JP2000330419A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000330419A
JP2000330419A JP11136563A JP13656399A JP2000330419A JP 2000330419 A JP2000330419 A JP 2000330419A JP 11136563 A JP11136563 A JP 11136563A JP 13656399 A JP13656399 A JP 13656399A JP 2000330419 A JP2000330419 A JP 2000330419A
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forming apparatus
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Koichi Tsunoda
幸一 角田
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Ricoh Co Ltd
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で且つ騒音の静音化が図れる画像形成装
置を提供する。 【解決手段】 静電潜像を担持する感光体ドラム17
と、感光体ドラム17に設けられた静音手段53とを備
え、感光体ドラム17の静電潜像を可視化して用紙40
に画像を形成する複写機1であって、静音手段53は、
感光体ドラム17の内部に形成された内部空間55と、
この内部空間55と感光体ドラム17の外部空間56と
を連通する穴57とを備え、静音手段53は、複写機本
体から発生する騒音の少なくとも1つの周波数に共鳴す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】複写機、FAX、レーザプリ
ンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置から発生する騒音を
静音化する技術として、特開平7−210061号公報
に開示されている技術が公知である。これは、画像形成
装置等のOA機器の外装材の送風ファンの排風口に、ヘ
ルムホルツ共鳴空間(内部空間)と通路とからなるヘル
ムホルツ共鳴器(静音手段)を有したダクトを取り付
け、送風ファンの回転時に発生する風切り音を、ヘルム
ホルツ共鳴空間に閉じ込めて減衰させて静音化を図るも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の技術で
は、ヘルムホルツ共鳴器を別途設ける必要があるので、
装置として大型になってしまうという課題がある。
【0004】そこで、本発明は、小型で且つ騒音の静音
化が図れる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、静電潜像を担持する像担持体と、像担持体に設けら
れた静音手段とを備え、像担持体の静電潜像を可視化し
て転写材に画像を形成する画像形成装置であって、静音
手段は、像担持体の内部に形成された内部空間と、この
内部空間と像担持体の外部空間とを連通する通路とを備
え、静音手段は、画像形成装置本体から発生する騒音の
少なくとも1つの周波数に共鳴することを特徴とする。
【0006】この請求項1に記載の発明では、画像形成
装置本体から発生した騒音は、静音手段の通路を介して
内部空間に閉じ込められて減衰させられ静音化する。即
ち、通路に騒音(音圧)が作用すると、通路内の媒質
(空気)が一体運動をし、内部空間内の媒質(空気)に
圧力変動を生じ、騒音の少なくとも1つの周波数と共鳴
(共振)する。この1つの周波数において、外部空間の
音響エネルギーが内部空間に閉じ込められ、外部空間に
おいては静音状態となる。
【0007】静音手段は、像担持体の内部空間及び通路
とで構成されるいわゆるヘルムホルツ共鳴器であり、像
担持体そのものをヘルムホルツ共鳴器として用いている
ので、ヘルムホルツ共鳴器を別途設ける必要がなく、簡
単な構成で装置の小型化及び騒音の静音化が図れる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記像担持体に接触し且つ交流電流を
