JP2003281632A - 販売データ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 会員カードを読み取った場合に、会員に対し
て特典を付与する商品登録と代金の精算を行う販売デー
タ処理装置において、会員カードを間違って読み取って
も、全ての買上商品の商品登録を再度行う必要がなく、
正しい特典を付与できる販売データ処理装置を提供す
る。 【解決手段】 会員取消操作手段（会員取消キー）と、
この会員取消操作手段が操作されると、記憶した会員識
別情報と付与した特典とを取り消す制御手段（ＣＰＵ２
００）とを備える。さらに、この会員取消操作手段の操
作を、会員カードをカードリーダで読み取らせることで
兼ねる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スーパー等の小売
店で使用され、商品登録と代金の精算を行う販売データ
処理装置に関し、特に、会員カードを読み取った場合
に、会員に対して特典を付与する技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】スーパー等の小売店店頭で行われる顧客
との取引（買上商品の代金の精算等）では、前の顧客の
取引が終了しても、つり銭を財布に入れる等のために、
その顧客に返却した会員カードが店頭に設置されたＰＯ
Ｓ端末（販売データ処理装置）の近傍にしばらく置かれ
た状態になることがある。そして、店員が、次の顧客の
取引処理の際に、置かれたままの会員カードをカードリ
ーダで読み取って、買上商品の商品登録を行ってしま
う、という間違いが発生することがあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のＰＯＳ端末で
は、登録時に一端登録した会員データを消すには、その
登録データ全ての取消を行い、再度登録を行わなければ
ならず、上記のような間違いが発生した場合には、店員
は間違って行った取引の取消操作を行って、今回の顧客
のために全ての商品登録を始めからやり直さなければな
らなかった。このため、間違いに気づく前に多くの商品
登録を行ってしまった場合には、多くの時間の無駄が生
じ、精算のために顧客が並んでいるような時には待ち時
間が長くなり、オペレータにもお客様にもストレスを与
えてしまい、また、店のイメージダウンにもなってしま
う、という問題があった。

【０００４】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、会員カードを読み取った場合に、会員に対して特典
を付与する商品登録と代金の精算を行う販売データ処理
装置において、会員カードを間違って読み取っても、全
ての買上商品の商品登録を再度行う必要がなく、正しい
特典を付与できる販売データ処理装置を提供するもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明に
よる販売データ処理装置は、商品登録と代金の精算がで
き、会員カードを読み取った場合には、該会員カードに
記録された会員識別情報を記憶し、該会員識別情報に基
づいて、値引、割引、あるいはポイント付加等の特典を
付与して取引を処理する販売データ処理装置において、
会員取消操作手段と、前記会員取消操作手段が操作され
ると、記憶した前記会員識別情報と付与した特典とを取
り消す制御手段と、を備えることを特徴とする。

【０００６】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
に記載の販売データ処理装置において、少なくとも商品
コード、品名、通常価格、会員価格を設定できる商品フ
ァイルと、登録した商品毎に少なくとも商品コードを含
む登録データを記憶する登録ログファイルと、を備え、
前記制御手段が、前記会員取消操作手段が操作された場
合には、前記商品ファイルと前記登録ログファイル内の
登録データに基づいて登録済商品を通常価格で再登録す
ることを特徴とする。

【０００７】また、請求項３に記載の発明は、請求項１
または請求項２に記載の販売データ処理装置において、
前記制御手段が、前記特典を付与する際、会員の実績に
基づく特典を付与し、会員カードを読み取った後にさら
に新たに会員カードを読み取った場合には、新たに読み
取った会員カードに記録された会員識別情報を記憶し、
該会員識別情報に基づいて特典を付与することを特徴と
する。

【０００８】また、請求項４に記載の発明は、請求項３
に記載の販売データ処理装置において、前記制御手段
が、前記特典を、前記登録ログファイル内の登録データ
に基づいて算出することを特徴とする。

