JP2000326475A - 製版装置 - Google Patents

製版装置

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JP2000326475A
JP2000326475A JP11141632A JP14163299A JP2000326475A JP 2000326475 A JP2000326475 A JP 2000326475A JP 11141632 A JP11141632 A JP 11141632A JP 14163299 A JP14163299 A JP 14163299A JP 2000326475 A JP2000326475 A JP 2000326475A
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康宣 木戸浦
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肇 加藤
Yoshiyuki Shishido
善幸 宍戸
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    • B41J2202/30Embodiments of or processes related to thermal heads
    • B41J2202/32Thermal head for perforating stencil

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラテンローラとの有効ニップ幅に対する位
置合わせの煩わしさや、製版後の製版搬送距離を短くし
て、スティックによる製版縮みが発生しない製版装置を
提供する。 【解決手段】 サーマルヘッド20Aとプラテンローラ
11で押圧した状態で、主走査方向と直交する副走査方
向Fにマスタ12を移動させながら画像信号に応じて発
熱体3aを発熱させて製版する製版装置において、サー
マルヘッド20Aの副走査方向における感熱メディア排
出側F1に段差部50を設け、副走査方向における感熱
メディア排出側に位置する発熱体3aの端縁3bを、こ
の端縁側に位置する段差部50の端部50aから0.0
18〜0.5mmの間に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製版装置に関し、
さらに詳しくはマスタ等の感熱メディアを製版する薄膜
サーマルヘッドを備えた製版装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば薄膜サーマルヘッドを
用いて、感熱記録紙や感熱孔版マスタ等の感熱メディア
に感熱的に画像記録や感熱製版を行うことが広く行われ
ている。このような薄膜サーマルヘッドのうちで平面型
サーマルヘッドと言われているものは、図9、図10、
図11に示すような構造を有している。図10は、主走
査方向Sと直交する副走査方向F(感熱メディアの搬送
方向でもある)におけるサーマルヘッド40の断面構造
を示している。サーマルヘッド40は、図10に示すよ
うに、その一番下部に放熱板6と呼ばれているアルミニ
ウムでできたベースが形成され、この放熱板6の上部に
アルミナセラミックスでできた薄膜基板5が形成され、
この薄膜基板5の上部にグレーズ層とも呼ばれているガ
ラスでできた断熱層4が印刷されて形成されている。そ
して、この断熱層4の上部にタンタル(Ta)系合金材
等でできている発熱抵抗体層3が蒸着して形成され、こ
の発熱抵抗体層(以下、単に「発熱抵抗体」というとき
がある)3の上部にアルミニウムでできた共通電極7お
よび個別電極8が蒸着して形成されており、これら両者
を合わせてリード電極2と呼んでいる。
【0003】図11に示すリード電極2の共通電極7と
個別電極8とで囲まれた梨地模様で示す発熱抵抗体3の
領域部分は、エッチングにより形成され、発熱体3a
(あるいは発熱素子もしくは発熱抵抗体領域とも呼ばれ
る)と呼ばれており、この例の場合は図11に示すよう
に平面視で矩形状をなしている。このように、発熱体3
aは、発熱抵抗体3の一方に共通電極7を、他方に個別
電極8を接続されて形成されていて、サーマルヘッド4
0の主走査方向Sには、発熱体3aがアレイ状に複数配
列されている。各発熱体3aは、各個別電極8を介して
図示しない各ドライバー素子に接続されている。以下、
図の明確化を図るため発熱体3aの平面視形状を梨地模
様で示す。発熱体3a、共通電極7および個別電極8等
のさらに上部であるサーマルヘッド40の表面部には、
図10に示すように、Si−O−N系の材料が蒸着され
て形成された保護膜1と呼ばれている層が形成されてい
る。
【0004】共通電極7の幅は、各発熱体3aに同時通
電された時のコモンドロップを考慮して可能な限り広く
とる様に配慮されている。また、このような平面型のサ
ーマルヘッド40(以下、「サーマルヘッド40」ある
いは「平面型サーマルヘッド40」というときがある)
は、薄膜サーマルヘッドにおいては、最も一般的なもの
であり、製造しやすい形状であって、コストも安価でで
きるタイプである。
【0005】リード電極2の共通電極7と個別電極8と
の間に、上記各ドライバー素子により選択的に一定のラ
イン周期をもって通電されると、その電気エネルギーが
発熱体3aで熱エネルギーに変換され、このとき発熱体
3aを流れる電流によってジュール熱が発生することに
より、保護膜1を介して接触する感熱メディアに熱が伝
達され、感熱メディアとしての感熱紙への熱印字や感熱
孔版マスタへの熱製版が行われるようになっている。
【0006】図9は、上述したような平面型サーマルヘ
ッド40を搭載した製版装置の要部を示している。この
ような製版装置は、デジタル感熱孔版印刷装置とも呼ば
れているデジタル謄写印刷装置の一構成を成し、簡便な
印刷方式として良く知られている。この種の印刷装置で
は、平面型サーマルヘッド40を、ロール状に形成され
たマスタロール(図示せず)から繰り出される感熱孔版
マスタ(以下、単に「マスタ」という)12を介してプ
ラテンローラ11に押圧させ、図示しない制御装置から
の指令により、サーマルヘッド40の発熱体3aにパル
ス的に通電し発熱させながらプラテンローラ11で副走
査方向F(以下、「マスタ搬送方向」というときがあ
る)にマスタ12を搬送することで、画像信号に応じて
加熱溶融・穿孔製版させた後、マスタ12を自動搬送し
て図示しない多孔性円筒状の版胴の外周面に自動的に巻
き付け、そのマスタ12に対して図示しないプレスロー
ラ等の押圧手段で印刷用紙を連続的に押し付けてその穿
孔部分からインキを通過させ印刷用紙に転移させること
で印刷画像を形成するようになっている。図9におい
て、符号10は、サーマルヘッド40をプラテンローラ
11に押し付けて押圧力を発生させる圧縮コイルバネ1
0A等を備えた押圧機構を示す。符号9Aは上記ドライ
バー素子を保護するための保護樹脂を、符号9は保護樹
脂9Aの下部に保護されている上記ドライバー素子およ
びその他の電子部品等を保護する保護カバーをそれぞれ
示している。
【0007】マスタ12は、図7に示すように、非常に
薄いポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルム(以下、単
に「フィルム」というときがある)12aと、インキ通
過性の多孔質支持体(以下、単に「ベース」というとき
がある)12bとしてビニロンやポリエチレンテレフタ
レート(PET)等からなる合成繊維や和紙、あるいは
麻等の天然繊維、和紙および合成繊維を混抄したものと
を接着剤層12cを介して貼り合わせたラミネート構造
となっている。なお場合によっては、ベース12bとし
て、麻等の天然繊維やビニロンを含まないポリエチレン
テレフタレート(PET)100%のものや、天然繊維
とポリエチレンテレフタレート(PET)とのみからな
るものを用いる場合もある。
【0008】マスタ12は、通常、フィルム12aの厚
さt1:1〜2μm、ベース12bの厚さt2:20〜
50μmの厚さを有している。このため、マスタ12の
フィルム12a面の表面平滑性は、上記したベース12
b部分の影響を受けやすい。ベース12bは、マスタ1
2自身の機械的強度を保つ役割があるが、特に、ベース
12bの多くは、麻等の天然繊維とポリエチレンテレフ
タレート(PET)やビニロン等との混抄紙であり、天
然繊維が多く含まれると環境湿度の変動等によってその
天然繊維が伸縮を起こし、表面平滑性を変化させてしま
う。したがって、このフィルム12a面の変化に対応す
るために、デジタル謄写印刷装置の製版装置の製版部に
おいては、マスタ12を介してのプラテンローラ11と
サーマルヘッド40との有効接地面幅(以下、「有効ニ
ップ幅LA」という)を極力大きくするようなセッティ
ング(押圧:1.5〜3.5N/cm、プラテンローラ
11のゴム硬度Hs33°〜43°(JIS−Aスケー
ル)、プラテンローラ11のゴム厚:2〜6mm、プラ
テンローラ11の外径:12〜24mm)となってお
り、その結果有効ニップ幅LAは、後述する実施形態で
詳述するが、約1.4〜4.0mmとなっている。ま
た、上記有効ニップ幅LAは、サーマルヘッド40の仕
様による形状寸法のバラツキ、押圧機構10の押圧のバ
ラツキ等により、その値が変化する。そのため、サーマ
ルヘッド40の発熱体3aの列は、通常、有効ニップ幅
LAの中心、つまりプラテンローラ11の中心に配置さ
れるように調整されている。
【0009】ところで、近年、特に印刷画質を向上する
目的で、実質的に熱可塑性樹脂フイルムのみからなるマ
スタ(その厚さが約1〜8μm)程ではないが、従来の
マスタ12(その厚さが約40〜50μm程度)よりも
厚さが薄く(厚さ20〜30μm)、かつ、ベース12
bにおける合成繊維の混抄率が高いマスタ12、例えば
極端に合成繊維の混抄率が高いポリエチレンテレフタレ
ート(PET)100%からなるベース12bを有する
マスタ12(以下、「合成繊維ベースマスタ12」とい
うときがある)を使用する試みがなされている。
【0010】このような合成繊維ベースマスタ12をデ
ジタル謄写印刷装置の製版部で使用する場合、画像信号
に応じてサーマルヘッド40の発熱体3aを発熱させ、
そのジュール熱によりフィルム12aを加熱溶融・穿孔
した後、合成繊維ベースマスタ12がプラテンローラ1
1とサーマルヘッド40との間で挟まれた状態(副走査
方向Fにおける発熱体3aの中心から有効ニップ幅LA
の後端までの間:約0.7〜2.0mm)でプラテンロ
ーラ11の回転によって搬送されると、溶融したフィル
ム12aがサーマルヘッド40の発熱体3a表面へ溶着
して貼り付くことで、プラテンローラ11によって正常
な製版搬送距離を搬送することができなくなる(以下、
この現象を「スティック」という)不具合が発生し、結
果としていわゆる「製版縮み」と呼ばれている画像再現
性の劣化という画像不良を来す。なお、説明が前後した
が、有効ニップ幅LAの後端とは、有効ニップ幅LAに
おけるマスタ搬送方向Fの下流端を言う。
【0011】上記したスティックが発生するのは、次の
ような事項も一つの要因と推察される。すなわち、マス
タ12におけるベース12b表面側の摩擦係数μおよび
