JP2000334235A - トラップ装置 - Google Patents

トラップ装置

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JP2000334235A
JP2000334235A JP11153706A JP15370699A JP2000334235A JP 2000334235 A JP2000334235 A JP 2000334235A JP 11153706 A JP11153706 A JP 11153706A JP 15370699 A JP15370699 A JP 15370699A JP 2000334235 A JP2000334235 A JP 2000334235A
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正晴 三木
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裕嗣 田中
Kenji Yamaguchi
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】必要な流量コンダクタンスを確保しつつ長期間
にわたってトラップ効果を維持するトラップ装置 【解決手段】ガス流入口18およびガス流出口28を開
口させた外筒部材12と、この外筒部材内に配置され、
外筒部材との間に環状のガスチャンネルを形成する内筒
部材24と、外筒部材12の内周側からガスチャンネル
内に突出し、ガス流入口18からガス流出口28にガス
流を案内する複数の外側フィン48と、内筒部材24の
外周側からガスチャンネル内に突出し、ガス流を攪拌す
る複数の内側フィン46とを備え、これらの外側フィン
48は、それぞれ内側フィン46と交差する面に沿いか
つ内側フィンの半径方向外側に配置されるトラップ装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体製造
あるいは液晶素子製造に用いるトラップ装置に関し、特
に、反応性ガス中での成膜処理と反応性ガス中での食刻
処理とイオン性ガス中でのイオン注入処理との少なくと
もひとつの処理を被処理部材に施す気密チャンバからの
排気系に介挿され、内部を流通する排気ガス中の粉体と
ミストと凝縮性ガスとの少なくともひとつを捕捉するト
ラップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体あるいは金属を処理する半
導体製造におけるウェーハ処理工程やガラス等の絶縁基
板に液晶素子を形成する液晶素子製造における液晶素子
製造工程には、次のような処理工程が含まれる。
【0003】1)2酸化シリコン(Si O2 )を成膜す
る方法のひとつとして、TEOS(テトラ・エチル・オ
キサイド・シリコン)と酸素を用いる工程がある。この
成膜処理を行う成膜処理装置の排気ガス中には、2酸化
シリコンの微粉末が含まれる。この微粉末は、TEOS
が酸化したときに発生する水蒸気が液体に凝縮するとそ
れが結合原因物質となり、2酸化シリコンはより大きな
粉体粒の粉末に成長しする。その結果、このような排気
ガスが冷えることにより、ガス中に含まれる2酸化シリ
コンは粒径の大きな粉体として排気配管の中に停留しや
すくなる。また、ときとしてTEOS(液体)自身がミ
ストとして排気ガスに含まれることがある。このミスト
は冷却されると、排気配管の管壁に付着し最終的には2
酸化シリコンとして固着する。
【0004】2)窒化シリコンを成膜する方法のひとつ
として、ジクロールシランとアンモニアガスを用いる工
程がある。また、窒化チタンを成膜する方法のひとつと
して塩化チタンとアンモニアガスを用いる工程がある。
このような成膜処理を行う成膜処理装置の排気ガス中に
は塩化アンモニウムが含まれる。塩化アンモニウムは約
140℃程度になると、急速に凝縮して気体から固体に
なる。このため、塩化アンモニウムが真空ポンプの内部
や排気配管の管壁に固体の層として固着する。
【0005】3)アルミニウムを食刻する方法のひとつ
