JP2000326506A - アクチュエータ、インクジェット式記録ヘッド及びインクジェットプリンタ - Google Patents

アクチュエータ、インクジェット式記録ヘッド及びインクジェットプリンタ

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JP2000326506A
JP2000326506A JP11136065A JP13606599A JP2000326506A JP 2000326506 A JP2000326506 A JP 2000326506A JP 11136065 A JP11136065 A JP 11136065A JP 13606599 A JP13606599 A JP 13606599A JP 2000326506 A JP2000326506 A JP 2000326506A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の圧電アクチュエータよりも変位量が大
きく、駆動特性に優れたアクチュエータを提供する。 【解決手段】 本発明のアクチュエータ(13)は、相
転移膜(9)、上部電極(82)、下部電極(81)及
び発熱体(6)を備えている。かかる相転移膜(9)
は、上部電極(82)と下部電極(81)間に印可され
た電界によって膜内部に応力が生じ、当該応力に起因し
て結晶構造が相転移することで歪みを生じる薄膜であ
る。発熱体(6)は相転移膜をキュリー点T付近の温
度Tに調整する。このような構成によれば、相転移膜
(9)をキュリー点付近に温度調整し、電界を印可する
と、相転移膜(9)には応力が掛かる。相転移膜に引っ
張り応力が掛かるように構成すれば、キュリー点は高温
側へシフトする。この結果、相転移膜は結晶構造が相転
移し、歪みを生じる。かかる歪みによってアクチュエー
タを実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結晶構造の相転移に
起因する薄膜の体積変化を利用してアクチュエータ(ac
tuator)を構成する技術に係わる。特に、オンデマンド
方式のインクジェット式記録ヘッドに好適なアクチュエ
ータの構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】オンデマンド方式のインクジェット式記
録ヘッドは、一般的に、多数の個別インク通路(インク
キャビティ、インク溜り等)が形成された加圧室基板
と、インク通路を覆うようにヘッド基台に取付けた振動
板膜と、振動板膜の個別インク通路上に対応して被着形
成された圧電アクチュエータ(圧電体素子)を備えて構
成されている。圧電アクチュエータはインクジェット式
記録ヘッドのインク吐出駆動源として機能する電気機械
変換素子であり、チタン酸ジルコン酸鉛、ジルコニウム
酸鉛、チタン酸鉛ランタン、ジルコン酸チタン酸鉛ラン
タン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛等
の圧電性セラミックスを主成分とする。中心対称性を持
たない結晶点群に属する物質、特に、ペロブスカイト結
晶構造を有する圧電性セラミックスはこの作用を顕著に
示すものが多いため、圧電アクチュエータに用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、チタン酸バ
リウム、ジルコン酸鉛等は圧力や温度条件に応じて相転
移を示すことが知られている。このような相転移膜の体
積歪みと縦歪みには下式に示す関係がある。
【0004】 V+ΔV=a(1+ε)・a(1−νε)・a(1−νε) =a{1+(1−2ν)ε+(ν−2ν)ε+νε} ≒a{1+(1−2ν)ε} ここで、Vは相転移膜の単位格子の体積であり、aは結
晶系(立方晶系)の一辺の長さである。このため、V=
の関係を満たす。εは縦方向の歪みであり、νはポ
アソン比である。ε、ε≪1であるから上式のε
項、ε項を無視すると、体積歪み(ΔV/V)と縦歪
み(ε)の間には、ΔV/V=(1−2ν)εの関係が
