JP2000329513A - 物理量検出素子の駆動回路及び回転角度センサ - Google Patents

物理量検出素子の駆動回路及び回転角度センサ

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JP2000329513A JP11135699A JP13569999A JP2000329513A JP 2000329513 A JP2000329513 A JP 2000329513A JP 11135699 A JP11135699 A JP 11135699A JP 13569999 A JP13569999 A JP 13569999A JP 2000329513 A JP2000329513 A JP 2000329513A
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中村  勉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度上昇に伴い内部抵抗値が大きくなり且つ
検出感度が低下する物理量検出素子の温度による検出感
度の変動を、簡単な構成で正確に補償することができる
物理量検出素子の駆動回路を提供する。 【解決手段】 スロットル開度センサのホール素子16
に駆動電流Iを供給する駆動回路は、反転入力端子と出
力端子との各々が素子16の各駆動電流端子a,bに接
続され、非反転入力端子が接地電位に接続された演算増
幅器2と、一端が演算増幅器2の反転入力端子に接続さ
れた抵抗Rと、演算増幅器2の出力電圧Voを反転増幅
する反転増幅器3と、基準電圧Va(>0)と反転増幅
器3の出力電圧Vbとを加算して、上記抵抗Rの演算増
幅器2側とは反対側の端部に印加する加算器4とを備え
ている。この回路では、温度上昇に伴い素子16の内部
抵抗値Rdが大きくなると駆動電流Iが大きくなり、素
子16の感度が補償される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の駆動電流端
子間に駆動電流が供給された状態で、検出対象の物理量
に対応した検出信号を出力するホール素子等の物理量検
出素子に対して、温度によらず検出感度が一定となるよ
うに駆動電流を供給する駆動回路と、ホール素子を用い
て検出対象物の回転角度を検出する回転角度センサとに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、回転角度を検出すべき検出対
象物側に永久磁石を取り付けると共に、その永久磁石に
よって発生される磁界中にホール素子を置き、そのホー
ル素子を交差する磁束密度の変化から、上記検出対象物
の回転角度を非接触で検出する回転角度センサが知られ
ている。そして、この種の回転角度センサの代表的なも
のとして、例えば車載用内燃機関のスロットル開度(ス
ロットルバルブの開度)を検出するためのスロットル開
度センサがある。図4に、このようなスロットル開度セ
ンサ10の構成を示す。
【0003】即ち、このようなスロットル開度センサ1
0においては、スロットルバルブの回転軸に連動して回
転するシャフト12の中空部の内壁面に、磁束が当該シ
ャフト12の中心軸を横切るように対向して2つの永久
磁石14a,14bが取り付けられており、更に、その
永久磁石14a,14bの磁束を検出するようにホール
素子16が配置されている。尚、ホール素子16は、当
該スロットル開度センサ10内に設けられた回路基板1
8上に実装されている。
【0004】そして、スロットルバルブの回動に伴い、
永久磁石14a,14bがホール素子16の周りを回る
ことにより、ホール素子16の感磁面に対する永久磁石
14a,14bによる磁界方向が変化し、その変化した
角度θに応じた電気信号、即ちホール電圧Vhが、式1
の如くホール素子16から出力される。
【0005】
【数1】
【0006】ここで、Bは、永久磁石14a,14bに
よる磁束密度(磁界の強さ)であり、Rdは、ホール素
子16の内部抵抗値であり、Iは、ホール素子16の駆
動電流であり、Khは、ホール素子16の単位電流(単
位駆動電流)及び単位磁束密度当たりの感度定数であ
る。そして、VAは、「B・Rd・I・Kh」に対応し
た定数である。よって、図5に示すように、シャフト1
2が−90度から+90度まで回転する間に、上記ホー
ル電圧(ホール素子16の出力)Vhは、「−VA」か
ら「+VA」へと正弦波(sin波)上を連続的に変化
することとなる。
【0007】そして更に、スロットル開度センサ10で
は、ホール素子16から上記の如く出力されるホール電
圧Vhを、回路基板18上の回路で処理して、スロット
ル開度(シャフト12の回転角度)を示す信号として端
子20から外部へ出力する。一方、ホール素子16から
磁界の強さ(磁束密度)に対応したホール電圧Vhを出
力させるためには、そのホール素子16に駆動電流を供
給する必要があるが、この種のセンサ10に用いられて
ホール素子16に駆動電流を供給する駆動回路として
は、従来より、図6に示すような構成の回路が知られて
いる。
【0008】図6に示すように、従来のホール素子の駆
動回路では、まず、演算増幅器22と抵抗R3とによっ
て、ホール素子16の一対の駆動電流端子a,b間に駆
動電流Iを流すための定電流制御回路を構成している。
即ち、この定電流制御回路においては、演算増幅器22
の反転入力端子(−端子)がホール素子16の一方の駆
動電流端子bと抵抗R3の一端とに共通接続されてお
り、同演算増幅器22の出力端子がホール素子16の他
方の駆動電流端子aに接続されている。また、抵抗R3
の他端は接地電位に接続されている。そして、演算増幅
器22は、反転入力端子の電圧が非反転入力端子(+端
子)に印加されている電圧V+と等しくなるように、自
己の出力端子の出力電圧を変化させるため、ホール素子
16の駆動電流端子a,b間には、上記電圧V+と抵抗
R3とによって決まる電流(=V+/R3)が駆動電流
Iとして流れるように、駆動電圧が印加されることとな
る。
【0009】そして、ホール素子16に駆動電流Iが供
給されることにより、ホール素子16の一対の出力端子
c,d間には、磁界の強さに対応したホール電圧Vhが
現れる。そこで、この駆動回路では、ホール素子16の
出力端子c,d間に発生するホール電圧Vhを、差動増
幅器24により増幅して、上記端子20から出力電圧V
OUTとして外部へ出力するようにしている。
【0010】ここで特に、従来の駆動回路において、演
算増幅器22の非反転入力端子に印加される電圧V+
は、所定の電源電圧VCCを2つの抵抗R4,R5で分圧
した電圧であり、抵抗R5としては、温度に応じて抵抗
値が変化するサーミスタ等の感温抵抗を用いている。よ
って、演算増幅器22の非反転入力端子に印加される電
圧V+は、温度に応じて変化し、その変化に応じて、ホ
ール素子16へ供給される駆動電流Iも変化することと
なる。
【0011】つまり、式1からも分かるように、ホール
素子16の磁束密度Bに対する感度(I・Kh)は駆動
電流Iに比例して大きくなり、また、図7(a)に示す
ように、ホール素子16は、単位駆動電流及び単位磁束
密度当たりの感度定数Khに関して負の温度特性(温度