印加して像担持体の表面を帯電させる帯電部材を備え、
静音手段は、帯電部材と像担持体との間で発生する振動
音の少なくとも1つの周波数に共鳴することを特徴とす
る。
【0009】この請求項2に記載の発明では、請求項1
に記載の発明と同様な作用効果を奏するとともに、帯電
部材が像担持体に接触して交流電流を印加したとき、帯
電部材と像担持体との間に振動音(帯電音)が発生する
が、この帯電音は静音手段により静音化される。像担持
体に接触して交流電流を印加する帯電部材を用いたとき
には、帯電音が発生し、騒音が特に著しくなるが、この
ような場合であっても、有効的に静音化が図れる。
【0010】例えば、従来にあっては、帯電音の静音化
を図るために、像担持体に重量物を挿入して像担持体の
剛性を高めて振動を抑えたり、帯電部材の材質を工夫し
て帯電部材の硬度を柔らかくして帯電音の上昇を防止す
る等していた。しかし、像担持体に重量物を挿入する
と、装置の重量が増したり、像担持体の動作に負担がか
かるという不具合があり、帯電部材の材質を工夫する
と、帯電部材の構成が複雑なものとなるという不具合が
あった。
【0011】これに対し、本請求項においては、像担持
体に重量物を挿入したり、帯電部材の材質を工夫する必
要がなく、簡単な構成で装置の軽量化を図ることがで
き、像担持体の動作に負担がかかることを防止する。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、前記内部空間の体積、前記通路
の断面積及び長さのうち少なくとも1つを変更可能にす
ることを特徴とする。
【0013】この請求項3に記載の発明では、請求項1
又は2に記載の発明と同様な作用効果を奏するととも
に、ヘルムホルツ共鳴器である静音手段は、内部空間の
体積、通路の断面積及び長さを変更することで、静音化
したい騒音の周波数に対応することができる。従って、
静音化したい騒音の周波数が変化した場合であっても、
容易に対応することができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれかに記載の発明において、長さ又は断面積のう
ち少なくとも一方が異なる通路部材を複数設け、これら
通路部材は前記像担持体の通路に対して着脱可能である
ことを特徴とする。
【0015】この請求項4に記載の発明では、請求項1
乃至3のいずれかに記載の発明と同様な作用効果を奏す
るとともに、静音化したい騒音の周波数が変化したとき
は、その周波数に対応した通路部材を像担持体の通路に
装着する。騒音の周波数に対応する通路部材を像担持体
の通路に装着するだけであり、簡単な構成で騒音の周波
数の変化に対応することができる。
【0016】例えば、画像形成装置のシリーズ機化等
で、共通の構造で画像形成速度(像担持体の駆動速度)
を変化させた場合、帯電ムラや画像の干渉縞の発生を防
止するために像担持体の駆動速度(回転速度)に合わせ
て、帯電部材の印加電流を変化する必要がある。このた
め、帯電音の周波数が変化してしまうが、この場合であ
っても、通路部材の付け替えのみで帯電音の周波数に対
応することができ、像担持体を交換する必要がないこと
により、共通の像担持体を用いることができるので、画
像形成装置の製造行程を短くでき、しかも、製造コスト
を低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照しなが
ら第1実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明を
適用した複写機を概略的に示す構成図であり、図2は、
感光体ドラムの近傍を拡大して示す構成図である。
【0018】先ず、複写機(画像形成装置)1の構成及
び作用を概略的に説明する。複写機1は、該して、複写
機1の上から順に、原稿画像を読み取る読み取り部3
と、画像を形成する作像部5と、用紙を給紙する給紙部
7とを有している。
【0019】読み取り部3は、周囲を被うカバー9の頂
面に、原稿画像(コピー原稿)を伏せてセットするコン
タクトガラス11と、コンタクトガラス11に対して開
閉可能に設けられ、コンタクトガラス11上にセットし
たコピー原稿を押える原稿押さえ13と、コンタクトガ
ラス11にセットされたコピー原稿を読み取って感光体
