報記録再生装置

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JP2000339740A
JP2000339740A JP11144899A JP14489999A JP2000339740A JP 2000339740 A JP2000339740 A JP 2000339740A JP 11144899 A JP11144899 A JP 11144899A JP 14489999 A JP14489999 A JP 14489999A JP 2000339740 A JP2000339740 A JP 2000339740A
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objective lens
optical
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light beam
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JP11144899A
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Akihiro Yasuda
安田  昭博
Sadao Mizuno
定夫 水野
Daisuke Ogata
緒方  大輔
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズ駆動装置にローリングモードの共
振が発生しても、良好な記録再生がおこなえる対物レン
ズを提供する。 【解決手段】 光源からの光束を光ディスクに収束する
開口数0.6以上の対物レンズにおいて、対物レンズの
傾きで生じるコマ収差を小さくする。ここで、光ディス
クの法線に対して対物レンズの光軸が平行で、光ディス
クの法線に対して光束の中心軸が1度傾いたときに発生
する波面収差の3次のコマ収差成分が0.02λrms
(ただし、λは光束の波長)より大きくし、光ディスク
の法線に対して光束の中心軸が平行で、光ディスクの法
線に対して対物レンズの光軸が1度傾いたときに発生す
る波面収差の3次のコマ収差成分が0.07λrmsよ
り小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザなど
の光源から出射される光を光ディスクなどの光情報媒体
に収束して情報を記録再生する情報記録再生装置に用い
られる対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクなどの光情報媒体で広く普及
しているものとして、音を記録したCDと呼ばれる光デ
ィスクや音と映像を記録したDVDと呼ばれる光ディス
クなどがある。一般にCDプレーヤなどの光ディスク装
置においては、対物レンズが傾くとコマ収差が発生す
る。情報を高密度に記録したDVDなどに用いられる対
物レンズにおいては、CDの場合に比べ開口数(NA)
が高いため、対物レンズが傾くとコマ収差は急激に増大
し、信号レベルの低下や、フォーカスサーボとトラッキ
ングサーボにおけるオフセットやクロストークなどが発
生し、正常な記録再生ができなくなる。従来は、対物レ
ンズ駆動装置の性能を高めることによって対物レンズの
傾きを抑えていた。たとえば、対物レンズは、磁石とと
もにホルダに固定され、ホルダは4本のワイヤによって
固定部に懸架される。磁石に電磁力が働くと、対物レン
ズを含むホルダが、固定部に対して、フォーカス方向お
よびトラッキング方向に駆動される。ホルダとワイヤか
らなるばね質量系の振動様式としては、ホルダがフォー
カス方向およびトラッキング方向に並進運動するモード
の他に、ホルダの重心を通りタンジェンシャル方向に平
行な直線の周りに回転運動するローリングモードがあ
る。ローリングは、対物レンズに傾きを生じさせてコマ
収差を発生させる有害なモードである。正常な記録再生
をおこなうには、ディスク回転領域におけるローリング
をなるべく小さくしなければならない。つまり、ローリ
ングが最大となる共振周波数をディスク回転数より高く
設定したり、共振ピーク値を下げたりすることが必要で
ある。そこで、ワイヤの曲げ剛性やワイヤの取り付けピ
ッチ(間隔)を大きくして、ホルダのローリングに対す
る剛性を高くすることによって、ディスク回転領域のロ
