JP2000334843A - 表皮一体自動車内装部品の製造方法 - Google Patents

表皮一体自動車内装部品の製造方法

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JP2000334843A
JP2000334843A JP11148737A JP14873799A JP2000334843A JP 2000334843 A JP2000334843 A JP 2000334843A JP 11148737 A JP11148737 A JP 11148737A JP 14873799 A JP14873799 A JP 14873799A JP 2000334843 A JP2000334843 A JP 2000334843A
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molded
core material
isocyanate
slush
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Kenichi Kondo
研一 近藤
Koji Hayashi
公二 林
Takahiro Yamaguchi
孝弘 山口
Masaaki Harada
政明 原田
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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    • B29C41/02Shaping by coating a mould, core or other substrate, i.e. by depositing material and stripping-off the shaped article; Apparatus therefor for making articles of definite length, i.e. discrete articles
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C44/14Incorporating or moulding on preformed parts, e.g. inserts or reinforcements the preformed part being a lining

Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮シボやステッチ等を付けて意匠性を高める
とともにソフト感のある触感を持たせた表皮、及びこれ
を用いて表面に凹凸がなく軽量である表皮一体自動車内
装部品の製造方法を提供する。 【解決手段】 スラッシュ成形した表皮と芯材との積層
体からなる表皮付き成形体の製造方法において、表皮4
として熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮4
と芯材5とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシア
ネートと、低沸点溶剤を混合したポリオール混合物から
なる2液型ウレタンを用意し、イソシアネートと前記ポ
リオール混合物を混合させた後2液型ウレタンを表皮4
側に吹き付けながら膨張発泡させる表皮一体自動車内装
部品の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表皮と芯材との積層
体からなる表皮付き成形体の製造方法に係り、詳しくは
皮シボやステッチ等を付けて意匠性を高めるとともにソ
フト感のある触感をもたせた表皮、及びこれを用いて表
面に凹凸がなく軽量である表皮一体自動車内装部品の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の内装品であるインストルメント
パネル、ドアートリム、コンソールボックス等の樹脂成
形体の製造方法としては、塩化ビニルとABS樹脂のブ
レンド樹脂をシート状に押し出した後、エッチング絞り
ロールによって模様を付け、これを真空成形によって賦
形した表皮材と、射出成形やスタンピング成形で賦形し
た芯材(基材)とをウレタン発泡型に設置した後、発泡
ウレタンを注入して一体成形する方法が主流であった。
【0003】しかし、上記真空成形によって賦形した表
皮材と、射出成形やスタンビング成形で賦形した芯材と
をウレタン発泡型に設置した後、発泡ウレタンを比較的
厚いクリアランスを取った空間に注型し、外皮裏面の凹
凸を吸収し製品表面を平滑に保つ製造方法が一般的であ
るが、上記樹脂成形体を軽量にする為にクリアランスを
小さくし上記発泡ウレタンの量を少なくした場合にはウ
レタン結合の進行と発泡により粘度が増加することによ
って流動抵抗が増加し、狭いクリアランスにはウレタン
が入り込まなくなり、欠肉が発生していた。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】そこで上記樹脂成形体を軽量化する為に表
皮をインジェクションにて一体成形した場合に表皮裏面
の凹凸は成形時のインジェクションにより製造された芯
材の凹凸により吸収され表皮の表面は平滑に保たれる。
しかし、表皮にソフト感のある触感を持たせる為に表皮
の裏側に発泡層を設けた場合発泡層が押しつぶされない
ように発泡層の下部に保護層として無発泡の層を設ける
必要が有る為、成形装置がコスト高となってしまってい
た。
【0005】また、塩化ビニルを使用した製品を通常に
焼却すると、ダイオキシンが発生することが懸念され、
また再生する場合には分別が不十分でオレフィン系樹脂
等を混入すると再生樹脂の性能を著しく低下させるので
オレフィン系樹脂の材料を使用することが望ましい。
【0006】また、電鋳型を使用して成形したスラッシ
ュ成形表皮は、充分な皮絞り感を出現させる方法として
優れている。粉体材料に使用する樹脂組成物が溶融時に
高い流動性をもつ必要があるが、熱可塑性ポリオレフィ
ン(TPO)組成物で高い溶融流動性があり、かつ得ら
れたスラッシュ成形シートに自動車内装用表皮に要求さ
れる性能を満たすことは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このため、ソフト感の
ある表皮材をTPO組成物で造る為、2層あるいは3層
の複合表皮をパウダースラッシュ成形することが検討さ
れている。しかし、ソフト感をもたせるための発泡層を
均一に形成させることは難しく、特にポリプロピレン樹
脂をエラストマー成分で変性したTPO組成物の発泡セ
ルを微細で均質にすることは困難で、γ線による架橋等
の特殊な手段を必要とした。
【0008】スラッシュ成形で複合表皮を作製する場
合、材料は溶融流動性の高いものを使用し、加熱した金
型に溶融付着させて皮膜を形成させることが必要とされ
た。しかし、TPO組成物の溶融流動性を向上させる為
にパラフィン系オイル等を添加した組成物を発泡層に使
用すると、発泡セルが粗くなり、ソフト性が損なわれる
ことがあった。
【0009】また、スラッシュ成形は熱風加熱炉で型を
