JP2000339558A - 防災監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】メインＣＰＵが故障したとしても火災時には他
設備への移報や音響装置の鳴動等の最低限の機能だけは
確保する。 【解決手段】防災監視装置１は、火災感知器７からの発
報信号を受信して感知器回線単位に火災信号を判定する
１又は複数のローカルＣＰＵ４、ローカルＣＰＵ４を一
括管理しローカルＣＰＵ４で判定した火災信号を受信し
て警報及び制御等の火災対応処理を行うメインＣＰＵ
２、及びメインＣＰＵ２の移報指示に基づき音響装置や
他設備等の設備機器に移報信号を出力して動作させる移
報回路１７を備える。これに異常検出部２２、バックア
ップ指示部２３及びバックアップ移報回路２１を備えた
バックアップ移報部を設け、メインＣＰＵ４の異常を検
出している状態でローカルＣＰＵ４で火災信号を判定し
たときに、音響装置１９や他設備２０等の設備機器に移
報信号を出力して動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、火災感知器を接続
した感知器回線単位に火災を監視する防災監視装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばＰ型として知られた回線単
位で火災を監視して制御する防災監視装置としては例え
ば図５のものがある。

【０００３】図５において、防災監視装置１０１には、
メインＣＰＵ１０２と回線ユニット１０３が設けられ、
回線ユニット１０３にはローカルＣＰＵが設けられてい
る。ローカルＣＰＵ１０４は、火災受信回路１０５によ
る火災感知器１０７からの発報信号を受信し、感知器回
線単位に火災信号を判定する。

【０００４】メインＣＰＵ１０２はローカルＣＰＵ１０
４を一括管理し、ローカルＣＰＵ１０４で判定した火災
信号を受信して警報及び制御等の火災対応処理を行う。
例えばローカルＣＰＵ１０４に対する制御指示で、制御
出力回路１０９を作動して地区音響装置１１１を鳴動し
たり、防排煙機器１１２を作動させる。この場合、防排
煙機器１１２の作動状態は確認信号受信回路１１３で受
信され、ローカルＣＰＵ１０４で状態を認識できる。

【０００５】更にメインＣＰＵ１０２に対しては移報回
路１１７が設けられる。メインＣＰＵ１０２でローカル
ＣＰＵ１０４からの火災信号を受信すると、防災監視装
置１０１で火災の警報表示を行う。同時に移報回路１１
７に移報指示信号Ｅ１１を出力して抵抗Ｒ１１，Ｒ１２
でバイアスされたトランジスタＱ１１のオンにより移報
リレーＢを作動し、そのリレー接点ｂ１１，ｂ１２をオ
ンする。

【０００６】このためリレー接点ｂ１１のオンで電源１
１８からベル１１９に駆動電源を供給して鳴動し、また
他設備１２０にリレー接点ｂ１２のオンによる移報信号
（接点信号）を出力して動作させる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の防災監視装置にあっては、メインＣＰＵ１０
２が故障等により正常に機能しなくなった場合には、火
災が発生したとしても、移報回路１１７が全く動作しな
いものになってしまい、ベル１１９や他設備１２０等の
設備機器に対し移報出力ができなくなる問題があった。

【０００８】本発明は、このような問題を解決するた
め、メインＣＰＵが故障したとしても火災時には他設備
への移報や音響装置の鳴動等の最低限の機能だけは確保
できるようにした防災監視装置を提供することを目的と
する。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は次のように構成する。

【００１０】まず本発明は、火災感知器からの発報信号
を受信して感知器回線単位に火災信号を判定する１又は
複数のローカルＣＰＵ、ローカルＣＰＵを一括管理しロ
ーカルＣＰＵで判定した火災信号を受信して警報及び制
御等の火災対応処理を行うメインＣＰＵ及びメインＣＰ
Ｕの移報指示に基づき音響装置や他設備等の設備機器に
移報信号を出力して動作させる移報回路を備えた防災監
視装置を対象とする。