として、塩化水素ガスを用いる処理工程がある。この反
応性ガス中で食刻処理する食刻処理装置の排気ガス中に
は塩化アルミニウムが含まれる。また、酸化アルミニウ
ムを成膜する方法のひとつとして、塩化アルミニウムと
水蒸気を用いる工程があり、このような成膜処理を行う
成膜処理装置の排気ガス中には塩化アルミニウムが含ま
れる。塩化アルミニウムは約100℃程度になると、凝
縮して気体から粉末状の固体になる。このため、塩化ア
ルミニウムは真空ポンプの内部や排気配管の中に停留し
やすくなる。
【0006】4)高濃度のホスフィンや固体のリンをイ
オン源として利用するイオン注入工程がある。このイオ
ン注入装置の排気ガス中にはイオン化したリンが含まれ
る。このイオン性のガスは、冷却すると凝縮され、リン
が微粉末となって析出する。このリンの微粉末は真空ポ
ンプ等の可動機構の隙間に付着し、可動機構の摩擦を増
大し、最終的には真空ポンプを停止させてしまう。
【0007】5)金属タングステンを成膜する方法とし
て六フッカタングステンと水素ガスとを用いる方法があ
る。この場合、これらのガスを120℃以上にすること
により、金属タングステンが析出し、成膜が行われる。
しかし、ポンプ内で金属タングステンが析出すると、タ
ングステンの硬度はポンプの主材料である鋳鉄よりも高
いため、ポンプはすぐに摩耗破損する。
【0008】このような各種の処理工程中で生成された
粉末がそのまま放置されると、大量の粉末により、真空
ポンプを過負荷停止させる。あるいは、排気配管に固着
した固体層が次第に成長すると、最終的には排気配管を
閉塞させる原因となる。更に、イオン性ガスは、真空ポ
ンプを停止させてしまい、タングステン成膜ガスは真空
ポンプを摩耗破損させてしまう。このような、真空ポン
プ内や排気系統における固形物の付着を防止するため、
ガス処理装置として冷却媒体や加熱媒体を用いたトラッ
プを用いることが広く行われている。
【0009】図5は、このようなガス処理装置として用
いられる従来技術のトラップを示す。このようなトラッ
プは冷却媒体と加熱媒体とのいずれをも用いることが可
能なものであるが、以下の説明では、主に冷却媒体とし
て水を用いた水冷トラップとして説明する。
【0010】この水冷トラップは、一端を底壁で閉じら
れた円筒状ケーシング2内に冷却管4を配置し、この円
筒状ケーシング2の他端を密閉板6で閉じた密閉構造を
有する。排気ガスは円筒状ケーシング2に設けられた吸
気口2aから流入し、密閉板6に設けられた排気口2b
から排出される。また、冷却管4内には、給水口4aか
ら冷却水が供給され、この内部通路を流通した後、排水
口4bから排出される。この冷却管4の外周部には、フ
ィン8が螺旋状に取付けられている。
【0011】円筒状ケーシング2内を流通する排気ガス
は、冷却管4およびフィン8の表面に接触して効率的に
冷却され、この冷却管4およびフィン8の表面上に排気
ガス中の粉末を付着させ、あるいは、固着原因物質を凝
縮付着させることにより、排気ガス中から粉体、凝縮性
ガスあるいはミスト等を除去することができる。
【0012】したがって、このような水冷トラップを用
いることにより、そのトラップ内において排気ガス中の
粉末を強制的に除去し、あるいは、ガス中の凝縮性ガス
を強制的にトラップ内に固着させてガス中の固着原因物
質を除去することができる。このような粉末あるいは固
着原因物質を排気ガス中から除去する効果は、スクラビ
ング効果と称されている。このスクラビング効果によ
り、粉末、あるいは凝縮性ガスを強制的に除去された排
気ガスは、排気配管や真空ポンプ内部に固形物を付着あ
るいは生成させることがほとんどなく、したがって、配
管閉塞による排気停止あるいは真空ポンプ停止を伴なう
排気停止トラブルを未然に防ぐことができる。このよう
な排気停止トラブルは、長期間にわたって防止できるこ
とが望ましい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、冷却管および
フィンの表面に粉末ないし固着原因物質等の固形物があ
