JP2000331258A - 試験システムおよび試験方法および感知器 - Google Patents

試験システムおよび試験方法および感知器

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JP2000331258A
JP2000331258A JP11366945A JP36694599A JP2000331258A JP 2000331258 A JP2000331258 A JP 2000331258A JP 11366945 A JP11366945 A JP 11366945A JP 36694599 A JP36694599 A JP 36694599A JP 2000331258 A JP2000331258 A JP 2000331258A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感知器の試験に時間を要する場合でも、試験
器における試験に要する時間を短縮することの可能な試
験システムおよび試験方法および感知器を提供する。 【解決手段】 感知器2−1は、自己の感知器2−1の
試験を試験器1などからの指令なしに、常時あるいは一
定周期で試験を行なう試験実行手段13と、試験実行手
段13による試験結果が格納される試験結果記憶手段1
4と、所定の伝送路3から通信により送られるコマンド
を受信するコマンド受信手段12と、コマンド受信手段
12によって試験器1から試験に関するコマンド(例え
ば試験コマンド)が受信されたときに、試験結果記憶手
段14に格納されている試験結果を試験器1に返送する
試験結果返送手段15とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試験システムおよ
び試験方法および感知器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、試験機能を備えた感知器(例えば
火災感知器)が知られている。図28はこの種の感知器
2−1〜2−nが伝送路3に接続され、また、各感知器
2−1〜2−nを試験するための試験器60が設けられ
たシステムの構成例を示す図である。この種の感知器2
−1〜2−nを試験する場合、従来では、試験器60か
ら感知器に所定の試験コマンド(例えば、試験開始命令)
を送出し、感知器は、この試験コマンドによって自己の
感知器の試験を行ない、その試験結果を試験器60に返
送するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、試験器
60から感知器に所定の試験コマンド(例えば、試験開
始命令)を送出し、感知器は、この試験コマンドによっ
て自己の感知器の試験を行ない、その試験結果を試験器
60に返送する上述した従来の方法では、感知器の試験
に時間を要する場合、試験器60は、この感知器の試験
が終了するまで長時間待ち続けなければならず、試験器
60において試験に相当の時間を要するという問題があ
った。
【0004】本発明は、感知器の試験に時間を要する場
合でも、試験器における試験に要する時間を短縮するこ
との可能な試験システムおよび試験方法および感知器を
提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、感知器を試験器により試験
する試験システムにおいて、感知器は、試験器からの指
令なしで試験を行なう試験実行手段と、試験実行手段に
よる試験結果が格納される試験結果記憶手段と、試験器
からの指令により試験結果記憶手段に記憶されている試
験結果を試験器に返送する試験結果出力手段とを備えて
いることを特徴としている。
【0006】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の試験システムにおいて、感知器の試験実行手段は、
試験器からの指令なしに、常時あるいは一定周期で試験
を行なうことを特徴としている。
【0007】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の試験システムにおいて、感知器は、試験を行なわせ
るための試験開始信号を入力可能な試験開始信号入力手
段をさらに有しており、試験実行手段は、試験開始信号
入力手段から試験開始信号が入力されたときに試験を行
なうことを特徴としている。
【0008】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の試験システムにおいて、該試験システムに複数の感
知器が設けられている場合に、前記試験器は、前記試験
器の単一操作により、複数の感知器に対する指令を、ま
とめて、あるいは、連続して出力することを特徴として
いる。
【0009】また、請求項5記載の発明は、感知器を試
験する試験方法であって、感知器は、試験器の指令なし
で試験を行なう機能を備え、試験器の指令なしで試験を
行なったときの試験結果を試験結果記憶手段に格納し、
試験器からの試験に関するコマンドを受信したときに試
験結果記憶手段に記憶されている試験結果を試験器に返
送することを特徴としている。
【0010】また、請求項6記載の発明は、試験機能を
備えた感知器であって、感知器は、試験器からの指令な
しで試験を行なう試験実行手段と、試験実行手段による
試験結果が格納される試験結果記憶手段と、試験器から
の指令により試験結果記憶手段に記憶されている試験結
果を試験器に返送する試験結果出力手段とを備えている
ことを特徴としている。
【0011】また、請求項7記載の発明は、感知器を試
験器により試験する試験システムにおいて、前記感知器
は、試験器からの指令なしで試験を行なう試験実行手段
と、試験実行手段による試験結果が格納される試験結果
記憶手段と、試験器からの指令により試験結果記憶手段
に記憶されている試験結果に基づく表示を行なう試験結
果表示手段とを備えていることを特徴としている。
【0012】また、請求項8記載の発明は、試験機能を
備えた感知器であって、前記感知器は、試験器からの指
令なしで試験を行なう試験実行手段と、試験実行手段に
よる試験結果が格納される試験結果記憶手段と、試験器
からの指令により試験結果記憶手段に記憶されている試
験結果に基づく表示を行なう試験結果表示手段とを備え
ていることを特徴としている。
【0013】また、請求項9記載の発明は、請求項8記
載の感知器において、前記試験結果表示手段は、試験結
果が正常でない場合には、表示灯を点滅させることを特
徴としている。
【0014】また、請求項10記載の発明は、請求項8
記載の感知器において、前記試験結果表示手段は、試験
結果が故障である場合には、表示灯を点滅させることを
特徴としている。
【0015】また、請求項11記載の発明は、請求項
8,請求項9または請求項10記載の感知器において、
前記試験結果表示手段は、試験結果が正常である場合に
は、表示灯を点灯させることを特徴としている。
【0016】また、請求項12記載の発明は、請求項
9,請求項10または請求項11記載の感知器におい
て、前記試験結果表示手段は、表示灯を連続駆動するこ
とにより表示灯を点灯させ、また、表示灯を断続駆動す
ることにより表示灯を点滅させることを特徴としてい
る。
【0017】また、請求項13記載の発明は、感知器を
試験する試験システムにおいて、感知器は、感知器の汚
れ量を検出する汚れ検出手段と、試験器からの指令によ
って汚れ検出手段で検出した汚れ量を試験器に返送する
返送手段とを有し、試験器は、感知器の返送手段から汚
れ量を受信したときには、該汚れ量の表示を行なうこと
を特徴としている。
【0018】また、請求項14記載の発明は、請求項1
3記載の試験システムにおいて、感知器には、感度を補
償する感度補償手段が設けられており、汚れ検出手段
は、感度補償手段における感度の補償量を汚れ量として
検出するようになっていることを特徴としている。
【0019】また、請求項15記載の発明は、請求項1
3記載の試験システムにおいて、感知器は、煙検出部を
有する煙感知器であって、該感知器には、該感知器の製
造時における煙検出部からの出力値を記憶する記憶手段
が設けられており、汚れ検出手段は、記憶手段に記憶さ
れている出力値と煙検出部からの最新の出力値とを比較
することで汚れ量を検出するようになっていることを特
徴としている。
【0020】また、請求項16記載の発明は、感知器を
試験する試験方法であって、感知器は、感知器の汚れ量
を検出し、検出した汚れ量を試験器からの指令によって
試験器に返送し、試験器は、感知器から返送された汚れ
量を受信したときには、該汚れ量の表示を行なうことを
特徴としている。
【0021】また、請求項17記載の発明は、感知器の