フィルム12a面側の表面平滑性について、合成繊維ベ
ースマスタ12とベース12bが天然繊維からなるマス
タ12とを比較すると、天然繊維からなるマスタ12の
ベース12b表面側の摩擦係数μを1とした場合、合成
繊維ベースマスタ12のベース12b表面側の摩擦係数
μは0.8程度であり、ベース12bが天然繊維からな
るマスタ12に対して低いものとなっている。また、ベ
ース12bを形成する繊維の太さによってマスタ12の
フィルム12a面側の表面平滑性が変わる。すなわち、
例えばベース12bが天然繊維からなるマスタ12の場
合、合成繊維ベースマスタ12の合成繊維糸の太さに対
して、繊維の太さが太いためベース12b面が凹凸状と
なり、その上にフィルム12aを貼り合わせるので、繊
維の太さが細く、かつ、均一な合成繊維ベースマスタ1
2に比べて表面平滑性が低下する。それ故に、合成繊維
ベースマスタ12におけるフィルム12a面側の表面平
滑性の方が、ベース12bが天然繊維からなるマスタ1
2のそれに比べて高いものとなっている。これにより、
プラテンローラ11の外周表面が押圧接触する側の合成
繊維ベースマスタ12におけるベース12b面の摩擦係
数の低下と、合成繊維ベースマスタ12のフィルム12
a面側の表面平滑性向上とにより、プラテンローラ11
の搬送力が低下するためとも推測される。
【0012】そして、上記した製版縮みは、溶融穿孔さ
れたマスタ12がサーマルヘッド40の表面に溶着して
搬送負荷となるため、搬送負荷が増大した状態で長い距
離を送るとその分だけ、製版搬送距離が短くなる。上記
したように、従来の製版部では、有効ニップ幅LAが約
1.4〜4.0mmの範囲であるから、穿孔製版後の製
版搬送距離は約0.7〜2.0mmとなる。つまり、こ
の製版搬送距離約0.7〜2.0mmの間で上記スティ
ックが発生し、結果として製版縮みを生じさせている場
所であると考えられる。
【0013】また、上記製版縮みは、主走査方向Sにお
いて一度に溶融穿孔するために発熱駆動される発熱体3
aの数が多ければ多い程、換言すればサーマルヘッドの
1ラインでの印字率が高ければ高い程、製版されたマス
タの搬送に対する負荷が増大し、製版縮み量が大きくな
る。さらに、マスタ搬送方向(副走査方向F)に溶融穿
孔される画素数が多ければ多い程、画像全体としての縮
み量(絶対量:1ラインの縮み×ライン数)が大きくな
るという関係も成り立つ。
【0014】上記問題点に対する対策として、現在以下
の4つの対策案が知られている。 マスタのサーマルヘッドと接触する面にシリコン(S
i)等を成分とする潤滑剤を塗布する。 マスタのベースの天然繊維混抄率を高くし、プラテン
ローラとマスタとの摩擦力を強くする。 プラテンローラやサーマルヘッドに対する押圧を高く
したり、プラテンローラの外径(直径)を大きくしたり
することで、プラテンローラとマスタとの摩擦力を強く
する。 サーマルヘッドの発熱体の位置を、有効ニップ幅に対
してマスタ排出側にずらして配置するような調整をす
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た各対策では、それぞれ以下に述べるような問題点があ
る。上記の対策では、上記潤滑剤がサーマルヘッドの
発熱体上の保護膜表面上に溶着して積層堆積してしま
い、隣接発熱体の熱伝導性が劣化して画像品質の劣化を
招く。また、製版あるいは印刷時、サーマルヘッドの発
熱体の熱により上記潤滑剤が溶け出し、マスタの搬送力
によってサーマルヘッドのマスタ排出側に押し出され
る。その後、サーマルヘッドの発熱体から離れるに従
い、その溶融した潤滑剤は冷えて固形化する。特に機械
的強度の小さい感熱メディアであるマスタを使用するデ
ジタル謄写印刷装置において、サーマルヘッドでベタ画
像等を連続製版する場合は、この現象が連続的に行われ
て、サーマルヘッドのコモン電極(マスタ排出側)に潤
滑剤の固形物が積層堆積する。この場合、この積層堆積
物によりマスタがサーマルヘッドの表面から浮いた状態
となり、サーマルヘッドの発熱体からの熱伝達はこの空
乏層により阻害されるため、意図した製版や印刷が行わ
れなくなってしまう問題点がある。
【0016】上記の対策では、天然繊維の上記した環
境湿度依存性により、ベースに含まれる天然繊維の割合
が多くなれば多くなる程、環境湿度の影響を受けやすく
なり、その分マスタの表面平滑性が劣化して画像品質の
劣化を招くことで、いわゆる開孔確率の劣化を引き起こ
しやすくなるという問題点がある。
【0017】上記の対策では、以下の問題点がある。
まず、プラテンローラの押圧を高くすると、その押圧を
高くした分、サーマルヘッドに加わる機械的ストレスが
増大し、サーマルヘッドの保護膜剥離等に至るようなサ
ーマルヘッドの寿命を短命化させる可能性がある。次に
直径に関しては、前述のような公知のサーマルヘッドの
多くは、薄膜基板の大きさによりその仕様可能なプラテ
ンローラの直径が決まっている。そのため、使用するプ
ラテンローラの使用上限直径よりも大きくすることがで
きないのは言うまでもない。また、サーマルヘッドの薄
膜基板の大きさは、サーマルヘッドのコストに大きく寄
与しているため、最近ではその薄膜基板を小さくする方
向、つまり、プラテンローラの直径を小さくする方向に
移行しつつあるのが現状であり、プラテンローラの直径
を大きくすることによる対策には限界がある。
【0018】上記の対策においては、有効ニップ幅と
いうものは、後述するようにその時のプラテンローラ押
圧、プラテンローラ仕様(直径、ゴム厚、ゴム硬度等)
によって大きく変化するので、有効ニップ幅の変動を考
慮したサーマルヘッドの発熱体の位置調整が難しい。つ
まり、プラテンローラの押圧および/またはプラテンロ
ーラ仕様が変わる度に有効ニップ幅が変化するので、そ
の度にサーマルヘッドの発熱体の位置を変える必要があ
る。また、発熱体の位置を調整するときにおいても、回
転するプラテンローラや移動するマスタによって有効ニ
ップ幅は微小に変化するため、どのような状態において
も最適な穿孔を得られる位置に調整するのは非常に難し
いという問題点がある。
【0019】薄膜基板を小さくするには、できる限り発
熱体に近接したサーマルヘッドの部位で保護層から薄膜
基板までを切断するのが望ましい。しかしながら、この
ように薄膜基板を切断するような方式においては、エッ
チングだけで薄膜基板も一緒に切断することは困難であ
るので、基板切断のための切削装置が必要であり、製造
効率の低減やコスト上昇を招いてしまう。さらに、切削
装置による切削が原因で切断面のバリが激しく、発熱体
に対する切断位置にもおのずと限界があると共に、この
バリによって感熱メディアのフィルム面の傷や破損のお
それがある。上記した問題点は、フィルムを有するマス
タであれば多かれ少なかれ発生すると考えられる。
【0020】したがって、本発明はかかる問題点を解決
するために、サーマルヘッドの発熱体の薄膜基板端側に
位置する縁部が、サーマルヘッドの副走査方向における
感熱メディア排出側の薄膜基板端から0〜0.5mmの
間の薄膜基板上に配置されたサーマルヘッド、一般には
端面型、リアルエッジ型もしくはコーナーエッジ型と言
われるサーマルヘッドをデジタル謄写印刷装置等の製版
装置に採用することにより、プラテンローラとの有効ニ
ップ幅に対する位置合わせの煩わしさもなく、かつ、製
版後の感熱メディアがプラテンローラとサーマルヘッド
との間に挟まれた状態で搬送される製版搬送距離が0〜
0.5mmと短くなり、結果的にスティックによる製版
縮みが発生しない製版装置を提供することを目的とす
る。
【0021】また、本発明は、サーマルヘッドの副走査
方向における感熱メディア排出側に段差部を設け、副走
査方向における感熱メディア排出側に位置する発熱体の
端縁を、この端縁側に位置する段差部の端部から0.0
18〜0.5mmの間に配置したサーマルヘッド、一般
には端面型、リアルエッジ型もしくはコーナーエッジ型
と言われるサーマルヘッドをデジタル謄写印刷装置等の
製版装置に採用することにより、プラテンローラとの有
効ニップ幅に対する位置合わせの煩わしさもなく、か
つ、製版後の感熱メディアがプラテンローラとサーマル
ヘッドとの間に挟まれた状態で搬送される製版搬送距離
を0.018〜0.5mmとより短くして、スティック
による製版縮みの発生がなく、かつ、製造効率の低減や
コスト上昇を抑えて切削により切断面に発生するバリに
よる感熱メディアのフィルム面の傷や破損を防止できる
製版装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、薄膜基板上の主走査方
向に配列された複数の発熱体を備えたサーマルヘッドと
プラテンローラとにより感熱メディアを押圧した状態
で、プラテンローラの回転によって主走査方向と直交す
る副走査方向に感熱メディアを移動させながら画像信号
に応じて発熱体を発熱させて製版する製版装置におい
て、薄膜基板上の副走査方向における感熱メディア排出
側の薄膜基板端から0〜0.5mmの間に、発熱体の薄
膜基板端側の端縁を配置したことを特徴としている。
【0023】請求項2記載の発明は、薄膜基板上の主走
査方向に配列された複数の発熱体を備えたサーマルヘッ
ドとプラテンローラにより感熱メディアを押圧した状態
で、プラテンローラの回転によって主走査方向と直交す
る副走査方向に感熱メディアを移動させながら画像信号
に応じて発熱体を発熱させて製版する製版装置を基本と
し、サーマルヘッドの副走査方向における感熱メディア
排出側に段差部を設け、副走査方向における感熱メディ
ア排出側に位置する発熱体の端縁を、この端縁側に位置
する段差部の端部から0.018〜0.5mmの間に配
置したことを特徴としている。
【0024】請求項3記載の発明は、請求項2記載の製
版装置において、段差部の最上位置が、薄膜基板上に形
成される保護膜層の上面の下限位置よりも低く設けられ
ていることを特徴としている。
【0025】請求項4記載の発明は、請求項2記載の製
版装置において、段差部の最上位置が、薄膜基板上に形
成される電極の上面位置よりも低く設けられていること
を特徴としている。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項2記載の製
版装置において、段差部の高低差が4.3〜79.8μ
mの範囲内であることを特徴としている。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の
何れか1つに記載の製版装置において、サーマルヘッド
が、端面型サーマルヘッド、リアルエッジ型サーマルヘ
ッドまたはコーナーエッジ型サーマルヘッドであること
を特徴としている。
【0028】上記したいわゆる端面型サーマルヘッド、
リアルエッジ型サーマルヘッドあるいはコーナーエッジ
型サーマルヘッドは、公知のものではあるが、そのうち
で各サーマルヘッドの発熱体の薄膜基板端側に位置する
縁部が、各サーマルヘッドの副走査方向における感熱メ
ディア排出側の薄膜基板端から0〜0.5mmの間の該
薄膜基板上に配置されているものや、副走査方向におけ
る感熱メディア排出側に段差部があり、副走査方向にお
ける感熱メディア排出側に位置する発熱体の端縁が、こ
の端縁側に位置する段差部の端部から0.018〜0.