【０００９】また、請求項５に記載の発明は、請求項３
または請求項４に記載の販売データ処理装置において、
前記新たな会員カードをカードリーダで読み取らせるこ
とが会員取消操作手段の操作を兼ねることを特徴とす
る。

【００１０】また、請求項６に記載の発明は、請求項１
から請求項５のいずれかに記載の販売データ処理装置に
おいて、会員の買上実績あるいは特典データを記憶する
会員カードを収容して読み取り、取引終了時にカード内
の記憶データを更新して排出するカードリーダライタを
備え、取引終了前に会員取消操作手段が操作されると収
容した会員カードを排出することを特徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態について順次説明する。図１、図２は、本発明の
一実施の形態である販売データ処理装置２の外観を示す
図であって、図１はその正面図、図２はその側面図であ
る。これら図１、図２に示すように、販売データ処理装
置２には、レシート発行口２０９、液晶タッチパネル２
１２、キー操作部（会員取消キーを含む）２１４、客用
表示部２１６、磁気カードリーダ２１８等が配置されて
いる。なお、各部の詳細は後述する。

【００１２】図３は、同実施形態の販売データ処理装置
２を含むＰＯＳシステムの概略構成を示すブロック図で
あって、ある店舗での接続構成例を表したものである。
この図３に示すＰＯＳシステムは、ストアコントローラ
１と、複数台の販売データ処理装置（ＲＲＥＧ＃１〜＃
Ｎ）２とからなり、ストアコントローラ１と複数台の販
売データ処理装置２とは相互に通信ネットワーク（ＬＡ
Ｎ；ローカルエリアネットワーク）３を介して接続され
ている。上記＃１〜＃Ｎは各販売データ処理装置２に割
り当てられた個別の販売データ処理装置番号である。

【００１３】ストアコントローラ１は、記憶部１０を備
え、各販売データ処理装置２で実行される買上商品の登
録と精算による取引明細（登録ログファイル）、商品情
報を記録する商品ファイル、会員情報を記録する会員フ
ァイル、会員の優待ランク決定基準を記録するランク決
定テーブルなどを記憶部１０に記憶することができるよ
うになっている。また、会員の買上実績データや、各販
売データ処理装置２で発生した売上実績データを集計し
て記憶部１０に記憶することができるようになってい
る。また、ストアコントローラ１は、サーバ機能を有す
るコンピュータであり、会員の買上実績レポートや、販
売データ処理装置２毎の売上実績レポートをディスプレ
イ、あるいは印字装置に出力することが可能である。ま
た、販売データ処理装置２が有するファイルの設定、変
更は、ストアコントローラ１を操作して各販売データ処
理装置２にその内容を送信することで行えるようになっ
ている。

【００１４】図４は、図１，２に示す販売データ処理装
置２の構成を示すブロック図である。この図４に示す販
売データ処理装置２において、符号２００は各部を制御
するＣＰＵ（中央処理装置）である。符号２０２は、Ｃ
ＰＵ２００で実行されて販売データ処理装置２の各種機
能を実現するためのプログラム、商品ファイル、プリセ
ット用ファイル、取引番号と扱者番号を含むレシートの
全印字内容を記憶した電子ジャーナルデータ、この販売
データ処理装置２で生成した登録ログファイル等を記憶
するハードディスク装置である。符号２０４は、ＣＰＵ
２００が動作するために呼び出したデータ等を一時的に
記憶するＲＡＭである。

【００１５】符号２０６はストアコントローラ１と通信
する送受信部、符号２０８はレシート発行口２０９に出
すレシートを印字するレシート印字部、符号２１０は商
品に付された商品コードを示すバーコードを読み取って
商品登録を行うためのスキャナ部である。符号２１２
は、商品登録に必要なプリセットキーや、登録した商品
データ、精算データ、メニュー画面の表示の他に、精算
が終了した取引明細を呼び出して訂正するための画面や
キーを表示する液晶タッチパネルである。符号２１４は
商品登録と精算に関して使用頻度の高いファンクション
キーとテンキーと会員取消キー（会員取消操作手段）が
設けられているキー操作部である。符号２１６は顧客に
買上商品名や買上価格、買上合計金額等を表示する客用
表示部である。符号２１８は会員番号が記録された磁気
カード（店舗発行の会員カード）を読む磁気カードリー
ダである。これら各部２００〜２１８は、バス２２０を
介して相互に接続されている。