る程度付着すると、この冷却管およびフィンの冷却能力
が低下することにより、水冷トラップにおけるスクラビ
ング効果も低下し、最終的には粉末あるいは凝縮性ガス
を所定以上のトラップ効率で除去できなくなってしま
う。また、例えトラップ効率が十分であっても、固形物
の付着により、ガス流に対するコンダクタンスが低下
し、ポンプの排気速度を減少させる結果となる。このよ
うな状態になると、排気系統は前述の問題を生じ、排気
停止を起し、あるいは、排気能力が不足することにな
る。言い換えると、このように粉末あるいは凝縮性ガス
を所定以上のトラップ効率で除去できなくなったり、所
定以下のコンダクタンスとなったときに、水冷トラップ
の使用寿命となる。もちろん、トラップ効率とコンダク
タンスの維持とは長期にわたって持続することが望まし
いことであるが、しかし、従来の水冷トラップの効率と
使用寿命とを延長させるためにはトラップ内表面積を大
きくし、ガス分子と冷却面との衝突回数を増大させる必
要があり、そのためケーシングおよび冷却管を軸方向に
延長させて多数の冷却フィンを挿入していた。この場合
には、水冷トラップが極めて大型化すると共に、排気ガ
スの流れが妨げられ、ガス流に対するコンダクタンスが
減少すると言う問題をかかえていた。また、フィンとケ
ーシングとの間に粉末ないし固着原因物質等の固形物が
堆積すると、ケーシングに対向するフィンの全長が長い
ために強固な結合力が形成され、冷却管をケーシングか
ら分離することが困難となる。
【0014】本発明は上述に鑑みてなされたもので、必
要な流量コンダクタンスを確保しつつ長期間にわたって
トラップ効果を維持することができると共に、固形物が
大量に内部に堆積した状態でも容易に分解することがで
きるトラップ装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によると、反応性
ガス中での成膜処理と反応性ガス中での食刻処理とイオ
ン性ガス中でのイオン注入処理との少なくともひとつの
処理を被処理部材に施す気密チャンバからの排気系に介
挿され、内部を流通する排気ガス中の粉体とミストと凝
縮性ガスとの少なくともひとつを捕捉するトラップ装置
であって、ガス流入口およびガス流出口を開口させた外
筒部材と、この外筒部材内に配置され、外筒部材との間
に環状のガスチャンネルを形成する内筒部材と、前記外
筒部材の内周側からガスチャンネル内に突出し、ガス流
入口からガス流出口にガス流を案内する複数の外側フィ
ンと、内筒部材の外周側からガスチャンネル内に突出
し、ガス流を攪拌する複数の内側フィンとを備え、前記
外側フィンは、それぞれ内側フィンと交差する面に沿い
かつ内側フィンの半径方向外側に配置されるトラップ装
置が提供される。
【0016】このトラップ装置では、ガス流入口から流
入した排気ガスは、外側フィンで案内されつつガスチャ
ンネル内を流れ、ガス流出口から排気系に戻される。こ
のガスチャンネル内を流れる間に、ガス流は内側フィン
で攪乱され、好適なトラップ効果が得られる。また、外
側フィンの配置される面と内側フィンが配置される面と
が互いに交差するため、外側フィンの内周側縁部と、内
側フィンの外周側縁部とは、面積の小さな点状の領域で
重なり合う。このため、この間に堆積した固形物で形成
される結合力は、強固なものとはならない。
【0017】前記外筒部材と内筒部材とは、冷却用又は
加熱用の媒体を循環させる環状スペースを有するのが好
ましい。また、前記内側フィンは、それぞれ内側管部材
の軸線に対して垂直な面に沿って配置される環状の板状
に形成され、前記外側フィンはこの軸線に対して螺旋状
に配置される帯板状に形成されるのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の好ましい実施の
形態によるトラップ装置の全体を示し、図2から図4は
その内部構造を概略的に示す。このトラップ装置は、半
導体製造装置や液晶素子製造装置に好適に用いられ、例
えば上述のようなTEOSと酸素とを用いた2酸化シリ
コン成膜処理装置、ジクロールシランとアンモニアガス