5mmの間に配置したもののみを対象としている。
【0029】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の
何れか1つに記載の製版装置において、感熱メディア
が、熱可塑性樹脂フィルムと、少なくとも合成繊維を含
むインキ通過性の多孔質支持体とを有する合成繊維ベー
スマスタであることを特徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、単に「実施形態」という)
を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形
状等を有する構成要素や構成部品等については、同一符
号を付すことによりその説明をできるだけ省略する。図
において一対で構成されていて特別に区別して説明する
必要がない構成要素や構成部品は、説明の簡明化を図る
上から、その片方を適宜記載することでその説明に代え
るものとする。
【0031】ここで、後述する各実施形態の各サーマル
ヘッドを導き出すために、従来の技術で説明した薄膜サ
ーマルヘッドの一般的なタイプである平面型サーマルヘ
ッド40について補充説明する。
【0032】平面型サーマルヘッド40は、図9、図1
0、図11に示したように、複数の発熱体3aが共通電
極7に並列に接続されているため、それらのうちのn個
の発熱体3aに同時に通電された時の合成抵抗値Ro
は、周知の様に小さい値となる。仮に、同時に通電され
るn個の発熱体3aの抵抗値が全て同じr[Ω]だとす
ると、その合成抵抗値Roは、Ro=r/n[Ω]
(n:発熱体3aの同時通電数)となる。この式から明
らかなように、発熱体3aの同時通電数が多ければ多い
程その抵抗値は小さくなるため、図11に示す共通電極
7の配線による抵抗値が無視できない状況になってく
る。これにより、いわゆるコモンドロップと言う問題が
発生する。
【0033】通常は、上記コモンドロップの影響を少な
くするために、多数ある発熱体3aを全て同時に通電し
ないように幾つかのブロック(例えば、2ブロック、4
ブロック、8ブロック等)に分割して駆動したり、同時
に通電する発熱体3aの数に対応して供給される通電エ
ネルギーに補正をかけることにより対応している。しか
し、上記対応策だけでは、限界があるため、サーマルヘ
ッド40としてもコモンドロップの影響を極力少なくす
るように、共通電極7の体積(断面積)を大きくとるよ
うにしている。このため、従来のデジタル謄写印刷装置
の製版装置におけるサーマルヘッド40の発熱体3aに
おける端縁の副走査方向Fへの位置は、薄膜基板5上の
副走査方向Fにおいて、感熱メディア排出側であるマス
タ排出側(以下「マスタ排出側F1」という)の薄膜基
板端である薄膜基板の端面5aから距離L=2〜12m
mの間に配置・配列されるような形状となっている。
【0034】次に、図9および図12乃至図14を参照
して、有効ニップ幅LAを1.4〜4.0mmとした理
由について述べる。一般に多くの公報にあるように、図
9に示すような従来型のサーマルヘッド40を用いて感
熱メディアとしてのマスタ12に穿孔製版する場合、各
種のマスタ12を介してサーマルヘッド40をプラテン
ローラ11に押し付けて、あるいはプラテンローラ11
をサーマルヘッド40に押し付けて、サーマルヘッド4
0の発熱体3aで発生させた熱をマスタ12に伝達し、
画像形成を行うようになっている。その場合、一般的
に、プラテンローラ11の直径は12〜24mm程度の
ものが使用され、そのプラテンローラ押圧は1.5〜
3.5N/cm程度で設定・使用されている。この場
合、プラテンローラ11の外周面11aとサーマルヘッ
ド40の上面40aとの副走査方向Fの接地面幅(以
下、「ニップ幅」という)の最小値は、最悪の組み合わ
せで、つまりプラテンローラ11の直径が12mm、プ
ラテンローラ押圧が1.5N/cmの組み合わせで決ま
る。また、ニップ幅の最大値は、プラテンローラ11の
直径が24mm、プラテンローラ押圧が3.5N/cm
の組み合わせで決まる。
【0035】ここで、サーマルヘッド40の発熱体3a
の熱をマスタ12に画像形成上問題なく伝達することが
できるプラテンローラ11とサーマルヘッド40との副
走査方向Fの有効接地面幅である有効ニップ幅LAの範
囲が存在することは、言うまでもないところである。ま
た、その有効ニップ幅LAは、ニップ幅と同様に、プラ
テンローラ11の直径が小さく、かつ、プラテンローラ
11の押圧が小さい程小さくなること、またプラテンロ
ーラ11の直径が大きく、かつ、プラテンローラ押圧が
大きい程大きくなることも、経験則から良く理解できる
ところである。
【0036】有効ニップ幅LAが最も小さくなるプラテ
ンローラ11の直径12mmでのプラテンローラ押圧と
有効ニップ幅LAとの関係を実験的に求めてみる。図9
は、プラテンローラ11で感熱メディアm(括弧を付し
てマスタ12と区別してある)をサーマルヘッド40に
押し付けた状態を示している。このような図9に示す状
態で、プラテンローラ11を副走査方向Fに移動可能に
して、プラテンローラ11をサーマルヘッド40に対し
て副走査方向Fの図において左側および右側に位置を少
しずつずらしていき、そのときのサーマルヘッド40の
発熱体3aから感熱メディアmへの熱伝達状態の良否を
マスタ12の画像形成状態の良否で目視確認した結果に
ついて、図12(a),(b),(c)に示してある。
図12(a),(b),(c)の横軸には、プラテンロ
ーラ11のサーマルヘッド40に対する副走査方向Fへ
の移動距離(mm)をとってあり、取り敢えず画像上良
好な状態が確保できるニップ幅の中央をゼロ(0)mm
とした。図13は、図12(a),(b),(c)の結
果に基づいて、横軸にプラテンローラ押圧(N/cm)
をとると共に、縦軸に有効ニップ幅(mm)をとって、
プラテンローラ押圧(N/cm)と有効ニップ幅(m
m)との関係をグラフ化したものである。
【0037】上記と同様の方法により、有効ニップ幅L
Aが最も大きくなるプラテンローラ11の直径24m
m、プラテンローラ押圧3.5N/cmでの有効ニップ
幅LAとの関係も実験的に求められる。
【0038】実験条件としては、感熱メディアmとして
ワードプロセッサのプリンタ等で使用されている一般的
な感熱紙を使用し、プラテンローラ11が直径12mm
のもので、シリコーンゴム厚2mm(芯金直径8m
m)、ゴム硬度HS(JIS−Aスケール)43°の物
を使用し、またプラテンローラ11が直径24mmのも
ので、シリコーンゴム厚6mm(芯金直径12mm)、
ゴム硬度HS(JIS−Aスケール)43°の物を使用
した。サーマルヘッド40の発熱体3aの寸法として
は、図11に示した寸法で、主走査方向S×副走査方向
F=50×60μmの物を用いた。なお、通常のサーマ
ルヘッド40における発熱体3aの寸法の範囲:主走査
方向S×副走査方向F=120×140μm以内までの
物ならば、有効ニップ幅LAの有効数字に対して十分小
さいので、実験誤差等も考慮してこの発熱体3aの寸法
を問題とする必要がない。
【0039】上記した実験結果より、有効ニップ幅が最
も小さくなるプラテンローラ11の直径が12mm、プ
ラテンローラ押圧が1.5N/cmである最悪の組み合
わせ条件で、サーマルヘッド40の副走査方向Fに約
1.4mmの有効ニップ幅を確保できることが求まっ
た。また、有効ニップ幅が最も大きくなるプラテンロー
ラ11の直径24mm、プラテンローラ押圧3.5N/
cmでは、サーマルヘッド40の副走査方向Fに約4.