【００１６】図５は、商品ファイル１２の構成例を示す
図である。この商品ファイル１２はストアコントローラ
１で設定して記憶部１０に記憶される。また、各販売デ
ータ処理装置２に転送されてハードディスク装置２０２
にも記憶されている。図５に示すように、商品ファイル
１２には、商品の種類毎に、商品コード、品名、サービ
ス対象商品であるか否かを示すサービス対象フラグ（こ
の例では「１」がサービス対象商品であることを示
す）、通常売価、会員の優待ランク毎の売価（Ｓ売価、
Ａ売価、Ｂ売価、Ｃ売価、Ｄ売価）、などが記録され
る。

【００１７】図６は、ストアコントローラ１に記憶され
る会員ファイル１４の構成例を示す図である。この会員
ファイル１４はストアコントローラ１で設定して記憶部
１０に記憶される。図６に示すように、会員ファイル１
４には、会員毎に、会員番号（会員識別情報）、氏名、
住所、電話番号、記念日である生年月日、職業、今回買
上実績の金額、優待ランク、などが記録される。今回買
上実績は、サービス対象商品を対象とした今回期間の買
上実績額であり、会員毎に記録する。

【００１８】優待ランクは前回期間の買上実績から下記
のランク決定テーブルによりランクを決定し、書き込ま
れる。今回期間においては、このランクに基づいて、会
員に特典を付与する。なお、この期間は、サービス実施
の期間であって、毎月あるいは４半期毎等に期間を区切
られる。そして、この期間の切り替わりのタイミングで
会員の優待ランク設定・更新がなされる。

【００１９】図７は、ストアコントローラ１に記憶され
るランク決定テーブル１６の構成例を示す図である。こ
のランク決定テーブル１６はストアコントローラ１で設
定して記憶部１０に記憶される。図７に示すように、ラ
ンク決定テーブル１６には、優待ランク（Ｓ〜Ｄラン
ク）毎に、サービス対象買上実績額の基準値が記録され
る。この基準値は、会員の優待ランクを決定する基準と
して使用する。例えば、図６の会員番号「１２３４」会
員については、今回買上実績額が「７０，０００円」で
あり、Ｂランクの基準値「５０，０００円」以上かつＡ
ランクの基準値「１００，０００円」未満なので、優待
ランクをＢランクに決定する

【００２０】図８は、販売データ処理装置２で生成され
る登録ログファイル１７の構成例を示す図である。この
登録ログファイル１７には、取引中の商品登録毎に、商
品コード、商品の数、金額等が順次記録されていく。同
図（ａ）は、優待ランクがＣである他会員の会員カード
を誤って読み取って、３商品を登録した状態を示してい
る。同図（ｂ）は、キー操作部２１４に設けた会員取消
キーを操作して、非会員に対して商品登録した場合と同
じ状態に金額を変更した状態を示している。同図（ｃ）
は、上記（ａ）あるいは（ｂ）の状態から優待ランクが
Ｓである会員の会員カードを読み取った場合の状態を示
している。この図では、Ｓランクに応じた会員価格で商
品登録されていることがわかる。この登録ログファイル
１７は、ハードディスク装置２０２に記憶されるが、前
述のようにストアコントローラ１においても記憶・管理
される。

【００２１】図９は、ＩＤ記憶エリア１８の構成例を示
す図である。このＩＤ記憶エリア１８は、ＲＡＭ２０４
に設けられ、会員カードから読み取った会員番号を記憶
するとともに、会員ファイルの該当する会員データも記
憶するエリアである。

【００２２】次に、上記構成からなる本実施の形態の販
売データ処理装置２の動作について、図１０を参照し説
明する。この図１０は、特に本発明に係る部分の処理の
流れ（メインルーチン）を示している。

