JP2000333436A - リニアモータ駆動装置の磁気回路 - Google Patents

リニアモータ駆動装置の磁気回路

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JP2000333436A
JP2000333436A JP11136490A JP13649099A JP2000333436A JP 2000333436 A JP2000333436 A JP 2000333436A JP 11136490 A JP11136490 A JP 11136490A JP 13649099 A JP13649099 A JP 13649099A JP 2000333436 A JP2000333436 A JP 2000333436A
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magnetic
coil
yoke
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magnet
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Masahiro Kino
政博 城野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁石起磁力により発生する磁束が流れる主磁
路中の磁気損失を低減しコイルによる磁束密度の偏りを
低減しコイルの推力を向上させたリニアモータ駆動装置
の磁気回路を提供することを目的とする。 【解決手段】 環状のヨーク1の一部にコイル2を巻き
付け、このヨーク1の内周面でコイル2と対向する箇所
に、磁極がコイル2を有する側のヨーク1に対向するよ
う磁石3を配置し、磁石3からの磁束がギャップを介し
て対向するヨーク1に至りこのヨーク1中を通じてこの
磁石3に戻るような閉鎖磁気回路を形成し、コイル2に
電流が供給されるとこのコイル2がヨーク1に沿って移
動するよう構成したリニアモータ駆動装置の磁気回路で
あって、環状のヨーク1を、2個のコの字型のサイドヨ
ーク4の凹面をそれぞれ対向させて接合しその接合部分
5が磁石3の中央部分に位置するよう形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、情報記録媒体の記録/
再生に際し、リニアモータに連結した記録再生ヘッドを
記録媒体表面に沿って移動させその位置を制御するリニ
アモータ駆動装置の磁気回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のリニアモータ駆動装置の磁気回路
としては、例えば、記録媒体としてのディスクに情報を
記録し、このディスクに記録した情報を再生するディス
ク装置のヘッドアクセス位置決め機構に用いられている
ものがある。このリニアモータ駆動装置の磁気回路は、
図7,図8に示すように、両端が直角に折り曲げられて
コの字型に形成されたバックヨーク10と、このバック
ヨーク10のバック部10aの上に保持された永久磁石
3(以下、磁石3と略す。)と、記録再生ヘッドを載せ
たキャリッジ(図示せず)と連結されるコイル2と、こ
のコイル2に貫通させてバックヨーク10に接合される
センタヨーク11とで構成されている。なお、磁石3
は、その磁極がセンタヨーク11に対向するよう配置さ
れている。
【0003】この磁気回路は、図9に示すように、磁石
3からの磁束12が、この磁石3とセンタヨーク11と
の間のギャップを介してこのセンタヨーク11まで至
り、センタヨーク11のセンタ部11aからバックヨー
ク10のサイド部10b、バック部10aを通過して磁
石3に戻るよう磁気的に閉じた回路(主磁路)が左右そ
れぞれに形成されており、コイル2がセンタヨーク11
に沿って直線運動する空間の磁束密度を高めている。な
お、センタ部11a及びバック部10aは、その中央位
置において磁束密度が小さいが、その端部、即ち、サイ
ド部10bに近づくに従い磁束12が足し合わさり磁束
密度が大きくなっている。
【0004】コイル2に電流が供給されると、フレミン
グ力によりコイル2に推力が発生する。即ち、コイル2
が磁石3による鎖交磁束と作用してセンターヨーク11
に沿って移動する。このコイル2の移動に伴って、前記
キャリッジが記録媒体に沿って移動する。リニアモータ