ドラム17に静電潜像を形成する光学装置15とを有し
ている。
【0020】作像部5は、図2に示すように、図中時計
方向に回転する(矢印参照)感光体ドラム(像担持体)
17を有しており、感光体ドラム17の周囲には、その
回転方向に、感光体ドラム17に接触して感光体ドラム
17の表面を一様に帯電する帯電ローラ(帯電部材)1
9と、現像スリーブ21により感光体ドラム17の静電
潜像をトナー像として可視化する現像装置23と、感光
体ドラム17のトナー像を転写材である用紙Pに転写す
る転写装置25と、転写後に感光体ドラム17に残留し
たトナーをクリーニングブレード27で掻き落として感
光体ドラム17をクリーニングするクリーニング装置2
9とが配置されている。また、クリーニング装置29の
図中左下方に位置して、熱を加える定着ローラ30と用
紙Pを定着ローラ30に向けて押し付ける(加圧する)
加圧ローラ31とを有し、用紙に転写されたトナー像を
熱的に定着する定着装置32が配置されている。
【0021】給紙部7は、複写機1の下部に位置してお
り、用紙Pを収納する給紙カセット33と、給紙カセッ
ト33の給紙方向の一端部側(図1中右側上方)に配置
され給紙カセット33の用紙Pを給紙する給紙ローラ3
5と、給紙ローラ35により給紙された用紙Pを感光体
ドラム17と転写装置25との間に向けて搬送する用紙
搬送装置37とを有している。
【0022】給紙ローラ35には、図示しない給紙クラ
ッチが設けられており、給紙ローラ35は、給紙クラッ
チを介して複写機1内のモータにより間欠に回転駆動す
るようになっている。給紙カセット33は、複写機本体
に対して着脱可能な構成になっており、給紙方向と直交
する方向(図中手前方向)に引出し自在に収納されてい
る。
【0023】また、用紙搬送装置37は、給紙ローラ3
5の図中右側から感光体ドラム17と転写装置25の間
に向けて略U字状に折り返す用紙搬送路40を複数のガ
イド板39で形成しており、この用紙搬送経路40中
に、第1中間ローラ対41aと、第2中間ローラ対41
bと、レジストローラ対43とが配置されている。第1
及び第2中間ローラ対41a、41bには、それぞれ中
間クラッチ(図示せず)、レジストーローラ対43には
レジストクラッチ(図示せず)が配置されており、第1
及び第2中間ローラ対41a、41b、レジストーロー
ラ対43はそれぞれ、中間クラッチ、レジストクラッチ
を介して複写機1のモータからの駆動力により間欠に回
転駆動するようになっている。
【0024】上述の複写機1を用いて画像を形成すると
きは、先ず原稿押さえ13を開いてコンタクトガラス1
1上にコピー原稿を伏せてセットし、原稿押さえ13を
閉じてそのコピー原稿を上から押さえる。その後、複写
機1の操作パネル(図示せず)に設けられたスタートス
イッチを押下する。スタートスイッチを押下すると、光
学装置15が作動し、コンタクトガラス11に沿って光
走査してそのコンタクトガラス11上のコピー原稿の原
稿内容を読み取る。
【0025】同時に、給紙クラッチ及び中間クラッチを
ONにしてモータの回転を伝達されることにより、給紙
ローラ35、第1及び第2中間ローラ41a、41bが
それぞれ回転する。この給紙ローラ35の回転により、
給紙カセット33の用紙Pを繰り出す。繰り出された用
紙Pは、第1及び第2中間ローラ41a、41bによ
り、複数の搬送ガイド板39で形成された用紙搬送路4
0を通って搬送され、レジストローラ対43に付き合っ
たって止められる。
【0026】一方、スタートスイッチが押下されたと
き、感光体ドラム17は、矢印方向に回転し、帯電ロー
ラ21によりその周面(表面)を一様に帯電される。周
面を帯電された感光体ドラム17は、光学装置15によ
り光学装置15が読み取ったコピー原稿の内容を書き込
まれることにより、静電潜像を担持する。感光体ドラム
17の静電潜像は、現像装置23の現像スリーブ21に
よりトナー付着されてトナー像(現像画像)として可視
化される(現像される)。
【0027】このトナー像が形成された感光体ドラム1
7の回転とタイミングを合わせ、レジストローラ対43
のレジストクラッチをONにしてレジストーローラ対4
3を回転させる。レジストローラ対43の回転により、