ーリングを抑え、かつ、共振周波数を高めていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近の傾向としてディ
スク再生の高速化が進んでいる。対物レンズ駆動装置に
おいては、ディスク回転数の上昇にともない、ローリン
グの影響を避けるためにローリングモードの共振周波数
をより高く設定する必要が生じてきた。つまり、ワイヤ
の曲げ剛性や取り付けピッチを大きくしなければいけな
い。ところが、ワイヤの外径を大きくして曲げ剛性を高
めれば必要とするフォーカスおよびトラッキングのため
の消費電力の増大、さらには大電流によるコイルの破損
という問題が起きる。また、ワイヤの取り付けピッチを
大きくすれば、近年主流となりつつある装置の薄型化に
反し、大型化を招くことになる。このように、対物レン
ズ駆動装置のローリングモードの共振が大きな課題であ
るため、高NAの対物レンズを用いた光ディスクの記録
再生の高速化および装置の薄型化が非常に困難となって
いる。
【0004】本発明の目的は、対物レンズ駆動装置にロ
ーリングモードの共振が発生しても、良好な記録再生が
おこなえ、かつ、光ディスクの記録再生の高速化および
装置の薄型化を可能とする対物レンズおよび光ヘッド装
置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の対物
レンズは、光源からの光束を光情報媒体に収束する対物
レンズであって、開口数を0.6以上であり、光情報媒
体の法線に対して前記対物レンズの光軸が平行で、光情
報媒体の法線に対して光束の中心軸が1度傾いたときに
発生する波面収差の3次のコマ収差成分が0.02λr
ms(ただし、λは光束の波長)より大きく、かつ、光
情報媒体の法線に対して光束の中心軸が平行で、光情報
媒体の法線に対して前記対物レンズの光軸が1度傾いた
ときに発生する波面収差の3次のコマ収差成分が0.0
7λrmsより小さい。本発明に係る第2の対物レンズ
は、光源からの光束を少なくとも2種類の基材厚の異な
る光情報媒体のそれぞれに収束する対物レンズであっ
て、対物レンズの光軸を中心とする複数の輪帯状レンズ
面を有する。複数の輪帯状レンズ面のうち少なくとも一
つの輪帯状レンズ面は光情報媒体のうち基材厚の薄い光
情報媒体に対して集光したとき、光情報媒体の法線に対
して前記対物レンズの光軸が平行で、光情報媒体の法線
に対して光束の中心軸が1度傾いたときに発生する波面
収差の3次のコマ収差成分が0.02λrms(ただ
し、λは光束の波長)より大きく、光情報媒体の法線に
対して光束の中心軸が平行で、光情報媒体の法線に対し
て対物レンズの光軸が1度傾いたときに発生する波面収
差の3次のコマ収差成分が0.07λrmsより小さ
い。たとえば、前記複数の輪帯状レンズ面は、前記対物
レンズの光軸に近い中心部レンズ面と、前記対物レンズ
の光軸から遠い外周部レンズ面とを備え、この外周部レ
ンズ面が前記の少なくとも1つの輪帯状レンズ面であ
る。また、本発明に係る光ヘッドは、光源と、光源から
出射した光束を光情報媒体に収束する上述のいずれかの
対物レンズと、光情報媒体から反射される光束を検出し
て電気信号を発生する検出器と、対物レンズを光情報媒
体に追従させる駆動装置とからなる。また、本発明に係
る光情報記録再生装置は、光情報媒体を回転駆動する回
転部と、上述の光ヘッド(光源と、光源から出射した光
束を光情報媒体に収束する対物レンズと、光情報媒体か
ら反射される光束を検出して電気信号を発生する検出器
と、対物レンズを光情報媒体に追従させる駆動装置とを
備える)と、前記検出器により検出された信号に基づい
て前記光ヘッドを制御する制御部と前記光情報媒体に情
報を記録再生する記録再生手段とを備える。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の実施の形態を説明する。なお、図面において、同じ
参照記号は同一または同等のものを示す。図1は、本発
明の第1実施形態の光ヘッドを示す。この光ヘッドにお
いて、光源である半導体レーザ1から出射した波長65
0nmの光束10は、ほぼ半分がプリズム2を透過し、
集光レンズ3によりコリメートされほぼ平行な光束とな
る。コリメートされた光束10は、ミラー4で反射され
て開口数0.6の対物レンズ5で収束され、基材厚0.