0mmの有効ニップ幅が求まった。よって、上記公知な
デジタル謄写印刷装置の製版装置における製版部の有効
ニップ幅LAは、およそ1.4〜4.0mmの幅の範囲
となる。そして、プラテンローラ11の直径12mm使
用時においてプラテンローラ押圧を変化させると、図1
3に示すような関係となり、プラテンローラ押圧に対し
て有効ニップ幅がリニアに変化する結果となる。
【0040】上記実験の仕方については、上記例に限ら
ず、サーマルヘッド40を副走査方向Fに移動可能にし
て、サーマルヘッド40をプラテンローラ11に対して
副走査方向Fの図において左側および右側に位置を少し
ずつずらして求めることも勿論できる。また、従来型の
サーマルヘッド40に限らず、後述するような実施形態
のサーマルヘッドを用いて、実験を行うことも勿論でき
る。
【0041】以上のことより、有効ニップ幅は、プラテ
ンローラ押圧やプラテンローラの仕様(直径、ゴム硬
度、ゴム厚等)が変化すると、その値も変化することが
分かる。これに対応するため、従来のデジタル謄写印刷
装置の製版装置における製版部においては、サーマルヘ
ッド40の発熱体3aの位置を、プラテンローラ11の
有効ニップ幅LAの中心に来るように調整されている。
このようにすることにより、プラテンローラ11とプラ
テンローラ押圧とがどのような組み合わせになっても画
像形成上問題とならない様になる。
【0042】次に、図14を参照して、全ベタ製版時の
合成繊維ベースマスタ12の製版縮み率について説明す
る。図14は、主走査方向S×副走査方向F=293×
420mmの全ベタ製版(ドット穿孔)した時の副走査
方向Fに関する合成繊維ベースマスタ12の製版縮み率
(マスタ無製版時における副走査方向Fのマスタ12の
送り量との比較において)と有効ニップ幅に対する発熱
体位置との関係を実験的に求めたものである。同図にお
いて、横軸には有効ニップ幅に対する発熱体3aの位置
をとってあり、同図の右側に行く程、発熱体3aがマス
タ排出側F1に移動していることを表している。つま
り、同図の右側に行けば行く程、穿孔後の合成繊維ベー
スマスタ12がプラテンローラ11とサーマルヘッド4
0とに挟まれた状態で搬送される製版搬送距離が短くな
る。縦軸には合成繊維ベースマスタ12を副走査方向F
に420mm搬送させ、穿孔しない時の無製版搬送距離
を基準とし、全ドット穿孔した時の製版搬送距離がどの
程度縮んだかを表している。
【0043】この図14に示したグラフからも分かるよ
うに、穿孔後の合成繊維ベースマスタ12がプラテンロ
ーラ11とサーマルヘッド40とに挟まれた状態で搬送
される製版搬送距離が長ければ長い程、同時に穿孔前の
搬送距離が短ければ短い程、製版縮み率が大きくなるこ
とが分かる。したがって、前述したように溶融穿孔され
た合成繊維ベースマスタ12がサーマルヘッド40の発
熱体3a表面に保護膜1を介して溶着してしまい、搬送
負荷となっていることが容易に推測できる。また、以上
のことから、主走査方向Sにおいて一度に溶融穿孔する
ために発熱駆動される発熱体3aの数が多ければ多い
程、つまりサーマルヘッド40の1ラインでの印字率が
高ければ高い程、製版されたマスタ12の搬送に対する
負荷が増大し、製版縮み量が大きくなることや、マスタ
搬送方向に溶融穿孔される画素数が多ければ多い程、画
像全体としての縮み量(絶対量:1ラインの縮み×ライ
ン数)が大きくなるということも経験則から容易に理解
できる。
【0044】以上より、サーマルヘッド40の発熱体3
aの位置は、穿孔後の合成繊維ベースマスタ12が極力
プラテンローラ11とサーマルヘッド40とに挟まれた
状態で搬送されない位置、つまり、プラテンローラ11
との間に形成される有効ニップ幅の合成繊維ベースマス
タ12の排出側に配置するか、あるいは、サーマルヘッ
ド40の薄膜基板端面に近い場所(理想的には0mm)
に配置することが望ましい。 (実施形態1)図1および図2を参照して、実施形態1
について説明する。図1は、実施形態1における製版装
置の要部を示しており、同図において、符号20は該製
版装置に搭載された一般にリアルエッジ型と言われてい
るサーマルヘッド(以下、「リアルエッジ型サーマルヘ
ッド20」という)を示す。実施形態1における製版装
置は、図9に示した従来の製版装置に対して、平面型サ
ーマルヘッド40に代えてリアルエッジ型サーマルヘッ
ド20を採用していることのみ相違する。
【0045】図1および図2において、符号5は薄膜基
板、符号4は薄膜基板5の上部に印刷して形成されるグ
レーズ層とも呼ばれているガラスでできた断熱層4、符
号6は放熱板、符号9は保護カバー、符号9Aは保護樹
脂、符号10は押圧機構、符号11はプラテンローラ
を、符号12は合成繊維ベースマスタをそれぞれ示し、
これらは図9、図10、図11に示した従来の製版装置
の構成要素と同じものである。
【0046】プラテンローラ11は、図1に示すよう
に、金属製の芯金を介してプラテンローラ軸と一体的に
形成されていて、該プラテンローラ軸の両端部が図示を
省略した紙面の手前側および奥側に配設された製版側板
対に回転可能に支持されていることにより、図中矢印で
示す時計回り方向に回転自在となっている。プラテンロ
ーラ11は、タイミングベルトおよびギヤ等の回転伝達
部材(図示せず)を介してステッピングモータからなる
プラテン駆動モータ(図示せず)に連結されていて、上
記プラテン駆動モータにより回転される。上記プラテン
駆動モータの回転駆動力は、ギヤ等の回転伝達部材(図
示せず)を介して、マスタ搬送方向の下流側に配設され
ている図示しないテンションローラ対および電磁クラッ
チを介して送りローラ対(図示せず)に伝達されるよう
になっている。プラテンローラ11の仕様としては、前
述した範囲のものが用いられる。
【0047】リアルエッジ型サーマルヘッド20は、プ
ラテンローラ11の軸と平行に延在して設けられてい
て、押圧機構10を備えた接離手段により合成繊維ベー
スマスタ12を介してプラテンローラ11に接離自在と
なっている。
【0048】なお、図示を省略した部分の製版装置およ
び印刷装置本体側の細部構成例としては、例えば特開平
8−67061号公報の図1等に示されているものが挙
げられる。
【0049】感熱メディアとしては、従来の製版装置で
述べたと同様の合成繊維ベースマスタ12を使用してい
る。合成繊維ベースマスタ12は、実施例的に言うと、
図7において、例えばポリエチレンテレフタレート(P
ET)系の細い合成繊維が100%入っているベース1
2b(多孔質支持体)と、ポリエステル樹脂系の厚さt
1:1.5μmのフィルム12a(熱可塑性樹脂フィル
ム)とを接着剤層12cを介して貼り合わせた厚さt
3:25〜30μmのものからなる。ベース12bにお
けるポリエチレンテレフタレート系の糸の径は、4〜1
1μmの範囲のものを用い、かつ、均一な太さでできて
おり、ベース12bはポリエチレンテレフタレート系の
細い糸が縦方向および横方向に、丁度織り合わされるよ
うにして形成されている。
【0050】ここで、従来のマスタ12と合成繊維ベー
スマスタ12とについて、代表特性として曲げ剛性(剛
度とも言われている)をL&W剛度試験機(Loren
tzen&Wettre社製)で測定した。L&W剛度
試験機は、概略図8(a),(b)に示すような試験装
置をなすものであり、L&W剛度試験機でのマスタ12
の剛度の測定要領を概略的に説明すると、同図に示すよ
うに、矩形(50mm×32mm)の試験片48として
のマスタ12の長手方向を水平にして、マスタ12の一
端をクランプ装置45で挟み付けクランプし、マスタ1
2の他端をナイフエッジ46にマスタ12のフィルム面
側をセットする。そして、クランプ装置45を垂直回転
軸であるピポット軸44の周りに30°回転し、そのと
きの試験片48(マスタ12)が曲げられることによっ
て生じる力をナイフエッジ46で受け、ナイフエッジ4
6の位置調整ネジ付きのトランスデューサ47で変換し
測定するものである。
【0051】同試験機における測定条件としては、下記
の条件で行なった。 試験片 =50mm×32mm 測定スパン=1mm 曲げ角 =30° 曲げ速度 =測定時:5°/秒 なお、図8(a)において、測定スパン=1mmは、図
を見やすくするために実際よりも長い寸法で誇張して描
いてある。
【0052】従来のマスタ12と合成繊維ベースマスタ
12とについて、上記したL&W剛度試験機でタテ剛度
およびヨコ剛度を測定し、比較した結果は、次のとおり
である。なお、タテ剛度およびヨコ剛度の区分について
述べると、従来のマスタ12あるいは合成繊維ベースマ
スタ12の上記試験片を仮にマスタ搬送方向に平行にセ
ットした状態において、マスタ搬送方向の曲げ剛性をタ
テ剛度と言い、マスタ幅方向の曲げ剛性をヨコ剛度と言
う。従来のマスタ12の仕様としては、麻が60%入っ
ているベースと、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)系の厚さ:1.5μmの熱可塑性樹脂フィルムとを
貼り合わせた厚さ:43〜47μmのものを用いて測定
した。 従来のマスタ12……………約128/70mN(タテ
/ヨコ、単位:ミリニュートン) 合成繊維ベースマスタ12……約35/22mN(タテ
/ヨコ、単位:ミリニュートン) 合成繊維ベースマスタ12は、マスタロール(図示せ
ず)から繰り出され、所定の製版長さ(印字長さ)で図
示しないカッタにより切断される。押圧機構10は、圧
縮コイルバネ10Aのバネ長さを変えることでその押圧
を可変できるようになっている。
【0053】リアルエッジ型サーマルヘッド20の基本
的構造は、図10に示した平面型サーマルヘッド40の
断面構造と略同等であるが、図2に示すように、保護膜
(図示せず)を透過して見た平面視状態で共通電極7の
特徴的な配線パターンを有する。すなわち、リアルエッ
ジ型サーマルヘッド20は、従来の製版装置に搭載して
いた平面型サーマルヘッド40に対して、図2に示すよ
うに、各発熱体3aに接続されている共通電極7の配線
パターンを各発熱体3aの間を通してパラレルに配線し
ていることが相違する。これにより、複数の発熱体3a
に同時通電された場合でも、コモンドロップの影響を少
なくすることができる。また、リアルエッジ型サーマル
ヘッド20は、上記した配線パターンとすることによ
り、従来の製版装置の平面型サーマルヘッド40に比
べ、共通電極7のパターン幅を狭くすること、つまり、
発熱体3aを薄膜基板の端面5aに近づけることが可能
となった。リアルエッジ型サーマルヘッド20は、薄膜
基板5上に、断熱層4、発熱抵抗体層3、リード電極
2、保護膜1の順で積層されている。
【0054】しかし、リアルエッジ型サーマルヘッド2
0は、その形状(共通電極7をなくすことはできない)
から、発熱体3aの位置を、すなわち発熱体3aの薄膜
基板の端面5a側に位置する端縁3bを、薄膜基板の端
面5aからの距離L=0mmの薄膜基板5上に配置する
ことは不可能である。また、現在の薄膜サーマルヘッド
の製造工程における制約も含めると、距離L=0.5m
mが製造限界(最小値)である。つまり、ヘッド端面を
極力発熱体3に近づけるために、薄膜基板5を図示しな
い切削装置で切断して構成したヘッドリアルエッジ型サ
ーマルヘッド20では、各発熱体3aにおける薄膜基板
5の端面5a側の端縁3bを、副走査方向Fにおけるマ
スタ排出側F1の薄膜基板の端面5aから最小で距離L
=0.5mmの薄膜基板5上に配置するのが、切断面と
なる端面5aに発生するバリや製造方法における限界で
ある。
【0055】このようなリアルエッジ型サーマルヘッド
20をデジタル謄写印刷装置の製版装置に採用すること
により、リアルエッジ型サーマルヘッド20の各発熱体
3aを有効ニップ幅LAの何処に合わせても、穿孔後の
合成繊維ベースマスタ12がプラテンローラ11とリア