汚れ量を検出する汚れ検出手段と、感度を補償する感度
補償手段とを有し、汚れ検出手段は、感度補償手段にお
ける感度の補償量を汚れ量として検出するようになって
いることを特徴としている。
【0022】また、請求項18記載の発明は、感知器を
試験する試験システムにおいて、感知器は、試験器との
間で通信を行なう機能を有し、感知器は、該感知器の汚
れ検出に必要な情報を試験器に送り、試験器は、感知器
から送られた汚れ検出に必要な情報に基づいて汚れ検出
を行ない、検出した汚れ量を表示することを特徴として
いる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明に係る試験システムの
構成例を示す図である。図1を参照すると、この試験シ
ステムは、伝送路3に感知器(例えば火災感知器)2−1
〜2−n(n≧1)が接続されており、また、伝送路3に
は、試験器1が接続されている。
【0024】図2は図1の試験システムの第1の具体例
を示す図である。図2を参照すると、この試験システム
では、受信機11からの伝送路3に感知器2−1〜2−
nが接続されている。ここで、感知器2−1〜2−nは
通信機能を有するオンオフ型感知器であり、受信機11
からの伝送路3は、L,C線路となっている。すなわ
ち、この試験システムは、P型システムであって、この
L,C線路に通信機能を有する感知器2−1〜2−nが
接続されており、また、受信機11自体に図1の試験器
1として機能が備わったものとなっている。
【0025】なお、図2の例では、L,C線路の終端に
は、終端器18が接続されている。また、図2の例で
は、受信機11には、電源手段16が設けられており、
電源手段16からの電源(電圧)がL,C線路に供給され
るようになっている。
【0026】図2の例では、受信機11が、監視制御シ
ステム(例えば防災システム)における受信機としての機
能(感知器2−1〜2−nの作動状態を監視し、感知器
2−1〜2−nから火災などの異常を検知したときに警
報等を出力する機能)を備えているとともに、試験器1
としての機能を有するものとなっている。
【0027】また、図3は図1の試験システムの第2の
具体例を示す図である。図3を参照すると、この試験シ
ステムでは、受信機11から延びる伝送路3に感知器2
−1〜2−nが接続されている図2のようなシステムに
おいて、受信機11と感知器2−1〜2−nとの間に、
感知器と通信を行なうことの可能な試験器1を受信機1
1と並列に接続したものとなっている。なお、図3の試
験システムにおいて、試験器1には、電源手段17が設
けられていても良い。
【0028】なお、図2,図3の各システム構成例にお
いて、感知器2−1〜2−nの全てが受信機11あるい
は試験器1との通信機能を有している必要はなく、一部
のものは、受信機11あるいは試験器1との通信機能を
有していなくとも良い。すなわち、伝送機能(通信機能)
をもつ感知器と伝送機能(通信機能)をもたない感知器を
同一の伝送路に混在させることができる。
【0029】なお、以下では、説明の便宜上、各感知器
2−1〜2−nは、全て同一の構造のものであって、受
信機11あるいは試験器1との通信機能を有しているも
のとする。
【0030】ところで、前述のように、試験器60から
感知器2−1〜2−nに所定の試験コマンド(例えば、
試験開始命令)を送出し、感知器2−1〜2−nは、こ
の試験コマンドによって自己の感知器の試験を行ない、
その試験結果を試験器60に返送する従来の方法では、
感知器の試験に時間を要する場合、試験器は、感知器の
試験が終了するまで長時間待ち続けなければならないと
いう問題があった。
【0031】このような問題を解決するため、本発明で
は、試験器1,感知器2−1〜2−nを、図4,図7の
ような構成のものにしている。すなわち、図4は本発明
に係る試験器1の構成例を示す図であり、また、図7は
本発明に係る感知器の構成例を示す図である。
【0032】図4を参照すると、この試験器1は、試験
を開始させる試験開始手段(例えば試験キー)100と、
試験開始手段100の単一操作で、複数の感知器2−1
〜2−nに対して試験を行なわせるための試験手段10
1と、各感知器2−1〜2−nからの試験結果を個々に
表示する試験結果表示手段102とを有している。
【0033】より具体的に、試験手段101は、第1の
実施形態として、試験開始手段100によって1つの操
作がなされたときに(例えば、試験キーが1回操作され
たときに)、各感知器2−1〜2−nに対して共通の試
験コマンドを伝送路3に送出することで、各感知器2−
1〜2−nに対して、まとめて(同時に)、試験を行なわ
せ、各感知器2−1〜2−nからの試験結果を順次に受
信することができる。
【0034】あるいは、試験手段101は、第2の実施
形態として、試験開始手段100によって1つの操作が
なされたときに(例えば、試験キーが1回操作されたと
きに)、各感知器2−1〜2−nに対して、試験コマン
ドを各感知器2−1〜2−nのアドレスごとに順次に伝
送路3に送出することで(各感知器2−1〜2−nに対
して、各感知器2−1〜2−nのアドレス(後述のよう
なアドレス検索パルス)と組み合せた形で試験コマンド
を順次に伝送路3に送出することで)、各感知器2−1
〜2−nに対して、連続して(順次に)、試験を行なわ
せ、各感知器2−1〜2−nからの試験結果を順次に受
信することができる。
【0035】また、図5,図6には、試験結果表示手段
102の例が示されている。なお、図5は試験結果表示
手段102がLCD(液晶ディスプレイ)によって構成さ
れている場合、また、図6は試験結果表示手段102が
LED(発光ダイオード)によって構成されている場合の
例をそれぞれ示す図であり、図5,図6の例では、感知
器2−1〜2−nの個数nは“20”となっている。
【0036】また、図7を参照すると、本発明では、感
知器,例えば2−1は、自己の感知器2−1の試験を試
験器1などからの指令なしに、常時あるいは一定周期で
試験を行なう試験実行手段13と、試験実行手段13に
よる試験結果が格納される試験結果記憶手段14と、所
定の伝送路3から通信により送られるコマンドを受信す
るコマンド受信手段12と、コマンド受信手段12によ
って試験器1から試験に関するコマンド(例えば試験コ
マンド)が受信されたときに、試験結果記憶手段14に
格納されている試験結果を試験器1に返送する試験結果
出力手段15とを備えている。
【0037】換言すれば、本発明では、感知器2−1〜
2−nは、試験器1の指令なしで試験実行手段13にお
いて試験を行なう機能を備え、その試験結果を試験結果
記憶手段14に格納し、試験器1からの試験に関するコ
マンド(例えば試験コマンド)を受信したときに試験結果
記憶手段14に記憶されている試験結果を試験器1に返
送するようになっている。
【0038】なお、図7の感知器において、試験実行手
段13は、例えば、試験項目ごとの試験を実行可能に構
成されている。なお、試験項目としては、この感知器の
出力値を監視する出力値監視試験(この感知器が正常に
動作しているか否かを調べる試験)、また、この感知器
が感度補償機能(感知器の汚れなどによる信号値のドリ
フト分を補償する機能)を有している場合にはこの感度
補償機能を監視する感度補償機能監視試験(感度補償機
能が正常に動作しているか否かを調べる試験)、また、
疑似入力応答試験などの、各種の項目を設けることがで
き、試験実行手段13は、これらの試験項目のうちの少
なくとも1つを実行するようになっている。
【0039】図8は感知器,例えば2−1の具体例を示
す図である。図8の感知器2−1は、煙濃度などの物理
量を検出して電気信号(アナログ信号)に変換する物理量
検出部21と、該物理量検出部21から出力されるアナ
ログ信号を所定の周期でサンプルしてデジタル信号に変
換するA/D変換部22と、この感知器のアドレスが設
定されるアドレス部23と、異常(例えば火災)判断など
の感知器全体の制御を行なうCPU24と、CPU24
の制御プログラムなどが格納されるROM25と、各種
のワークエリアなどとして使用されるRAM26と、感
知器固有の個別データなどが格納される不揮発性メモリ
27と、物理量検出部21で検出されたA/D変換部2
2でデジタル信号に変換された物理量の検出結果(A/
D変換部22からの出力レベル)が、例えば所定の作動
閾値レベル(例えば火災レベル)を越えてCPU24で火
災などの異常と判断されたときに、作動状態(オン状態)
を表わす信号を伝送路3に出力する状態出力部28と、
例えば受信機11あるいは試験器1との間で伝送路3を
介した伝送を行なう伝送部(通信インタフェース部)29
とを備えている。
