JP3259132B2 - 鍛造金型構造 - Google Patents

鍛造金型構造

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JP3259132B2 JP33591697A JP33591697A JP3259132B2 JP 3259132 B2 JP3259132 B2 JP 3259132B2 JP 33591697 A JP33591697 A JP 33591697A JP 33591697 A JP33591697 A JP 33591697A JP 3259132 B2 JP3259132 B2 JP 3259132B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、金型を構
成する上部ダイスと下部ダイスとを一体的に接合するこ
とが可能な鍛造金型構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、互いに接合された上部ダイス
および下部ダイスに形成される鍛造用キャビティに鍛造
用素材を挿入し、ポンチを介して前記鍛造用素材に加圧
力を付与することにより該鍛造用素材を所定形状に鍛造
成形する金型装置が知られている。
【0003】ここで、本出願人が案出した冷間鍛造用金
型を図12Aに示す(特開平7−178493号公報参
照)。
【0004】この冷間鍛造用金型1は、ダイホルダ5上
に設置され、締結手段2を介して互いに接合される下部
ダイス3と上部ダイス4とを有する。前記下部ダイス3
および上部ダイス4には、鍛造用素材6が装填されるキ
ャビティ7が形成され、前記キャビティ7内に装填され
た鍛造用素材6を加圧するためのポンチ8が設けられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術に係る冷間鍛造用金型1では、成形工程におい
て上部ダイス4と下部ダイス3との接合面A(分割面)
(図12B参照)にクリアランスが生じ、前記クリアラ
ンスに塑性変形した鍛造用素材が入り込むことによりバ
リが発生するおそれがある。
【0006】さらに、段部による上部ダイス4と下部ダ
イス3との合わせ部9(図12A参照)には、組立用の
クリアランスが設けられ、この結果、前記上部ダイス4
と下部ダイス3は前記クリアランスの範囲内において芯
ずれした状態で組み付けられるため、鍛造成形によって
得られる製品、例えば、等速ジョイントを構成するアウ
タカップのカップ部と軸部との同軸度を高精度に保持す
ることができないという懸念がある。
【0007】本発明は、前記の種々の不都合を克服する
ためになされたものであり、上部ダイスと下部ダイスと
の接合面にバリが発生することを防止し、前記上部ダイ
スと下部ダイスとの同軸度を高精度に保持することが可
能な鍛造金型構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、一方から他方に向かって徐々に縮径す
るテーパ状の孔部が形成された型部材と、略円筒状に形
成され、前記孔部内に圧入されるスリーブ部材と、前記
スリーブ部材に保持され、鍛造用素材を配設するキャビ
ティが形成された上部ダイスおよび下部ダイスと、を備
え、前記スリーブ部材には、前記孔部に圧入された際に
発生する圧縮応力の作用下に、上部ダイスまたは下部ダ
イスのいずれか一方を他方に向かって押圧する押圧部が
形成されることを特徴とする。
【0009】この場合、前記押圧部は、スリーブ部材の
内周面の軸線方向に沿った一端部に形成された傾斜面部
からなり、前記傾斜面部の押圧作用下に上部ダイスを下
部ダイス側に向かって押圧することにより、前記上部ダ
イスと下部ダイスとの接合面の面圧が増大する。
【0010】また、スリーブ部材を型部材の孔部内に圧
入する前、スリーブ部材の内周面と上部ダイスおよび下
部ダイスの外周面との間にクリアランスが形成され、前
記スリーブ部材を型部材の孔部内に圧入した後、前記ス
リーブ部材の内周面と上部ダイスおよび下部ダイスの外
周面とが面接触することにより、スリーブ部材によって
上部ダイスおよび下部ダイスが緊締される。