加熱して、炉から出して樹脂粉末を付着させ、再度同一
もしくは別の熱風加熱炉に投入して型面と表皮の両方か
ら加熱し、次に発泡層材料を同様に付着させ加熱して発
泡させていた。このスラッシュ成形方法においても加熱
させる金型の温度は部分によって高低差が生じることは
避けられず、この温度差によって材料粉体の付着量が変
わることによって表皮の厚みが変わり、特にソリッドの
外層と発泡層の内層を積層した複合表皮を成形する場合
には、表皮の厚みのバラツキが大きくなる問題があっ
た。
【0010】厚みにバラツキのある表皮を別に成形した
芯材と接着剤で貼り合わせて成形体にすると、表皮の厚
みのバラツキが成形体表面の凹凸になり、外観が悪くな
ることがあった。
【0011】また、TPO組成物は接着剤で接着するこ
とは難しい材料であり、発泡層を持つTPO複合表皮を
射出成形した樹脂と接着剤で接着するのは困難であっ
た。
【0012】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、皮シボやステッチ等を付けて意匠性を高めると
ともにソフト感のある触感を持たせた表皮、及びこれを
用いて表面に凹凸がなく軽量である表皮一体自動車内装
部品の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0013】
【課題を解決する為の手段】即ち、請求項1に記載の発
明では、スラッシュ成形した表皮と芯材との積層体から
なる表皮付き成形体の製造方法において、表皮として熱
可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯材の少
なくともどちらか一方の表面に発泡可能な接着剤を塗布
してこれらを一体成形する表皮一体自動車内装部品の製
造方法にある。
【0014】請求項1に記載の発明によると、表皮とし
て熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯材
の少なくともどちらか一方の表面に発泡可能な接着剤を
塗布してこれらを一体成形することにより、裏面が平滑
でない外皮も適用でき、さらには表皮一体自動車内装部
品の軽量化が行える。
【0015】請求項2に記載の発明では、スラッシュ成
形した表皮と芯材との積層体からなる表皮付き成形体の
製造方法において、表皮として熱可塑性樹脂をスラッシ
ュ成形した後、該表皮と芯材とを型に固定し、さらに接
着剤としてイソシアネートと気体を混合したポリオール
混合物からなる2液型ウレタンを用意し、イソシアネー
トと前記ポリオール混合物を混合させた後2液型ウレタ
ンを表皮側に吹き付けながら膨張発泡させる表皮一体自
動車内装部品の製造方法である。
【0016】請求項2に記載の発明によると、表皮とし
て熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯材
とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシアネートと
気体を混合したポリオール混合物からなる2液型ウレタ
ンを用意し、イソシアネートと前記ポリオール混合物を
混合させた後2液型ウレタンを表面側に吹き付けながら
膨張発泡させることにより、接着剤としてのウレタンが
確実に発泡し表皮にソフト感のある触感を持たせること
ができる。
【0017】請求項3に記載の発明では、スラッシュ成
形した表皮と芯材との積層体からなる表皮付き成形体の
製造方法において、表皮として熱可塑性樹脂をスラッシ
ュ成形した後、該表皮と芯材とを型に固定し、さらに接
着剤としてイソシアネートと、低沸点溶剤を混合したポ
リオール混合物からなる2液型ウレタンを用意し、イソ
シアネートと前記ポリオール混合物を混合させた後2液
型ウレタンを表皮側に吹き付けながら膨張発泡させるこ
とを特徴とする表皮一体自動車内装部品の製造方法にあ
る。
【0018】請求項3に記載の発明によると、表皮とし
て熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯材
とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシアネート
と、低沸点溶剤を混合したポリオール混合物からなる2
液型ウレタンを用意し、イソシアネートと前記ポリオー
ル混合物を混合させた後2液型ウレタンを表皮側に吹き
付けながら膨張発泡させることから、イソシアネートと
ポリオールが反応するウレタン化反応による反応熱によ
って上記低沸点溶剤が気化することを利用してウレタン
を発泡させることより、発泡させる為の大掛かりな設備
は必要が無くなる。
【0019】請求項4記載の発明では、少なくともソリ
ッド層からなる外層と発泡層からなる内層を積層するよ
うにスラッシュ成形した複合表皮と芯材との積層体から
なる複合表皮付き成形体の製造方法において、外層とし
て少なくとも結晶性ポリプロピレン樹脂、水素添加スチ
レンブタジエンゴム、プロセスオイル、吸油能に優れた
エラストマー、そして内部離型剤を含む熱可塑性エラス
トマー組成物の粉末をスラッシュ成形し、さらにその内
層として少なくとも結晶性プロピレン樹脂、水素添加ス
チレンブタジエンゴム、5重量%以上の非晶性ポリプロ
ピレン樹脂、そして発泡剤を含む粉末をスラッシュ成形
して得られた複合表皮と芯材とを型に固定し、さらに接
着剤としてイソシアネートと、ポリオールに二酸化炭素
を混合したポリオール混合物からなる2液型ウレタンを
用意し、イソシアネートと前記ポリオール混合物を混合
させた後2液型ウレタンを表皮側に吹き付けながら膨張
発泡させて硬化させ該積層体を一体化したことを特徴と
する表皮一体自動車内装部品の製造方法である。
【0020】請求項4に記載の発明によると、外層とし
て少なくとも結晶性ポリプロピレン樹脂、水素添加スチ
レンブタジエンゴム、プロセスオイル、吸油能に優れた
エラストマー、そして内部離型剤を含む熱可塑性エラス
トマー組成物の粉末をスラッシュ成形し、さらにその内
層として少なくとも結晶性プロピレン樹脂、水素添加ス
チレンブタジエンゴム、5重量%以上の非晶性ポリプロ
ピレン樹脂、そして発泡剤を含む粉末スラッシュ成形し
て得られた複合表皮と芯材とを型に固定し、さらに接着
剤としてイソシアネートと、ポリオールに気体を混合し
たポリオール混合物からなる2液型ウレタンを用意し、
イソシアネートと前記ポリオール混合物を混合させた後
2液型ウレタンを表皮側に吹き付けながら膨張発泡させ
て硬化させ該積層体を一体化することにより、外層が皮
シボやステッチ等を付けて意匠性と金型の離型性に優れ
た特性を有し、一方内層が発泡層を維持してソフト感の
ある触感を持ったリサイクル可能な複合表皮となり、さ
らに表皮一体自動車内装部品の軽量化が行える。
【0021】請求項5に記載の発明では、少なくともソ
リッド層からなる外層と発泡層からなる内層を積層する
ようにスラッシュ成形した複合表皮と芯材との積層体か
らなる複合表皮付き成形体の製造方法において、外層と
して少なくとも結晶性ポリプロピレン樹脂、水素添加ス
チレンブタジエンゴム、プロセスオイル、吸油能に優れ
たエラストマー、そして内部離型剤を含む熱可塑性エラ
