JP2000334516A - 等速ジョイント用外輪部材の軸部矯正装置 - Google Patents

等速ジョイント用外輪部材の軸部矯正装置

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JP2000334516A
JP2000334516A JP11143942A JP14394299A JP2000334516A JP 2000334516 A JP2000334516 A JP 2000334516A JP 11143942 A JP11143942 A JP 11143942A JP 14394299 A JP14394299 A JP 14394299A JP 2000334516 A JP2000334516 A JP 2000334516A
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die
shaft
cup
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velocity joint
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Hiroshi Matsumoto
鴻 松本
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カップ部と軸部との同軸精度を確保し、しかも
装置全体を簡素な構造とすることにある。 【解決手段】カップ部12と軸部14とが接合されたワ
ーク70をセットするマンドレル72と、徐々に縮径す
る第1テーパ面82が形成されたアウタダイ84と、カ
ップ部12を拘束するインナダイ88と、クリアランス
を介して略水平方向に変位自在に設けられ、軸部14に
係合する矯正用孔部128が形成された矯正ダイ118
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、等速ジョイント用
外輪部材のカップ部に対する軸部の同軸精度を矯正する
ことが可能な等速ジョイント用外輪部材の軸部矯正装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、自動車の動力伝達装
置には、駆動されるシャフトの角度に影響されることな
く円滑な回転力を得るために、等速ジョイントが採用さ
れている。この種の等速ジョイントとして、ボールベア
リングにより回転力を与えるバーフィールドタイプと、
少なくとも3個のローラを介して回転力を与えるトリポ
ードタイプとが知られている。
【0003】この場合、バーフィールドタイプおよびト
リポードタイプの等速ジョイントは、それぞれ、軸部
と、この軸部の端部から拡径して一体的に設けられると
ともに、その内周面に複数本のトラック溝が形成された
カップ部とにより構成される外輪部材を備えている。
【0004】例えば、バーフィールドタイプの等速ジョ
イントを構成する外輪部材を製造する際には、所定長に
切断された棒状部材に対し、前方押し出し成形を施すこ
とにより軸部を形成し、一方、据え込み成形、後方押し
出し成形およびしごき成形等の種々の鍛造成形を施すこ
とにより、前記軸部と一体的にカップ部を形成してい
る。
【0005】ところで、このような鍛造成形方法を用い
て外輪部材を製造した場合、各種の鍛造成形工程の間
に、例えば、焼鈍し、ボンデ等の中間処理が必要とな
り、複数の鍛造成形工程では、複数の中間処理が必要と
なる。
【0006】また、前記鍛造成形方法では、得られる成
形体の成形面の面圧が極めて高いため、外輪部材の肉厚
を薄くすることが難しいという問題がある。
【0007】そこで、例えば、特開平9−29380号
公報には、図13および図14に示されるように、所定
寸法に切断された高炭素鋼管材に対して冷間プレスによ
りその一端部を絞り込んでカップ部1を成形し、前記カ
ップ部1の中心に対して、丸材からロール転造等により
成形された軸部2の基端を溶着して前記カップ部1と軸
部2とを一体化した後、表面硬化処理を行う技術的思想
が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平9−29380号公報に開示された技術的思想で
は、カップ部と軸部とを溶着した際、前記カップ部と軸
部との同軸精度を保持することができないため、後加工
からなる機械加工(例えば、研削加工等)によって同軸
精度を確保する必要がある。従って、後加工に多大の時
間がかかり、製造コストが高騰するという不具合があ
る。
【0009】本発明は、前記の不具合を考慮してなされ
たものであり、カップ部と軸部との同軸精度を確保し、
しかも装置全体を簡素な構造とすることにより製造コス
トを低減することが可能な等速ジョイント用外輪部材の
軸部矯正装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、カップ部と軸部とが接合された等速ジ