レジストローラ対43に突き当てていた用紙Pを感光体
ドラム17と転写装置25との間に向けて送り出す。
【0028】感光体ドラム17と転写装置25との間に
送り込まれた用紙Pは、転写装置25により感光体ドラ
ム17の原稿画像を転写され、定着装置32に向けて搬
送される。定着装置32の定着ローラ30と加圧ローラ
31との間に搬送された用紙Pの原稿画像は、定着ロー
ラ30の熱と加圧ローラ31の加圧により用紙Pに定着
し、原稿画像を定着された用紙Pは、排紙トレイ45上
に排出されてスタックされる。
【0029】また、転写後に感光体ドラム17の表面に
残留したトナーは、クリーニング装置29のクリーニン
グブレード27により掻き落とされ、トナー搬送ローラ
28により、クリーニング装置29内の例えば、回収容
器等に搬送されて感光体ドラム17の表面が清掃され
る。
【0030】次に、本発明の特徴部分を説明する。図3
は、感光体ドラムの構造を概略的に示す断面図である。
図3に示すように、感光体ドラム17は、中空の密閉構
造であり、中空の円筒状のドラム管47と、ドラム管4
7の両端に挿入されたフランジ49、51と、静音手段
53とを有している。図中右側のフランジ51には、突
起部47aが形成されており、突起部47aの外径側を
駆動伝達用のギア、内径側をジョイントが挿入されるよ
うになっている。
【0031】静音手段53は、感光体ドラム17の内部
に形成された空洞である内部空間55と、フランジ51
に形成され且つ断面が円形状の穴(通路)57とを備え
ており、複写機本体から発生する騒音のうち少なくとも
1つを静音状態にするものである。即ち、本実施の形態
では、消音手段53はいわゆるヘルムホルツ共鳴器であ
り、感光体ドラム17の内部空間55をヘルムホルツ共
鳴器の閉鎖空間として利用して、感光体ドラム17その
ものをヘルムホルツ共鳴器として用いている。
【0032】ここで、図3に基づいてヘルムホルツ共鳴
器(消音手段)53について説明する。一般に、ヘルム
ホルツ共鳴器は、閉鎖空間(本実施の形態では、内部空
間55)と短管(本実施の形態では穴57)とで構成さ
れている。即ち、本実施の形態のヘルムホルツ共鳴器5
3は、体積Vの内部空間55と、長さ(フランジ51の
板厚)Tb、断面積Sbの穴57とで構成されており、
穴57は内部空間55と外部空間(複写機1の内部)5
6とを連通している。
【0033】外部空間56より穴57の入口に音圧(複
写機1内の騒音)が作用したとすると、穴57内の媒質
(空気)が一体運動をし、内部空間55内の媒質(空
気)に圧力変動を生じる。このような現象は、穴57内
の空気を質点、内部空間55内の空気の体積変化による
圧力変動をバネと仮定すると、力学系の質点―バネモデ
ルと等価となり、ある周波数(以下、「ヘルムホルツ共
鳴周波数」という)で共振(共鳴)が生じる。
【0034】このヘルムホルツ共鳴周波数において、外
部空間56の音響エネルギーが内部空間55に閉じ込め
られて減衰させられて、外部空間56にとっては静音状
態となる。従って、複写機1内部のヘルムホルツ周波数
に対応する騒音は、内部空間55に閉じ込められるの
で、外部空間56に漏れにくくなる。このように、感光
体ドラム13そのものを、静音手段であるヘルムホルツ
共鳴器53として用いているので、ヘルムホルツ共鳴器
を別途設ける必要がなく、簡単な構成で装置の小型化及
び騒音の静音化が図れる。
【0035】この場合、ヘルムホルツ共鳴周波数Fh
(Hz)は、音速Cを340000(mm/s)とし、
長さの単位を(mm)とすると下記の式(1)で示され
る。
【0036】
【数1】 Fh(Hz)=C/2π(Sb/V・Tb)1/2・・・(1) 式(1)により穴57の断面積Sb、穴57の長さT
b、内部空間55の体積Vを変化させることによりヘル
ムホルツ周波数を変えることができる。
【0037】一方、本実施の形態の複写機1の帯電ロー
ラ19は、図2に示すように、上述したように感光体ド
ラム17に接触しており、高圧電源20を介して感光体
ドラム17に交流電流を印加して感光体ドラム17を帯
電させるようになっている。このような、帯電ローラ1
9の場合、高圧電源20から帯電ローラ21に印加する
電圧が交流成分(AC成分)を含むと、帯電ローラ19
と感光体ドラム17との間に振動電界が形成され、これ