駆動装置のコイル推力を増加させるには、コイル2の部
分の空間の磁束密度を高める必要があり、そのために前
述のような閉じた磁気回路を形成しているが、コイル2
を閉じた回路内に入れるために、バックヨーク10とセ
ンターヨーク11とを別々に製作し、コイル2をセンタ
ーヨーク11に貫入した状態で、バックヨーク10とセ
ンターヨーク11とを接着剤や溶接などにより接合して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のリ
ニアモータ駆動装置の磁気回路では、バックヨーク10
とセンターヨーク11とを接合した接合部分5は、接着
剤やギャップの介在や溶接などにより磁気抵抗が大き
く、さらに、この接合部分5を磁束密度が大きいセンタ
部11aの端部に設けているために、磁気回路(主磁
路)中の磁路抵抗が大きくなり、磁石3の起磁力により
発生する磁束12が小さくなり、コイル2を鎖交する磁
束12が減少し、コイル2の通電による発生推力が減少
するという問題があり、主磁路中の磁気損失の低減が求
められている。
【0006】また、コイル2に電流を供給しこのコイル
2に推力を発生させた状態では、図10に示すようにこ
のヨーク内を一周する磁路を形成するようなコイル2に
よる磁束13が発生し、このコイル2による磁束13に
よってヨーク内に磁束密度の偏りが発生する。具体的に
は、バックヨーク10の左側のサイド部10bでは、磁
石3による磁束12とコイル2による磁束13とが同一
方向となるので、磁石3による磁束12とコイル2によ
る磁束13とが足し合わさり磁束密度がさらに高くなる
が、バックヨーク10の右側のサイド部10bでは、磁
石3による磁束12とコイル2による磁束13とが反対
方向となるので、磁石3による磁束12とコイル2によ
る磁束13とが打ち消し合うようになり磁束密度が低く
なり、磁束の歪みが発生し磁束密度の偏りが発生する。
リニアモータの推力発生原理は、コイル2を鎖交する磁
束量とコイル電流の積に比例した推力を発生するが、コ
イル2で発生した磁束13はヨーク内を通りループして
いるのでコイル2とは鎖交せず、推力として働かないば
かりか、ヨーク内の磁束密度分布を歪めることにより、
部分的磁気飽和の原因となり推力が低下することにな
る。この偏りは、コイル2の推力を大きくしようと電流
値を大きくすればするほど大きくなり、部分的磁気飽和
が発生し磁石3による磁束12の減少が発生する。
【0007】したがって、この偏磁によっても磁石3に
よる磁束12の減少が発生し、コイル2の推力が減少す
るという問題がある。本発明は、主磁路中の磁気損失を
低減しコイルによる磁束密度の偏りを低減しコイルの推
力を向上させたリニアモータ駆動装置の磁気回路を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のリニアモータ駆
動装置の磁気回路は、環状のヨークの一部にコイルを巻
き付け、前記ヨークの内周面で前記コイルと対向する箇
所に、磁極が前記コイルを有する側のヨークに対向する
よう磁気発生手段を配置し、前記磁気発生手段からの磁
束がギャップを介して対向する前記ヨークに至りこのヨ
ーク中を通じてこの磁気発生手段に戻るような閉鎖磁気
回路を形成し、前記コイルに電流が供給されるとこのコ
イルが前記ヨークに沿って移動するよう構成したリニア
モータ駆動装置の磁気回路であって、前記の環状のヨー
クを、複数のヨークを接合しその接合部分が前記磁気発
生手段の中央部分に位置するよう形成したものである。
【0009】本発明によると、主磁路中の磁気損失を低
減しコイルによる磁束密度の偏りを低減しコイルの推力
を向上させたリニアモータ駆動装置の磁気回路を提供す
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、環状のヨークの一部にコイルを巻き付け、前記ヨー
クの内周面で前記コイルと対向する箇所に、磁極が前記
コイルを有する側のヨークに対向するよう磁気発生手段
を配置し、前記磁気発生手段からの磁束がギャップを介
して対向する前記ヨークに至りこのヨーク中を通じてこ
の磁気発生手段に戻るような閉鎖磁気回路を形成し、前
記コイルに電流が供給されるとこのコイルが前記ヨーク
に沿って移動するよう構成したリニアモータ駆動装置の
磁気回路であって、前記の環状のヨークを、複数のヨー
クを接合しその接合部分が前記磁気発生手段の中央部分