6mmの光ディスク6の情報記録面に光スポット11を
形成する。
【0007】光ディスク6で反射された反射光12は、
再び対物レンズ5を通り、ミラー4で反射され、集光レ
ンズ3で絞られる。絞られた反射光12は、プリズム2
でほぼ半分が反射され、シリンドリカルレンズ7を通っ
て、光検出器8で検出される。光検出器8は、光ディス
ク6からの再生信号を検出するとともに、対物レンズ5
を情報記録面に追従させるためのフォーカス制御信号を
非点収差法により検出し、また、対物レンズ5を情報記
録面のトラックに追従させるためのトラッキング制御信
号を位相差法またはプッシュプル法により検出する。対
物レンズ5は、それらの制御信号をもとに、対物レンズ
駆動装置9によってフォーカス方向およびトラッキング
方向に駆動される。
【0008】図2は、対物レンズ駆動装置9の概略を示
す。図において、xはトラッキング方向、yはタンジェ
ンシャル方向、zはフォーカス方向、φはy軸周りの回
転を表す。ホルダ41は、対物レンズ5および磁石42
を保持し、対物レンズ5、磁石42およびホルダ41か
らなる可動体43は、4本のワイヤ45によって固定部
46に懸架されている。固定部46、フォーカスコイル
47およびトラッキングコイル48はベース49に固定
される。フォーカスコイル47とトラッキングコイル4
8に電流を流すことにより磁石42に電磁力が働き、対
物レンズ5を含む可動体43がフォーカス方向とトラッ
キング方向に駆動される。
【0009】図3は、対物レンズ5を用いた光ヘッド5
1を用いる光情報記録再生装置の概略を示す。光ヘッド
51以外の構成は従来と同様である。情報媒体としての
光ディスク6は、モータ52により回転される。光ヘッ
ド51は、シャフトにそって光ディスク6の半径方向に
移動される。情報の記録再生のため、光ヘッド51の半
導体レーザ1からの出射光が、対物レンズ5によって光
ディスク6の情報記録面に収束される。光ヘッド51内
の光検出器8の出力信号により、光ヘッド51内の対物
レンズ5を光ディスクの面に追従させるためのフォーカ
ス制御信号と、光ディスク6上の情報トラックに追従さ
せるためのトラッキング制御信号が検出される。ヘッド
制御回路53は、これらの制御信号を基に光ヘッド51
のフォーカス制御とトラッキング制御を行なう。また、
信号処理回路54は、記録の際に光ヘッド51により光
ディスク6に情報を記録し、また、再生の際に光ヘッド
51内の光検出器8の出力信号から光ディスク6の情報
トラックに記録された光情報を再生する。
【0010】図4と図5は、波長650nmの光がNA
0.6の対物レンズを通って基材厚0.6mmの光ディ
スクに収束するときのコマ収差を示す。図4は対物レン
ズが傾くことにより生じるコマ収差を示し、ここに、横
軸は対物レンズ5の傾きを、縦軸はコマ収差を表す。図
5は対物レンズ5に入射する光の傾きにより生じるコマ
収差を示し、ここに、横軸は光の入射角を、縦軸はコマ
収差を表す。図4と図5のそれぞれにおいて、対物レン
ズ5の正弦条件を満足させた設計をした場合については
破線で、正弦条件を不満足とした場合については実線で
示している。
【0011】一般に、対物レンズ5の軸外性能を良くす
るために、正弦条件は満足させて対物レンズ5の設計を
おこなう。しかし、図5の破線のように正弦条件を満足
させると、対物レンズが高NAのため、図4の破線に示
すように対物レンズ5が1度傾いたとき0.13λrm
s(ここに、λは光束の波長)ほどの大きなコマ収差が
発生するようになる。これはNA0.45のCD用対物
レンズのときと比べ、約1.5〜2倍ほどの大きなコマ
収差である。マーシャル限界(0.07λrms)を評
価の基準とすれば、正常な記録再生をおこなうには対物
レンズ5の傾きを0.5度以下に抑える必要がある。し
かし、対物レンズ駆動装置9にはローリングという固有
なモードの共振が存在し、対物レンズ5の傾きを0.5
度以下に抑えることは非常に困難である。このように、
高NAの対物レンズ5を用いて高速記録再生をおこなう
場合、対物レンズ駆動装置9のローリングによるコマ収
差の発生が問題となる。
【0012】そこで、対物レンズ5の設計において、コ
マ収差の発生を小さくする。ここで、図5に示すよう
に、光の入射角1度に対するコマ収差の発生を0.02
λrms以上にすると、図4に示すように対物レンズの
傾き1度に対するコマ収差の発生を0.07λrms以