ある。相転移に伴う体積歪みは0.3%〜0.4%程度
であるから、体積歪みを効率良く縦歪みに変換したとす
ると、縦歪みは0.75%〜1.0%程度になる(但
し、νを0.3程度で計算)。圧電体膜の逆圧電効果で
得られる縦歪みはせいぜい0.4%程度であるから、相
転移膜の変位量は圧電体膜の変位量を大きく上回る。こ
のため、インク吐出駆動源として相転移膜を利用したア
クチュエータを用いることで、従来よりもインク吐出特
性に優れたインクジェット式記録ヘッドを提供すること
ができると考えられる。
【0005】また、圧電性セラミックスには鉛を含有し
ているものが多く、自然環境への影響等を考慮すると鉛
を含有していない材料でアクチュエータを実現すること
が望まれる。
【0006】そこで、本発明は従来の圧電アクチュエー
タよりも変位量が大きく、駆動特性に優れたアクチュエ
ータ、インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット
プリンタを提供することを課題とする。更には、鉛を含
有しない材料でアクチュエータを実現することを課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するべ
く、本発明のアクチュエータは電極、相転移膜及び発熱
体を備える。かかる相転移膜は、電極によって印可され
た電界によって膜内部に応力が生じ、当該応力に起因し
て結晶構造が相転移(強誘電的相転移)することで歪み
を生じる薄膜である。発熱体は相転移膜をキュリー点T
付近の温度Tに調整する。このような構成によれば、
相転移膜をキュリー点付近に温度調整し、電界を印可す
ると、相転移膜には応力が掛かる。相転移膜に引っ張り
応力が掛かるように構成すれば、キュリー点は高温側へ
シフトし、圧縮応力が掛かるように構成すれば、キュリ
ー点は低温側へシフトする。この結果、相転移膜は結晶
構造が相転移し、歪みを生じる。かかる歪みによってア
クチュエータを実現できる。
【0008】ここで、相転移とは、多形(polymorphis
m)のことをいい、化学組成が同一で結晶構造が異なる
現象をいう。同質多形、同質異形、同質多像ともいう。
多形の原因は主に温度、圧力等の物理的化学的条件によ
る。
【0009】好ましくは、相転移膜の歪み方向(最大歪
み方向)を、膜厚方向に概略一致するように構成する。
かかる構成によれば、相転移膜の体積変化は効率良く縦
歪みに変換できるため、従来の圧電アクチュエータより
も大きな変位を得ることができる。
【0010】また、相転移膜の歪み方向(最大歪み方
向)を、膜面方向(膜厚方向に直交する方向)に概略一
致させるように構成してもよい。かかる構成によれば、
後述するように、簡易な駆動制御信号でいわゆる“引き
打ち”を実現できる。
【0011】発熱体は、相転移膜の温度Tを、T−1
0≦T≦T−5の温度範囲、或いは、T+5≦T≦
+10の温度範囲に調整することが好ましい。相転
移膜の温度をキュリー点付近に調整することで電界によ
る相転移膜の歪み制御(相転移制御)を容易にできる。
また、かかる構成により低電圧でアクチュエータを駆動
できるため、消費電力を抑えることができる。
【0012】相転移膜のキュリー点Tは、50℃以上
90℃以下の温度範囲であることが好ましい。キュリー
点Tが必要以上に高温であるとインク特性に悪影響を
及ぼす可能性があるためである。多成分系から構成され
る相転移膜はかかる温度範囲にキュリー点Tをもつた
め、本発明に好適である。
【0013】相転移膜の組成は、チタン酸バリウム、ジ
ルコニウム酸鉛、チタン酸バリウム・ストロンチウム、
チタン酸バリウム・スズのうち何れかが好適である。か
かる構成によれば、鉛を含む材料を使用しなくてもアク
チュエータを実現できるため、環境に対する悪影響を極
力低減することができる。発熱体は、ジュール熱により
発熱する薄膜抵抗体が好適である。かかる薄膜抵抗体は
公知の薄膜プロセスで成膜することができる。
【0014】本発明のインクジェット式記録ヘッドは、
加圧室を複数備えた加圧室基板と、加圧室に対応して設