【0011】このように、上部ダイスと下部ダイスとの
接合面の面圧が増大した状態において、スリーブ部材を
介して上部ダイスおよび下部ダイスを強固に緊締するこ
とができる。従って、上部ダイスおよび下部ダイスの接
合面のクリアランスの発生を阻止することにより、バリ
が発生することを防止することができる。さらに、上部
ダイスおよび下部ダイスとを組み付ける際の組立用のク
リアランスを設ける必要がなく、上部ダイスおよび下部
ダイスの同軸度を高精度に保持することが可能となる。
【0012】なお、スリーブ部材の内周面、または上部
ダイスおよび下部ダイスの外周面のいずれか一方には凹
凸部を形成し、他方には凸凹部を形成することにより、
互いに面接触する接触面の摩擦力が増大して、スリーブ
部材を介して上部ダイスおよび下部ダイスをより一層強
固に緊締することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る鍛造金型構造につい
て好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら
以下詳細に説明する。
【0014】図1において、参照数字10は、本実施の
形態に係る鍛造金型構造が適用された鍛造用金型装置を
示し、この鍛造用金型装置10は、四隅角部に近接して
複数のガイド手段12a〜12dが立設された第1ダイ
ホルダ14と、前記第1ダイホルダ14の中心部に積層
して設けられた第2ダイホルダ16および第3ダイホル
ダ18とを有する。
【0015】前記第2ダイホルダ16上には、一体的に
形成された厚肉の圧入リング(型部材)20が締結手段
22を介して固定され、前記圧入リング20の孔部19
内には、薄肉の円筒状に形成されたスリーブ(スリーブ
部材)24を介して上部ダイス26および下部ダイス2
8が一体的に接合される。
【0016】図3に示されるように、圧入リング20の
孔部19は、組み付けられた状態においてその下部から
上部に向かってその直径が徐々に縮径するテーパ状に形
成され、スリーブ24の外周面は、前記孔部19に対応
して逆テーパ形状に形成されている。上部ダイス26、
下部ダイス28およびスリーブ24は、後述するよう
に、圧入リング20の孔部19内に圧入されるように形
成されている。
【0017】また、スリーブ24の内周面の上部には、
上端縁部に向かって徐々に縮径するテーパ状の傾斜面部
(押圧部)21が形成され、前記傾斜面部21は、組み
付けられた状態において下方側に向かって押圧する力を
発揮することにより、上部ダイス26と下部ダイス28
との接触面の面圧を増大させる機能を営む。
【0018】なお、図5に示されるように、組み付け前
においては、上部ダイス26および下部ダイス28の外
周面とスリーブ24の内周面との間は、所定(約0.0
2mm)のクリアランス23を介して離間するように形
成されている。上部ダイス26および下部ダイス28の
外周面は、軸線方向に沿って略同一寸法からなり、断面
直線状に形成されている。
【0019】上部ダイス26の下面部の内周側には、平
坦な下部ダイス28の上面部に接合される環状の凸部2
5が形成され、前記上部ダイス26の下面部の外周側に
は、平坦な下部ダイス28の上面部との間でクリアラン
スを形成する凹部31が形成されている。
【0020】なお、前記締結手段22は、圧入リング2
0の段部に係合する固定プレート27と、前記固定プレ
ート27を第1ダイホルダ14に保持する複数のボルト
29とを含む。
【0021】前記上部ダイス26の上面には、ポンチ3
0が圧入される孔部32が形成された第1リング体34
が一体的に接合され、またスリーブ24の上面には前記
第1リング体34に外嵌される第2リング体36が一体
的に接合される。この場合、第1リング体34および第
2リング体36をそれぞれ別体で構成せずに、リング体
として一体的に形成してもよい。
【0022】第1リング体34は、例えば、超硬材料に
よって形成され、焼ばめ処理が施された第2リング体3
6によって中心に向かって強く締め付けられた状態にあ
る。また、前記第1リング体34および第2リング体3
6は、圧入リング20のねじ孔39に螺入される締結リ