ルエッジ型サーマルヘッド20とに挟まれた状態で搬送
される製版搬送距離、つまり、フィルム12aがリアル
エッジ型サーマルヘッド20の各発熱体3a表面に保護
膜(図示せず)を介して溶着して搬送負荷となる製版搬
送距離は、最大でも0.5mmに抑えられるため、前述
したような製版縮みの問題が容易に改善される。そし
て、主走査方向Sおよび副走査方向Fの開孔率(印字
率)や合成繊維ベースマスタ12のベース12bに含ま
れるポリエチレンテレフタレート(PET)系繊維等の
混抄率に関係なく、何時でも良好な画像再現性が得られ
るようになる。 (実施形態2)図3および図4を参照して、実施形態2
について説明する。図4は、実施形態2における製版装
置の要部を示しており、同図において、符号21は該製
版装置に搭載された一般に端面型と言われているサーマ
ルヘッド(以下、「端面型サーマルヘッド21」とい
う)を示す。実施形態2における製版装置は、図9に示
した従来の製版装置に対して、平面型サーマルヘッド4
0に代えて端面型サーマルヘッド21を採用しているこ
とのみ相違する。
【0056】図3および図4において、符号9Aは保護
樹脂を、符号9は保護カバーを、符号6は放熱板を、符
号5はアルミナセラミックスでできた薄膜基板を、符号
4は断熱層(グレース層)を、符号3は発熱抵抗体層
を、符号3aはリード電極2、2に囲まれて形成された
発熱体を、符号2は発熱体3aに電流を供給するリード
電極を、符号1は保護膜をそれぞれ示す。これらは、薄
膜基板5上に、断熱層4、発熱抵抗体層3、リード電極
2、保護膜1の順で積層されている。
【0057】この端面型サーマルヘッド21は、両図に
示すように、U字状のコーナーである端面部に主走査方
向Sに沿って多数の発熱体3aがアレイ状に配列されて
いるタイプのものである。端面型サーマルヘッド21
は、マスタ搬送方向Fに対して直立する様な形で配置さ
れる。
【0058】端面型サーマルヘッド21においては、各
発熱体3aが、副走査方向Fにおけるマスタ排出側F1
の薄膜基板端から約1mm(副走査方向Fにおける薄膜
基板5の厚さが2mmで発熱体3aは中央に配置)の位
置に配置されているが、発熱体3aの配置される薄膜基
板5の面は、図3および図4に示すように、R1.2m
mの曲面であるため、穿孔後のマスタ12が、プラテン
ローラ11と端面型サーマルヘッド21とに挟まれた状
態で搬送される実距離は、約0〜0.5mm(押圧の程
度により変わる)となる。このような端面型サーマルヘ
ッド21をデジタル謄写印刷装置の製版装置に採用する
ことによっても、実施形態1と同様の利点を得ることが
できることは言うまでもない。 (実施形態3)図5を参照して、実施形態3について説
明する。図5において、符号22はデジタル謄写印刷装
置の製版装置(図示せず)に搭載される一般にコーナー
エッジ型と言われているサーマルヘッド(以下、「コー
ナーエッジ型サーマルヘッド22」という)を示す。コ
ーナーエッジ型サーマルヘッド22は、図9に示した従
来の平面型サーマルヘッド40に対して、図5に示すよ
うな断面構造を有することが主に相違する。
【0059】図5において、符号5はアルミナセラミッ
クスでできた薄膜基板を、符号4は断熱層(グレース
層)を、符号3は発熱抵抗体層を、符号3aはリード電
極2、2に囲まれて形成された発熱体を、符号2は発熱
体3aに電流を供給するリード電極を、符号1は保護膜
をそれぞれ示す。
【0060】このコーナーエッジ型サーマルヘッド22
は、同図に示すように、コーナーエッジ型サーマルヘッ
ド22のコーナー部に主走査方向Sに沿って多数の発熱
体3aがアレイ状に配列されているタイプのものであ
る。
【0061】コーナーエッジ型サーマルヘッド22にお
いても、各発熱体3aの薄膜基板の端面5a側に位置す
る端縁が、薄膜基板5上の副走査方向Fにおけるマスタ
排出側F1の薄膜基板の端面5aから0〜0.5mmの
間に配置されている。このようなコーナーエッジ型サー
マルヘッド22をデジタル謄写印刷装置の製版装置に採
用することによっても、実施形態1と同様の利点を得る
ことができることは言うまでもない。
【0062】コーナーエッジ型サーマルヘッド22にお
いては、そのコーナー傾斜面と対向して図示しない搬送
ガイド板やプラテンローラなどを配置し、感熱メディア
mやマスタ12とが発熱体3aに良好に接触するように
構成するのが望ましい。特に厚みのある感熱メディアm
やマスタ12の場合、このコシによって発熱体3aとの
接触状態が影響を受ける場合も想定できるため、コーナ
ー傾斜面に対して略平行に搬送できるようにするの望ま
しい。この場合の形態としては、コーナーエッジ型サー
マルヘッド22は、図5に示すように略水平に配置し
て、感熱メディアmやマスタ12の搬送経路を図面右斜
め上方からコーナー傾斜面に対して略平行となる形態
や、感熱メディアmやマスタ12の搬送経路を略水平と
する場合には、コーナー傾斜面が搬送経路と略平行とな
るように、コーナーエッジ型サーマルヘッド22を傾斜
して設ける形態が考えられる。何れの形態を採用するか
は、製版装置の大きさや、他の種類の製版装置との互換
性や部品の共通化、あるいは使用する感熱メディアmや
マスタ12の品質や使用する種類などを考慮して適宜選
択すれば良い。 (実施形態4)図6を参照して、実施形態4について説
明する。図6において、符号23はデジタル謄写印刷装
置の製版装置(図示せず)に搭載される一般にリアルエ
ッジ型と言われているが、実施形態1とは発熱体および
電極の配置が異なるサーマルヘッド(以下、「リアルエ
ッジ型サーマルヘッド23」という)を示す。また、符
号14は後述する一対の発熱体3A、3Bを接続してい
る連結電極を、符号7Aは主走査方向Sに複数配列され
た一方の発熱体3Bに接続されている共通電極を、符号
8Aは他方の発熱体3Aに接続されている個別電極を、
符号3A、3Bは対をなす発熱体をそれぞれ示す。
【0063】リアルエッジ型サーマルヘッド23の基本
的構造は、図10に示した平面型サーマルヘッド40の
断面構造と略同等であるが、図6に示すように、保護膜
(図示せず)を透過して見た平面視状態で薄膜基板のマ
スタ排出側F1に図11で示してあるような共通電極7
を持たない特有の配線パターンになっている。そして、
1つの画像信号に対して、連結電極14を介して直列に
接続されている主走査方向Sに並んだ対をなす発熱体3
A、3Bを破線で囲んで示すように1画素13とするこ
とにより、発熱体3A、3Bの抵抗値を大きくして製造
してコモンドロップの影響を少なくしている。
【0064】しかし、リアルエッジ型サーマルヘッド2
3は、その形状(連結電極14をなくすことはできな
い)から、発熱体3aの位置として発熱体3aの薄膜基
板5の端面5a側に位置する端縁3bを、薄膜基板の端
面5aからの距離L=0mmの薄膜基板5上に配置する
ことは不可能である。また、現在の薄膜サーマルヘッド
の製造工程における制約も含めると、距離L=0.5m
mが製造限界(最小値)である。つまり、リアルエッジ
型サーマルヘッド23では、各発熱体3aの薄膜基板の
端面側に位置する端縁3bを、副走査方向Fにおけるマ
スタ排出側F1の薄膜基板の端面5aから最小で距離L
=0.5mmの薄膜基板5上に配置することができるよ
うになっている。
【0065】このようなリアルエッジ型サーマルヘッド
23をデジタル謄写印刷装置の製版装置に採用すること
により、実施形態1と同様の利点を得ることができるこ
とは言うまでもない。
【0066】(実施形態5)図15、図16、図17を
参照して、実施形態5について説明する。図15は、実
施形態5における製版装置の要部を示しており、同図に
おいて、符号20Aは該製版装置に搭載された一般にリ
アルエッジ型と言われているサーマルヘッド(以下、
「リアルエッジ型サーマルヘッド20A」という)を示
す。実施形態5における製版装置は、図9に示した従来
の製版装置に対して、平面型サーマルヘッド40に代え
てリアルエッジ型サーマルヘッド20Aを採用している
ことのみ相違する。
【0067】図15、図16、図17において、符号5
は薄膜基板、符号4は薄膜基板5の上部に印刷して形成
されるグレーズ層とも呼ばれているガラスでできた断熱
層4、符号6は放熱板、符号9は保護カバー、符号9A
は保護樹脂、符号10は押圧機構、符号11はプラテン
ローラを、符号12は合成繊維ベースマスタをそれぞれ
示し、これらは図9、図10、図11に示した従来の製
版装置の構成要素と同じものである。
【0068】リアルエッジ型サーマルヘッド20Aは、
プラテンローラ11の軸と平行に延在して設けられてい
て、押圧機構10を備えた接離手段により合成繊維ベー
スマスタ12を介してプラテンローラ11に接離自在と
なっている。リアルエッジ型サーマルヘッド20Aの基
本的構造は、図10に示した平面型サーマルヘッド40
の断面構造と略同等であるが、図16に示すように、薄
膜基板5上に、断熱層4、発熱抵抗体層3、リード電極
2、保護膜1の順で積層されている。
【0069】リアルエッジ型サーマルヘッド20Aは、
図17に示すように、保護膜(図示せず)を透過して見
た平面視状態で共通電極7の特徴的な配線パターンを有
する。すなわち、リアルエッジ型サーマルヘッド20A
は、従来の製版装置に搭載していた平面型サーマルヘッ
ド40に対して、図17に示すように、各発熱体3aに
接続されている共通電極7の配線パターンを各発熱体3
aの間を通してパラレルに配線していることが相違す
る。これにより、複数の発熱体3aに同時通電された場
合でも、コモンドロップの影響を少なくすることができ
る。また、リアルエッジ型サーマルヘッド20Aは、上
記した配線パターンとすることにより、従来の製版装置
の平面型サーマルヘッド40に比べ、共通電極7のパタ
ーン幅を狭くすること、つまり、発熱体3aを薄膜基板
の端面5aに近づけることが可能となった。
【0070】しかし、リアルエッジ型サーマルヘッド2
0Aは、その形状(共通電極7をなくすことはできな
い)から、発熱体3aの位置を、すなわち発熱体3aの
薄膜基板5の端面5a側に位置する端縁3bを、端面5
aからの距離L=0mmの薄膜基板5上に配置すること
は不可能である。
【0071】そこで、リアルエッジ型サーマルヘッド2
0Aにおいては、副走査方向Fにおけるマスタ排出側F
1に段差部50を設け、副走査方向Fにおけるマスタ排
出側F1に位置する発熱体3aの端縁3bを、この端縁
側に位置する段差部50の端部としての端面50aから
0.018〜0.5mmの間に配置するようにした。リ
アルエッジ型サーマルヘッド20Aは、発熱体3aの中
心が図16に示すように、プラテンローラ11の回転中
心の垂線P上に略位置するように配置されている。した
がって、ここでは薄膜基板5の端面5aから発熱体3a
の端縁3bまでの距離Lが0.5mmよりも大きくなる
ことがある。
【0072】段差部50は、切断面となる端面50aを
極力発熱体3に近づけるために、図16に示すように、
薄膜基板5は図示しない切削装置で切断せずに、保護膜
1と断熱層4を、エッチングにより薄膜基板5に向かっ
て窪む方向であり、薄膜基板5の端面5aまで連続して
形成したものである。
【0073】端縁3bと段差部50の端面50aの最小
距離を0.018mmとした根拠は、本実施形態で使用
するサーマルヘッド20Aのパターン形成プロセスに依
存するものである。すなわち、薄膜基板5に印刷によっ
て形成される断熱層4の上部にタンタル(Ta)系合金
材等でできている発熱抵抗体層3が蒸着して形成され、
この発熱抵抗体層3の上部にアルミニウムでできた共通
電極7および個別電極8が蒸着して形成されたリード電
極2を有するリアルエッジ型サーマルヘッド20Aにお
いては、各パターンをエッチングにより形成するが、こ
の各パターンを形成するために必要最小限の距離が0.