けられた本発明のアクチュエータと、を備える。好まし
くは、加圧室とアクチュエータの間に振動板膜を介在さ
せる。
【0015】本発明のインクジェットプリンタは、本発
明のインクジェット式記録ヘッドを備えている。更に
は、略台形状の電圧変化特性を有する駆動信号で本発明
のアクチュエータを駆動する制御回路(インク吐出制御
回路)を備える。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、各図を参照して本実施の形
態について説明する。図1にインクジェットプリンタの
構成図を示す。インクジェットプリンタは、主にインク
ジェット式記録ヘッド100、本体102、トレイ10
3、ヘッド駆動機構106を備えて構成されている。イ
ンクジェット式記録ヘッド100は、イエロー、マゼン
ダ、シアン、ブラックの計4色のインクカートリッジ1
01を備えており、フルカラー印刷が可能なように構成
されている。また、このインクジェットプリンタは、内
部にイメージ生成部、ワークメモリ、プリントエンジン
部等を備えている。イメージ生成部等は図示していない
が、専用のコントローラボード等で構成されている。イ
メージ生成部は外部から供給された印刷ジョブデータを
ワークメモリにバッファリングし、ラスタイメージデー
タを生成する。プリントエンジン部はラスタイメージデ
ータを基に、インクジェット式記録ヘッド100のイン
ク吐出タイミング、及び、ヘッド駆動機構106の走査
を制御し、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処
理等を実現する。また、本体102は背面にトレイ10
3を備えるとともに、その内部にオートシードフィーダ
(自動連続給紙機構)105を備え、記録用紙107を
自動的に送り出し、正面の排出口104から記録用紙1
07を排紙する。記録用紙107として、普通紙、専用
紙、推奨OHPシート、光沢紙、光沢フィルム、レベル
シート、官製葉書等が利用できる。
【0017】次に、インクジェット式記録ヘッドの分解
斜視図を図2に示す。ここではインクの共通通路が加圧
室基板内に設けられるタイプを示す。同図に示すよう
に、インクジェット式記録ヘッドは加圧室基板1、ノズ
ルプレート2及び基体3から構成される。加圧室基板1
はシリコン単結晶基板がエッチング加工された後、各々
に分離される。加圧室基板1には複数の短冊状の加圧室
10が設けられ、全ての加圧室10にインクを供給する
ための共通通路12を備える。加圧室10の間は側壁1
1により隔てられている。加圧室基板1の基体3側には
インク吐出駆動源としてアクチュエータが設けられてい
る。また、各アクチュエータからの配線はフレキシブル
ケーブルである配線基板4に収束され、インク吐出制御
回路(図示せず)に接続される。インク吐出制御回路は
プリントエンジン部により制御され、所定の駆動信号で
アクチュエータを駆動する。駆動信号の詳細については
後述する。
【0018】ノズルプレート2は加圧室基板1に貼り合
わされる。ノズルプレート2における加圧室10の対応
する位置にはインク滴を吐出するためのノズル21が形
成されている。ノズル21間のピッチは印刷精度に応じ
て適宜設定される。例えば、1440dpi×720d
piの解像度を設定すると、ノズル径は極細になるた
め、超微少のインクドットにより高精細な印字が可能に
なる。各色のノズル数は、カラー印字精度に応じて定め
られ、例えば、黒色32ノズル、カラー各色32ノズル
等が設定される。基体3はプラスチック等で形成されて
おり、加圧室基板1の取付台となる。
【0019】インクジェット式記録ヘッドの主要部の断
面図を図3に示す。加圧室基板1には加圧室10がエッ
チング加工により形成されている。加圧室10の上面に
は振動板膜5を介してアクチュエータ13が形成されて
いる。アクチュエータ13は発熱体6、層間絶縁膜7、
下部電極81、相転移膜9及び上部電極82を備えて構
成されている。振動板膜5はアクチュエータ13の振動
を加圧室10に伝達する役割を担う薄膜である。振動板
