JP2000333830A - 蒸煮冷却方法及び装置 - Google Patents

蒸煮冷却方法及び装置

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JP2000333830A
JP2000333830A JP11145766A JP14576699A JP2000333830A JP 2000333830 A JP2000333830 A JP 2000333830A JP 11145766 A JP11145766 A JP 11145766A JP 14576699 A JP14576699 A JP 14576699A JP 2000333830 A JP2000333830 A JP 2000333830A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品を衛生的に且つ均一に加熱すると共に食
品の品質を低下させないで蒸煮及び冷却を行うことがで
きる蒸煮冷却方法及びその装置を提供すること。 【解決手段】 食品を収納して蒸煮及び冷却を行う調理
室11を備える密閉可能な容器12の調理室11内に蒸
気供給手段19で蒸気を供給し、容器12の調理室11
内を減圧手段21により減圧して、この調理室11内に
置いた食品を冷却し、その後容器12の調理室11内に
大気を大気連通手段15により導入して調理する時、容
器12の調理室11内への蒸気の供給又は減圧が制御装
置31により全自動的に制御されると共に調理室11に
蒸気を供給する際に蒸気供給源20と調理室11とを連
通する蒸気供給管19aに介在させた蒸気精製装置19
bで塵埃などを除去して清浄な蒸気を調理室11に送る
ようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は蒸煮冷却方法及び
装置に関し、更に詳しくは食品、例えば肉類、魚類又は
豆類などを蒸煮し及びその後冷却する蒸煮冷却方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品を蒸煮室に入れて蒸し煮を
し、その後蒸煮室を減圧して冷却する調理機は、特開平
11−4760号公報に開示されており、既によく知ら
れている。この公開特許公報に開示された調理機の特徴
は、食品の蒸煮と冷却を別々な調理室で行っていた従来
装置の不便を解消するため、1つの調理室でこれを行う
ことができるようにしたことにある。
【0003】従って、この調理機では、蒸煮室内の食品
を蒸煮する際に、蒸気を蒸気供給源から蒸煮室に配管系
を通して直接供給していた。また、蒸煮室に蒸気を供給
して蒸煮を行う際には、大気圧の蒸煮室に蒸気を供給
し、蒸気が蒸煮室内に充満するのに伴って内部の空気を
排気していた。そして、この蒸煮室への蒸気の供給は蒸
気圧を調整することなく急速に吹き込むように構成され
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の調理機では、蒸気が蒸気供給源から配管系を介
して蒸煮室へ直接供給されていたことから蒸気にゴミや
錆などが混じることがあり、そのため蒸煮室内の食品を
汚染するという問題があった。
【0005】また、従来の調理機では、蒸煮室に食品を
収容して蒸煮を行う際に大気圧状態の蒸煮室に飽和蒸気
を供給する方法を採っていたため、蒸煮室全体に素早く
行き渡らず、蒸煮室内で温度差が生じて均一な加熱調理
が困難であるという問題があった。
【0006】更に、従来の調理機では、蒸煮室内の食品
を、蒸煮室内を減圧することにより食品の水分を蒸発さ
せ、その際の気化熱により冷却する方法を採っていたた
め、食品から発生した蒸気が蒸煮室の天板に結露となっ
て付着し、結露となった水滴がその後に食品に落下して
食品の品質を低下させるという問題があった。
【0007】更にまた、従来の調理機では、加熱調理し
た食品を減圧した蒸煮室内で冷却処理を行う時、蒸煮室
内の食品を監視することができず、そのため低温沸騰に
より食品の表面に亀裂が生じるなどの問題があった。
【0008】この発明の目的は、前述したような従来の
調理機における種々の問題を解決するためになされたも
ので、食品を衛生的に且つ均一に加熱すると共に食品の
品質を低下させないで蒸煮及び冷却を行うことができる
蒸煮冷却方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、調理室を備
