JP2000079441A - 鍛造用金型装置 - Google Patents

鍛造用金型装置

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JP2000079441A
JP2000079441A JP10248468A JP24846898A JP2000079441A JP 2000079441 A JP2000079441 A JP 2000079441A JP 10248468 A JP10248468 A JP 10248468A JP 24846898 A JP24846898 A JP 24846898A JP 2000079441 A JP2000079441 A JP 2000079441A
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Japan
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die
forging
annular body
punch
upper die
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JP10248468A
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Yuichi Nagao
優一 長尾
Yoshihisa Doi
善久 土井
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金型の構造を簡素化して分割性を向上させ、し
かも経年変化によって交換する部品をできるだけ少なく
して金型のコストダウンを図ることにある。 【解決手段】キャビティ24を形成する上部ダイス26
および下部ダイス28と、前記上部ダイス26および下
部ダイス28をそれぞれ外嵌し、軸線方向に分割して形
成された第1インサート部材13および第2インサート
部材15と、前記第1インサート部材13および第2イ
ンサート部材15を外嵌する圧入リング20とを備え、
前記第1インサート部材13および第2インサート部材
15は、軸線方向と略直交する半径外方向に向かって微
小距離だけ変位可能に圧入リング20の孔部内に軽圧入
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャビティに鍛造
用素材が配設され、ポンチの加圧作用下に前記鍛造用素
材を鍛造成形する鍛造用金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、互いに接合された上部ダイス
および下部ダイスに形成されるキャビティに鍛造用素材
を装填し、ポンチを介して前記鍛造用素材に加圧力を付
与することにより該鍛造用素材を所定形状に鍛造成形す
る金型装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来技術に
係る前記金型装置を用い、長期間にわたって鍛造成形し
た場合、キャビティを形成する上部ダイスおよび下部ダ
イスが経年変化によって摩耗するため、新たな上部ダイ
スおよび下部ダイスと交換する必要がある。そこで、一
旦、組み付けられた金型装置を分解し、前記摩耗した上
部ダイスおよび下部ダイスと新たな上部ダイスおよび下
部ダイスとを交換する際、金型装置の構造が複雑である
と分解作業が煩雑となる不都合がある。
【0004】また、従来技術に係る金型装置では、経年
変化によって摩耗した上部ダイスと下部ダイスを両方同
時に交換しているが、できるだけ交換部品を少なくして
金型のコストダウンを図りたいという要請がある。
【0005】本発明は、前記の不都合を克服するととも
に前記の要請に鑑みてなされたものであり、金型の構造
を簡素化して分割性を向上させ、しかも経年変化によっ
て交換する部品をできるだけ少なくして金型のコストダ
ウンを図ることが可能な鍛造用金型装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、キャビティに装填された鍛造用素材に
対して加圧力を付与することにより、鍛造成形する装置
において、前記キャビティを形成する上部ダイスおよび
下部ダイスと、前記上部ダイスおよび下部ダイスをそれ
