JP2000335524A - 熱間充填容器詰飲料の製造方法及びその装置 - Google Patents

熱間充填容器詰飲料の製造方法及びその装置

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JP2000335524A
JP2000335524A JP11153548A JP15354899A JP2000335524A JP 2000335524 A JP2000335524 A JP 2000335524A JP 11153548 A JP11153548 A JP 11153548A JP 15354899 A JP15354899 A JP 15354899A JP 2000335524 A JP2000335524 A JP 2000335524A
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Yoshinori Asada
吉則 浅田
Shigeru Sakai
繁 坂井
Takeshi Iwashita
健 岩下
Chikako Haruhara
千加子 春原
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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  • Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間充填を必要とする容器詰飲料において、
密封シール面をパストライザー槽を必要とせずに効果的
に殺菌することができ、殺菌時間と設備コスト・設備ス
ペース及びエルギーコストを大幅に低減でき、短時間に
効率良く、しかもボトル口頂面の殺菌率を従来よりも向
上させるように殺菌する。 【解決手段】 容器洗浄装置1内、容器洗浄装置1と充
填装置2との間、充填装置2内、充填装置と密封装2置
と3の間の何れか1個所又は複数個所乃至は全てに容器
の密封シール面を加熱殺菌する密封シール面殺菌装置1
4、27、40又は50を設け、容器洗浄工程から容器
密封工程までの間に容器の密封シール面を加熱殺菌す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間充填容器詰飲
料の製造方法及びその装置、特に耐熱処理されたPET
ボトル等の合成樹脂ボトルに飲料を熱間充填してボトル
詰め飲料を製造する際の容器の密封シール面の殺菌方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、果汁飲料、ウーロン茶、ミネラル
ウォーター等の非炭酸飲料等をPETボトル等の容器に
密封充填する容器詰飲料の製造方法として、熱処理され
た耐熱容器に83℃〜95℃に加熱された内容液を熱間
充填(ホットパック充填法)し、内容液の熱によって使
用容器の内面を殺菌することが行われている。この方法
では、内容液が接触しない口部のヘッドスペース内壁及
びキャップ内面又はキャップ装着部を殺菌するために、
密封後にボトルを転倒又は横倒しにして容器口部に内容
液を接触させ、さらにパストライザー槽を通過させる方
法を付加している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特にキャッ
プ内面と接触して密封シール面となるボトル口頂面は、
キャップが密着し、且つ密封性を高めるためにその近傍
が三次元的に複雑な構造となっているため殺菌性が悪
く、容器を転倒させるのみでは該部に内容液を接触させ
ることは難しく殺菌効率が悪い。また、パストライザー
槽で熱水により外部から加熱するとしても、前記密封シ
ール面を殺菌温度に加熱するには、長時間の加熱を必要
とするため、自ずからパストライザー槽内の容器の殺菌
(搬送)工程が長くなり、パストライザー槽が大型にな
らざるをえなかった。従って、従来の熱間容器詰飲料の
殺菌方法は、パストライザー槽という大型の設備を必要
とすると共に、殺菌時間が長くなるという問題点があ
り、その分生産性を低下させていると共に、設備コスト
・エネルギーコスト及び設備スペースを増大させ、且つ
長時間加熱による容器の変形を生じさせ易い等の問題点