える密閉可能な容器の内部に食品を収納して蒸煮と冷却
を行う方法において、食品を入れた調理室を減圧して脱
気すること、次いで蒸気供給源から清浄な蒸気を調理室
に供給すること、所定時間経過後に調理室の蒸気を排出
し、調理室を再び減圧し、この減圧により食品から水分
の蒸発を促し、この蒸気を調理室から排出して水分蒸発
時の気化熱により食品を冷却することを特徴とする。
【0010】この発明の蒸煮冷却方法では、食品を入れ
た調理室を減圧して脱気した後に蒸気供給源から蒸気を
調理室に供給する際、蒸気の圧力を調整しながら供給す
ることを特徴とする。
【0011】また、この発明の蒸煮冷却装置は、食品を
収納して蒸煮及び冷却を行う調理室を備える密閉可能な
容器と、この容器の調理室内に蒸気を供給する蒸気供給
手段と、容器の調理室内を減圧して、この調理室内に置
いた食品を冷却する減圧手段と、容器の調理室内を大気
に連通する大気連通手段と、容器の調理室内への蒸気の
供給状態又は減圧状態を制御する制御手段とから構成さ
れ、蒸気供給手段が蒸気供給源と調理室とを連通する蒸
気供給管に介在させた蒸気精製装置を備えている。
【0012】この発明の蒸煮冷却装置では、前記蒸気供
給手段が、蒸気の圧力を調整しながら徐々に調理室に供
給する圧力調整装置を備えていることを特徴とする。ま
た、前記容器の調理室内を大気に連通する大気連通手段
は、一端が調理室に連通し、他端がフィルタ装置を介し
て大気に連通している吸気管を備える吸気手段から構成
されていることを特徴とする。更に、この発明の蒸煮冷
却装置では、容器の外側上部に加熱器が取り付けられ、
調理室の天板に付着する結露を蒸発させるようにしたこ
とを特徴とする。
【0013】この発明の蒸煮冷却方法によると、容器の
開閉扉を開けて調理室内に食品を入れた後に開閉扉を閉
めて調理室を密閉する。その後、食品を冷却する際に使
用する減圧手段を動かして調理室内を減圧し、内部の空
気を排気する。次いで、脱気された調理室に蒸気供給源
から蒸気を供給する。
【0014】その時、蒸気供給源から供給される蒸気
は、蒸気精製装置を通り、この蒸気精製装置で蒸気中に
含まれる塵埃が取り除かれ、清浄な蒸気が調理室に供給
される。しかも、清浄な蒸気を調理室に供給する時、圧
力調整装置によって蒸気の圧力を調整しながら徐々に供
給される。
【0015】これにより調理室内の食品は加熱即ち蒸煮
される。そして、所定時間経過後に調理室の蒸気が排気
される。その後、調理室は再び減圧され、この減圧によ
り食品から水分が急速に蒸発する。その際に発生した蒸
気は、基本的に調理室から排出されるが、一部の蒸気が
調理室の上部壁などに付着して結露となり、その水滴が
食品に落下することがある。
【0016】そのため、容器が加熱器により加熱され、
調理室内の壁に付いた結露が蒸発され、この蒸気も調理
室の外に排出される。このように調理室内を減圧するこ
とにより沸点が下がり、内部に置かれた食品に含まれる
水分が低温で蒸発し、その時の気化熱により食品が冷却
される。この結果、調理室内の食品は非常に衛生的に蒸
煮されると共に蒸気の周りが速いため均一な加熱処理が
なされ、また冷却時の結露による食品の品質低下を防ぐ
ことができる。
【0017】調理室内の食品が上述のようにして所定温
度まで冷却された後、調理室が大気圧に戻される。その
時、外気が吸気管を通って調理室内に入るが、外気はフ
ィルタ装置を通ってくるため塵埃などは取り除かれ、清
浄な空気が調理室に導入される。そのため、容器を減圧
することによって冷却した後の食品を調理室から取り出
す時の調理室への大気の導入による食品の汚染が防がれ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、この発明の蒸煮冷却方法及
び装置を図に示される実施形態について更に詳細に説明
する。図1にはこの発明の一実施形態に係る蒸煮冷却装
置10が示されている。この実施形態に係る蒸煮冷却装
置10は、内部に調理室11を形成した圧力容器12を
備え、この圧力容器12には調理室11に食品を出し入
れする入り口を開閉する扉13がヒンジ(図示せず)に
より取り付けられている。
【0019】この開閉扉13は、これを閉鎖した時、調
理室11を完全に密閉することができる構造となってい
る。圧力容器12は角形又は丸形をはじめとしてどのよ
うな形でもよい。また、この圧力容器12は、労働基準
局及びボイラ・クレーン安全協会の検査に合格した第一