の上昇に伴ってKhが低下する特性)を有しているた
め、駆動電流Iが常に一定であれば、温度上昇に伴い感
度が低下して、同じ磁束密度下でもホール電圧Vhが小
さくなってしまう。
【0012】そこで、従来の駆動回路では、上記抵抗R
5として、抵抗値が正の温度特性を有する感温抵抗を用
い、温度が高いときほど、上記電圧V+が高くなり、そ
れに応じて、ホール素子16への駆動電流Iが大きくな
るようにして(即ち、駆動電流Iに正の温度特性を持た
せて)、ホール素子16の感度の温度特性を補償し、温
度によらず一定の感度(I・Kh)が得られるようにし
ている。また更に、スロットル開度センサ10の場合、
永久磁石14a,14bは、磁束密度に関して負の温度
特性(温度の上昇に伴って磁束密度が低下する特性)を
有しているため、従来の駆動回路では、このような永久
磁石14a,14bの温度特性も補償されるように、感
温抵抗R5の温度特性や各抵抗R3,R4,R5の抵抗
値を決定して、ホール素子16からのホール電圧Vhが
温度に影響されないようにして、スロットル開度センサ
10の出力信号(出力電圧)VOUTの信頼性を高めて
いる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の駆動回路では、感温抵抗R5といった温度検出用素
子を別途追加しなければならない上に、このような温度
検出用素子とホール素子とは、物理的に異なる位置に配
置されるため、ホール素子の温度を的確に捉えた正確な
温度補償を行うことができない。つまり、温度検出用素
子の温度とホール素子の温度は、常に同じとは限らない
ためである。
【0014】また、本発明者は、図7(b)に示すよう
に、ホール素子の内部抵抗値(駆動電流端子a,b間の
内部抵抗値)Rdが温度により変化することを積極的に
利用して、図8に例示する如く、図6の駆動回路に対し
て、演算増幅器22の非反転入力端子に常に一定の電圧
V+を印加する代わりに、ホール素子16に一定の駆動
電流Iを流している状況下での駆動電流端子a,b間の
電圧を、差動増幅器26により抽出し、更に、信号処理
回路28によって、ホール素子16からのホール電圧V
hに上記差動増幅器26の出力を所定の割合で乗算する
と共に、その乗算後の電圧を増幅することにより、外部
への出力信号VOUTを生成する構成を考えた。
【0015】つまり、ホール素子16に一定の駆動電流
Iを流している状況下での駆動電流端子a,b間の電圧
は、ホール素子16の内部抵抗値Rdに比例した信号と
なり、その信号はホール素子16自身の温度に対応した
ものとなるため、その信号をホール電圧Vhに所定の割
合で乗算することにより、出力信号VOUTを温度に影
響されないものとするのである。
【0016】そして、図8のような回路構成を採用すれ
ば、ホール素子16の温度を的確に捉えた温度補償を行
うことが可能となる。しかし、図8の構成では、回路が
複雑になってしまうという大きな欠点があり、実用的で
はない。尚、図8は、アナログ的な乗算を行う場合の回
路構成を表しているが、外部への出力信号VOUTを、
マイクロコンピュータ等により、上記差動増幅器26の
出力に応じてデジタル的に補正するように構成しても、
回路の複雑化という同様の問題が生じる。
【0017】一方、ホール素子としては、一般に、In
Sb(インジウム,アンチモン)からなるものと、Ga
As(ガリウム,ヒ素)からなるものとがあり、図7
(a)に示す如く、両者は共に感度に関しては直線的な
負の温度特性を有するが、図7(b)に示す如く、In
Sbからなるホール素子は、内部抵抗値Rdに関して負
の温度特性を有し、GaAsからなるホール素子は、内
部抵抗値Rdに関して直線的な正の温度特性を有してい
る。
【0018】このため、InSbからなるホール素子の
ように、温度の上昇に伴って内部抵抗値が小さくなる物
理量検出素子については、駆動電流端子間に一定電圧を
印加する簡単な定電圧駆動を行うことにより、温度によ
らず検出感度をほぼ一定にすることが可能である。つま
り、温度が上昇すると、内部抵抗値が小さくなって、自
ずと駆動電流が大きくなるためである。
【0019】ところが、GaAsからなるホール素子の
ように、温度の上昇に伴って内部抵抗値が大きくなる物
理量検出素子については、上記のような定電圧駆動では
温度補償を行うことができない。本発明は、こうした実
情に鑑みてなされたものであり、温度上昇に伴い内部抵
抗値が大きくなり且つ検出感度が低下する物理量検出素
子の温度による検出感度の変動を、感温抵抗などの温度
検出用素子を別途設けることなく簡単な構成で正確に補
償することができる物理量検出素子の駆動回路を提供
し、更に、その駆動回路を用いることで、温度によらず
検出対象物の回転角度を高精度に検出することができる
回転角度センサを提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】上記目
的を達成するためになされた請求項1に記載の物理量検
出素子の駆動回路は、一対の駆動電流端子間に駆動電流
が供給された状態で、該駆動電流端子とは異なる端子か
ら検出対象の物理量に対応した検出信号を出力する物理
量検出素子に対して、所定の駆動電流を供給する電流供
給手段を備えているが、その駆動電流の供給対象である
物理量検出素子は、温度の上昇に伴って前記駆動電流端
子間の内部抵抗値が大きくなり且つ前記物理量の検出感
度が低下する特性と、前記駆動電流が増加するほど前記
物理量の検出感度が大きくなる特性とを有している。
【0021】そこで、この駆動回路では、帰還手段を設
け、その帰還手段が、物理量検出素子の駆動電流端子間
の電圧を、電流供給手段によって物理量検出素子へ供給
される駆動電流に正帰還させるようにしている。つま
り、電流供給手段によって物理量検出素子に所定の駆動
電流が流されている状況下で、温度が上昇すると、物理
量検出素子の内部抵抗値(駆動電流端子間の内部抵抗
値)が大きくなり、それに伴い、物理量検出素子の駆動
電流端子間の電圧(以下、駆動電圧ともいう)が大きく
なるため、その駆動電圧の変化は、物理量検出素子の内
部抵抗値の変化、延いては物理量検出素子自身の温度変
化に対応したものとなる。
【0022】このため、請求項1に記載の駆動回路で
は、物理量検出素子の駆動電流端子間に印加されている
駆動電圧を、物理量検出素子への駆動電流に正帰還する
(駆動電圧が大きくなるほど駆動電流が大きくなるよう
にする)ことにより、温度が上昇するほど駆動電流が大
きくなるようにして、物理量検出素子の温度上昇に伴う
検出感度の低下を補償するようにしている。換言すれ
ば、物理量検出素子の内部抵抗値が温度によって変化す
ることを利用して、その内部抵抗値の変化を駆動電流に
正の特性で反映させることにより、駆動電流に正の温度
特性を持たせて、物理量検出素子の温度による検出感度
の変動を補償するようにしている。
【0023】よって、この請求項1に記載の駆動回路に
よれば、感温抵抗などの温度検出用素子や乗算器等の複
雑な補正用回路を設けることなく、物理量検出素子自身
の温度を的確に捉えた正確な温度補償を行うことができ
るようになる。しかも、この駆動回路では、物理量検出
素子の温度そのものに応じて温度補償を行うようにして
いるため、物理量検出素子の自己発熱が問題となるくら
