JP2000330115A - 液晶シャッタ - Google Patents

液晶シャッタ

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JP2000330115A
JP2000330115A JP11138166A JP13816699A JP2000330115A JP 2000330115 A JP2000330115 A JP 2000330115A JP 11138166 A JP11138166 A JP 11138166A JP 13816699 A JP13816699 A JP 13816699A JP 2000330115 A JP2000330115 A JP 2000330115A
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liquid crystal
crystal shutter
axis direction
long axis
film
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Masakatsu Higa
政勝 比嘉
Hisao Takahashi
久雄 高橋
Hiroyuki Sakayori
寛幸 坂寄
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム基板を用いた液晶シャッタにおい
て、コントラストが高く、かつ左右の目で明るさ,コン
トラスト特性を同じにさせることの可能な液晶シャッタ
を提供する。 【解決手段】 配向膜22a,22bは、最大コントラ
ストの得られる視角方向(良視角方向)が時計の短針の
向きを基準にして6時方向もしくは12時方向になるよ
うに配向処理が施されており、一対のフィルム基板11
a,11bは、厚み方向および面方向で屈折率の異なる
光学異方体であって、フィルム基板面内で5nm乃至3
0nmのリターデーション値を有し、かつ、フィルム基
板面における最大屈折率方向(遅相軸方向)と液晶シャ
ッタの長軸方向(液晶シャッタの外周の一番長い辺に平
行な方向を長軸方向とする)とが略平行であるように配
置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶シャッタに関
する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムやプラスチック板
を基板として用いる液晶素子は、従来のガラス基板を用
いた液晶素子に比べて、薄くて軽量であり、曲線状の外
形や曲面形状が実現できるため、人の顔前において使用
される、例えば電気的に調光節可能なサングラス,ゴー
グルのような液晶シャッタに最適であることから注目さ
れている。
【0003】このような液晶シャッタには、高時分割駆
動は要求されないので、高コントラストを得やすいTN
型液晶(90°捻れたツイステッド・ネマティック型液
晶)が使用される。
【0004】プラスチックフィルム基板としては光学的
に等方性であることが望ましいが、現在、完全に光学的
に等方なフィルム基板は実用化されていない。また、初
期的にほぼ等方性であっても、応力変形や温度,湿度に
よる変形等によって容易に光学異方性が発生する。従っ
て、一般にプラスチックフィルムは少なからず光学異方
性を有しているものといえる。
【0005】このように光学異方性を有するフィルム基
板を液晶素子用の基板として使用する場合、例えば特開
昭60−78420号に示されているように、プラスチ
ック基板のリターデーション値(基板の光学異方軸に垂
直な方向の屈折率と平行な方向の屈折率との差を△nと
し、基板の厚さをdとするときに、d△nで表わされる
値)を15nm以下の小さい値にするか、あるいは特開
昭61−100726号に示されているように、フィル
ム基板の光学軸方向と偏光板の吸収軸方向を一致させる
か、もしくは直交させるように構成して、基板の光学異
方性の影響を抑えるようにしていた。
【0006】しかしながら、一軸延伸されたフィルム基
板のリターデーションは、1μm程度であり、液晶層の
リターデーションと同程度か、もしくは、液晶層のリタ
ーデーションよりも大きいので、偏光板の偏光軸と基板
の遅相軸とを厳密に合せ込む必要があった。軸方向が少
しでもずれると、コントラストや明るさの低下を生じて
いた。
【0007】さらに、一般に、プラスチックフィルムは
面方向ばかりでなく厚み方向の屈折率が面方向と異な
る、いわゆる二軸の光学異方体であるため、斜め方向か
らフィルム基板を見たときには厚み方向の屈折率nzの
