JP2000327860A - バッグインボックス内袋用樹脂組成物およびバッグインボックス内袋の製造方法並びにこれからなるバッグインボックス内袋 - Google Patents
バッグインボックス内袋用樹脂組成物およびバッグインボックス内袋の製造方法並びにこれからなるバッグインボックス内袋Info
- Publication number
- JP2000327860A JP2000327860A JP14244099A JP14244099A JP2000327860A JP 2000327860 A JP2000327860 A JP 2000327860A JP 14244099 A JP14244099 A JP 14244099A JP 14244099 A JP14244099 A JP 14244099A JP 2000327860 A JP2000327860 A JP 2000327860A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bag
- ethylene
- resin composition
- inner bag
- box
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Bag Frames (AREA)
- Packages (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
耐折曲性、耐衝撃性等の機械的特性に優れ、さらに成形
時の成形加工性に優れたバッグインボックス内袋用樹脂
組成物、およびバッグインボックス内袋用シート並びに
これらからなるバッグインボックス内袋を提供する。 【解決手段】 特定のパラメーターを満足する直鎖状の
エチレン・α−オレフィン共重合体80〜20重量%
と、ラジカル重合法により得られたエチレン(共)重合
体20〜80重量%とからなり、メルトテンションが7
〜20gであるバッグインボックス内袋樹脂組成物、お
よびバッグインボックス内袋の製造方法、並びにこれら
からなるバッグインボックス内袋。
Description
水、溶剤、インキ等の各種液体の包装容器に使用した際
の耐折曲性、耐衝撃性等に優れ、さらに成形時の成形加
工性に優れたバッグインボックス内袋用樹脂組成物およ
びバッグインボックス内袋の製造方法並びにこれからな
るバッグインボックス内袋に関するものである。
ンキ等の各種液体の包装容器として用いられているバッ
グインボックスの一例を示す断面図であり、ダンボール
製の外箱1と樹脂製のバッグインボックス内袋2から構
成されている。このバッグインボックスに用いられるバ
ッグインボックス内袋2には、耐折曲性、耐衝撃性等の
機械的特性、耐ピンホール性、ヒートシール強度、耐熱
ブロッキング性、柔軟性などの諸性能が要求される。
バッグインボックス内袋の成形方法の一例を示す図であ
る。押出機の双頭ダイ3,3より押し出された2枚のシ
ート状溶融膜4,4を真空成型用金型5,5に導入し、
該金型5,5をピンチした後、金型5,5内部を真空に
引いて成形し、次いで冷却して立方体の中空成形品(バ
ッグインボックス内袋2)を得る。この真空成形(中空
成形)の際には、安定したシート状溶融膜4,4を得る
ことが重要とされるため、シート製のバッグインボック
ス内袋に使用する樹脂組成物には、高い耐ドローダウン
性が要求される。
クス内袋用樹脂組成物を得るための従来の方法として
は、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等をコモ
ノマーとする直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)
に、エチレン−酢酸ビニル共重合体、もしくは低密度ポ
リエチレン(LDPE)を40〜60重量%混合して、
樹脂組成物のメルトテンションを高くする方法が用いら
れてきた。しかしながら、従来の1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン等をコモノマーとするLLDPEで
は、耐折曲性、耐衝撃性等の機械的特性が不十分であっ
たため、バッグインボックス内袋の肉厚を厚くする必要
があった。そのため、バッグインボックス内袋の重量が
重くなり、コストも高くなるという問題点を有してい
た。
る課題は、バッグインボックス内袋として使用した際の
耐折曲性、耐衝撃性等の機械的特性や耐ドローダウン性
等に優れたバッグインボックス内袋用樹脂組成物、およ
びバッグインボックス内袋の製造方法並びにこれらから
なるバッグインボックス内袋を提供することにある。
の結果、特定のパラメーターを満足する直鎖状のエチレ
ン・α−オレフィン共重合体と、ラジカル重合法により
得られたエチレン(共)重合体とからなる樹脂組成物、
およびこれからなるバッグインボックス内袋が、上記目
的を達成することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
成物は、下記(ア)〜(カ)の要件を満足する直鎖状の
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)80〜20重
量%と、ラジカル重合法により得られたエチレン(共)
重合体(B)20〜80重量%とからなり、メルトテン
ションが7〜20gであることを特徴とするものであ
る。 (ア)密度が0.86〜0.94g/cm3 (イ)メルトフローレートが0.05〜30g/10分 (ウ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (エ)組成分布パラメータCbが2.00以下 (オ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分量X(重量%)と密度d及びメルトフローレ
ート(MFR)が次の関係を満足すること (a)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 (b)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
2+2.0 (カ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること
ィン共重合体(A)は、少なくとも共役二重結合をもつ
有機環状化合物および周期律表第IV族の遷移金属化合物
を含む触媒の存在下で、エチレンとα−オレフィンとを
共重合させることにより得られた直鎖状のエチレン・α
−オレフィン共重合体であることが望ましい。
ィン共重合体(A)のハロゲン濃度は、10ppm以下
であることが望ましい。さらに、前記ラジカル重合法に
より得られたエチレン(共)重合体(B)は、密度が
0.91〜0.94g/cm3 、メルトフローレートが
0.1〜10g/10分、メルトテンションが5〜25
gの低密度ポリエチレン(LDPE)であることが望ま
しい。
の製造方法は、上述のいずれかのバッグインボックス内
袋用樹脂組成物を押出機の双頭ダイより押し出してなる
2枚のシート状溶融膜を真空成型用金型に導入し、該金
型をピンチした後、金型内部を真空に引いて成形するこ
とを特徴とする製造方法である。また、本発明のバッグ
インボックス内袋は、前記バッグインボックス内袋の製
造方法から成形されたことを特徴とするものである。
本発明における直鎖状のエチレン・α−オレフィン共重
合体(A)(以下、エチレン共重合体(A)と記す)