【００１１】このような防災監視装置につき、本発明
は、メインＣＰＵの異常を検出している状態で、ローカ
ルＣＰＵで火災信号を判定したときに、設備機器に移報
信号を出力して動作させるバックアップ移報部を設けた
ことを特徴とする。このため、メインＣＰＵが故障した
としても、最低限の機能は確保でき、信頼性が向上す
る。

【００１２】ここでバックアップ移報部は、メインＣＰ
ＵからローカルＣＰＵに定期的に送出されるポーリング
信号に基づいてメインＣＰＵの異常を検出する異常検出
部と、ローカルＣＰＵで火災信号を判定し且つ異常検出
部でメインＣＰＵの異常を検出したときに、移報のバッ
クアップ指示を行うバックアップ指示部と、バックアッ
プ指示部の指示で移報リレーを作動してそのリレー接点
のオンにより設備機器に移報信号を出力するバックアッ
プ移報回路とを備える。

【００１３】また、バックアップ移報部の別の形態にあ
っては、メインＣＰＵの動作異常を監視するウォッチド
ックタイマと、ローカルＣＰＵで火災信号を判定したと
きに、移報のバックアップ指示を行うバックアップ指示
部と、ウォッチドックタイマによるメインＣＰＵの異常
動作の検出出力で異常検出リレーを復旧してそのリレー
接点をオンし、バックアップ指示部の指示で移報リレー
を動作してそのリレー接点のオンし、両方のリレー接点
の論理積をとることにより設備機器に移報信号を出力す
るバックアップ移報回路とを備えたことを特徴とする。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１は本発明の防災監視装置の第
１実施形態を示した回路ブロック図である。

【００１５】図１において、本発明の防災監視装置１に
は、メインＣＰＵ２が設けられ、メインＣＰＵ２に対し
ては、回線ユニット３を接続している。この回線ユニッ
ト３は、通常複数設けられるが、その１つを代表して示
している。回線ユニット３にはローカルＣＰＵ４が設け
られ、メインＣＰＵ２との間でシリアル通信により監視
と制御のためのデータ通信を行なっている。

【００１６】ローカルＣＰＵ４に対しては火災受信回路
５が設けられる。火災受信回路５からは受信回線６ａが
引き出され、火災感知器７を接続している。火災感知器
７は火災を検出すると受信回線６ａを低インピーダンス
に短絡して発報電流を流すことで発報信号を火災受信回
路５に出力し、一度発報すると受信回線６ａによる電源
供給を遮断しない限り復旧しない自己保持型となってい
る。

【００１７】火災受信回路５に対応して制御出力回路９
が設けられる。制御出力回路９は、回線ユニット３の回
路基板とは別のリレー基板８に実装されている。制御出
力回路９からは制御回線１０ａ，１０ｂが引き出されて
いる。制御回線１０ａには地区音響装置１１が接続され
る。また制御回線１０ｂには防排煙機器１２が接続され
る。

【００１８】ここで受信回線６ａの種別が火報用であっ
た場合には、メインＣＰＵ２側からの制御指示に基づき
制御出力回路９は制御回線１０ａの地区音響装置１１に
制御起動信号を出力して地区音響鳴動を行なう。また受
信回線６ａの種別が防排煙用であった場合には、メイン
ＣＰＵ２からの制御指示に基づき制御出力回路９は制御
回線１０ｂの防排煙機器１２に対し制御起動信号を出力
して防排煙機器１２を作動する。

【００１９】回線ユニット３の火災受信回路５は、例え
ば１０回線分設けられ、これに対応して制御出力回路９
も１０回線分設けられ、必要に応じて火災受信回路５と
制御出力回路９について火報用、防排煙用、更にはその
他の信号受信と移報出力用に種別を設定することができ
る。この種別設定はメインＣＰＵ２側で登録している回
線番号毎の種別設定情報に従って処理される。