によって帯電ローラ19と感光体ドラム17とが振動を
起こし、帯電音と呼ばれる騒音が発生してしまう。
【0038】図4は、縦軸に音圧レベル(db)をと
り、横軸に周波数をとったものであり、複写機1の騒音
の周波数分析結果を示すグラフである。このグラフの符
号A及びBで示すように、1kHz、2kHzにおい
て、急激に音圧レベルが上がっており、これが上述した
帯電音である。この帯電音は、図4を見てもわかるよう
に、他の騒音の周波数に比べて10(db)以上音圧レ
ベルが高い。帯電音は、全体から見ればエネルギー的に
は微量であるが、このような純音成分は他の騒音にまぎ
れにくく、耳障りな音としてはっきり聞こえてくる。
【0039】従って、本実施の形態では、帯電音のうち
1kHz(ヘルムホルツ周波数)を静音化するように、
感光体ドラム17を設計した。具体的には、図3に示す
感光体ドラム17のドラム管47の内径半径R=14
(mm)、ドラム管47長さL=340(mm)、フラ
ンジ51の厚さTb=3(mm)とした。なお、内部空
間55の体積V=πR2×Lである。また、穴57の半
径をrとすると、穴57の断面積Sb=πr2で表され
る。上述の値を式(1)に代入してヘルムホルツ周波数
Fhに合う穴57の断面積Sb、又は半径rを計算する
と下記の表1のようになる。
【0040】
【表1】
【0041】表1により、周波数が1kHzの帯電音を
静音化するためには、穴57の断面積Sbを214.4
9(mm)にすれば良く、このときの穴57の半径rは
8.26(mm)である。なお、本実施の形態のよう
に、内部空間55と穴57との断面形状が円の場合であ
ると、ヘルムホルツ周波数Fhと断面積Sbと半径rと
は、1:1:1の正比例の関係となり、計算が簡単であ
る。
【0042】また、周波数が2kHzの帯電音を静音化
するためには、表1により、穴57の断面積Sbを85
7.93(mm)にすれば良く、このときの穴57の半
径rは16.53(mm)である。
【0043】このように、感光体ドラム17を設計する
と、帯電ローラ19と感光体ドラム17との間に発生す
る帯電音を、静音化することができる。感光体ドラム1
7に接触して交流電流を印加する帯電ローラ19を用い
たときには、帯電音が発生し、騒音が特に著しくなる
が、このような場合であっても、有効的に静音化が図れ
る。
【0044】例えば、従来にあっては、帯電音の静音化
を図るために、感光体ドラム17に重量物を挿入して感
光体ドラム17の剛性を高めて振動を抑えたり、帯電ロ
ーラ19の材質を工夫して帯電ローラ19の硬度を柔ら
かくして帯電音の上昇を防止する等していた。しかし、
感光体ドラム17に重量物を挿入すると、装置の重量が
増したり、感光体ドラム17の回転動作に負担がかかる
という不具合があり、帯電ローラ19の材質を工夫する
と、帯電ローラ19の構成が複雑なものとなるという不
具合があった。
【0045】これに対し、本実施の形態においては、感
光体ドラム17に重量物を挿入したり、帯電ローラ19
の材質を工夫する必要がなく、簡単な構成で装置の軽量
化を図ることができ、感光体ドラム17の回転動作に負
担がかかることを防止することができる。
【0046】次に、他の実施の形態を説明するが、その
説明にあたり上述と同様な部分には同一の符号を付し、
その説明は省略する。
【0047】図5は、第2実施の形態に係る感光体ドラ
ム17を概略的に示す断面図である。第2実施の形態で
は、フランジ59の突起部59aに、図示しないギアと
歯合するギア部59bと、軸受け等に挿通する突設部5
9cとを設け、この突起部59aに穴57を形成してい
る。感光体ドラム17は、複写機1の駆動源からの駆動
をギアを介して伝達されたギア部59aにより回転して
おり、複写機本体から発生する騒音の少なくとも1つ
は、内部空間55と穴57とにより静音化される。従っ
て、この第2実施の形態においても、上述の第1実施の
形態と同様な作用効果を奏する。
【0048】図6は、第3実施の形態に係る感光体ドラ
ム17の構造を概略的に示す断面図である。第3実施の
形態では、長さ又は断面積が異なる短管(通路部材)6
1、63を感光体ドラム17と別体に設けたことが上述
の実施の形態と異なる。
【0049】短管61、63の外径aはそれぞれ同じで