ストマー組成物の粉末をスラッシュ成形し、さらにその
内層として少なくとも結晶性プロピレン樹脂、水素添加
スチレンブタジエンゴム、5重量%以上の非晶性ポリプ
ロピレン樹脂、そして発泡剤を含む粉末をスラッシュ成
形して得られた複合表皮と芯材とを型に固定し、さらに
接着剤としてイソシアネートと、ポリオールに低沸点溶
剤を混合したポリオール混合物からなる2液型ウレタン
を用意し、イソシアネートと前記ポリオール混合物を混
合させた後2液型ウレタンを表皮側に吹き付けながら膨
張発泡させて硬化させ該積層体を一体化した表皮一体自
動車内装部品の製造方法である。
【0022】請求項5に記載の発明によると、外層とし
て少なくとも結晶性ポリプロピレン樹脂、水素添加スチ
レンブタジエンゴム、プロセスオイル、吸油能に優れた
エラストマー、そして内部離型剤を含む熱可塑性エラス
トマー組成物の粉末をスラッシュ成形し、さらにその内
層として少なくとも結晶性プロピレン樹脂、水素添加ス
チレンブタジエンゴム、5重量%以上の非晶性ポリプロ
ピレン樹脂、そして発泡剤を含む粉末をスラッシュ成形
して得られた複合表皮と芯材とを型に固定し、さらに接
着剤としてイソシアネートと、ポリオールに低沸点溶剤
を混合したポリオール混合物からなる2液型ウレタンを
用意し、イソシアネートと前記ポリオール混合物を混合
させた後2液型ウレタンを表皮側に吹き付けながら膨張
発泡させて硬化させ該積層体を一体化したことより、請
求項4に記載の発明の作用に加えて、低沸点溶剤をポリ
オールに混合することにより、ウレタン化反応の反応熱
により低沸点溶剤が気化しウレタンが発泡するので特別
に大掛かりな設備は不要となる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は上記表皮一体自動車内装部
品の一つである自動車用インストルメントパネルの全体
外観斜視図、図2は図1のX−X断面図、そして図3は
図2のA部拡大図である。これによると、インストルメ
ントパネル1は、ソフト部2とハード部3に区分され、
ソフト部においては表面にはシボ付き模様をもった外層
4aと内層4bの2層からなる複合表皮4が表面を被覆
し、裏面には合成樹脂からなる芯材5を積層している。
他方、ハード部3は芯材5だけから構成されている。
【0024】外層4aと内層4bの材料は、オレフィン
系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン系熱可塑
性エラストマー(TPS)、ウレタン系熱可塑性エラス
トマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマ
ーなどの中から選ばれるが、リサイクルの観点よりオレ
フィン系熱可塑性エラストマー(TPO)を用いること
が好ましい。また、外層4aと内層4bには、層間の接
着性の良さなどを考慮して前述の熱可塑性エラストマー
の中から同系統のものが選ばれることが好ましい。
【0025】上記複合表皮4は外層4aと内層4bから
なる複合表皮であり、外層4aは前述したように好まし
くはオレフィン系熱可塑性エラストマーであって結晶性
ポリプロピレン樹脂、水素添加スチレンブタジエンゴ
ム、プロセスオイル、吸油能に優れたエラストマー、そ
して内部離型剤からなる熱可塑性エラストマー組成物の
粉末をスラッシュ成形したものである。
【0026】上記エラストマー組成物の粉体を用いてス
ラッシュ成形を行う。この成形では外層4aに使用する
組成物の融点以上に加熱された型にこれを主として重力
で落下させて投入し、一定時間経過後に型を反転し、余
分の組成物を回収箱に集める。型表面には組成物が層と
なって付着しており、時間経過とともに溶融して厚さ
0.3〜1.0mmのソリッドからなる外層が形成され
る。続いて、内層4bに使用する組成物を外層の上に落
下させて投入し、一定時間経過後に型を反転し、余分の
組成物を回収箱に集める。外層4aに付着した層は時間
経過とともに溶融して発泡層からなる内層が形成され
る。そして、型を冷却して厚さ0.5〜1.5mmの内
層が形成される。そして、型をさらに冷却して複合表皮
4を脱型するものであり、これが繰り返し行われる。
【0027】型の加熱方法としては、オイル循環あるい
は熱風炉へ入れる方法が一般的である。オイル循環はパ
イプ配管配置により型温度調整が容易であるが、型面か
らの加熱が可能であるが、生産性を考慮して熱風を30
0°C以上に設定することが多い為、成形物裏面の熱酸
化劣化を起こさないように処方や条件を配慮する必要が
ある。
【0028】熱風方式は、粉末スラッシュ成形を2層に
行う時に有効である。即ち、加熱された型に最外層とな
る1回目の粉末をスラッシュ成形し、半溶融状態で2回
目の粉末を付着させてスラッシュ成形し、その後加熱溶
融するるみの場合、型面側のみからの加熱では、熱伝達
が不十分なので成形物裏面からの加熱も可能な熱風炉方
式が用いられることが多い。
【0029】上記複合表皮4を使用した成形体の製造方
法には、図4(a)に示すように一方型に複合表皮4
を、他方の型に別途成形した芯材5を固定する。柔軟な
複合表皮は型にあけた小穴を吸引して固定し、芯材はフ
ック等で型側に寄せて固定する。複合表皮と芯材をセッ
トした状態で上下型を合わせたとき、接着剤が入る為に
隙間が必要であるので、複合表皮の最大厚みは金型空隙
より芯材厚みを減じた寸法より薄くする必要がある。そ
の間隙に接着剤を充填して一体化することにより、複合
表皮の厚さバラツキを接着剤で吸収させることで、成形
体表面に凹凸が出現することを無くせる。
【0030】接着剤としてポリオールとジイソシアネー
ト化合物よりなる2液型ウレタン系接着剤、あるいは主
剤と硬化剤よりなるエポキシ系接着剤を所定比率で混合
攪拌した後、下型にセットした複合表皮の内層面に注型
し、上下型を合わせて接着一体化して成形体を得る。こ
の場合、接着剤の注型量は充填する空隙を満たすよりも
多く注型しておき、余分な接着剤は金型の合わせ部より
排出させることが好ましい。2液型接着剤の注入方法と
して、RIM注型機を使用する方法があるが、2液をス
プレーで塗布することが接着剤を薄く均一に塗るという
点からも好ましい。尚、接着強度を上げる為、複合表皮
の内層に接着改質剤として活性水素を有するポリマーを
添加することが好ましい。
【0031】使用する芯材は予め所定形状に射出成形し
たオレフィン系樹脂が好ましく、芯材の接着面を火炎処
理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、あるいはオレ
フィン樹脂用の接着剤を塗布しておくことによって強固
に接合することができる。
【0032】また、ソフト感のある成形体を得る為に接
着剤を発泡させる方法がある。ポリオールとジイソシア
ネート化合物に発泡剤を添加するか、あるいは水を添加
して硬化反応と同時に発泡させて発泡ウレタンを形成さ
せる。好ましくは予めポリオールに気体を含有させ外部
から前記気体含有ポリオールに高圧力を与え、その後気
体含有ポリオールをイソシアネートと混合すると同時に
大気圧に開放することによってウレタン化反応と同時に