018mmであることによる。
【0074】図16、図17に示すようにリアルエッジ
型サーマルヘッド20Aは、共通電極7および個別電極
8、発熱体3aなどのパターンを薄膜基板5上に形成す
るために、薄膜基板5上をエッチングで削るが、この製
造限界値(幅)は、現在10μm(0.01mm)程度
は必要であるとされる。また、この時の寸法公差は±3
μm(0.003mm)とされています。リード電極2
のパターンを形成するためには、共通電極7の端面から
の距離Lbが最小10μm(0.01mm)必要で、公
差も含めると最小距離は7μmとなる。同様に、発熱体
3aと電極パターンとを区別するための距離、すなわ
ち、発熱体3aの端縁3bと電極パターンの端部までの
距離Lcの最小も距離Lb同様に7μmとなる。また本
実施形態におけるサーマルヘッド20Aでは、発熱体3
や各電極が外気に露出すると各電極の腐食や発熱抵抗体
層3の酸化があるため、薄膜基板5上にSi−O―N系
の保護膜1を蒸着するが、この保護膜1の厚みが約4μ
mとなっている。この保護膜1は、無論段差部50の端
面50a側においても必要であるので、端面50aから
の保護膜厚Ldが約4μmとなる。このため、副走査方
向Fにおける端面50aから発熱体3aの端縁3bまで
距離Laは、最小値で0.018mmということにな
る。
【0075】端面50aから発熱体3aの端縁3bまで
距離Laの最大値が0.5ミリという根拠は、有効ニッ
プ幅LAの最小寸法と発熱体3aの副走査方向Fに対す
る全長との関係などからその限界が決まってしまうため
である。つまり、図14の実験結果から−0.5mmで
縮み率約0.5%〜0.6%のときに、0.5mm以下
であれば効果が得られるからである。
【0076】次に、図18、図19、図20を用いて、
段差部50の位置(高さ)について説明する。本発明
は、合成繊維ベースマスタ12(図15参照)が発熱体
3aより穿孔溶融された後にプラテンローラ11とサー
マルヘッドによって挟まれた状態で搬送される距離が短
ければよく、上面50bの位置(高さ)は、基本的に保
護膜1の上面1Aよりも低ければその効果を得られる。
しかも発熱抵抗体3の上には、リード電極2を形成した
後に保護膜1を蒸着させるため、リード電極2のある位
置と無い位置とでリード電極2の厚さ(約0.8μm)
分の高低差Taが発生し、エッチングしなくとも段差部
50が形成される。この場合、リード電極2の厚さが十
分にあれば、保護膜1や断熱層4を図18に符号60を
付して斜線で示すエッチング領域をエッチングして図1
6に示すような段差部50を形成しなくても良い。つま
り、図18で示す段差部50の上面50bを、少なくと
も薄膜基板5上に形成される保護膜1の上面1Aの下限
位置となるリード電極2の無い発熱体3aの上方に位置
する最下面1Bよりも低く設けることで、プラテンロー
ラ11とサーマルヘッドとの圧接時に上面50bと合成
繊維ベースマスタ12とが接触しないように設けること
ができる。
【0077】ただリード電極2相当の高低差Taである
と、合成繊維ベースマスタ12の剛性、使用するプラテ
ンローラ11のゴム硬度、厚み、押圧力などの各種条件
によって合成繊維ベースマスタ12あるいはプラテンロ
ーラ11が高低差Taを吸収してしまうことがある。こ
のような場合には、図19に符合60Aで示す破線分だ
け保護膜1をエッチングして切削することで段差部50
を形成すれば良い。段差部50をエッチングで形成する
場合には、その上面50bの位置(高さ)制御は、数μ
単位で容易に行うことができるので加工性や加工精度が
高く、作業効率がよい。
【0078】このように、エッチングして段差部50を
形成する場合、理想的には、図19に示すように、段差
部50の上面50bを薄膜基板1上に形成されるリード
電極2の上面2aの位置よりも低く設ける方がより好ま
しい。
【0079】段差部50の高低差を出すための、サーマ
ルヘッドの各部の具体的な寸法について説明する。 保護層厚: 3.5〜4.0μm リード電極厚: 約0.80μm 発熱抵抗体層厚: 約400Å 断熱層厚: 65±10μm(サーマルヘッドメ
ーカー推奨値) 上記数値より、薄膜基板5上の各層厚全てをエッチング
にて削り、段差部50を設けたとすると、寸法公差も含
め、図20に示すように高低差Taの最大値Tamaxは
79.8μm、最小値Taminは、4.3μmとなる。
つまり、 4.3μm<高低差(Ta)<79.8μm という関係となる。なお、発熱抵抗体層厚約400Åに
関しては、ここでは算出に加えていない。
【0080】このようなリアルエッジ型サーマルヘッド
20Aをデジタル謄写印刷装置の製版装置に採用するこ
とにより、薄膜基板5を切断しなくて済むので、生産性
が良くなると共に、これらを切断するための切削装置が
不要となり、バリの発生がなくフィルム12aの傷や破
損を防止しながら装置増設によるコスト上昇を抑えるこ
とができる。また、フィルム12aの傷や破損が防止さ
れるので、合成繊維ベースマスタ12の無駄を少なくす
ることができる。
【0081】図15に示すリアルエッジ型サーマルヘッ
ド20Aの各発熱体3aを有効ニップ幅LAの何処に合
わせても、副走査方向Fにおけるマスタ排出側F1にプ
ラテンローラ11とサーマルヘッドとの圧接時でも上面
50bと合成繊維ベースマスタ12とが段差部50の存
在によって接触しないので、穿孔後の合成繊維ベースマ
スタ12がプラテンローラ11とリアルエッジ型サーマ
ルヘッド20Aとに挟まれた状態で搬送される製版搬送
距離、つまり、そのフィルム12aがリアルエッジ型サ
ーマルヘッド20Aの各発熱体3aの表面に保護膜(図
示せず)を介して溶着して搬送負荷となる製版搬送距離
は、最大でも0.5mmに抑えられるため、前述したよ
うな製版縮みの問題が容易に改善される。そして、主走
査方向Sおよび副走査方向Fの開孔率(印字率)や合成
繊維ベースマスタ12のベース12bに含まれるポリエ
チレンテレフタレート(PET)系繊維等の混抄率に関
係なく、何時でも良好な画像再現性が得られるようにな
る。
【0082】段差部50の高低差Tаを制御すること
で、製版後の合成繊維ベースマスタ12に対する押圧力
を細かく調整できるので、製版後の合成繊維ベースマス
タ12に対する負荷が低減され、より確実にスティック
を防止して、合成繊維ベースマスタ12の無駄を低減し
て過剰な廃棄材料の発生を抑制することができる。
【0083】上述した第1実施形態乃至第4実施形態の
ように、サーマルヘッドの端面5aから発熱体3aの端
縁3b間での寸法にとらわれずに済むので、加工性が良
く、端面5aから発熱体3aの端縁3b間の距離は、段
差部50が形成されることにより0.5mm以上であっ
てもよくなる。 (実施形態6)図21、図22を参照して実施形態6に
ついて説明する。なお、図22は、図21に対して幾分
大きく描いている。図21は、実施形態6における製版
装置の要部を示しており、同図において、符号21Aは
該製版装置に搭載された一般に端面型と言われているサ
ーマルヘッド(以下、「端面型サーマルヘッド21A」
という)を示す。実施形態6における製版装置は、図9
に示した従来の製版装置に対して、平面型サーマルヘッ
ド40に代えて端面型サーマルヘッド21Aを採用して
いることのみ相違する。
【0084】端面型サーマルヘッド21Aは、図3、図
4に示す端面型サーマルヘッド21に段差部51を設け
た以外は、端面型サーマルヘッド21と略同一構成を採
る。したがって、図21、図22では、保護樹脂9A
や、保護カバー9は省略する。端面型サーマルヘッド2
1Aは、薄膜基板5上に、断熱層4、発熱抵抗体層3、
リード電極2、保護膜1の順で積層されている。
【0085】この端面型サーマルヘッド21Aは、図2
1に示すようにU字状のコーナーである端面部に、図2
2に示す主走査方向Sに沿って多数の発熱体3aがアレ
イ状に配列されているタイプのものである。端面型サー
マルヘッド21Aは、マスタ搬送方向Fに対して直立す
る様な形で配置される。
【0086】端面型サーマルヘッド21Aは、副走査方
向Fにおける厚さ2〜3mm程度でその上面を円弧面に
形成された薄膜基板5を有し、同円弧面上に、断熱層
4、発熱抵抗体層3、リード電極2、保護膜1が順番に
積層されている。このため、発熱体3aが配置される薄
膜基板5の円弧面は、少なくともR2mm以上の曲面と
なる。各発熱体3aは、副走査方向Fにおけるマスタ排
出側F1の薄膜基板の端面5aから約1〜1.5mm、
すなわち、副走査方向Fにおける薄膜基板5の中央に配
置されている。本実施形態において、各発熱体3aは、
副走査方向Fに対する長さT1が100μm(0.1m
m)以下となるように形成されている。端面型サーマル
ヘッド21Aは、発熱体3aの中心が、図示しないプラ
テンローラの回転中心の垂線P上に略位置するように配
置されている。
【0087】端面型サーマルヘッド21Aには、サーマ
ルヘッド21Aの副走査方向Fにおけるマスタ排出側F
1に段差部51が形成されている。この段差部51は、
薄膜基板5の端面5aから円弧面を発熱体3aに向かっ
てエッチング加工され、その最上位置となる上面51b
が保護膜1の上面1Aよりも低く、好ましくはリード電
極2の上面2aよりも低くなるように形成されている。
このため、リード電極2、発熱抵抗体層3、断熱層4
は、段差部51よりもマスタ排出側F1には配置されて
しない。本実施形態でも発熱体3や各電極が外気に露出
すると各電極の腐食や発熱抵抗体3の酸化があるため、
エッチングした発熱抵抗体3やリード電極2の端面を覆
うように保護膜1を蒸着する。つまり保護膜1の外端部
が段差部51の端部としての端面51aを構成してい
る。
【0088】このような端面型サーマルヘッド21Aに
おいても、副走査方向Fにおけるマスタ排出側F1に位
置する発熱体3aの端縁3bから端面51aまでの距離
Laを0.018〜0.5mmとすることで、プラテン
ローラ11と端面型サーマルヘッド21Aとに挟まれた