下に抑えられる。そこで、本実施形態の対物レンズ5
は、開口数を0.6以上とし、光ディスクの法線に対し
て対物レンズの光軸が平行で、光ディスクの法線に対し
て光束の中心軸が1度傾いたときに発生する波面収差の
3次のコマ収差成分を0.02λrmsより大きく、光
ディスクの法線に対して光束の中心軸が平行で、光ディ
スクの法線に対して対物レンズの光軸が1度傾いたとき
に発生する波面収差の3次のコマ収差成分を0.07λ
rmsより小さくしたものである。このとき、正弦条件
はある程度不満足となるが、コマ収差の発生を小さくで
きる。この対物レンズを用いれば、対物レンズ駆動装置
9にローリングモードの共振が発生しても、コマ収差は
小さく抑えられているので、正常な記録再生がおこなえ
る。対物レンズ駆動装置9においてローリング共振ピー
ク値を1度以下に抑えることは従来の技術で実現でき
る。つまり、上述の対物レンズ5を用いれば、高NAで
あるにもかかわらずコマ収差の発生は抑えられているの
で、ローリングモードの共振周波数より高くディスク回
転数を上昇させることができ、これにより、光情報の記
録再生の高速化が可能となる。
【0013】なお、正弦条件を不満足とすると、対物レ
ンズ5の軸外性能が悪くなる。しかし、光学部品の取り
付け精度を高めたり、出射光の光軸に垂直な平面内で半
導体レーザの位置調整をおこなったりすることでこれに
対処できる。
【0014】次に、本発明の第2の実施の形態の対物レ
ンズおよび光ヘッドについて図6〜図8を用いて説明す
る。この光ヘッドは、2種類の基材厚の異なる光情報媒
体に対して記録再生をおこなう。図6は、基材厚0.6
mmの光ディスク34を記録再生する場合を示す。図6
において、半導体レーザ21から出射した波長650n
mの光束36は、ほぼ半分がプリズム22を透過し、波
長選択性プリズム23に入射する。この波長選択性プリ
ズム23は波長650nmの光を透過し、波長780n
mの光を反射する。このため、光束36は、波長選択性
プリズム23を透過し、集光レンズ24によりコリメー
トされ、ほぼ平行な光束となる。コリメートされた光束
36は、ミラー25で反射されて開口数0.6の対物レ
ンズ26で収束され、光ディスク34の情報記録面に光
スポット37を形成する。対物レンズ26は、光軸を中
心とする複数の輪帯状レンズ面を有するものであり、後
で図8を参照して説明する。
【0015】光ディスク34で反射された反射光38
は、再び対物レンズ26を通り、ミラー25で反射さ
れ、集光レンズ24で絞られる。絞られた反射光38
は、波長選択性プリズム23を透過し、プリズム22で
ほぼ半分が反射され、シリンドリカルレンズ27を通っ
て、光検出器28で検出される。光検出器28は、再生
信号を検出するとともに、非点収差法により対物レンズ
26を情報記録面に追従させるためのフォーカス制御信
号を検出し、位相差法またはプッシュプル法により対物
レンズ26を情報記録面のトラックに追従させるための
トラッキング制御信号を検出するように構成されてい
る。対物レンズ26は、それらの制御信号をもとに対物
レンズ駆動装置33によってフォーカス方向およびトラ
ッキング方向に駆動される。
【0016】一方、図7は、基材厚1.2mmの光ディ
スク35を記録再生する場合を示す。半導体レーザ29
から出射した波長780nmの光束39は、ほぼ半分が
プリズム30を透過し、波長選択性プリズム23で反射
され、集光レンズ24によりほぼ平行な光束となる。コ
リメートされた光束39は、ミラー25で反射され、対
物レンズ26で収束され、光ディスク35の情報記録面
に光スポット40を形成する。
【0017】光ディスク35で反射された反射光41
は、再び対物レンズ26を通り、ミラー25で反射さ
れ、集光レンズ24で絞られる。絞られた反射光41
は、波長選択性プリズム23で反射され、プリズム30
でほぼ半分が反射され、シリンドリカルレンズ31を通
って、光検出器32で検出される。光検出器32は、再
生信号を検出するとともに、非点収差法により対物レン
ズ26を情報記録面に追従させるためのフォーカス制御
信号を検出し、位相差法またはプッシュプル法により対
物レンズ26を情報記録面のトラックに追従させるため
のトラッキング制御信号を検出するように構成されてい
る。対物レンズ26は、それらの制御信号をもとに対物
レンズ駆動装置33によってフォーカス方向およびトラ
ッキング方向に駆動される。