【００２３】はじめに、ステップＳ１にて、ＣＰＵ２０
０は、カードリーダが会員カードを読み取ったか否かを
判断し、読み取ったと判定される場合、すなわち、「Ｙ
ＥＳ」と判定される場合はステップＳ７へ処理を移し、
一方「ＮＯ」と判定される場合はステップＳ２へ処理を
移す。ステップＳ２では、会員取消キーが操作されたか
否か判断し、操作されていないと判定される場合、すな
わち、「ＮＯ」と判定される場合はステップＳ１５へ処
理を移し、一方「ＹＥＳ」と判定される場合はステップ
Ｓ３へ処理を移す。

【００２４】ステップＳ３では、すでに会員カードから
読み取って会員との取引であるものとして記憶している
会員番号（会員識別情報）を、ＩＤ記憶エリアからクリ
ア（消去）する。次のステップＳ４では、登録ログファ
イルの最初の登録データを読み出し、この中の商品コー
ドに基づき、商品ファイルから該当する商品データを読
み出す。次のステップＳ５では、上記ステップＳ４で読
み出した商品データ中の通常価と前記登録データ中の数
データとから金額を算出して該当登録ログファイルの金
額欄に書き込む。このようにして非会員の場合、オペレ
ータによる会員取消キー（会員取消操作手段）の操作に
より、通常価格で再登録され、会員の特典として登録さ
れた会員価格が取り消される。

【００２５】次のステップＳ６では、登録ログファイル
中のすべての登録データについて処理をしたか否か判断
し、まだ全ての登録データについて処理がなされていな
い（未処理の登録データが残っている）と判定される場
合、すなわち「ＮＯ」と判定される場合は、登録ログフ
ァイルの中で次に記憶している登録データについて処理
すべくステップＳ４に処理を移す。一方、「ＹＥＳ」と
判定される場合はステップＳ１に処理を戻す。

【００２６】前述したように、ステップＳ１の判断で、
「ＹＥＳ」と判定される場合はステップＳ７に処理が移
る。ステップＳ７では、会員カードを読み取った際の処
理を実行する。この処理の詳細は後述する。次のステッ
プＳ８では、商品登録のための商品コードの入力が行わ
れたか否か判断し、商品コードの入力が行われていない
と判定される場合、すなわち、「ＮＯ」と判定される場
合はステップ２に処理を移し、一方「ＹＥＳ」と判定さ
れる場合はステップＳ９に処理を移す。

【００２７】ステップＳ９では、商品登録処理を行う。
この処理の詳細は後述する。次のステップＳ１０では、
顧客が買い上げた商品（買上商品）のすべてについて商
品登録を行った場合に操作されるキー（例えば小計キ
ー）が操作されたか否か判断し、操作されていないと判
定される場合、すなわち「ＮＯ」と判定される場合はス
テップＳ１に処理を戻し、一方「ＹＥＳ」と判定される
場合はステップＳ１１に処理を移す。ステップＳ１１で
は、登録ログファイルの金額欄の全てを合計して合計金
額を算出して表示を行う。

【００２８】次のステップＳ１２では、取引の締め処理
を行う。このステップは、オペレータが代金を受け取っ
て締めキーが操作されると実行する。次のステップＳ１
３では、買上実績の更新を行う。会員であれば記憶した
会員番号から会員ファイルの該当する今回買上実績に合
計金額を加算する。次のステップＳ１４では、登録ログ
ファイル、ＩＤ記憶エリア等の取引に必要なエリアをク
リアする。そして、ステップＳ１に処理を戻す。

【００２９】また、前述のステップＳ２にてＮＯと判定
される場合に実行されるステップＳ１５では、設定モー
ド、メンテナンスモード、あるいは、期間の切り替わり
で行う会員の優待ランク設定（なお、この処理は通常ス
トアコントローラ１にて実行される）等の他の処理を行
う。そしてステップＳ１に処理を戻す。