膜5は加圧室10内のインク圧を瞬時に高めることでイ
ンク滴をノズル21から吐出する。発熱体6は電流の印
加等によって発熱し、後述する相転移膜9を適当な温度
範囲に設定する役割を担う薄膜抵抗体である。薄膜抵抗
体は窒化タンタル、酸化ルビジウム、酸化錫、ニクロム
合金等で構成される。層間絶縁膜7は発熱体6と後述す
る下部電極81を電気的に分離する役割を担う薄膜であ
る。同図に図示してないが、上部電極82、相転移膜9
及び表面に露出している下部電極81の全面を覆うよう
にパッシベーション膜で被覆してもよい。パッシベーシ
ョン膜としてフッ素樹脂、シリコン酸化膜、エポキシ樹
脂等が好適である。
【0020】同図に示すアクチュエータ13は、膜内部
に生じる応力(引張り応力又は圧縮応力)に起因して結
晶構造が相転移する薄膜、例えば、チタン酸バリウム
(BaTiO)、ジルコニウム酸鉛(PbZr
)、チタン酸バリウム・ストロンチウム((Ba,
Sr)TiO)、チタン酸バリウム・スズ(Ba(T
i,Sn)O)等を相転移膜9として備えている。相
転移膜9の種類としては、例えば、正方晶系から菱面体
晶系へ(或は菱面体晶系から正方晶系へ)、又は、菱面
体晶系或いは正晶系から立方晶系へ(或は立方晶系から
菱面体晶系若しくは正晶系へ)転移する薄膜を用いるこ
とができる。特に、後者の相転移は強誘電体と常誘電体
間の相転移に相当する。また、キュリー点を境に存在す
る強誘電相(ferroelectric phase)と常誘電相(para
electric phase)の間で相転移する強誘電体も使用す
ることができる。
【0021】ここで、本明細書における膜応力の定義を
する。薄い基板に膜が成膜されると、基板には膜応力に
よる反りが現れるのが一般的である。この反りの基板に
対する方向により引張り応力と圧縮応力を区別する。例
えば、図9(A)に示すように、基板が膜を内側にして
反る場合を膜内に引張り応力(T応力)が存在すると定
義し、同図(B)に示すように、基板が膜を外側にして
反る場合を膜内に圧縮応力(C応力)が存在すると定義
する。基板を加圧室に喩えると、膜に引張り応力が存在
する場合には膜は加圧室を加圧する方向に反り、膜に圧
縮応力が存在する場合には膜は加圧室を減圧する方向に
反ることになる。以上の定義は、“薄膜の力学的特性評
価技術(株)リアライズ社 第218頁〜219頁 平
成4年3月19日発行”に基づいている。
【0022】本発明のアクチュエータ13の駆動方法に
ついて図5を参照して説明する。同図は相転移膜9の比
誘電率の温度特性を示している。縦軸は比誘電率
(ε)、横軸は温度(T)を表している。同図(A)に
示す曲線15は膜内部に応力が存在しない状態での相転
移膜9の比誘電率対温度特性曲線であり、曲線16は膜
内部に引張り応力が存在する場合の比誘電率対温度特性
曲線である。比誘電率対温度特性曲線15のキュリー点
はTであり、比誘電率対温度特性曲線16のキュリー
点はT´である。相転移膜9のキュリー点は50℃〜
90℃の範囲にあるものが好ましい。キュリー点が必要
以上に高温であると、相転移膜9の温度制御の際に加圧
室10内のインクの特性が劣化する等の問題が生じるた
めである。多成分系の相転移膜9を選ぶと、キュリー点
が比較的低温になる特性を備えているため好ましい。ア
クチュエータ13を駆動する際にまず、発熱体6を加熱
し、相転移膜9の温度を制御温度Tに設定する。制御
温度Tは、 T+5≦T≦T+10 の条件を満たすことが好ましい。制御温度Tをキュリ
ー点T付近に設定することで以降の相転移膜9の電界
制御が容易になる。次に、相転移膜9に電圧を印加する
と、相転移膜9の膜面方向(膜厚方向と垂直方向)に引
張り応力が生じ、振動板膜5は加圧室10を加圧する方
向に撓む。引張り応力の存在下ではキュリー点は高温度
側にシフトするため、相転移膜9の比誘電率対温度特性
曲線は曲線15(点線)から曲線16(実線)にシフト
する。すると、相転移層9は立方晶系から正方晶系へと
相転移する。正方晶系の結晶構造が(001)配向する
ように配向処理をすることで相転移膜9は膜厚方向に延