ング40のテーパ部41によって緊締されることによ
り、上部ダイス26、下部ダイス28およびスリーブ2
4と一体的に接合されている。
【0023】この場合、第1リング体34、上部ダイス
26および下部ダイス28によってキャビティ42が形
成され、前記キャビティ42の下部側には、鍛造製品を
押し出すためのノックアウトピン44が第2ダイホルダ
16および第3ダイホルダ18に形成された孔部46に
沿って進退自在に配設される。このキャビティ42に
は、鍛造用素材として、図9Dに示されるような第2次
成形品48が装填される。
【0024】圧入リング20から所定距離離間する上方
には、図示しない機械プレスのラム(図示せず)に連結
され、前記機械プレスの駆動作用下にラムと一体的に上
下方向に沿って変位する昇降部材50が設けられる。前
記昇降部材50には治具52を介してポンチ30が固定
され、前記ポンチ30の外周部の所定部分には円筒状の
金属製材料で形成されたガイドスリーブ54が外嵌され
る。
【0025】図4に示されるように、前記ガイドスリー
ブ54には、複数の孔部を介してグラファイト56が埋
設され、第1リング体34の孔部32に対して圧入され
る際の潤滑特性を良好に保持することができる。また、
ポンチ30に外嵌されたガイドスリーブ54の外周側の
直径は、第1リング体34の孔部32の内周側の直径よ
りも若干大きく設定されている。
【0026】なお、ガイドスリーブ54は、例えば、S
KD11、FC25またはFC30等の金属製材料によ
って形成され、また、第1リング体34は、ガイドスリ
ーブ54よりも硬質な材料によって形成されると好適で
ある。
【0027】ポンチ30は、第1ダイホルダ14に立設
された複数のガイド手段12a〜12dの案内作用下に
昇降部材50と一体的に上下方向に沿って変位自在に設
けられる。
【0028】本発明の実施の形態に係る鍛造金型構造が
適用された鍛造用金型装置10は、基本的には以上のよ
うに構成されるものであり、次にその動作並びに作用効
果について説明する。なお、鍛造製品として等速ジョイ
ントを構成するアウタカップを鍛造成形する場合を例に
して以下説明する。
【0029】図9Aに示されるような円柱状のビレット
76に対し図示しない金型装置によって第1次鍛造成形
を施すことにより、図9Bに示されるように中間部の段
部を介して直径がそれぞれ異なる第1次成形品78が得
られる。続いて、前記第1次成形品78に対して予備成
形を施した後(図9C参照)、さらに、図示しない他の
金型装置によって第2次鍛造成形を施すことにより、図
9Dに示されるようなカップ部80と軸部82とからな
る第2次成形品48が得られる。
【0030】この鍛造用金型装置10は、前記第2次成
形品48を鍛造用素材としてさらに第3次鍛造成形を施
すものである。
【0031】以下に金型の組み付け工程について説明す
る。なお、図5および図6では、説明の便宜上、圧入リ
ング20の形状を一部変更している。
【0032】図5に示されるように、まず、スリーブ2
4の傾斜面部21を下方側にした状態において、前記ス
リーブ24の孔部内に上部ダイス26および下部ダイス
28を装着する。この場合、上部ダイス26を保持する
傾斜面部21を除いて、スリーブ24の内周面と上部ダ
イス26および下部ダイス28の外周面との間は、所定
のクリアランス23を介して離間するように設定されて
いる。なお、前記スリーブ24の外周面には潤滑剤を塗
布するとともに、前記スリーブ24の内周面は、予め脱
脂して無潤滑状態にしておく。
【0033】続いて、図5に示されるように、圧入リン
グ20の上面と下面とを逆にして孔部19の直径が大な
る部分を上にした状態において、上部ダイス26および
下部ダイス28を含むスリーブ24を圧入リング20の
孔部19に沿って矢印方向に圧入する。この場合、スリ
ーブ24の外周面に塗布された潤滑剤の潤滑作用下に、
該スリーブ24が圧入リング20の孔部19に沿って円
滑に圧入される。
【0034】孔部19内にスリーブ24、上部ダイス2
6および下部ダイス28が圧入された後、圧入リング2
0の上下方向を逆転させることにより、図6に示す状態