【００３０】次に、会員カードを読み取った際に実行さ
れるステップＳ７の処理ルーチン（サブルーチン）の詳
細について説明する。

【００３１】先ず、ステップＳ２１で、読み取った会員
カードから会員番号（会員ＩＤ）をＩＤ記憶エリアに書
き込む。さらに、ストアコントローラ１に問い合わせを
行って会員ファイルの会員データを書き込む。次に、ス
テップＳ２２で、登録ログファイルに登録データが有る
か否かを判断し、登録データが有ると判定される場合、
すなわち、「ＮＯ」と判定される場合はリターン（この
サブルーチンを終了）してメインルーチンに戻り、一方
「ＹＥＳ」と判定される場合は、次のステップＳ２３に
処理を移す。ステップＳ２３では、前述のステップＳ４
の処理と同様に、登録ログファイルの最初の登録データ
中の商品コードに基づき、商品ファイルから該当商品デ
ータを読み出す。

【００３２】次のステップＳ２４では、ステップＳ２３
にて読み出した商品データ中の各種会員価格の内、ＩＤ
記憶エリアの会員データを読み出し、その中の優待ラン
クに該当する会員価格と登録ログファイルに記録された
登録データ中の数（買上数）とから代金の金額を算出し
て、この登録ログファイルの該当金額欄に書き込む。

【００３３】ここで、図８に示すように、Ｃ会員のカー
ドを読み取って商品登録を行った後に、会員取消キーを
操作することなく、Ｓ会員の会員カードを読み取ると、
登録ログファイルの内容は、図８（ａ）から図８（ｃ）
のようにになり、会員番号の記憶と、Ｃ会員価格という
特典が取り消されると同時に、新たに読み取った会員番
号とその実績に応じたＳ会員価格での購入という特典に
変更する。このように誤って他の会員カードを読み取っ
て商品登録をしてしまった後でも、再度正しい会員カー
ドを読み取るだけで、既に商品登録された登録データ
が、正しく再登録される。この場合、上記のように他の
会員カードを読み取った段階で先に記憶された会員番号
（会員識別情報）と付与された特典は取り消され、会員
カードをカードリーダで読み取らせることが会員取消操
作手段である会員取消キーの操作を兼ねることになる。

【００３４】次のステップＳ２５では、登録ログファイ
ルの全ての登録データについて処理を行ったか否か判断
し、全ての登録データについて処理を行ったと判定され
る場合、すなわち「ＮＯ」と判定される場合は、登録ロ
グファイル中の次の登録データについて処理をすべくス
テップＳ２２に処理を移し、一方「ＹＥＳ」と判定され
る場合はリターンする。

【００３５】次に、商品登録を実行するステップＳ９の
処理ルーチン（サブルーチン）の詳細について説明す
る。

【００３６】先ず、ステップＳ３１で、商品登録のため
入力された商品コードに基づき、商品ファイルから該当
する商品データを読み出す。次に、ステップＳ３２で、
ＩＤ記憶エリアに会員番号が記憶されているかにより会
員との取引であるか否か判断し、会員との取引であると
判定される場合、すなわち「ＹＥＳ」と判定される場合
はステップＳ３３に処理を移し、一方「ＮＯ」と判定さ
れる場合はステップＳ３４に処理を移す。

【００３７】ステップＳ３３では、ステップＳ３１にて
読み出した商品データ内の会員価格と、商品コード入力
操作の際に数（買上数）の入力があればこの数とから金
額を算出して、登録ログファイル内の空エリアに順に登
録データを書き込んで記憶する。そして、リターンす
る。一方、ステップＳ３４では、この場合非会員である
ので、通常価格を用いてステップＳ３４の処理と同様に
商品登録を行う。そして、リターンする。以上、本実施
の形態の精算機の詳細について説明した。