に位置するよう形成したリニアモータ駆動装置の磁気回
路としたものであり、磁気発生手段により発生する磁束
が流れる主磁路中の磁気損失を低減でき、コイルによる
磁束密度の偏りを低減でき、コイルの推力を向上させた
リニアモータ駆動装置の磁気回路を提供することができ
る。
【0011】本発明の請求項2に記載の発明は、複数の
ヨークを2個のコの字型のヨークとし、環状のヨーク
を、前記コの字型のヨークの凹面をそれぞれ対向させて
接合しその接合部分が磁気発生手段の中央部分に位置す
るよう形成した請求項1記載のリニアモータ駆動装置の
磁気回路としたものであり、磁気発生手段により発生す
る磁束が流れる主磁路中の磁気損失を低減でき、コイル
による磁束密度の偏りを低減でき、コイルの推力を向上
させたリニアモータ駆動装置の磁気回路を提供すること
ができる。
【0012】本発明の請求項3に記載の発明は、ヨーク
の接合間に、接合方向に磁気抵抗が大きくこの接合方向
に垂直な方向が磁気容易方向となるよう磁気異方性の磁
性体を設けた請求項2記載のリニアモータ駆動装置の磁
気回路としたものであり、コイル通電により発生する磁
束による磁路中の磁気抵抗のみを大きくすることがで
き、ヨーク内の磁気発生手段の起磁力による磁束がコイ
ル起磁力によって偏ってしまうことをさらに低減でき、
部分的磁気飽和を解消しコイル移動空間中のコイルに鎖
交する磁束密度を大きくすることができる。これによ
り、リニアモータ駆動装置におけるコイル発生推力をさ
らに増加できる。
【0013】本発明の請求項4に記載の発明は、ヨーク
の接合間に非磁性体を設けた請求項2記載のリニアモー
タ駆動装置の磁気回路としたものであり、コイル通電に
より発生する磁束による磁路中の磁気抵抗のみを大きく
することができ、ヨーク内の磁気発生手段の起磁力によ
る磁束がコイル起磁力によって偏ってしまうことをさら
に低減でき、部分的磁気飽和を解消しコイル移動空間中
のコイルに鎖交する磁束密度を大きくすることができ
る。これにより、リニアモータ駆動装置におけるコイル
発生推力をさらに増加できる。
【0014】以下、本発明のリニアモータ駆動装置の磁
気回路を具体的な実施の形態に基づいて説明する。 (実施の形態1)本発明の実施の形態1のリニアモータ
駆動装置の磁気回路は、図1,図2に示すように、環状
のヨーク1の一部にコイル2を巻き付け、このヨーク1
の内周面でコイル2と対向する箇所に、磁極がコイル2
を有する側のヨーク1に対向するよう磁気発生手段とし
ての永久磁石3(以下、磁石3と略す。)を配置し、磁
石3からの磁束がギャップを介して対向するヨーク1に
至りこのヨーク1中を通じてこの磁石3に戻るような閉
鎖磁気回路を形成し、コイル2に電流が供給されるとこ
のコイル2がヨーク1に沿って移動するよう構成したリ
ニアモータ駆動装置の磁気回路であって、環状のヨーク
1を、複数のヨークとしての2個のコの字型のサイドヨ
ーク4の凹面をそれぞれ対向させて接合しその接合部分
5が磁石3の中央部分に位置するよう形成したものであ
る。
【0015】前記の磁石3の中央部分とは、図2に示す
ようにこの磁石3の幅方向aの中央部分であり、磁石3
により発生する磁束の磁束密度が低い部分である。接合
部分5は、磁石3の幅方向aの中央部分の上方および下
方位置に形成されている。この2個のコの字型のサイド
ヨーク4は、例えば、同一形状に形成されており、接着
剤や溶接などによりヨーク同士を接合している。なお、
コイル2は、サイドヨーク4の天部4aに対して隙間を
空けて配置されサイドヨーク4の天部4aに沿って摺動
自在に構成されている。
【0016】ここで、この磁気回路において、磁石3か
ら発生する磁束の流れについて具体的に説明する。図3
に示すように、磁石3からの磁束6は、ギャップを介し
てサイドヨーク4の天部4aの内部に至り、このサイド
ヨーク4の中を通じてサイドヨーク4の側部4b、サイ
ドヨーク4の底部4cを経て磁石3に戻る。このように
磁気的に閉じた主磁路が左右それぞれに形成されてい
る。サイドヨーク4の中の磁束密度は、天部4aおよび
底部4cの端部(接合部分5の付近)で磁束密度が低
く、天部4aおよび底部4cにおいて側部4bに近づく
に従って磁石3の発生する磁束6が足し合わさり磁束密
度が高くなっている。このように主磁路中に従来のよう
な接合部分5を有さないようにしてこの磁気回路を形成