となる。この場合、図6に示されるように、スリーブ2
4の傾斜面部21によって下方向(矢印B方向)の押圧
力が作用し、前記押圧力によって上部ダイス26と下部
ダイス28との接合面の面圧が増大する。
【0035】しかも、テーパ状の孔部19内にスリーブ
24が圧入されることにより、該スリーブ24に対し中
心方向に向かって締め付ける圧縮応力が作用し、無潤滑
状態にあるスリーブ24の内周面と上部ダイス26およ
び下部ダイス28の外周面との間のクリアランス23が
なくなり、前記スリーブ24の内周面と上部ダイス26
および下部ダイス28の外周面とが互いに面接触した状
態に至る。
【0036】従って、圧縮応力の作用下に、前記スリー
ブ24の内周面と上部ダイス26および下部ダイス28
の外周面とを互いに強く面接触させる締め付け力が働い
て前記上部ダイス26および下部ダイス28との接合状
態がロックされるため、上部ダイス26と下部ダイス2
8の接合面の面圧が増大した状態で保持することが可能
となる。
【0037】このように、本実施の形態に係る鍛造金型
構造では、上部ダイス26と下部ダイス28の接合面の
面圧が増大した状態で維持されることにより上部ダイス
26と下部ダイス28との接合面にバリが発生すること
を防止し、前記上部ダイス26と下部ダイス28との同
軸度を高精度に保持することができる。
【0038】また、図8に示されるように、圧入リング
20の孔部19に圧入された上部ダイス26、下部ダイ
ス28およびスリーブ24をプレス装置Pによって矢印
方向に押圧することにより、前記上部ダイス26、下部
ダイス28およびスリーブ24を圧入リング20から取
り出して容易に交換することができる。この結果、メン
テナンスの効率化を図るとともに汎用性を向上させ、し
かも、金型の管理コストを節減することができる。
【0039】なお、図7Aに示されるように、互いに面
接触するスリーブ24の内周面に、例えば、レース加工
等によって凸凹部(または凹凸部)83aを形成すると
ともに、上部ダイス26および下部ダイス28の外周面
に凹凸部(または凸凹部)83b、83cをそれぞれ形
成し、面接触した際の摩擦力を増大させることにより、
前記上部ダイス26および下部ダイス28との接合状態
をより一層強固にロックすることができる(図7B参
照)。
【0040】続いて、第1リング体34および第2リン
グ体36を上部ダイス26およびスリーブ24上に配置
し、圧入リング20のねじ孔39に沿って締結リング4
0を螺入することにより、前記締結リング40のテーパ
部41の締め付け作用下に、第1リング体34および第
2リング体36が上部ダイス26、下部ダイス28等と
一体的に組み付けられる。このようにして金型の組み付
け工程が終了する。
【0041】ここで、図3に示す鍛造金型構造の他の適
用例を図11に示す。なお、図3に示す構成要素に対応
するものには、同一の参照数字にaを付して以下説明す
る。
【0042】図11から諒解されるように、圧入リング
20aの孔部19aは、組み付けられた状態においてそ
の上部から下部に向かってその直径が徐々に縮径したテ
ーパ状に形成され、スリーブ24aの外周面は、前記孔
部19aに対応して形成されている。また、スリーブ2
4aの内周面の下部には、下端縁部に向かって徐々に縮
径するテーパ状の傾斜面部21aが形成されている。な
お、参照数字90は、図3に示される第1リング体34
と第2リング体36とが一体的に形成されたリング体を
示す。
【0043】他の適用例では、スリーブ24aに形成さ
れた傾斜面部21aが組み付けられた状態において、下
部ダイス28aに対して上方側に向かって押圧する力を
付与することにより、スリーブ24aに対する下部ダイ
ス28aの抜け止めとしての機能を営む。また、ねじ孔
39aに対する締結リング40aの螺入作用下にテーパ
部41aによってリング体90が下方側に向かって押圧
され、上部ダイス26aに対して下方側の押圧力が付与
されることにより上部ダイス26aと下部ダイス28a
との接触面の面圧を増大させている。
【0044】このように、他の適用例では、鍛造成形を
連続して遂行した場合に下部ダイス28aが下方側に抜