発泡反応が起こるので確実に発泡ウレタンを形成させる
ことができる。上記ポリオールに含有する気体としては
ポリオールに良好に溶ける二酸化炭素を使用するのが好
ましい。
【0033】また、上記接着剤を発泡させる方法とし
て、予めn−ペンタン、イソペンタン、あるいはネオペ
ンタン等の沸点が40°C以下の低沸点溶剤をポリオー
ル中に混合させておき、イソシアネートとポリオールが
反応するウレタン化反応による反応熱によって上記低沸
点溶剤が気化することを利用して発泡させることもでき
る。
【0034】成形体のリサイクル使用を容易にする為
に、接着剤としてウレタン系接着剤の成分であるポリオ
ールの一部あるいは全部をポリオレフィン骨格のポリオ
ールを使用すると良い。複合表皮とポリオレフィン芯材
の接着を強固にする効果がある。
【0035】それらの接着剤を塗布する方法としては、
図4(b)のようにスプレー注型機を用い、高圧注型機
に2液衝突混合可能なスプレーガン7を接続して使用す
る。図示しない一方のタンクには気体あるいは低沸点溶
剤を含有したポリオールを、もう一方のタンクにはイソ
シアネートを充填したものを用い、2液を衝突させてウ
レタン化反応と発泡を同時に行うものである。
【0036】2液が混合されたスプレーウレタンの吐出
速度は短い時間でかつ均一に塗布する為2〜6kg/m
in、好ましくは3〜5kg/minが良い。ここで、
吐出速度が2kg/minより小さければ、短い時間で
塗布できない。一方吐出速度が6kg/minより大き
くなると一度に吐出する吐出量が多くなり過ぎ、垂直面
の接着剤が流れ落ち、表皮全面に均一に塗れないという
問題がある。各タンクからの吐出圧力は混合性を良くす
る為に高い方が良く、100〜200kg/cm2、好
ましくは130〜180kg/cm2が良い。吐出圧力
が100kg/cm2より小さければ混合性が悪く、未
反応な部分が現れる。一方吐出圧力が200kg/cm
2より大きければ高圧注型機の能力を上げる必要が有
り、設備として大きなものとなる。
【0037】また、スプレーする面は常温でのウレタン
の樹脂化反応を故意に促進させずぬれ性確保し、反対面
は貼り合わせ後のウレタン硬化促進の為40〜60°C
に温調する。ここでスプレー面の温度が40°Cより小
さければウレタンの硬化が進みにくくなる。一方スプレ
ー面の温度が60°Cより大きい場合はウレタンの硬化
が促進され過ぎぬれ性が確保できない。
【0038】そして、上記スプレーウレタンは図4
(b)のように表皮を下型に貼り付けた状態で薄く何回
も連続して塗布する。5〜10回の連続重ね塗りが好ま
しい。
【0039】接着剤であるウレタンスプレーを塗布した
後は上型、下型を閉じ硬化させる。(図4(c)) そして、一定の温度に温調された上下型を合わせて固定
し、一定時間硬化させた後、図4(d)のように上下型
を開き成形体を取り出した後、アフターキュアーを行い
表皮一体自動車内装部品の作製を行った。
【0040】外層4aに使用する樹脂としてはポリプロ
ピレン樹脂が最も好ましく、結晶性ポリプロピレン樹脂
(アイソタクティックポリプロピレン樹脂)は、通常成
形品として市販されているものでアイソタクティックポ
リプロピレン樹脂が95重量%以上含んでいるものであ
り、結晶性が高いが数重量%のシンジオタクチックやア
タクチックポリマーを含んでいる。具体的には、ポリプ
ロピレンホモポリマー、α−オレフィンとのブロックあ
るいはランダム共重合体のいずれでもよく、特にα−オ
レフィンとしてエチレンを用いたブロックあるいはラン
ダム共重合体が成形体の柔軟性の面からいって好まし
い。また、圧力のかからない粉末スラッシュ成形に用い
るためには、結晶性ポリプロピレン樹脂の溶融流動性の
指数としてJIS K7210により230°C、荷重
2.16kgfで測定したMFR(メルトフローレー
ト)が20g/10分以上であることが必要である。上
記ポリプロピレン樹脂は熱あるいは酸化によってその主
鎖が切断されるポリマーであり、架橋し硬化するポリエ
チレン等と異なる性質をもっており、有機過酸化物によ
ってその主鎖が切断され、分子量が低下する。
【0041】また、外層4aに使用する水素添加スチレ
ンブタジエンゴム(H−SBR)は、結晶性ポリプロピ
レン樹脂との相溶性に優れており、結晶性ポリプロピレ
ン樹脂に混練すると柔軟になり、折曲げや白化しにくい
熱可塑性エラストマー組成物が得られる。水素添加スチ
レンブタジエンゴムのスチレン含有量は30重量%以下
が好ましく、柔軟性に富む表皮を得るためには5〜15
重量%が適当である。
【0042】H−SBRは、スチレンとブタジエンがラ
ンダムに共重合しているスチレンブタジエンゴムを水素
添加している点で、ブロック共重合体であるSEBSと
異なっている。代表的なものとして、日本合成ゴム社製
の商品であるダイナロンシリーズがある。
【0043】結晶性ポリプロピレン樹脂とH−SBRと
の混合量は、重量比で80/20〜20/80の割合で
あり、結晶性ポリプロピレン樹脂が多くなると、成形さ
れた表皮が硬くなり、一方少なくなると引張強度が低下
する。
【0044】また、外層4aにプロセスオイルを添加す
ることにより組成物中のエラストマー成分に吸収されて
溶融粘度を下げるとともに、表皮の硬度を下げ、柔軟性
をもたせる効果がある。上記プロセスオイルはゴム用に
使用されるものであり、パラフィン系、ナフテン系、ア
ロマ系に分類されるが、エラストマー成分との相溶性に
よりパラフィン系が好ましい。添加量は吸油能に優れた
エラストマー100重量部に対して5〜200重量部が
好ましい。200重量部を越えると、引張物性が低下
し、5重量部未満になると、溶融粘度が下がらず表皮が
硬くなる。
【0045】外層4aに使用する吸油能に優れたエラス
トマーは、結晶性ポリプロピレン樹脂と相溶性を有して
おり、プロセスオイルと組成物中のオリゴマー成分を吸
収する性質を有するもので、スチレン・エチレンブチレ
ン・スチレンブロックコポリマー(SEBS)やスチレ
ン・エチレンプロピレン・スチレンブロックコポリマー
(SEPS)等のスチレン系ブロック共重合熱可塑性エ
ラストマー、オレフィン結晶・エチレンブチレン・オレ
フィン結晶ブロックコポリマー(CEBC)、エチレン
プロピレンゴム(EPR)、そしてエチレン・オクテン
共重合体(POE)がある。
【0046】とりわけ、上記POEはメタロセン化合物
を中心とする触媒で反応点(サイト)が1分子に1つ
(シングル)であって、活性種がいずれのサイトにも均
質なシングルサイト触媒を用いて得られたポリマーであ
り、長鎖分岐構造をもち、分子量分布が狭く、組成分布
が均一で、そして低分子量のオリゴマーやワックスの含
有量が少ないと言った特長をもっている。そのため、ポ
リプロピレン樹脂とのブレンドにおいては、EPDM
(エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体)に比
べて流動分散性が良く、ポリプロピレン樹脂に微分散し
やすい特性があり、スラッシュ成形に適する材料にな
る。また、上記POEは通常のチーグラ・ナッタ触媒に
よって重合される直鎖状のもの、例えばエチレンとプロ
ピレンとを共重合した汎用のエチレンプロピレンゴムと