しているので、従来に比べて主磁路の磁気抵抗は小さく
なっている。
【0017】また、この磁気回路において、コイル2の
通電により環状のヨーク1の内部を1周するよう発生す
る磁束の流れについて具体的に説明する。図4に示すよ
うに、環状のヨーク1の主磁路に影響がない箇所に接合
部分5を有しているので、環状のヨーク1の内部を1周
する磁路の磁気抵抗は従来と同様に大きく、コイル2の
通電により環状のヨーク1の内部を1周する磁束7の磁
束密度は、従来と同程度である。
【0018】このように構成したため、磁石3の起磁力
により発生する磁束が流れる主磁路中に磁気抵抗が大き
い接合部分5を有さないので、従来に比べて、磁気回路
中の磁気抵抗を小さくすることができ、主磁路中の磁束
6の通過量を多くすることができ、コイル2の移動空間
中にこのコイル2に鎖交する磁束6を多くすることがで
き、磁石3の起磁力を有効活用することができ、環状の
ヨーク1の主磁路に影響がない箇所に接合部分5を有し
ているのでコイル2の通電により環状のヨーク1の内部
を1周するよう発生する磁束7のみを低減できるととも
に前述のように磁石3による主磁路中の磁束6は増加で
きるのでコイル2の通電による磁束密度の偏りを低減す
ることができ、コイル通電の発生推力を増加させて向上
させることができる。
【0019】(実施の形態2)本発明の実施の形態2の
リニアモータ駆動装置の磁気回路は、図5に示すよう
に、前述の実施の形態1のコの字型のサイドヨーク4の
接合間に、接合方向bに磁気抵抗が大きくこの接合方向
bに垂直な方向が磁気容易方向となるよう磁気異方性の
磁性体8を設けた点だけが前述の実施の形態1とは異な
っている。
【0020】この磁気異方性の磁性体8は、サイドヨー
ク4の接合方向(磁路方向)bすなわち横方向に磁束が
流れにくく、この接合方向bに垂直な方向は磁気容易方
向となるものである。ここで、この磁気回路において、
コイル2の通電により環状のヨーク1の内部を1周する
よう発生する磁束の流れについて具体的に説明する。図
6に示すように、環状のヨーク1の主磁路に影響がない
箇所である接合部分5に磁気異方性の磁性体8を設けて
いるので、環状のヨーク1の内部を1周する磁路の磁気
抵抗は前述の実施の形態1に比べてさらに大きくなり、
コイル2の通電により環状のヨーク1の内部を1周する
磁束7は、前述の実施の形態1に比べてさらに低減され
る。
【0021】このように構成したため、磁石3の起磁力
により発生する磁束6が流れる主磁路中の磁気抵抗を上
げずに、コイル2の通電により発生する磁束7が環状の
ヨーク1の内部を1周する磁路中の磁気抵抗のみを前述
の実施の形態1に比べてさらに大きくすることができ、
コイル2の起磁力によるヨーク内の磁束密度の偏りを前
述の実施の形態1に比べてさらに低減することができ、
部分的磁気飽和を解消しコイル移動空間中のコイル2に
鎖交する磁束密度を大きくすることができる。これによ
り、リニアモータ駆動装置におけるコイル発生推力が前
述の実施の形態1に比べてさらに増加させることができ
る。
【0022】また、コイル2のインダクタンスを下げる
ことができ、電流の過渡特性も良くなる。この実施の形
態2では、ヨーク接合間に磁気異方性の磁性体8を設け
ているが、非磁性体を設けた場合であっても、同様の効
果を有する。なお、前述の各実施の形態では、磁気発生
手段を永久磁石3としているが、コイルで磁石を形成す
る場合であっても、同様の効果を有する。
【0023】前述の各実施の形態では、2個のコの字型
のサイドヨーク4を接合して環状のヨーク1を形成して
いるが、環状のヨーク1が形成可能な形状であればU字
型などコの字型以外の形状のヨークとしても良いし、接
合部分5が磁気発生手段の中央部分に位置するのであれ
ば3個以上の複数のヨークを用いて環状のヨーク1を形
成しても良く、同様の効果を有する。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明のリニアモータ駆動
装置の磁気回路によれば、環状のヨークの一部にコイル
を巻き付け、前記ヨークの内周面で前記コイルと対向す
る箇所に、磁極が前記コイルを有する側のヨークに対向
するよう磁気発生手段を配置し、前記磁気発生手段から
の磁束がギャップを介して対向する前記ヨークに至りこ
のヨーク中を通じてこの磁気発生手段に戻るような閉鎖
磁気回路を形成し、前記コイルに電流が供給されるとこ