いの大きな駆動電流を流しても温度補償ができる。よっ
て、物理量検出素子に大きな駆動電流を供給して、検出
感度を向上させることができるという優れた効果が得ら
れる。つまり、図6に示した従来の駆動回路では、物理
量検出素子に相当するホール素子16自身の発熱に関し
ては、温度補償を行うことができないため、ホール素子
16(物理量検出素子)自身が発熱しない程度に駆動電
流を抑えておく必要があったが、請求項1に記載の駆動
回路によれば、こうした制約が無くなるのである。
【0024】ところで、請求項1に記載の駆動回路は、
具体的には請求項2に記載の如く構成することができ
る。即ち、請求項2に記載の駆動回路において、電流供
給手段は、反転入力端子が物理量検出素子の一方の駆動
電流端子に接続され、出力端子が物理量検出素子の他方
の駆動電流端子に接続され、非反転入力端子が第1の電
圧V1に接続された演算増幅器と、一端が前記演算増幅
器の反転入力端子に接続され、他端に第1の電圧V1と
は異なる所定電圧Viが印加される抵抗Rとから構成さ
れている。
【0025】そして、帰還手段は、前記演算増幅器の出
力電圧Voを、第1の電圧V1を基準として(詳しくは
正負の基準として)反転増幅する反転増幅器と、第1の
電圧V1とは異なる第2の電圧V2と前記反転増幅器の
出力電圧とを加算した電圧を、前記抵抗Rの演算増幅器
側とは反対側の端部に、前記所定電圧Viとして印加す
る加算器とから構成されている。尚、反転増幅器は、そ
の増幅率を−A(但しAは正の数)とすると、「−A・
(Vo−V1)+V1」といった電圧を出力するもので
ある。
【0026】このような請求項2に記載の駆動回路にお
いて、電流供給手段を構成する演算増幅器は、反転入力
端子の電圧(即ち、物理量検出素子の上記一方の駆動電
流端子の電圧)が、非反転入力端子に印加されている第
1の電圧V1と等しくなるように、自己の出力端子から
物理量検出素子の上記他方の駆動電流端子に印加する出
力電圧Voを変化させる。このため、物理量検出素子の
駆動電流端子間には、抵抗Rに流れる電流であって、上
記所定電圧Viと第1の電圧V1との電位差を抵抗Rの
抵抗値で割った値の目標電流(=|Vi−V1|/R)
が駆動電流Iとして流れるように、「|Vo−V1|」
なる駆動電圧が印加されることとなる。
【0027】そして、この場合、物理量検出素子の両駆
動電流端子のうちで、演算増幅器の反転入力端子に接続
された方の駆動電流端子の電圧は、第1の電圧V1に保
たれ、他方の駆動電流端子の電圧であって演算増幅器の
出力電圧Voが、物理量検出素子への駆動電流Iが上記
目標電流(=|Vi−V1|/R)となるように制御さ
れるため、演算増幅器の出力電圧Voは、物理量検出素
子の内部抵抗値の変化、延いては物理量検出素子自身の
温度変化に応じて変化することとなる。
【0028】そこで、請求項2に記載の駆動回路では、
演算増幅器の出力電圧Voを、物理量検出素子の駆動電
圧として扱い、その演算増幅器の出力電圧Voを反転増
幅器により第1の電圧V1を基準として反転増幅すると
共に、その反転増幅器の出力電圧と第2の電圧V2とを
加算した電圧を、加算器により抵抗Rの演算増幅器側と
は反対側の端部に前記所定電圧Viとして印加すること
により、物理量検出素子の駆動電流端子間に印加されて
いる駆動電圧を、電流供給手段によって物理量検出素子
へ供給される駆動電流に正帰還させるようにしている。
【0029】この正帰還のメカニズムは、下記の(1−
1)〜(1−3)の通りである。(1−1)まず、温度
が上昇すると、物理量検出素子の内部抵抗値が大きくな
り、それに伴い、第1の電圧V1と演算増幅器の出力電
圧Voとの差(即ち、物理量検出素子の駆動電圧)が大
きくなる。
【0030】(1−2)そして、演算増幅器の出力電圧
Voは、第1の電圧V1を基準として反転増幅され、更
に第2の電圧V2と加算されて、抵抗Rの演算増幅器側
とは反対側の端部に所定電圧Viとして印加されるた
め、温度上昇に伴い、第1の電圧V1と演算増幅器の出
力電圧Voとの差が大きくなると、抵抗Rに印加される
上記所定電圧Viは、第1の電圧V1を基準にして見る
と、演算増幅器の出力電圧Voとは反対の極性方向へ大
きくなる。つまり、温度上昇に伴い、第1の電圧V1と
演算増幅器の出力電圧Voとの差が大きくなると、抵抗
Rに印加される所定電圧Viと第1の電圧V1との差も
大きくなる。
【0031】(1−3)この結果、演算増幅器及び抵抗
Rからなる電流供給手段の上記目標電流(=|Vi−V
1|/R)が大きくなって、その電流供給手段により物
理量検出素子に供給される駆動電流Iが大きくなるので
ある。そして、この請求項2に記載の駆動回路によれ
ば、抵抗Rの抵抗値と反転増幅器の増幅率(−A)と
を、物理量検出素子の検出感度の温度係数や内部抵抗値
の温度係数に応じて設定することにより、温度による物
理量検出素子の内部抵抗値の変化、即ち物理量検出素子
自身の温度変化を駆動電流Iに適切に反映させて、物理
量検出素子の温度による検出感度の変動を正確に補償す
ることができる。
【0032】一方、請求項1に記載の駆動回路は、請求
項3に記載の如く構成することもできる。即ち、請求項
3に記載の駆動回路において、電流供給手段は、反転入
力端子が物理量検出素子の一方の駆動電流端子に接続さ
れ、出力端子が物理量検出素子の他方の駆動電流端子に
接続され、非反転入力端子が第1の電圧V1に接続され
た演算増幅器と、一端が前記演算増幅器の反転入力端子
に接続され、他端が第1の電圧V1とは異なる第2の電
圧V2に接続された抵抗Rとから構成されている。
【0033】そして、帰還手段は、前記演算増幅器の出
力電圧Voを、第1の電圧V1を基準として(詳しくは
正負の基準として)反転増幅する反転増幅器と、その反
転増幅器の出力端子と前記演算増幅器の反転入力端子と
の間に接続された帰還用抵抗R2とから構成されてい
る。尚、前述した請求項2の駆動回路と同様に、反転増
幅器は、その増幅率を−A(但しAは正の数)とする
と、「−A・(Vo−V1)+V1」といった電圧を出
力するものである。
【0034】この請求項3に記載の駆動回路において
も、請求項2に記載の駆動回路と同様に、電流供給手段
を構成する演算増幅器は、反転入力端子の電圧(即ち、
物理量検出素子の上記一方の駆動電流端子の電圧)が、
非反転入力端子に印加されている第1の電圧V1と等し
くなるように、自己の出力端子から物理量検出素子の上
記他方の駆動電流端子に印加する出力電圧Voを変化さ
せる。
【0035】このため、反転増幅器及び帰還用抵抗R2
からなる帰還手段が無いと仮定すると、物理量検出素子
の駆動電流端子間には、抵抗Rに流れる電流であって、
第1の電圧V1と第2の電圧V2との電位差を抵抗Rの
抵抗値で割った値の電流(=|V1−V2|/R)が駆
動電流Iとして流れるように、「|Vo−V1|」なる
駆動電圧が印加されることとなる。そして、物理量検出
素子の両駆動電流端子のうちで、演算増幅器の反転入力
端子に接続された方の駆動電流端子の電圧は、第1の電
圧V1に保たれ、他方の駆動電流端子の電圧であって演
算増幅器の出力電圧Voが、物理量検出素子への駆動電
流Iが上記電流(=|V1−V2|/R)となるように
制御されるため、演算増幅器の出力電圧Voは、物理量