【００３８】また、本発明の他の実施の形態として、こ
の販売データ処理装置を、買上実績や累計ポイント等を
記憶する会員カードと、取引中は会員カードを収容して
データを読み書きし、取引終了時および取引終了前に会
員取消キー（会員取消操作手段）が操作された時点にカ
ードを排出するカードリーダライタとを用いた構成とし
てもよい。この場合、買上実績や累計ポイント等のデー
タは会員カードに個別に記憶するので、すべての会員の
情報を記録する会員ファイルのデータ容量を削減するこ
とができる。また、取引終了時および取引終了前に会員
取消キーが操作される時点まで、会員カードをカードリ
ーダライタ内に収容し、取引終了時に排出するので、取
引終了時には、つり銭等と会員カードとを同時に顧客に
手渡す手順となり、前述したように、誤って他の会員カ
ードを読み取ってしまうようなミスを防ぐことができ
る。また、誤って他の会員カードを読み取ってしまった
場合等でも、会員取消キーが操作された時点で、すぐに
会員カードをその所有者に返却できる。

【００３９】なお、上記実施形態では、特典の付与を、
会員の優待ランクに応じて特典の程度を変えているが、
これに代え、会員であれば、合計金額に対して一律に１
０％割引にする等、合計金額に対して一律の割引をする
ようにしてもよい。また、上記実施形態では、特典とし
て会員価格を設定するが、これに代えて、優待のための
ポイントを会員に付与するようにしてもよい。顧客に対
してはこの獲得ポイントに応じて、例えば商品券等を獲
得ポイントと引き換えにして渡すように運用する。

【００４０】また、会員の実績に基づく特典は、会員の
買上実績の他、特典付与の対象となる商品のみの買上実
績や、買上の際に付与したポイントを累計していったポ
イント累計等に基づくものであってもよい。また、登録
ログファイルに登録された金額を正しく変更するタイミ
ングを、会員カードの読取時に代えて、全ての商品を登
録し終えた際に行うようにしてもよい。

【００４１】また、上記実施形態では、合計金額の算出
を、登録ログファイルの金額欄のすべてを合計すること
により行っているが、これに代えて、商品登録、あるい
は商品再登録の都度、合計金額に加算するようにしても
よい。また、本発明の販売データ処理装置は、秤機能を
備えた販売データ処理装置であってもよい。また、本発
明に用いる会員カードは、磁気カードに限らず、会員識
別情報（ＩＤ）をバーコードや二次元コードで印刷した
カードや、ＩＣカード等であってもよい。

【００４２】以上、この発明の実施形態を、図面を参照
して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限
られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲
の構成等も含まれる。

【００４３】

【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項１
に記載の発明によれば、間違った会員カードを読み取っ
て商品登録を行ってしまった場合には、会員取消操作手
段による操作のみで、記憶した前記会員識別情報と付与
した特典とを取り消すことができるために、すでに行っ
た商品登録操作まで取り消す必要がなく短時間で対処で
きる。

【００４４】また、請求項２に記載の発明では、会員取
消操作手段が操作された場合には、前記登録ログ内の登
録データに基づいて登録済商品を通常価格で再登録する
ので、非会員に対して誤って会員価格で商品登録をした
場合でも簡単な操作で正しい登録をした状態に変更でき
る。

【００４５】また、請求項３に記載の発明では、会員カ
ードを読み取った後にさらに新たに会員カードを読み取
った場合には、新たに読み取った会員カードに含まれる
会員識別情報に基づいて特典を付与するので、会員との
取引で誤って他会員の会員カードを読み取ったとして
も、その後に正しい会員カードを読み取った場合には正
しく特典の付与を実行でき、短時間に対処できる。

【００４６】また、請求項４に記載の発明では、請求項
３に記載の発明において、さらに前記特典を前記登録ロ
グ内の登録データに基づいて算出するので、後から正し
い会員カードを読み取ることですでに商品が登録済みで
あっても正しい特典を付与できる。

【００４７】また、請求項５に記載の発明では、会員カ
ードをカードリーダで読み取らせることが会員取消操作
手段の操作を兼ねるので、会員との取引で他の会員カー
ドを誤って読み取った場合の操作性が向上する。