は、下記(ア)〜(カ)の要件を満足するものである。 (ア)密度が0.86〜0.94g/cm3 (イ)メルトフローレートが0.05〜30g/10分 (ウ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (エ)組成分布パラメータCbが2.00以下 (オ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分量X(重量%)と密度d及びメルトフローレ
ート(MFR)が次の関係を満足すること (a)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 (b)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
2+2.0 (カ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること
α−オレフィンとは、炭素数が3〜20、好ましくは3
〜12のものであり、具体的には、プロピレン、1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられ
る。また、これらのα−オレフィンの含有量は、合計で
通常30モル%以下、好ましくは3〜20モル%以下の
範囲で選択されることが望ましい。
は、前記(ア)の要件、すなわち密度が、0.86〜
0.94g/cm3、好ましくは、0.88〜0.93
g/cm3、さらに好ましくは、0.89〜0.925
g/cm3 の範囲である。密度が0.86g/cm3 未
満のものは、剛性、耐熱性が劣るものとなる。また、
0.94g/cm3 を超えると、硬すぎて、耐折曲性、
耐衝撃性等の機械的特性や耐ピンホール性が低くなる。
ルトフローレート(以下、MFRと記す)は0.05〜
30g/10分、好ましくは0.1〜10g/10分、
さらに好ましくは0.5〜5g/10分の範囲である。
MFRが0.05g/10分未満では耐ドローダウン性
が不良となり、30g/10分を越えると耐折曲性、耐
衝撃性等の機械的特性が低くなる。
(ウ)分子量分布(Mw/Mn)は1.5〜4.5の範
囲、好ましくは1.7〜4.0、さらに好ましくは1.
8〜3.0の範囲である。Mw/Mnが1.5未満では
耐ドローダウン性が劣り、5.0を超えるものは耐折曲
性、耐衝撃性等の機械的特性が劣る。ここで、エチレン
共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエ
イションクロマトグラフィー(GPC)により重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、それら
の比(Mw/Mn)を算出することにより求めることが
できる。
(エ)組成分布パラメーターCbは2.00以下であ
り、好ましくは1.08〜2.00の範囲であり、より
好ましくは1.10〜2.00、さらに好ましくは1.
12〜1.8の範囲である。組成分布パラメーターCb
が2.00を超えると、ブロッキングしやすく、ヒート
シール性も不良となり、また低分子量あるいは高分岐度
成分の樹脂表面へのにじみ出しが多く衛生上の問題が生
じるからである。
り測定される。酸化防止剤を加えたオルソジクロロベン
ゼン(ODCB)に試料を濃度が0.2重量%となるよ
うに135℃で加熱溶解した後、けい藻土(セライト5
45)を充填したカラムに移送した後、0.1℃/mi
nの冷却速度で25℃まで冷却し、共重合体試料をセラ
イト表面に沈着させる。次に、この試料が沈着されてい
るカラムにODCBを一定流量で流しながら、カラム温
度を5℃刻みに120℃迄段階的に昇温する。すると各
温度に対応した溶出成分を含んだ溶液が採取される。こ
の溶液を冷却後、メタノールを加え、試料を沈澱後、ろ
過、乾燥し、各温度における溶出試料を得る。この分別
された各試料の、重量分率および分岐度(炭素数100
0個当たりの分岐数)を測定する。分岐度は13C−NM
Rで測定し求める。
した各フラクションについては次のような、分岐度の補
正を行う。すなわち、溶出温度に対して測定した分岐度
をプロットし、相関関係を最小二乗法で直線に近似し、
検量線を作成する。この近似の相関係数は十分大きい。
この検量線により求めた値を各フラクションの分岐度と
する。なお、溶出温度95℃以上で採取したフラクショ
ンについては溶出温度と分岐度に必ずしも直線関係が成
立しないのでこの補正は行わない。
率wi を、溶出温度5℃当たりの分岐度bi の変化量
(bi −bi-1 )で割って相対濃度ci を求め、分岐度
に対して相対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。
この組成分布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分
布パラメーターCbを算出する。 Cb=(Σcj・bj 2/Σcj・bj)/(Σcj・bj/
Σcj) ここで、cj とbj はそれぞれj番目の区分の相対濃度
と分岐度である。組成分布パラメーターCbは試料の組
成が均一である場合に1.0となり、組成分布が広がる
に従って値が大きくなる。
表現する方法は多くの提案がなされている。例えば特開
昭60−88016号公報では、試料を溶剤分別して得
た各分別試料の分岐数に対して、累積重量分率が特定の
分布(対数正規分布)をすると仮定して数値処理を行
い、重量平均分岐度(Cw)と数平均分岐度(Cn)の
比を求めている。この近似計算は、試料の分岐数と累積
重量分率が対数正規分布からずれると精度が下がり、市
販の直鎖状低密度ポリエチレンについて測定を行うと相
関係数R2 はかなり低く、値の精度は充分でない。ま
た、このCw/Cnの測定法および数値処理法は、本発
明のCbのそれと異なるが、あえて数値の比較を行え
ば、Cw/Cnの値は、Cbよりかなり大きくなる。
(オ)25℃におけるODCB可溶分の量X(重量%)
と密度dおよびMFRは、密度dおよびMFRの値が、
d−0.008logMFR≧0.93の場合、 X<2.0 であり、d−0.008logMFR<0.93の場合、 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
2+2.0 の関係を満足しており、好ましくは、密度dおよびMF
Rの値が、d−0.008logMFR≧0.93の場合、 X<1.0 であり、d−0.008logMFR<0.93の場合、 X<7.4×103×(0.9300−d+0.008logMF
R)2+1.0 の関係を満足しており、さらに好ましくは、密度dおよ
びMFRの値が、d−0.008logMFR≧0.93の場
合、 X<0.5 であり、d−0.008logMFR<0.93の場合、 X<5.6×103×(0.9300−d+0.008logMF
R)2+0.5 の関係を満足していることが望ましい。
分の量Xは、下記の方法により測定される。試料0.5
gを20mlのODCBにて135℃で2時間加熱し、
試料を完全に溶解した後、25℃まで冷却する。この溶
液を25℃で一晩放置後、テフロン製フィルターでろ過
してろ液を採取する。試料溶液であるこのろ液を赤外分
光器によりメチレンの非対称伸縮振動の波数2925c
m-1付近の吸収ピーク強度を測定し、予め作成した検量
線により試料濃度を算出する。この値より、25℃にお
けるODCB可溶分量が求まる。
ン(共)重合体に含まれる高分岐度成分および低分子量
成分であり、耐熱性の低下や成形品表面のべたつきの原
因となり、衛生性の問題や成形品内面のブロッキングの
原因となる為、この含有量は少ないことが望ましい。O
DCB可溶分の量は、共重合体全体のα−オレフィンの