ぞれ外嵌し、軸線方向に分割して形成された第1環状体
および第2環状体と、前記第1環状体および第2環状体
を外嵌する筒状部材と、を備え、前記第1環状体および
第2環状体は、軸線方向と略直交する半径外方向に向か
って微小距離だけ変位可能に前記筒状部材の孔部内に軽
圧入されることを特徴とする。
【0007】この場合、前記筒状部材と前記第1環状体
および第2環状体との間に、軽圧入する際の逃げを形成
すると好適である。
【0008】本発明によれば、金型が簡素な構造によっ
て構成され、しかも第1環状体および第2環状体が軽圧
入されているため、一旦、組み付けられた金型を容易に
分解することができる。従って、メンテナンス性を向上
させるとともに、経年変化によって応力が集中する下部
ダイスのみを交換すればよいことから、金型の費用をコ
ストダウンすることができる。
【0009】また、鍛造成形する際に上部ダイスおよび
下部ダイスに付与された応力は、軸線方向と略直交する
半径外方向に向かって微小距離だけ変位する第1環状体
および第2環状体によって吸収されるため、金型の寿命
を延命させることができる。
【0010】また、本発明は、キャビティを形成する上
部ダイスおよび下部ダイスと、前記上部ダイスおよび下
部ダイスをそれぞれ外嵌し、軸線方向に分割して形成さ
れた第1環状体および第2環状体と、前記第1環状体お
よび第2環状体を外嵌する筒状部材と、前記キャビティ
に装填された鍛造用素材に対して加圧力を付与するポン
チと、前記ポンチの外周部の一部を囲繞するように装着
され、該ポンチと一体的に変位するスリーブ部材と、前
記型部材と一体的に接合され、前記ポンチが鍛造用素材
に対して加圧力を付与する際に前記スリーブ部材が圧入
される孔部が形成されたリング体と、を備え、前記第1
環状体および第2環状体は、軸線方向と略直交する半径
外方向に向かって微小距離だけ変位可能に前記筒状部材
の孔部内に軽圧入されることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、ポンチが横方向に芯ずれ
を起こすことがないため、同軸精度が高精度に保持され
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る鍛造用金型装置につ
いて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しなが
ら以下詳細に説明する。
【0013】図1において、参照数字10は、本実施の
形態に係る鍛造用金型装置を示し、この鍛造用金型装置
10は、四隅角部に近接して複数のガイド手段12a〜
12d(図6参照)が立設された第1ダイホルダ14
と、前記第1ダイホルダ14の中心部に積層して設けら
れた第2ダイホルダ16および第3ダイホルダ18とを
有する。なお、前記第2ダイホルダ16上には、厚肉な
圧入リング(筒状部材)20が締結手段22を介して固
定されている。
【0014】前記圧入リング20の孔部内には、図3に
示されるように、それぞれリング体に分割して形成され
た第1インサート部材(第1環状体)13および第2イ
ンサート部材(第2環状部材)15が軸線方向に沿って
一体的に結合されている。
【0015】前記第1および第2インサート部材13、
15は、例えば、ロックウェル硬さHRC略40からな
るSNCM439の金属製材料によってそれぞれ形成さ
れる。また、圧入リング20の上部および第2インサー
ト部材15の下部には、図4並びに図5に示されるよう
に、第1および第2インサート部材13、15を圧入リ
ング20の孔部内に軽圧入する際の逃げ17a、17b
が形成されている。
【0016】前記圧入リング20の内周面の下部には環
状凸部19が形成され、前記環状凸部19と第2インサ
ート部材15に形成された環状凹部21とが嵌合するこ
とにより、第2インサート部材15の下方側に対する変
位が規制され、圧入リング20の孔部内に位置決めされ
る。
【0017】前記締結手段22は、図1並びに図2に示
されるように、圧入リング20の段部に係合する固定プ
レート27および前記固定プレート27を第1ダイホル
ダ14に保持する複数のボルト29とを含む。
【0018】前記第1および第2インサート部材13、
15の内部には、分割して形成された上部ダイス26お