種圧力容器又は小型圧力容器であることが好ましい。
【0020】蒸煮冷却装置10は、前述した圧力容器1
2の調理室11内を大気に連通する大気連通手段15を
備えている。この大気連通手段15は、調理室11内に
外気を取り入れて大気圧にする吸気手段16と、調理室
11内の空気を排出する排気手段17と、調理室11内
の蒸気や水を排出する排出手段18とを備えている。
【0021】吸気手段16は、圧力容器12の調理室1
1内に外気を取り込むもので、一端が圧力容器12の調
理室11に連通し、他端がフィルタ装置16aを介して
大気に連通した吸気管16bを備え、この吸気管16b
の途中には調整弁16cが設けられて構成されている。
【0022】また、排気手段17は、一端が調理室11
と調整弁16cとの間における吸気管16bに接続され
た排気管17aを備え、この排気管17aには排気弁1
7bが設けられている。更に、排出手段18は、調理室
11の底部に一端が接続され、他端が大気に連通した排
出管18aを備え、この排出管18aには排出弁18b
が設けられている。この排出管18aには排出弁18b
より下流側即ち大気側において前述した排気管17aの
他端が接続されている。
【0023】更に、蒸煮冷却装置10は、圧力容器12
の調理室11内に蒸気を供給する蒸気供給手段19を備
えている。この蒸気供給手段19は、一端が圧力容器1
2の調理室11内に連通し、他端が蒸気供給源20に連
通した給蒸管19aを備え、この給蒸管19aには、蒸
気供給源20側を上流とし、圧力容器12側を下流とす
ると、上流側から下流側に向かって蒸気精製装置19
b、蒸気圧力調整弁19c及び給蒸弁19dが順次設け
られている。
【0024】更にまた、この蒸煮冷却装置10は、圧力
容器12の調理室11に配置された食品を冷却するため
の減圧手段21を備えている。この減圧手段21は、ス
チームエゼクタ22とゼットエゼクタ23とを備え、前
者のスチームエゼクタ22の長手方向通路の一端入口部
22aには蒸気を供給する給蒸管21aの一端が接続さ
れ、この給蒸管21aには給蒸弁21bが設けられると
共にその他端は蒸気供給源20に接続されている。
【0025】スチームエゼクタ22の一端入口部22a
に対向する他端出口部22bには配管21cの一端が接
続され、この配管21cの他端は逆止弁21dを介して
ゼットエゼクタ23の吸引口23cに接続されている。
スチームエゼクタ22の吸引口22cは当該エゼクタ2
2の長手方向通路に対して直交方向に設けられ、この吸
引口22cには真空吸引管21eの一端が接続され、且
つ他端は遮断弁21fを介して圧力容器12の調理室1
1に連通されている。
【0026】他方、ゼットエゼクタ23の長手方向通路
の一端入口部23aには、水槽24からポンプ25を介
して伸長する冷水管21gが接続され、またこの一端入
口部23aに対向する他端出口部23bには水槽24に
冷却水を戻すための戻し管21hが接続されている。
【0027】水槽24には給水管26から水が供給さ
れ、この給水管26には水の供給と停止を行うための給
水弁27が設けられている。また、水槽24の水面付近
にはオーバーフロー管28の一端が設けられ他端は排水
設備に接続又は開放されている。このオーバーフロー管
28には、一端が水槽24の底部に連通した排水管29
の他端が開閉弁30を介して接続されている。
【0028】この実施形態に係る蒸煮冷却装置10で
は、前述した大気連通手段15、蒸気供給手段19及び
減圧手段21における各配管系に設けられたバルブ即ち
調整弁16c、排気弁17b、排出弁18b、給蒸弁1
9d、21b、遮断弁21f及び給水弁27、並びにポ
ンプ25を自動操作して圧力容器12の調理室11内へ
の蒸気の供給状態又は減圧状態を制御する制御装置31
を備えている。
【0029】この制御装置31には、圧力容器12の調
理室11内に配置された温度センサ32及びこの調理室
11内の圧力を検知可能に設けられた圧力センサ33か
らの信号線34が検出器35を介して接続され、また圧
力センサ33と並列に配置された調整器36からの信号
線37も接続されている。
【0030】次に、前述した蒸煮冷却装置10の動作に
ついて説明する。最初に、加熱調理即ち蒸煮工程の動作
について説明する。圧力容器12の開閉扉13を開けて
調理室11に被蒸煮食品を入れ、開閉扉13を閉めて調
理室11を密閉する。そして、減圧手段21を利用して