【００４８】また、請求項６に記載の発明では、取引終
了前に会員取消操作手段が操作されると収容した会員カ
ードを排出するので、会員カードが、会員の買上実績あ
るいは特典データを記憶するものであっても挿入したカ
ードをすぐに返却できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施の形態である販売データ処理
装置の外観を示す正面図である。

【図２】 図１に示す販売データ処理装置の外観を示す
側面図である。

【図３】 同実施の形態の販売データ処理装置を含むＰ
ＯＳシステムの概略構成を示すブロック図である。

【図４】 同実施の形態の販売データ処理装置の構成を
示すブロック図である。

【図５】 商品ファイル１２の構成例を示す図である。

【図６】 会員ファイル１４の構成例を示す図である。

【図７】 ランク決定テーブル１６の構成例を示す図で
ある。

【図８】 登録ログファイル１７の構成例を示す図であ
る。

【図９】 ＩＤ記憶エリア１８の構成例を示す図であ
る。

【図１０】 同実施の形態の販売データ処理装置の動作
フローチャートである。

【図１１】 会員カードを読み取った際の処理ルーチン
である。

【図１２】 商品登録時の処理ルーチンである。

【符号の説明】

１…ストアコントローラ、２…販売データ処理装置（Ｒ
ＲＥＧ）、３…ＬＡＮ（通信ネットワーク）、１０…記
憶部、１２…商品ファイル、１４…会員ファイル、１６
…ランク決定テーブル、１７…登録ログファイル、１８
…ＩＤ記憶エリア、２００…ＣＰＵ、２０２…ハードデ
ィスク装置、２０４…ＲＡＭ、２０６…送受信部、２０
８…レシート印字部、２０９…レシート発行口、２１０
…スキャナ部、２１２…液晶タッチパネル、２１４…キ
ー操作部、２１６…客用表示部、２１８…磁気カードリ
ーダ、２２０…バス

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品登録と代金の精算ができ、会員カー
   ドを読み取った場合には、該会員カードに記録された会
   員識別情報を記憶し、該会員識別情報に基づいて、値
   引、割引、あるいはポイント付加等の特典を付与して取
   引を処理する販売データ処理装置において、 会員取消操作手段と、 前記会員取消操作手段が操作されると、記憶した前記会
   員識別情報と付与した特典とを取り消す制御手段と、を
   備えることを特徴とする販売データ処理装置。
2. 【請求項２】 少なくとも商品コード、品名、通常価
   格、会員価格を設定できる商品ファイルと、 登録した商品毎に少なくとも商品コードを含む登録デー
   タを記憶する登録ログファイルと、を備え、 前記制御手段は、 前記会員取消操作手段が操作された場合には、前記商品
   ファイルと前記登録ログファイル内の登録データに基づ
   いて登録済商品を通常価格で再登録することを特徴とす
   る請求項１に記載の販売データ処理装置。
3. 【請求項３】 前記制御手段は、 前記特典を付与する際、会員の実績に基づく特典を付与
   し、会員カードを読み取った後にさらに新たに会員カー
   ドを読み取った場合には、新たに読み取った会員カード
   に記録された会員識別情報を記憶し、該会員識別情報に
   基づいて特典を付与することを特徴とする請求項１また
   は請求項２に記載の販売データ処理装置。
4. 【請求項４】 前記制御手段は、 前記特典を、前記登録ログファイル内の登録データに基
   づいて算出することを特徴とする請求項３に記載の販売
   データ処理装置。
5. 【請求項５】 前記新たな会員カードをカードリーダで
   読み取らせることが会員取消操作手段の操作を兼ねるこ
   とを特徴とする請求項３または請求項４に記載の販売デ
   ータ処理装置。
6. 【請求項６】 会員の買上実績あるいは特典データを記
   憶する会員カードを収容して読み取り、取引終了時にカ
   ード内の記憶データを更新して排出するカードリーダラ
   イタを備え、 取引終了前に会員取消操作手段が操作されると収容した
   会員カードを排出することを特徴とする請求項１から請
   求項５のいずれかに記載の販売データ処理装置。