よび下部ダイス28が軸線方向に沿って一体的に結合さ
れ、前記上部ダイス26および下部ダイス28の内部に
は、鍛造用素材が装填されるキャビティ24が形成され
ている。なお、前記上部ダイス26および下部ダイス2
8は、型部材として機能するものである。
【0019】前記上部ダイス26および第1インサート
部材13の上面には、図1に示されるように、ポンチ3
0が圧入される孔部32が形成された第1リング体34
と、前記第1リング体34に一体的に設けられた第2リ
ング体35とが接合される。また第1インサート部材1
3の上面には、前記第2リング体35に外嵌される大径
な締結リング36が一体的に接合される。なお、第1リ
ング体34と第2リング体35とが一体化した図示しな
いリング体を用いてもよい。
【0020】この場合、前記締結リング36を圧入リン
グ20の孔部内に締結することにより、第1リング体3
4および第2リング体35が該締結リング36によって
外嵌され、そして、前記締結リング36に形成されたテ
ーパ面38が第2リング体35に形成された逆テーパ面
40に摺接し、第1リング体34を下方側に向かって押
圧する力が作用する。
【0021】なお、前記第1リング体34の孔部32の
上部には、ポンチ30が圧入される際に該ポンチ30を
案内する環状のガイド溝(図示せず)が形成され、ま
た、前記第1リング体34の孔部32に圧入されるポン
チ30の一端部は、鍛造成形される製品の凹凸形状に対
応して所望の凸凹形状が形成されている。
【0022】上部ダイス26および下部ダイス28によ
って形成されるキャビティ24の下部側には、鍛造品を
押し出すためのノックアウトピン44が第2ダイホルダ
16および第3ダイホルダ18に形成された孔部46に
沿って進退自在に配設される。このキャビティ24に
は、鍛造用素材として図13に示されるような第2次成
形品48が装填される。
【0023】圧入リング20から所定距離離間する上方
には、図示しない機械プレスのラム(図示せず)に連結
され、前記機械プレスの駆動作用下にラムと一体的に上
下方向に沿って変位する昇降部材50が設けられる。前
記昇降部材50には治具52を介してポンチ30が固定
され、前記ポンチ30の外周部の所定部分には円筒状の
金属製材料で形成されたガイドスリーブ(スリーブ部
材)54が外嵌される。
【0024】図9に示されるように、前記ガイドスリー
ブ54には、複数の孔部を介してグラファイト56が埋
設され、第1リング体34の孔部32に対して圧入され
る際の潤滑特性を良好に保持することができる。この場
合、ポンチ30に外嵌されたガイドスリーブ54の外周
側の直径は、第1リング体34の孔部32の内周側の直
径よりも若干大きく設定されている。
【0025】なお、ガイドスリーブ54を、例えば、S
KD11、FC25またはFC30等の金属製材料によ
って形成し、また、第1リング体34を、ガイドスリー
ブ54よりも硬質な材料によって形成すると好適であ
る。
【0026】ポンチ30は、第1ダイホルダ14に立設
された複数のガイド手段12a〜12dの案内作用下に
昇降部材50と一体的に上下方向に沿って変位自在に設
けられる。
【0027】このガイド手段12a(12b〜12d)
は、図7に示されるように、第1ダイホルダ14に固定
された長尺なポスト本体58と、前記昇降部材50に連
結され該昇降部材50と一体的に変位する円筒状のカバ
ー部材60と、ポスト本体58の外周部を囲繞するよう
に設けられ、カバー部材60の環状段部62に係合する
ことによりポスト本体58の軸線方向に沿って摺動変位
するガイドリング64と、前記ガイドリング64を支持
するばね部材66とを有する。
【0028】前記ガイドリング64には、軸線方向に沿
って略平行に複数列の孔部68が形成され、前記孔部6
8内には略円柱状の転動部材70が転動自在に配設され
る。また、ポスト本体58の外周面には、図8に示され
るように、軸線方向に沿って延在し略平行に複数列形成
された平坦な第1転動面72が形成され、一方、カバー
部材60の内壁面には、前記第1転動面72と対向する
平坦な第2転動面74が形成される。
【0029】この場合、転動部材70が前記第1転動面
72と第2転動面74とにそれぞれ線接触した状態で転
動することにより、昇降部材50に連結されたカバー部