があった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑み創案されたもの
であって、熱間充填を必要とす容器詰飲料において、従
来効果的に殺菌できなかった密封シール面となるボトル
口頂面をパストライザー槽を必要とせずに効果的に殺菌
することができ、殺菌時間と設備コスト・設備スペース
及びエルギーコストを大幅に低減でき、短時間に効率良
く、しかもボトル口頂面の殺菌率を従来よりも向上させ
ることができ、且つ容器の熱変形をもたらさない熱間充
填容器詰飲料の製造方法及びその装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の熱間充填容器詰飲料の製造方法は、容器洗浄工程か
ら容器密封工程までの間に、容器の密封シール面を加熱
殺菌する密封シール面殺菌工程を設けたことを特徴とす
るものである。前記密封シール面殺菌工程は、容器洗浄
装置、容器洗浄装置から密封充填装置への容器搬送経
路、充填装置の何れか1個所又は複数個所に容器の密封
シール面を加熱殺菌する密封シール面殺菌装置を設けて
行うことができる。
【0006】容器洗浄装置での密封シール面殺菌工程
は、メインホールで転倒状態で支持されて回転搬送され
る容器の密封シール面を加熱殺菌するのが望ましく、そ
の場合は、密封シール面に熱水を噴射又は密封シール面
を熱水に浸漬することにより、密封シール面を効率良く
加熱殺菌することができる。また、容器洗浄装置から密
封充填装置へ移行中に容器の密封シール面を加熱殺菌す
る場合は、密封シール面に蒸気を噴射又は密封シール面
に熱板を接触させて伝熱殺菌により行うのが望ましい。
さらに、充填装置で内容液充填中に行う場合は、密封シ
ール面に熱板を接触させて伝熱殺菌により行うことで容
易に殺菌できる。
【0007】また、上記製造方法を実施するための本発
明に係る熱間充填容器詰飲料の製造装置は、容器洗浄装
置のメインホールの容器搬送経路に沿って、該メインホ
ールで転倒状態で支持されて回転搬送される容器の密封
シール面を加熱殺菌する密封シール面殺菌装置を設け
る、又は容器洗浄装置から密封充填装置への容器搬送経
路に、容器の密封シール面を加熱殺菌する密封シール面
殺菌装置を設ける、充填装置に容器の密封シール面を加
熱殺菌する密封シール面殺菌装置を設けるの何れかの手
段の1つ又は複数手段を組み合わせることによって達成
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。図1は、本発明の熱間充填容器詰飲料の製造
装置の実施形態である熱間充填PETボトル詰飲料の製
造ラインの要部を示す模式図である。図中、1は容器洗
浄装置、2は内容液を熱間充填する充填装置、3は密封
装置であり、以上の配置は従来の製造ラインと同様であ
る。また、図示を省略しているが、内容液が充填されて
密封装置に供給されるPETボトルの口部にキャップを
供給するキャップ供給装置、密封装置の下流側に必要に
応じてヘッドスペース部の殺菌のために密封された容器
を横倒しする横倒し装置又は転倒する転倒装置、及び密
封された容器を冷却する冷却槽が配置されている。しか
しながら、従来の熱間充填PETボトル詰飲料の製造ラ
インで設けられているパストライザー槽は本実施形態で
は設けられていない。なお、キャップ供給装置は、キャ
ップホッパーからのキャップ供給経路にキャップ殺菌装
置を配置し、容器に供給されるキャップを熱水又はスチ
ームの噴霧等により、殺菌処理するようになっている。
【0009】本発明は、熱間充填PETボトル詰飲料等
の製造ラインにおいて、ボトル口部の密封シール面を従
来よりも効率良く高殺菌率で殺菌することができ、しか
もパストライザー槽と比べてはるかに小型で安価に得る
ことができる密封シール面殺菌装置を設けることに特徴
があり、それによりパストライザー槽の省略を可能にし
ている。前記密封シール面殺菌装置は、図1に仮想線で
示すように、容器洗浄装置内、容器洗浄装置と充填
装置との間、充填装置内、充填装置と密封装置との
間の何れか1個所又は複数個所乃至は全てに設けること
が可能である。以下、上記乃至のそれぞれの個所に
おける密封シール面殺菌装置のそれぞれの実施形態につ
いて説明する。
【0010】図2は容器洗浄装置1に設ける場合を示