びる向きに歪みが生じる。振動板膜5はさらに引張り応
力を受けるので加圧室10側へより多く変位する。相転
移膜9の体積変化は効率良く縦歪みに変換できるため、
従来の圧電アクチュエータよりも大きな変位を得ること
ができる。
【0023】一方、正方晶系の結晶構造が(100)配
向するように配向処理をすることで、いわゆる“引き打
ち”を実現することができる。“引き打ち”とは、イン
ク滴を吐出する前に一旦加圧室を減圧する方向に振動板
膜を変位させ、次の瞬間に加圧室を加圧してインク滴を
吐出することをいう。従来の圧電アクチュエータで“引
き打ち”を実現するためには、図6(C)に示す駆動波
形で圧電アクチュエータを駆動していた。圧電アクチュ
エータの“引き打ち”動作を図8と併せて説明する。同
図に示すように、圧電アクチュエータ14は上部電極8
5と下部電極83に挟持固定される圧電体膜84を備え
て構成されている。また、加圧室内にはインク66が充
填されている。時刻0≦T≦Tでは、圧電アクチュエ
ータ14にオフセット電圧Vが印加されており、振動
板膜5は微少距離dxだけ変位した位置でインク吐出の
待機状態になっている(図8(A))。インク吐出の直
前、即ち、時刻T≦T≦Tでは、圧電アクチュエー
タ14に印加される電圧を0Vにまで減少させ、加圧室
内の圧力を瞬時に低下させる。このステップにより、振
動板膜5は元の位置に戻り、変位量は0になる。このと
きノズル21近傍にはメニスカス61が形成される(同
図(B))。時刻T≦T≦Tでは、印加電圧をV
まで瞬時に上昇させることで、圧電アクチュエータ14
は膜厚方向に延びる。すると、振動板膜5は引張り応力
により、加圧室側に撓み、インク滴62を吐出する(同
図(C))。時刻T≦T≦Tにおいて圧電アクチュ
エータ14の印加電圧Vを保持した後、時刻T≦T
≦Tにおいて再び印加電圧をオフセット電圧Vに戻
す。
【0024】次に、簡単な駆動波形で“引き打ち”を容
易に実現する本実施の形態のアクチュエータの駆動方法
について図6(A)及び図7を参照して説明する。時刻
T≦Tにおいてはアクチュエータ13には電圧が印加
されておらず、インク吐出待機時にある(図7
(A))。加圧室10内にはインク70が充填されてい
る。このとき、前述したように、相転移膜9の温度を上
記Tに設定しておく。時刻T ≦T≦Tにおいて印
加電圧を0からVまで上昇させると、相転移膜9には
膜面方向に引張り応力が生じ、振動板膜5は加圧室10
側へ撓む(同図(B))。さらに印加電圧を上昇させる
と、時刻T≦T≦Tにおいて、相転移膜9は立方晶
系から正方晶系へと相転移する。正方晶系の結晶構造が
(100)配向するように配向処理されているため、相
転移膜9は膜厚方向に縮む向き(膜面方向に延びる向
き)に歪みが生じる。この結果、相転移膜9には膜面方
向に圧縮応力が掛かり、振動板膜5は加圧室10を減圧
する方向に撓む(同図(C))。このとき、ノズル21
にメニスカス71が形成される。時刻T≦T≦T
おいて、印加電圧を0にすると、振動板膜5等に掛かっ
ている圧縮応力が開放され、振動板膜5は元の状態に戻
る(同図(D))。このとき加圧室10内のインク圧は
瞬時に高められ、ノズル21からインク滴72が吐出す
る。
【0025】このように、本実施の形態のアクチュエー
タによれば、“引き打ち”のような複雑な制御を略台形
状の電圧変化特性を有する駆動信号で実現することがで
きる。このため、制御回路の部品点数を減少させること
ができ、インクジェットプリンタの製造コストを下げる
ことができる。また、従来のようにインク吐出の待機時
にオフセット電圧を印加する必要はないため、アクチュ
エータの寿命が短くなる問題を解消できる。また、従来
の圧電アクチュエータの電気的特性(例えば、容量、絶
縁性等)の変化が制御回路に与える影響を考慮する必要
が無く、回路設計が容易になる。また、従来のようにア
クチュエータの電気的特性の変化が無いため、安定した
インク吐出特性を得ることができる。
【0026】以上の説明においては相転移膜9の制御温