影響によってリターデーション値が正面での値と異なっ
てくる。このような視角方向に対するフィルム基板のリ
ターデーション変化は、これを用いた液晶素子の視角方
向での明るさの変化,コントラスト低下の原因になって
いた。
【0008】最近、プラスチックフィルム基板の製造技
術の向上によって、基板面に平行な方向の光学異方性は
低減され、光学軸方向は±10°以内で、またリターデ
ーションの大きさは30nm以下、場合によっては10
nm以下のプラスチックフィルム基板も製造可能になっ
てきた。
【0009】しかしながら、厚み方向の屈折率nzを所
定の値にコントロールすることは非常に難しく、未だに
基板として実用化されていない。
【0010】液晶素子用の基板に要求される様々な要求
項目として、例えば、液晶素子の製造工程で用いられる
薬品や溶剤に耐えられること、ガスバリヤー性が十分で
あること、さらに表面平滑性が十分であること等が求め
られる。
【0011】従って、プラスチックフィルム基板の厚み
方向の屈折率nzが面方向の屈折率nx,nyよりも小
さく、これにより、基板自体のリターデーション値が視
角方向で変化する場合でも、その基板を使用して作製し
た液晶素子の視角特性が低下しないような構成が求めら
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図1は、人1が液晶シ
ャッタ2を通して物体3を見ている様子を上方から見た
図である。人の顔前に配置して使用される液晶シャッタ
においては、左右の目で明るさ,コントラスト特性が同
じであることが望まれる。ところが、一般に、液晶シャ
ッタは、光の透過する方向によって明るさ,コントラス
トが異なる所謂視角特性を有すること、液晶シャッタが
人の顔前で使用される場合には、目と液晶シャッタとの
距離が近いことによって、液晶シャッタの視角特性の影
響を受け、見る角度によっては左右の目で明るさが違っ
てしまうことがある。左右の目で明るさが異なると、目
の疲労の原因になる。
【0013】従って、顔前で使用される液晶シャッタに
おいては、左右方向のコントラスト特性の改善が重要で
ある。人の顔前で使用される液晶シャッタの場合には、
図2に正面図で示すように、めがね形状に鼻に対応する
部分をくびれさせた形状にすることが考えられる。な
お、図2において、符号13a,13bは左右の表示部
(透明電極対向部)であり、符号14は引き出し電極部で
あり、符号15はくびれ部であり、符号106は、上下
基板の遅相軸方向であり、符号107は、後述のよう
に、応力によって発生するリタデーションの遅相軸方向
であり、符号108,109は、それぞれ、液晶シャッ
タの長軸方向(以下、液晶シャッタの外周の一番長い辺
に平行な方向を長軸方向と呼ぶ),短軸方向(長軸方向と
垂直な方向)である。
【0014】このような構成の場合には、偏光板の収縮
等による応力がくびれ部15に集中し、基板にリターデ
ーションを発生させる(図2において、符号107で示
す方向にリターデーションを発生させる)。
【0015】偏光板の収縮は、液晶シャッタの長軸方向
の方が短軸方向よりも大きいために、液晶シャッタの中
央部で基板に発生するリターデーションは、図2に符号
107で示す方向に発生し、コントラスト低下を生じさ
せていた。このような理由から、図2に示すようなくび
れ形状を有する液晶シャッタは容易に実現できなかっ
た。また、曲面形状についても同様に、応力による基板
リターデーションの発生によるコントラスト低下の問題
があった。
【0016】本発明は、フィルム基板を用いた液晶シャ
ッタにおいて、コントラストが高く、かつ左右の目で明
るさ,コントラスト特性を同じにさせることの可能な液
晶シャッタを提供することを目的としている。
【0017】また、本発明は、基板自体のリターデーシ
ョン値が視角方向で変化する場合でも、左右の目で同等
の明るさが得られ、特に左右方向の視角に対するコント
ラストの良好な液晶シャッタを提供することを目的とし
ている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、透明電極と配向膜とが順次
形成された一対の透明なフィルム基板を用い、一対のフ
ィルム基板間に液晶が狭持されている液晶シャッタにお
いて、前記配向膜は、最大コントラストの得られる視角
方向が時計の短針の向きを基準にして6時方向もしくは
12時方向になるように配向処理が施されており、前記
一対のフィルム基板は、厚み方向および面方向で屈折率
の異なる光学異方体であって、フィルム基板面内で5n
m乃至30nmのリターデーション値を有し、かつ、液