【0040】換言すれば、図8の例の感知器2−1は、
所謂センサアドレス用感知器(その検出出力信号からす
れば、オンオフ型感知器に属する)として構成されてい
る。そして、図8の構成において、CPU24によって
図7の試験実行手段13,試験結果出力手段15の機能
を実現することができる。なお、感知器2−1の試験実
行手段13が試験を実行する周期は、CPU24のクロ
ックあるいはタイマ手段(図示せず)などを用いて設定さ
れ、具体的には、1日ごとなど任意の周期の設定が可能
である。
【0041】また、伝送部29を図7のコマンド受信手
段12,試験結果出力手段15として機能させることが
できる。すなわち、この場合、伝送部29は、所定のコ
マンド(例えば試験コマンド)を受信可能に構成され、ま
た、試験結果を伝送路3に送出する機能を有していると
する。
【0042】また、図8の構成において、RAM26あ
るいは不揮発性メモリ27を図7の試験結果記憶手段1
4として機能させることができる。また、試験結果記憶
手段14に記憶される試験結果は、正常/故障の判別の
みの試験結果、特定の項目の試験結果、あるいは、全て
の項目についての試験結果など、試験結果記憶手段14
のメモリ容量などにあわせて任意のものとすることが可
能である。
【0043】また、図7,図8のような感知器が図2,
図3の監視制御システム(例えば防災システム)に用いら
れる場合、受信機11には、アドレッサブルなp型受信
機が用いられる。
【0044】この場合、受信機11は、監視レベルを例
えば伝送路3のL,C間の電位が24Vのところに設定
し、また、感知器の作動レベル(オンレベル)を例えば
L,C間の電位が5Vのところに設定し、また、短絡レ
ベルを例えばL,C間の電位が0Vのところに設定する
ことができる。
【0045】このようなシステム構成に対応させて、図
8の感知器の状態出力部28は、この感知器の作動状態
(オン状態)を表わす信号として、伝送路3のL,C間の
電位をオンレベル5Vにするようになっている。
【0046】また、受信機11は、感知器2−1〜2−
nのうち少なくとも1つの感知器が作動して(オンにな
って)、伝送路3のL,C間の電位がオンレベル5Vに
なったことを検知すると、アドレス検索パルスを感知器
の短絡レベル(0V)とオンレベル(5V)の電位を利用し
て作成し、伝送路3を介して各感知器2−1〜2−nに
送出するようになっている。
【0047】図8の感知器の伝送部29は、受信機11
からのこのようなアドレス検索パルスを伝送路3,すな
わちL,C線路を介して受信するように構成されてお
り、伝送部29でアドレス検索パルスを受信するとき、
この感知器のCPU24は、これまでに受信したアドレ
ス検索パルスの個数を計数(カウント)し、この計数値
(カウント値)がこの感知器のアドレス部23に設定され
ているアドレスと一致するか否かを判断し、一致したと
きに、自己の感知器の状態(オン状態あるいはオフ状態)
を伝送部29に与え、これにより、伝送部29は、例え
ば、自己の感知器の状態がオン状態のときにのみ、その
旨の信号を伝送路3,すなわちL,C線路を介して受信
機11に通知するようになっている。具体的に、伝送部
29は、アドレスが一致したときに、自己の感知器の状
態がオン状態である旨の信号として、例えば伝送路3の
L,C間の電位を所定期間、0Vに保持して(所定期
間、短絡(ショート)状態に保持して)受信機11に伝送
するようになっている。これにより、受信機11は、伝
送路3のL,C間の電位が所定期間、0Vに保持された
状態になったかを監視し、伝送路3のL,C間の電位が
所定期間、0Vに保持された状態になったときに、この
ときまでに送出したアドレス検索パルスの個数に相当す
るアドレスをもつ感知器が作動状態(オン状態)にあると
特定することができる。
【0048】また、受信機11あるいは試験器1が上述
の第2の実施形態のようにアドレスを順次に指定して試
験を行なうときには、試験器1からのアドレス検索パル
スの個数の計数値(カウント値)がこの感知器のアドレス
部23に設定されているアドレスと一致し、さらに、試
験器1から試験に関するコマンド(試験コマンド)が送ら
れたときに、この感知器は、試験結果記憶手段14に格
納されている試験結果を試験結果出力手段15によって
試験器1に返送するようになっている。
【0049】次に、このような構成の試験システムの処
理動作について説明する。なお、以下では、説明の便宜
上、図1(図2,図3)のシステムにおいて、各感知器2
−1〜2−nは、全て図7(図8)の構造のもの(アドレ
スを有するオンオフ型感知器)となっているとし、ま
た、受信機11には、アドレッサブルなp型受信機が用
いられるものとする。
【0050】図9,図10は本発明の試験処理動作の一
例を示すフローチャートである。なお、図9は試験器1
における処理動作を示すフローチャートであって、図9
の例では、試験器1の試験手段101は、各感知器2−
1〜2−nに対して、連続して(順次に)、試験に関する
コマンド(例えば試験コマンド)を送出するようになって
いる。また、図10は感知器,例えば2−1の処理動作
を示すフローチャートである。
【0051】図9を参照すると、試験器1の試験手段1
01は、試験開始手段(例えば試験キー)100が操作さ
れると(ステップS1)、感知器のアドレスNを“1”
に初期設定する(ステップS2)。次いで、アドレスN
と試験コマンドとを組み合せて出力し、アドレスNの感
知器から試験結果を返送させる(ステップS3)。いま
の場合、アドレスNは“1”であるので、このアドレス
“1”に対応する感知器2−1に試験コマンドを与え、
この試験コマンドが感知器2−1のコマンド受信手段1
2で受信されると、感知器2−1の試験結果出力手段1
5は、この感知器2−1の試験結果記憶手段14に格納
されている試験結果を試験器1に返送する。これによ
り、試験器1の試験手段101は、感知器2−1からの
試験結果を受信し、試験結果表示手段102に感知器2
−1からの試験結果を表示する(ステップS4)。
【0052】次いで、アドレスNを“1”だけ歩進し
(ステップS5)、アドレスNをもつ感知器が存在する
か否かを判断し(ステップS6)、存在する場合には、
ステップS3に戻る。いまの場合、ステップS5でアド
レスNは“2”となり、ステップS6において、このア
ドレス“2”に対応する感知器2−2が存在するので、
ステップS3に戻り、この感知器2−2に試験コマンド
を与え、この感知器2−2から試験結果を返送させる。
【0053】このようにして、アドレスNを“1”から
“n”まで順次に歩進させて、アドレス“1”〜“n”
に対応する感知器2−1〜2−nから試験結果を順次に
返送させ、試験結果表示手段102に感知器2−1〜2
−nからの試験結果を表示する。そして、ステップS6
において、アドレスNが“n+1”となり、このアドレ
ス“n+1”をもつ感知器が存在しなくなったときに、
試験を終了する。
【0054】また、図10を参照すると、本発明では、
感知器,例えば2−1は、通常は、火災などの異常を監
視しており(ステップT1)、所定の時間周期(一定周
期)で、自己の感知器2−1の試験を行なう(ステップ
T2乃至T4)。すなわち、ステップT2では、試験実
行時期となったか否かを判断し、試験実行時期となった
ときには、ステップT3において、この感知器2−1は
自己の試験を実行し、ステップT4では、その試験結果
を試験結果記憶手段14に記憶する。
【0055】一方、ステップT2において、試験実行時
期となっていないときには、前述したように、試験器1
からの試験コマンドを受信したかを判断し(ステップT
5)、試験器1からの試験コマンドを受信したときに
は、試験結果出力手段15は、試験結果記憶手段14に
記憶されている試験結果を試験器1に返送する(ステッ
プT6)。
【0056】このように、本発明では、感知器,例えば
2−1は、自己の感知器2−1の試験を試験器1などか
らの指令なしに、常時あるいは一定周期で試験を行なっ
て、その試験結果を試験結果記憶手段14に格納し、試
験器1から試験に関するコマンド(例えば試験コマンド)
を受信したときに、試験結果記憶手段14に格納されて
いる試験結果を試験器1に返送するようにしているの
で、感知器2−1の試験に時間を要する場合にも、試験
器1は、感知器2−1の試験が終了するまで長時間待ち
続ける必要がなく、試験器1における試験に要する時間
を短縮することができる。すなわち、本発明では、感知
器自体の試験に時間がかかる場合でも、感知器は試験コ
マンドを受信した時には、予め記憶された試験結果を試
験器1に返送するだけなので、試験器1においては試験
に要する時間は少なくて済む(すなわち、短縮できる)。