【００２０】更に回線ユニット３には火報用や防排煙用
以外の例えば表示盤１４ａなどに移報信号を出力するた
めの移報出力回路１４も設けられている。

【００２１】ローカルＣＰＵ４には火災判定部１６が設
けられている。火災判定部１６は、火災受信回路５から
の出力信号を、例えば１００ミリ秒ごとにＡ／Ｄ変換す
ることにより取り込んで火災信号を判断している。この
火災信号判断において、火災判定部１６は例えば遅延カ
ウンタを使用しており、火災感知器７が発報すると火災
受信回路５は発報受信信号を出力するが、火災判定部１
６は遅延カウンタにより発報受信信号が例えば１秒間継
続したことを判定して火災信号と判断し、火災信号をメ
インＣＰＵ２に送信する。

【００２２】メインＣＰＵ２には受信制御部１５が設け
られる。受信制御部１５はメインＣＰＵ２に対して接続
している複数のローカルＣＰＵ４を一括管理しており、
ローカルＣＰＵ４の火災判定部１６で判定した火災信号
を受信すると蓄積処理を行い、火災が断定されると、火
災信号が判定された火災感知器７の受信回線６ａ単位に
予め登録されている種別情報や連動情報に基づき対応す
る地区音響装置１１や防排煙機器１２を制御起動するた
めの指示を行なう。

【００２３】また受信制御部１５は防災監視装置１自身
での火災の代表表示や警報出力を行ない、更に防災監視
装置１に対し外部に接続しているベル等の音響装置１９
や他設備２０に対する移報出力を行なう。

【００２４】この移報出力のためメインＣＰＵ２に対し
ては、移報回路１７が設けられている。移報回路１７は
抵抗Ｒ１，Ｒ２、トランジスタＱ１及び移報リレーＢで
構成される。移報リレーＢはリレー接点ｂ１，ｂ２を持
っている。リレー接点ｂ１は音響装置１９に対する移報
出力を行ない、またリレー接点ｂ２は他設備２０に対す
る移報出力を行なう。

【００２５】このような防災監視装置１の構成に加えて
本発明にあっては、メインＣＰＵ２の異常を検出してい
る状態で、ローカルＣＰＵ４で火災信号を判定した時に
音響装置１９や他設備２０などの設備機器に対し移報信
号を出力して動作させるバックアップ移報部として、ロ
ーカルＣＰＵ４の異常検出部２２とバックアップ指示部
２３及びローカルＣＰＵ４に対し外部接続されたバック
アップ移報回路２１を設けている。

【００２６】異常検出部２２は、メインＣＰＵ２が定期
的にローカルＣＰＵ４に送ってくるポーリング信号を監
視しており、予め定めた一定周期を越えてメインＣＰＵ
２からポーリング信号が送られてこないことを判定する
と、メインＣＰＵ２に異常が起きたか、或いはメインＣ
ＰＵ２との間のシリアル通信に異常が起きたかを判定
し、メインＣＰＵ２の異常検出結果をバックアップ指示
部２３に通知する。

【００２７】バックアップ指示部２３は、火災判定部１
６で火災信号を判定した際に異常検出部２２よりメイン
ＣＰＵ２の異常検出の通知が行なわれていると、メイン
ＣＰＵ２による移報ができないことから、これに代えて
バックアップ移報回路２１に対し、移報のバックアップ
指示信号Ｅ２を出力する。

【００２８】ローカルＣＰＵ４側に設けられたバックア
ップ移報回路２１は、抵抗Ｒ３，Ｒ４、トランジスタＱ
２、火災移報リレーＦ及びそのリレー接点ｆ１，ｆ２で
構成される。バックアップ移報回路２１は、バックアッ
プ指示部２３よりバックアップ指示信号Ｅ２を受ける
と、トランジスタＱ２のオンにより火災移報リレーＦを
作動し、そのリレー接点ｆ１，ｆ２を閉じる。リレー接
点ｆ１は音響装置１９の移報出力用に設けられ、またリ
レー接点ｆ２は他設備２０の移報出力用に設けられてい
る。