晶シャッタの外周の一番長い辺に平行な方向を長軸方向
とするとき、フィルム基板面における遅相軸方向と液晶
シャッタの長軸方向とが略平行であることを特徴として
いる。
【0019】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の液晶シャッタにおいて、前記一対のフィルム基板間
に狭持される液晶には、略90°捻れたツイステッド・
ネマティック液晶が用いられることを特徴としている。
【0020】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の液晶シャッタにおいて、該液晶シャッタは、外周の
一部が中央部でくびれた曲線形状を有していることを特
徴としている。
【0021】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の液晶シャッタにおいて、該液晶シャッタは、液晶シ
ャッタの外周の一番長い辺に平行な方向を長軸方向とす
るとき、液晶シャッタの長軸方向に曲面形状で曲げられ
ていることを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図3は本発明に係る液晶シャッタの
構成例を示す図(断面図)である。図3を参照すると、こ
の液晶シャッタ(プラスチックフィルム液晶シャッタ)
は、上基板(例えば、透明なプラスチックフィルム基板)
11aに透明電極21a,配向膜22aが順次に形成さ
れ、また、下基板(例えば、透明なプラスチックフィル
ム基板)11bに透明電極21b,配向膜22bが順次
に形成され、上基板11aと下基板11bとの間にシー
ル23,スペーサー24が配置され、上基板11aと下
基板11bとの間に液晶25が挟持(封入)された構成
となっている。なお、図3において、符号12a,12
bは、それぞれ、上偏光板,下偏光板である。
【0023】ここで、液晶25としては、略90°捻れ
たツイストテッド・ネマティック液晶、例えば、左ねじ
れとなるようにカイラルネマティック液晶が用いられ
る。また、配向膜22a,22bとしては、例えばJS
R社製の可溶性ポリイミド配向剤AL−3046をフレ
キソ印刷法で印刷し、焼成後、ラビング処理による配向
処理を施して形成したものを用いることができる。
【0024】また、基板11a,11bとしては、例え
ば、溶媒キャスティング法で作製された100μmのポ
リカーボネイトフィルムに、ガスバリヤー層,耐溶剤性
のハードコート層が両面に形成され、一方の面には厚さ
30nmのITOからなる透明電極が形成されたものを
使用することができる。
【0025】フィルム基板(例えば、プラスチックフィ
ルム基板)を用いた図3のような液晶シャッタ(例えば、
プラスチックフィルム液晶シャッタ)において、本発明
では、配向膜22a,22bは、最大コントラストの得
られる視角方向(良視角方向)が時計の短針の向きを基
準にして6時方向もしくは12時方向になるように配向
処理が施されており、一対のフィルム基板11a,11
bは、厚み方向および面方向で屈折率の異なる光学異方
体であって、フィルム基板面内で5nm乃至30nmの
リターデーション値(基板の光学異方軸に垂直な方向の
屈折率と平行な方向の屈折率との差を△nとし、基板の
厚さをdとするときに、d△nで表わされる値)を有
し、かつ、フィルム基板面における最大屈折率方向(遅
相軸方向)と液晶シャッタの長軸方向(液晶シャッタの
外周の一番長い辺に平行な方向を長軸方向とする)とが
略平行であるように配置されていることを特徴としてい
る。
【0026】図4または図5は本発明の液晶シャッタの
正面図である。図4,図5において、符号13は表示部
(透明電極対向部)であり、符号14は引き出し電極部で
あり、符号101は上基板ラビング方向であり、符号1
02は下基板ラビング方向であり、符号103は上偏光
板12aの透過軸方向であり、符号104は下偏光板1
2bの透過軸方向であり、符号106は上下基板11
a,11bの遅相軸方向(最大屈折率方向)である。ま
た、符号108,109は、それぞれ、液晶シャッタの
長軸方向,短軸方向である。図4,図5からわかるよう
に、図4,図5では、フィルム基板面における最大屈折
率方向(遅相軸方向)106と液晶シャッタの長軸方向
(液晶シャッタの外周の一番長い辺に平行な方向を長軸
方向とする)108とが略平行であるように配置されて
いる。
【0027】ここで、図4の構成では、最大コントラス
トの得られる視角方向は、符号105aで示すように、
時計の短針の向きを基準にして、6時である。この構成