含有量および分子量、即ち、密度とMFRに影響され
る。従ってこれらの指標である密度およびMFRとOD
CB可溶分の量が上記の関係を満たすことは、共重合体
全体に含まれるα−オレフィンの偏在が少ないことを示
す。
は、(カ)連続昇温溶出分別法(TREF)により求め
た溶出温度−溶出量曲線において、ピークが複数個存在
する。この複数のピーク温度は85℃から100℃の間
に存在することが特に好ましい。このピークが存在する
ことにより、融点が高くなり、また結晶化度が上昇し、
成形体の耐熱性および剛性が向上する。
に示されるように、連続昇温溶出分別法(TREF)に
より求めた溶出温度−溶出量曲線において実質的にピー
クが複数個の特殊なエチレンの単独重合体または共重合
体であり、図2に示されるように、同連続昇温溶出分別
法(TREF)により求めた溶出温度−溶出量曲線にお
いて、実質的にピークを1個有する従来の典型的なメタ
ロセン系触媒によるエチレンの単独重合体または共重合
体とは明白に区別されるものである。
る。まず、試料を酸化防止剤(例えば、ブチルヒドロキ
シトルエン)を加えたODCBに試料濃度が0.05重
量%となるように加え、135℃で加熱溶解する。この
試料溶液5mlを、ガラスビーズを充填したカラムに注
入し、0.1℃/分の冷却速度で25℃まで冷却し、試
料をガラスビーズ表面に沈着する。次に、このカラムに
ODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を50℃
/hrの一定速度で昇温しながら、試料を順次溶出させ
る。この際、溶剤中に溶出する試料の濃度は、メチレン
の非対称伸縮振動の波数2925cm-1に対する吸収を
赤外検出機で測定することにより連続的に検出される。
この値から、溶液中のエチレン(共)重合体の濃度を定
量分析し、溶出温度と溶出速度の関係を求める。TRE
F分析によれば、極少量の試料で、温度変化に対する溶
出速度の変化を連続的に分析出来るため、分別法では検
出できない比較的細かいピークの検出が可能である。
布および組成分布が狭いため、機械的特性に優れ、ヒー
トシール性、耐熱ブロッキング性等に優れ、しかも耐熱
性の良い重合体である。
は、それぞれ前記のパラメーターを満足すれば触媒、製
造方法等に特に限定されるものではないが、好ましくは
少なくとも共役二重結合を持つ有機環状化合物と周期律
表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下にエチレ
ンとα−オレフィンを共重合させて得られる直鎖状のエ
チレン共重合体であることが望ましい。
は、特に以下のa1〜a4の化合物を混合して得られる
触媒で重合することが望ましい。 a1:一般式Me1R1 pR2 q(OR3)rX1 4-p-q-r で表
される化合物(式中Me1 ジルコニウム、チタン、ハフ
ニウムを示し、R1およびR3はそれぞれ炭素数1〜24
の炭化水素基、R2 は、2,4−ペンタンジオナト配位
子またはその誘導体、ベンゾイルメタナト配位子、ベン
ゾイルアセトナト配位子またはその誘導体、X1 はハロ
ゲン原子を示し、p、qおよびrはそれぞれ0≦p≦
4、0≦q≦4、0≦r≦4、0≦p+q+r≦4の範
囲を満たす整数である) a2:一般式Me2R4 m(OR5)nX2 z-m-n で表される
化合物(式中Me2 は周期律表第I〜III 族元素、R4
およびR5はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基、X2
はハロゲン原子または水素原子(ただし、X2が水素原
子の場合はMe2は周期律表第III 族元素の場合に限
る)を示し、zはMe2 の価数を示し、mおよびnはそ
れぞれ0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満たす整数であ
り、かつ、0≦m+n≦zである) a3:共役二重結合を持つ有機環状化合物 a4:Al−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
オキシ化合物および/またはホウ素化合物
の一般式Me1R1 pR2 q(OR3)rX1 4-p-q-r で表され
る化合物の式中、Me1 はジルコニウム、チタン、ハフ
ニウムを示し、これらの遷移金属の種類は限定されるも
のではなく、複数を用いることもできるが、共重合体の
耐候性の優れるジルコニウムが含まれることが特に好ま
しい。R1 およびR3はそれぞれ炭素数1〜24の炭化
水素基で、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましく
は1〜8である。具体的にはメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル基;
ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、
トリル基、キシリル基、メシチル基、インデニル基、ナ
フチル基などのアリール基;ベンジル基、トリチル基、
フェネチル基、スチリル基、ベンズヒドリル基、フェニ
ルブチル基、ネオフイル基などのアラルキル基などが挙
げられる。これらは分岐があってもよい。R2 は、2,
4−ペンタンジオナト配位子またはその誘導体、ベンゾ
イルメタナト配位子、ベンゾイルアセトナト配位子また
はその誘導体を示す。X1 はフッ素、ヨウ素、塩素およ
び臭素などのハロゲン原子を示す。pおよびqはそれぞ
れ、0≦p≦4、0≦q≦4、0≦r≦4、0≦p+q
+r≦4の範囲を満たすを整数である。
物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラエ
チルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テト
ラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロロ
ジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラブ
トキシジルコニウム、テトラブトキシチタン、テトラブ
トキシハフニウムなどが挙げられ、特にテトラプロポキ
シジルコニウム、テトラブトキシジルコニウムなどのZ
r(OR)4 化合物が好ましく、これらを2種以上混合
して用いても差し支えない。また、前記2,4−ペンタ
ンジオナト配位子またはその誘導体、ベンゾイルメタナ
ト配位子、ベンゾイルアセトナト配位子またはその誘導
体の具体例としては、テトラ(2,4−ペンタンジオナ
ト)ジルコニウム、トリ(2,4−ペンタンジオナト)
クロライドジルコニウム、ジ(2,4−ペンタンジオナ
ト)ジクロライドジルコニウム、(2,4−ペンタンジ
オナト)トリクロライドジルコニウム、ジ(2,4−ペ
ンタンジオナト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ
(2,4−ペンタンジオナト)ジ−n−プロポキサイド
ジルコニウム、ジ(2,4−ペンタンジオナト)ジ−n
−ブトキサイドジルコニウム、ジ(2,4−ペンタンジ
オナト)ジベンジルジルコニウム、ジ(2,4−ペンタ
ンジオナト)ジネオフイルジルコニウム、テトラ(ジベ
ンゾイルメタナト)ジルコニウム、ジ(ジベンゾイルメ
タナト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ(ジベンゾイ
ルメタナト)ジ−n−プロポキサイドジルコニウム、ジ
(ジベンゾイルメタナト)ジ−n−ブトキサイドジルコ
ニウム、ジ(ベンゾイルアセトナト)ジエトキサイドジ