とを用いた窒化シリコンの成膜処理装置、塩化チタンと
アンモニアガスとを用いた窒化チタンの成膜装置、塩化
アルミニウムと水蒸気を用いた酸化アルミニウムの成膜
装置、塩化水素ガスを用いたアルミニウムの食刻処理装
置、あるいは、高濃度のホスフィンや固体のリンをイオ
ン源として利用するイオン注入処理装置等の処理装置か
ら、直接、又は真空ポンプあるいはガス除外装置を介し
て排気される排気系に介挿され、排気ガス中の粉体、ミ
ストあるいは凝縮性ガスを捕捉するものである。なお、
以下では、これらの捕捉された粉体、ミストあるいは凝
縮性ガスを単に固形物と総称する。
【0019】図1に示すように、このトラップ装置10
は、円筒状の外筒部材12を備える。この外筒部材12
は、両端が開口した第1円筒部材12aと、一端が湾曲
構造の底壁で14閉じられた第2円筒部材12bとをシ
ールリング12cを介して同軸状に連結して形成してあ
る。この外筒部材12の開口した他端には支持プレート
16が設けられ、この支持プレート16が外筒部材12
の内部を密閉すると共に、後述する内筒部材、および、
冷却あるいは加熱媒体用の管路を支えている。また、第
1円筒部材12aには、ガス流入口18が形成され、上
述のような成膜処理装置、食刻処理装置あるいはイオン
注入処理装置等の処理装置の気密チャンバから排気され
た反応性ガスあるいはイオン性ガス等を、このガス流入
口18からトラップ装置10内に導く。更に、第2円筒
部材12bの外周部には、ジャケット20が配置され、
第2円筒部材12bの周部に環状スペース22を形成す
る。
【0020】外筒部材12の内部には、内筒部材24が
同軸状に配置されている。この内筒部材24は両端が開
口しており、支持プレート16に形成された開口26
に、ガス流出口28を形成する一方の端部が結合され、
したがって、外筒部材12は内筒部材24の一端に形成
したガス流出口28を、外部に開口させている。また、
内筒部材24の反対側の端部は、外筒部材12の内部で
底壁14と対向配置され、この外筒部材12との連通口
30を形成する。これにより、ガス流入口18から、外
筒部材12と内筒部材24との間、および、内筒部材2
4の内孔を介してガス流出口28に至るガスチャンネル
が形成される。
【0021】この内筒部材24の連通口30に近接した
部分、すなわち第2円筒部材12bの半径方向内方に配
置される部分の外周部にはジャケット32が配置され、
内筒部材24の外周部に環状スペース34を形成する。
この内筒部材24に形成した環状スペース34は、連絡
管路36を介して外筒部材12の環状スペース22と連
通し、更に、媒体供給管路38を介して例えば冷却水等
の冷却媒体が供給される。本実施形態では、内筒部材2
4のガス流出口28に近接した側で、この媒体供給管路
38が環状スペース34内に開口しており、反対側の連
通口30に近接した側で、連絡管路36が環状スペース
34内に開口する。この連絡管路36は、ガス流入口1
8に近接する側でジャケット20に設けられた接続部4
0を介して外筒部材12の環状スペース22に連通す
る。底壁14に近接する側でジャケット20に設けられ
た接続部42は、図示しない媒体排出管路に接続され、
環状スペース22から冷却媒体を排出することができ
る。
【0022】したがって、媒体供給管路38から供給さ
れた冷却水等の媒体は、環状スペース34のガス流出口
28に近接した側から、反対側の連通口30に向けて流
れ、この連通口30に近接した側から連絡管路36を介
してジャケット20の接続部40に供給される。そし
て、外筒部材12の環状スペース22内をガス流入口1
8に近接する側から底壁14に近接する側に向けて流れ
た後、接続部32から外部に排出される。
【0023】これらの内筒部材24および外筒部材12
の環状スペース34,22内には、排気ガスを冷却する
場合には冷却媒体として水等を循環することができ、更
に、0℃以下に冷却させる場合には水に代えてグリセリ
ン等の冷却媒体を循環させるのが好ましい。一方、例え
ぱ、フッ化タングステン(WF6)を用いてタングステ
ン膜を形成する成膜処理装置に用いる場合には、フッ化
タングステンが大気圧下では120℃以上で分解してタ
ングステンを析出させるため、冷却水等の冷却媒体に代
え、加熱された液体等の加熱媒体を循環させる。なお、
このように加熱する場合には、環状スペース22,34
の一方あるいは双方にヒータを配置することも可能であ
る。
【0024】本実施形態のトラップ装置10では、ガス
流入口18とガス流出口28との間のガスチャンネルが
3つのトラップステージから形成されている。第1ステ
ージAは第1円筒部材12aと内筒部材24との間に形
成される環状のガスチャンネルであり、第2ステージB
は第2円筒部材12bと内筒部材24との間に形成され
る環状のガスチャンネルであり、第3ステージCは、内
筒部材24の内孔部に形成される円筒状のガスチャンネ
ルである。
【0025】第1ステージAは、従来のものと同様に、
ガス流入口18から流入した排気ガスをこの環状のガス
チャンネル内で外筒部材12および内筒部材24の壁面
に衝突させ、生成された固形物を捕捉する。また、最終
の第3ステージCでは、最後に残った固形物を捕捉する
もので、この第3ステージCを形成する円筒状のガスチ
ャンネル中に本実施形態では2つのバッフル44a,4
4bが突出し、ガス流出口28から排気系に流出するの
を防止している。そして、第1ステージAと第3ステー
ジCとの間に配置される第2ステージBでは、複数の内
側フィン46が内筒部材24の外周面側すなわちジャケ
ット32の外周面からガスチャンネル内に突出し、複数
の外側フィン48が外筒部材12の内周面側からガスチ
ャンネル内に突出する。
【0026】図2から図4に概略を示すように、各内側
フィン46は、内筒部材24の軸線とほぼ直交する面内
に配置された環状の板状に形成されており、軸方向に沿
って互いに隣接する2つの内側フィン46間に環状凹部
50が形成される。また、外側フィン48は、内側フィ
ン46と交差する面に沿いかつ内側フィン46の半径方
向外側に配置されており、細長い帯板状に形成されてい
る。各外側フィン48は、その長手方向軸線に沿って約
90°ねじられると共に、一端が内筒部材24の周方向
に約90°移動されている。したがって、この外側フィ
ン48は、内筒部材24の軸線に対して螺旋状に配置さ
れ、互いに隣接する2つの外側フィン48間には螺旋状
のガス流路52が形成される。また、このように外側フ
ィン48の配置される面と内側フィン46が配置される
面とが互いに交差するため、外側フィン48の内周側縁
部と、内側フィン46の外周側縁部とは、図4から明ら
かなように、面積の小さな点状の領域で重なり合う。
【0027】なお、図2および図3には、4枚の外側フ
ィン48を等間隔に配置した状態で示してあるが、必要
に応じて例えば8枚等の適宜数とし、そのねじれ角等も
適宜なものとすることができる。また、これらの外側フ
ィン48の幅寸法は、螺旋状のガス流路52の有効ガス
通過断面積の合計が、第3ステージCを形成する内筒部
材24のガス通過断面積とほぼ等しくなるように設定す
るのが好ましい。更に、各外側フィン48の長手方向の
各端部は、ねじることなく、それぞれ内筒部材24の軸
方向に沿う平板状に形成し、第1ステージAおよび第3
ステージCとの間で滑らかにガスを案内できるようにす
るのが好ましい。一方、内側フィン46は、第2ステー
ジBのガスチャンネルを流れるガス流を攪乱できるもの
であればよく、例えば内筒部材24の軸線に対して傾斜
させ、あるいは、外側フィン48のねじれ角と異なる角
度の螺旋状に配置することも可能である。各内側フィン
46は、隣接する内側フィン46間の環状凹部50が、
第1ステージA側すなわちガス流入口18に近接する側
から連絡口30に近接する第3ステージC側に向けて次
第に狭くなるように形成するのが好ましい。
【0028】次に、図1から図4を参照しつつ上記トラ
ップ装置10の作用について説明する。図1に示すよう
に、上述のような各種の処理装置から排出された排気ガ
スは、ガス流入口18から第1ステージAに流入する。
この第1ステージAでは、半径方向外方から流入した排
気ガスは、内筒部材24の外面に衝突して攪乱され、内
筒部材24および外筒部材12に接触して、この環状の
ガスチャンネル内で大部分の固形物がトラップされる。
【0029】第2ステージBでは、環状スペース22,
34内に水等の冷却媒体が循環されている場合には、外
筒部材12の内周面と、内筒部材24のジャケット32
と、内側フィン46および外側フィン48の表面とで冷
却される。この際、図4に示すように、外筒部材12の
軸線方向に沿う高速成分を持つ排気ガスHは、外側フィ
ン48間のそれぞれの螺旋状のガス流路52に沿う複数
のメインガス流を形成する。一方、内側フィン46で攪
拌されることにより、軸線方向に沿う速度成分が小さい
排気ガスLは、メインガス流から分離されて半径方向内
方に移動する。このような排気ガスLは、内側フィン4
6間の環状凹部50内に滞留し、また、メインガス流で
付勢されて再度ガス流路52の方向に移動し、したがっ
て、内側フィン46との接触を繰返す。これにより、排
気ガス中の微粉末は大きな粉体に成長し、凝縮性ガスは
固体となって内筒部材24したがってジャケット32と
内側フィン46との表面に付着する。また、排気ガス中
のミストもこれらのジャケット32と内側フィン46と
の表面に付着する。
【0030】このように、第2ステージBでは、環状ス
ペース22,34内を流れる冷却媒体と排気ガスとの温
度差、および、内側フィン46によるガス流の攪拌作用
により、スクラビング効果が向上する。また、ほとんど
の固形物は内側フィン46間の環状凹部50内に捕捉さ
れるため、螺旋状のガス流路52が閉塞されることはほ
とんどなく、トラップ容量を増大させてもガス流に対す
る所要のコンダクタンスを維持することができる。
【0031】第3ステージCでは、更に内筒部材24の
内周面で冷却され、排気ガス中に含有される粉体、ミス
ト、あるいは凝縮性ガスが、この内筒部材24内に捕捉
され、除去された後に、排気ガスがガス流出口28から
送出される。バッフル44a,44bは、内部に捕捉し
た固形物がガス流で搬出されるのを防止する。
【0032】なお、排気ガスを冷却する場合の他、上述
のように、例えばフッ化タングステン(WF6)を用い
てタングステン膜を形成する成膜処理装置に用いる際
に、冷却水等の冷却媒体に代え、加熱された液体等の加
熱媒体を循環させる場合でも、冷却媒体を循環させる場
合と同様に、排気ガスと、外筒部材12および内筒部材
24の表面との温度差とガス流の攪拌とを有効に利用
し、固形物を捕捉できことは明らかである。この場合
も、外筒部材12と内筒部材24と内側および外側フィ
ン46,48との表面に付着する。
【0033】固形物の堆積量が限度に達した場合は、ト
ラップ装置10を分解し、捕捉した固形物を除去するこ
とにより、再度使用することができる。この場合、内側
フィン46と外側フィン48との最接近部分が面積の小
さな点状であるため、大量の固形物を捕捉した後であっ
ても、これらの固形物により大きな結合力が形成される
ことはない。したがって、外筒部材12あるいは内筒部
材24に例えばハンマーで衝撃を加えることにより、こ
れらの外筒部材12と内筒部材24とを簡単に分離する
ことができる。
【0034】したがって、本実施の形態におけるトラッ
プ装置10は、軸線方向および径方向において極めてコ
ンパクトな構造でありながらも、長期間にわたって好適
なトラップ効率と所要の流量コンダクタンスとの双方を
維持することができる。また、内部に堆積した固形物に
よる結合力も小さいため、保守が容易である。
【0035】なお、このトラップ装置は上述のように半
導体製造装置あるいは液晶素子製造装置に用いるのに特
に有益なものであるが、これに限らず、ガスに含まれる
粉体、ミストあるいは凝縮性ガスを捕捉する必要のある
種々のガス流通系統に用いることが可能なことは明らか
である。
【0036】
【発明の効果】本発明のトラップ装置は、ガス流入口お
よびガス流出口を開口させた外筒部材と、この外筒部材
内に配置され、外筒部材との間に環状のガスチャンネル
を形成する内筒部材と、外筒部材の内周側からガスチャ
ンネル内に突出し、ガス流入口からガス流出口にガス流
を案内する複数の外側フィンと、内筒部材の外周側から
ガスチャンネル内に突出し、ガス流を攪拌する複数の内
側フィンとを備え、外側フィンを、それぞれ内側フィン
と交差する面に沿いかつ内側フィンの半径方向外側に配
置することにより、必要な流量コンダクタンスを確保し
つつ長期間にわたってトラップ効果を維持することがで
きると共に、固形物が大量に内部に堆積した状態でも容
易に分解することができる。
【0037】また、外筒部材と内筒部材とが、冷却用又
は加熱用の媒体を循環させる環状スペースを有する場合
には、外側フィンおよび内側フィンによる案内および攪
拌作用に加え、媒体の熱を利用することにより、トラッ
プ効果を増大することができる。
【0038】更に、内側フィンが、それぞれ内側管部材
の軸線に対して垂直な面に沿って配置される環状の板状
に形成され、外側フィンがこの軸線に対して螺旋状に配
置される帯板状に形成される場合には、固形物を捕捉す
る環状凹部と、所要の流量コンダクタンスを維持する螺
旋状のガス流路とを極めて簡単に形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態によるトラップ装
置の内部構造を概略的に示す説明図。
【図2】図1に示すトラップ装置内の外側フィンと内側
フィンとの配置関係を概略的に示す斜視図。
【図3】図1のIII−III線の方向から見た状態のトラッ
プ装置内部の説明図。
【図4】図2のIV−IV線の方向から見たガスの流れを説
明する概略図。
【図5】従来の水冷トラップを示す図。
【符号の説明】
10…トラップ装置、12…外筒部材、12a,12b
…円筒部材、12c…シールリング、14…底壁、16
…支持プレート、18…ガス流入口、20,32…ジャ
ケット、22,34…環状スペース、24…内筒部材、
26…開口、28…ガス流出口、30…連通口、32…
媒体供給管、36…連絡管路、38…媒体供給管路、4
0,42…接続部、44a,44b…バッフル、46…
内側フィン、48…外側フィン、50…環状凹部、52
…ガス流路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 謙二 東京都港区芝公園2丁目4番1号 日本エ ドワーズ株式会社内 Fターム(参考) 4D031 AB01 BA10 BB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性ガス中での成膜処理と反応性ガス
    中での食刻処理とイオン性ガス中でのイオン注入処理と
    の少なくともひとつの処理を被処理部材に施す気密チャ
    ンバからの排気系に介挿され、内部を流通する排気ガス
    中の粉体とミストと凝縮性ガスとの少なくともひとつを
    捕捉するトラップ装置であって、 ガス流入口およびガス流出口を開口させた外筒部材と、
    この外筒部材内に配置され、外筒部材との間に環状のガ
    スチャンネルを形成する内筒部材と、前記外筒部材の内
    周側からガスチャンネル内に突出し、ガス流入口からガ
    ス流出口にガス流を案内する複数の外側フィンと、内筒
    部材の外周側からガスチャンネル内に突出し、ガス流を
    攪拌する複数の内側フィンとを備え、前記外側フィン
    は、それぞれ内側フィンと交差する面に沿いかつ内側フ
    ィンの半径方向外側に配置されるトラップ装置。
  2. 【請求項2】 前記外筒部材と内筒部材とは、冷却用又
    は加熱用の媒体を循環させる環状スペースを有する請求
    項1に記載のトラップ装置。
  3. 【請求項3】 前記内側フィンは、それぞれ内側管部材
    の軸線に対して垂直な面に沿って配置される環状の板状
    に形成され、前記外側フィンはこの軸線に対して螺旋状
    に配置される帯板状に形成される請求項1又は2に記載
    のトラップ装置。
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