ョイント用外輪部材において、相対的に接近および離間
自在に設けられた上型および下型と、前記下型に設けら
れ、カップ部と軸部とが接合されたワークをセットする
ワーク保持部材と、前記下型に設けられ、徐々に縮径す
るテーパ面が形成されたアウタダイと、前記上型に設け
られ、カップ部を拘束するインナダイと、前記上型に略
水平方向に沿って変位自在に設けられ、軸部に係合する
矯正用孔部が形成された矯正ダイと、を備え、前記矯正
ダイがアウタダイのテーパ面に沿って摺動変位すること
により、インナダイに拘束されたカップ部に対して矯正
用孔部に係合する軸部の芯ずれが矯正されることを特徴
とする。
【0011】この場合、前記ワーク保持部材はマンドレ
ルからなり、前記マンドレルは、好適には、ばね部材の
弾発力の作用下に軸線方向に沿って変位自在に設けられ
る。
【0012】本発明によれば、インナダイによってカッ
プ部を拘束した状態において、軸部に係合する矯正用孔
部が形成された矯正ダイをアウタダイのテーパ面に沿っ
て摺動変位させることにより、前記カップ部に対する軸
部の同軸精度が保持される。
【0013】従って、装置全体として簡素な構造とな
り、しかも同軸精度を保持するための後加工を省略する
ことができ、製造コストが低減される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る等速ジョイント用外
輪部材の軸部矯正装置について好適な実施の形態を挙
げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0015】図1において、参照数字10は、本実施の
形態に係る等速ジョイント用外輪部材の軸部矯正装置
(後述する)によってカップ部に対する軸部の同軸精度
が保持された等速ジョイント用外輪部材を示す。
【0016】この等速ジョイント用外輪部材10は、カ
ップ部12と軸部14とから構成され、前記カップ部1
2と軸部14とは溶接等により一体的に結合して形成さ
れる。前記カップ部12の一端部には略円形状の開口部
16が形成され、前記開口部16の外周面には、ブーツ
バンド18(図2参照)を装着するための断面略円形状
のフランジ部20が形成されている。
【0017】また、前記カップ部12には、図3に示さ
れるように、周方向に沿って約120度の角度だけ離間
し、軸線方向に沿って延在する3つの膨出部22a〜2
2cが形成され、前記膨出部22a〜22cの内壁面に
はトラック溝24a〜24cが形成されている。隣接す
る膨出部22a〜22cの間には、同心円状からなる円
弧部25a〜25cが形成されている。
【0018】この場合、フランジ部20と膨出部22a
〜22cの頂面26は、それぞれ、略同一の曲率半径を
有する周面に形成されている。従って、カップ部12の
形状を簡素化して小型化することができる。
【0019】前記カップ部12の他端部は、後述するプ
レス成形によって絞り込まれることにより、前記膨出部
22a〜22cから軸部14側に向かって徐々に縮径す
るショルダ部28が形成されている(図2参照)。
【0020】軸部14は、図4に示されるように、略円
柱状からなり、その軸線方向に沿った両端面にそれぞれ
センタ穴30、32が同軸状に形成され、カップ部12
との接合部位には環状段部34が形成されている。
【0021】次に、本発明の実施の形態に係る等速ジョ
イント用外輪部材の軸部矯正装置60について説明す
る。
【0022】この軸部矯正装置60は、図5に示される
ように、図示しない昇降手段の駆動作用下に昇降自在に
設けられた上型62と、図示しない基台部に固定された
下型64とから構成される。
【0023】下型64は、ベースプレート66と、前記
ベースプレート66の孔部内に固定された下部ホルダ6
8と、カップ部12と軸部14とが一体的に接合された
ワーク70がセットされ、前記下部ホルダ68の略中心
部に上下方向に沿って変位自在に保持されたマンドレル
(ワーク保持部材)72と、前記マンドレル72の軸線
方向に沿った貫通孔に挿入され、一端部に軸部14のセ
ンタ穴30に係合する突起部74が形成された下センタ
リングピン76と、大径な孔部78を有し前記下部ホル
ダ68上に環状段部を介して保持されるリング体80
と、下方側に向かって徐々に縮径する第1テーパ面82
が形成され、図示しないボルトを介して前記リング体8
0の上部に固定されるアウタダイ84とを備える。
【0024】なお、参照数字86は、下部ホルダ68の
上面部に設けられた第1センサを示し、前記第1センサ
86に対して後述するインナダイ88が当接することに
より、上型62が下死点に到達したことが検出される。
【0025】前記マンドレル72には、半径外方向に向
かって突出する環状膨出部90が形成され、前記環状膨
出部90には下部ホルダ68の内壁面に沿って転動する
複数のボールベアリング92が設けられている。また、
前記マンドレル72の底面部には、その弾発力の作用下
にマンドレル72を常時上方に向かって付勢する板ばね