検出素子の内部抵抗値の変化、延いては物理量検出素子
自身の温度変化に応じて変化することとなる。
【0036】そこで、請求項3に記載の駆動回路におい
ても、演算増幅器の出力電圧Voを、物理量検出素子の
駆動電圧として扱い、その演算増幅器の出力電圧Voを
反転増幅器により第1の電圧V1を基準として反転増幅
すると共に、その反転増幅器の出力端子と前記演算増幅
器の反転入力端子とを、帰還用抵抗R2を介して接続す
ることにより、物理量検出素子の駆動電流端子間に印加
されている駆動電圧を、電流供給手段によって物理量検
出素子へ供給される駆動電流に正帰還させるようにして
いる。
【0037】この正帰還のメカニズムは、下記の(2−
1)〜(2−3)の通りである。 (2−1)まず、温度が上昇すると、物理量検出素子の
内部抵抗値が大きくなり、それに伴い、演算増幅器の出
力電圧Voが変化して、第1の電圧V1と上記出力電圧
Voとの差(即ち、物理量検出素子の駆動電圧)が大き
くなる。
【0038】(2−2)そして、反転増幅器は、演算増
幅器の出力電圧Voを、第1の電圧V1を基準として反
転増幅し出力するため、温度上昇に伴い、第1の電圧V
1と演算増幅器の出力電圧Voとの差が大きくなると、
反転増幅器の出力電圧は、第1の電圧V1を基準にして
見ると、演算増幅器の出力電圧Voとは反対の極性方向
へ大きくなる。
【0039】(2−3)すると、演算増幅器の反転入力
端子の電圧が、帰還用抵抗R2によって、第1の電圧V
1から演算増幅器の出力電圧Voとは反対の極性方向へ
変化しようとするため、それを防ごうと、演算増幅器の
出力電圧Voが更に変化し、この結果、演算増幅器から
なる電流供給手段によって物理量検出素子に供給される
駆動電流Iが大きくなるのである。
【0040】そして、この請求項3に記載の駆動回路に
よれば、帰還用抵抗R2の抵抗値と反転増幅器の増幅率
(−A)とを、物理量検出素子の検出感度の温度係数や
内部抵抗値の温度係数に応じて設定することにより、温
度による物理量検出素子の内部抵抗値の変化、即ち物理
量検出素子自身の温度変化を駆動電流Iに適切に反映さ
せて、物理量検出素子の温度による検出感度の変動を正
確に補償することができる。
【0041】ところで、前述した請求項1〜3の駆動回
路において、駆動電流の供給対象である物理量検出素子
を、請求項4に記載の如く、磁界の強さに対応した電圧
(ホール電圧)を検出信号として出力するホール素子と
すれば、内部抵抗値に関して直線的な正の温度特性を有
するGaAsのホール素子(図7(b)参照)であって
も、そのホール素子自体の温度を的確に捉えた正確な温
度補償を簡単な構成で行うことができるようになる。
【0042】次に、請求項5に記載の本発明の回転角度
センサは、回転角度を検出すべき検出対象物に取り付け
られて、その検出対象物と共に回転する磁石と、該磁石
により発生される磁界中に配置されて、磁界の強さに対
応した電圧を出力するホール素子とを備えており、前記
磁石による磁界方向と前記ホール素子の感磁面との角度
変化に伴って変化する前記ホール素子の出力電圧(ホー
ル電圧)を、前記検出対象物の回転角度を示す信号とし
て外部へ出力するが、特に、ホール素子に駆動電流を供
給するための駆動回路として、請求項4に記載の物理量
検出素子の駆動回路を備えている。
【0043】よって、この請求項5に記載の回転角度セ
ンサによれば、駆動回路にて、ホール素子の駆動電圧を
駆動電流に正帰還させるループゲインを決定する回路定
数(具体的には、請求項2の駆動回路では、抵抗Rの抵
抗値と反転増幅器の増幅率であり、請求項3の駆動回路
では、帰還用抵抗R2の抵抗値と反転増幅器の増幅率で
ある)を、ホール素子の感度の温度係数及び内部抵抗値
の温度係数だけでなく、磁石の磁束密度の温度係数も加
味して設定することにより、当該センサから外部への信
号を温度に影響されないものとすることができ、温度に
よらず検出対象物の回転角度を高精度に検出可能なセン
サとなる。そして特に、こうした温度補償を、簡単な回
路構成で行うことができるため、当該回転角度センサの
小型化及び低コスト化を達成することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を用いて説明する。まず図1は、第1実施形態
のホール素子の駆動回路の構成を示す回路図である。
尚、本実施形態の駆動回路は、図4に示したスロットル
開度センサ10内の回路基板18に設けられ、同回路基
板18上のホール素子16に対して駆動電流を供給する
と共に、そのホール素子16から前述した式1の如く出
力されるホール電圧Vhを増幅して、スロットル開度
(検出対象物に相当するシャフト12の回転角度)を示
す出力信号VOUTとして当該センサ10の端子20か
ら外部へ出力するものである。また、ホール素子16
は、GaAsからなるものであり、図7に示したよう
に、温度の上昇に伴って内部抵抗値Rdが直線的に大き
くなり且つ感度が直線的に小さくなる特性を有してお
り、更に、式1からも分かるように、駆動電流Iの増加
に比例して感度が大きくなる特性を有している。
【0045】図1に示すように、本第1実施形態の駆動
回路は、ホール素子16の駆動電流端子a,b間に駆動
電流Iを供給する電流供給手段として、反転入力端子が
ホール素子16の一方の駆動電流端子aに接続され、出
力端子がホール素子16の他方の駆動電流端子bに接続
され、非反転入力端子が接地電位(0Vであり、請求項
2の第1の電圧に相当)に接続された演算増幅器2と、
一端が演算増幅器2の反転入力端子に接続された抵抗R
とを備えている。
【0046】そして更に、この駆動回路は、ホール素子
16の駆動電流端子a,b間の電圧(駆動電圧)を駆動
電流Iに正帰還させる帰還手段として、演算増幅器2の
出力電圧Voを、接地電位を基準として反転増幅する反
転増幅器3と、接地電位よりも高い基準電圧Va(請求
項2の第2の電圧に相当)と反転増幅器3の出力電圧V
bとを加算して、その加算後の電圧Vi(=Va+V
b)を上記抵抗Rの演算増幅器2側とは反対側の端部に
印加する加算器4とを備えている。尚、反転増幅器3
は、その増幅率を−A(但しAは正の数)とすると、
「−A・Vo」といった電圧を出力する。
【0047】また、本第1実施形態の駆動回路は、ホー
ル素子16の出力端子c,d間に発生するホール電圧V
hを増幅し、その増幅後の電圧信号を、上記端子20か
ら外部へ、スロットル開度センサ10の出力信号VOU
Tとして出力する差動増幅器5を備えている。
【0048】このように構成された本第1実施形態の駆
動回路において、演算増幅器2は、反転入力端子の電圧
(即ち、ホール素子16の駆動電流端子aの電圧)が、
非反転入力端子に印加されている接地電位(0V)と等
しくなるように、自己の出力端子からホール素子16の
駆動電流端子bに印加する出力電圧Voを変化させる。
このため、ホール素子16の駆動電流端子a,b間に
は、抵抗Rに流れる電流であって、加算器4の出力電圧
Viを抵抗Rの抵抗値で割った値の目標電流(=Vi/
R)が駆動電流Iとして流れるように、「|Vo−0
|」なる駆動電圧が印加されることとなる。
【0049】そして、この場合、ホール素子16の両駆
動電流端子a,bのうちで、演算増幅器2の反転入力端