調理室11内を減圧する。
【0031】すなわち、制御装置31は、減圧手段21
を構成する遮断弁21fを開けると同時にポンプ25を
作動させる。なお、この時給蒸弁21bはまだ閉じたま
まである。これにより水槽24内の冷水は、ポンプ25
により加圧されてゼットエゼクタ23の一端入口部23
aから他端出口部23bに向かって高速噴射される。
【0032】ゼットエゼクタ23の内部には拡散室(図
示せず)が形成されていて、この拡散室を通過する高速
冷水によって拡散室の空気が誘導され、ここが低圧部に
なる。言い換えれば、ゼットエゼクタ23に供給された
高速冷水が当該エゼクタ23内で運動エネルギーに変換
され、これにより拡散室に一端が連通された配管21c
から空気が吸い込まれる。
【0033】この配管21は、逆止弁21d、スチーム
エゼクタ22及び真空吸引管21eを介して圧力容器1
2の調理室11内に連通しており、その結果圧力容器1
2の調理室11内が減圧されるて脱気される。この結
果、調理室11内に置かれた被蒸煮食品は空気と接触し
ていないため、空気中の酸素によって酸化する褐変現象
を防ぐことができる。
【0034】次いで、調理室11内が所定圧力まで減圧
されて脱気された後、制御装置31は、遮断弁21fと
給蒸弁21bとを閉鎖する。そして、蒸気供給手段19
の給蒸弁19dが開けられ、これにより蒸気供給源20
から蒸気が給蒸管19aを通って調理室11内に導入さ
れる。
【0035】その際、蒸気は蒸気精製装置19bを通
り、これによって当該蒸気に含まれる塵埃が除去されて
清浄な蒸気とされ、且つ蒸気圧力調整弁19cにより圧
力が調整される。このような蒸気は給蒸弁19dを徐々
に開けることにより、調理室11内にゆっくりと供給さ
れる。
【0036】このようにして圧力容器12の調理室11
内に所定圧力の清浄な蒸気が徐々に供給されると、調理
室11内に残存していた空気は開放されている排気弁1
7bを通り且つ排気管17aを通って大気に排気され
る。調理室11内における大部分の空気は既に脱気され
ているため、蒸気は空気に妨げられることなくまんべん
なく調理室11全体に行き渡り、温度ムラの発生を防ぐ
ことができる。
【0037】圧力容器12の調理室11に徐々に蒸気が
供給されて加圧されると、これに伴って調理室11内に
設置された温度センサ32が被蒸煮食品の温度の上昇を
検知して調整器36を介して制御装置31に検出信号を
供給する。同時に、調理室11内の圧力は、圧力センサ
33で検知され、検出器35を介して制御装置31にそ
の出力信号が供給される。
【0038】温度センサ32と圧力センサ33からの出
力信号を受けて、制御装置31が調理室11内に蒸気が
まんべんなく充填されたことを判断すると、排気弁17
bを閉鎖すると共に給蒸弁19dを開け続けて蒸気を更
に供給し、調理室11内を所定温度に保ち続ける。
【0039】このようにして調理室11内の被蒸煮食品
への蒸気による所定時間の加熱が終了すると、制御装置
31は給蒸弁19dを閉鎖すると共に排出弁18bを開
放して調理室11内の蒸気を大気に排出する。このよう
に制御装置31は、調理室11内の被蒸煮食品の温度と
調理室11内の圧力とによって、給蒸弁19d、排気弁
17b及び排出弁18bのそれぞれを適時に開閉操作し
て蒸煮調理工程を自動的に実施する。
【0040】次に、圧力容器12の調理室11内で蒸気
を供給することにより蒸煮された食品を引き続いてその
調理室11内で冷却する工程について説明する。調理室
11内の蒸気が排出手段18の排出弁18bを開放して
大気に排出されると、制御装置31は排出弁18bを閉
鎖する。その後、制御装置31は、再び、蒸気供給手段
21の遮断弁21fを開放すると同時にポンプ25を作
動させる。なお、この時も給蒸弁21bはまだ閉じたま
まである。
【0041】これにより水槽24内の冷水は、ポンプ2
5により加圧されてゼットエゼクタ23の一端入口部2
3aから他端出口部23bに向かって高速噴射される。
既に説明したように、ゼットエゼクタ23に供給された
高速冷水は当該エゼクタ23内で運動エネルギーに変換
され、これにより配管21cから空気が吸い込まれ、逆
止弁21d、スチームエゼクタ22及び真空吸引管21
eを介して圧力容器12の調理室11内が負圧即ち減圧
される。
【0042】調理室11の減圧状態は、調理室11内に
取り付けた温度センサ32、圧力センサ33、検出器3
5、及び調節器36等からの出力信号を受け続けている