け出ることを防止するとともに、リング体90の押圧作
用下に、金型材料の許容範囲内において上部ダイス26
aと下部ダイス28aとの接触面の面圧を自在に設定す
ることができるという利点がある。
【0045】次に、ポンチ30が図示しない上昇位置に
配置された状態において、キャビティ42に鍛造素材で
ある第2次成形品48を装填する。そして、図示しない
機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に連結され
た昇降部材50と一体的にポンチ30が下降し、図1に
示す状態となることにより鍛造成形が開始される。
【0046】なお、ポンチ30が昇降部材50と一体的
に下降する際、前記昇降部材50と第1ダイホルダ14
との間に設けられた複数のガイド手段12a〜12dに
よって横方向の偏荷重が好適に吸収され、ガイドスリー
ブ54を介してポンチ30を第1リング体34の孔部3
2の中心に円滑に圧入することができる。
【0047】鍛造成形を開始する際、ポンチ30の外周
面の一部に外嵌されたガイドスリーブ54は、第1リン
グ体34の孔部32の上端部に形成された環状の溝部
(図示せず)の案内作用下に進入し、さらに、ポンチ3
0が下降することにより、ポンチ30およびガイドスリ
ーブ54は、第1リング体34の孔部32内に圧入され
た状態で一体的に変位する。
【0048】このようにしてポンチ30が下降し、図1
に示される成形開始位置から図2に示される成形終了位
置に到達することにより、このポンチ30と下部ダイス
28および上部ダイス26を介して鍛造用素材に対して
鍛造成形が施され、前記鍛造用素材がキャビティ42の
形状に沿って塑性流動する。
【0049】この場合、前述したように、上部ダイス2
6と下部ダイス28の接合面の面圧が増大した状態で保
持されているため、前記上部ダイスと下部ダイスとの接
合面にクリアランスが発生することを阻止し、バリが発
生することを防止することができる。
【0050】このようにして鍛造成形が終了した後、図
示しない機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に
連結された昇降部材50と一体的にポンチ30が所定位
置まで上昇することにより、該ポンチ30およびガイド
スリーブ54が第1リング体34の孔部32から離間
し、次なる工程の待機状態となる。そして、ノックアウ
トピン44の変位作用下に鍛造製品84(図9参照)が
取り出される。
【0051】本実施の形態に係る鍛造金型構造では、上
部ダイス26と下部ダイス28との接合面にバリが発生
することを防止し前記上部ダイス26と下部ダイス28
との同軸度を高精度に保持することができるため、図1
0に示されるように、鍛造製品84として得られるアウ
タカップのカップ部86の軸線Eと軸部88の軸線Fと
の同軸度を高精度に保持することが可能となる。
【0052】なお、本実施の形態では、等速ジョイント
を構成するアウタカップを鍛造用素材として用いている
がこれに限定されるものではなく、例えば、図示しない
段付き部品、段付き歯車等のように部品のある部分と他
の部分との間で同軸精度が必要とされる種々の鍛造成形
品に適用することができることは、勿論である。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0054】すなわち、上部ダイスと下部ダイスとの接
合面にバリが発生することを防止し、前記上部ダイスと
下部ダイスとの同軸度を高精度に保持することが可能と
なる。この結果、得られる鍛造製品の一方の部分と他方
の部分との同軸度を高精度に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る鍛造金型構造が適用
された鍛造用金型装置の縦断面図である。
【図2】図1に示す鍛造成形開始位置からポンチが下降
して鍛造成形が終了した状態を示す動作説明図である。
【図3】図1に示す鍛造用金型装置を構成する金型の拡
大図である。
【図4】ポンチに外嵌されるガイドスリーブの斜視図で
ある。
【図5】上部ダイスおよび下部ダイスを、スリーブを介
して圧入リングに圧入する状態を示す説明図である。