あり、短管61、63のそれぞれの外径aは感光体ドラ
ム17の穴57の内径bと略同径(a≒b)である。従
って、短管61、63はそれぞれ、穴57に嵌合可能な
構成となっている。また、短管61の長さTb1は、短
管63の長さTb2よりも長くなっており(Tb1>T
b2)、短管61の直径2raは、短管63の直径2r
bよりも大きくなっている(2ra>2rb)。即ち、
短管61、63はそれぞれ、長さや断面積の異なる穴
(通路)61、63が形成されている。
【0050】例えば、複写機1のシリーズ機化等で大部
分の部品を共通使用して(共通の構造で)、モータのパ
ワーを変化させて画像形成速度を異ならせる場合があ
る。この場合、感光体ドラム17の半径Rは同じなの
で、感光体ドラム17の回転数が変化してしまう。
【0051】感光体ドラム17の回転速度が速く(回転
数が多くなる)なることを想定すると、本実施の形態の
ように交流電流を印加する帯電ローラ19を用いている
場合、交流の周波数を感光体ドラム17の回転数に合わ
せないと、必要な電荷が感光体ドラム17に供給され
ず、帯電ムラや画像の干渉縞の発生が生じてしまう。こ
のため、感光体ドラム17の回転速度に合わせて、帯電
ローラ19の印加電流をあげる必要があるので、複写機
1の基本的な構成は同じであるが、帯電音の周波数が高
くなってしまう。
【0052】帯電音の周波数の変化に対応するために、
フランジ51を変更すると、シリーズごとにフランジの
型を作らなければならなくなり、感光体ドラム17の製
造行程をシリーズごとに変更する必要がある。また、内
部空間55の体積を変更するために、感光体ドラム17
を交換すると、大きさの異なる感光体ドラムを複数設け
る必要があり、製造行程が長くなったり、製造コストが
上昇してしまうという不都合が生じる。
【0053】これに対し、本実施の形態では、上述のよ
うに、シリーズ機化により帯電音が変化した場合(静音
化したい騒音の周波数が変化した場合)、その帯電音に
対応する短管61又は短管63を穴57に取り付ける
(嵌合させる)ことにより、帯電音の変化に対応するよ
うになっている。帯電音(騒音)の周波数に対応する短
管61、63を感光体ドラム17の穴57に装着する
(付け替える)だけであり、簡単な構成で騒音の周波数
の変化に対応することができる。
【0054】短管61、63の付け替えのみで周波数の
変化した帯電音に対応することができるので、感光体ド
ラム17を交換する必要がなく、シリーズ毎に共通の感
光体ドラム17を用いることができ、複写機1の製造行
程を短くでき、しかも、製造コストを低減することがで
きる。
【0055】本発明は、上述の実施の形態に限定され
ず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形
が可能である。例えば、第1実施の形態において、穴5
7の断面積Sbを変えることにより、ヘルムホルツ周波
数Fhを変えていたが、これに限定されず、内部空間5
5の体積V、穴57の長さTbを変えてヘルムホルツ周
波数Fhを変えても良く、内部空間55の体積V、穴5
7の断面積Sb及び長さTbのうち少なくとも1つを変
更すれば良い。感光体ドラム17の各種寸法を変更する
だけで、騒音の周波数が変わったり、静音化したい騒音
が変わった場合であっても容易に対応することができ、
様々な騒音に対応することができる。
【0056】また、感光体ドラム17の内部空間55に
伸縮部材を設けて、この部材を伸縮させることにより内
部空間55の体積Vを変更可能にしても良い。
【0057】更に、第3実施の形態においては、長さ及
び断面積がそれぞれ異なる短管61、63を設けたが、
例えば、長さが共通で断面積が異なる短管、或いは断面
積が共通で長さが異なる短管を設けるなどしても良く、
長さ及び断面積のうち少なくとも一方が異なっていれば
良い。
【0058】また、本実施の形態では、消音手段(ヘル
ムホルツ共鳴器)53を帯電音を静音化するために用い
ていたが、これに限定されず、例えば、複写機1の排気
ファンや、モータの駆動音を静音化するために用いても
良く、複写機1から発生する任意の騒音を静音化するた
めに用いれば良い。
【0059】更に、消音手段53の通路である穴57
は、本実施の形態では、円形状であったがこれに限定さ
れるものではない。