【0057】また、上述の例では、試験器1において、
最初に1回、試験キーを操作するだけで、全ての感知器
2−1〜2−nの試験結果を得ることができ(図9の例
では、試験結果を連続して(順次に)得ることができ)、
各感知器2−1〜2−nからの試験結果が図5あるいは
図6の試験結果表示手段102に自動的に表示されるの
で、複数の感知器2−1〜2−nの個々の感知器をその
都度指定せずとも、全ての感知器2−1〜2−nの試験
を自動的に行なうことができる。これにより、試験器1
における試験に要する時間をより一層短縮することがで
きる。
【0058】特に、感知器の試験結果記憶手段14に記
憶される試験結果が、正常/故障の判別のみ、の試験結
果である場合には、より迅速な試験が可能となり、感知
器に異常(故障など)がある場合にはその時点(リアルタ
イム)での異常原因を調査することが可能となる。
【0059】なお、上述の例では、試験器1において、
最初に1回、試験キーを操作するだけで、全ての感知器
2−1〜2−nの試験結果を得ることができるようにな
っており、この場合には、上述のように試験器1におけ
る試験に要する時間をより一層短縮することができると
いう利点があるが、試験器1については、従来と同様
に、複数の感知器2−1〜2−nのうちの単一の感知器
をその都度指定するようになっていても良い。
【0060】また、上述の例では、感知器,例えば2−
1は、CPU24によって常時あるいは一定周期で試験
を行なうようになっているとしたが、感知器2−1に試
験端子を設け、この試験端子から試験開始信号を入力さ
せて、感知器2−1に試験を実行させても良い。
【0061】図11は試験端子を備えた感知器の構成例
を示す図である。図11を参照すると、この感知器2−
1は、図7の構成において、さらに、試験を行なわせる
ための試験開始信号(例えばトリガ信号)を入力可能な試
験開始信号入力手段としての試験端子19が設けられた
ものとなっており、この場合、試験実行手段13は、試
験開始信号入力手段としての試験端子19に試験開始信
号(トリガ信号)が入力されたときに、この感知器の試験
処理を実行するようになっている。
【0062】ここで、試験開始信号入力手段としての試
験端子19は、例えば、一対の端子19a,19bによ
って構成され、例えば、一対の端子19a,19b間を
スイッチ等を設けて短絡(ショート)したり、一対の端子
19a,19b間に例えば所定の電圧を印加することな
どによって、試験開始信号(トリガ信号)を入力可能とな
っている。
【0063】図12は図11の感知器2−1の具体例を
示す図である。図12の例では、この感知器2−1は、
図8の感知器2−1において、さらに、試験開始信号入
力手段としての試験端子19(19a,19b)と、試験
結果を出力(表示)するための表示灯や表示器などの出力
部30とが設けられたものとなっている。
【0064】なお、上述の例では、試験開始信号入力手
段が試験端子19(19a,19b)によって構成されて
いるものとしたが、試験開始信号入力手段としては、試
験開始信号を入力可能なものであれば、上記一対の端子
19a,19bの構成に限らず、任意の構成のもの、例
えば、任意の端子,任意のスイッチなどを用いることが
できる。
【0065】また、図7(図8)あるいは図11(図1
2)の感知器2−1の構成例において、感知器2−1自
体に、試験結果を表示する試験結果表示手段が設けられ
ていても良い。
【0066】図13は、例えば図7の構成例において、
試験結果を表示する試験結果表示手段51がさらに設け
られている感知器2−1の一例を示す図である。また、
図14は、図13の感知器2−1の具体例を示す図であ
り、図14の例では、図8の感知器2−1において、表
示灯60がさらに設けられている。
【0067】また、図15は感知器2−1が図13(図
14)の構成となっているときの感知器2−1における
試験処理動作の一例を示すフローチャートである。
【0068】図15を参照すると、本発明では、感知
器,例えば2−1は、通常は、火災などの異常を監視し
ており(ステップT1)、所定の時間周期(一定周期)
で、自己の感知器2−1の試験を行なう(ステップT2
乃至T4)。すなわち、ステップT2では、試験実行時
期となったか否かを判断し、試験実行時期となったとき
には、ステップT3において、この感知器2−1は自己
の試験を実行し、ステップT4では、その試験結果を試
験結果記憶手段14に記憶する。
【0069】一方、ステップT2において、試験実行時
期となっていないときには、前述したように、試験器1
からの試験コマンドを受信したかを判断し(ステップT
5)、試験器1からの試験コマンドを受信したときに
は、試験結果出力手段15は、試験結果記憶手段14に
記憶されている試験結果を試験器1に返送する(ステッ
プT6)。それとともに、この感知器2−1は、この感
知器2−1に設けられている試験結果表示手段51(表
示灯60)に、試験結果記憶手段14に記憶されている
試験結果に基づく表示を行なう(ステップT7)。
【0070】具体的に、この感知器2−1の試験結果が
正常の場合には、図16(a)に示すように、この感知
器2−1の表示灯60を点灯させる一方、この感知器2
−1の試験結果が正常でない場合(故障の場合)には、
図16(b)に示すように、この感知器2−1の表示灯
60を点滅させる。なお、表示灯60の点灯は、例えば
CPU24により表示灯60を連続駆動さることでなさ
れ、また、表示灯60の点滅は、例えばCPU24によ
り表示灯60をパルス(断続)駆動させることでなされ
る。そして、表示灯60の点灯/点滅動作を停止させる
には、受信機11からの復旧操作による。
【0071】このように、この感知器2−1の試験結果
が正常の場合には、図16(a)に示すように、この感
知器2−1の表示灯60を点灯させる一方、この感知器
2−1の試験結果が正常でない場合(故障の場合)に
は、図16(b)に示すように、この感知器2−1の表
示灯60を点滅させることにより、例えば保守点検者
は、この感知器2−1の表示灯60の状態を見るだけ
で、この感知器2−1が正常か正常でない(故障)かを
直ちに把握することができる(試験結果が正常でないと
き(故障のとき)は感知器の表示灯60が点滅するの
で、正常でない感知器(故障感知器)を容易に確認する
ことができる)。
【0072】すなわち、具体的に、例えば図2のように
P型システムに接続されている感知器2−1〜2−nの
遠隔試験を前述のように行なった場合、L,C線路に正
常でない感知器(故障感知器)が存在することがわかっ
たとき、感知器2−1〜2−nのどの感知器が正常でな
いか(故障しているか)を、各感知器2−1〜2−nの
表示灯の状態を見ることで(点滅している表示灯の感知
器がどれかを見ることで)、直ちに把握することができ
る。
【0073】このように、図13,図14の構成例で
は、感知器の試験結果が正常の場合には、この感知器の
表示灯60が点灯すると同時に、正常である旨の試験結
果がL,C線路を介して受信機11に返送され、また、
感知器の試験結果が正常でない場合(故障の場合)に
は、この感知器の表示灯60が点滅すると同時に、正常
でない旨(故障である旨)の試験結果がL,C線路を介
して受信機11に返送される。より具体的に、正常であ
る旨の試験結果は、例えば火災信号としてL,C線路を
介して受信機11に返送され、この場合、受信機11が
発報する。これに対し、正常でない旨(故障である旨)
の試験結果は、パルスとしてL,C線路を介して受信機
11に返送され、このパルスにより受信機11は感知器
が正常でない旨(故障である旨)の表示を行なう。
【0074】図13,図14は、図7,図8の変形例と
して構成されているが、図7,図8を図13,図14に
変形したと全く同様に、図11,図12を変形すること
もできる。
【0075】また、図13,図14の構成例では、感知
器の試験結果に基づいて試験結果表示手段51(表示灯
60)の表示を行なうとともに、感知器の試験結果を受
信機11に返送したが、感知器の試験結果に基づいて試
験結果表示手段51(表示灯60)の表示を行なうだけ
の機能を感知器にもたせることもできる。
【0076】図17,図18は図13,図14(図7,
図8)の変形例をそれぞれ示す図であり、図17,図1
8の例では、図13,図14において試験結果出力手段
15,状態出力部28が設けられていない。すなわち、
図17,図18の例では、感知器の試験結果を表示する
ための試験結果表示手段51(表示灯60)だけが設け
られた構成となっており、試験結果を受信機11に返送
する機能は有していない。
【0077】図19は感知器2−1が図17(図18)
の構成となっているときの感知器2−1における試験処