ルコニウム、ジ(ベンゾイルアセトナト)ジ−n−プロ
ポキサイドジルコニウム、ジ(ベンゾイルアセトナト)
ジ−n−ブトキサイドジルコニウム等があげられる。
R5)nX2 z-m-n で表される化合物の式中Me2 は周期
律表第I〜III 族元素を示し、リチウム、ナトリウム、
カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ホウ素、
アルミニウムなどである。R4およびR5 はそれぞれ炭
素数1〜24の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜1
2、さらに好ましくは1〜8であり、具体的にはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基
などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニ
ル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル
基、インデニル基、ナフチル基などのアリール基;ベン
ジル基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、ベン
ズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフイル基などの
アラルキル基などが挙げられる。これらは分岐があって
もよい。X2 はフッ素、ヨウ素、塩素および臭素などの
ハロゲン原子または水素原子を示すものである。ただ
し、X2 が水素原子の場合はMe2 はホウ素、アルミニ
ウムなどに例示される周期律表第III 族元素の場合に限
るものである。また、zはMe2 の価数を示し、mおよ
びnはそれぞれ、0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満た
す整数であり、かつ、0≦m+n≦zである。
物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウムなど
の有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジエチ
ルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エチ
ルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム化合
物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合
物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機ボ
ロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリデシル
アルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチ
ルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセス
キクロライド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジ
エチルアルミニウムハイドライドなどの有機アルミニウ
ム化合物等の誘導体が挙げられる。
機環状化合物は、環状で共役二重結合を2個以上、好ま
しくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環を
1個または2個以上もち、全炭素数が4〜24、好まし
くは4〜12である環状炭化水素化合物;前記環状炭化
水素化合物が部分的に1〜6個の炭化水素残基(典型的
には、炭素数1〜12のアルキル基またはアラルキル
基)で置換された環状炭化水素化合物;共役二重結合を
2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜
3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4
〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素基を有
する有機ケイ素化合物;前記環状炭化水素基が部分的に
1〜6個の炭化水素残基またはアルカリ金属塩(ナトリ
ウムまたはリチウム塩)で置換された有機ケイ素化合物
が含まれる。特に好ましくは分子中のいずれかにシクロ
ペンタジエン構造をもつものが望ましい。
タジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリール
オキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物
がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは
2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用い
られる。
は、下記一般式で表示することができる。 ALSiR4-L ここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペン
タジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示
される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアル
キル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール
基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基
などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好まし
くは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1
≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
具体例として、シクロペンタジエン、メチルシクロペン
タジエン、エチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチ
ルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−イ
ンデン、4,7−ジメチルインデン、シクロヘプタトリ
エン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタテト
ラエン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレンのよ
うな炭素数5〜24のシクロポリエンまたは置換シクロ
ポリエン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビスシク
ロペンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエニル
シラン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシラ
ン、トリスインデニルシランなどが挙げられる。
変性有機アルミニウムオキシ化合物とは、アルキルアル
ミニウム化合物と水とを反応させることにより、通常ア
ルミノキサンと称される変性有機アルミニウムオキシ化
合物が得られ、分子中に通常1〜100個、好ましくは