状態で搬送される合成繊維ベースマスタ12の実距離
は、約0.018〜0.5mm(押圧の程度により変わ
る)となる。このような端面型サーマルヘッド21Aを
デジタル謄写印刷装置の製版装置に採用しても、実施形
態5と同様の利点を得ることができることは言うまでも
ない。 (実施形態7)図23を参照して、実施形態7について
説明する。図5において、符号22Aはデジタル謄写印
刷装置の製版装置(図示せず)に搭載される一般にコー
ナーエッジ型と言われているサーマルヘッド(以下、
「コーナーエッジ型サーマルヘッド22A」という)を
示す。コーナーエッジ型サーマルヘッド22Aは、図9
に示した従来の平面型サーマルヘッド40に対して、図
5に示すような断面構造を有することが主に相違する。
【0089】図23において、符号5はアルミナセラミ
ックスでできた薄膜基板を、符号4は断熱層(グレース
層)を、符号3は発熱抵抗体層を、符号3aはリード電
極2、2に囲まれて形成された発熱体を、符号2は発熱
体3aに電流を供給するリード電極を、符号1は保護膜
をそれぞれ示す。
【0090】コーナーエッジ型サーマルヘッド22A
は、同図に示すように、コーナーエッジ型サーマルヘッ
ド22Aのコーナー部に主走査方向Sに沿って多数の発
熱体3aがアレイ状に配列されているタイプのものであ
り、サーマルヘッド22Aの副走査方向Fにおけるマス
タ排出側F1に段差部52が設けられている。この段差
部52は、薄膜基板5の端面5aから発熱体3aに向か
ってエッチングされ、その最上位置となる上面52bが
コーナー部における保護膜1の上面1Aよりも低く、好
ましくはコーナー部におけるリード電極2の上面2aよ
りも低くなるように形成されている。
【0091】コーナーエッジ型サーマルヘッド22Aに
おいても、副走査方向Fにおけるマスタ排出側F1に位
置する発熱体3aの端縁3bを、段差部52の端部とし
ての端面52aから端縁3bまでの距離Laが0.01
8〜0.5mmとなるように配置されている。このよう
なコーナーエッジ型サーマルヘッド22Aをデジタル謄
写印刷装置の製版装置に採用することによっても、実施
形態5と同様の利点を得ることができることは言うまで
もない。
【0092】コーナーエッジ型サーマルヘッド22Aに
おいては、そのコーナー傾斜面と対向して図示しない搬
送ガイド板やプラテンローラなどを配置し、感熱メディ
アmやマスタ12とが発熱体3aに良好に接触するよう
に構成するのが望ましい。特に厚みのある感熱メディア
mやマスタ12の場合、このコシによって発熱体3aと
の接触状態が影響を受ける場合も想定できるため、コー
ナー傾斜面に対して略平行に搬送できるようにするの望
ましい。この場合の形態としては、コーナーエッジ型サ
ーマルヘッド22Aは、図23に示すように略水平に配
置して、感熱メディアmやマスタ12の搬送経路を図面
右斜め上方からコーナー傾斜面に対して略平行となる形
態や、感熱メディアmやマスタ12の搬送経路を略水平
とする場合には、コーナー傾斜面が搬送経路と略平行と
なるように、コーナーエッジ型サーマルヘッド22Aを
傾斜して設ける形態が考えられる。何れの形態を採用す
るかは、製版装置の大きさや、他の種類の製版装置との
互換性や部品の共通化、あるいは使用する感熱メディア
mやマスタ12の品質や使用する種類などを考慮して適
宜選択すれば良い。 (実施形態8)図24を参照して、実施形態8について
説明する。図24において、符号23Aはデジタル謄写
印刷装置の製版装置(図示せず)に搭載される一般にリ
アルエッジ型と言われているが、実施形態5とは発熱体
および電極の配置が異なるサーマルヘッド(以下、「リ
アルエッジ型サーマルヘッド23A」という)を示す。
また、符号14は後述する一対の発熱体3A、3Bを接
続している連結電極を、符号7Aは主走査方向Sに複数
配列された一方の発熱体3Bに接続されている共通電極
を、符号8Aは他方の発熱体3Aに接続されている個別
電極を、符号3A、3Bは対をなす発熱体をそれぞれ示
す。
【0093】リアルエッジ型サーマルヘッド23Aの基
本的構造は、図15に示したリアルエッジ型サーマルヘ
ッド20Aの断面構造と略同等であるが、図24に示す
ように、保護膜(図示せず)を透過して見た平面視状態
で薄膜基板のマスタ排出側F1に図11で示してあるよ
うな共通電極7を持たない特有の配線パターンになって
いる。そして、1つの画像信号に対して、連結電極14
を介して直列に接続されている主走査方向Sに並んだ対
をなす発熱体3A、3Bを破線で囲んで示すように1画
素13とすることにより、発熱体3A、3Bの抵抗値を
大きくして製造してコモンドロップの影響を少なくして
いる。
【0094】しかし、リアルエッジ型サーマルヘッド2
3Aは、その形状(連結電極14をなくすことはできな
い)から、発熱体3A、3Bの位置として発熱体3A、
3Bの薄膜基板の端面5a側に位置する端縁3Ab、3
Bbを、この端面5aから端縁3Ab、3Bbまでの距
離L=0mmの薄膜基板5上に配置することは不可能で
ある。しかし、エッチングして段差部50を形成するの
で、端縁3Ab、3Bbを、段差部50の端面50aか
ら端縁3Ab、3Bbまでの距離Laが0.018〜
0.5mmとなるように配置すればよい。
【0095】このようなリアルエッジ型サーマルヘッド
23Aをデジタル謄写印刷装置の製版装置に採用するこ
とにより、実施形態5と同様の利点を得ることができる
ことは言うまでもない。
【0096】実施形態5、6、7、8では、距離Laの
最小値は、0.018mmとし、発熱体3a、3A、3
Bの中心とプラテンローラ11の中心とを略一致させて
いるので、これら各実施形態における有効ニップ幅LA
(図15参照)を、0.036mm以上となる条件で構
成することで、段差部50、51、52を設けた効果を
確実に得ることができる。
【0097】段差部50、51、52の形状は、上述の
形状に限定されるものではなく、図25に示すように、
段差部50の端面50aから薄膜基板5の端面5aに向
かって、その上面50bが下り傾斜となる形状としても
よい。この場合、断熱層4が傾斜面となるように保護膜
1側からエッチングして段差部50を形成すればよい。
段差部50の形状としては、端面5aまで連続した形状
ではなく、図26に示すように、凹部状に形成したもの
であっても良い。この場合、発熱体3の端縁3bを設け
る位置は、凹部の発熱体3a側に位置する端面50aを
基準とする。段差部50の形状としては、図27に示す
ように、その上面50bが上り傾斜と下り傾斜に連続し
て形成されたものであってもよい。図25、図26、図
27において、各上面50bは、少なくとも保護膜1の
上面1Aの最下面1Bよりも低く設けるのが良く、好ま
しくは、リード電極2の上面2aよりも低く設けるのが
良い。また、図26において、段差部50よりもマスタ
排出側F1に位置する断熱層4の上面4aは、少なくと
も保護膜1の上面1Aの最下面1Bよりも低く設けるの
が良く、好ましくは、リード電極2の上面2aよりも低
く設けるのが良い。
【0098】このように、段差部50の上面50bや断
熱層4の上面4aの位置を調整することで、マスタ12
と各上面との接触を確実に回避することができ、よりス
ティック現象を低減することができる。つまり、段差部
50の形状は、合成繊維ベースマスタ12と上面4a、
50bとの接触を回避でき、搬送負荷を合成繊維ベース
マスタ12に与えない形状であれば、特にその形状を限
定するものではない。
【0099】また、段差部50、51、52の端部とし
て、実施の形態においては端面50a、51a、52a
として説明したが、端部は必ずしも端面から構成される
とは限らない。
【0100】上記実施形態1乃至8においては、合成繊
維ベースマスタ12を使用したが、従来のマスタや実質
的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみからなるマスタであ
っても、上記各利点を得ることができる。ここで、実質
的に熱可塑性合成樹脂フィルムのみからなるマスタと
は、マスタが熱可塑性樹脂フィルムのみから成るものの
他、熱可塑性樹脂フィルムに帯電防止剤等の微量成分を
含有してなるもの、さらには熱可塑性樹脂フィルムの両
主面、すなわち表面又は裏面のうち少なくとも一方に、
オーバーコート層等の薄膜層を1層又は複数層形成して
なるものを含む。
【0101】実施形態1乃至8に限らず、マスタ搬送性
の向上をそれ程望まなくてもよいのであれば、製版搬送
距離が短いので上記プラテン駆動モータを各実施形態1
乃至8から除去し、マスタ搬送方向の下流側に配設され
たテンションローラ対(図示せず)あるいは送りローラ
対(図示せず)を回転駆動させるステッピングモータを
別に配設すると共に、このステッピングモータを回転駆
動することによって、マスタ12の搬送を介して、プラ
テンローラ11を連れ回り・従動回転させることで、マ
スタ搬送方向の下流側にマスタ12を移動させるように
してもよい。
【0102】以上述べたとおり、本発明の実施例を含む
特定の実施形態等について説明したが、本発明の構成
は、上述した各実施形態1乃至8等に限定されるもので
はなく、これらを適宜組み合わせて構成してもよく、本
発明の範囲内において、その必要性及び用途等に応じて
種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当業者なら
ば明らかである。
【0103】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、薄膜基板上の副走査方向における感熱メディ
ア排出側の薄膜基板端から0〜0.5mmの間に、発熱
体の薄膜基板端側の端縁を配置したことにより、プラテ
ンローラとの有効ニップ幅に対する位置合わせの煩わし
さもなく、かつ、製版後の感熱メディアがプラテンロー
ラとサーマルヘッドとの間に挟まれた状態で搬送される
製版搬送距離が0〜0.5mmと短くなり、結果的にス