は分子構造上相違している。
【0047】上記SEBSはスチレン・ブタジエン・ス
チレンブロック共重合体(SBS)を水素添加したもの
であり、シエル化学社製の商品であるクレイトンGシリ
ーズ、旭化成社製の商品であるタフテックHシリーズ等
が挙げられる。このSEBSではスチレン含量が増える
につれて強度が上昇するが、柔軟性が低下する。また、
同SEBSではスラッシュ成形時に溶融してスチレンハ
ードセグメントが凝集し、平滑なシート状成形体を得に
くいことがある。従って、スチレン含量は40重量%以
下がよい。
【0048】SEPSはスチレン・イソプレン・スチレ
ンブロック共重合体(SIS)を水素添加したもので、
クラレ社製の商品であるセプトンが代表的である。SE
BSと同様にスチレン含量が増えるにつれ柔軟性が低下
するために、スチレン含量は40重量%以下がよい。
【0049】上記吸油能に優れたエラストマーは、H−
SBRに比べて結晶性ポリプロピレン樹脂に対する相溶
性が劣っており、結晶性ポリプロピレン樹脂に混練、添
加するとμm単位の大きさで分散するので、引張物性が
低下する傾向にある。しかし、結晶性ポリプロピレン樹
脂、H−SBR、プロセスオイルの3成分に吸油能に優
れたエラストマーを添加した4成分の場合には、組成物
中のオリゴマー成分とオイルを吸収して表面移行を阻止
することができる効果がある。尚、結晶性ポリプロピレ
ン樹脂にH−SBRとプロセスオイルを添加した3成分
の場合には、H−SBRが吸油能に劣るため、組成物中
のオリゴマー成分が表面移行(ブリード)して粘着性を
もち、これを用いて粉末スラッシュ成形用に粉砕したエ
ラストマー粉も粘着性をもつため、ブロッキングしやす
くなって粉体流動性に欠ける。また、表皮も金型からの
離型性にも欠ける。
【0050】上記吸油能に優れたエラストマーの添加量
は、H−SBR100重量部に対して20〜250重量
部である。20重量部未満になると、組成物中のオリゴ
マー成分とオイルを充分に吸収できなくなり、また25
0重量部を越えると、結晶性ポリプロピレン樹脂との分
散が悪くなり、引張物性が低下する傾向にある。
【0051】外層4aに使用する内部離型剤は、ジメチ
ルシロキサン、メチルハイドロキシポリシロキサン、メ
チルフェニルポリシロキサン等のシリコンオイル、高級
脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸塩等を挙げるこ
とができる。外層4aにおいて、その添加量は0.1〜
5.0重量%が好ましく、0.1重量%未満では充分な
離型効果は得られず、一方5.0重量%を越えると内層
との接着性が阻害される。
【0052】一方、内層4bは少なくとも結晶性ポリプ
ロピレン樹脂、H−SBR、5重量%以上の非晶性ポリ
プロピレン樹脂、そして発泡剤を含む粉末をスラッシュ
成形したものである。
【0053】上記内層4bで使用する結晶性ポリプロピ
レン樹脂は外層4aと同じである。一方、内層4bで使
用する非晶性ポリプロピレン樹脂はアタックチックポリ
マーの含量が多く、アタクチック及びシンジオタクチッ
クポリマーも含有するポリマーである。上記非晶性ポリ
プロピレン樹脂は結晶性ポリプロピレン樹脂と明確に区
分されるもので、触媒・重合条件を変えて重合される。
また、結晶性ポリプロピレン樹脂の副産物として分離し
て製造されるものである。これらは通常分子量が小さ
く、溶融流動性が高い。
【0054】即ち、非晶性ポリプロピレン樹脂は主にア
タックティックな立体規則をもつポリプロピレンポリマ
ーが主成分であり、通常の結晶性ポリプロピレン樹脂
(アイソタクティックポリプロピレン)とよく相溶して
ブレンドすることができ、そして結晶性ポリプロピレン
樹脂に柔軟性をもたせるとともに溶融粘度を下げる効果
がある。具体的には、非晶性ポリプロピレン樹脂はホモ
ポリマーあるいはα―オレフィンとのコポリマーが望ま
しく、190°Cにおける溶融粘度が300〜10,0
00CPSと低いため、発泡層となる組成物の溶融粘度
を低下させスタッシュ成形に適切な材料になる。
【0055】上記非晶性ポリプロピレン樹脂の添加量が
5重量%未満になると、非晶性ポリプロピレン樹脂の添
加量が5重量%未満になると、柔軟性向上の効果が少な
く、また溶融粘度を下げる効果も小さくなる。
【0056】結晶性ポリプロピレン樹脂と非晶性ポリプ
ロピレン樹脂は完全に相溶し、H−SBRも結晶性ポリ
プロピレン樹脂と相溶して数十nmの粒子で微分散する
ため、これら3成分をブレンドした組成物は均質な樹脂
マトリックスを形成するので、発泡剤を添加して得られ
る発泡体は均質で微細なセルをもつソフトなものが得ら
れる。更に、高い溶融流動性をもつ非晶性ポリプロピレ
ン樹脂を使用することによりブレンドした組成物の溶融
流動性が高く、スラッシュ成形に適したものになる。溶
融粘度を高くする目的で添加される可塑剤、パラフィン
系オイル等は発泡セルを粗くする原因となるが、本発明
ではこれらを使用しなくてもスラッシュ成形用に適した
組成物が得られる。
【0057】尚、上記内層4bで使用するH−SBRは
外層4aで使用するものと同じである。
【0058】内層4bのみに使用する発泡剤としては、
アゾ・ジ・カーボンアミド、ジ・ニトロソ・ペンタメチ
レンテトラミン、4,4’−オキシビス・ベンゼン・ス
ルフォニル・ヒドラジン等からなる化学発泡剤、あるい
はマイクロバルーン等の中空ビーズを添加したものであ
る。具体的には、化学発泡剤を粉体混合してもよいし、
組成物を混練するのと同時に添加してもよい。この時の
混練温度は発泡剤の分解温度以下、好ましくは20℃以
上低い温度がよい。
【0059】発泡剤の添加量は、ポリプロピレン樹脂、
水素添加スチレンブタジエンゴム、プロセスオイル、吸
油能に優れたエラストマーからなる組成物、もしくはこ
の組成物に活性水素を有するオレフィン系ポリマーを配
合した組成物100重量部に対して0.1〜8重量部、
好ましくは0.5〜4.0重量部である。0.1重量部
未満の場合には、発泡効果が少なく、一方、8重量部を
越えると発泡セルが粗くなり芯材の射出成形で破壊され
やすくなる。
【0060】内層4bのみに使用する接着改良剤である
活性水素を有するオレフィン系ポリマーとしては、酸変
性ポリプロピレン樹脂、水酸基含有ポリプロピレン樹
脂、エチレン・酢酸ビニルコポリマーの加水分解物、末
端カルボキシル基ポリブタジエン、末端水酸基ポリブタ
ジエン、末端カルボキシル基ポリブタジエン水素添加
物、末端水酸基ポリブタジエンの水素添加物、酸変性ス
チレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合
体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アク
リル酸共重合体を挙げることができる。尚、実施例では
OH変性ポリオレフィンを使用している。この添加量は
2〜20重量%が好ましく、2重量%未満では接着性の
改良効果が少なく、一方20重量%を越えると引張強度
の低下が大きくなる。
【0061】また、上記外層4aの表面には、ウレタン
系或いはアクリルウレタン系からなる塗装膜(図示せ