1〜50個のAl−O−Al結合を含有する。また、変
性有機アルミニウムオキシ化合物は線状でも環状でもい
ずれでもよい。
性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族、芳香族
炭化水素が好ましい。水と有機アルミニウム化合物との
反応比(水/Alモル比)は通常0.25/1〜1.2
/1、好ましくは0.5/1〜1/1であることが望ま
しい。
ルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアルミニウム(トリ
エチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ
メチルアニリニウム(ジメチルアニリニウムテトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、ブチルアンモニウム
テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−
ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラ
(3,5ージフルオロフェニル)ボレート等が挙げられ
る。
用しても良いが、好ましくは無機担体および/または粒
子状ポリマー担体(a5)に担持させて使用することが
望ましい。該無機物担体および/または粒子状ポリマー
担体(a5)とは、炭素質物、金属、金属酸化物、金属
塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合物あるいは熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。該無機物担体
に用いることができる好適な金属としては、鉄、アルミ
ニウム、ニッケルなどが挙げられる。具体的には、Si
O2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3 、
CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混
合物が挙げられ、SiO2−Al2O3、SiO2−V
2O5、SiO2−TiO2、SiO2−V2O5、SiO2
−MgO、SiO2−Cr2O3等が挙げられる。これら
の中でもSiO2およびAl2O3 からなる群から選択さ
れた少なくとも1種の成分を主成分とするものが好まし
い。また、有機化合物としては、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂のいずれも使用でき、具体的には、粒子状のポリ
オレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリスチレン、ポ
リノルボルネン、各種天然高分子およびこれらの混合物
等が挙げられる。
マー担体は、このまま使用することもできるが、好まし
くは予備処理としてこれらの担体を有機アルミニウム化
合物やAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
化合物などに接触処理させた後に成分a5として用いる
こともできる。
製造方法は、前記触媒の存在下、実質的に溶媒の存在し
ない気相重合法、スラリー重合法、溶液重合法等で製造
され、実質的に酸素、水等を断った状態で、ブタン、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロ
ヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等
に例示される不活性炭化水素溶媒の存在下または不存在
下で製造される。重合条件は特に限定されないが、重合
温度は通常15〜350℃、好ましくは20〜200
℃、さらに好ましくは50〜110℃であり、重合圧力
は低中圧法の場合通常常圧〜70kg/cm2 G、好ま
しくは常圧〜20kg/cm2 Gであり、高圧法の場合
通常1500kg/cm2 G以下が望ましい。重合時間
は低中圧法の場合通常3分〜10時間、好ましくは5分
〜5時間程度が望ましい。高圧法の場合、通常1分〜3
0分、好ましくは2分〜20分程度が望ましい。また、
重合は一段重合法はもちろん、水素濃度、モノマー濃
度、重合圧力、重合温度、触媒等の重合条件が互いに異
なる2段階以上の多段重合法など特に限定されるもので
はない。
は、上述の触媒成分の中に塩素等のハロゲンを含まない
触媒を使用して製造することによりハロゲン濃度として
は多くとも10ppm以下、好ましくは5ppm以下、
さらに好ましくは実質的に含まない(ND:2ppm以
下)ものとすることが可能である。このような塩素等の
ハロゲンフリーのエチレン(共)重合体を用いることに
より、従来のような酸中和剤を使用する必要がなくな
り、化学的安定性、衛生性が優れ、特に食品用包装材料
や医療用等の分野において好適に活用されるバッグイン
ボックス内袋を提供することができる。
成物におけるラジカル重合法によって得られたエチレン
(共)重合体(B)(以下、エチレン(共)重合体
(B)と記す)としては、高圧ラジカル重合法による低
密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン・ビニルエス
テル共重合体、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体との共重合体などが挙げられる。エチレ
ン(共)重合体(B)を配合することによって、樹脂組
成物のメルトテンションが高くなり、耐ドローダウン性
が向上する。中でも、高圧ラジカル重合法による低密度
ポリエチレン(LDPE)が好適に用いられる。
が0.91〜0.94g/cm3 、好ましくは0.91
〜0.93g/cm3 、さらに好ましくは0.91〜
0.925g/cm3 の範囲である。この範囲であれ
ば、メルトテンションが適切な範囲となり、耐ドローダ
ウン性が向上する。また、MFRは0.1〜10g/1
0分、好ましくは0.1〜5g/10分、さらに好まし
くは0.1〜2g/10分の範囲である。この範囲であ
れば、メルトテンションが適切な範囲となり、耐ドロー
ダウン性が向上する。またメルトテンションは、2〜2
5g、好ましくは5〜25g、さらに好ましくは10〜
25gである。また、分子量分布Mw/Mnは、3.0
〜12、好ましくは4.0〜8.0である。メルトテン
ションは樹脂の弾性項目であり、上記の範囲であれば耐
ドローダウン性が良好となる。
高圧ラジカル重合法で製造されるエチレンを主成分とす
るプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニ
ル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン
酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエステ
ル単量体との共重合体である。中でも、特に好ましいも
のとしては、酢酸ビニルを挙げることができる。また、
エチレン50〜99.5重量%、ビニルエステル0.5
〜50重量%、他の共重合可能な不飽和単量体0〜4
9.5重量%からなる共重合体が好ましい。特に、ビニ
ルエステルの含有量は3〜30重量%、好ましくは5〜
25重量%の範囲である。エチレン・ビニルエステル共
重合体のMFRは、0.1〜10g/10分、好ましく
は0.1〜5g/10分、さらに好ましくは0.1〜2
g/10分でありの範囲であり、メルトテンションは、
5〜25g、好ましくは10〜25gである。