理動作の一例を示すフローチャートである。
【0078】図19を参照すると、本発明では、感知
器,例えば2−1は、通常は、火災などの異常を監視し
ており(ステップT1)、所定の時間周期(一定周期)
で、自己の感知器2−1の試験を行なう(ステップT2
乃至T4)。すなわち、ステップT2では、試験実行時
期となったか否かを判断し、試験実行時期となったとき
には、ステップT3において、この感知器2−1は自己
の試験を実行し、ステップT4では、その試験結果を試
験結果記憶手段14に記憶する。
【0079】一方、ステップT2において、試験実行時
期となっていないときには、前述したように、試験器1
からの試験コマンドを受信したかを判断し(ステップT
5)、試験器1からの試験コマンドを受信したときに
は、この感知器2−1は、この感知器2−1に設けられ
ている試験結果表示手段51(表示灯60)に、試験結
果記憶手段14に記憶されている試験結果に基づく表示
を行なう(ステップT7)。
【0080】具体的に、この感知器2−1の試験結果が
正常の場合には、図16(a)に示したように、この感
知器2−1の表示灯60を点灯させる一方、この感知器
2−1の試験結果が正常でない場合(故障の場合)に
は、図16(b)に示したように、この感知器2−1の
表示灯60を点滅させる。なお、表示灯60の点灯は、
例えばCPU24により表示灯60を連続駆動させるこ
とでなされ、また、表示灯60の点滅は、例えばCPU
24により表示灯60をパルス(断続)駆動させること
でなされる。そして、表示灯60の点灯/点滅動作を停
止させるには、受信機11からの復旧操作による。
【0081】このように、この感知器2−1の試験結果
が正常の場合には、図16(a)に示すように、この感
知器2−1の表示灯60を点灯させる一方、この感知器
2−1の試験結果が正常でない場合(故障の場合)に
は、図16(b)に示すように、この感知器2−1の表
示灯60を点滅させることにより、例えば保守点検者
は、この感知器2−1の表示灯60の状態を見るだけ
で、この感知器2−1が正常か正常でない(故障)かを
直ちに把握することができる(試験結果が正常でないと
き(故障のとき)は感知器の表示灯60が点滅するの
で、正常でない感知器(故障感知器)を容易に確認する
ことができる)。
【0082】すなわち、具体的に、例えば図2のように
P型システムに接続されている感知器2−1〜2−nの
遠隔試験を前述のように行なった場合、L,C線路に正
常でない感知器(故障感知器)が存在することがわかっ
たとき、感知器2−1〜2−nのどの感知器が正常でな
いか(故障しているか)を、各感知器2−1〜2−nの
表示灯の状態を見ることで(点滅している表示灯の感知
器がどれかを見ることで)、直ちに把握することができ
る。
【0083】なお、図17,図18は、図7,図8の変
形例として構成されているが、図7,図8を図17,図
18に変形したと全く同様に、図11,図12を変形す
ることもできる。
【0084】上述の各例では、感知器2−1〜2−nが
図8,図12,図14,図18のようなセンサアドレス
用感知器として構成されているとして説明したが、感知
器としては、図8の例では、少なくとも、コマンド受信
手段12と、試験実行手段13と、試験結果記憶手段1
4と、試験結果出力手段15と、さらに図12の例では
試験開始信号入力手段(例えば試験端子)19とを備えた
ものであれば良く、また、図14の例では、コマンド受
信手段12と、試験実行手段13と、試験結果記憶手段
14と、試験結果出力手段15と、試験結果表示手段5
1とを備えたものであれば良く、また、図18の例で
は、コマンド受信手段12と、試験実行手段13と、試
験結果記憶手段14と、試験結果表示手段51とを備え
たものであれば良く、任意の型式の感知器(例えば、ア
ナログ型感知器,通常のオンオフ型感知器)にも適用す
ることができる。また、図8,図12,図14,図18
の構成例において、アドレス部23,不揮発性メモリ2
7などは、必ずしも設けられていなくとも良い。
【0085】また、本発明の試験方法は、感知器のみな
らず、任意の中継器にも適用することができる。すなわ
ち、中継器に感知器が接続される場合、この中継器に、
少なくとも、コマンド受信手段12と、試験実行手段1
3と、試験結果記憶手段14と、試験結果出力手段15
および/または試験結果表示手段51と、さらには試験
開始信号入力手段(例えば試験端子)19とをもたせ、こ
の中継器並びにこの中継器に接続されている感知器の試
験を行なうこともできる。
【0086】また、上述の各例では、監視制御システム
が例えば防災システムであるとし、この場合、感知器が
例えば火災感知器であるとしたが、本発明は、防災シス
テムに限定されず、防犯システムなどの任意のシステム
にも適用できる。また、この場合、火災感知器に限定さ
れず、防犯感知器などの任意の感知器にも本発明を適用
できる。
【0087】また、図1(図2,図3)の試験システムの
構成例において、感知器2−1〜2−nおよび/または
試験器1に、感知器2−1〜2−nの汚れ量を検知する
機能をもたせることもできる。図20は、図1のシステ
ム構成において、汚れ量を検知する機能を有する感知器
の構成例を示す図である。なお、図20では、説明の便
宜上、1つの感知器2−1だけが示されている。図20
を参照すると、感知器を試験する試験システムにおい
て、感知器,例えば2−1は、感知器2−1の汚れ量を
検出する汚れ検出手段41と、試験器からの指令によっ
て汚れ検出手段41で検出した汚れ量を試験器1に返送
する返送手段42とを有し、試験器1は、感知器2−1
の返送手段42から汚れ量を受信したときには、該汚れ
量の表示を行なうようになっている。
【0088】従来のオンオフ型感知器では、感知器が汚
れてもそれを検出する手段がなく、感度試験を行なわな
ければ汚れの有無を検出することはできなかったが、図
20の構成では、試験器1を用いて汚れ量を表示するこ
とができるので、感知器の感度試験などを行なわなくて
も感知器が正常に作動するかを確認することができる。
【0089】図21は図20の感知器の具体例を示す図
であり、図21では、感知器,例えば2−1には、感度
を補償する感度補償手段43が設けられており、汚れ検
出手段41は、感度補償手段43における感度の補償量
を汚れ量として検出するようになっている。ここで、感
度補償機能を有する感知器としては、例えば特開平10
−255176号に示されているものを用いることがで
きる。
【0090】図22は感度補償機能を有するオンオフ型
感知器の一例を示す図である。図22を参照すると、こ
のオンオフ型の感知器,例えば2−1には、煙濃度など
の所定の物理量を検出する物理量検出手段31と、物理
量検出手段31からの出力レベルOUT1を所定の周期
(サンプル周期T)でサンプルするサンプル手段33と、
物理量検出手段31からの出力レベルOT1(OUT1)に
対する補償用データR 1の初期値(例えば、出力レベルの
ドリフト成分と同じ値)D1が設定される初期値設定手段
34と、感度補償値E1を保持する感度補償値保持手段
35と、初期値設定手段34に設定されている補償用デ
ータR1の初期値D1に感度補償値保持手段35に保持さ
れている感度補償値E1を加算した値が補償用データR1
として設定(更新設定)される補償用データ設定手段36
と、サンプル手段33による出力レベルOT1のサンプ
ル回数SPを計数するサンプル回数計数手段40と、サ
ンプル手段33によってサンプルした出力レベルOT1
と補償用データ設定手段36に設定されている補償用デ
ータR1との大小を比較し、その比較結果に応じて計数
値CNTが増減する補償用計数手段(補償用カウンタ)3
7と、サンプル回数計数手段40で計数されたサンプル
回数SPが所定回数SP0に達したときに、その時点で
の補償用計数手段37の計数値CNTに応じて感度補償
値保持手段35に保持されている感度補償値E1を変更
する感度補償値変更手段38と、サンプル手段33によ
ってサンプルした出力レベルOT1を補償用データ設定
手段36に設定されている補償用データR1によって補
償する補償手段39と、補償手段39からの補償された
レベルO1を所定の作動閾値レベル(例えば火災報レベ
ル)ALと比較して火災やガス漏れなどの異常の判断を
行なう判断手段70と、判断手段70による判断の結果
を出力する判断結果出力手段71とが設けられている。
【0091】このような感度補償機能を備えた感知器,
例えば2−1の具体例としては、これを前述した図8の
構成と同様の構成のものにすることができる。すなわ
ち、所謂センサアドレス用感知器(その検出出力信号か
らすれば、オンオフ型感知器に属する)として構成する