【００２９】音響装置１９は防災監視装置１に設けてい
る電源１８からの動作電源の供給により鳴動するが、こ
の音響装置１９に対する制御回線に移報リレーＢのリレ
ー接点ｂ１と火災移報リレーＦのリレー接点ｆ１を並列
接続して挿入し、リレー接点ｂ１またはｆ１のいずれか
一方のオンにより音響装置１９に動作電源を供給して鳴
動できるようにしている。

【００３０】また他設備２０に対する移報出力のための
信号回線に対しても、移報リレーＢのリレー接点ｂ２と
火災移報リレーＦのリレー接点ｆ２を並列接続してお
り、リレー接点ｂ２またはリレー接点ｆ２のいずれか一
方のオンにより無電圧の接点信号を移報信号として他設
備２０に出力するようにしている。

【００３１】図２は、図１の防災監視装置１に設けたロ
ーカルＣＰＵ４における火災判定処理のフローチャート
である。この火災判定処理は例えば１００ミリ秒単位に
起動される。火災判定処理が起動されるとステップＳ１
でローカルＣＰＵ４は火災受信回路５からの発報受信信
号をＡ／Ｄ変換してチェックする。

【００３２】この発報受信信号のチェックでステップＳ
２で回線発報信号がないことが判定されるとステップＳ
３に進み、遅延カウンタＡを１秒間の火災信号を判定す
るための初期値となるＡ＝１０、即ち遅延時間１秒をセ
ットする。

【００３３】ステップＳ２で回線発報信号が判別される
と、ステップＳ４で遅延カウンタＡを１つデクリメント
する。この様なＡ／Ｄ変換による発報受信信号のチェッ
クで回線発報信号が１０回連続して判別されると、即ち
１００ミリ秒ごとの火災判定処理が１０回行なわれるこ
とで１秒経過すると遅延カウンタＡがＡ＝０となり、こ
の時ステップＳ５からステップＳ６に進み、火災信号と
判定する。

【００３４】次にステップＳ７で異常検出部２２による
メインＣＰＵ２からの定期的なポーリング信号に基づく
伝送が正常か否かチェックする。定期的にポーリング信
号が得られている正常な伝送状態ではステップＳ８に進
み、火災信号をメインＣＰＵ２に送信する。

【００３５】一方、ステップＳ７で伝送に異常があるこ
とを判定すると、ステップＳ９に進み、バックアップ指
示信号Ｅ２をバックアップ移報回路２１に出力して火災
移報リレーＦを作動する。このためバックアップ移報回
路２１のリレー接点ｆ１，ｆ２がオンし、リレー接点ｆ
１のオンで電源１８からリレー接点ｆ１を介して音響装
置１９に動作電源が供給され、メインＣＰＵ２が異常を
起こしていても音響装置１９を火災信号に基づいて鳴動
することができる。

【００３６】またバックアップ移報回路２１のリレー接
点ｆ２のオンにより、他設備２０に対し無電圧のリレー
接点信号を移報信号として出力し、メインＣＰＵ２が異
常を起こしていても火災判定結果に基づいて他設備２０
を移報動作させることができる。

【００３７】図３は本発明の第２実施形態を示した回路
ブロック図であり、この実施形態にあっては、メインＣ
ＰＵ２の異常監視をウォッチドッグタイマで行なうよう
にしたことを特徴とする。

【００３８】図３において、メインＣＰＵ２、回線ユニ
ット３、ローカルＣＰＵ４、火災受信回路５、火災感知
器７、リレー基板８の制御出力回路９、地区音響装置１
１、防排煙機器１２、確認信号受信回路１３は図１の第
１実施形態と同じである。またメインＣＰＵ２には受信
制御部１５が設けられ、ローカルＣＰＵ４には火災判定
部１６が設けられ、これらの処理機能も図１の実施形態
と同じである。

【００３９】メインＣＰＵ２の火災信号受信時の移報出
力は移報回路１７で行なわれ、図１の実施形態と同様、
音響装置１９及び他設備２０に対し移報出力を行なうよ
うにしており、移報回路１７も同じ構成である。