はその誘導体との共重合体としては、エチレン・(メ
タ)アクリル酸またはそのアルキルエステル共重合体が
挙げられ、これらのコモノマーとしては、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプ
ロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブ
チル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸シクロヘキ
シル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メ
タクリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、メタク
リル酸グリシジル等を挙げることができる。この中でも
特に好ましいものとして、(メタ)アクリル酸のメチ
ル、エチル等のアルキルエステルを挙げることができ
る。特に、(メタ)アクリル酸エステルの含有量は3〜
30重量%、好ましくは5〜25重量%の範囲である。
エチレンとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体
との共重合体のMFRは0.1〜10g/10分、好ま
しくは0.1〜5g/10分、さらに好ましくは0.1
〜2g/10分であり、メルトテンションは5〜25
g、好ましくは10〜25gである。
成物は、エチレン共重合体(A)80〜20重量%と、
エチレン(共)重合体(B)20〜80重量%からなる
ものであり、好ましくはエチレン共重合体(A)70〜
30重量%と、エチレン(共)重合体(B)30〜70
重量%、さらに好ましくはエチレン共重合体(A)60
〜40重量%と、エチレン(共)重合体(B)40〜6
0重量%からなるものである。エチレン共重合体(A)
が、20重量%未満では耐折曲性、耐衝撃性等の機械的
特性に劣り、80重量%を超えるとメルトテンションが
不足して耐ドローダウン性が悪化する。また、エチレン
(共)重合体(B)が、20重量%未満ではメルトテン
ションが不足して耐ドローダウン性が悪化し、80重量
%を超えると耐折曲性、耐衝撃性等の機械的特性が劣
る。
成物のメルトテンションは、7〜20gであり、さらに
好ましくは8〜18gである。メルトテンションが7〜
20gの範囲にあると、耐ドローダウン性が良好とな
る。
成物には、その特性を損なわない範囲で、(不)飽和脂
肪酸アミド、(不)飽和高級脂肪酸金属塩等の滑剤;シ
リカ、炭酸カルシウム、タルク、ゼオライト、炭酸マグ
ネシウム、アルキレンビス(不)飽和高級脂肪酸アミド
等の耐ブロッキング剤を添加することが可能である。し
かしながら、本発明のバッグインボックス内袋用樹脂組
成物は、耐熱ブロッキング性がたいへん優れていること
から、これら滑剤、耐ブロッキング剤を必ずしも添加す
る必要はなく、また、滑剤として(不)飽和高級脂肪酸
金属塩を添加しない場合、あるいは中和剤も添加する必
要がない。特に食品、医薬品用途では、衛生上の問題か
ら、これら滑剤、耐ブロッキング剤、中和剤は添加され
ないことが好ましい。
樹脂組成物には、その特性を損なわない範囲で、フェノ
ール系酸化防止剤および/またはリン系酸化防止剤を添
加することが可能であるが、本発明のバッグインボック
ス内袋用樹脂組成物は、成形時の温度が従来のものに比
べ低いことから、これら酸化防止剤を必ずしも添加する
必要はない。特に食品、医薬品用途では、衛生上の問題
から、これら酸化防止剤は添加されないことが好まし
い。
用樹脂組成物には、その特性を損なわない範囲で、防曇
剤、有機あるいは無機フィラー、帯電防止剤、有機ある
いは無機系顔料、紫外線防止剤、分散剤、核剤、発泡
剤、難燃剤、架橋剤などの公知の添加剤を添加すること
ができる。
法は、図4に示すように、双頭ダイを用いて押出機で溶
融された樹脂をダイス先端から押し出す方法等の通常の
成形法が適用され、特に限定されない。図4ないし図6
は、バッグインボックス内袋の製造方法の一例を示す図
である。本発明のバッグインボックス内袋用樹脂組成物
を押出機の双頭ダイ3,3より押し出してなる2枚のシ
ート状溶融膜4,4を真空成型用金型5,5に導入し、
該金型5,5をピンチした後、金型5,5内部を真空に
引いて成形し、次いで冷却することにより、バッグイン
ボックス内袋2を得ることができる。このときの成形温
度は、170〜210℃の範囲であり、好ましくは17
0〜195℃の範囲である。成形温度を下げることによ
り、成形サイクルが早められ、コストダウンとなる。製
品の厚さは、通常150〜1000μmのものが用いら
れるが、特に200〜750μmの範囲が好ましい。
明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるも
のではない。
ある。 [密度]JIS K6760に準拠した。 [MFR]JIS K6760に準拠した。 [Mw/Mn]GPC(ウォータース社製150C型)
を用い、溶媒として135℃のODCBを使用した。カ
ラムは東ソーのGMHHR−H(S)を使用した。 [TREF]カラムを140℃に保って試料を注入して
4℃/hrで25℃まで降温し、ポリマーをガラスビー
ズ上に沈着させた後、カラムを下記条件にて昇温して各
温度で溶出したポリマー濃度を赤外検出器で検出した。
(溶媒:ODCB、流速:1ml/min、昇温速度:
5℃/min、検出器:赤外分光器(波長3.42μ
m)、カラム:0.8cmφ×12cmL(ガラスビー
ズを充填)、試料濃度:1mg/ml) [塩素濃度]蛍光X線法により測定し、10ppm以上
の塩素が検出された場合はこれをもって分析値とした。
10ppmを下回った場合は、ダイアインスツルメンツ
(株)製TOX−100型塩素・硫黄分析装置にて測定
し、2ppm以下についてはNDとし、実質的には含ま
れないものとした。
を一定速度で延伸したときの応力をストレンゲージにて
測定することにより決定した。測定試料は造粒してペレ
ットにしたものを用い、東洋精機製作所製MT測定装置
を使用して測定した。使用するオリフィスは穴径2.0
9mmφ、長さ8mmであり、測定条件は樹脂温度19
0℃および230℃、押出速度20mm/分、巻取り速
度15m/分である。 [樹脂膜幅]Tダイ成形機(65mmφ)を使用し、ダ
イ幅650mm、リップ1.0mm、押出量40kg/
hrの条件で樹脂膜の幅(500mm下)を測定した。 [耐折曲強度]1mm厚×15mm幅の短冊状の試験片
を作製し、これを1kg荷重、折り曲げ角度135±5
゜(両側に折り曲げたときの最大折り曲げ角度280
゜)、折り曲げ速度175回/分の条件で折り曲げ、切
断までの回数を測定した。
下の通りである。エチレン共重合体(A)は次の方法で
重合した。 [固体触媒の調製]電磁誘導撹拌機を備えた触媒調製装
置に、窒素下で精製したトルエン1000ml,テトラ
エトキシジルコニウム(Zr(OEt)4 )22gおよ
びインデン74gを加え、90℃に保持しながらトリプ
ロピルアルミニウム100gを100分かけて滴下し、
その後、同温度で2時間反応させた。40℃に冷却した
後、メチルアルモキサンのトルエン溶液(濃度2.5m
mol/ml)を3200ml添加し2時間攪拌した。
次にあらかじめ450℃で5時間焼成処理したシリカ
(グレース社製、#952、表面積300m2 /g)2
000gを加え、室温で1時間撹拌の後、40℃で窒素
ブローおよび減圧乾燥を行い、流動性のよい固体触媒を
得た。
を用い、重合温度75℃、全圧20kgf/cm2Gでエ
チレンと1−ヘキセンの共重合を行った。前記固体触媒