材60と前記カバー部材60に係合するガイドリング6
4とがポスト本体58の軸線方向に沿って一体的に変位
する。
【0030】なお、ガイドリング64の孔部68に転動
部材70を設けずに、ガイドリング64をポスト本体5
8の外周面を囲繞するように形成し、前記ガイドリング
64がポスト本体58に対して面接触しながら相対的に
摺動変位するように形成してもよい。
【0031】本発明の実施の形態に係る鍛造用金型装置
10は、基本的には以上のように構成されるものであ
り、次にその動作並びに作用効果について説明する。な
お、鍛造品として等速ジョイントを構成するアウタカッ
プを鍛造成形する場合を例にして以下説明する。
【0032】先ず、鍛造用金型装置10を構成する下型
部の組み付け工程について説明する。
【0033】圧入リング20の孔部の軸線方向に沿って
第2インサート部材15および第1インサート部材13
を順次挿入する。この場合、圧入リング20の環状凸部
19と第2インサート部材15の環状凹部21とが嵌合
することにより、第2インサート部材15の下方側に対
する変位が規制され、圧入リング20の孔部内に位置決
めされる(図3参照)。
【0034】なお、第1および第2インサート部材1
3、15は、圧入リング20および第2インサート部材
15にそれぞれ形成された逃げ17a、17b(図4並
びに図5参照)によって円滑に軽圧入される。
【0035】続いて、第1および第2インサート部材1
3、15の孔部の軸線方向に沿って下部ダイス28およ
び上部ダイス26を順次挿入する。前記上部ダイス26
および下部ダイス28は、第1および第2インサート部
材13、15の孔部内に強圧入される。
【0036】さらに、上部ダイス26および第1インサ
ート部材13の上面に係合する第1リング体34および
第2リング体35を装着するとともに、前記第2リング
体35に対して締結リング36を外嵌することにより、
前記締結リング36に形成されたテーパ面38が第2リ
ング体35に形成された逆テーパ面40に摺接し、第1
リング体34を下方側に向かって押圧する力が作用す
る。この押圧力によって上部ダイス26と下部ダイス2
8との接合面の面圧が増大し、バリの発生を防止するこ
とができる。
【0037】この場合、第1リング体34の孔部32内
にガイドスリーブ54が外嵌されたポンチ30を挿入し
た状態において、上部ダイス26、下部ダイス28、第
1および第2インサート部材13、15等を一体的に組
み付けることにより、上部ダイス26および下部ダイス
28に形成されるキャビティ24に対してポンチ30が
位置決めされる。このようにして下型部の組み付け工程
が終了する。
【0038】本実施の形態では、圧入リング20の孔部
内に第1および第2インサート部材13、15が軽圧入
され、しかも簡素な構造に形成されているため、一旦、
組み付けられた金型を簡便に分解することができ、分割
性を向上させることができる。このため、メンテナンス
作業を容易に行うことができ、メンテナンス性が向上す
る。
【0039】また、本実施の形態では、鍛造成形する
際、上部ダイス26および下部ダイス28に半径外方向
に向かって応力が付与された場合であっても、圧入リン
グ20の孔部内に軽圧入された第1および第2インサー
ト部材13、15が半径外方向に向かって微小距離だけ
変位することにより、前記応力を好適に吸収することが
できる。
【0040】従って、前記応力に起因する金型の歪みを
抑制することにより、金型の寿命を延命させることがで
きる。また、長期間の使用により金型が経年変化によっ
て摩耗した場合であっても、応力が集中する下部ダイス
28のみを新たな下部ダイス28と交換すればよいこと
から、金型のコストダウンを図ることができる。
【0041】さらに、本実施の形態では、上部ダイス2
6および下部ダイス28を第1および第2インサート部
材13、15によって外嵌する簡素な構造を採用するこ
とにより、より一層の金型のコストダウンを図ることが
できる。
【0042】次に、鍛造用素材に対する鍛造成形の工程
について説明する。
【0043】図10に示されるような円柱状のビレット
76に対し図示しない金型装置によって第1次鍛造成形
を施すことにより、図11に示されるように、中間部の
段部を介して直径がそれぞれ異なる第1次成形品78が