度をキュリー点以上に設定したが、制御温度をキュリー
点以下に設定しても、アクチュエータ13は上記と同様
の動作特性を示す。図5(B)は相転移膜9の比誘電率
対温度特性曲線を示しており、曲線17(点線)は膜内
部に応力が掛かっている状態の比誘電率対温度特性曲線
であり、曲線18(実線)は膜内部に応力が掛かってい
ない状態の比誘電率対温度特性曲線である。曲線17の
キュリー点はTであり、曲線18のキュリー点は
′である。アクチュエータ13を駆動するには、ま
ず、発熱体6の温度を調整し、相転移膜9の温度を制御
温度Tに設定する。制御温度Tは、 T−10≦T≦T−5 の条件を満たすことが好ましい。制御温度Tをキュリ
ー点T付近に設定することで相転移膜9の電界制御が
容易になる。相転移膜9の温度を上記の範囲に設定した
場合のアクチュエータ13の駆動方法を図6(B)及び
図7(B)〜同図(D)を参照して説明する。時刻T≦
においてアクチュエータ13はインク吐出待機状態
にあり、相転移膜9には一定電圧Vが印可されたまま
の状態にある。このとき相転移膜9は膜面方向に引張り
応力が生じており、振動板膜5は加圧室10を加圧する
方向に撓んだ状態になっている(図7(B))。インク
滴を吐出するとき、時刻T≦T≦Tにおいて印可電
圧をVからVへ減少させることで、相転移膜9に生
じていた引っ張り応力は解除され、圧縮応力側へシフト
する。圧縮応力の存在下ではキュリー点は低温度側にシ
フトするため、相転移膜9の比誘電率対温度特性曲線は
曲線17(点線)から曲線18(実線)にシフトする。
すると、相転移層9は正方晶系から立方晶系へと相転移
する。正方晶系の結晶構造が(001)配向するように
配向処理をすることで、相転移膜9には膜厚方向に縮む
向き(膜面方向に延びる向き)に歪みが生じ、振動板膜
5は加圧室10を減圧する方向に撓む(同図(C))。
すると、次の瞬間、時刻T≦T≦Tにおいて振動板
膜5は加圧室10を加圧する方向に撓み、インク滴を吐
出する(同図(D))。時刻T≦T≦Tにおいて印
可電圧を0からVに戻すことで、再びインク吐出待機
状態に復帰する。
【0027】尚、上記の場合において、正方晶系の結晶
構造が(100)配向するように配向処理をすれば、相
転移膜9には膜厚方向に延びる向きに歪みが生じ、振動
板膜5は加圧室10を加圧する方向に撓むため、通常の
インク吐出動作をすることができる。また、相転移膜9
を複数に分割することで、吐出されるインク滴の速度、
重量等を調整することができる。また、本発明のアクチ
ュエータはインクジェット式記録ヘッドのインク吐出駆
動源の他に、マイクロポンプ、マイクロスイッチ等の各
種精密機器のアクチュエータとして使用することもでき
る。
【0028】次に、図4を参照してインクジェット式記
録ヘッドの製造プロセスについて説明する。まず、同図
(A)に示すように、加圧室基板1に振動板膜5、発熱
体6、層間絶縁膜7、下部電極81、相転移膜9及び上
部電極82を成膜する。加圧室基板として、例えば、直
径100mm、厚さ220μmのシリコン単結晶基板を
用いる。振動板膜5は、例えば、1100℃の炉の中
で、乾燥酸素を流して22時間程度熱酸化させ、約1μ
mの膜厚の熱酸化膜とすることで成膜する。或いは、1
100℃の炉の中で、水蒸気を含む酸素を流して5時間
程度熱酸化させ、約1μmの膜厚の熱酸化膜を形成して
もよい。その他、CVD法等の成膜法を適宜選択して成
膜してもよい。振動板膜5として、二酸化珪素膜に限ら
れず、酸化ジルコニウム膜、酸化タンタル膜、窒化シリ
コン膜、酸化アルミニウム膜でもよい。次に、発熱体6
として例えば薄膜抵抗体を成膜する。窒化タンタルを成
膜する場合は、タンタルをターゲットとし、窒素ガスの
導入による反応性スパッタリング法等を適用できる。ニ
クロム金属皮膜を成膜する場合は、真空蒸着法を適用で
きる。次に、層間絶縁膜7を成膜する。層間絶縁膜7と
して二酸化珪素膜等の上述した絶縁膜を成膜すればよ
い。下部電極81は、白金、金又はアルミニウム等の導
電性物質をターゲットとして層間絶縁膜7の全面にスパ