ことができる。
【0092】図8のような感知器に感度補償機能をもた
せる場合、図22の物理量検出手段31,サンプル手段
33は、図8の物理量検出部21,A/D変換部22に
それぞれ対応し、また、図22のサンプル回数計数手段
40,補償用計数手段37,感度補償値変更手段38,
補償手段39は、図8のCPU24によって実現され、
また、図22の初期値設定手段34,感度補償値保持手
段35,補償用データ設定手段36は、図8のRAM2
6および/または不揮発性メモリ27によって実現され
る。
【0093】図22(図8)のように、オンオフ型の感知
器に感度補償機能をもたせる場合、感知器のCPU24
は、A/D変換部22でサンプルされた出力レベルOT
1を、図23(a)乃至(d),図24,図25(a)に示す
ようにして、感知器自体で感度を補償することができ
る。
【0094】すなわち、図23(a)乃至(d)は感度補償
値の変更処理の一例を示す図である。また、図24
(a),(b)には、図23(a),(b)の一部を時間軸の方
向に拡大した状態が示されている。図23(a),図24
(a)は火災等が発生していない正常な環境状態の下での
ある1つのアナログ式感知器,例えば2−1(例えば、
光電式煙感知器)のA/D変換部22でサンプルされた
出力レベルOT1(サンプルされた出力レベル(サンプル
周期=T))の変動の一例を示す図であり、図23(a),
図24(a)の例では、このアナログ式感知器(光電式煙
感知器)2−1のA/D変換部22でサンプルされた出
力レベルは、初期状態においてドリフト成分D 1を有し
ており、その後、感知器の汚れ等によって時間とともに
増加する傾向にある。すなわち、図23(a)の例は、数
ヶ月や1年などのように相当長期間にわたる感知器2−
1のA/D変換部22でサンプルされた出力レベルの経
年変化曲線となっている。また、図23(a)乃至(d)は
ノイズなどの一時的な要因が出力レベルOT1に含まれ
ていない場合のものである。また、図23(a)には、サ
ンプル回数計数手段40で計数されたサンプル回数SP
が所定回数SP0に達したときの状態も示されている。
なお、この場合の所定回数SP0としては、出力レベル
の変化が数ヶ月や1年といった長期間にわたるものを想
定しているので、これに見合った回数(相対的に大きな
回数)(SP0=SP1)のものが用いられる。
【0095】感知器2−1が図22のような構成となっ
ている場合、図23(a),図24(a)に示すようなアナ
ログ式感知器2−1のA/D変換部22でサンプルされ
た出力レベルOT1に対して、補償用カウンタ37の計
数値CNT,感度補償値E1,補償用データR1は、それ
ぞれ、図23(b)(図24(b)),図23(c),図23
(d)に示すように更新される。
【0096】すなわち、補償用データR1は、図23
(d)に示すように、当初、ドリフト成分と同じ値D1
初期設定され、その後、感知器2−1のA/D変換部2
2でサンプルされた出力レベルOT1の汚れ等による変
化に応じて、図23(b),図24(b)のように補償用カ
ウンタ37の計数値CNTが変化する。そして、サンプ
ル回数計数手段40で計数されたサンプル回数SPが所
定回数SP0に達すると、感度補償値変更手段38は、
補償用カウンタ37の計数値CNTが所定回数SP0
例えば50%を越えたかを判断し、計数値CNTが所定
回数SP0の50%を越えると、感度補償値保持手段3
5に保持されている感度補償値E1は、図23(c)に示
すように、計数値CNTの絶対値が所定回数SP0の5
0%を越えたときの計数値CNTの符号(図23(b)の
例では正)に応じた方向に更新(変更)される。すなわ
ち、図23(c)の例では、感度補償値E1は、補償用カ
ウンタ37の計数値CNTの絶対値が所定の閾値TH1
を越える都度、“1”ずつ増加する(更新される)。そし
て、補償用データR1は、図23(d)に示すように、上
記のように更新される感度補償値E1に従って更新され
る。
【0097】なお、図23(a)には、アナログ式感知器
2−1のA/D変換部22でサンプルされた出力レベル
OT1とともに、この出力レベルOT1に対する補償用デ
ータR1(図23(d))に示されている補償用データR1)
も比較のために示されている。図23(a)において、出
力レベルOT1から補償用データR1を差し引いたレベル
(値)は、時間が経過してもほぼ“0”に近い値となり、
アナログ式感知器2−1のA/D変換部22でサンプル
された出力レベルから、ドリフト成分D1とともに、汚
れ等による経時変化,経年変化を補償(除去)したものと
なっていることがわかる。従って、補償手段39で出力
レベルOT1から補償用データR1を差し引いたレベル
(値)O1を算出し、この補償されたレベルO1を用いて、
火災やガス漏れなどの異常の判断を行なうことで、感知
器の汚れ等によって出力レベルが変動する場合にも、こ
れらの影響を低減して、異常の判断を正確に行なうこと
が可能となる。
【0098】また、図25(a)乃至(d)は感知器2−1
のA/D変換部22でサンプルされた出力レベルに、数
ヶ月や1年などの長期の期間にわたって一時的なノイズ
NSによる影響が含まれている場合の感度補償処理動作
を示す図である。この場合、図25(b)に示すように、
補償用カウンタ37の計数値CNT’には、その最適な
計数値CNT(出力レベルに一時的なノイズNSが含ま
れていない場合の図23(b)に示すような計数値CN
T)に対し、一時的なノイズNSの影響によるずれが生
ずるが、図22の感知器の構成では、感度補償値変更手
段38は、サンプル回数計数手段40で計数されたサン
プル回数SPが所定回数SP0に達したときに、そのと
きの補償用計数手段37の計数値CNT’の絶対値がサ
ンプル回数計数手段40で計数されたサンプル回数の所
定回数SP0の50%を越えた場合に感度補償値保持手
段35に保持されている感度補償値E1’を変更するの
で、補償用カウンタ37の計数値CNTの絶対値がサン
プル回数計数手段40で計数されたサンプル回数の所定
回数SP0の50%を越えたか否かの判断において、C
NT’のCNTからのずれの影響は非常に少なくなり
(すなわち、出力レベルに一時的なノイズNSが含まれ
ているとしても、計数値CNT’へのその累積的な影響
は非常に少なくなり)、感度補償値E1’は、図25(c)
に示すように、その最適な感度補償値E1(出力レベルに
一時的なノイズNSが含まれていない場合の図23(c)
に示すような感度補償値E1)とほぼ同じになる。これに
より、補償用データR1’も図25(d)に示すように、
最適な補償用データR1(図23(d)に示すような補償用
データR1)とほぼ同じものとなり、出力レベルに一時的
なノイズNSが含まれる場合にも、その累積的な影響を
著しく低減できる。
【0099】なお、図25(a)には、アナログ式感知器
2−1のA/D変換部22でサンプルされた出力レベル
OT1とともに、この出力レベルOT1に対する補償用デ
ータR1’(図25(d)に示されている補償用データ
1’)も示されている。図25(a)において、出力レベ
ルOT1から補償用データR1’を差し引いたレベル(値)
は、図23(a)において、出力レベルから補償用データ
1を差し引いたレベル(値)とほぼ同じものとなり、ア
ナログ式感知器2−1のA/D変換部22でサンプルさ
れた出力レベルOT1から、ドリフト成分D1とともに、
汚れ等による経時変化,経年変化を補償(除去)しただけ
のものとなり、一時的なノイズNSの影響はほとんど含
んでいないことがわかる。従って、出力レベルOT1
ノイズなどの一時的な要因が含まれる場合にも、出力レ
ベルOT1から補償用データR1’を差し引いたレベル
(値)を用いて、火災やガス漏れなどの異常の判断を正確
に行なうことが可能となる。
【0100】このように、図22の例によれば、感度を
補償するための補償用データR1が数ヶ月や1年などの
長期的な一時的要因によって最適な値から変化してしま
うという事態を有効に防止することができ、長期的な一
時的要因がある場合にも、火災やガス漏れなどの異常の
判断を正確に行なうことができる。すなわち、感度補償
値E1の変更の要否を、一定期間(サンプル回数)に区切
って判断しているため、長期的な一時的要因により出力
レベルが変動しても、その影響を著しく低減でき、最適
な感度補償値を維持することができる。
【0101】これにより、感度を補償するための補償用
データが例えば長期的な要因によって最適な値から変化
してしまうという事態を有効に防止することができる。
【0102】なお、この場合も、補償用計数手段37の
計数値CNTのサンプル回数(一定回数)SP0に対する
割合(比)が例えば50%を越えることを条件として、感