は、左右対称であるので、視角特性は左右対称となり、
右目と左目で明るさが異なることはない。また、左右方
向の視角に対してフィルム基板のリターデーションの絶
対値変化が、フィルム基板面における遅相軸方向と液晶
シャッタの長軸方向とが直交の配置よりも小さいので、
左右視角のコントラストが改善される。
【0028】また、図5の配置では、最大コントラスト
の得られる視角方向は、符号105bで示すように、時
計の短針の向きを基準にして、12時である。この構成
も、図4と同様に、左右対称であるので、視角特性は左
右対称となり、右目と左目で明るさが異なることはな
い。また、左右方向の視角に対してフィルム基板のリタ
ーデーションの絶対値変化が、フィルム基板面における
遅相軸方向と液晶シャッタの長軸方向とが直交の配置よ
りも小さいので、左右視角のコントラストが改善され
る。
【0029】最大コントラストの得られる視角方向が6
時と12時以外の場合、例えば3時や9時といった配置
については、左右の視角特性が異なってしまう。また、
フィルム基板の最大屈折率方向(遅相軸方向)と液晶シ
ャッタの長軸方向とを直交に配置する場合には、左右視
角方向のコントラストが低下してしまう。さらに、フィ
ルム基板の最大屈折率方向(遅相軸方向)と液晶シャッ
タの長軸方向とを、直交,平行以外の配置を選択する場
合にも、配置の左右対称性が崩れているため、左右の目
に対する斜め方向の明るさが異なってしまう。従って、
図4または図5以外の配置を選択することは、液晶シャ
ッタの左右の目に対する明るさが視角方向によって異な
ってしまうことになる。
【0030】また、図4または図5の構成において、本
発明においても図2に示したと同様に、液晶シャッタの
一部にくびれ部15を設けることができる。すなわち、
人間の鼻の部分に相当する部分をくびれさせた形状にす
ることができる。換言すれば、外周の一部が中央部でく
びれた曲線形状を有するように液晶シャッタを構成する
ことができる。
【0031】この場合、前述したように、図2の符号1
06は、上下基板の遅相軸方向であり、符号107は、
後述のように、応力によって発生するリタデーションの
遅相軸方向であり、応力によって発生する基板リターデ
ーションの方向が、上下基板の遅相軸方向106と直交
している。このように、外周の一部が中央部でくびれた
曲線形状を有する液晶シャッタでは(外周の一部(鼻の
部分)がくびれている液晶シャッタでは)、人の顔前に
用いても容易に装着可能な液晶シャッタを実現できる。
この際、本発明では、液晶シャッタの長軸方向とフィル
ム基板の遅相軸方向(最大屈折率方向)とを略平行に配
置しているので、偏光板の収縮に起因する応力がくびれ
部に集中しても、フィルム基板に発生するリターデーシ
ョンの方向が応力の無い場合のリターデーションの方向
と直交していることから、コントラストの良好な液晶シ
ャッタを得ることができる。
【0032】また、本発明では、液晶シャッタは、長軸
方向に曲面形状で曲げられた形状にすることもできる。
【0033】図6には、液晶シャッタが、長軸方向に曲
面形状で曲げられている例が断面図で示されている。長
軸方向に曲面形状で曲げられている液晶シャッタは、平
面状に作製された液晶シャッタを曲面状に保持した状態
で、60℃の温度で1時間の加熱処理後、ゆっくりと冷
却することで、所定の曲面形状として作成できる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0035】本発明で使用されるプラスチックフィルム
基板のベースとなるプラスチックフィルムとしては、ポ
リカーボネート,ポリアリレート,ポリエーテルスルホ
ンなどがある。フィルムの作成方法には、溶媒キャステ
ィング法,溶融押し出し法などが知られている。基板の
ベースとなるフィルムの少なくとも一方の面には、ガス
バリアー層,耐溶剤性のハードコート層が形成され、他
方の面には、ITOからなる透明電極がスパッタ法等で
形成される。
【0036】次に、基板のベースとなるフィルムの屈折
率について述べる。例として、溶媒キャスティング法に
よって作製された厚さ100μmのポリカーボネートフ
ィルムの屈折率を、アッベの屈折計と日本分光(株)製
エリプソメータM−150を用いて、589nmの波長
について測定したところ、平均屈折率n=1.583
1、フィルム基板面における遅相軸方向(最大屈折率方
向)でnx=1.58364、進相軸方向でny=1.5
8354、厚み方向でnz=1.58212が得られ
た。
【0037】従って、基板面に平行な方向におけるリタ
ーデーション値は10nmと小さい値となるので、これ