得られる。続いて、前記第1次成形品78に対して予備
成形を施した後(図12参照)、さらに、図示しない他
の金型装置によって第2次鍛造成形を行うことにより、
図13に示されるようなカップ部80と軸部82とから
なる第2次成形品48が得られる。
【0044】本実施の形態に係る鍛造用金型装置10
は、この第2次成形品48を鍛造用素材としてさらに第
3次鍛造成形を施すものである。
【0045】まず、準備作業として、前述したような組
み付け工程において、上部ダイス26および下部ダイス
28に形成されるキャビティ24に対してポンチ30が
予め位置決めされているものとする。
【0046】ポンチ30が図示しない上昇位置に配置さ
れた状態において、キャビティ24に鍛造素材である第
2次成形品48を装填する。そして、図示しない機械プ
レスの駆動作用下にラム(図示せず)に連結された昇降
部材50と一体的にポンチ30が下降し、図1に示す状
態となることにより鍛造成形が開始される。
【0047】なお、ポンチ30が昇降部材50と一体的
に下降する際、前記昇降部材50と第1ダイホルダ14
との間に設けられた複数(例えば、4本)のガイド手段
12a〜12dによって横方向の偏荷重が好適に吸収さ
れ、前記ポンチ30が第1リング体34の中心に円滑に
圧入される。
【0048】鍛造成形を開始する際、ポンチ30の外周
面の一部に外嵌されたガイドスリーブ54は、第1リン
グ体34の孔部32の上端部に形成された環状のガイド
溝(図示せず)の案内作用下に進入し、さらに、ポンチ
30が下降することにより、ポンチ30およびガイドス
リーブ54は、第1リング体34の孔部32内に圧入さ
れた状態で一体的に変位する。
【0049】このようにしてポンチ30が下降し、図1
に示される成形開始位置から図2に示される成形終了位
置に到達することにより、このポンチ30と下部ダイス
28および上部ダイス26を介して鍛造用素材に対して
鍛造成形が施され、前記鍛造用素材がキャビティ24の
形状に沿って塑性流動する。
【0050】このようにして鍛造成形が終了した後、図
示しない機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に
連結された昇降部材50と一体的にポンチ30が所定位
置まで上昇することにより、該ポンチ30およびガイド
スリーブ54が第1リング体34の孔部32から離間
し、次なる工程の待機状態となる。そして、ノックアウ
トピン44の変位作用下に鍛造品84(図14参照)が
取り出される。
【0051】本実施の形態では、鍛造用素材に対し加圧
力が付与される際、ポンチ30に外嵌されたガイドスリ
ーブ54が第1リング体34の孔部32に圧入された状
態にあり、前記圧入状態を維持しながらポンチ30が下
降するように構成されている。
【0052】従って、第1リング体34の孔部32にガ
イドスリーブ54を介してポンチ30が圧入された状態
で鍛造用素材に対して加圧力が付与され、該ポンチ30
が横方向に芯ずれを起こすことがないため、図14に示
されるように、鍛造品84として得られるアウタカップ
のカップ部86の軸線Eと軸部88の軸線Fとの同軸度
を高精度に保持することが可能となる。この場合、前記
アウタカップの軸部88の振れを、例えば、0.06m
m以下に抑制することができた。
【0053】また、本実施の形態では、ガイドスリーブ
54と第1リング体34とをそれぞれ異種金属製材料に
よって形成し、しかも、ガイドスリーブ54に埋設され
たグラファイト56によって潤滑特性を良好に保持する
ことにより、該ガイドスリーブ54および第1リング体
34の摺動面にカジリが発生することを抑制することが
可能となる。
【0054】さらに、本実施の形態では、治具52を介
してガイドスリーブ54をポンチ30に対して着脱自在
に設けることにより、前記ガイドスリーブ54を他の新
たなガイドスリーブ54と簡便に交換することができる
という利点がある。
【0055】加えて、例えば、パルサー(図示せず)の
取付部位であるアウタカップのカップ部86の外周面を
直接的に研削することができる。
【0056】なお、本実施の形態では、等速ジョイント
を構成するアウタカップを鍛造用素材として用いている
がこれに限定されるものではなく、例えば、図示しない
段付き部品、段付き歯車等のように部品のある部分と他