【図6】圧入リングの孔部内に上部ダイス、下部ダイス
およびスリーブが圧入された状態を示す説明図である。
【図7】図7Aは、スリーブの内周面と上部ダイスおよ
び下部ダイスの外周面に、それぞれ凹凸部を形成して圧
入される前の状態、図7Bは、圧入後の状態を示す部分
断面図である。
【図8】圧入リングの孔部内に圧入された上部ダイスお
よび下部ダイスを取り出す状態を示す断面図である。
【図9】図9A〜図9Dは、それぞれ、等速ジョイント
を構成するアウタカップの製造工程を示す説明図であ
る。
【図10】図1に示す鍛造用金型装置によって鍛造成形
される鍛造製品の縦断面図である。
【図11】図3に示す鍛造金型構造の他の適用例を示す
縦断面図である。
【図12】図12Aは、本出願人が案出した従来技術に
係る冷間鍛造用金型の縦断面図、図12Bは、図12A
の部分拡大図である。
【符号の説明】
10…鍛造用金型装置 12a〜12d
…ガイド手段 14、16、18…ダイホルダ 20、20a…
圧入リング 21、21a…傾斜面部 23…クリアラ
ンス 24、24a…スリーブ 25…凸部 26、26a、28、28a…ダイス 30…ポンチ 32、46…孔部 34、36、9
0…リング体 40、40a…締結リング 42、42a…
キャビティ 44…ノックアウトピン 50…昇降部材 54…ガイドスリーブ 84…鍛造製品
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−178493(JP,A) 特開 平2−284739(JP,A) 特開 平7−323348(JP,A) 実開 平4−54537(JP,U) 実開 昭58−76355(JP,U) 実開 昭51−134630(JP,U) 実公 昭48−13620(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21J 1/00 - 13/14 B21J 17/00 - 19/04 B21K 1/00 - 31/00 B21D 37/02 B21D 37/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方から他方に向かって徐々に縮径するテ
    ーパ状の孔部が形成された型部材と、 略円筒状に形成され、前記孔部内に圧入されるスリーブ
    部材と、 前記スリーブ部材に保持され、鍛造用素材を配設するキ
    ャビティが形成された上部ダイスおよび下部ダイスと、 を備え、前記スリーブ部材には、前記孔部に圧入された
    際に発生する圧縮応力の作用下に、上部ダイスまたは下
    部ダイスのいずれか一方を他方に向かって押圧する押圧
    部が形成されることを特徴とする鍛造金型構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の鍛造金型構造において、押
    圧部は、スリーブ部材の内周面の軸線方向に沿った一端
    部に形成された傾斜面部からなり、前記傾斜面部の押圧
    作用下に上部ダイスを下部ダイス側に向かって押圧する
    ことにより、前記上部ダイスと下部ダイスとの接合面の
    面圧が増大することを特徴とする鍛造金型構造。
  3. 【請求項3】請求項1記載の鍛造金型構造において、ス
    リーブ部材を型部材の孔部内に圧入する前、スリーブ部
    材の内周面と上部ダイスおよび下部ダイスの外周面との
    間にクリアランスが形成され、前記スリーブ部材を型部
    材の孔部内に圧入した後、前記スリーブ部材の内周面と
    上部ダイスおよび下部ダイスの外周面とが面接触するこ
    とにより、スリーブ部材によって上部ダイスおよび下部
    ダイスが緊締されることを特徴とする鍛造金型構造。
  4. 【請求項4】請求項3記載の鍛造金型構造において、ス
    リーブ部材の内周面、または上部ダイスおよび下部ダイ
    スの外周面のいずれか一方には凹凸部が形成され、他方
    には凸凹部が形成されることを特徴とする鍛造金型構
    造。
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