し、容器洗浄装置1のメインホイール10のc区間に密
封シール面殺菌装置を配置して、該区間を容器密封シー
ル面殺菌部としている。なお図において、a区間は容器
転倒回転部、b区間は容器洗浄部、d区間は容器付着液
排水分離部、e区間は容器正立回転部である。図の容器
洗浄装置において、容器(PETボトル)は入口コンベ
ヤ11により正立状態で搬送されてきて、入口ターレッ
ト12を介してメインホール10に供給され、a区間で
倒立状態に反転され、その状態でb区間に到る。b区間
では容器内に洗浄ノズルが挿入されて熱水又は常温水が
容器内部に噴射されると共に、外部にも噴射されて容器
内外部が洗浄される。次いで、c区間で後述する密封シ
ール面殺菌装置で容器の密封シール面を集中的に殺菌
し、d区間で容器付着液を排水分離させ、e区間で正立
状態に戻して、出口ターレット13を介して充填装置へ
の搬送コンベヤ14に供給し、充填装置2に搬送され
る。
【0011】図3は、前記c区間の容器密封シール面殺
菌部に設ける密封シール面殺菌装置の実施形態を示して
いる。本実施形態の密封シール面殺菌装置15は、メイ
ンホール10の回転経路のc区間に沿って装置本体の固
定部分に、該区間を倒立状態で通過する容器5の口部に
向けて複数個所から熱水を噴射するように複数の熱水洗
浄ノズルを配置してなる。図の実施形態では、約65℃
以上の熱水が供給される2本のマニホルド型の熱水パイ
プ16、17を配して、該熱水パイプから分岐して設け
られた熱水洗浄ノズル18、19、20により、容器5
の密封シール面6及び螺子部外周7に向けて下方斜めか
らと上方斜めから熱水を集中的に噴射するようにしてい
る。それにより、従来の方法では殺菌が困難であった密
封シール面6を効果的に殺菌することができる。
【0012】図4は、容器洗浄装置のc区間に設けられ
る密封シール面殺菌装置の他の実施形態を示している。
本実施形態の密封シール面殺菌装置15では、c区間を
通過する間に容器口部が熱水に浸漬することによって密
封シール面6を殺菌するようにしてある。即ち、c区間
にボトルの口部が浸漬するように浸漬チャンバー21を
配置して、該チャンバー21に熱水パイプ22により熱
水をオーバーフローさせながら供給する。メインホール
10と一体に回転する容器ホルダー23は、c区間に到
着すると図示しないカムにより下降することにより、該
容器ホルダー23に倒立状態で保持されている容器の口
部が浸漬チャンバー21の熱水内に浸漬し、容器ホルダ
ー23の回転に伴ってその状態で浸漬チャバー内を移動
する間に密封シール面6をはじめとする容器口部内外面
が加熱殺菌される。
【0013】次に、充填装置1から密封装置2への移行
中に設ける場合の実施形態を図5により説明する。本実
施形態の密封シール面殺菌装置27は、容器洗浄装置1
から充填装置2への容器搬送コンベヤ25の上方に沿っ
て断面コ字状の蒸気チャンバー28を配置してなる。該
蒸気チャンバー28は、容器口部に面する両側の側部内
壁29及び頂部内壁30に複数の蒸気噴射穴31が形成
され、頂部外壁には蒸気供給パイプ32が接続されてい
る。従って、該チャンバーに蒸気が供給されることによ
り、その下方を通過する容器の密封シール面6及び螺子
部外周7に向けて蒸気を直接噴射し、そこを加熱殺菌す
ることができる。なお、図5において、34は搬送スク
リュー、35は搬送ガイドである。
【0014】次に、充填装置2に設ける場合の実施形態
を図6により説明する。本実施形態における密封シール
面殺菌装置40は、充填装置2の充填液タンク41から
等ピッチで垂下して設けられている充填ヘッド42にお
いて、内容液充填中に容器の密封ール面6に接触する密
封フェルト43を熱板44により加熱して、加熱された
密封フェルト43が密封シール面6を押圧して接触する
ことによって、該部を加熱殺菌するものである。なお、
図中45はヒータ電線、46は充填装置のベーステーブ
ル、47は充填中の充填ノズルである。
【0015】図7は充填装置2から密封装置3への移行
中の中継ターレットに設ける場合の実施形態を示してい
る。本実施形態の密封シール面殺菌装置50は、断面形
状が図5に示す密封シール面殺菌装置27の蒸気チャン
バー28と同形状で且つ内壁に蒸気噴射穴を有する蒸気
チャンバー51を、図1に示すように、充填機の出口タ