94が配設されている。
【0026】なお、下センタリングピン76は、図示し
ないシリンダの駆動作用下に昇降自在に設けられ、前記
下センタリングピン76が上昇することにより、マンド
レル72からワーク70を離間させるノックアウトピン
としての機能を併有する。
【0027】上型62は、上部シュー96と、前記上部
シュー96に固定される固定プレート98と、一端部に
軸部14のセンタ穴32に係合する突起部100が形成
され、前記固定プレート98の孔部102内に微小距離
だけ昇降自在に保持される上センタリングピン104
と、前記上部シュー96の略中央部に設けられ、前記上
センタリングピン104のストロークを検出する第2セ
ンサ106と、前記上センタリングピン104が挿通す
る孔部が形成された上部ホルダ108と、前記上部ホル
ダ108に固定され、ばね部材110の弾発力を介して
上型62が下型64に当接する際の衝撃を吸収する緩衝
ピストン112とを有する。
【0028】さらに上型62は、前記アウタダイ84の
第1テーパ面82に沿って摺動する第2テーパ面114
を有しボルト116を介して上部ホルダ108に固定さ
れる矯正ダイ118と、前記ボルト116を介して矯正
ダイ118の下部に保持されるアウタリング120と、
有底円筒状に形成され、前記リング体80の孔部78に
沿って摺動変位することによりカップ部12を拘束する
インナダイ88と、一端部が前記インナダイ88に締結
され、他端部が固定プレート98の孔部122に係止さ
れる環状突起部124を介して昇降自在に設けられたロ
ッド部材126とを備える。
【0029】前記矯正ダイ118は、軸部14の端部形
状に対応する断面形状からなる矯正用孔部128を有
し、さらに、該矯正ダイ118には、前記ボルト116
に外嵌されたカラー部材130との間に所定のクリアラ
ンスが形成される第1孔部132と、ロッド部材126
の間に所定のクリアランスが形成される第2孔部134
とが設けられる。従って、前記矯正ダイ118は、略水
平方向に沿って前記クリアランス分だけ変位自在に設け
られている。
【0030】また、前記インナダイ88には、軸部14
の環状段部136に接触して該軸部14の下部側を拘束
した状態でワーク70を下方側に向かって押圧する環状
凸部138が形成されている。
【0031】本実施の形態に係る軸部矯正装置60は、
基本的には以上のように構成されるものであり、次に等
速ジョイント用外輪部材10の製造工程に基づいて、そ
の動作並びに作用効果について説明する。
【0032】先ず、カップ部12の製造工程について説
明する。
【0033】例えば、パイプ等の管状体36を所定寸法
に切断し(図10A参照)、切断された前記管状体36
に対して中間処理を施す。すなわち、前記管状体36に
対し、焼鈍し処理、ショットブラスト処理およびボンデ
処理等の潤滑処理を行う(図10Bおよび図10C参
照)。前記中間処理が行われた管状体36に対してトラ
ック溝およびショルダ部をプレス成形装置38、40に
よってプレス成形した後(図10Dおよび図10E参
照)、前記管状体36の両端面にそれぞれレース加工を
行うことによりカップ部12が形成される(図10F参
照)。
【0034】本実施の形態では、薄肉状に形成された管
状体36を用いることにより、等速ジョイント用外輪部
材10の肉厚をより一層薄肉に形成することができる。
【0035】次に、前記カップ部12とは別個に且つ並
列的に遂行される軸部14の製造工程について説明す
る。
【0036】棒状部材42が所定寸法に切断された円柱
体44に対して(図11A参照)、焼鈍し処理、ショッ
トブラスト処理およびボンデ処理等の中間処理を行った
後(図11Bおよび図11C参照)、前記円柱体44に
対して2つの工程からなる鍛造成形が施されることによ
り成形体46、48が得られ(図11Dおよび図11E
参照)、さらに、前記成形体48において、カップ部1
2との接合部位に対してレース加工が行われることによ
り、軸部14が形成される(図11F参照)。なお、図
4において、二点鎖線は、レース加工を施す前の状態に
おける軸部14の形状を示している。
【0037】このようにしてそれぞれ別個に且つ並列的
に製造されたカップ部12の縮径した一端部に軸部14
を圧入し(図12A参照)、前記カップ部12と軸部1
4との接合部位を図示しないレーザビーム発生手段から
照射されるレーザビーム50によって溶着することによ
り、カップ部12と軸部14とが一体的に接合される
(図12B参照)。
【0038】前記カップ部12と軸部14とが一体的に
接合されたワークに対して、カップ部12と軸部14と
の同軸精度を高精度に保持するために軸部矯正装置60
を介してサイジング加工が行われる。なお、カップ部1
2と軸部14との同軸精度が保持されていないこと、す
なわち、カップ部12と軸部14との間に芯ずれがある
ことを前提として以下に説明する。
【0039】図5に示されるような初期状態において、
下センタリングピン76の突起部74が軸部14のセン
タ穴30に挿入されるように位置決めしてマンドレル7
2にワーク70をセットし、図示しない昇降手段の駆動
作用下に上型62を下降させる。前記上型62が下降す
る際、インナダイ88の外周面がリング体80の孔部7
8の内周面に沿って摺動変位するとともに、前記インナ
ダイ88の内周面によってカップ部12がマンドレル7
2に拘束される。
【0040】上型62が下型64に向かって下降してい
る際、図6に示されるように、矯正ダイ118の矯正用
孔部128に芯ずれした軸部14が係合することによ
り、矯正ダイ118は、軸部14の芯ずれに対応しクリ
アランスの分だけ水平方向に微小距離変位する。さら
に、図7に示されるように、上型62が下降することに
より、矯正ダイ118の第2テーパ面114がアウタダ
イ84の第1テーパ面82と接触し、前記矯正ダイ11
8が第1テーパ面82に沿って摺動変位することによ
り、センタ位置に規制される矯正用孔部128を介して
軸部14が前記センタ位置に矯正される。
【0041】なお、図7に示されるように、第1テーパ
面82と第2テーパ面114とが接触する初期状態にお
いては、カップ部12と軸部14との芯ずれ寸法に対応
して前記第1テーパ面82と第2テーパ面114との間
に微小のクリアランスが形成されているものとする。
【0042】この場合、カップ部12はインナダイ88
の孔部によって拘束された状態にあり、軸部14の下部
側に環状凸部138が当接することにより、前記軸部1
4の下部側は環状凸部138によって拘束された状態に
ある。なお、軸部14の下部側に環状凸部138が当接
する際に発生する衝撃は、ばね部材110の弾発力を介
して緩衝ピストン112に吸収される。
【0043】このようにワーク70が拘束された状態に
おいて、さらに上型62を下降させ前記環状凸部138
によってワーク70を下方側に押圧することにより、ワ
ーク70を保持するマンドレル72は、板ばね94の弾
発力に抗して下センタリングピン76と一体的に下降
し、図8に示されるように下死点に到達する。なお、下
死点に到達したことは、第1センサ86によって検出さ
れる。
【0044】従って、ワーク70を構成するカップ部1
2および軸部14の下部側が拘束された状態において、
矯正ダイ118をアウタダイ84の第1テーパ面82に
沿って下方側に変位させ、前記矯正ダイ118のセンタ
位置とアウタダイ84のセンタ位置とが一致することに
より、軸部14は、予め設定されたセンタ位置に矯正さ
れる。この結果、カップ部12と軸部14との同軸精度
が保持され、カップ部12と軸部14との芯ずれが矯正
される。なお、矯正ダイ118が第1テーパ面82に沿
って下方側に変位する際、クリアランスによって微小距
離だけ水平方向に変位可能に設けられているため、カッ
プ部12と軸部14との芯ずれ寸法に対応して矯正ダイ
118が微小距離だけ水平方向に沿って変位する。
【0045】図9において、実線からなる大径の円A
は、アウタダイ84の第1テーパ面82の最大径を示
し、実線からなる小径の円Bは、芯ずれした状態におけ
る矯正ダイ118の第2テーパ面114の最大径を示
し、2点鎖線からなる円Cは、芯ずれ寸法aおよびbを
矯正してセンタ位置に調芯された矯正ダイ118の第2
テーパ面114の最大径を示している。この場合、本実
施の形態に係る軸部矯正装置60によって芯ずれ寸法a
およびbを矯正することにより、軸部14は、芯ずれし
た軸芯Rからセンタ位置に矯正された軸芯Sに調芯され
る。
【0046】そして、図示しない昇降手段の駆動作用下
に上型62を上昇させ、図示しないシリンダを駆動させ
て下センタリングピン76を上方に向かって変位させる
ことにより、同軸精度が保持されたワーク70がマンド
レル72から取り出される。
【0047】このように同軸精度が保持されたワーク7
0に対し、さらに、ブーツバンド18を装着するための
バンド溝52のサイジング加工が施された後(図12C
参照)、最後に浸炭処理および研磨処理等が行われるこ
とにより(図12D参照)、製品としての等速ジョイン
ト用外輪部材10が完成する。
【0048】本実施の形態では、インナダイ88によっ
てカップ部12が拘束された状態において、クリアラン
スを介して略水平方向に微小距離だけ変位自在に設けら
れた矯正ダイ118をアウタダイ84の第1テーパ面8
2に沿って変位させることにより、カップ部12に対す
る軸部14の同軸精度を保持することができる。
【0049】従って、装置全体として簡素な構造により
カップ部12と軸部14との同軸精度を確保することが
でき、このため、後加工によって前記カップ部12と軸
部14との同軸精度を保持するための機械加工の工程を
省略し、製造工程を簡素化して製造コストを削減するこ
とができる。
【0050】さらに、管状体36を塑性変形させてカッ
プ部12を形成しているため、前記カップ部12の肉厚
をより一層薄肉にすることにより、軽量化を図ることが
できる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0052】すなわち、インナダイによってカップ部を
拘束した状態において、軸部に係合する矯正用孔部が形
成された矯正ダイをアウタダイのテーパ面に沿って摺動
変位させることにより、前記カップ部に対する軸部の同
軸精度が保持される。
【0053】従って、装置全体として簡素な構造とな
り、しかも同軸精度を保持するための後加工を省略する
ことができ、製造コストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る軸部矯正装置によっ
てカップ部と軸部との同軸精度が保持された等速ジョイ
ント用外輪部材の斜視図である。
【図2】前記等速ジョイント用外輪部材の軸線方向に沿
った部分断面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った横断面図であ
る。
【図4】軸部の一部断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る等速ジョイント用外
輪部材の軸部矯正装置の縦断面構成図である。
【図6】図5の初期位置から上型が下降して、矯正ダイ
の矯正用孔部に軸部の一端部が係合した状態を示す動作
説明図である。
【図7】図6の状態からさらに上型が下降して、矯正ダ
イの第2テーパとアウタダイの第1テーパ面とが接触し
た状態を示す動作説明図である。
【図8】図7の状態からさらに上型が下降して、矯正ダ
イが第1テーパ面に沿って摺動変位することにより軸部
が矯正される状態を示す動作説明図である。
【図9】軸部が芯ずれした位置と矯正されたセンタ位置
とを示す説明図である。
【図10】図10A乃至図10Fは、それぞれ、カップ
部の製造工程を示す説明図である。
【図11】図11A乃至図11Fは、それぞれ、軸部の
製造工程を示す説明図である。
【図12】図12A乃至図12Dは、それぞれ、前記カ
ップ部と前記軸部とを接合して等速ジョイント用外輪部
材を製造する工程を示す説明図である。
【図13】従来技術に係る等速ジョイント用外輪部材の
一部断面図である。
【図14】図13に示す等速ジョイント用外輪部材の側
面図である。
【符号の説明】
10…等速ジョイント用外輪部材 12…カップ部 14…軸部 16…開口部 24a〜24c…トラック溝 28…ショルダ部 34…環状段部 36…管状体 60…軸部矯正装置 62…上型 64…下型 70…ワーク 72…マンドレル 74、100…突起
部 76…下センタリングピン 78、102、122、132、134…孔部 80…リング体 82、114…テー
パ面 84…アウタダイ 88…インナダイ 104…上センタリングピン 118…矯正ダイ 128…矯正用孔部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カップ部と軸部とが接合された等速ジョイ
    ント用外輪部材において、 相対的に接近および離間自在に設けられた上型および下
    型と、 前記下型に設けられ、カップ部と軸部とが接合されたワ
    ークをセットするワーク保持部材と、 前記下型に設けられ、徐々に縮径するテーパ面が形成さ
    れたアウタダイと、 前記上型に設けられ、カップ部を拘束するインナダイ
    と、 前記上型に略水平方向に沿って変位自在に設けられ、軸
    部に係合する矯正用孔部が形成された矯正ダイと、 を備え、前記矯正ダイがアウタダイのテーパ面に沿って
    摺動変位することにより、インナダイに拘束されたカッ
    プ部に対して矯正用孔部に係合する軸部の芯ずれが矯正
    されることを特徴とする等速ジョイント用外輪部材の軸
    部矯正装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、 前記ワーク保持部材はマンドレルからなり、前記マンド
    レルは、ばね部材の弾発力の作用下に軸線方向に沿って
    変位自在に設けられることを特徴とする等速ジョイント
    用外輪部材の軸部矯正装置。
JP11143942A 1999-05-24 1999-05-24 等速ジョイント用外輪部材の軸部矯正装置 Pending JP2000334516A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006315081A (ja) * 2005-04-12 2006-11-24 Cleartec:Kk ギヤ類の鍛造装置
KR101241428B1 (ko) 2012-06-05 2013-03-11 (주)엠프로텍 샤프트 제조용 전조 장치
CN115026159A (zh) * 2022-06-24 2022-09-09 江铃汽车股份有限公司 一种汽车摆臂套管焊接涨型装置

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