を用いて作製した液晶素子は、正面から見た場合には基
板のリターデーションの影響による表示特性の低下はあ
まりみられない。図7には、この基板を斜めに傾けた場
合のリターデーションを測定した結果を示す。なお、リ
ターデーションの測定には、(株)オーク製作所製の高
感度自動複屈折測定装置ADR−60XYを用いた。
【0038】図7を参照すると、傾き角がny−nz面内
にある、すなわちnx方向に傾けた場合のリターデーシ
ョン値は大きくなっている。また傾き角がnz−nx面内
にある、すなわちny方向に傾けた場合のリターデーシ
ョン値は小さくなり、20°以上の傾き角では軸方向が
90°変化していることを意味する。いずれの場合も斜
め方向からみたときには、nz値の影響により光線方向
と基板法線方向との作る面内の屈折率が小さくなってい
く傾向にある。
【0039】60°傾けた方向でのリターデーション値
は、正面での値から40〜50nm変化しており、この
ように正面でのリターデーション値が小さくても、斜め
視角方向におけるリターデーションの変化が液晶素子の
視角特性低下の要因になっていた。
【0040】同様に溶融押し出し法によって作製された
厚さ125μmのポリカーボネートフィルムの屈折率を
測定したところ、平均屈折率n=1.5831、フィル
ム基板面における遅相軸方向で(最大屈折率)nx=
1.58335、進相軸方向でny=1.58332、
厚み方向でnz=1.58263が得られた。やはり、
nzはnx,nyよりも小さい値であった。
【0041】本発明においては、フィルム基板面におけ
る最大屈折率方向(遅相軸方向)と液晶シャッタの長軸
方向を略平行に配置したところに特徴があり、左右方向
の視角に対して基板のリターデーションの絶対値変化
が、フィルム基板面における遅相軸方向と液晶シャッタ
の長軸方向とが直交の配置よりも小さいので、左右視角
のコントラストが改善される。
【0042】次表(表1)には、図8の構成の液晶シャッ
タを5つの条件で評価した結果が示されている。
【0043】
【表1】
【0044】すなわち、表1は70℃で240時間放置
試験前後の液晶シャッタのオン時(32Hz,5Vの短
形波電圧を印加時)の透過率データである。オフ時(電圧
無印印加時)の透過率はどれもほぼ32%程度であり、
特に差がなかったので、表1には示されていない。液晶
シャッタは、オン時の透過率が低いほど、高コントラス
トのシャッタであることを意味する。表1の中での遅相
軸方向の角度の定義は、図8に角度θとして示すよう
に、長軸方向108から半時計周りを正として測った角
度である。フィルム基板のリタデーション値は上下基板
とも10nmのものを使用し、遅相軸方向は条件1〜5
に示す通りである。なお、偏光板には、日東電工株式会
社製のNPF−G1220DUを使用した。また、表1
において、偏光板貼付なし(条件4)とは、偏光板を液晶
セルに貼り付けずに離してセットしたことを意味する。
偏光板貼付なしの場合には、偏光板の収縮の影響が無い
ので、透過率は試験前後でも低いままであること、偏光
板を貼付する場合には条件4(本発明)が最も透過率が低
いことがわかる。
【0045】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項4記載の発明によれば、透明電極と配向膜とが順次
形成された一対の透明なフィルム基板を用い、一対のフ
ィルム基板間に液晶が狭持されている液晶シャッタにお
いて、前記配向膜は、最大コントラストの得られる視角
方向が時計の短針の向きを基準にして6時方向もしくは
12時方向になるように配向処理が施されており、前記
一対のフィルム基板は、厚み方向および面方向で屈折率
の異なる光学異方体であって、フィルム基板面内で5n
m乃至30nmのリターデーション値を有し、かつ、液
晶シャッタの外周の一番長い辺に平行な方向を長軸方向
とするとき、フィルム基板面における遅相軸方向と液晶
シャッタの長軸方向とが略平行であるように構成したの
で、あらゆる方向に対して左右の目でみた明るさがほぼ
等しく、かつ左右のコントラストが良好な液晶シャッタ
を得ることができる。
【0046】特に、請求項3記載の発明によれば、請求
項1記載の液晶シャッタにおいて、該液晶シャッタは、
外周の一部が中央部でくびれた曲線形状を有しているの
で、人の顔前に用いても容易に装着可能な液晶シャッタ
が実現される。また、液晶シャッタの長軸方向と基板の
遅相軸方向とを略平行に配置しているので、偏光板の収
縮に起因する応力がくびれ部に集中しても、フィルム基
板に発生するリターデーションの方向が応力の無い場合