ーレット53と密封装置3の入口ターレット54との中
継ターレット55の円弧軌道上部の固定部に円弧状に配
置してある。該構成によれば、内容物が充填されて密封
装置2に供給される充填済み容器を中継ターレット55
で搬送中に所定区間だけ容器の密封シール面6、及び螺
子部外周部に蒸気を噴射することによって、密封直前に
容器の密封シール面6及び螺子部外周部7等殺菌しにく
い個所を蒸気の熱により効率良く且つ確実に殺菌するこ
とができる。
【0016】さらに、図8は充填装置2から密封装置3
への移行中の中継ターレットに設ける場合の密封シール
面殺菌装置の他の実施形態を示している。本実施形態の
密封シール面殺菌装置60では密封シール面の殺菌手段
として蒸気噴射に代えて、熱板61を容器の密封シール
面に直接接触させて加熱殺菌するようにしたものであ
る。ヒータ62が内蔵された熱板61は、中継ターレッ
ト55の回転軸63の上端部にターレットの各ポケット
に対応して突出して設けられたブラケット64に上下方
向揺動駆動に設けられたアーム66に、スプリング67
を介して取り付けられている。アーム66の揺動駆動手
段として、回転軸63の上方の固定部分に設けられた外
周面がカム面となっている開閉カム68と、アーム66
の上面に設けられたカムロール69からなるカム機構を
採用し、アーム66をピポット軸65に設けられたスプ
リングにより付勢して、カムロール69が常時開閉カム
68に圧接するようにしている。
【0017】開閉カム68のカム面は、図1に仮想線で
示す区間では、図8の左側に示すように熱板61がポケ
ットに保持されている容器5の密封シール面に接触する
ようにアーム66を略水平状態に保つ略垂直面となって
おり、それ以外の区間ではアーム66が上向きに傾斜し
て熱板61が密封シール面から退避するように、傾斜凹
み面となっている。従って、中継ターレットのポケット
が密封シール面殺菌区間に到達すると、熱板62が容器
の密封シール面と接触することによって、密封シール面
を直接加熱して該部を効果的に殺菌することができる。
【0018】以上本発明の種々の実施形態を示したが、
本発明は上記実施形態に限らず、熱間充填するPETボ
トル等の容器の密封シール面を密封前に加熱殺菌すると
いう技術思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。
例えば、密封シール面殺菌装置は、上記実施形態で示し
た熱水噴射法、熱水浸漬法、蒸気噴射法、熱板接触法に
限らず、その他の手段、例えば熱風噴射等、種々の加熱
殺菌手段が採用でき、適用場所に応じて最適な殺菌手段
を採用すれば良い。なお、殺菌手段として紫外線ランプ
による殺菌方法又は薬液による殺菌方法も考えられる
が、紫外線殺菌の場合は、例えば密封シール面に菌が重
なって付着していると下層の菌まで短時間に殺菌するこ
とが困難であり、また薬液による場合は殺菌後に容器に
薬液が残留する問題があるので、密封シール面の殺菌手
段としては上記実施形態のように加熱殺菌手段が好まし
い。また、本発明によると熱間充填ボトル詰飲料の製造
ラインからパストライザー槽を廃止することが可能であ
るが、必要に応じて付加的にパストライザー槽を設けて
も良い。また、本発明は、熱間充填PETボトル詰飲料
に限らず、その他の熱間合成樹脂製容器詰飲料にも適用
できることはいうまでもない。
【0019】
【実施例】本発明の効果を確認するために、PETボト
ルの口部に供試菌としてAspergillus niger 胞子を10
6cfu接種して、上記図4と図3に示すような密封シール
面殺菌装置を備えた熱間充填容器詰飲料の製造装置によ
り、次の条件で熱間充填PETボトル詰飲料を製造し、
得られたボトル詰飲料の密封シール面の殺菌効果を確認
した。
【0020】実施例1 容器洗浄装置のc区間(図2)で図4に示す密封シール
面殺菌装置によりボトル口部を68℃(実施例1−1)
又は73℃(実施例1−2)の熱水に表1に示す時間だ
け浸漬して加熱殺菌し、該ボトルに83℃の内容液を熱
間充填し、該ボトルをキャップ殺菌装置で殺菌されたキ
ャップで密封し、その後30秒転倒したあと、冷却工程
を経て熱間充填PETボトル詰飲料を製造した。得られ
た該ボトル詰飲料を開栓し、ボトルの密封シール面の殺