子に接続された方の駆動電流端子aの電圧は、接地電位
に保たれ、他方の駆動電流端子bの電圧であって演算増
幅器2の出力電圧Voが、ホール素子16への駆動電流
Iが上記目標電流(=Vi/R)となるように制御され
るため、演算増幅器2の出力電圧Voは、ホール素子1
6の駆動電圧そのものであると共に、ホール素子16の
内部抵抗値(駆動電流端子a,b間の内部抵抗値)Rd
の変化、延いてはホール素子16自身の温度変化に応じ
て変化することとなる。
【0050】そこで、本第1実施形態の駆動回路では、
演算増幅器2の出力電圧Voを反転増幅器3により接地
電位を基準として反転増幅すると共に、その反転増幅器
3の出力電圧Vb(=−A・Vo)と基準電圧Vaとを
加算した電圧Viを、加算器4により抵抗Rの演算増幅
器2側とは反対側の端部に印加することにより、ホール
素子16の駆動電流端子a,b間に印加されている駆動
電圧を駆動電流Iに正帰還させるようにしている。
【0051】つまり、演算増幅器2と抵抗Rは、ホール
素子16と共に、そのホール素子16へ「Vi/R」な
る駆動電流Iを流す反転増幅器を成しているため、演算
増幅器2の出力電圧Voを極性反転させて抵抗Rの入力
電圧Viに加えれば、駆動電流Iに着目すると、回路全
体のループは正帰還となるのである。
【0052】より具体的に説明すると、まず、温度が上
昇すると、ホール素子16の内部抵抗値Rdが大きくな
り、それに伴い、演算増幅器の出力電圧Voが負方向
(負電圧の方向)に大きくなる。そして、演算増幅器2
の出力電圧Voは、接地電位を基準にして反転増幅され
て基準電圧Vaと加算され、その加算後の電圧Vi(=
Va−A・Vo)が、抵抗Rの演算増幅器2側とは反対
側の端部に印加されるため、温度上昇に伴い、演算増幅
器の出力電圧Voが負方向に大きくなると、抵抗Rに印
加される上記電圧(入力電圧)Viは、演算増幅器の出
力電圧Voとは反対の正方向(正電圧の方向)へ大きく
なる。つまり、温度上昇に伴い、演算増幅器の出力電圧
Voが負方向に大きくなると、抵抗Rに印加される電圧
Viが正方向に大きくなる。
【0053】この結果、演算増幅器2及び抵抗Rからな
る電流供給手段の上記目標電流(=Vi/R)が大きく
なって、ホール素子16に供給される駆動電流Iが大き
くなるのである。そして、この第1実施形態の駆動回路
によれば、抵抗Rの抵抗値と反転増幅器3の増幅率−A
とを、ホール素子16の感度定数Khの温度係数や内部
抵抗値Rdの温度係数に応じて設定することにより、温
度によるホール素子16の内部抵抗値Rdの変化、即ち
ホール素子16自身の温度変化を駆動電流Iに適切に反
映させて、ホール素子16の温度による感度の変動を正
確に補償することができる。そして更に、抵抗Rの抵抗
値と反転増幅器3の増幅率−Aを、永久磁石14a,1
4bの磁束密度の温度係数も加味して設定することによ
り、スロットル開度センサ10の出力信号VOUTを温
度に影響されないものとすることができ、温度によらず
スロットル開度を高精度に検出可能なセンサを得ること
ができる。
【0054】そこで次に、本第1実施形態の駆動回路に
おいて、抵抗Rの抵抗値や反転増幅器3の増幅率等の回
路定数を、どの様に設定するかについて具体的に説明す
る。尚、以下に説明する各式において、「R」は、抵抗
Rの抵抗値を示している。まず、この駆動回路では、式
2が成立する。
【0055】
【数2】
【0056】そして、式2を整理すると、ホール素子1
6に流れる駆動電流I(=Vi/R)は、式3のように
なる。
【0057】
【数3】
【0058】ここで、式3の分母における「(Rd/
R)・A」は、当該駆動回路のループゲインであり、こ
のループゲインが1未満であれば、当該駆動回路は発散
せず安定である。そして、式3からも分かるように、ホ
ール素子16の内部抵抗値Rdが温度の上昇に伴って大
きくなると、ホール素子16の駆動電流Iは増加する。
また、ホール素子16の感度は駆動電流Iに比例する。
よって、上記ループゲイン「(Rd/R)・A」を適切
に設定すれば、感度の温度補償ができる。
【0059】次に、温度補償のためのより詳しい条件に
ついて説明する。まず、GaAsからなるホール素子1
6の内部抵抗値Rdは、正の温度特性を有しているた
め、式3における「Rd」は、「Rd(1+Kr・
t)」に置き換えることができ、この置換により、式3
は、式4のように変形することができる。尚、Krは、
ホール素子16の内部抵抗値の温度係数であり、tは、
温度である。そして、上記「Rd(1+Kr・t)」及
び式4における「Rd」は、ある基準温度でのホール素
子16の内部抵抗値である。また、このことは、後述す
る式6〜式8においても同様である。
【0060】
【数4】
【0061】また、ある磁束密度下でのホール素子16
の出力電圧(ホール電圧)Vh0は、ホール素子16の
感度と見なすことができ、その出力電圧Vh0は、式5
のように表すことができる。
【0062】
【数5】
【0063】ここで、Kh0は、ある磁束密度及びある
温度でのホール素子16の単位駆動電流当たりの感度で
あり、Ktは、感度の温度係数である。尚、ホール素子
16は、温度によって感度が低下するため、「Kt>
0」である。つまり、式5では、Ktを、正の値として
扱っている。
【0064】そして、式5に式4を代入すると、式6の
ようになる。
【0065】
【数6】
【0066】この式6における分数の部分が温度tによ
らず一定となれば、Vh0、即ちホール素子16の感度
は、温度によらず一定となる。そして、これを満たすた
めの条件(温度補償の条件)は、「1対Kt=(R−R
d・A)対(Rd・Kr・A)」であり、これを整理す
ると、式7のようになる。
【0067】
【数7】
【0068】また、式7を変形すると式8が得られる。
【0069】
【数8】
【0070】よって、式7及び式8を満足するように、
抵抗Rの抵抗値と反転増幅器3の増幅率−Aとを設定す
れば、ホール素子16の感度を温度によらず一定にする
ことができる。例えば、ホール素子16の内部抵抗値の
温度係数Krが+2300ppm/℃であり、感度の温
度係数Ktの絶対値が550ppm/℃であるとする
と、式8において、「Kt/(Kt+Kr)」が0.1
9となるため、「(Rd・A)/R」が0.19となる
ように、抵抗Rの抵抗値と反転増幅器3の増幅率−Aを
設定すれば良い。
【0071】そして更に、スロットル開度センサ10に
使用する永久磁石14a,14bの温度特性をも含めて
補償する場合には、永久磁石14a,14bの磁束密度
の温度係数の絶対値を、式7,8におけるKtに加算し
て、回路定数を設定すれば良い。具体的に説明すると、
永久磁石14a,14bの材質が、サマリウムコバルト
系であれば、その磁束密度の温度係数は、−300pp
m/℃程度である。そして、この例の場合、Kt=55
0+300=850ppm/℃となり、式8における
「Kt/(Kt+Kr)」が0.27となるため、
「(Rd・A)/R」が0.27となるように、抵抗R
の抵抗値と反転増幅器3の増幅率−Aを設定すれば、ス
ロットル開度センサ10の出力信号VOUTを、温度に
影響されないものとすることができる。
【0072】以上のように本第1実施形態の駆動回路で