を連続的に供給し、エチレン、1−ヘキセンおよび水素
を所定のモル比に保つように供給して重合を行った。
2.0:7.0 TREFピーク温度:58℃、88℃、96℃ (エチレン重合体(B)) 低密度ポリエチレン(LDPE) JF121N、日本ポリオレフィン(株)製 密度:0.922g/cm3 MRF:0.3g/10分 メルトテンション:18g
重合体(A)50重量%、低密度ポリエチレン(B)5
0重量%をヘンシェルミキサーで5分間混合後、40m
mφの押出機にて混練し、ペレット化してバッグインボ
ックス内袋用樹脂組成物を得た。得られたバッグインボ
ックス内袋用樹脂組成物、シートについて、評価を行っ
た。結果を表1に示す。次に、該樹脂組成物を押出機の
双頭ダイより押し出してシート状溶融膜とし、この2枚
のシート状溶融膜を真空成型用金型に導入し、該金型を
ピンチした後、金型内部を真空に引いて成形し、次いで
冷却して立方体の中空成形品(バッグインボックス内
袋)を得た。得られたバッグインボックス内袋を一部切
り取り、耐折曲強度の測定を行った。結果を表1に示
す。
ン共重合体(A)、低密度ポリエチレン(B)の配合比
を表1のように変更した以外は、実施例1と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
リエチレン50重量%、エチレン・酢酸ビニル共重合体
50重量%)を用いた以外は、実施例1と同様にペレッ
トおよびシートを作製し、評価を行った。結果を表1に
示す。得られたシートのメルトテンション、耐折曲強度
は、実施例1〜4のシートより劣っていた。
体のみを用いた以外は、実施例1と同様にペレットおよ
びシートを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
耐折曲強度が実施例より劣っていた。
ッグインボックス内袋用樹脂組成物にあっては、上述の
特定の要件を満足する直鎖状のエチレン共重合体(A)
を使用することにより耐折曲性、耐衝撃性等の機械的特
性を大幅に改良することができる。このため、バッグイ
ンボックス内袋の薄肉化が可能となり、バッグインボッ
クス内袋の重量を減らすことができ、コストダウンにも
つながる。さらにラジカル重合法により得られたエチレ
ン(共)重合体(B)を使用することにより、耐ドロー
ダウン性が向上し、成形加工性に優れる。このようなバ
ッグインボックス内袋用樹脂組成物は、中空成形、真空
成形により得られるバッグインボックス内袋に最適であ
る。
(A)が、少なくとも共役二重結合をもつ有機環状化合
物および周期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の
存在下で、エチレンとα−オレフィンとを共重合させる
ことにより得られた直鎖状のエチレン・α−オレフィン
共重合体である場合、さらに機械的特性、ヒートシール
性、耐熱ブロッキング性、耐熱性等に優れたバッグイン
ボックス内袋用樹脂組成物を得ることができる。
(A)中のハロゲン濃度が10ppm以下である場合、
化学的安定性、衛生性が優れ、特に食品用包装材料や医
療用等の分野において好適に活用されるバッグインボッ
クス内袋用樹脂組成物を提供することができる。
エチレン(共)重合体(B)として、密度が0.915
〜0.925g/cm3 、メルトフローレートが0.2
〜0.5g/10分、メルトテンションが5〜25gの
低密度ポリエチレン(LDPE)を使用した場合は、さ
らに耐ドローダウン性、成形加工性を向上させることが
できる。
は、本発明のバッグインボックス内袋用樹脂組成物から
なるので、耐折曲性、耐衝撃性等の機械的特性や、成形
加工性に優れたものとなる。
REF曲線を示すグラフである。
示すグラフである。
る。
の手順の一例を示す概略図である。
の手順の一例を示す概略図である。
の手順の一例を示す概略図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記(ア)〜(カ)の要件を満足する直
鎖状のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)80〜
20重量%と、ラジカル重合法により得られたエチレン
(共)重合体(B)20〜80重量%とからなり、メル
トテンションが7〜20gであることを特徴とするバッ
グインボックス内袋用樹脂組成物。 (ア)密度が0.86〜0.94g/cm3 (イ)メルトフローレートが0.05〜30g/10分 (ウ)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (エ)組成分布パラメータCbが2.00以下 (オ)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分量X(重量%)と密度d及びメルトフローレ
ート(MFR)が次の関係を満足すること (a)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 (b)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
2+2.0 (カ)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること - 【請求項2】 前記直鎖状のエチレン・α−オレフィン
共重合体(A)が、少なくとも共役二重結合をもつ有機
環状化合物および周期律表第IV族の遷移金属化合物を含
む触媒の存在下で、エチレンとα−オレフィンとを共重
合させることにより得られた直鎖状のエチレン・α−オ
レフィン共重合体であることを特徴とする請求項1記載
のバッグインボックス内袋用樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記直鎖状のエチレン・α−オレフィン
共重合体(A)中のハロゲン濃度が、10ppm以下で
あることを特徴とする請求項1または請求項2記載のバ
ッグインボックス内袋用樹脂組成物。 - 【請求項4】 ラジカル重合法により得られたエチレン
(共)重合体(B)は、密度が0.91〜0.94g/
cm3 、メルトフローレートが0.1〜10g/10
分、メルトテンションが5〜25gの低密度ポリエチレ
ン(LDPE)であることを特徴とする請求項1ないし
3いずれか一項に記載のバッグインボックス内袋用樹脂
組成物。 - 【請求項5】 請求項1ないし4いずれかのバッグイン
ボックス内袋用樹脂組成物を押出機の双頭ダイより押し
出してなる2枚のシート状溶融膜を真空成型用金型に導
入し、該金型をピンチした後、金型内部を真空に引いて
成形することを特徴とするバッグインボックス内袋の製
造方法。 - 【請求項6】 請求項5のバッグインボックス内袋の製
造方法から成形されたことを特徴とするバッグインボッ
クス内袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14244099A JP4310377B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | バッグインボックス内袋およびバッグインボックス内袋の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14244099A JP4310377B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | バッグインボックス内袋およびバッグインボックス内袋の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000327860A true JP2000327860A (ja) | 2000-11-28 |