【００４０】一方、図３の第２実施形態にあっては、メ
インＣＰＵ２の異常を検出するためウォッチドッグタイ
マ２５を設けている。ウォッチドッグタイマ２５はソフ
トウェアによる監視タイマであり、予め定めた一定時間
ごとにリセット動作を行ない、リセット動作が正常に行
なわれていればメインＣＰＵ２は正常に動作しているも
のとしてＣＰＵ動作信号Ｅ２を出力する。

【００４１】メインＣＰＵ２が暴走などの異常を起こす
と一定時間を越えてウォッチドッグタイマ２５にリセッ
トがかからず、メインＣＰＵ２の異常を検出してウォッ
チドッグタイマ２５はＣＰＵ動作信号Ｅ２をオフする。

【００４２】ウォッチドッグタイマ２５からのＣＰＵ動
作信号Ｅ２は、バックアップ移報回路２１を構成する抵
抗Ｒ５，Ｒ６、トランジスタＱ３、ＣＰＵ動作検出リレ
ーＲを備えたリレー駆動回路に入力されている。このＣ
ＰＵ動作検出リレーＲと並列にはＬＥＤを用いたＣＰＵ
動作表示灯２６が抵抗Ｒ７を介して接続されている。

【００４３】ウォッチドッグタイマ２５からメインＣＰ
Ｕ２の正常動作を示すＣＰＵ動作信号Ｅ２が出力されて
いると、トランジスタＱ３のオンによりＣＰＵ動作リレ
ーＲが作動し、そのリレー接点ｒ１，ｒ２を破線のよう
に開いている。この時、トランジスタＱ３のオンにより
同時にＣＰＵ動作表示灯２６が点灯し、メインＣＰＵ２
の正常動作を表示している。

【００４４】メインＣＰＵ２のプログラム暴走などの異
常が起きると、ウォッチドッグタイマ２５のリセットが
行なわれずＣＰＵ動作信号Ｅ２がオフとなり、これによ
りトランジスタＱ３もオフし、ＣＰＵ動作検出リレーＲ
が作動状態に復旧する。このためリレー接点ｒ１，ｒ２
は図示のようにオンすることになる。勿論ＣＰＵ動作表
示灯２６も消灯する。

【００４５】ローカルＣＰＵ４にはメインＣＰＵ２の異
常検出がウォッチドッグタイマ２５で行なわれることか
らバックアップ指示部２４のみが設けられる。このバッ
クアップ指示部２４は図１の実施形態とは異なり、火災
判定部１６で火災信号が判定されるとバックアップ移報
回路２１に対しバックアップ指示信号Ｅ３を出力する。

【００４６】バックアップ指示信号Ｅ３は抵抗Ｒ３，Ｒ
４、トランジスタＱ２及び火災移報リレーＦを備えたリ
レー駆動回路に入力され、トランジスタＱ２のオンによ
り火災移報リレーＦを作動し、そのリレー接点ｆ１，ｆ
２をオンする。

【００４７】音響装置１９に対する移報出力は、移報回
路１７の移報リレーＢのリレー接点ｂ１とバックアップ
移報回路２１の火災移報リレーＦのリレー接点ｆ１及び
ＣＰＵ動作検出リレーＲのリレー接点ｒ１を用いて行な
われている。即ち電源１８に対しリレー接点ｂ１を介し
て音響装置１９に対する制御回線を接続する。

【００４８】またリレー接点ｂ１と並列にリレー接点ｒ
１，ｆ１を直列接続した回線を接続する。このため音響
装置１９はリレー接点ｂ１のみがオンしたときに電源１
８からの駆動電源の供給を受けて鳴動する。またリレー
接点ｂ１がオフした状態でリレー接点ｒ１，ｆ１の両方
がオンすると、電源１８から動作電源の供給を受けて鳴
動する。