は、ホール素子16の内部抵抗値が温度によって変化す
ることを利用し、その内部抵抗値の変化を駆動電流に正
の特性で反映させることにより、駆動電流に正の温度特
性を持たせて、ホール素子16の温度による検出感度の
変動を補償するようにしている。
【0073】よって、本第1実施形態の駆動回路によれ
ば、感温抵抗などの温度検出用素子や乗算器等の複雑な
補正用回路を設けることなく、ホール素子16自身の温
度を的確に捉えた正確な温度補償を行うことができる。
しかも、この駆動回路では、ホール素子16の温度その
ものに応じて温度補償を行うようにしているため、ホー
ル素子16の自己発熱が問題となるくらいの大きな駆動
電流を流しても温度補償ができ、ホール素子16に大き
な駆動電流を供給して、検出感度を向上させることがで
きるという優れた効果が得られる。
【0074】そして更に、本第1実施形態の駆動回路を
備えたスロットル開度センサ10によれば、抵抗Rの抵
抗値と反転増幅器3の増幅率−Aを、上記具体例の如く
永久磁石14a,14bの磁束密度の温度係数も加味し
て設定することにより、当該センサ10から外部への出
力信号VOUTを温度に全く影響されないものとするこ
とができ、温度によらずスロットル開度を高精度に検出
可能なセンサとなる。そして、こうした温度補償を、簡
単な回路構成で行うことができるため、当該スロットル
開度センサ10の小型化及び低コスト化を達成すること
ができる。
【0075】次に、図2は、第2実施形態のホール素子
の駆動回路の構成を示す回路図である。尚、この駆動回
路も、図4に示したスロットル開度センサ10内の回路
基板18に設けられて、前述した第1実施形態の駆動回
路(図1)と同じ機能を果たすものである。そして、ホ
ール素子16も、第1実施形態の場合と同じGaAsか
らなるものである。また、本第2実施形態の駆動回路に
おいて、図1と同じ構成要素については、同一の符号を
付している。図2に示すように、本第2実施形態の駆動
回路は、第1実施形態の駆動回路に対して、以下の
(1)〜(4)の点が異なっている。
【0076】(1)演算増幅器2の非反転入力端子が、
接地電位(0V)ではなく、それよりも電位が高い基準
電圧Va(請求項3の第1の電圧に相当)に接続されて
いる。また、前述した第1実施形態の駆動回路では、ホ
ール素子16の駆動電流Iが抵抗R側から演算増幅器2
の出力端子側へ流れたが(図1参照)、本第2実施形態
の駆動回路では、演算増幅器2の出力端子側から抵抗R
側へ駆動電流Iが流れるため、図2では、演算増幅器2
の出力端子がホール素子16の駆動電流端子aに接続さ
れ、反転入力端子がホール素子16の駆動電流端子bに
接続されている。つまり、駆動電流端子a,bの接続方
向が逆になっている。
【0077】(2)加算器4が設けられておらず、抵抗
Rの両端部のうち、演算増幅器2の反転入力端子とは反
対側の端部が、接地電位(請求項3の第2の電圧に相
当)に接続されている。 (3)反転増幅器3は、演算増幅器2の出力電圧Vo
を、請求項3の第1の電圧に相当する基準電圧Vaを基
準として(詳しくは正負の基準として)反転増幅し出力
する。即ち、反転増幅器3は、その増幅率を−A(但し
Aは正の数)とすると、「−A・(Vo−Va)+V
a」といった電圧を出力する。
【0078】そして、反転増幅器3は、詳しくは、非反
転入力端子が演算増幅器2の非反転入力端子(即ち基準
電圧Va)に接続された演算増幅器3aと、その演算増
幅器3aの反転入力端子と演算増幅器2の出力端子との
間に接続された抵抗Raと、上記演算増幅器3aの反転
入力端子と出力端子との間に接続された抵抗Rbとから
構成されている。尚、この反転増幅器3の構成は、第1
実施形態の駆動回路においても同様である。つまり、第
1実施形態の駆動回路では、演算増幅器2及び演算増幅
器3aの両非反転入力端子が、接地電位に接続されてい
る。
【0079】(4)反転増幅器3の出力端子としての上
記演算増幅器3aの出力端子と、演算増幅器2の反転入
力端子との間に、帰還用抵抗R2が接続されている。そ
して、本第2実施形態の駆動回路では、この帰還用抵抗
R2と反転増幅器3とが、ホール素子16の駆動電流端
子a,b間の電圧(駆動電圧)を駆動電流Iに正帰還さ
せる帰還手段として機能する。
【0080】また、本第2実施形態の駆動回路も、第1
実施形態の駆動回路と同様に、ホール素子16の出力端
子c,d間に発生するホール電圧Vhを増幅して、スロ
ットル開度センサ10の出力信号VOUTとして出力す
る差動増幅器5を備えている。
【0081】一方、説明の視点を変えると、本第2実施
形態の駆動回路は、図1に示した第1実施形態の駆動回
路を、図3(a)〜(c)のように変形したものと言え
る。但し、図3では、外部への出力信号VOUTを出力
するための差動増幅器5は、図示を省略している。
【0082】まず、図3(a)に示すように、図1の
駆動回路に対して、加算器4を削除し、その代わりに、
反転増幅器3の出力端子と演算増幅器2の反転入力端子
との間に帰還用抵抗R2を接続する。 次に、図3(b)に示すように、接地電位と基準電圧
Vaとを入れ替える。尚、これにより、図3(a)に対
して、駆動電流Iの向きが反対になるため、ホール素子
16の駆動電流端子a,bの接続方向を逆にしている。
【0083】最後に、図3(c)の点線内に示すよう
に、反転増幅器3を、演算増幅器3aと2つの抵抗R
a,Rbとで示せば、図2の駆動回路となる。尚、本第
2実施形態において、第2の電圧を接地電位とし、その
接地電位に抵抗Rの演算増幅器2側とは反対側の端部を
接続しているのは、演算増幅器2,3aを正の単電源で
動作させるためである。
【0084】以上のように構成された本第2実施形態の
駆動回路においても、第1実施形態の駆動回路と同様
に、電流供給手段を構成する演算増幅器2は、反転入力
端子の電圧(ホール素子16の駆動電流端子bの電圧)
が、非反転入力端子に印加されている基準電圧Vaと等
しくなるように、自己の出力端子からホール素子16の
駆動電流端子aに印加する出力電圧Voを変化させる。
【0085】このため、反転増幅器3及び帰還用抵抗R
2からなる帰還手段が無いと仮定すると、ホール素子1
6の駆動電流端子a,b間には、抵抗Rに流れる電流で
あって、基準電圧Vaと接地電位との電位差(即ち基準
電圧Va)を抵抗Rの抵抗値で割った値の電流(=Va
/R)が駆動電流Iとして流れるように、「|Vo−V
a|」なる駆動電圧が印加されることとなる。そして、
ホール素子16の両駆動電流端子a,bのうちで、演算
増幅器2の反転入力端子に接続された方の駆動電流端子
bの電圧は、基準電圧Vaに保たれ、他方の駆動電流端
子aの電圧であって演算増幅器2の出力電圧Voが、ホ
ール素子16への駆動電流Iが上記電流(=Va/R)
となるように制御されるため、演算増幅器2の出力電圧
Voは、ホール素子16の内部抵抗値Rdの変化、延い
てはホール素子16自身の温度変化に応じて変化するこ
ととなる。
【0086】そこで、本第2実施形態の駆動回路におい
ても、演算増幅器2の出力電圧Voを、ホール素子16
の駆動電圧として扱い、その演算増幅器の出力電圧Vo
を反転増幅器3により基準電圧Vaを基準として反転増
幅すると共に、その反転増幅器3の出力端子と演算増幅
