JP2000335988A - 無機質板の製造方法 - Google Patents

無機質板の製造方法

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JP2000335988A
JP2000335988A JP14661699A JP14661699A JP2000335988A JP 2000335988 A JP2000335988 A JP 2000335988A JP 14661699 A JP14661699 A JP 14661699A JP 14661699 A JP14661699 A JP 14661699A JP 2000335988 A JP2000335988 A JP 2000335988A
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JP
Japan
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plate
real part
sealer
cement
real parts
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JP14661699A
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Masaaki Kubo
雅昭 久保
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削加工により形成された実部の表面に剥離
しにくい塗膜を形成することができる無機質板の製造方
法を提供する。 【解決手段】 セメントを成分とする板材3に切削加工
を施すことにより実部1を形成する。実部1の裏面9側
から吸引しながら実部1の表面7にシーラー12を塗布
する。シーラー12の実部1への浸透性を高めて多く含
浸させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外装材(窯業系サ
イディングボード)に代表される建築用部材などとして
用いられる無機質板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、図3に示すような実加工され
た無機質板Aが提案されている。この無機質板Aは、一
方の端部に実部1を有すると共に実部1を形成した端部
と反対側の他方の端部に凹部2を有するものであり、無
機質板Aの実部1を隣接する他の無機質板Aの凹部2に
はめ込むようにして複数枚並べて使用するものである。
【0003】このような無機質板Aを製造するにあたっ
ては、まず、セメントと水を含むセメント材料を用いて
図4(a)に示すような平板状の板材3を形成し、次
に、板材3の一方の端部に板材3の表面4側から切削加
工を施して表面4側の余分な箇所6(図4(b)に点々
模様で示す)を除去して実部1を形成すると共に、板材
3の他方の端部に裏面5側から切削加工を施して余分な
箇所6を除去して凹部2を形成し、次に、図4(c)に
示すようにスプレー11を用いて、実部1の表面7を含
む板材3の表面4に水性のシーラー12(分散媒に水を
使用して合成樹脂のエマルジョンを分散したもの)を全
面に亘って塗布し、この後、図4(d)に示すように仕
上げ塗料13をスプレー11を用いて塗布するようにし
ている。
【0004】上記のような無機質板Aの製造方法におい
て、新しい切削刃物で切削加工を行った場合では、シー
ラーで形成される塗膜が実部1の表面7から容易に剥離
しないが、長期間の使用により古くなった切削刃物で切
削加工を行った場合では、シーラー12の塗膜が実部1
の表面7から容易に剥離するという問題があった。これ
は、切削加工の際に生じる切削屑が実部1の表面7に付
着して図5(a)(b)に示すような鱗状の付着層30
が形成されるためである。つまり、この付着層30は水
性のシーラー12の浸透性が低く、しかも付着している
だけで剥がれやすいので、実部1に含浸されるシーラー
12が少なくてシーラー12の塗膜と実部1の表面7と
の密着力を高くすることができず、シーラー12の塗膜
が実部1の表面7から容易に剥離するのであった。尚、
付着層30の存在は顕微鏡観察で確認されいる。
【0005】そこで、切削刃物を短期間で新しいものと
交換していくことによって、実部1の表面7に付着層3
0が形成されるのを防止し、容易に剥離しない塗膜を形
成することが考えられるが、切削刃物に費やす経費が多
くなって無機質板Aのコストアップにつながるなど経済
的に不利となる恐れがある。また、シーラー12として
分散媒に有機溶剤を使用した溶剤系のものを用いること
も考えられるが、溶剤系のシーラーは浸透性が高すぎて
塗膜が形成されにくくなることがあり、しかも、防爆設
備が必要となって、経済面や環境面から好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、切
削加工により形成された実部の表面に剥離しにくい塗膜
を形成することができる無機質板の製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
無機質板の製造方法は、セメントを成分とする板材3に
切削加工を施すことにより実部1を形成し、実部1の裏
面9側から吸引しながら実部1の表面7にシーラー12
を塗布することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0009】板材3は、普通ポルトランドセメントなど
のセメントと、高炉水砕スラグやフライアッシュなどの
混合材と、パルプなどの補強繊維とを水に分散混合して
セメント材料を調製し、このセメント材料の固形分(セ
メントと混合材と補強繊維)を抄造して平板状に成形
し、この成形物を養生硬化させることによって形成する
ことができる。セメント材料中の固形分の濃度や各固形
分の配合割合あるいは抄造の条件等の板材3の製造条件
は、目的とする無機質板Aの物性等により適宜変更する
ことができるが、例えば、比重は0.8〜1.5、厚み
は5〜30mmに形成することができる。