ッタ成膜する。膜厚は0.3μm程度とする。この場
合、下部電極81と層間絶縁膜7間の密着力を高めるた
めに、極薄のチタン、クロム等を中間層として介在させ
てもよい。
【0029】次に、下部電極81上に相転移膜9を成膜
する。本例では、チタン酸バリウムをMOD法で成膜す
る方法を説明する。まず、相転移膜8の前駆体となるゾ
ルを調整する。酢酸バリウム(Ba(CHCOOH)
)を酢酸に溶解させた溶液と、テトライソプロポキシ
チタン(Ti(O−i−C)をブトキシエタ
ノールに溶解させた溶液とを混合し、溶質濃度を1M、
BaとTiのモル比を1:1としたゾルを調整する。こ
のゾルを1500rpmで0.1μmの厚さにスピンコ
ーティングし、400℃の温度環境下で脱脂する。この
工程を5回繰り返し、膜厚0.5μmのゲルとする。最
後にRTA(Rapid Thermal Annealing)で結晶化す
る。この処理は650℃で5分、又は、900℃で1分
とする。以上の工程を経て下部電極81上に膜厚0.5
μmの相転移膜9が成膜される。次に、相転移膜9上に
白金をスパッタ成膜して上部電極82を得る。
【0030】次に、同図(B)に示すように、上部電極
82上にレジストをスピンコートし、加圧室が形成され
るべき位置に合わせて露光・現像してパターニングす
る。残ったレジストをマスクとして上部電極82及び相
転移膜9をエッチングしてアクチュエータ13を形成す
る。次に、同図(C)に示すように、加圧室が形成され
るべき位置に合わせてエッチングマスク(図示せず)を
施し、平行平板型反応性イオンエッチング等の活性気体
を用いたドライエッチング、或は、5重量%〜40重量
%の水酸化カリウム水溶液等の高濃度アルカリ水溶液に
よるウエットエッチングで加圧室10を形成する。エッ
チングされずに残った部分は側壁11となる。同図
(D)に示すように、樹脂等を用いてノズルプレート2
を加圧室基板1に接合する。このとき、各ノズル21が
加圧室10の各々の空間に対応して配置されるよう位置
合せする。ノズルプレート2を接合した加圧室基板1を
基体3に取り付ければ、インクジェット式記録ヘッドが
完成する。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、相転移膜の温度をキュ
リー点付近に設定し、電界を印可することで相転移膜を
相転移させ、このときの歪みを利用してアクチュエータ
を駆動するため、従来の圧電アクチュエータよりも大き
な変位を得ることができる。また、相転移膜の歪み方向
を膜面方向になるように配向処理すれば、簡単な駆動信
号波形で“引き打ち”を実現することができる。また、
応答速度が速く、変位量が大きいため、印字スピードの
向上を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットプリンタの構成図である。
【図2】インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であ
る。
【図3】本発明のインクジェット式記録ヘッドの主要部
の断面図である。
【図4】本発明のインクジェット式記録ヘッドの主要部
の製造工程断面図である。
【図5】相転移膜の誘電率対温度特性曲線のグラフであ
る。
【図6】アクチュエータの駆動信号波形である。
【図7】本発明のアクチュエータの“引き打ち”の説明
図である。
【図8】従来の圧電アクチュエータの“引き打ち”の説
明図である。
【図9】膜応力の説明図である。
【符号の説明】
1…加圧室基板、2…ノズルプレート、3…基体、4…
配線基板、5…振動板膜、6…発熱体、7…層間絶縁
膜、81…下部電極、9…相転移膜、82…上部電極、
10…加圧室、11…側壁、12…共通流路、13…ア
クチュエータ、14…圧電アクチュエータ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から印可された電界によって膜内部
    に応力が生じ、当該応力に起因して結晶構造が相転移す
    ることで歪みを生じる相転移膜と、前記相転移膜に電界