【0060】また、本発明は、複写機1に適用したが、
例えば、レーザープリンタ、FAX等の画像形成装置に
適用しても同様の作用効果を得る。
【0061】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、静音手段
は、像担持体の内部空間及び通路とで構成されるいわゆ
るヘルムホルツ共鳴器であり、像担持体そのものをヘル
ムホルツ共鳴器として用いているので、ヘルムホルツ共
鳴器を別途設ける必要がなく、簡単な構成で装置の小型
化及び騒音の静音化が図れる。
【0062】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明と同様な効果を奏するとともに、像担持体に接
触して交流電流を印加する帯電部材を用いたときには、
帯電音が発生し、騒音が特に著しくなるが、このような
場合であっても、有効的に静音化が図れる。また、簡単
な構成で装置の軽量化を図ることができ、像担持体の動
作に負担がかかることを防止する。
【0063】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、ヘルム
ホルツ共鳴器である静音手段は、内部空間の体積、通路
の断面積及び長さを変更することで、静音化したい騒音
の周波数に対応することができる。従って、静音化した
い騒音の周波数が変化した場合であっても、容易に対応
することができる。
【0064】請求項4に記載の発明では、請求項1乃至
3のいずれかに記載の発明と同様な効果を奏するととも
に、騒音の周波数に対応する通路部材を像担持体の通路
に装着するだけであり、簡単な構成で騒音の周波数の変
化に対応することができ、しかも、像担持体を交換する
必要がないことにより、共通の像担持体を用いることが
できるので、画像形成装置の製造行程を短くでき、しか
も、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した複写機を概略的に示す構成図
である。
【図2】感光体ドラムの近傍を拡大して示す構成図であ
る。
【図3】感光体ドラムの構造を概略的に示す断面図であ
る。
【図4】複写機の騒音の周波数分析結果を示すグラフで
ある。
【図5】第2実施の形態に係る感光体ドラムの構造を概
略的に示す断面図である。
【図6】第3実施の形態に係る感光体ドラムの構造を概
略的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 複写機(画像形成装置) 17 感光体ドラム(像担持体) 53 静音手段 55 内部空間 57、61、63 穴(通路) 61、63 短管(通路部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を担持する像担持体と、像担持
    体に設けられた静音手段とを備え、像担持体の静電潜像
    を可視化して転写材に画像を形成する画像形成装置であ
    って、 静音手段は、像担持体の内部に形成された内部空間と、
    この内部空間と像担持体の外部空間とを連通する通路と
    を備え、静音手段は、画像形成装置本体から発生する騒
    音の少なくとも1つの周波数に共鳴することを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体に接触し且つ交流電流を印
    加して像担持体の表面を帯電させる帯電部材を備え、静
    音手段は、帯電部材と像担持体との間で発生する振動音
    の少なくとも1つの周波数に共鳴することを特徴とする
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記内部空間の体積、前記通路の断面積
    及び長さのうち少なくとも1つを変更可能にすることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 長さ又は断面積のうち少なくとも一方が
    異なる通路部材を複数設け、これら通路部材は前記像担
    持体の通路に対して着脱可能であることを特徴とする請
    求項1乃至2のいずれかに記載の画像形成装置。
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