ず)を形成し、外層4aの表面を補強して外傷を阻止す
ることが出来る。外層4aに塗装膜を強固に接着させる
ための表面処理剤を使用することが望ましい。
【0062】外層4aと内層4bに使用できる熱安定剤
としては、通常のポリオレフィンに用いられるものが使
用できる。一般的には、フェノールとリン系の酸化防止
剤を併用して使用するが、特に限定されるものではな
い。また、光安定剤としては、ラジカル捕捉剤であるヒ
ンダードアミン、ベンゾトリアゾール系のものが使用さ
れることもある。顔料は通常のオレフィン系に適した有
機、無機のものが使用される。更に、脂肪酸金属塩等の
滑剤や炭酸カルシウム、タルク等の充填剤等が必要に応
じて添加される。
【0063】本発明では、前述の結晶性ポリプロピレン
樹脂、H−SBR、プロセスオイル、吸油能に優れたエ
ラストマー、そして内部離型剤を含む熱可塑性エラスト
マー組成物等からなる組成物、あるいは結晶性ポリプロ
ピレン樹脂、H−SBR、5重量%以上の非晶性ポリプ
ロピレン樹脂、そして発泡剤を含む組成物に有機過酸化
物を添加し、これらを加熱下で混練するもので、有機過
酸化物がポリプロピレン樹脂の主鎖を切断して、結晶性
ポリプロピレン樹脂あるいは非晶性ポリプロピレン樹脂
の分子量を下げて溶融流動性を上げることになり、得ら
れた熱可塑性エラストマー組成物に高い溶融流動性をも
たせる効果がある。尚、ここでは、有機過酸化物を架橋
剤として使用していない。また、加熱下で混練して得ら
れた熱可塑性エラストマー組成物中には、有機過酸化物
は熱分解して実質的に含有されていない。
【0064】上記有機過酸化物としては、通常、ゴム、
樹脂の架橋に使用されているジアシルパーオキサイド、
パーオキシエステル、ジアリルパーオキサイド、ジ−t
−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、2・5−ジメチル−2
・5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサン−3,1
・3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベ
ンゼン、1・1−ジ−ブチルパーオキシ−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン等があり、熱分解による1分
間の半減期が150〜250°Cのものが好ましい。
【0065】有機過酸化物は、120〜250°Cの加
熱下で混練する過程で、ポリプロピレン樹脂の主鎖を切
断して分子量を低下させ、熱可塑性エラストマー組成物
に高い溶融流動性をもたせる。有機過酸化物の添加量は
熱可塑性エラストマー組成物中、0.02〜5.0重量
%であり、0.02重量%未満の場合にはポリプロピレ
ン樹脂の主鎖を切断する分解能力が少なく、熱可塑性エ
ラストマー組成物に高い溶融流動性を付与できなくな
る。一方、5.0重量%を越えると、分解が過剰にな
り、粉体成形品の引張強度等の機械的特性が低下する。
【0066】これらの配合物の混合は所定の混合物をV
型ブレンダー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等を用
いてドライブレンドしたものを原料供給ホッパーより供
給し、プロセスオイルはベント口より注入し、120〜
250°Cの範囲に温度調節した二軸押出機で溶融混練
してペレット化する。無論、2回に分けて混練すること
もできる。
【0067】密閉式混練機であるニーダー、バンバリー
ミキサー等によってエラストマー成分であるH−SBR
と吸油能に優れたエラストマーにプロセスオイルを添加
して混練し、ペレット化した後、このペレットとポリプ
ロピレン樹脂に有機過酸化物、その他の配合剤を混合し
て、120〜250°Cの範囲に温度調節した一軸ある
いは二軸押出機で溶融混練してペレット化することもで
きる。
【0068】得られたペレットの溶融粘度であるメルト
フローレート(MFR)は、JISK7210により2
30°C、2.16kgfの荷重で50g/10分以上
が好ましい。これ未満になると、組成物の溶融流動性が
小さくなって表皮にピンホールが発生する傾向がある。
【0069】上記配合物から得られたペレットは、ター
ボミル、ピンミル、ハンマーミル等の衝撃型微粉砕機を
用いて微粉砕される。この時通常では液体窒素を用いて
冷凍粉砕される。また、配合によっては溶融樹脂をスプ
レーあるいはディスクアトマイザーによって噴霧し冷却
することによって粉体化することができる。粉砕された
ものは篩い等によって粒径が少なくとも1,000μm
の篩を通過し、平均粒径が100〜800μmのものが
集められ、これに有機あるいは無機の粉体性改良剤を添
加、混合して粉末スラッシュ成形用に使用する。
【0070】
【実施例】次に、本発明を具体的な実施例により更に詳
細に説明する。 実施例1 外層として、表1に示すように結晶性ポリプロピレン樹
脂(PP樹脂)、吸油能に優れたエラストマー(PO
E)、内部離型剤をタンブラーでドライブレンドしたも
のを、二軸押出機(池貝鉄鋼社製、PCM45)の原料
供給ホッパーより供給し、プロセスオイルをベント口よ
り注入しながらシリンダー温度210°C、スクリュー
回転数300rpmで混練し、更に続いてH−SBR、
プロセスオイル、フェノール系抗酸化剤、ホスファイト
系抗酸化剤をドライブレンドしたものを同様の二軸押出
機の原料供給ホッパーより供給し、プロセスオイルをベ
ント口より注入しながら同一の条件で混練し、押出して
ペレット化した。尚、表中の重量部数に括弧を付けた材
料は2回目に添加したものである。そして、ターボミル
T250−4J(ターボ工業社製)に液体窒素に浸した
ペレットを投入して粉砕し、1,000μmの篩い通過
分のみを集め、180μmの粉体を得た。尚、表中の重
量部数に括弧を付けた材料は2回目に添加したものであ
る。
【0071】また、内層として、表1に示すように結晶
性ポリプロピレン樹脂、非晶性ポリプロピレン樹脂、H
−SBR、安定剤2種類、そして発泡剤としてアゾ・ジ
・カーボンアミド粉体をタンブラーでドライブレンドし
たものを、二軸押出機(池貝鉄鋼社製、PCM45)の
原料供給ホッパーより供給しながらシリンダー温度16
0°C、スクリュー回転数300rpmで混練し、押出
してペレット化した。そして、ターボミルT250−4
J(ターボ工業社製)に液体窒素に浸したペレットを投
入して粉砕し、1,000μmの篩い通過分のみを集
め、200μmの粉体を得た。
【0072】
【表1】
【0073】次に、上記内外層用の粉体を用いてスラッ
シュ成形を行った。スラッシュ成形の方法としては、例
えば皮シボ模様のついた150mm×150mm×3m
mの板をオーブン中で280°Cに加熱し、その上に上
記粉体を約800gのせて10秒前後置いて付着させた
後、溶融付着しなかった粉体を除いて、300°Cに調
節したオーブン中で40秒間加熱して外層を成形した。
続いて、この外層の上に約800gの内層用の粉体を約
10秒間載せると、内層が形成した。その後、再度30
0°Cに調節したオーブンにて30秒程度溶融させ、そ