【0010】上記のように形成される図4(a)の板材
3において、板材3の一方の端部に板材3の表面4側か
ら切削加工を施して表面4側の余分な箇所6(図4
(b)に点々模様で示す)を除去して実部1を全長に亘
って形成すると共に、板材3の上記端部と反対側の他方
の端部に裏面5側から切削加工を施して余分な箇所6を
除去して凹部2を全長に亘って形成する。次に、図1に
示すように、実部1の裏面9に減圧器15を押し当て、
減圧器15による減圧で裏面9側から吸引しながら実部
1の表面7及び板材3の全面に水性のシーラー12をス
プレー11を用いて塗布する。シーラー12の塗布量や
減圧度は目的とする無機質板Aの物性等により適宜変更
することができる。シーラー12の塗布量は、例えば、
100〜200g/m2に設定することができ、100
g/m2未満では均一な塗布及び後述の仕上げ塗膜21
の補強効果が不十分になる恐れがあり、200g/m2
を超えると、シーラー12が完全に浸透しなくなる恐れ
がある。また、吸引の条件は、例えば、減圧度が10〜
500mmHgで2秒以上に設定するのが好ましく、シ
ーラー12が十分に実部1に浸透すればよい。この後、
図4(d)に示すように、実部1の表面7側及び板材3
の表面5側から仕上げ塗料13をスプレー11を用いて
塗布し、シーラー12と仕上げ塗料13を乾燥して焼き
付けすることによって、図3に示すような外形形状を有
する無機質板Aを形成することができる。
【0011】このように形成される本発明の無機質板A
において、実部1の表面7には図2に示すように、シー
ラー12から形成される下地塗膜20と仕上げ塗膜13
から形成される仕上げ塗膜21が形成されている。そし
て本発明では、実部1の裏面9側から吸引しながらシー
ラー12を塗布するので、実部1へのシーラー12の浸
透性を高めて多くのシーラー12を実部1に含浸させる
ことができ、シーラー12から形成される下地塗膜20
と実部1の表面7の密着性を高めることができて下地塗
膜20及び仕上げ塗膜21を実部1の表面7から剥離し
にくく形成することができるものである。
【0012】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0013】(実施例1〜9)40重量部のセメント
と、30重量部の高炉水砕スラグと、30重量部のフラ
イアッシュと、6重量部のパルプ、及び水を混合してセ
メント材料を調製し、これを抄造方式により平板状に成
形し、70℃の蒸気養生を3日間行って硬化させること
によって、パルプで補強されたセメント−スラグ−フラ
イアッシュを成分とする厚さ12mm、長さ3mの板材
3を形成した。
【0014】次に、上記の板材3を3000枚切削加工
した後の古い切削刃物を用いて、板材3に実部1と凹部
2を切削加工により形成した。この実部1の表面7には
図5に示すような付着層30が顕微鏡による観察により
確認された。
【0015】次に、実部1に裏面9側から吸引しながら
実部1の表面7及び板材3の全面に表1に示す種類の水
性のシーラー12をスプレー11を用いて塗布した。こ
のシーラー12は水を分散媒とし、アクリルエマルジョ
ンを含有するものである。また、シーラーの塗布量、減
圧度、吸引時間を表1に示す。次に、wet−wetの状態
で、実部1の表面7側及び板材3の表面4側から仕上げ
塗料13(大日本塗料社製のアクリル塗料)をスプレー
11を用いて塗布した。この後、60℃3分及び100
℃5分の条件でシーラー12と仕上げ塗料13を乾燥し
て焼き付けし、次に、常温まで冷却して無機質板Aを形
成した。
【0016】(比較例)吸引を行わなかった以外は、実
施例1と同様にして無機質板Aを形成した。
【0017】上記のように形成した無機質板Aを1日放
置した後、実部1にテープ剥離試験を施した。この試験
は、実部1の仕上げ塗膜21の表面に粘着テープを貼り
付けた後、粘着テープを引き剥がし、その時の下地塗膜
20及び仕上げ塗膜21の剥離の度合いを目視で確認し
た。結果を表1に示す。尚、表1において、○はテープ
剥離試験で下地塗膜20及び仕上げ塗膜21の剥離なし
を示し、△は小さく点状に剥離(プロット剥離)したこ
とを示し、×は大きく面状に剥離したことを示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明らかなように、比較例では下地
塗膜20及び仕上げ塗膜21の剥離が生じたのに対し
て、実施例1〜9ではほとんど剥離が生じなかった。
【0020】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、セメントを成分とする板材に切削加工を施すことに
より実部を形成し、実部の裏面側から吸引しながら実部
の表面にシーラーを塗布するので、切削加工により生じ
る切削屑が実部の表面に付着していてもシーラーの実部
への浸透性を高めて多く含浸させることができ、シーラ
ーから形成される塗膜と実部の表面の密着性を高めて切
削加工により形成された実部の表面に剥離しにくいシー
ラーの塗膜を形成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
【図2】同上の実部を示す断面図である。
【図3】同上の斜視図である。
【図4】(a)〜(d)は従来例を示す断面図である。
【図5】(a)は実部を示す断面図、(b)は実部を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 実部 3 板材 7 実部の表面 9 実部の裏面 12 シーラー A 無機質板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントを成分とする板材に切削加工を
    施すことにより実部を形成し、実部の裏面側から吸引し
    ながら実部の表面にシーラーを塗布することを特徴とす
    る無機質板の製造方法。
JP14661699A 1999-05-26 1999-05-26 無機質板の製造方法 Withdrawn JP2000335988A (ja)

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