菌効果を調べた。その結果を表1に示す。なお、以下の
表において、殺菌効果の単位Dは対数90%殺菌効率を
表し、◎が6D以上、○が4〜6D、△が2〜4Dの場
合、×が0〜2D以上である。一般に、殺菌効果が2D
以上であれば、殺菌効果があると判定されている。
【0021】
【表1】 なお、本実施例において、浸漬温度を63℃に設定し
て、浸漬時間を3秒、5秒、7秒にして殺菌を行った場
合は、所望の殺菌効果は得られなかった、
【0022】実施例2 同様に図3に示す密封シール面殺菌装置を採用した装置
において、熱水の噴霧流量1L/minのもとで、噴霧温度
を68℃(実施例2−1)、73℃(実施例2−2)、
78℃(実施例2−3)、83℃(実施例2−4)と変
えて密封シール面を殺菌して、実施例1と同様な工程を
経て製造された熱間充填PETボトル詰飲料の密封シー
ル面の殺菌効果を調べた。その結果を表2に示す。
【0023】
【表2】 なお、本実施例において、熱水の噴霧温度を63℃に設
定して、噴霧時間を3秒、5秒、7秒にして殺菌を行っ
た場合は、所望の殺菌効果は得られなかった。
【0024】実施例3 密封シール面の殺菌工程における熱水噴霧流量を0.7
5L/minにして、噴霧温度を73℃(実施例3−1)、
78℃(実施例2−2)、83℃(実施例2−3)、8
8℃(実施例2−4)と変えて密封シール面を殺菌し
て、実施例2と同様な方法で熱間充填PETボトル詰飲
料を得た。その場合の各噴霧温度における殺菌効果は、
表3に示す通りであった。
【0025】
【表3】 なお、本実施例において、噴霧温度を68℃に設定し
て、噴霧時間を3秒、5秒、7秒にして殺菌を行った場
合は、所望の殺菌効果は得られなかった。
【0026】以上の実験結果から明らかなように、本発
明によれば熱水浸漬で殺菌する場合は、熱水温度68℃
以上で僅かに3〜7秒間浸漬するだけで、密封シール面
を高殺菌率で殺菌することができ、後工程でパストライ
ザー槽での殺菌を全く必要としないで熱間充填PETボ
トル詰飲料を得ることができることが確認された。ま
た、熱水噴射で殺菌する場合は、熱水温度68℃での殺
菌効果は浸漬殺菌の場合よりよりも僅かに劣るが、熱水
浸漬殺菌の場合と同様に熱水温度68℃以上で僅かに3
〜7秒間噴霧するだけで、密封シール面を高殺菌率で殺
菌することができ、後工程でパストライザー槽での殺菌
を全く必要としないで熱間充填PETボトル詰飲料を得
ることができることが確認された。また、実験に供した
PETボトルの熱変形具合を観察したが、全てのボトル
に熱変形は認められなかった。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、熱間充
填容器詰飲料の製造において、簡単な方法及び装置で容
器の密封シール面をパストライザー槽を必要とせずに短
時間に効果的に殺菌することができ、殺菌時間と設備コ
スト・設備スペース及びエルギーコストを従来と比べて
大幅に低減でき、しかも従来のパストライザー槽による
殺菌法と比べて高殺菌率で殺菌することができる。ま
た、パストライザー槽で長時間加熱する必要がないか
ら、ボトルが変形することがなく良好な熱間充填容器詰
飲料を得るこことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る熱間充填容器詰飲料の
製造装置の要部配置を示す模式図である。
【図2】その容器洗浄装置の平面模式図である。
【図3】容器洗浄装置に配置した本発明の実施形態に係
る密封シール面殺菌装置の要部概略図である。
【図4】容器洗浄装置に配置した本発明の他の実施形態
に係る密封シール面殺菌装置の要部概略図である。
【図5】容器洗浄装置と充填装置との間に配置した本発
明の実施形態に係る密封シール面殺菌装置の要部概略図
である。
【図6】充填装置内に配置した本発明の実施形態に係る
密封シール面殺菌装置の要部概略図である。
【図7】充填装置と密封装置との間に配置した本発明の
実施形態に係る密封シール面殺菌装置の要部概略図であ
る。
【図8】充填装置と密封装置との間に配置した本発明の
実施形態に係る密封シール面殺菌装置の要部概略図であ
る。
【符号の説明】
