JP2000322656A - ポイント管理装置および商品販売データ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 返品についても十分に配慮した適正なポイン
トの累計を可能とし、これにより商店の損失や不正行為
の横行を防止できるポイント管理装置および商品販売デ
ータ処理装置を提供する。 【解決手段】 販売した商品の返品に際し、返品された
商品の金額（商品が複数の場合には各商品の合計金額）
が算出され、その金額に対応する返品ポイントが算出さ
れる。そして、算出された返品ポイントが会員データフ
ァイルの累計ポイントから減算される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、販売した商品の
金額に対応するポイントを累計するポイント管理装置、
および電子式キャッシュレジスタまたはＰＯＳ（販売時
点情報管理）ターミナルと称される商品販売データ処理
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】スーパーマーケットや専門店等の小売店
の中には、お客さんが購入した商品の金額（複数の場合
は合計金額）に対応するポイントいわゆる特典ポイント
（サービスポイントとも称す）を算出し、それをお客さ
んごとに会員カード（磁気カード）や端末等で毎回累積
し、累積ポイントが所定値に達したところでお客さんに
特典を与えるところがある。特典としては、値引き、割
引券贈呈、品物贈呈などがある。

【０００３】このような商店で使用されるポイント管理
装置の例、あるいは電子式キャッシュレジスタやＰＯＳ
（販売時点情報管理）ターミナル等の商品販売データ処
理装置の例として、販売登録された商品の金額を合計器
で客毎に合計し、締めキー入力によりお客さんの登録締
めが宣言されると、合計器内の合計金額を予め設定され
たポイント基準額で除算して特典ポイントを自動算出
し、それを累積するものが知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】商店では、せっかく販
売した商品が何らかの理由で返品されることがある。

【０００５】この返品に際し、代金については商店から
お客さんに返却されるが、すでに与えられた特典ポイン
トは累積されたままの状態にあり、商店にとっては過剰
なサービスとなって多大な損失を招いてしまう。

【０００６】購入と返品を意図的に繰り返して特典ポイ
ントをどんどん貯め込むような不正行為の横行も考えら
れる。

【０００７】この発明は上記の事情を考慮したもので、
その目的とするところは、返品についても十分に配慮し
た適正なポイントの累計を可能とし、これにより商店の
損失や不正行為の横行を防止できるポイント管理装置お
よび商品販売データ処理装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１に係る発明のポ
イント管理装置は、販売した商品の金額に対応するポイ
ントを累計するものであって、販売した商品が返品され
た場合にその返品された商品の金額に対応するポイント
を前記累計ポイントから減算する制御手段を備える。

【０００９】請求項２に係る発明の商品販売データ処理
装置は、販売した商品の金額に対応するポイントを累計
するものであって、商品が返品された場合に、その返品
された商品が実際に取引のあった商品であるか否かを判
定する判定手段と；この判定手段の判定結果が肯定の場
合に、上記返品された商品の金額に対応するポイントを
上記累計ポイントから減算する制御手段と；を備える。

【００１０】請求項３に係る発明のポイント管理装置ま
たは商品販売データ処理装置は、請求項１または請求項
２に係る発明において、制御手段が、商品が複数の場合
に各商品の合計金額およびその合計金額に対応するポイ
ントを算出し、そのポイントを累計ポイントから減算す
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例につい
て図面を参照して説明する。図１はこの発明の商品販売
データ処理装置たとえばＰＯＳ（Point Of Sales：販売
時点情報管理）ターミナルの制御回路の要部を示すブロ
ック図である。

【００１２】主制御部であるＣＰＵ（Central Processi
ng Unit）１１にバスライン１２が接続され、そのバス
ライン１２にＲＯＭ（Read Only Memory）１３およびＲ
ＡＭ（Random Access Memory）１４が接続されている。
ＲＯＭ１３は、ＣＰＵ１０が実行するプログラムなどの
固定的データを記憶している。ＲＡＭ１４は、販売登録
商品の売上データを登録処理するための記憶部などとし
て機能する。

【００１３】さらに、バスライン１２に、キーボード１
５を制御するキーボードコントローラ１６、表示器１７
を制御する表示コントローラ１８、プリンタ１９を制御
するプリンタコンバータ２０、カードリーダライタ２１
とのデータ入出力を賄うカードリーダライタ・インタフ
ェース２２、ホストコンピュータ（図示しない）との通
信回線を介したデータ送受信を賄う通信インタフェース
２３、日時を計時する時計回路２４、外部機器たとえば
ドロワ２６とのデータ入出力を賄う入出力ポート２５が
接続されている。

【００１４】上記表示器１７は、商品の金額などを表示
する。プリンタ１９は、レシート印字などを行なう。カ
ードリーダライタ２１は、お客さんが所持している会員
カード（磁気カード）に対するデータの書込みおよび読
取りを行なう。

【００１５】上記キーボード１５は、図２に示すよう
に、数値データ入力用の数キーＫ１、各商品に付される
ＰＬＵ（プライス・ルック・アップ）コードの入力を指
示するためのＰＬＵキーＫ２、金額データの入力を指示
するための金額キーＫ３、個数データの入力を指示する
ためのＸキーＫ４、合計金額の出力を指示するための小
計キーＫ５、登録の締めを指示すると同時に現金による
代金支払を宣言するための預／現計キーＫ６、エラー状
態の解除などに使用するクリアキーＫ７、返品業務を宣
言するための返品キーＫ８などを備える。

【００１６】一方、ＣＰＵ１１は、主要な機能手段とし
て次の［１］〜［５］を備える。

【００１７】［１］販売した商品に関するデータ（レシ
ート番号、商品コード、名称、単価、返品フラグなど）
をＲＡＭ１４内の取引履歴ファイルに記憶する制御手
段。

【００１８】［２］顧客（会員）に関するデータ（会員
番号、氏名、累計ポイントなど）をＲＡＭ１４内の会員
データファイルに記憶する制御手段。

【００１９】［３］販売した商品の金額に対応するポイ
ントいわゆる特典ポイント（サービスポイントとも称
す）をＲＡＭ１４内のポイント基準額データテーブルの
内容に基づいて算出し、その特典ポイントを上記会員デ
ータファイル上で累計する制御手段。

【００２０】［４］商品が返品された場合に、その返品
された商品が実際に取引のあった商品であるか否かをＲ
ＡＭ１４内の取引履歴ファイルおよび会員データファイ
ルに基づいて判定する判定手段。

【００２１】［５］上記判定手段の判定結果が肯定の場
合に、返品された商品の金額（商品が複数の場合には各
商品の合計金額）に対応する返品ポイントをＲＡＭ１４
内のポイント基準額データテーブルの内容に基づいて算
出し、その返品ポイントを上記累計ポイントから減算す
る制御手段。

【００２２】つぎに、上記の構成の作用を図３のフロー
チャートを参照して説明する。

【００２３】お客さんから商品の返品依頼があると、係
員は、キーボード１５の返品キーＫ８をオンする（ステ
ップ１０１のＹＥＳ）。このオンにより、返品処理業務
の開始となる。

【００２４】続いて、係員は、お客さんの所持する会員
カードを受け取り、その会員カードをカードリーダライ
タ２１にセットする。このセットにより、会員カードか
ら会員番号が読取られる（会員番号入力；ステップ１０
２のＹＥＳ）。

【００２５】さらに、係員は、お客さんが持ってきたレ
シートを受け取り、そのレシートに記載されているレシ
ート番号をキーボード１５の数キーＫ１により入力する
（レシート番号入力；ステップ１０３のＹＥＳ）。

【００２６】また、係員は、返品された商品に付されて
いる商品コードをキーボード１５の数キーＫ１により、
あるいはスキャナ（図示しない）を用いた読取りによ
り、入力する（商品コード入力；ステップ１０４のＹＥ
Ｓ）。

【００２７】これら入力データとＲＡＭ１４内の取引履
歴ファイルおよび会員データファイルとの照合により、
返品された商品が実際に取引のあった商品であるか否か
が判定される（ステップ１０５）。

【００２８】取引履歴ファイルは、例えば図４に示すよ
うに、レシート番号、商品コード、名称、単価、返品フ
ラグから成り、レシートごとに区分されている。会員デ
ータファイルは、例えば図５に示すように、会員番号、
氏名、累計ポイントから成る。

【００２９】入力データが取引履歴ファイルおよび会員
データファイルの内容に合致していれば、返品された商
品が実際に取引のあった商品であるとの判定結果が得ら
れる（判定結果が肯定；ステップ１０５のＹＥＳ）。

【００３０】判定結果が肯定の場合、取引履歴ファイル
において、返品された商品に対応する返品フラグがセッ
トされる（＝１）される（ステップ１０６）。

【００３１】係員がキーボード１５の預／現計キーＫ６
をオンすると、返品終了となる（ステップ１０７のＹＥ
Ｓ）。

【００３２】この返品終了に際し、返品された商品の金
額が算出される（ステップ１０８）。商品が複数の場合
には、各商品の合計金額が算出される。そして、算出さ
れた金額が図６に示すポイント基準額データテーブルの
ポイント基準額で除算されることにより、算出された金
額に対応する返品ポイントが求められる（ステップ１０
９）。

【００３３】返品ポイントが算出されると、それが会員
データファイルの累計ポイントから減算される（ステッ
プ１１０）。同時に、カードリーダライタ２１にセット
されている会員カードに対し、減算後の最新の累計ポイ
ントが更新記録される（会員カードのデータ更新；ステ
ップ１１１）。

【００３４】さらに、返品に伴う取引データ等のメモリ
処理がＲＡＭ１４において実行され（ステップ１１
２）、続いて図７や図８に示すような返品レシートがプ
リンタ１９から発行される（ステップ１１３）。

【００３５】図７の返品レシートには最新の累計ポイン
トとしてプラス値“１２１５”が印字され、図８の返品
レシートには最新の累計ポイントとしてマイナス値“−
１０”が印字されている。累計ポイントがマイナス値と
なるのは、返品の前に累計ポイントがすでに特典に変換
されていたからであり、その変換分に相当するポイント
を次回購入分の特典ポイントから予め差し引く形とな
る。

【００３６】返品レシートの発行後、ドロワオープンと
なり（ステップ１１４）、係員によって返品についての
代金が返却される。

【００３７】返品キーＫ８がオンされない場合は（ステ
ップ１０１のＮＯ）、他の処理が実行される（ステップ
１１５）。

【００３８】以上のように、返品された商品の金額に対
応する返品ポイントを求め、それを累計ポイントから逐
次に減算することにより、販売時だけでなく、返品につ
いても十分に配慮した適正なポイントの累計が可能とな
り、商店の損失を防ぐことができる。

【００３９】購入と返品を意図的に繰り返して特典ポイ
ントをどんどん貯め込むような不正行為については、そ
もそもその実行が不可能となる。

【００４０】なお、上記実施例では、商品販売データ処
理装置への適用について説明したが、ポイント管理装置
への適用についても同様に実施可能である。その他、こ
の発明は上記実施例に限定されるものではなく、要旨を
変えない範囲で種々変形実施可能である。

【００４１】

【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、販
売した商品が返品された場合にその返品された商品の金
額に対応するポイントを累計ポイントから減算する制御
手段を備えたので、返品についても十分に配慮した適正
なポイントの累計を可能とし、これにより商店の損失や
不正行為の横行を防止できるポイント管理装置および商
品販売データ処理装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の制御回路の要部を示すブロック図。

【図２】同実施例のキーボードの構成を示す図。

【図３】同実施例の作用を説明するためのフローチャー
ト。

【図４】同実施例における取引履歴ファイルのフォーマ
ットを示す図。

【図５】同実施例における会員データファイルのフォー
マットを示す図。

【図６】同実施例におけるポイント基準額データテーブ
ルのフォーマットを示す図。

【図７】同実施例における返品レシートの一例を示す
図。

【図８】同実施例における返品レシートの他の例を示す
図。

【符号の説明】

１１…ＣＰＵ １３…ＲＯＭ １４…ＲＡＭ １５…キーボード １７…表示器 １９…プリンタ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 販売した商品の金額に対応するポイント
   を累計するポイント管理装置において、 販売した商品が返品された場合にその返品された商品の
   金額に対応するポイントを前記累計ポイントから減算す
   る制御手段を具備したことを特徴とするポイント管理装
   置。
2. 【請求項２】 販売した商品の金額に対応するポイント
   を累計する商品販売データ処理装置において、 商品が返品された場合に、その返品された商品が実際に
   取引のあった商品であるか否かを判定する判定手段と、 この判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記返品され
   た商品の金額に対応するポイントを前記累計ポイントか
   ら減算する制御手段と、 を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
3. 【請求項３】 前記制御手段は、商品が複数の場合に各
   商品の合計金額に対応するポイントを算出し、そのポイ
   ントを累計ポイントから減算することを特徴とする請求
   項１に記載のポイント管理装置または請求項２に記載の
   商品販売データ処理装置。