【００４９】他設備２０に対する移報出力はリレー接点
ｂ２，ｆ２，ｒ２で行なわれる。他設備２０からの移報
用の信号回線はリレー接点ｂ２に接続される。またリレ
ー接点ｂ２の接続回線と並列にリレー接点ｆ２，ｒ２を
直列接続した回線が接続される。このため他設備２０は
リレー接点ｂ２のみがオンした場合、またはリレー接点
ｒ２，ｆ２の両方がオンした場合に無電圧のリレー接点
信号による移報出力を受けることになる。

【００５０】図４は図３のローカルＣＰＵ４による火災
判定処理のフローチャートである。この火災判定処理に
あっては、図２のステップＳ７におけるメインＣＰＵ２
との伝送が正常か異常かの判定とステップＳ９のＦリレ
ーの作動がなくなり、ステップＳ６で火災信号を判定す
ると、ステップＳ７で火災信号をメインＣＰＵ２に送信
した後、ステップＳ８でバックアップ指示信号Ｅ３を出
力してバックアップ移報回路２１の火災移報リレーＦを
作動するようにした点が異なる。

【００５１】次に図３の第２実施形態の動作を説明す
る。図４の火災判定処理に従ってローカルＣＰＵ４で火
災信号が判定されると、メインＣＰＵ２に判定した火災
信号が送信され、受信制御部１５は代表警報や表示、更
には移報出力などのための火災対応処理を行なう。

【００５２】これに伴い移報回路１７に移報指示信号Ｅ
１が出力され、トランジスタＱ１のオンによりリレーＢ
を作動する。このためリレー接点ｂ１がオンして音響装
置１９に動作電源を供給して鳴動する。同時にリレー接
点ｂ２もオンし、他設備２０に無電圧の接点信号を出力
して移報出力を行なう。

【００５３】一方、ローカルＣＰＵ４にあっては、火災
判定部１６による火災判定結果に基づきバックアップ指
示部２４がバックアップ指示信号Ｅ３を出力し、トラン
ジスタＱ２のオンにより火災移報リレーＦを作動し、そ
のリレー接点ｆ１，ｆ２を閉じる。

【００５４】しかしながら、この時、ウォッチドッグタ
イマ２５はメインＣＰＵ２の正常動作を検出してＣＰＵ
動作信号Ｅ２を出力しており、トランジスタＱ３のオン
によりＣＰＵ動作検出リレーＲが作動して破線のように
リレー接点ｒ１，ｒ２をオフしている。このためリレー
接点ｆ１，ｆ２がオンしても音響装置１９や他設備２０
に対する移報出力とは直接関係しない。

【００５５】次にメインＣＰＵ２が異常を起こしている
状態でローカルＣＰＵ４で火災判定が行なわれたとす
る。この場合にはウォッチドッグタイマ２５がメインＣ
ＰＵ２の異常を検出してＣＰＵ動作信号Ｅ２を停止して
おり、トランジスタＱ３のオフでＣＰＵ動作検出リレー
Ｒが復旧し、そのリレー接点ｒ１，ｒ２は図示のように
オンしている。

【００５６】このためローカルＣＰＵ４の火災判定部１
６で火災判定が行なわれると、バックアップ指示部２４
によるバックアップ指示信号Ｅ３の出力で火災移報リレ
ーＦが作動し、そのリレー接点ｆ１，ｆ２が閉じると、
この時リレー接点ｒ１，ｒ２が閉じていることからメイ
ンＣＰＵ２の異常でリレー接点ｂ１，ｂ２がオンしなく
とも音響装置１９の鳴動及び他設備２０に対する移報出
力を正常に行なうことができる。

【００５７】尚、上記の実施形態は移報出力をリレー駆
動回路で実現し、そのリレー接点の接続構成で論理的な
条件を作り出しているが、リレー回路を用いずに論理回
路として実現しても良いことは勿論である。