    を印可する電極と、前記相転移膜をキュリー点T付近
    の温度Tに調整する発熱体と、を備えるアクチュエー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記相転移膜の最大歪みの方向は、膜厚
    方向に概略一致することを特徴とする請求項1に記載の
    アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記相転移膜の最大歪みの方向は、膜面
    方向に概略一致することを特徴とする請求項1に記載の
    アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記温度Tは、T−10≦T≦T
    5の温度範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のうち何れか1項に記載のアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記温度Tは、T+5≦T≦T+1
    0の温度範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のうち何れか1項に記載のアクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記キュリー点Tは、50℃以上90
    ℃以下の温度範囲であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項5のうち何れか1項に記載のアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記相転移膜は、多成分系から構成され
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうち何れか
    1項に記載のアクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記相転移膜の組成は、チタン酸バリウ
    ム、ジルコニウム酸鉛、チタン酸バリウム・ストロンチ
    ウム、チタン酸バリウム・スズのうち何れかであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7のうち何れか1項に
    記載のアクチュエータ。
  9. 【請求項9】 前記発熱体は、ジュール熱により発熱す
    る薄膜抵抗体であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項8のうち何れか1項に記載のアクチュエータ。
  10. 【請求項10】 上部電極/相転移膜/下部電極/層間
    絶縁膜/発熱体の積層構造を有することを特徴とする請
    求項1乃至請求項9のうち何れか1項に記載のアクチュ
    エータ。
  11. 【請求項11】 加圧室を複数備えた加圧室基板と、前
    記加圧室に対応して設けられた請求項1乃至請求項10
    のうち何れか1項に記載のアクチュエータと、を備える
    インクジェット式記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 前記加圧室と前記アクチュエータの間
    に振動板膜を介在させたことを特徴とする請求項11に
    記載のインクジェット式記録ヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項11又は請求項12に記載のイ
    ンクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェットプリ
    ンタ。
  14. 【請求項14】 請求項3に記載のアクチュエータと、
    略台形状の電圧変化特性を有する駆動信号で前記アクチ
    ュエータを駆動する制御回路と、を備えたインクジェッ
    トプリンタ。
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