JP3544475B2 - 鍛造用金型装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャビティに鍛造用素材が配設され、ポンチの加圧作用下に前記鍛造用素材を鍛造成形する鍛造用金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、互いに接合された上部ダイスおよび下部ダイスに形成されるキャビティに鍛造用素材を装填し、ポンチを介して前記鍛造用素材に加圧力を付与することにより該鍛造用素材を所定形状に鍛造成形する金型装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来技術に係る前記金型装置を用い、段付き部品や段付き歯車等を長期間にわたって鍛造成形した場合、前記段付き部品等の段部を形成する金型の内壁面に対し軸線方向と略直交する方向に応力が集中し、前記応力に起因して金型の歪み(変形)が発生する。このため、金型の寿命が短命化し、金型のコストが高騰するという不都合がある。
【0004】
本発明は、前記の不都合を克服するためになされたものであり、応力による金型の歪みを低減して金型の耐久性を向上させ、しかも金型のコストダウンを図ることが可能な鍛造用金型装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、キャビティに装填された鍛造用素材に対して加圧力を付与することにより、鍛造成形する装置において、前記キャビティを形成する型部材と、前記型部材を外嵌し、軸線方向に分割して形成された複数の環状体と、前記複数の環状体を外嵌する筒状部材と、を備え、前記型部材に応力が集中する部位に対応する環状体の硬度を、前記型部材の硬度および他の環状体の硬度よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、キャビティに装填された鍛造用素材に対して加圧力を付与することにより、等速ジョイントのアウタカップを鍛造成形する装置において、前記キャビティを形成する型部材と、前記型部材を外嵌し、軸線方向に分割して形成された複数の環状体と、前記複数の環状体を外嵌する筒状部材と、を備え、前記複数の環状体は、第1乃至第3インサート部材からなり、前記アウタカップのカップ部と軸部との境界部を成形する型部材が、軸線方向の中間に配設された前記第2インサート部材により外嵌され、前記第2インサート部材の硬度は、前記型部材の硬度、該第2インサート部材に隣接する第1および第3インサート部材の硬度の双方よりも大きく設定されることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、型部材に応力が集中する部位に対応する環状体の硬度が、該型部材の硬度および他の環状体の硬度よりも大きく設定され、軸線に直交する半径方向の剛性が確保されているため、前記応力に起因する金型の歪みが抑制される。この結果、従来技術に係る金型と比較して耐久性が向上する。
【0008】
さらに、本発明は、鍛造用素材が装填されるキャビティが形成された型部材と、前記型部材を外嵌し、軸線方向に分割して形成された複数の環状体と、前記複数の環状体を外嵌する筒状部材と、前記キャビティに装填された鍛造用素材に対して加圧力を付与するポンチと、前記ポンチの外周部の一部を囲繞するように装着され、該ポンチと一体的に変位するスリーブ部材と、前記型部材と一体的に接合され、前記ポンチが鍛造用素材に対して加圧力を付与する際に前記スリーブ部材が圧入される孔部が形成されたリング体と、を備え、前記スリーブ部材の外周側の直径を、前記孔部の内周側の直径よりも大きく設定し、前記リング体の硬度を、前記スリーブ部材の硬度よりも大きく設定し、前記型部材に応力が集中する部位に対応する環状体の硬度を、前記型部材の硬度および他の環状体の硬度よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、応力に起因する金型の歪みが抑制されるとともに、ポンチが横方向に芯ずれを起こすことがないため、同軸精度が高精度に保持される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る鍛造用金型装置について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0011】
図1において、参照数字10は、本実施の形態に係る鍛造用金型装置を示し、この鍛造用金型装置10は、四隅角部に近接して複数のガイド手段12a〜12d(図4参照)が立設された第1ダイホルダ14と、前記第1ダイホルダ14の中心部に積層して設けられた第2ダイホルダ16および第3ダイホルダ18とを有する。なお、前記第2ダイホルダ16上には、厚肉な圧入リング(筒状部材)20が締結手段22を介して固定されている。
【0012】
前記圧入リング20の孔部内には、図3に示されるように、リング体に分割して形成された第1インサート部材13、第2インサート部材15および第3インサート部材17が軸線方向に沿って一体的に結合されている。この場合、前記第1乃至第3インサート部材13、15、17の外径は、圧入リング20の孔部の内径よりも若干大きく設定されており、前記第1乃至第3インサート部材13、15、17は、後述するように焼ばめして圧入リング20の孔部内に嵌入される。なお、前記第1乃至第3インサート部材13、15、17は、複数の環状体として機能するものである。
【0013】
前記第1インサート部材13および第3インサート部材17は、例えば、ロックウェル硬さHRC略50からなるSKD61の金属製材料によって形成され、前記第2インサート部材15は、例えば、ロックウェル硬さHRA略88からなる超硬材料によって形成されている。従って、第2インサート部材15は、第1インサート部材13および第3インサート部材17と比較して硬度が大きくなるように設定されている。
【0014】
前記圧入リング20の内周面の下部には環状凸部19が形成され、前記環状凸部19と第3インサート部材17に形成された環状凹部21とが嵌合することにより、第3インサート部材17の下方側に対する変位が規制され、圧入リング20の孔部内に位置決めされる。
【0015】
前記締結手段22は、図1並びに図3に示されるように、圧入リング20の段部に係合する固定プレート27および前記固定プレート27を第1ダイホルダ14に保持する複数のボルト29とを含む。
【0016】
前記第1乃至第3インサート部材13、15、17の内部には、分割して形成された上部ダイス26および下部ダイス28が軸線方向に沿って一体的に結合され、前記上部ダイス26および下部ダイス28の内部には、鍛造用素材が装填されるキャビティ24が形成されている。なお、前記上部ダイス26および下部ダイス28は、型部材として機能するものである。
【0017】
この場合、鍛造品84(図12参照)であるアウタカップのカップ部86と軸部88との連接部位に対応し鍛造成形する際に応力が集中する内壁面23を有する下部ダイス28は、より一層硬質な材料からなる環状の第2インサート部材15によって外嵌されているため、軸線と略直交する円周方向の剛性が増強されている。前記下部ダイス28の外周面の下部側には、前記第3インサート部材17に係合する環状凹部25が形成されている。
【0018】
前記上部ダイス26および第1インサート部材13の上面には、図1に示されるように、ポンチ30が圧入される孔部32が形成された第1リング体(リング体)34が一体的に接合され、また圧入リング20の上面には前記第1リング体34に外嵌される大径な第2リング体36が一体的に接合される。
【0019】
この場合、第1リング体34を外嵌するように第2リング体36を圧入リング20に対して締結することにより、前記第2リング体36に形成されたテーパ面38が第1リング体34に形成された逆テーパ面40に摺接し、第1リング体34を下方側に向かって押圧する力が作用する。
【0020】
なお、前記第1リング体34の孔部32の上部には、ポンチ30が圧入される際に該ポンチ30を案内する環状のガイド溝(図示せず)が形成され、また、前記第1リング体34の孔部32に圧入されるポンチ30の一端部は、鍛造成形される製品の凹凸形状に対応して所望の凸凹形状が形成されている。
【0021】
上部ダイス26および下部ダイス28によって形成されるキャビティ24の下部側には、鍛造品を押し出すためのノックアウトピン44が第2ダイホルダ16および第3ダイホルダ18に形成された孔部46に沿って進退自在に配設される。このキャビティ24には、鍛造用素材として図11に示されるような第2次成形品48が装填される。
【0022】
圧入リング20から所定距離離間する上方には、図示しない機械プレスのラム(図示せず)に連結され、前記機械プレスの駆動作用下にラムと一体的に上下方向に沿って変位する昇降部材50が設けられる。前記昇降部材50には治具52を介してポンチ30が固定され、前記ポンチ30の外周部の所定部分には円筒状の金属製材料で形成されたガイドスリーブ(スリーブ部材)54が外嵌される。
【0023】
図7に示されるように、前記ガイドスリーブ54には、複数の孔部を介してグラファイト56が埋設され、第1リング体34の孔部32に対して圧入される際の潤滑特性を良好に保持することができる。この場合、ポンチ30に外嵌されたガイドスリーブ54の外周側の直径は、第1リング体34の孔部32の内周側の直径よりも若干大きく設定されている。
【0024】
なお、ガイドスリーブ54を、例えば、SKD11、FC25またはFC30等の金属製材料によって形成し、また、第1リング体34を、ガイドスリーブ54よりも硬質な材料によって形成すると好適である。
【0025】
ポンチ30は、第1ダイホルダ14に立設された複数のガイド手段12a〜12dの案内作用下に昇降部材50と一体的に上下方向に沿って変位自在に設けられる。
【0026】
このガイド手段12a(12b〜12d)は、図5に示されるように、第1ダイホルダ14に固定された長尺なポスト本体58と、前記昇降部材50に連結され該昇降部材50と一体的に変位する円筒状のカバー部材60と、ポスト本体58の外周部を囲繞するように設けられ、カバー部材60の環状段部62に係合することによりポスト本体58の軸線方向に沿って摺動変位するガイドリング64と、前記ガイドリング64を支持するばね部材66とを有する。
【0027】
前記ガイドリング64には、軸線方向に沿って略平行に複数列の孔部68が形成され、前記孔部68内には略円柱状の転動部材70が転動自在に配設される。また、ポスト本体58の外周面には、図6に示されるように、軸線方向に沿って延在し略平行に複数列形成された平坦な第1転動面72が形成され、一方、カバー部材60の内壁面には、前記第1転動面72と対向する平坦な第2転動面74が形成される。
【0028】
この場合、転動部材70が前記第1転動面72と第2転動面74とにそれぞれ線接触した状態で転動することにより、昇降部材50に連結されたカバー部材60と前記カバー部材60に係合するガイドリング64とがポスト本体58の軸線方向に沿って一体的に変位する。
【0029】
なお、ガイドリング64の孔部68に転動部材70を設けずに、ガイドリング64をポスト本体58の外周面を囲繞するように形成し、前記ガイドリング64がポスト本体58に対して面接触しながら相対的に摺動変位するように形成してもよい。
【0030】
本発明の実施の形態に係る鍛造用金型装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、鍛造品として等速ジョイントを構成するアウタカップを鍛造成形する場合を例にして以下説明する。
【0031】
先ず、鍛造用金型装置10を構成する下型部の組み付け工程について説明する。
【0032】
圧入リング20の孔部の軸線方向に沿って第3インサート部材17、第2インサート部材15および第1インサート部材13を順次挿入する。この場合、圧入リング20の環状凸部19と第3インサート部材17の環状凹部21とが嵌合することにより、第3インサート部材17の下方側に対する変位が規制され、圧入リング20の孔部内に位置決めされる(図3参照)。
【0033】
なお、圧入リング20の孔部の内径に対して第1乃至第3インサート部材13、15、17の外径が僅かに大きく設定されているため、図示しない加熱手段を介して圧入リング20の孔部を加熱膨張し、第1乃至第3インサート部材13、15、17を圧入リング20の孔部内に焼ばめして嵌入する。
【0034】
続いて、第1乃至第3インサート部材13、15、17の孔部の軸線方向に沿って下部ダイス28および上部ダイス26を順次挿入する。この場合、下部ダイス28の外周面に形成された環状凹部25に第3インサート部材17の内周部が嵌合することにより、下部ダイス28の下方側に対する変位が規制され、位置決めされた状態で装着される(図3参照)。なお、前記下部ダイス28は、第2および第3インサート部材15、17の孔部内に強圧入される。
【0035】
さらに、上部ダイス26および第1インサート部材13の上面に係合する第1リング体34を装着するとともに、前記第1リング体34に対して第2リング体36を外嵌することにより、前記第2リング体36に形成されたテーパ面38が第1リング体34に形成された逆テーパ面40に摺接し、第1リング体34を下方側に向かって押圧する力が作用する。この押圧力によって上部ダイス26と下部ダイス28との接合面の面圧が増大し、バリの発生を防止することができる。
【0036】
この場合、第1リング体34の孔部32内にガイドスリーブ54が外嵌されたポンチ30を挿入した状態において、上部ダイス26、下部ダイス28および第1乃至第3インサート部材13、15、17等を一体的に組み付けることにより、上部ダイス26および下部ダイス28に形成されるキャビティ24に対してポンチ30が位置決めされる。このようにして下型部の組み付け工程が終了する。
【0037】
次に、鍛造用素材に対する鍛造成形の工程について説明する。
【0038】
図8に示されるような円柱状のビレット76に対し図示しない金型装置によって第1次鍛造成形を施すことにより、図9に示されるように、中間部の段部を介して直径がそれぞれ異なる第1次成形品78が得られる。続いて、前記第1次成形品78に対して予備成形を施した後(図10参照)、さらに、図示しない他の金型装置によって第2次鍛造成形を行うことにより、図11に示されるようなカップ部80と軸部82とからなる第2次成形品48が得られる。
【0039】
本実施の形態に係る鍛造用金型装置10は、この第2次成形品48を鍛造用素材としてさらに第3次鍛造成形を施すものである。
【0040】
まず、準備作業として、前述したような組み付け工程において、上部ダイス26および下部ダイス28に形成されるキャビティ24に対してポンチ30が予め位置決めされているものとする。
【0041】
ポンチ30が図示しない上昇位置に配置された状態において、キャビティ24に鍛造素材である第2次成形品48を装填する。そして、図示しない機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に連結された昇降部材50と一体的にポンチ30が下降し、図1に示す状態となることにより鍛造成形が開始される。
【0042】
なお、ポンチ30が昇降部材50と一体的に下降する際、前記昇降部材50と第1ダイホルダ14との間に設けられた複数(例えば、4本)のガイド手段12a〜12dによって横方向の偏荷重が好適に吸収され、前記ポンチ30が第1リング体34の中心に円滑に圧入される。
【0043】
鍛造成形を開始する際、ポンチ30の外周面の一部に外嵌されたガイドスリーブ54は、第1リング体34の孔部32の上端部に形成された環状のガイド溝(図示せず)の案内作用下に進入し、さらに、ポンチ30が下降することにより、ポンチ30およびガイドスリーブ54は、第1リング体34の孔部32内に圧入された状態で一体的に変位する。
【0044】
このようにしてポンチ30が下降し、図1に示される成形開始位置から図2に示される成形終了位置に到達することにより、このポンチ30と下部ダイス28および上部ダイス26を介して鍛造用素材に対して鍛造成形が施され、前記鍛造用素材がキャビティ24の形状に沿って塑性流動する。
【0045】
このようにして鍛造成形が終了した後、図示しない機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に連結された昇降部材50と一体的にポンチ30が所定位置まで上昇することにより、該ポンチ30およびガイドスリーブ54が第1リング体34の孔部32から離間し、次なる工程の待機状態となる。そして、ノックアウトピン44の変位作用下に鍛造品84(図12参照)が取り出される。
【0046】
本実施の形態では、鍛造成形する際に金型に対し応力が集中する部位、すなわち、鍛造品84として得られるアウタカップのカップ部86と軸部88との連接部位に対応する下部ダイス28の内壁面23に前記応力が作用するが、前記下部ダイス28は、より硬質な材料からなる環状の第2インサート部材15によって外嵌されて軸線と略直交する半径方向に対する剛性が確保されているため、前記応力による金型の歪み(変形)を抑制することができる。
【0047】
従って、本実施の形態に係る鍛造用金型装置10を用いて長期間にわたって連続して鍛造成形をした場合であっても、従来技術に係る金型と比較して寿命が延命され、耐久性を向上させることができる。この結果、金型のコストを削減することができる。
【0048】
また、鍛造用素材に対し加圧力が付与される際、ポンチ30に外嵌されたガイドスリーブ54が第1リング体34の孔部32に圧入された状態にあり、前記圧入状態を維持しながらポンチ30が下降する。
【0049】
従って、本実施の形態では、第1リング体34の孔部32にガイドスリーブ54を介してポンチ30が圧入された状態で鍛造用素材に対して加圧力が付与され、該ポンチ30が横方向に芯ずれを起こすことがないため、図12に示されるように、鍛造品84として得られるアウタカップのカップ部86の軸線Eと軸部88の軸線Fとの同軸度を高精度に保持することが可能となる。この場合、前記アウタカップの軸部88の振れを、例えば、0.06mm以下に抑制することができた。
【0050】
さらに、ガイドスリーブ54と第1リング体34とをそれぞれ異種金属製材料によって形成し、しかも、ガイドスリーブ54に埋設されたグラファイト56によって潤滑特性を良好に保持することにより、該ガイドスリーブ54および第1リング体34の摺動面にカジリが発生することを抑制することが可能となる。
【0051】
さらにまた、治具52を介してガイドスリーブ54をポンチ30に対して着脱自在に設けることにより、前記ガイドスリーブ54を他の新たなガイドスリーブ54と簡便に交換することができるという利点がある。
【0052】
加えて、例えば、パルサー(図示せず)の取付部位であるアウタカップのカップ部86の外周面を直接的に研削することができる。
【0053】
なお、本実施の形態では、等速ジョイントを構成するアウタカップを鍛造用素材として用いているがこれに限定されるものではなく、例えば、図示しない段付き部品、段付き歯車等のように部品のある部分と他の部分との間で同軸精度が必要とされる種々の鍛造成形品に適用することができることは、勿論である。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0055】
すなわち、応力による金型の歪みを低減して金型の耐久性を向上させ、しかも金型のコストダウンを図ることができる。
【0056】
また、得られる鍛造品の同軸精度を高精度に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る鍛造用金型装置の縦断面図である。
【図2】図1に示す鍛造成形開始位置からポンチが下降して鍛造成形が終了した状態を示す動作説明図である。
【図3】図1に示す鍛造用金型装置の一部拡大縦断面図である。
【図4】図1に示す鍛造用金型装置の一部横断面平面図である。
【図5】図1に示す鍛造用金型装置に設けられたガイド手段の説明図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿った横断面図である。
【図7】ポンチに外嵌されるガイドスリーブを示す斜視図である。
【図8】等速ジョイントを構成するアウタカップの製造工程を示す説明図である。
【図9】等速ジョイントを構成するアウタカップの製造工程を示す説明図である。
【図10】等速ジョイントを構成するアウタカップの製造工程を示す説明図である。
【図11】等速ジョイントを構成するアウタカップの製造工程を示す説明図である。
【図12】図1に示す鍛造用金型装置によって鍛造成形された鍛造品の縦断面図である。
【符号の説明】
10…鍛造用金型装置 12a〜12d…ガイド手段
13、15、17…インサート部材 14、16、18…ダイホルダ
19…環状凸部 20…圧入リング
23…内壁面 24…キャビティ
26、28…ダイス 30…ポンチ
32、46…孔部 34、36…リング体
38…テーパ面 40…逆テーパ面
50…昇降部材 54…ガイドスリーブ
Claims (3)
- キャビティに装填された鍛造用素材に対して加圧力を付与することにより、鍛造成形する装置において、
前記キャビティを形成する型部材と、
前記型部材を外嵌し、軸線方向に分割して形成された複数の環状体と、
前記複数の環状体を外嵌する筒状部材と、
を備え、
前記型部材に応力が集中する部位に対応する環状体の硬度を、前記型部材の硬度および他の環状体の硬度よりも大きく設定したことを特徴とする鍛造用金型装置。 - キャビティに装填された鍛造用素材に対して加圧力を付与することにより、等速ジョイントのアウタカップを鍛造成形する装置において、
前記キャビティを形成する型部材と、
前記型部材を外嵌し、軸線方向に分割して形成された複数の環状体と、
前記複数の環状体を外嵌する筒状部材と、
を備え、
前記複数の環状体は、第1乃至第3インサート部材からなり、
前記アウタカップのカップ部と軸部との境界部を成形する型部材が、軸線方向の中間に配設された前記第2インサート部材により外嵌され、
前記第2インサート部材の硬度は、前記型部材の硬度、該第2インサート部材に隣接する第1および第3インサート部材の硬度の双方よりも大きく設定されることを特徴とする鍛造用金型装置。 - 鍛造用素材が装填されるキャビティが形成された型部材と、
前記型部材を外嵌し、軸線方向に分割して形成された複数の環状体と、
前記複数の環状体を外嵌する筒状部材と、
前記キャビティに装填された鍛造用素材に対して加圧力を付与するポンチと、
前記ポンチの外周部の一部を囲繞するように装着され、該ポンチと一体的に変位するスリーブ部材と、
前記型部材と一体的に接合され、前記ポンチが鍛造用素材に対して加圧力を付与する際に前記スリーブ部材が圧入される孔部が形成されたリング体と、
を備え、
前記スリーブ部材の外周側の直径を、前記孔部の内周側の直径よりも大きく設定し、
前記リング体の硬度を、前記スリーブ部材の硬度よりも大きく設定し、
前記型部材に応力が集中する部位に対応する環状体の硬度を、前記型部材の硬度および他の環状体の硬度よりも大きく設定したことを特徴とする鍛造用金型装置。
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