器2の反転入力端子とを、帰還用抵抗R2を介して接続
することにより、ホール素子16の駆動電流端子a,b
間に印加されている駆動電圧を駆動電流Iに正帰還させ
るようにしている。
【0087】つまり、前述した第1実施形態の駆動回路
では、演算増幅器2の出力電圧Voを、電圧という形で
帰還させていたのに対し、本第2実施形態の駆動回路で
は、演算増幅器2の出力電圧Voを、電流という形で帰
還させるようにしている。より具体的に説明すると、ま
ず、温度が上昇すると、ホール素子16の内部抵抗値R
dが大きくなり、それに伴い、演算増幅器の出力電圧V
oが基準電圧Vaに対して正方向に大きくなる。
【0088】そして、反転増幅器3は、演算増幅器2の
出力電圧Voを、基準電圧Vaを基準として反転増幅し
出力するため、温度上昇に伴い、演算増幅器の出力電圧
Voが大きくなると、反転増幅器3の出力電圧は、基準
電圧Vaを基準にして見ると、演算増幅器2の出力電圧
Voとは反対の負方向へ大きくなる。
【0089】すると、演算増幅器2の反転入力端子の電
圧が、帰還用抵抗R2によって、基準電圧Vaよりも低
くなろうとするため、それを防ごうと、演算増幅器2の
出力電圧Voが更に大きくなり、この結果、ホール素子
16に供給される駆動電流Iが大きくなるのである。
【0090】そして、この第2実施形態の駆動回路によ
っても、帰還用抵抗R2の抵抗値と反転増幅器3の増幅
率−Aとを、ホール素子16の感度定数Khの温度係数
や内部抵抗値Rdの温度係数に応じて設定することによ
り、温度によるホール素子16の内部抵抗値Rdの変
化、即ちホール素子16自身の温度変化を駆動電流Iに
適切に反映させて、ホール素子16の温度による感度の
変動を正確に補償することができる。そして更に、帰還
用抵抗R2の抵抗値と反転増幅器3の増幅率−Aを、永
久磁石14a,14bの磁束密度の温度係数も加味して
設定することにより、スロットル開度センサ10の出力
信号VOUTを温度に影響されないものとすることがで
き、温度によらずスロットル開度を高精度に検出可能な
センサを得ることができる。
【0091】そこで次に、本第2実施形態の駆動回路に
おいて、帰還用抵抗R2の抵抗値や反転増幅器3の増幅
率等の回路定数を、どの様に設定するかについて具体的
に説明する。尚、以下に説明する各式においても、
「R」は、抵抗Rの抵抗値を示している。また同様に、
「R2」は、帰還用抵抗R2の抵抗値を示している。
【0092】本第2実施形態の駆動回路では、第1実施
形態における式4が、下記の式9のように変形される。
つまり、ホール素子16に流れる駆動電流Iは、式9の
ようになる。尚、式9における「Rd」は、式4,式6
〜式8の場合と同様に、ある基準温度でのホール素子1
6の内部抵抗値であり、このことは、後述する式15〜
式17においても同様である。また、Krは、ホール素
子16の内部抵抗値の温度係数であり、tは、温度であ
る。
【0093】
【数9】
【0094】ここで、この式9に至る理由について説明
する。まず、簡略化のため、前述した図3(a)のモデ
ル、即ち、図2と同等のモデルであって、演算増幅器2
の非反転入力端子を接地電位としたモデルで考えること
にする。
【0095】この図3(a)のモデルにおいて、図3
(d)に示すように、駆動電流Iが流れる方向を演算増
幅器2の出力端子から抵抗Rへの方向とし、また、基準
電圧Va側から抵抗Rに流れる電流を「i1」、反転増
幅器3側から帰還用抵抗R2へ流れる電流を「i2」と
すると、式10が成立する。尚、−Aは、反転増幅器3
の増幅率である。
【0096】
【数10】
【0097】そして、この場合、i1+i2+I=0で
あるから、式11が成立する。
【0098】
【数11】
【0099】この式11を変形すると、式12のように
なる。
【0100】
【数12】
【0101】そして更に、式12を変形すると、式13
のようになる。
【0102】
【数13】
【0103】この式13における「Vo/Rd」は、ホ
ール素子16の駆動電流Iである。そこで、図3
(a),(d)のモデルにおいて、演算増幅器2の非反
転入力端子の電圧を基準電圧Vaに戻し、図2及び図3
(b),(c)のモデルで考えると、式13における
「Va」を「−Va」に置き換えれば良く、この置換に
より、駆動電流Iは、下記の式14で表される。
【0104】
【数14】
【0105】そして、この式14において、前述した式
3から式4への展開と同様に、「Rd」を「Rd(1+
Kr・t)」に置き換えれば、上記式9となる。ここ
で、式14の分母における「(Rd/R2)・A」であ
って、式9の分母における「(Rd(1+Kr・t)/
R2)・A」は、当該駆動回路のループゲインである。
そして、このループゲインが1未満であれば、当該駆動
回路は発散せずに安定であり、この値を適切に設定すれ
ば、感度の温度補償ができる。
【0106】そこで、式5に式9を代入すると、式15
のようになる。
【0107】
【数15】
【0108】そして、この式15における分数の部分が
温度tによらず一定となれば、Vh0、即ちホール素子
16の感度は、温度によらず一定となり、これを満たす
ための条件(温度補償の条件)は、式16のようにな
る。
【0109】
【数16】
【0110】また、式16を変形すると式17が得られ
る。
【0111】
【数17】
【0112】よって、式16及び式17を満足するよう
に、帰還用抵抗R2の抵抗値と反転増幅器3の増幅率−
Aとを設定すれば、ホール素子16の感度を温度によら
ず一定にすることができる。例えば、第1実施形態の駆
動回路について説明した例と同様に、ホール素子16の
内部抵抗値の温度係数Krが+2300ppm/℃であ
り、感度の温度係数Ktの絶対値が550ppm/℃で
あるとすると、式17において、「Kt/(Kt+K
r)」が0.19となるため、「(Rd・A)/R2」
が0.19となるように、帰還用抵抗R2の抵抗値と反
転増幅器3の増幅率−Aを設定すれば良い。
【0113】また、スロットル開度センサ10に使用す
る永久磁石14a,14bの温度特性をも含めて補償す
る場合には、永久磁石14a,14bの磁束密度の温度
係数の絶対値を、式16,17におけるKtに加算し
て、回路定数を設定すれば良い。具体的に説明すると、
永久磁石14a,14bの温度係数が、−300ppm
/℃であるとすると、Kt=550+300=850p
pm/℃となり、式17における「Kt/(Kt+K
r)」が0.27となるため、「(Rd・A)/R2」
が0.27となるように、帰還用抵抗R2の抵抗値と反
転増幅器3の増幅率−Aを設定すれば、スロットル開度
センサ10の出力信号VOUTを、温度に影響されない
ものとすることができる。
【0114】以上のように本第2実施形態の駆動回路に
おいても、ホール素子16の内部抵抗値が温度によって
変化することを利用し、その内部抵抗値の変化を駆動電
流に正の特性で反映させることにより、駆動電流に正の
温度特性を持たせて、ホール素子16の温度による検出
感度の変動を補償するようにしている。
【0115】よって、本第2実施形態の駆動回路によっ
ても、第1実施形態の駆動回路と同じ効果が得られる。
また、本第2実施形態の駆動回路を備えたスロットル開
度センサ10によれば、帰還用抵抗R2の抵抗値と反転