ティックによる製版縮みが発生しない製版装置を提供す
ることができる。
【0104】請求項2記載の発明によれば、サーマルヘ
ッドの副走査方向における感熱メディア排出側に段差部
を設け、副走査方向における感熱メディア排出側に位置
する発熱体の端縁を、この端縁側に位置する段差部の端
部から0.018〜0.5mmの間に配置したので、プ
ラテンローラとの有効ニップ幅に対する位置合わせの煩
わしさもなく、かつ、製版後の感熱メディアがプラテン
ローラとサーマルヘッドとの間に挟まれた状態で搬送さ
れる製版搬送距離が0.018〜0.5mmとより短く
なり、スティックによる製版縮みの発生がなくなる。ま
た、段差部を設けることで、発熱体を薄膜基板上に配置
する基準位置を薄膜基板端から段差部の段部へとずらす
ことができるので、薄膜基板を切断しなくて済み、製造
効率の低減やコスト上昇を抑えつつ、切削によって切断
面に発生するバリによる感熱メディアのフィルム面の傷
や破損を防止でき、感熱メディアの無駄を低減すること
ができる。
【0105】請求項3、4、5記載の発明によれば、段
差部の最上位置を調整することで、穿孔製版後における
感熱メディアに対する負荷がより低減されるので、ステ
ィックによる製版縮みの発生をより一層低減することが
できる。
【0106】請求項6記載の発明によれば、一般には端
面型、リアルエッジ型もしくはコーナーエッジ型と言わ
れる各サーマルヘッドをデジタル謄写印刷装置等の製版
装置に採用することにより、請求項1乃至5の何れか1
つに記載の発明の効果を容易に得ることができる。
【0107】請求項7記載の発明によれば、感熱メディ
アは、熱可塑性樹脂フィルムと、少なくとも合成繊維を
含むインキ通過性の多孔質支持体とを有する合成繊維ベ
ースマスタであることにより、請求項1乃至6の何れか
1つに記載の発明の効果に加えて、高解像度で良好な印
刷画像を確保して印刷画質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における製版装置のサーマ
ルヘッドおよびプラテンローラ周りの構成を示す要部の
正面図である。
【図2】実施形態1における製版装置のリアルエッジ型
サーマルヘッドの発熱体、共通電極および個別電極周り
の配置・形状パターンを示す要部の平面図である。
【図3】実施形態2における製版装置の端面型サーマル
ヘッドの要部構成を示す断面図である。
【図4】実施形態2における製版装置のサーマルヘッド
およびプラテンローラ周りの構成を示す要部の正面図で
ある。
【図5】実施形態3における製版装置のコーナーエッジ
型サーマルヘッドの断面構成を示す要部の断面図であ
る。
【図6】実施形態4における製版装置のリアルエッジ型
サーマルヘッドの発熱体、共通電極および個別電極周り
の配置・形状パターンを示す要部の平面図である。
【図7】各実施形態に使用される合成繊維ベースマスタ
等の簡略的な断面図である。
【図8】図8(a)はマスタの剛度を測定する試験機の
概要を示す斜視図、図8(b)は同概要を示す平面図で
ある。
【図9】従来の製版装置における平面型サーマルヘッド
およびプラテンローラ周りの構成を示す要部の正面図で
ある。
【図10】従来の製版装置における平面型サーマルヘッ
ドの要部の断面図である。
【図11】従来の製版装置における平面型サーマルヘッ
ドの発熱体、共通電極および個別電極周りの配置・形状
パターンを示す要部の平面図である。
【図12】プラテンローラ押圧を変化させたときの画像
状態とニップ幅との関係を説明するための説明図であ
る。
【図13】プラテンローラ押圧と有効ニップ幅との関係
を表すグラフである。
【図14】全ベタ製版時のマスタの製版縮み率を説明す
るためのグラフである。
【図15】本発明の実施形態5にかかる製版装置のリア
ルエッジ型サーマルヘッドおよびプラテンローラ周りの
構成を示す要部の正面図である。
【図16】実施形態5にかかるリアルエッジ型サーマル
ヘッドに設けられた段差部近傍の構成を示す拡大断面図
である。
【図17】実施形態5における製版装置のリアルエッジ
型サーマルヘッドの発熱体、共通電極および個別電極周
りの配置・形状パターンを示す要部の平面図である。
【図18】段差部の最上位置と保護膜上面の関係及び段
差部を形成するエッチング領域を示す拡大断面図であ
る。
【図19】段差部の最上位置と電極上面との関係を示す
拡大断面図である。
【図20】段差部の高低差の最大値と最小値の関係を示
す拡大断面図である。
【図21】実施形態6における製版装置の端面型サーマ
ルヘッドの要部の断面図である。
【図22】実施形態6における端面型サーマルヘッドの
発熱体、共通電極および個別電極周りの配置・形状パタ
ーンを示す要部の平面図である。
【図23】実施形態7における製版装置のコーナーエッ
ジ型サーマルヘッドの断面構成を示す要部の断面図であ
る。
【図24】実施形態8における製版装置のリアルエッジ
型サーマルヘッドの発熱体、共通電極および個別電極周
りの配置・形状パターンを示す要部の平面図である。
【図25】段差部の別形態を示す拡大断面図である。
【図26】段差部の別形態を示す拡大断面図である。
【図27】段差部の別形態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 保護膜 1A 上面 1B 保護膜上面の下限位置 2 電極(リード電極) 2a 電極の上面 3a、3A、3B 発熱体 3b、3Ab、3Bb 発熱体の端縁 5 薄膜基板 5a 薄膜基板端(薄膜基板の
端面) 7、7A 電極(共通電極) 8、8A 電極(個別電極) 11 プラテンローラ 12 マスタ 12a 熱可塑性樹脂フィルム 12b 多孔質支持体 20、20A、23、23A リアルエッジ型サーマル
ヘッド 21、21A 端面型サーマルヘッド 22.22A コーナーエッジ型サーマ
ルヘッド 40 従来の平面型サーマルヘ
ッド F 副走査方向 50、51、52 段差部 50a、51a,52a 段差部の端部 50b、51b、52b 段差部の最上位置 F1 感熱メディア排出側 L 薄膜基板端から発熱体の薄膜基板端側の
端縁までの距離 La 発熱体端縁から端縁側に位置する段差部
の端部までの距離 LA 有効ニップ幅 m 感熱メディア S 主走査方向 Ta 高低差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 肇 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 (72)発明者 宍戸 善幸 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 Fターム(参考) 2C065 AA01 AC04 GA01 GB01 2H084 AA13 AA32 AE05 BB04 BB13 CC09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄膜基板上の主走査方向に配列された複数
    の発熱体を備えたサーマルヘッドとプラテンローラによ
    り感熱メディアを押圧した状態で、上記プラテンローラ
    の回転によって上記主走査方向と直交する副走査方向に
    上記感熱メディアを移動させながら画像信号に応じて上
    記発熱体を発熱させて製版する製版装置において、 上記薄膜基板上の上記副走査方向における上記感熱メデ
    ィア排出側の薄膜基板端から0〜0.5mmの間に、上
    記発熱体の上記薄膜基板端側の端縁を配置したことを特
    徴とする製版装置。
  2. 【請求項2】薄膜基板上の主走査方向に配列された複数
    の発熱体を備えたサーマルヘッドとプラテンローラによ
    り感熱メディアを押圧した状態で、上記プラテンローラ
    の回転によって上記主走査方向と直交する副走査方向に
    上記感熱メディアを移動させながら画像信号に応じて上
    記発熱体を発熱させて製版する製版装置において、 上記サーマルヘッドの上記副走査方向における上記感熱
    メディア排出側に段差部を設け、上記副走査方向におけ
    る上記感熱メディア排出側に位置する上記発熱体の端縁
    を、この端縁側に位置する上記段差部の端部から0.0
    18〜0.5mmの間に配置したことを特徴とする製版
    装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の製版装置において、 上記段差部の最上位置は、上記薄膜基板上に形成される
    保護膜の上面の下限位置よりも低く設けられていること
    を特徴とする製版装置。
  4. 【請求項4】請求項2記載の製版装置において、 上記段差部の最上位置は、上記薄膜基板上に形成される
    電極の上面位置よりも低く設けられていることを特徴と
    する製版装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の製版装置において、 上記段差部の高低差は、4.3〜79.8μmの範囲内
    であることを特徴とする製版装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の何れか1つに記載の製版
    装置において、 上記サーマルヘッドは、端面型サーマルヘッド、リアル
    エッジ型サーマルヘッドまたはコーナーエッジ型サーマ
    ルヘッドであることを特徴とする製版装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6の何れか1つに記載の製版
    装置において、 上記感熱メディアは、熱可塑性樹脂フィルムと、少なく
    とも合成繊維を含むインキ通過性の多孔質支持体とを有
    する合成繊維ベースマスタであることを特徴とする製版
    装置。
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