1 容器洗浄装置 2 熱間充填装置 3 密封装置 5 容器 6 密封シール面 10 メインホール 15、27、40、50、60 密封シール面殺菌装置 16、17、22 熱水パイプ 18、19、20 ノズル 21 浸漬チャバー 28、51 蒸気チャンバー 31 蒸気噴射穴 42 充填ヘッド 43 密封フェルト 44、61 熱板 55 中継ターレット 63 回転軸 66 アーム 68 開閉カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B67C 7/00 B67C 7/00 (72)発明者 春原 千加子 神奈川県横浜市戸塚区上倉田町259−7− 803 Fターム(参考) 3B201 AA23 AA24 AB14 BB04 BB11 BB25 BB47 BB82 BB92 CB15 CC21 3E079 AA04 AB01 GG01 GG02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間充填容器詰飲料の製造方法におい
    て、容器洗浄工程から容器密封工程までの間に、容器の
    密封シール面を加熱殺菌する密封シール面殺菌工程を設
    けたことを特徴とする熱間充填容器詰飲料の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記密封シール面殺菌工程は、容器洗浄
    装置に密封シール面殺菌装置を設けて、前記容器洗浄装
    置のメインホールで転倒状態で支持されて回転搬送され
    る容器の密封シール面を加熱殺菌する工程よりなる請求
    項1記載の熱間充填容器詰飲料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記密封シール面殺菌工程は、容器洗浄
    装置から密封充填装置への容器搬送経路に密封シール面
    殺菌装置を設けて、容器洗浄装置から密封充填装置へ移
    行中の容器の密封シール面を加熱殺菌する工程よりなる
    請求項1又は2記載の熱間充填容器詰飲料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記密封シール面殺菌工程は、充填装置
    に密封シール面殺菌装置を設けて、内容液充填中に密封
    シール面を加熱殺菌する工程よりなる請求項1、2、又
    は3記載の熱間充填容器詰飲料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記密封シール面の加熱殺菌は、密封シ
    ール面に熱水を噴射又は密封シール面を熱水に浸漬する
    ことにより行う請求項1又は2記載の熱間充填容器詰飲
    料の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記密封シール面の加熱殺菌は、密封シ
    ール面に蒸気を噴射することにより行う請求項1〜4何
    れか記載の熱間充填容器詰飲料の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記密封シール面の加熱殺菌は、密封シ
    ール面に熱板を接触させて伝熱殺菌により行う請求項1
    〜4何れか記載の熱間充填容器詰飲料の製造方法。
  8. 【請求項8】 熱間充填容器詰飲料の製造装置におい
    て、容器洗浄装置のメインホールの容器搬送経路に沿っ
    て、該メインホールで転倒状態で支持されて回転搬送さ
    れる容器の密封シール面を加熱殺菌する密封シール面殺
    菌装置を設けてなることを特徴とする熱間充填容器詰飲
    料の製造装置。
  9. 【請求項9】 熱間充填容器詰飲料の製造装置におい
    て、容器洗浄装置から密封充填装置への容器搬送経路
    に、容器の密封シール面を加熱殺菌する密封シール面殺
    菌装置を設けてなることを特徴とする熱間充填容器詰飲
    料の製造装置。
  10. 【請求項10】 熱間充填容器詰飲料の製造装置におい
    て、充填装置に容器の密封シール面を加熱殺菌する密封
    シール面殺菌装置を設けて、内容液充填中に密封シール
    面を加熱殺菌することを特徴とする熱間充填容器詰飲料
    の製造装置。
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