のリターデーションの方向と直交していることから、コ
ントラストの良好な液晶シャッタを得ることができる。
【0047】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1記載の液晶シャッタにおいて、該液晶シャッタは、
液晶シャッタの外周の一番長い辺に平行な方向を長軸方
向とするとき、液晶シャッタの長軸方向に曲面形状で曲
げられているので、左右方向のコントラストを改善する
ことができる。また、液晶シャッタの長軸方向と基板の
遅相軸方向とが略平行であるので、長軸方向に曲げられ
ることによる基板リターデーションの発生をキャンセル
することによって、コントラストが改善される効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶シャッタを通して物体を見ている様子を示
す図である。
【図2】顔前で使用される液晶シャッタの例を示す図で
ある。
【図3】本発明に係る液晶シャッタの構成例を示す図
(断面図)である。
【図4】本発明の液晶シャッタの正面図である。
【図5】本発明の液晶シャッタの正面図である。
【図6】長軸方向に曲面形状で曲げられている液晶シャ
ッタの例を示す図(断面図)である。
【図7】フィルム基板のリターデーション値の視角依存
性を示す図である。
【図8】評価に用いた液晶シャッタの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 人 2 液晶シャッタ 3 物体 11a 上基板 11b 下基板 12a 上偏光板 12b 下偏光板 13 表示部(透明電極対向部) 14 引き出し電極部 15 くびれ部 21a,21b 透明電極 22a,22b 配向膜 23 シール 24 スペーサー 25 液晶 101 上基板ラビング方向 102 下基板ラビング方向 103 上偏光板の透過軸方向 104 下偏光板の透過軸方向 105a 最大コントラスト視角方向(6時) 105b 最大コントラスト視角方向(12時) 106 上下基板の遅相軸方向 107 応力によって発生するリターデーションの
遅相軸方向 108 液晶シャッタの長軸方向 109 液晶シャッタの短軸方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂寄 寛幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H090 HA15 JB03 JB12 JB13 JC04 KA05 LA09 MA06 MB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明電極と配向膜とが順次形成された一
    対の透明なフィルム基板を用い、一対のフィルム基板間
    に液晶が狭持されている液晶シャッタにおいて、前記配
    向膜は、最大コントラストの得られる視角方向が時計の
    短針の向きを基準にして6時方向もしくは12時方向に
    なるように配向処理が施されており、前記一対のフィル
    ム基板は、厚み方向および面方向で屈折率の異なる光学
    異方体であって、フィルム基板面内で5nm乃至30n
    mのリターデーション値を有し、かつ、液晶シャッタの
    外周の一番長い辺に平行な方向を長軸方向とするとき、
    フィルム基板面における遅相軸方向と液晶シャッタの長
    軸方向とが略平行であることを特徴とする液晶シャッ
    タ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶シャッタにおいて、
    前記一対のフィルム基板間に狭持される液晶には、略9
    0°捻れたツイステッド・ネマティック液晶が用いられ
    ることを特徴とする液晶シャッタ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の液晶シャッタにおいて、
    該液晶シャッタは、外周の一部が中央部でくびれた曲線
    形状を有していることを特徴とする液晶シャッタ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の液晶シャッタにおいて、
    該液晶シャッタは、液晶シャッタの外周の一番長い辺に
    平行な方向を長軸方向とするとき、液晶シャッタの長軸
    方向に曲面形状で曲げられていることを特徴とする液晶
    シャッタ。
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