JP4310377B2 JP4310377B2 (ja) | 2009-08-05 |
Family
ID=15315373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14244099A Expired - Lifetime JP4310377B2 (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | バッグインボックス内袋およびバッグインボックス内袋の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4310377B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003031512A1 (fr) * | 2001-09-26 | 2003-04-17 | Japan Polyolefins Co., Ltd. | Materiau de resine polyolefinique, produit stratifie le comportant, son procede de production et objet moule ainsi produit |
KR100901632B1 (ko) | 2008-04-01 | 2009-06-08 | 호남석유화학 주식회사 | 용기 뚜껑 제조용 폴리에틸렌 수지 조성물 |
JP2012207151A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリエチレン樹脂組成物および容器 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5765907B2 (ja) | 2009-11-09 | 2015-08-19 | 株式会社フェローテック | 磁性部材および電子部品 |
-
1999
- 1999-05-21 JP JP14244099A patent/JP4310377B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003031512A1 (fr) * | 2001-09-26 | 2003-04-17 | Japan Polyolefins Co., Ltd. | Materiau de resine polyolefinique, produit stratifie le comportant, son procede de production et objet moule ainsi produit |
KR100901632B1 (ko) | 2008-04-01 | 2009-06-08 | 호남석유화학 주식회사 | 용기 뚜껑 제조용 폴리에틸렌 수지 조성물 |
JP2012207151A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリエチレン樹脂組成物および容器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4310377B2 (ja) | 2009-08-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0681592A1 (en) | Ethylene interpolymerizations | |
JPH11335499A (ja) | プロペンの重合体及びその製造方法、並びにその使用方法 | |
JP2001064426A (ja) | 多孔質フィルムおよびその製法 | |
JP2001342306A (ja) | クリーン成形体およびその製造方法 | |
JP2002003661A (ja) | ポリエチレン樹脂組成物、そのフィルム、多孔フィルム、成形体、および多孔フィルムの製造方法 | |
JP2000072824A (ja) | エチレン・α−オレフィン共重合体、その組成物およびそれらのフィルム | |
JP3365683B2 (ja) | エチレン系共重合体組成物 | |
JP2000239405A (ja) | エチレン(共)重合体の配向フィルムおよびその製造方法 | |
JPH0931264A (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物およびその組成物からなる容器 | |
JP4310377B2 (ja) | バッグインボックス内袋およびバッグインボックス内袋の製造方法 | |
JP3547533B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂シート | |
JP3660067B2 (ja) | ポリエチレン組成物 | |
JP3387992B2 (ja) | エチレン系共重合体組成物 | |
JP3539801B2 (ja) | エチレン・α−オレフィン共重合体 | |
JP2000326463A (ja) | バッグインボックス内袋用フィルムおよび該フィルムを用いたバッグインボックス内袋 | |
JP2001226496A (ja) | ポリエチレン樹脂シートおよびその製造方法 | |
JP3539803B2 (ja) | エチレン・α−オレフィン共重合体フィルム | |
JP3686725B2 (ja) | ポリエチレン組成物および容器 | |
JP4023859B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂組成物 | |
JP2003276134A (ja) | 易引裂性多層シーラントフィルム | |
JP3742157B2 (ja) | インフレーションフィルムおよび該フィルムの製造方法 | |
JP2000026669A (ja) | 樹脂組成物ならびにその樹脂組成物からなるフィルム 及び該フィルムの製造方法 | |
JP3561562B2 (ja) | ポリエチレン組成物 | |
JPH1077370A (ja) | ポリエチレン組成物 | |
JPH10264246A (ja) | インフレーションフィルムおよび該フィルムの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080212 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080414 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080924 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090210 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090220 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20090306 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090306 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120522 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150522 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |