JP2000323772A - パルス電源装置 - Google Patents

パルス電源装置

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JP2000323772A
JP2000323772A JP11126749A JP12674999A JP2000323772A JP 2000323772 A JP2000323772 A JP 2000323772A JP 11126749 A JP11126749 A JP 11126749A JP 12674999 A JP12674999 A JP 12674999A JP 2000323772 A JP2000323772 A JP 2000323772A
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pulse
circuit
saturable reactor
transformer
surplus energy
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JP11126749A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kataoka
康夫 片岡
Takashi Igarashi
貴 五十嵐
Eiji Sasamoto
栄二 笹本
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルス電源装置から無声放電負荷にパルス電
流を供給しようとすると、初段コンデンサC0に余剰エ
ネルギーを回生することができず、エネルギー効率が悪
く、放電電極の劣化を早める。 【解決手段】 パルス発生回路1と磁気パルス圧縮回路
3とパルストランスPT及び磁気パルス圧縮回路4によ
り無声放電負荷5にパルス放電をするのに、回生用可飽
和リアクトルSIRと逆流阻止用ダイオードDとで構成
される余剰エネルギー回生回路6を設け、無声放電負荷
からの余剰エネルギーを可飽和リアクトルSI1,SI
0を迂回して初段コンデンサC0に回生する。余剰エネ
ルギー回生回路による余剰エネルギーの取り込みは、ト
ランスの3次巻線、または磁気パルス圧縮回路の可飽和
リアクトルの2次巻線を介して取り込む構成も含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無声放電負荷にパ
ルス電流を供給するためのパルス電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オゾン発生装置などの無声放電負荷に
は、通常、高電圧で中〜高周波の連続波を使用すること
が多いが、一方で、1μs以下のパルス電流を高い繰り
返しで注入することで、放電面の均一性を改善して特性
向上を図る研究も試みられている。
【0003】これら無声放電負荷の電源には、直流高電
圧電源にFETやIGBTの半導体素子を多数の直並列
で組み合わせたスイッチを使用した電源が多く用いられ
ている。しかし、電圧が10〜30kVでパルス幅が1
00〜200nsと短いと、容量性負荷に対しては大電
流パルスが流れるため、半導体素子の直並列数が非常に
多くなり、高価な装置になり、信頼性も低下する。
【0004】一方、エキシマレーザなどパルス励起レー
ザには、従来のサイラトロンに代わって、半導体スイツ
チ素子と磁気パルス圧縮回路を組み合わせたパルス電源
装置が多く採用されている。このパルス電源装置からk
Hzオーダーの高い繰り返し周波数で、出力電圧が数k
V〜数10kV、パルス幅が数10ns〜数百nsのパ
ルス電力を無声放電負荷に供給する構成例を図5に示
す。
【0005】同図は、磁気パルス圧縮回路を二段とする
場合である。パルス発生回路1は、電力用の初段コンデ
ンサC0を高圧充電器2により初期充電しておき、半導
体スイッチとしてのIGBTのオンでコンデンサC0
ら可飽和リアクトルSI0を通して磁気パルス圧縮回路
3のコンデンサC1にパルス電流I0を供給する。可飽和
リアクトルSI0は、IGBTの完全なオン後に飽和動
作してパルス電流I0を発生させることでIGBTの動
作責務を軽減する。
【0006】磁気パルス圧縮回路3は、コンデンサC1
がパルス電流で高圧充電された後、可飽和リアクトルS
I1がその飽和で磁気スイッチ動作することにより磁気
パルス圧縮した狭幅のパルス電流I1をパルストランス
PTの一次巻線に供給する。
【0007】パルストランスPTの二次回路には磁気パ
ルス圧縮回路4が設けられ、パルストランスPTからの
昇圧したパルス電流でコンデンサC2が高圧充電され、
可飽和リアクトルSI2の磁気スイッチ動作により、コ
ンデンサC2から磁気パルス圧縮したパルス電流I2を図
示の極性で発生する。
【0008】磁気パルス圧縮回路4のパルス出力は、無
声放電負荷5に狭幅・高電圧のパルス電流を供給する。
【0009】なお、可飽和リアクトルSI0,SI1,
SI2は、図示省略するが、それぞれ磁気リセット巻線
を設け、パルス発生に際して矢印で示す図示の極性に初
期リセットしておく。
【0010】このようなパルス電源装置を無声放電負荷
の電源とすると、磁気パルス圧縮回路がパルス幅の圧縮
を行うため、IGBTで発生するパルスは比較的長くて
良いため、流れる電流のピーク値も抑えられる。また、
パルストランスPTを併用して昇圧することで、半導体
素子部分の回路電圧を低電圧化できるため、半導体素子
となるIGBTの直列構成が不要になる。
【0011】なお、パルストランスPTの二次側に磁気
パルス圧縮回路4を設ける理由は、この回路なしにパル
ストランスから直接に負荷5にパルス電流を供給する
と、パルストランスの漏れリアクタンスでパルスの立ち
上がりを急峻にできないためである。
【0012】また、パルス電源装置の回路構成には種々
の変形例がある。例えば、磁気パルス圧縮回路は2段の
場合を示すが、1段または3段以上のものもある。さら
に、パルストランスに代えて、可飽和トランスとする場
合もある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】パルス電源装置の負荷
をレーザとする場合、図5の負荷5は、誘電体の部分が
なく、放電電極だけになる。放電電極の部分を電気回路
素子で表すと、抵抗とインダクタンスの直列インピーダ
ンスになる。したがって、レーザ負荷の放電時には電源
のコンデンサC(図5ではC2)と放電抵抗Rとインダ
クタンスLの直列過渡現象になる。エキシマレーザなど
では、放電抵抗R分が小さいため、振動的になり、放電
で消費されなかった注入エネルギーは、コンデンサC2
に再充電されるが、その電圧の方向は、反転方向にな
る。そして、逆極性のC2の充電電圧は可飽和リアクト
ルSI0,SI1,SI2の磁化方向の関係で、コンデ
ンサC 1,C0と順に移行して回生される。このときの回
生方法例としては、コンデンサC0が初期充電時とは逆
極性に充電されており、図示省略するリアクトルとダイ
オードでコンデンサC0との間に振動回路を形成するこ
とで初期充電極性に戻す。
【0014】一方、パルス電源装置の負荷を無声放電負
荷とする場合、図5から明らかなように、余剰エネルギ
ーは誘電体に電荷として蓄積される。そして、この電圧
で可飽和リアクトルSI2が逆方向に励磁、飽和すると
誘電体の電荷は、コンデンサC2に移行する。このとき
のコンデンサC2の充電電圧極性は、最初に負荷に供給
する前の充電方向と同じになる。
【0015】ここで、多段の磁気パルス圧縮回路では、
個々の可飽和リアクトルの動作磁束量である電圧時間積
はパルス圧縮幅に応じて後段になるほど小さくしてい
る。図5の例では、可飽和リアクトルSI1の電圧時間
積にパルストランスPTの昇圧比(N2/N1)を乗じ
た値よりも可飽和リアクトルSI2の電圧時間積の方が
小さくなるように構成されている。
【0016】このため、極性が同一方向で戻って再充電
されたコンデンサC2の電圧は、可飽和リアクトルSI
1を反対方向に磁化、飽和させる前に、SI2の方が先
に右方向に磁化、飽和して、コンデンサC2から負荷に
再度エネルギーが向かう。結局、以上述べた繰り返し
で、コンデンサC2と負荷の間で余剰エネルギーが行き
来して、自然消滅するしかなかった。
【0017】すなわち、従来のパルス電源装置から無声
放電負荷にパルス電流を供給しようとすると、初段のコ
ンデンサC0に余剰エネルギーが回生されることはなか
った。これは、エネルギー効率が悪くなるだけでなく、
放電電極の劣化を早めたりするなどの問題があった。
【0018】本発明の目的は、無声放電負荷の余剰エネ
ルギーを回生できるようにしたパルス電源装置を提供す
ることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、パルス発生回
路から最終段の磁気パルス圧縮回路との間に介在する可
飽和リアクトルを迂回して、無声放電負荷からの余剰エ
ネルギーを初段コンデンサに回生する余剰エネルギー回
生回路を設けたもので、以下の構成を特徴とする。
【0020】初期充電される初段コンデンサと可飽和リ
アクトルおよび半導体スイッチを有するパルス発生回路
でパルス電流を発生し、このパルス電流をコンデンサと
可飽和リアクトル構成の磁気パルス圧縮回路で磁気パル
ス圧縮してトランスで昇圧または直接にトランスで昇圧
し、このトランスのパルス出力を少なくとも1段の磁気
パルス圧縮回路で磁気パルス圧縮して無声放電負荷にパ
ルス放電するパルス電源装置において、回生用可飽和リ
アクトルと逆流阻止用ダイオードとの直列回路を有し、
前記パルス発生回路または磁気パルス圧縮回路の可飽和
リアクトルの一部または全部を迂回して前記初段コンデ
ンサに接続され、前記無声放電負荷からの余剰エネルギ
ーが前記磁気パルス圧縮回路側に戻ってきたときに前記
回生用可飽和リアクトルが飽和動作して余剰エネルギー
を前記初段コンデンサに回生する余剰エネルギー回生回
路を備えたことを特徴とする。
【0021】前記余剰エネルギー回生回路は、前記トラ
ンスの一次巻線を介して取り込んだ余剰エネルギーを前
記初段コンデンサに回生する構成を特徴とする。
【0022】前記余剰エネルギー回生回路は、前記トラ
ンスの3次巻線を介して取り込んだ余剰エネルギーを前
記初段コンデンサに回生する構成を特徴とする。
【0023】前記余剰エネルギー回生回路は、前記磁気
パルス圧縮回路の可飽和リアクトルの2次巻線を介して
取り込んだ余剰エネルギーを前記初段コンデンサに回生
する構成を特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の実施形態を示す回路図である。同図が図5と異なる
部分は、パルストランスPTの一次側とパルス発生回路
1との間に余剰エネルギー回生回路6を設けた点にあ
る。
【0025】この余剰エネルギー回生回路6は、回生用
可飽和リアクトルSIRと逆流阻止用ダイオードDの直
列回路で構成され、パルストランスPTの一次巻線の一
端とパルス発生回路1の初段コンデンサC0との間に設
けられる。回生用可飽和リアクトルSIRは、図示の極
性に初期リセットされ、余剰エネルギーがパルストラン
スPTの一次巻線電圧として戻ってきたときに磁気スイ
ッチ動作するようその電圧時間積が設定される。逆流阻
止用ダイオードDは、コンデンサC0の充電電圧が直接
にパルストランスPT側に印加されるのを阻止する方向
にされる。
【0026】以上の構成における余剰エネルギーの回生
動作を以下に詳細に説明する。
【0027】まず、図1の各可飽和リアクトルの磁化方
向は、矢印の方向で初期状態の飽和磁化方向を示す。ま
た、以下の説明(2)から(7)までの動作は、磁化の
リセットに要する時間に較べて、極めて短時間の動作で
あるため、リセット磁化の影響は無視している。
【0028】(1)充電器2でコンデンサC0を図示の
極性で初期充電する。この充電電圧をVC0とする。
【0029】(2)コンデンサC0の充電終了後、充電
器2の充電動作を停止させ、IGBTにオンゲートを与
え、ターンオンさせる。
【0030】(3)電圧VC0により、可飽和リアクトル
SI0の磁化状態(矢印の方向)が徐々に右方向に変化
して、飽和状態に達すると、C0→L0→SI0→C1
IGBTのループで電流I0が流れ、コンデンサC0から
1に電荷が移行する。電流I0が流れ終わったとき、I
GBTはオフゲートに切り換える。
【0031】ここで、リアクトルL0は、パルス幅調整
用で、IGBTがパルス電流耐量を超えるのを防止する
ためのものであり、不要となる場合もある。
【0032】(4)コンデンサC1の電圧VC1により、
可飽和リアクトルSI1の磁化状態(矢印の方向)が徐
々に右方向に変化し、やがて,C0からC1への電荷移行
が終わったタイミングで、飽和状態に達すると、今度
は、C1→SI1→PTの一次巻線のループで電流I1
流れ、この電流によりパルストランスPTを通してコン
デンサC1からC2に電荷が移行する。
【0033】(5)コンデンサC2の電圧VC2により、
可飽和リアクトルSI2およびSIRの磁化状態(矢印
の方向)が徐々に反対方向に変化し、C1からC2への電
荷移行が終わったタイミングで、2つの磁気スイッチの
電圧時間積の関係から可飽和リアクトルSI2が先に飽
和状態に達すると、C2→SI2→負荷5の誘電体→放
電電極のループで電流I2が流れ、C2から負荷に電荷が
移行する。この移行時間中に、可飽和リアクトルSIR
は左方向の飽和に近い状態となるようその電圧時間積を
設定しておく。
【0034】(6)負荷への電荷移行が終了し、誘電体
の充電電圧によって、右方向に磁化されていた可飽和S
I2が再び左方向に磁化される。この左方向への飽和
で、誘電体→SI2→C2のループで電流I2’が流れ、
放電電極で消費されなかったエネルギーがC2に戻る。
【0035】(7)コンデンサC2の電圧が上がると、
それに対応してPTの一次巻線に誘起された電圧でほぼ
同時に可飽和リアクトルSIRは左方向に飽和して、P
T→SIR→D→C0→IGBTのダイオードD0→PT
のループで電流が流れ、余剰エネルギーはC2からダイ
レクトにC0に回生される。
【0036】以上の動作を実現するための各可飽和リア
クトルの電圧時間積(動作磁束量)の値の目安は、以下
のようになる。なお、各電圧時間積VTには、個々の可
飽和リアクトルの記号をsurfixで表す。
【0037】
【数1】VTSI0≒IGBTのターンオン時間 VTSI1≒0.5・VC1・τC0-C1 VTSI2≒0.5・VC2・τC1-C2 VTSIR≒(N1/N2)・(VTSI2+0.5・VC2
τC2-LOAD) ここで、τC0-C1はC0からC1への移行時間を表し、同
様に、τC1-C2はC1からC2への、τC2-LOADはC2から
負荷5への移行時間をそれぞれ表す。
【0038】以上のとおり、本実施形態によれば、無声
放電負荷5での余剰エネルギーは、余剰エネルギー回生
回路6によって可飽和リアクトルSI0及びSI1を迂
回してコンデンサC0に回生される。この回生により、
従来の構成ではコンデンサC2と負荷5の間で余剰エネ
ルギーが行き来して、エネルギー効率を悪くしたり、放
電電極の劣化を早めたりしていたのを防止できる。
【0039】(第2の実施形態)図2は、本発明の他の
実施形態を示す回路図である。同図が図1と異なる部分
は、パルストランスPTに3次巻線を設け、この3次巻
線とコンデンサC0との間に余剰エネルギー回生回路6
を設けた点にある。
【0040】本実施形態では、余剰エネルギー回生回路
6は、他の回路要素とはほぼ完全に分離した構成で余剰
エネルギーの回生動作を得ることができる。
【0041】つまり、余剰エネルギーは、PTの3次巻
線→SIR→C0→Dのループで回生され、図1の場合
のダイオードD0やPTの巻線等が介在せず、回生時の
ループインダクタンスを極力小さくすることができる。
これにより、ダイオードDのパルス電流耐量による制約
はあるが、C2からC0への電荷転送時間が短縮が可能と
なる。
【0042】すなわち、転送時間が長い場合、C2の残
留電圧でSI2が再度、右方向に励磁、飽和され、負荷
側にエネルギーの一部が再注入されることがあり、この
ような不都合は本実施形態では電荷転送時間の短縮で解
消される。
【0043】また、本実施形態では、ダイオードDのア
ノードを接地側にできるため、電源装置の冷却に水冷を
用いる場合、電食による劣化を防ぐことができる。
【0044】また、3次巻線のターン数N1’は、必ず
しも一次主巻線のターン数N1と等しくする必要はな
く、ダイオードDの耐電圧やパルス電流耐量に応じて変
更できる自由度がある。
【0045】(第3の実施形態)図3は、本発明の他の
実施形態を示す回路図である。同図が図2と異なる部分
は、磁気パルス圧縮回路3をパルストランスPTの二次
側に配置してパルストランス以降を2段の磁気パルス圧
縮回路とし、余剰エネルギー回生回路6は可飽和リアク
トルSI1の2次巻線から余剰エネルギーを取り込むよ
うにした点にある。
【0046】可飽和リアクトルSI1等は、図示省略す
るが、磁気リセット回路からリセット巻線を介して図示
の矢印方向にリセットしておき、その後に負荷5にパル
ス放電を行うときの磁気スイッチ動作で逆方向に飽和す
る。その後、負荷5からの余剰エネルギーがコンデンサ
1等に移行するとき、可飽和リアクトルSI1等は初
期リセット方向に戻ろうとするが、この間には非飽和状
態を経て飽和状態になり、この非飽和状態では巻線間に
変圧器作用を伴う。
【0047】そこで、本実施形態では、可飽和リアクト
ルSI1の非飽和時の変圧器作用を利用して余剰エネル
ギーを余剰エネルギー回生回路6に取り込み、コンデン
サC 0に回生するものである。なお、パルストランスP
Tの一次巻線の両端に設けるIGBT2(半導体スイッ
チ回路)は、コンデンサC1からC2に電圧が移行した段
階でオンさせる。こうすることで、負荷5からコンデン
サC2にバックした余剰エネルギーを回生回路6経由で
コンデンサC0に回生させることを可能にする。
【0048】このとき、ダイオードDは、コンデンサC
0からC1に電圧移行中に、可飽和リアクトルSI1の変
圧器作用でその2次巻線に電流が流れるのも防止し、可
飽和リアクトルの磁気スイッチ動作への影響を無くすの
にも利用される。
【0049】また、可飽和リアクトルSIRは、コンデ
ンサC2から負荷5へ電圧移行中に、その2次巻線経由
でコンデンサC0にエネルギーがバックしないようにブ
ロックする。したがって、可飽和リアクトルSIRの電
圧時間積の下限は、コンデンサC2から負荷5への電圧
移行中に飽和しない値とする。また、可飽和リアクトル
SIRの電圧時間積の上限は、負荷からの余剰エネルギ
ーで可飽和リアクトルSI2が逆方向に励磁されて飽和
し、負荷からコンデンサC2に電圧が逆移行した後、コ
ンデンサC2の電圧で可飽和リアクトルSI2が再び右
向き方向に励磁されて飽和する前に可飽和リアクトルS
IRが飽和する値とする。
【0050】本実施形態によれば、第2の実施形態(図
2)の場合と同様に、余剰エネルギー回生回路6を他の
回路要素からほぼ完全に分離することができ、電荷転送
時間の短縮等が可能となる。
【0051】本実施形態では、第1や第2の実施形態と
比較して、IGBT2が余分に必要となるが、第1や第
2の実施形態では、最終段の磁気パルス圧縮回路4以外
の圧縮回路をパルストランスPTの一次側に設けるとい
う回路上の制約があるのに対して、本実施形態ではこう
した制約がなく、磁気パルス圧縮回路をパルストランス
PTの一次側または2次側のいずれかに設けた構成に適
用できる。一般に、効率的なパルス圧縮を行うには、パ
ルストランスの高圧側(二次側)に磁気パルス圧縮回路
を複数段設けた方が実現が容易であり、その意味で本実
施形態では、前記の実施形態に比べて効果的な磁気パル
ス圧縮ができる。
【0052】(第4の実施形態)本実施形態は、第3の
実施形態と同様に、可飽和リアクトルの2次巻線から余
剰エネルギーを取り込む構成であるが、最終段の磁気パ
ルス圧縮回路4の可飽和リアクトルSI2から余剰エネ
ルギーを取り込む点が異なる。なお、コンデンサC2
両端には、半導体スイッチとしてのIGBT2(複数段
の直列構成)を設ける。
【0053】本実施形態における余剰エネルギーの回生
動作は第3の実施形態と同様になる。但し、可飽和リア
クトルSIRの電圧時間積の下限は、コンデンサC2
ら負荷5へ電圧移行後、負荷が必要とする保持時間で決
められ、保持時間が不要であれば、可飽和リアクトルS
IRを省略できる。可飽和リアクトルSIRの電圧時間
積の上限は、可飽和リアクトルSI2が負荷5の残留電
圧で逆方向に励磁されて飽和する前に可飽和リアクトル
SIRが飽和する値にされる。
【0054】本実施形態における余剰エネルギーの回生
動作は第3の実施形態と同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0055】これに加えて、本実施形態では、最終段の
可飽和リアクトルSI2から余剰エネルギーを回生する
ため、第3の実施形態に比べて余剰エネルギーの回生効
率が良くなる。すなわち、第3の実施形態では、余剰エ
ネルギーを可飽和リアクトルSI2を経て可飽和リアク
トルSI1で回生するのに対して、本実施形態では、可
飽和リアクトルSI2から直接に余剰エネルギーを回生
するためその効率を高めることができる。反面、IGB
T2を第3の実施形態のように、パルストランスPTの
一次(低圧)側に配置できないため、IGBT2は複数
段の直列構成にする必要があり、その分、複雑化する。
【0056】なお、第3の実施形態では、本実施形態に
比べてダイオードDの耐圧を低くすることができる。こ
の理由は、磁気パルス圧縮回路の動作原理上、VTSI1
>VTSI2で、かつ飽和時のインダクタンスが可飽和リ
アクトルSI1の方が大きくされることから、可飽和リ
アクトルSI1の主巻線の巻数が大きくなり、可飽和リ
アクトルSI1の方が(主巻線数/2次巻線数)の比が
大きく、ダイオードDに印加される電圧が低くなること
による。
【0057】なお、以上までの各実施形態では、2段の
磁気パルス圧縮回路をもつ電源装置に適用する場合を示
すが、磁気パルス圧縮回路3を省略した1段構成、また
は3段以上にした構成に適用して同等の作用効果を得る
ことができる。また、パルストランスPTに代えて、可
飽和トランスとする構成に適用して同等の作用効果を得
ることができる。
【0058】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、パルス
発生回路から最終段の磁気パルス圧縮回路との間に介在
する可飽和リアクトルを迂回して、無声放電負荷からの
余剰エネルギーを初段コンデンサに回生するようにした
ため、kHzオーダーの高繰り返し周波数で、出力電圧
が数kV〜数10kVで、パルス幅が数10ns〜数百
nsのパルス電力を無声放電負荷に供給できると共に、
負荷の誘電体に蓄積された余剰エネルギーを初段コンデ
ンサに回生でき、次回のパルスエネルギーの一部として
利用可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す回路図。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す回路図。
【図3】本発明の第3の実施形態を示す回路図。
【図4】本発明の第4の実施形態を示す回路図。
【図5】従来のパルス電源装置の回路図。
【符号の説明】
1…パルス発生回路 2…充電器 3、4…磁気パルス圧縮回路 5…無声放電負荷 6…余剰エネルギー回生回路 PT…パルストランス C0…初段コンデンサ C1,C2…コンデンサ SI0、SI1、SI2…可飽和リアクトル SIR…回生用可飽和リアクトル D…逆流阻止用ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹本 栄二 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内 Fターム(参考) 5F071 GG02 GG05 HH07 JJ02 JJ08 5H790 BA02 BB03 BB08 CC01 CC06 DD04 EA01 EA02 EA03 EA15 EA18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 初期充電される初段コンデンサと可飽和
    リアクトルおよび半導体スイッチを有するパルス発生回
    路でパルス電流を発生し、このパルス電流をコンデンサ
    と可飽和リアクトル構成の磁気パルス圧縮回路で磁気パ
    ルス圧縮してトランスで昇圧または直接にトランスで昇
    圧し、このトランスのパルス出力を少なくとも1段の磁
    気パルス圧縮回路で磁気パルス圧縮して無声放電負荷に
    パルス放電するパルス電源装置において、 回生用可飽和リアクトルと逆流阻止用ダイオードとの直
    列回路を有し、前記パルス発生回路または磁気パルス圧
    縮回路の可飽和リアクトルの一部または全部を迂回して
    前記初段コンデンサに接続され、前記無声放電負荷から
    の余剰エネルギーが前記磁気パルス圧縮回路側に戻って
    きたときに前記回生用可飽和リアクトルが飽和動作して
    余剰エネルギーを前記初段コンデンサに回生する余剰エ
    ネルギー回生回路を備えたことを特徴とするパルス電源
    装置。
  2. 【請求項2】 前記余剰エネルギー回生回路は、前記ト
    ランスの一次巻線を介して取り込んだ余剰エネルギーを
    前記初段コンデンサに回生する構成を特徴とする請求項
    1に記載のパルス電源装置。
  3. 【請求項3】 前記余剰エネルギー回生回路は、前記ト
    ランスの3次巻線を介して取り込んだ余剰エネルギーを
    前記初段コンデンサに回生する構成を特徴とする請求項
    1に記載のパルス電源装置。
  4. 【請求項4】 前記余剰エネルギー回生回路は、前記磁
    気パルス圧縮回路の可飽和リアクトルの2次巻線を介し
    て取り込んだ余剰エネルギーを前記初段コンデンサに回
    生する構成を特徴とする請求項1に記載のパルス電源装
    置。
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