の部分との間で同軸精度が必要とされる種々の鍛造成形
品に適用することができることは、勿論である。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0058】すなわち、金型の構造を簡素化して分割性
を向上させることができる。また、経年変化によって交
換する部品をできるだけ少なくして金型のコストダウン
を図ることができる。さらに、得られる鍛造品の同軸精
度を高精度に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る鍛造用金型装置の縦
断面図である。
【図2】図1に示す鍛造成形開始位置からポンチが下降
して鍛造成形が終了した状態を示す動作説明図である。
【図3】図1に示す鍛造用金型装置の一部拡大縦断面図
である。
【図4】図3に示すA部分の拡大図である。
【図5】図3に示すB部分の拡大図である。
【図6】図1に示す鍛造用金型装置の一部横断面平面図
である。
【図7】図1に示す鍛造用金型装置に設けられたガイド
手段の説明図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿った横断面図
である。
【図9】ポンチに外嵌されるガイドスリーブを示す斜視
図である。
【図10】等速ジョイントを構成するアウタカップの製
造工程を示す説明図である。
【図11】等速ジョイントを構成するアウタカップの製
造工程を示す説明図である。
【図12】等速ジョイントを構成するアウタカップの製
造工程を示す説明図である。
【図13】等速ジョイントを構成するアウタカップの製
造工程を示す説明図である。
【図14】図1に示す鍛造用金型装置によって鍛造成形
された鍛造品の縦断面図である。
【符号の説明】
10…鍛造用金型装置 12a〜12d…
ガイド手段 13、15…インサート部材 14、16、18
…ダイホルダ 17a、17b…逃げ 19…環状凸部 20…圧入リング 24…キャビティ 26、28…ダイス 30…ポンチ 32、46…孔部 34、35…リン
グ体 36…締結リング 38…テーパ面 40…逆テーパ面 54…ガイドスリ
ーブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャビティに装填された鍛造用素材に対し
    て加圧力を付与することにより、鍛造成形する装置にお
    いて、 前記キャビティを形成する上部ダイスおよび下部ダイス
    と、 前記上部ダイスおよび下部ダイスをそれぞれ外嵌し、軸
    線方向に分割して形成された第1環状体および第2環状
    体と、 前記第1環状体および第2環状体を外嵌する筒状部材
    と、 を備え、 前記第1環状体および第2環状体は、軸線方向と略直交
    する半径外方向に向かって微小距離だけ変位可能に前記
    筒状部材の孔部内に軽圧入されることを特徴とする鍛造
    用金型装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、 前記筒状部材と前記第1環状体および第2環状体との間
    には、軽圧入する際の逃げが形成されていることを特徴
    とする鍛造用金型装置。
  3. 【請求項3】キャビティを形成する上部ダイスおよび下
    部ダイスと、 前記上部ダイスおよび下部ダイスをそれぞれ外嵌し、軸
    線方向に分割して形成された第1環状体および第2環状
    体と、 前記第1環状体および第2環状体を外嵌する筒状部材
    と、 前記キャビティに装填された鍛造用素材に対して加圧力
    を付与するポンチと、 前記ポンチの外周部の一部を囲繞するように装着され、
    該ポンチと一体的に変位するスリーブ部材と、 前記型部材と一体的に接合され、前記ポンチが鍛造用素
    材に対して加圧力を付与する際に前記スリーブ部材が圧
    入される孔部が形成されたリング体と、 を備え、 前記第1環状体および第2環状体は、軸線方向と略直交
    する半径外方向に向かって微小距離だけ変位可能に前記
    筒状部材の孔部内に軽圧入されることを特徴とする鍛造
    用金型装置。
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