制御装置31により逐次検出されている。なお、圧力容
器12の開閉扉13には、監視窓14が設けられ、この
監視窓14から内部を監視して調理室11内の食品の状
態を直接監視することもできる。
【0043】圧力容器12の調理室11内が所定の圧力
(負圧)になった時点で、制御装置31は給蒸弁21b
を開放する。これにより蒸気供給源20から蒸気がスチ
ームエゼクタ22へ供給され、その一端入口部22aか
ら対向する他端出口部22bに向かって高速で通過す
る。
【0044】スチームエゼクタ22の内部にも拡散室
(図示せず)が形成されていて、この拡散室を通過する
高速の蒸気によって拡散室の空気が誘導され、これによ
り拡散室に一端が連通された真空吸引管21eの他端か
らは空気が更に吸い込まれ、その結果圧力容器12の調
理室11内が高真空状態となる。
【0045】スチームエゼクタ22を通過した蒸気は、
ゼットエゼクタ23の吸引口23cからその内部に入
り、一端入口部23aから他端出口部23bに向かって
噴射されている高速冷水と混合して急速に凝縮される。
蒸気がゼットエゼクタ23内で冷やされて凝縮されると
その体積が急激に小さくなるため、ゼットエゼクタ23
の吸引口23cから蒸気が更に吸引される。
【0046】その結果、スチームエゼクタ22内を通る
蒸気の流速が速まって、真空吸引管21eからの空気の
吸引力も高くなり調理室11内の減圧が短時間で高ま
る。ゼットエゼクタ23で高速冷水と混合されて復水と
なり、当該ゼットエゼクタ23から排出されて水槽24
に戻り、不純物はオーバーフロー管28から排出され、
また水槽24への補給水は給水弁27を開けて給水管2
6から給水される。
【0047】このようにして圧力容器12の調理室11
内が減圧されると沸点が下がるため、調理室11内に配
置された食品に含まれている水分は低温蒸発をして、真
空吸引管21eから吸引排出される。食品に含まれる水
分が蒸発する時には周囲の熱を奪う気化熱が発生するた
め食品自体の温度は水分の蒸発に伴って低下、即ち冷却
して行く。
【0048】この時、食品に含まれる水分が蒸発して圧
力容器12の調理室11内天井に結露となって付着する
ことがある。この結露をそのまま放置しておくと食品に
落下して食品の品質を低下させる恐れがある。そのた
め、圧力容器12の外側上部には電熱ヒータ38が取り
付けられている。勿論、この電熱ヒータ38の取付け位
置は、この部分に限定されるものではなく、調理室11
内の天井部に付着した結露を加熱により蒸気化できる適
宜の位置に取り付けることができる。
【0049】圧力容器12を前述したようにして減圧す
ることで調理室11内の食品が、その食品にあった所定
の温度まで冷却されると、温度センサ32や圧力センサ
35の状態を検知している検出器35からの出力信号を
受けている制御装置31がこのことを判断して、給蒸弁
21b及び遮断弁21fを瞬時に閉鎖すると共にポンプ
25の作動も停止する。
【0050】そして、大気連通手段15を構成している
吸気手段16の調整弁16cが開放され、これにより大
気がフィルタ装置16aから吸気管16bを介して調理
室11内に導入される。調理室11内に導入される大気
は、フィルタ装置16aを通ってくるため、吸気中に含
まれる塵埃等は除去され、従って清浄な空気が調理室1
1内に入る。その結果、調理室11内の食品が減圧解除
時に汚染される恐れはなく、食品の品質を保って圧力容
器12から取り出すことができる。
【0051】なお、本実施形態に係る蒸煮冷却装置10
では、制御装置31が温度センサ32や圧力センサ33
からの出力信号を基にして吸気手段16を構成している
調整弁16cの開閉を微小に制御するようにされてい
る。それにより、調理室11にきめ細かく流量制御され
た空気が送られ、その結果調理室11内の圧力を任意に
変えることができる。
【0052】また、上述した制御装置31による制御に
加えて、食品の蒸煮及び冷却の状態は開閉扉13に設け
た監視窓14でも確認できるため、食品の亀裂、崩れ、
吹きこぼれ等による食品の品質の低下を防ぎながら、食
品の素材に最も適した蒸煮及び冷却を行うこともでき
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の蒸煮冷
却方法及び装置によれば、調理室内に蒸気を供給する際
に蒸気精製装置を通し、また調理室を大気圧に戻す際に
大気をフィルタ装置を介して取り込むようにしているた