の後オーブンより取り出し水冷して、外層(厚さ0.7
mm)、内層(厚さ3.1〜3.6mm)の複合表皮を
得た。上記表皮を外層(ソリッド側)よりショアーA硬
度計で測定した硬度は62°であった。
【0074】200mm×200mm×7mmの空間を
もたせたアルミ製の上下型の上型には、接着面を予め火
炎処理した160mm×160mm×3.0mmのポリ
プロピレン製板をセットし、下型には予めゴム糊系接着
剤を塗布し乾燥させた上記複合表皮をセットした。
【0075】そして、スプレー注型機PSM70(IS
OTHERM社製)を用い、リムスプレーSX−350
(三井化学社製)を塗布した。接着剤としては表2の接
着剤1を使用した。上記リムスプレーSX−350はA
液のイソシアネートとしてはMDI(ジフェニルメタン
ジイソシアネート)、B液のポリオールとしてはPTM
G(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)であっ
た。さらにB液にはポリオール100に対して水を0.
8重量部添加し、A液との反応により0.5g/cm3
に発泡するようにB混合液とした。
【0076】そして、A液とB混合別々のタンクに収納
し70°Cに温調した。その後吐出圧をA液、B混合液
のタンク共に150kg/cm2でA液、B混合液の衝
突混合を行ない、貼り合わせ型の下型にセットした外皮
側に吐出量17g/sec、約840g、50秒でスプ
レーした。スプレー終了と同時に60°Cに温調された
上下型を合わせてフックで固定し、5分間硬化させた
後、上下型を開き成形体を取り出した。この成形体を4
0°Cオーブン中で10時間アフターキュアーした。
【0077】この成形体のウレタン層は平均0.7mm
厚みで、外皮裏面の凹凸をスプレーウレタン層が吸収し
て製品表面は平滑で良好であった。また重量は1320
g/m2となり従来の成形体重量の1920g/m2と比
べて軽量化できた。また、表面硬度もショアーAで65
°となり、従来のインジェクション一体成形が約70°
であるのに対してソフトとなっていた。
【0078】実施例2 表1に示す実施例1の外層表皮と発泡層である内層表皮
の材料を用いて実施例1と同様に混練してペレット化
し、粉砕、スラッシュ成形して複合表皮とした。この表
皮の接着面は接着剤2として表2に示す配合にB液中に
二酸化炭素を混合した以外は実施例1と同様にポリプロ
ピレン樹脂製芯材と一体化して成形体とした。この成形
体の表皮表面は平坦であり、表皮側より測定したショア
ー硬度は64°でありソフトな触感を有していた。
【0079】実施例3 実施例2の複合表皮の接着面は接着剤を表2に示す接着
剤3を使用する以外は実施例1と同様にポリプロピレン
樹脂製芯材と一体化して成形体とした。この形成体の表
皮表面は平坦であり、接着剤は発泡ウレタンを形成して
おり、表皮側より測定したショアー硬度は62°であり
ソフトな触感があり、自動車内層用成形体として適する
ものであった。
【0080】比較例 表1に示す実施例1の外層表皮と発泡層である内層表皮
の材料を用いて実施例1と同様に混練してペレット化
し、粉砕、スラッシュ成形して複合表皮とした。この表
皮の接着面は接着剤として表2の接着剤2を使用し、接
着剤自体が発泡するような処方は施さなかった。比較例
の成形体の表皮表面の硬度はショアーAで69度であ
り、実施例と比べると硬くなっており、ソフトな触感は
得られなかった。
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】以上のように本願の請求項1記載の発明
では、表皮として熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した
後、該表皮と芯材の少なくともどちらか一方の表面に発
泡可能な接着剤を塗布してこれらを一体成形することに
より、裏面が平滑でない外皮も適用でき、さらには表皮
一体自動車内装部品の軽量化が行える効果が有る。
【0083】請求項2に記載の発明によると、表皮とし
て熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯材
とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシアネートと
気体を混合したポリオール混合物からなる2液型ウレタ
ンを用意し、イソシアネートと前記ポリオール混合物を
混合させた後2液型ウレタンを表皮側に吹き付けながら
膨張発泡させることにより、接着剤としてのウレタンが
確実に発泡し表皮にソフト感のある触感を持たせること
ができる効果が有る。
【0084】請求項3に記載の発明によると、表皮とし
て熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯材
とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシアネート
と、低沸点溶剤を混合したポリオール混合物からなる2
液型ウレタンを用意し、イソシアネートと前記ポリオー
ル混合物を混合させた後2液型ウレタンを表皮側に吹き
付けながら膨張発泡させることから、イソシアネートと
ポリオールが反応するウレタン化反応による反応熱によ
って上記低沸点溶剤が気化することを利用してウレタン
を発泡させることより、発泡させる為の大掛かりな設備
は必要が無くなる効果が有る。
【0085】請求項4に記載の発明によると、外層とし
て少なくとも結晶性ポリプロピレン樹脂、水素添加スチ
レンブタジエンゴム、プロセスオイル、吸油能に優れた
エラストマー、そして内部離型剤を含む熱可塑性エラス
トマー組成物の粉末をスラッシュ成形し、さらにその内
層として少なくとも結晶性プロピレン樹脂、水素添加ス
チレンブタジエンゴム、5重量%以上の非晶性ポリプロ
ピレン樹脂、そして発泡剤を含む粉末スラッシュ成形し
て得られた複合表皮と芯材とを型に固定し、さらに接着
剤としてイソシアネートと、ポリオールに気体を混合し
たポリオール混合物からなる2液型ウレタンを用意し、
イソシアネートと前記ポリオール混合物を混合させた後
2液型ウレタンを表皮側に吹き付けながら膨張発泡させ
て硬化させ該積層体を一体化することにより、外層が皮
シボやステッチ等を付けて意匠性と金型の離型性に優れ
た特性を有し、一方内層が発泡層を維持してソフト感の
ある触感を持ったリサイクル可能な複合表皮となり、さ
らに表皮一体自動車内装部品の軽量化が行える効果が有
る。
【0086】請求項5に記載の発明によると、外層とし
て少なくとも結晶性ポリプロピレン樹脂、水素添加スチ
レンブタジエンゴム、プロセスオイル、吸油能に優れた
エラストマー、そして内部離型剤を含む熱可塑性エラス
トマー組成物の粉末をスラッシュ成形し、さらにその内
層として少なくとも結晶性プロピレン樹脂、水素添加ス
チレンブタジエンゴム、5重量%以上の非晶性ポリプロ
ピレン樹脂、そして発泡剤を含む粉末をスラッシュ成形
して得られた複合表皮と芯材とを型に固定し、さらに接
着剤としてイソシアネートと、ポリオールに低沸点溶剤
を混合したポリオール混合物からなる2液型ウレタンを
用意し、イソシアネートと前記ポリオール混合物を混合