【0018】図8は、対物レンズ26を示す。対物レン
ズ26は、NA0.45を境界とする中心部と外周部と
に光軸を中心とした複数の輪帯状のレンズ面26a、2
6bを有している。外周部レンズ面26aは、基材厚
0.6mmの光ディスク34に対して収差最小となるよ
うに設計され、中心部レンズ面26bは、基材厚0.9
mmの光透過平板に対して収差最小となるように設計さ
れている。このように、複数の輪帯状レンズ面を有する
ことによって、0.6mmと1.2mmの異なる基材厚
の光ディスクの記録再生を可能としている。
【0019】このような複数の輪帯状レンズ面を有する
対物レンズ26においても、外周部レンズ面26aが高
NAであるために、対物レンズ26の傾きで大きなコマ
収差が発生する。そこで、対物レンズ26において、外
周部レンズ面26aの設計において、第1の実施の形態
と同様に、コマ収差の発生を小さくする。すなわち、対
物レンズ26の外周部レンズ面26aは、基材厚の薄い
光ディスクに対して集光したときに、光ディスクの法線
に対して対物レンズの光軸が平行で、光ディスクの法線
に対して光束の中心軸が1度傾いたときに発生する波面
収差の3次のコマ収差成分を0.02λrmsより大き
く、光ディスクの法線に対して光束の中心軸が平行で、
光ディスクの法線に対して対物レンズの光軸が1度傾い
たときに発生する波面収差の3次のコマ収差成分を0.
07λrmsより小さくしたものである。このとき、正
弦条件はある程度不満足となるが、コマ収差の発生を小
さくできる。この対物レンズ26を用いれば、対物レン
ズ駆動装置9にローリングモードの共振が発生しても、
コマ収差は小さく抑えられているので、基材厚0.6m
mの光ディスク34の正常な記録再生がおこなえる。対
物レンズ駆動装置9においてローリング共振ピーク値を
1度以下に抑えることは従来の技術で実現できる。つま
り、上述の対物レンズ5を用いれば、高NAであるにも
かかわらずコマ収差の発生は抑えられているので、ロー
リングモードの共振周波数より高くディスク回転数を上
昇させることができ、これにより、光情報の記録再生の
高速化が可能となる。一方、基材厚1.2mmの光ディ
スク35の記録再生に関しては、主に中心部レンズ面2
6bでおこなうので、外周部レンズ面26aの正弦条件
を不満足にしたことによる影響は小さく、性能の劣化は
許容できる範囲である。なお、以上では輪帯状レンズ面
が2つのときについて説明した。しかし、輪帯状レンズ
面が3つ以上の場合でも、基材厚が薄い光ディスクに集
光するように設計されたレンズ面のコマ収差の発生を抑
えれば、同様に光ディスクの高速記録再生が可能であ
る。また、上述の実施形態においては、光ディスクにつ
いての記録再生について説明したが、本発明は、光磁気
記録媒体についても適用できる。
【0020】
【発明の効果】本発明の対物レンズを用いると、対物レ
ンズ駆動装置にローリングモードの共振が起きても、そ
れによって発生するコマ収差は小さく抑えられているの
で、光情報の記録再生の高速化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の光ヘッドの図式的断
面図
【図2】 対物レンズ駆動装置の斜視図
【図3】 光情報記録再生装置の図式的な図
【図4】 対物レンズの傾きとコマ収差の関係のグラフ
【図5】 光の入射角とコマ収差の関係のグラフ
【図6】 本発明の第2実施形態の光ヘッドの図式的な
断面図
【図7】 本発明の第2実施形態の光ヘッドの図式的な
断面図
【図8】 本発明の第2実施形態の対物レンズの構成を
示す図
【符号の説明】
1 半導体レーザ、 2 プリズム、 3 集光
レンズ、 4ミラー、 5 対物レンズ、
6 光ディスク、 7 シリンドリカルレンズ、
8 光検出器、 9 対物レンズ駆動装置、
10光束、 11 光スポット、 12
反射光、 26 対物レンズ、 26a、26
b 輪帯状レンズ面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒方 大輔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H087 KA13 LA01 LA25 NA00 PA01 PA17 PB01 QA02 QA07 QA14 QA34 RA41 RA42 RA47 5D118 AA26 BA01 BB02 CD02 CD03 CD08 CF06 DA03 DA35 DC03 5D119 AA02 AA41 BA01 DA01 DA05 EC04 FA05 JA44 JA47 KA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光束を光情報媒体に収束する