め調理室内の食品の汚染を防いで衛生的に調理すること
ができる。
【0054】また、この発明の蒸煮冷却方法及び装置に
よれば、調理室内に蒸気を供給する際に予め調理室を減
圧脱気した後に蒸気を供給するようにしているため、蒸
気の回り速く、そのため食品を均一に加熱することがで
き、食品の品質を低下させないで蒸煮及び冷却を行うこ
とができるなど優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る蒸煮冷却装置を概
略的に示す構成説明図である。
【符号の説明】
10 蒸煮冷却装置 11 調理室 12 圧力容器 13 開閉扉 14 監視窓 15 大気連通手段 16 吸気手段 16a フィルタ装置 16b 吸気管 16c 調整弁 17 排気手段 17a 排気管 17b 排気弁 18 排出手段 18a 排出管 18b 排出弁 19 蒸気供給手段 19a 給蒸管 19b 蒸気精製装置 19c 蒸気圧力調整弁 19d 給蒸弁 20 蒸気供給源 21 減圧手段 21a 給蒸管 21b 給蒸弁 21c 配管 21d 逆止弁 21e 真空吸引管 21f 遮断弁 21g 冷水管 21h 戻し管 22 スチームエゼクタ 22a 一端入口部 22b 他端出口部 22c 吸引口 23 ゼットエゼクタ 23a 一端入口部 23b 他端出口部 23c 吸引口 24 水槽 25 ポンプ 26 給水管 27 給水弁 28 オーバーフロー管 29 配水管 30 開閉弁 31 制御装置 32 温度センサ 33 圧力センサ 34 信号線 35 検出器 36 調節器 37 信号線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理室を備える密閉可能な容器の内部に
    食品を収納して蒸煮と冷却を行う方法において、食品を
    入れた前記調理室を減圧して脱気すること、次いで蒸気
    供給源から清浄な蒸気を前記調理室に供給すること、所
    定時間経過後に前記調理室内の蒸気を排出し、前記調理
    室を再び減圧し、この減圧により前記食品から水分の蒸
    発を促し、この蒸気を前記調理室から排出して水分蒸発
    時の気化熱により前記食品を冷却することから構成され
    る蒸煮冷却方法。
  2. 【請求項2】 食品を入れた前記調理室を減圧して脱気
    した後に蒸気供給源から蒸気を前記調理室に供給する
    際、蒸気の圧力を調整しながら供給することを特徴とす
    る請求項1に記載の蒸煮冷却方法。
  3. 【請求項3】 食品を収納して蒸煮及び冷却を行う調理
    室を備える密閉可能な容器と、この容器の前記調理室内
    に蒸気を供給する蒸気供給手段と、前記容器の前記調理
    室内を減圧して、この調理室内に置いた食品を冷却する
    減圧手段と、前記容器の前記調理室内を大気に連通する
    大気連通手段と、前記容器の前記調理室内への蒸気の供
    給状態又は減圧状態を制御する制御手段とから構成さ
    れ、前記蒸気供給手段が蒸気供給源と前記調理室とを連
    通する蒸気供給管に介在させた蒸気精製装置を備えてい
    ることを特徴とする蒸煮冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸気供給手段が、蒸気の圧力を調整
    しながら徐々に前記調理室に供給する圧力調整装置を備
    えていることを特徴とする請求項3に記載の蒸煮冷却装
    置。
  5. 【請求項5】 前記容器の前記調理室内を大気に連通す
    る大気連通手段が、一端を前記調理室に連通し、他端を
    フィルタ装置を介して大気に連通している吸気管を備え
    る吸気手段から構成されていることを特徴とする請求項
    3又は4に記載の蒸煮冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記容器に加熱器が取り付けられ、前記
    調理室の天板に付着する結露を蒸発させることを特徴と
    する請求項3〜5のいずれかに記載の蒸煮冷却装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱器が電熱器であることを特徴と
    する請求項6に記載の蒸煮冷却装置。
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