させた後2液型ウレタンを表皮側に吹き付けながら膨張
発泡させて硬化させ該積層体を一体化したことより、請
求項4に記載の発明の作用に加えて、低沸点溶剤をポリ
オールに混合することにより、ウレタン化反応の反応熱
により低沸点溶剤が気化しウレタンが発泡するので特別
に大掛かりな設備は不要となるという効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用インストルメントパネル
の全体外観斜視図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】図2のA部拡大図である。
【図4】本発明の製造工程を示した概略図である。
【符合の説明】
1 インストルメントパネル 2 ソフト部 3 ハード部 4 複合表皮 4a 外層 4b 内層 5 芯材 6 発泡層 7 上型 8 下型 9 スプレーガン 10 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 31:58 (72)発明者 原田 政明 神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ 星ベルト株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA03 AA14 BB08 BB09 BB30 FF14 FF17 FF20 4F100 AK07A AK07C AK51B AK54B AK73A AK73C AL09A AN00G AN02A AS00A AS00C BA03 BA07 BA10A BA10C CA01B CB02B CB05B DJ01B EH462 EJ022 GB33 JA11A JA11C JK13 JK14 JL03 JL11B 4F205 AA11 AA42 AA45 AA47 AA49 AB02 AD05 AG03 AG20 AH26 GA05 GB01 GB20 GB26 GE02 GF25 GF37 GN04 GN19 GN28 4F211 AA11 AA42 AA45 AA47 AA49 AB02 AD05 AG03 AG20 AH26 TA03 TA08 TC02 TD11 TH02 TH22 TH27 TJ22 TN47 TN51 TN87

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラッシュ成形した表皮と芯材との積層
    体からなる表皮付き成形体の製造方法において、表皮と
    して熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯
    材の少なくともどちらか一方の表面に発泡可能な接着剤
    を塗布してこれらを一体成形することを特徴とする表皮
    一体自動車内装部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 スラッシュ成形した表皮と芯材との積層
    体からなる表皮付き成形体の製造方法において、表皮と
    して熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯
    材とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシアネート
    と、気体を混合したポリオール混合物からなる2液型ウ
    レタンを用意し、イソシアネートと前記ポリオール混合
    物を混合させた後前記隙間に2液型ウレタンを表皮側に
    吹き付けながら膨張発泡させることを特徴とする表皮一
    体自動車内装部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 スラッシュ成形した表皮と芯材との積層
    体からなる表皮付き成形体の製造方法において、表皮と
    して熱可塑性樹脂をスラッシュ成形した後、該表皮と芯
    材とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシアネート
    と、低沸点溶剤を混合したポリオール混合物からなる2
    液型ウレタンを用意し、イソシアネートと前記ポリオー
    ル混合物を混合させた後2液型ウレタンを表皮側に吹き
    付けながら膨張発泡させることを特徴とする表皮一体自
    動車内装部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくともソリッド層からなる外層と発
    泡層からなる内層を積層するようにスラッシュ成形した
    複合表皮と芯材との積層体からなる複合表皮付き成形体
    の製造方法において、外層として少なくとも結晶性ポリ
    プロピレン樹脂、水素添加スチレンブタジエンゴム、プ
    ロセスオイル、吸油能に優れたエラストマー、そして内
    部離型剤を含む熱可塑性エラストマー組成物の粉末をス
    ラッシュ成形し、さらにその内層として少なくとも結晶
    性プロピレン樹脂、水素添加スチレンブタジエンゴム、
    5重量%以上の非晶性ポリプロピレン樹脂、そして発泡
    剤を含む粉末をスラッシュ成形して得られた複合表皮と
    芯材とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシアネー
    トと、ポリオールに二酸化炭素を混合したポリオール混
    合物からなる2液型ウレタンを用意し、イソシアネート
    と前記ポリオール混合物を混合させた後2液型ウレタン
    を表皮側に吹き付けながら膨張発泡させて硬化させ該積
    層体を一体化したことを特徴とする表皮一体自動車内装
    部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくともソリッド層からなる外層と発
    泡層からなる内層を積層するようにスラッシュ成形した
    複合表皮と芯材との積層体からなる複合表皮付き成形体
    の製造方法において、外層として少なくとも結晶性ポリ
    プロピレン樹脂、水素添加スチレンブタジエンゴム、プ
    ロセスオイル、吸油能に優れたエラストマー、そして内
    部離型剤を含む熱可塑性エラストマー組成物の粉末をス
    ラッシュ成形し、さらにその内層として少なくとも結晶
    性プロピレン樹脂、水素添加スチレンブタジエンゴム、
    5重量%以上の非晶性ポリプロピレン樹脂、そして発泡
    剤を含む粉末をスラッシュ成形して得られた複合表皮と
    芯材とを型に固定し、さらに接着剤としてイソシアネー
    トと、ポリオールに低沸点溶剤を混合したポリオール混
    合物からなる2液型ウレタンを用意し、イソシアネート
    と前記ポリオール混合物を混合させた後2液型ウレタン
    を表皮側に吹き付けながら膨張発泡させて硬化させ該積
    層体を一体化したことを特徴とする表皮一体自動車内装
    部品の製造方法。
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