のコイルが前記ヨークに沿って移動するよう構成したリ
ニアモータ駆動装置の磁気回路であって、前記環状のヨ
ークを、複数のヨークを接合しその接合部分が前記磁気
発生手段の中央部分に位置するよう形成したことによ
り、磁気発生手段により発生する磁束が流れる主磁路中
の磁気損失を低減でき、コイルによる磁束密度の偏りを
低減でき、コイルの推力を向上させたリニアモータ駆動
装置の磁気回路を提供することができる。
【0025】また、複数のヨークを2個のコの字型のヨ
ークとし、環状のヨークを、前記コの字型のヨークの凹
面をそれぞれ対向させて接合しその接合部分が磁気発生
手段の中央部分に位置するよう形成した場合では、磁気
発生手段により発生する磁束が流れる主磁路中の磁気損
失を低減でき、コイルによる磁束密度の偏りを低減で
き、コイルの推力を向上させたリニアモータ駆動装置の
磁気回路を提供することができる。
【0026】また、ヨーク接合間に磁気異方性の磁性体
または非磁性体を設けた場合では、コイル通電により発
生する磁束が環状のヨークの内部を1周する磁路中の磁
気抵抗のみを大きくすることができ、ヨーク内の磁気発
生手段の起磁力による磁束がコイル起磁力によって偏っ
てしまうことをさらに低減でき、部分的磁気飽和を解消
しコイル移動空間中のコイルに鎖交する磁束密度を大き
くすることができる。これにより、リニアモータ駆動装
置におけるコイル発生推力をさらに増加できる。
【0027】また、同一形状のヨークを用いているた
め、従来のように異なる形状のヨークを製造することを
不必要にすることができ、単一形状のヨークのみとする
ことができ、部品の種類を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のリニアモータ駆動装置
の磁気回路を示す斜視図
【図2】図1に示したリニアモータ駆動装置の磁気回路
の断面図
【図3】同実施の形態1の磁石により発生する磁束を示
す説明図
【図4】同実施の形態1の磁石及びコイル電流により発
生する磁束を示す説明図
【図5】本発明の実施の形態2のリニアモータ駆動装置
の磁気回路の断面図
【図6】同実施の形態2の磁石及びコイル電流により発
生する磁束を示す説明図
【図7】従来のリニアモータ駆動装置の磁気回路を示す
斜視図
【図8】図7に示した従来のリニアモータ駆動装置の磁
気回路の断面図
【図9】従来の磁気回路の磁石により発生する磁束を示
す説明図
【図10】従来の磁石及びコイル電流により発生する磁
束を示す説明図
【符号の説明】
1 環状のヨーク 2 コイル 3 磁石 4 サイドヨーク 4a 天部 4b 側部 4c 底部 5 接合部分 8 磁気異方性の磁性体 6 磁石による磁束 7 コイル通電による磁束

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状のヨークの一部にコイルを巻き付け、
    前記ヨークの内周面で前記コイルと対向する箇所に、磁
    極が前記コイルを有する側のヨークに対向するよう磁気
    発生手段を配置し、前記磁気発生手段からの磁束がギャ
    ップを介して対向する前記ヨークに至りこのヨーク中を
    通じてこの磁気発生手段に戻るような閉鎖磁気回路を形
    成し、前記コイルに電流が供給されるとこのコイルが前
    記ヨークに沿って移動するよう構成したリニアモータ駆
    動装置の磁気回路であって、 前記の環状のヨークを、複数のヨークを接合しその接合
    部分が前記磁気発生手段の中央部分に位置するよう形成
    したリニアモータ駆動装置の磁気回路。
  2. 【請求項2】複数のヨークを2個のコの字型のヨークと
    し、 環状のヨークを、前記コの字型のヨークの凹面をそれぞ
    れ対向させて接合しその接合部分が磁気発生手段の中央
    部分に位置するよう形成した請求項1記載のリニアモー
    タ駆動装置の磁気回路。
  3. 【請求項3】ヨークの接合間に、接合方向に磁気抵抗が
    大きくこの接合方向に垂直な方向が磁気容易方向となる
    よう磁気異方性の磁性体を設けた請求項2記載のリニア
    モータ駆動装置の磁気回路。
  4. 【請求項4】ヨークの接合間に非磁性体を設けた請求項
    2記載のリニアモータ駆動装置の磁気回路。
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