【００５８】また図３の実施形態にあっては、ウォッチ
ドッグタイマ２５の出力でＣＰＵ動作リレーＲを作動し
ているが、このウォッチドッグタイマ２５の出力をロー
カルＣＰＵ４に与え、これによってメインＣＰＵ２の異
常を検出して必要なバックアップ指示を行なうようにし
ても良い。更に、本発明は上記の実施形態に限定され
ず、その目的と利点を損なわない範囲で適宜の変形を含
む。

【００５９】

【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、防災監視装置に設けているメインＣＰＵが故障した
としてもローカルＣＰＵが正常に動作している限りメイ
ンＣＰＵが行なっていた火災時の他設備への移報や音響
装置の鳴動などの最低限の機能を確保することができ、
防災監視装置の信頼性を大幅に向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態の回路ブロック図

【図２】図１のローカルＣＰＵによる火災判定処理のフ
ローチャート

【図３】本発明の第２実施形態の回路ブロック図

【図４】図３のローカルＣＰＵによる処理動作のフロー
チャート

【図５】従来装置の回路ブロック図

【符号の説明】

１：防災監視装置 ２：メインＣＰＵ ３：回線ユニット ４：ローカルＣＰＵ ５：火災受信回路 ６ａ，６ｂ：受信回線 ７：火災感知器 ８：リレー基板 ９：制御出力回路 １０ａ，１０ｂ：制御回線 １１：地区音響装置 １２：防排煙機器 １３：確認信号受信回路 １４：移報出力回路 １４ａ：表示盤 １５：受信制御部 １６：火災判定部 １７：移報回路 １８：電源 １９：音響装置 ２０：他設備 ２１：バックアップ移報回路 ２２：異常検出部 ２３，２４：バックアップ指示部 ２５：ウォッチドックタイマ ２６：ＣＰＵ動作表示灯 Ｂ：移報リレー Ｆ：火災移報リレー Ｒ：ＣＰＵ異常検出リレー ｂ１，ｂ２，ｆ１，ｆ２，ｒ１，ｒ２：リレー接点

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】火災感知器からの発報信号を受信して感知
   器回線単位に火災信号を判定する１又は複数のローカル
   ＣＰＵと、 前記ローカルＣＰＵを一括管理し、ローカルＣＰＵで判
   定した火災信号を受信して警報及び制御等の火災対応処
   理を行うメインＣＰＵと、 前記メインＣＰＵの移報指示に基づき音響装置や他設備
   等の設備機器に移報信号を出力して動作させる移報回路
   と、を備えた防災監視装置に於いて、 前記メインＣＰＵの異常を検出している状態で、前記ロ
   ーカルＣＰＵで火災信号を判定したときに、前記設備機
   器に移報信号を出力して動作させるバックアップ移報部
   を設けたことを特徴とする防災監視装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の防災監視装置に於いて、前
   記バックアップ移報部は、 前記メインＣＰＵからローカルＣＰＵに定期的に送出さ
   れるポーリング信号に基づいてメインＣＰＵの異常を検
   出する異常検出部と、 前記ローカルＣＰＵで火災信号を判定し且つ前記異常検
   出部でメインＣＰＵの異常を検出したときに、移報のバ
   ックアップ指示を行うバックアップ指示部と、 前記バックアップ指示部の指示で移報リレーを作動して
   そのリレー接点のオンにより前記設備機器に移報信号を
   出力するバックアップ移報回路と、を備えたことを特徴
   とする防災監視装置。
3. 【請求項３】請求項１記載の防災監視装置に於いて、前
   記バックアップ移報部は、 前記メインＣＰＵの動作異常を監視するウォッチドック
   タイマと、 前記ローカルＣＰＵで火災信号を判定したときに、移報
   のバックアップ指示を行うバックアップ指示部と、 前記ウォッチドックタイマによるメインＣＰＵの異常動
   作の検出出力で異常検出リレーを復旧してそのリレー接
   点をオンし、前記バックアップ指示部の指示で移報リレ
   ーを動作してそのリレー接点のオンし、両方のリレー接
   点の論理積をとることにより前記設備機器に移報信号を
   出力するバックアップ移報回路と、を備えたことを特徴
   とする防災監視装置。