度補償値E1を変更することができるが、この比は、5
0%に限定されず、必要に応じて、任意の比のものを用
いることができる。
【0103】そして、このオンオフ型の感知器では、こ
のようにして感度補償された出力レベルOを、例えばR
AM26や不揮発性メモリ27内に設定された作動閾値
レベル(例えば火災報レベル)ALと比較して、火災判断
処理等を行なうことができる。具体的に、この感知器
は、感度補償がなされた出力レベル(例えば煙濃度)Oを
RAM26や不揮発性メモリ27内に設定されている作
動閾値レベルALと比較し、感度補償がなされた出力レ
ベルOが作動閾値レベルALを越えたときに火災などの
異常として判断することができる。
【0104】このように、感知器が感度補償機能を有し
ている場合、すなわち、感知器が図21の構成となって
いる場合、汚れ検出手段41は、感度の補償量,上述の
例ではR1を汚れ量として検出することができる。
【0105】また、上述の例では、オンオフ型の感知器
がセンサアドレス用感知器として構成されているとして
説明したが、感度補償機能を有するものであれば、任意
の型式のオンオフ型感知器に適用することができる。ま
た、このような感度補償機能,汚れ検出機能だけに着目
するとき、図8の構成例の感知器において、アドレス部
23などは、必ずしも設けられていなくとも良い。
【0106】また、上述の例では、オンオフ型感知器に
感度補償機能,汚れ検出機能をもたせるとしたが、上記
のような感度補償機能,汚れ検出機能は、例えば中継器
などにもたせることもできる。
【0107】また、図26は図20の感知器の他の具体
例を示す図である。図26の感知器は、煙検出部44を
有する煙感知器であって、該感知器には、該感知器の製
造時における煙検出部44からの出力値を記憶する記憶
手段45が設けられており、汚れ検出手段41は、記憶
手段45に記憶されている出力値と煙検出部44からの
最新の出力値とを比較することで汚れ量を検出するよう
になっている。
【0108】また、上述の例(図20,図21,図26)
では、感知器内に汚れ検出手段41を設けたが、汚れ検
出を試験器1において行なうこともできる。すなわち、
感知器を試験する図1のような試験システムにおいて、
感知器2−1〜2−nは、試験器1との間で通信を行な
う機能を有し、感知器2−1〜2−nは、該感知器2−
1〜2−nの汚れ検出に必要な情報を試験器1に送り、
試験器1は、感知器2−1〜2−nから送られた汚れ検
出に必要な情報に基づいて汚れ検出を行ない、検出した
汚れ量を表示するように構成することもできる。
【0109】なお、図20,図21,図26のシステム
において、試験器1における汚れ量の表示方法として
は、感知器が煙感知器ならば煙濃度換算にして表示する
のが容易であるが、この場合、直感的な判断が行ないに
くい。そこで、煙濃度の増加分(=汚れ量)に対する経過
日数(月数)から、汚れ補償限界までの日数を算出し、そ
の日数を表示する方法(例えば、「感知器清掃時期まで
あと約6ヶ月」などの方法)を用いると、具体的な清掃
時期(交換時期)の把握が可能である。この場合、感知器
にカレンダー機能を付加して算出する方法や、感知器の
製造時の煙検出部の出力値とともにその記憶した日時を
記憶し、試験器に汚れ量を取り込む際にその日時も同時
に取り込み、試験器内の日時情報から算出する方法など
が考えられる。
【0110】図27はこの算出方法の簡単な一例であ
る。図27では、24ヶ月経過時において煙濃度は4%
/mとなっている。煙濃度と経過日時の関係が1次関数
的なものとして推移すると仮定すると、30ヶ月の時点
でこの煙感知器は汚れ補償限界に達する。そこで、この
場合、試験器1では、例えば「清掃時期まで後6ヶ月」
旨の表示を行なうことができる。また、この表示を、図
5や図6で示された試験器の表示部で行なうことも可能
である。例えば、清掃時期までの月数を○印の個数で表
示したり、清掃が必要な場合には×印を表示する方法で
行なうことができる。
【0111】上述の各例では、監視制御システムが例え
ば防災システムであるとしたが、本発明は、防災システ
ムに限定されず、防犯システムなどの任意のシステムに
も適用できる。また、この場合、受信機や感知器は火災
監視用のものに限定されず、防犯監視用などの任意の受
信機や感知器にも本発明を適用できる。
【0112】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項6記載の発明によれば、感知器は、試験器の指令な
しで試験を行なう機能を備え、試験器の指令なしで試験
を行なったときの試験結果を試験結果記憶手段に格納
し、試験器からの試験に関するコマンドを受信したとき
に試験結果記憶手段に記憶されている試験結果を試験器
に返送するので、感知器の試験に時間を要する場合で
も、試験器における試験に要する時間を短縮することが
できる。
【0113】特に、請求項4記載の発明によれば、請求
項1記載の試験システムにおいて、該試験システムに複
数の感知器が設けられている場合に、試験器は、試験器
の単一操作により、複数の感知器に対する指令を、まと
めて、あるいは、連続して出力するので、複数の感知器
の個々の感知器をその都度指定せずとも、全ての感知器
の試験を自動的に行なうことができる。これにより、試
験器における試験に要する時間をより一層短縮すること
ができる。
【0114】また、請求項7乃至請求項12記載の発明
によれば、試験機能を備えた感知器であって、前記感知
器は、試験器からの指令なしで試験を行なう試験実行手
段と、試験実行手段による試験結果が格納される試験結
果記憶手段と、試験器からの指令により試験結果記憶手
段に記憶されている試験結果に基づく表示を行なう試験
結果表示手段とを備えているので、故障感知器を容易に
確認できる。
【0115】また、請求項13乃至請求項17記載の発
明によれば、感知器は、感知器の汚れ量を検出し、検出
した汚れ量を試験器からの指令によって試験器に返送
し、試験器は、感知器から返送された汚れ量を受信した
ときには、該汚れ量の表示を行なうので、感知器の感度
試験などを行なわなくても感知器が正常に作動するかを
確認することができる。すなわち、感度試験を行なわな
くとも汚れの有無を検出できる。
【0116】また、請求項18記載の発明によれば、感
知器を試験する試験システムにおいて、感知器は、試験
器との間で通信を行なう機能を有し、感知器は、該感知
器の汚れ検出に必要な情報を試験器に送り、試験器は、
感知器から送られた汚れ検出に必要な情報に基づいて汚
れ検出を行ない、検出した汚れ量を表示するので、感知
器の感度試験などを行なわなくても感知器が正常に作動
するかを確認することができる。すなわち、感度試験を
行なわなくとも汚れの有無を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る試験システムの構成例を示す図で
ある。
【図2】図1の試験システムの第1の具体例を示す図で
ある。
【図3】図1の試験システムの第2の具体例を示す図で
ある。
【図4】本発明に係る試験器の構成例を示す図である。
【図5】試験結果表示手段の例を示す図である。
【図6】試験結果表示手段の例を示す図である。
【図7】本発明に係る感知器の構成例を示す図である。
【図8】本発明に係る感知器の具体例を示す図である。
【図9】本発明の試験処理動作の一例を示すフローチャ
ートである。
【図10】本発明の試験処理動作の一例を示すフローチ
ャートである。
【図11】試験端子を備えた感知器の構成例を示す図で
ある。
【図12】試験端子を備えた感知器の具体例を示す図で
ある。
【図13】試験結果表示手段が設けられている感知器の
構成例を示す図である。
【図14】図13の感知器の具体例を示す図である。
【図15】図13,図14の感知器の試験処理動作の一
例を示すフローチャートである。
【図16】表示灯の点灯,点滅を説明するための図であ
る。
【図17】試験結果表示手段が設けられている感知器の
他の構成例を示す図である。
【図18】図17の感知器の具体例を示す図である。
【図19】図17,図18の感知器の試験処理動作の一
例を示すフローチャートである。
【図20】図1のシステム構成において、汚れ量を検知
する機能を有する感知器および試験器の構成例を示す図
である。
【図21】図20の感知器の具体例を示す図である。
【図22】感度補償機能を有するオンオフ型感知器の一
例を示す図である。
【図23】感度補償値の変更処理の一例を示す図であ
る。
【図24】図23(a),(b)の一部を時間軸の方向に拡
大した状態を示す図である。
【図25】感知器からの出力レベルに、一時的なノイズ