    対物レンズにおいて、開口数を0.6以上とし、前記光
    情報媒体の法線に対して前記対物レンズの光軸が平行
    で、前記光情報媒体の法線に対して前記光束の中心軸が
    1度傾いたときに発生する波面収差の3次のコマ収差成
    分が0.02λrms(ただし、λは光束の波長)より
    大きく、前記光情報媒体の法線に対して前記光束の中心
    軸が平行で、前記光情報媒体の法線に対して前記対物レ
    ンズの光軸が1度傾いたときに発生する波面収差の3次
    のコマ収差成分が0.07λrmsより小さいことを特
    徴とする対物レンズ。
  2. 【請求項2】 光源からの光束を少なくとも2種類の基
    材厚の異なる光情報媒体のそれぞれに収束する対物レン
    ズにおいて、前記対物レンズの光軸を中心とする複数の
    輪帯状レンズ面を有し、 前記複数の輪帯状レンズ面のうち少なくとも1つの輪帯
    状レンズ面は、前記光情報媒体のうち基材厚の薄い光情
    報媒体に対して集光したとき、前記光情報媒体の法線に
    対して前記対物レンズの光軸が平行で、前記光情報媒体
    の法線に対して前記光束の中心軸が1度傾いたときに発
    生する波面収差の3次のコマ収差成分が0.02λrm
    s(ただし、λは光束の波長)より大きく、前記光情報
    媒体の法線に対して前記光束の中心軸が平行で、前記光
    情報媒体の法線に対して前記対物レンズの光軸が1度傾
    いたときに発生する波面収差の3次のコマ収差成分が
    0.07λrmsより小さいことを特徴とする対物レン
    ズ。
  3. 【請求項3】 前記複数の輪帯状レンズ面は、前記対物
    レンズの光軸に近い中心部レンズ面と、前記対物レンズ
    の光軸から遠い外周部レンズ面とを備え、この外周部レ
    ンズ面が前記の少なくとも1つの輪帯状レンズ面である
    請求項2に記載された対物レンズ。
  4. 【請求項4】 光源と、 光源から出射した光束を光情報媒体に収束する請求項1
    から請求項3のいずれか1項に記載の対物レンズと、 光情報媒体から反射される光束を検出して電気信号を発
    生する検出器と、 対物レンズを光情報媒体に追従させる駆動装置とからな
    る光ヘッド。
  5. 【請求項5】 光情報媒体を回転駆動する回転部と、 光源と、光源から出射した光束を光情報媒体に収束する
    対物レンズと、光情報媒体から反射される光束を検出し
    て電気信号を発生する検出器と、対物レンズを光情報媒
    体に追従させる駆動装置とを備える、請求項4に記載の
    光ヘッドと、 前記検出器により検出された信号に基づいて前記光ヘッ
    ドを制御する制御部と、 前記光情報媒体に情報を記録再生する記録再生手段とを
    備える光情報記録再生装置。
JP11144899A 1999-05-25 1999-05-25 対物レンズ、光ヘッドおよび光情報記録再生装置 Pending JP2000339740A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7289417B2 (en) 2002-09-03 2007-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Lens correcting wavefront error caused by tilt and optical pickup using same
CN100412968C (zh) * 2003-09-08 2008-08-20 株式会社理光 物镜、光拾取装置和光信息处理装置
JP2009070560A (ja) * 2002-02-22 2009-04-02 Konica Minolta Holdings Inc 光ピックアップ装置の対物光学素子、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置

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