増幅器3の増幅率−Aを、上記具体例の如く永久磁石1
4a,14bの磁束密度の温度係数も加味して設定する
ことにより、当該センサ10から外部への出力信号VO
UTを温度に全く影響されないものとすることができ
る。そして、こうした温度補償を、簡単な回路構成で行
うことができるため、当該スロットル開度センサ10の
小型化及び低コスト化を達成することができる。
【0116】また特に、本第2実施形態の駆動回路で
は、第1実施形態の駆動回路よりも、加算器4を設ける
必要が無い分、回路規模をより小さくすることができ
る。以上、本発明の一実施形態について説明したが、本
発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々
の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0117】例えば、図1に示した第1実施形態の駆動
回路において、演算増幅器2の非反転入力端子に印加す
る電圧(請求項2の第1の電圧)は、接地電位に限るも
のではなく、それ以外の電圧でも良い。また、図2に示
した第2実施形態の駆動回路において、抵抗Rの演算増
幅器2側とは反対の端部に印加する電圧(請求項3の第
2の電圧)は、接地電位に限るものではなく、例えば負
の電圧でも良い。但し、その電圧を図2の如く接地電位
にすれば、駆動回路を単電源で動作させることができ有
利である。
【0118】一方、前述した各実施形態の駆動回路は、
ホール素子に対して駆動電流を供給するものであった
が、上記各実施形態の駆動回路は、ホール素子以外の物
理量検出素子に対しても、全く同様に適用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のホール素子の駆動回路の構成
を示す回路図である。
【図2】 第2実施形態のホール素子の駆動回路の構成
を示す回路図である。
【図3】 図2の駆動回路の構成に至る過程を説明する
説明図である。
【図4】 スロットル開度センサの構成を示す構成図で
ある。
【図5】 図4のスロットル開度センサにおけるホール
素子の出力特性を示すグラフである。
【図6】 従来のホール素子の駆動回路の構成を示す回
路図である。
【図7】 ホール素子の感度及び内部抵抗値に関する温
度特性を示すグラフである。
【図8】 ホール素子駆動回路の図6以外の構成例を示
す回路図である。
【符号の説明】
2…演算増幅器 3…反転増幅器 4…加算器
R…抵抗 R2…帰還用抵抗 10…スロットル開度センサ
12…シャフト 14a,14b…永久磁石 16…ホール素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 哲郎 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 樽井 淳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2F063 AA35 BA06 BA30 CA34 CB01 CB08 CC10 DA01 DA05 DB01 DB07 DC02 EA03 GA52 GA55 GA61 LA11 LA22 LA23 2F077 AA13 AA49 JJ08 JJ23 NN04 TT06 TT82 TT87

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の駆動電流端子間に駆動電流が供給
    された状態で、該駆動電流端子とは異なる端子から検出
    対象の物理量に対応した検出信号を出力すると共に、温
    度の上昇に伴って前記駆動電流端子間の内部抵抗値が大
    きくなり且つ前記物理量の検出感度が低下する特性と、
    前記駆動電流が増加するほど前記物理量の検出感度が大
    きくなる特性とを有した物理量検出素子に、所定の駆動
    電流を供給する電流供給手段を備えた物理量検出素子の
    駆動回路において、 前記物理量検出素子の前記駆動電流端子間の電圧を、前
    記電流供給手段によって前記物理量検出素子へ供給され
    る駆動電流に正帰還させる帰還手段を設けたこと、 を特徴とする物理量検出素子の駆動回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の物理量検出素子の駆動
    回路において、 前記電流供給手段は、 反転入力端子が前記物理量検出素子の一方の駆動電流端
    子に接続され、出力端子が前記物理量検出素子の他方の
    駆動電流端子に接続され、非反転入力端子が第1の電圧
    に接続された演算増幅器と、 一端が前記演算増幅器の反転入力端子に接続され、他端
    に前記第1の電圧とは異なる所定電圧が印加される抵抗
    とからなり、 前記帰還手段は、 前記演算増幅器の出力電圧を、前記第1の電圧を基準と
    して反転増幅する反転増幅器と、 前記第1の電圧とは異なる第2の電圧と前記反転増幅器
    の出力電圧とを加算した電圧を、前記抵抗の前記演算増
    幅器側とは反対側の端部に、前記所定電圧として印加す
    る加算器とからなること、 を特徴とする物理量検出素子の駆動回路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の物理量検出素子の駆動
    回路において、 前記電流供給手段は、 反転入力端子が前記物理量検出素子の一方の駆動電流端
    子に接続され、出力端子が前記物理量検出素子の他方の
    駆動電流端子に接続され、非反転入力端子が第1の電圧
    に接続された演算増幅器と、 一端が前記演算増幅器の反転入力端子に接続され、他端
    が前記第1の電圧とは異なる第2の電圧に接続された抵
    抗とからなり、 前記帰還手段は、 前記演算増幅器の出力電圧を、前記第1の電圧を基準と
    して反転増幅する反転増幅器と、 該反転増幅器の出力端子と前記演算増幅器の反転入力端
    子との間に接続された帰還用抵抗とからなること、 を特徴とする物理量検出素子の駆動回路。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3の何れかに記載
    の物理量検出素子の駆動回路において、 前記物理量検出素子は、前記検出信号として、磁界の強
    さに対応した電圧を出力するホール素子であること、 を特徴とする物理量検出素子の駆動回路。
  5. 【請求項5】 回転角度を検出すべき検出対象物に取り
    付けられて、該検出対象物と共に回転する磁石と、 該磁石により発生される磁界中に配置されて、磁界の強
    さに対応した電圧を出力するホール素子とを備え、 前記磁石による磁界方向と前記ホール素子の感磁面との
    角度変化に伴って変化する前記ホール素子の出力電圧
    を、前記検出対象物の回転角度を示す信号として外部へ
    出力する回転角度センサにおいて、 前記ホール素子に駆動電流を供給するための駆動回路と
    して、請求項4に記載の物理量検出素子の駆動回路を備
    えていること、 を特徴とする回転角度センサ。
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