による影響が含まれている場合の感度補償処理動作を示
す図である。
【図26】図20の感知器の他の具体例を示す図であ
る。
【図27】試験器における汚れ量の表示方法の一例を説
明するための図である。
【図28】従来の試験システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 試験器 11 受信機 2−1〜2−n 感知器 3 伝送路 12 コマンド受信手段 13 試験実行手段 14 試験結果記憶手段 15 試験結果出力手段 19 試験端子 33 サンプル手段 34 初期値設定手段 35 感度補償値保持手段 36 補償用データ設定手段 37 補償用計数手段 38 感度補償値変更手段 39 補償手段 40 サンプル回数計数手段 70 判断手段 71 判断結果出力手段 31 物理量検出手段 21 物理量検出部 22 A/D変換部 23 アドレス部 24 CPU 25 ROM 26 RAM 27 不揮発性メモリ 28 状態出力部 29 伝送部 41 汚れ検出手段 42 返送手段 43 感度補償手段 44 煙検出部 45 記憶手段 51 試験結果表示手段 60 表示灯 100 試験開始手段 101 試験手段 102 試験結果表示手段
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Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感知器を試験器により試験する試験シス
    テムにおいて、前記感知器は、試験器からの指令なしで
    試験を行なう試験実行手段と、試験実行手段による試験
    結果が格納される試験結果記憶手段と、試験器からの指
    令により試験結果記憶手段に記憶されている試験結果を
    試験器に返送する試験結果出力手段とを備えていること
    を特徴とする試験システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の試験システムにおいて、
    前記感知器の前記試験実行手段は、試験器からの指令な
    しに、常時あるいは一定周期で試験を行なうことを特徴
    とする試験システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の試験システムにおいて、
    前記感知器は、試験を行なわせるための試験開始信号を
    入力可能な試験開始信号入力手段をさらに有しており、
    前記試験実行手段は、試験開始信号入力手段から試験開
    始信号が入力されたときに試験を行なうことを特徴とす
    る試験システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の試験システムにおいて、
    該試験システムに複数の感知器が設けられている場合
    に、前記試験器は、前記試験器の単一操作により、複数
    の感知器に対する指令を、まとめて、あるいは、連続し
    て出力することを特徴とする試験システム。
  5. 【請求項5】 感知器を試験する試験方法であって、感
    知器は、試験器の指令なしで試験を行なう機能を備え、
    試験器の指令なしで試験を行なったときの試験結果を試
    験結果記憶手段に格納し、試験器からの試験に関するコ
    マンドを受信したときに試験結果記憶手段に記憶されて
    いる試験結果を試験器に返送することを特徴とする試験
    方法。
  6. 【請求項6】 試験機能を備えた感知器であって、前記
    感知器は、試験器からの指令なしで試験を行なう試験実
    行手段と、試験実行手段による試験結果が格納される試
    験結果記憶手段と、試験器からの指令により試験結果記
    憶手段に記憶されている試験結果を試験器に返送する試
    験結果出力手段とを備えていることを特徴とする感知
    器。
  7. 【請求項7】 感知器を試験器により試験する試験シス
    テムにおいて、前記感知器は、試験器からの指令なしで
    試験を行なう試験実行手段と、試験実行手段による試験
    結果が格納される試験結果記憶手段と、試験器からの指
    令により試験結果記憶手段に記憶されている試験結果に
    基づく表示を行なう試験結果表示手段とを備えているこ
    とを特徴とする試験システム。
  8. 【請求項8】 試験機能を備えた感知器であって、前記
    感知器は、試験器からの指令なしで試験を行なう試験実
    行手段と、試験実行手段による試験結果が格納される試
    験結果記憶手段と、試験器からの指令により試験結果記
    憶手段に記憶されている試験結果に基づく表示を行なう
    試験結果表示手段とを備えていることを特徴とする感知
    器。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の感知器において、前記試
    験結果表示手段は、試験結果が正常でない場合には、表
    示灯を点滅させることを特徴とする感知器。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の感知器において、前記
    試験結果表示手段は、試験結果が故障である場合には、
    表示灯を点滅させることを特徴とする感知器。
  11. 【請求項11】 請求項8,請求項9または請求項10
    記載の感知器において、前記試験結果表示手段は、試験
    結果が正常である場合には、表示灯を点灯させることを
    特徴とする感知器。
  12. 【請求項12】 請求項9,請求項10または請求項1
    1記載の感知器において、前記試験結果表示手段は、表
    示灯を連続駆動することにより表示灯を点灯させ、ま
    た、表示灯を断続駆動することにより表示灯を点滅させ
    ることを特徴とする感知器。
  13. 【請求項13】 感知器を試験する試験システムにおい
    て、感知器は、感知器の汚れ量を検出する汚れ検出手段
    と、試験器からの指令によって汚れ検出手段で検出した
    汚れ量を試験器に返送する返送手段とを有し、前記試験
    器は、感知器の返送手段から汚れ量を受信したときに
    は、該汚れ量の表示を行なうことを特徴とする試験シス
    テム。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の試験システムにおい
    て、前記感知器には、感度を補償する感度補償手段が設
    けられており、前記汚れ検出手段は、感度補償手段にお
    ける感度の補償量を汚れ量として検出するようになって
    いることを特徴とする試験システム。
  15. 【請求項15】 請求項13記載の試験システムにおい
    て、前記感知器は、煙検出部を有する煙感知器であっ
    て、該感知器には、該感知器の製造時における前記煙検
    出部からの出力値を記憶する記憶手段が設けられてお
    り、前記汚れ検出手段は、前記記憶手段に記憶されてい
    る出力値と前記煙検出部からの最新の出力値とを比較す
    ることで汚れ量を検出するようになっていることを特徴
    とする試験システム。
  16. 【請求項16】 感知器を試験する試験方法であって、
    感知器は、感知器の汚れ量を検出し、検出した汚れ量を
    試験器からの指令によって試験器に返送し、前記試験器
    は、感知器から返送された汚れ量を受信したときには、
    該汚れ量の表示を行なうことを特徴とする試験方法。
  17. 【請求項17】 感知器の汚れ量を検出する汚れ検出手
    段と、感度を補償する感度補償手段とを有し、前記汚れ
    検出手段は、感度補償手段における感度の補償量を汚れ
    量として検出するようになっていることを特徴とする感
    知器。
  18. 【請求項18】 感知器を試験する試験システムにおい
    て、前記感知器は、試験器との間で通信を行なう機能を
    有し、前記感知器は、該感知器の汚れ検出に必要な情報
    を試験器に送り、試験器は、感知器から送られた汚れ検
    出に必要な情報に基づいて汚れ検出を行ない、検出した
    汚れ量を表示することを特徴とする試験システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020123278A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 ニッタン株式会社 火災感知システム及び中継器

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