JP2000318112A - 複合シートの製造方法 - Google Patents

複合シートの製造方法

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JP2000318112A
JP2000318112A JP11131532A JP13153299A JP2000318112A JP 2000318112 A JP2000318112 A JP 2000318112A JP 11131532 A JP11131532 A JP 11131532A JP 13153299 A JP13153299 A JP 13153299A JP 2000318112 A JP2000318112 A JP 2000318112A
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sheet
tension
composite sheet
rolls
laminating
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Hirofumi Amano
裕文 天野
Mitsuo Sasakura
満雄 笹倉
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性を有するシートと非伸縮性のシートと
を積層した複合シートにおいて、積層後に発生する反り
を抑えることが可能な複合シートの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 柔軟性を有するシートAと非伸縮性のシ
ートBとを、1対のラミネートロール4,4を通過させ
て積層し複合シートCを製造する際に、上記シートAを
実質的に無張力状態で搬送した後張力1〜10kg/m
で搬送し、さらにラミネートロール4,4の間隙をシー
トAとシートBとの厚みの和の50〜95%に設定する
ことにより達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合シートの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂製品同士を積層したり、
樹脂製品と異種材料とを積層することにより、高性能化
や高機能化を図ることが行なわれてきた。熱硬化性樹脂
の積層方法については、例えば特開平10−29260
号公報に、熱収縮性フィルムの積層については、例えば
特開昭57−167136号公報に、それぞれ記載され
ている。また、一般的な熱可塑性樹脂シートとガラスと
の積層については、例えば特開昭54−57581号公
報に記載されている。
【0003】しかしながら、上記いずれの方法も、熱可
塑性樹脂からなる柔軟なシートと非伸縮性のシートとを
積層した後で柔軟なシートの収縮を抑えることができ
ず、得られる積層体に反りが発生するという問題点があ
った。特に、柔軟なシートの厚みが厚くなればなるほ
ど、また、非伸縮性のシートの厚みが薄くなればなるほ
ど、この傾向が顕著になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、柔軟性を有するシートと非伸縮性のシートと
を積層した複合シートを製造する際に、柔軟なシートに
殆ど張力を与えずに積層することによって、積層後に発
生する反りを抑えることが可能な複合シートの製造方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の複合シートの製
造方法は、柔軟性を有するシートAと非伸縮性のシート
Bとを、1対のラミネートロール間を通過させて積層し
複合シートを製造する際に、上記シートAを供給部から
ラミネートロール前に設置した相対する1対のテンショ
ンロールまでの間を実質的に無張力状態で搬送し、かつ
該テンションロールとラミネートロールとの間を張力1
〜10kg/mで搬送し、さらにラミネートロール間隙
をシートAとシートBとの厚みの和の50〜95%に設
定することを特徴とする。
【0006】本発明の製造方法では、柔軟性を有するシ
ートAと非伸縮性のシートBとの積層体を得るために、
例えば図1の概要図に示す製造装置が用いられる。図1
において、1は柔軟性を有するシートAを供給する供給
ロール、3は1対のテンションロール、4は1対のラミ
ネートロール、5は非伸縮性のシートBを供給する供給
ロールをそれぞれ示す。
【0007】上記供給ロール1を巻き戻すことによって
供給されたシートAは、テンションロール3,3によっ
て引取られて、段差状に設けられた6本のロール2を通
過した後、テンションロール3,3間を通過しラミネー
トロール4,4に供給される。上記シートAがラミネー
トロール4,4を通過する際に、上記シートAと供給ロ
ール5から供給されたシートBとが重ね合わされて加
圧、積層されることにより、複合シートCが得られる。
【0008】上記シートAは、供給ロール5からテンシ
ョンロール3,3までの間を実質的に無張力状態で搬送
し、テンションロール3,3とラミネートロール4,4
との間を張力1〜10kg/mで搬送する。このような
積層方法によって、シートAに殆ど張力を与えずに積層
することができるので、内部応力が蓄積されることがな
く、積層後の複合シートCのシートAに収縮が起こらず
反りが発生しない。
【0009】上記シートAを供給ロール1からテンショ
ンロール3,3までの間を実質的に無張力状態で搬送す
るために、供給ロール1に自転可能な機構を付与し、テ
ンションロール3,3の引取り速度と供給ロール1の供
給速度とが一致するように搬送することが好ましい。上
記実質的に無張力状態とは、張力0.2kg/m以下の
状態で2秒間以上保つことをいう。
【0010】上記テンションロール3,3とラミネート
ロール4,4との間の張力が、1kg/m未満になると
シートAの走行が安定せず蛇行を起こすおそれがあり、
10kg/mを超えるとシートAの伸びにより、積層後
の複合シートCに反りが発生する。
【0011】上記ラミネートロール4,4の間隙は、上
記シートAとシートBとの厚みの和の50〜95%に設
定される。上記ラミネートロール4,4の間隙が、シー
トAとシートBとの厚みの和の50%未満になると複合
シートCに反りが発生し、95%を超えると積層時に気
泡の巻き込み等が起こり、積層が不十分となる。
【0012】上記シートAがテンションロール3,3を
通過するまでに、冷却部を設けてもよい。このような冷
却部によって応力が緩和されるため、上記シートAに与
えられる張力を小さくすることができ、積層後の複合シ
ートに反りが発生し難くなる。上記冷却部は特に制限は
ないが、例えば、複数の段差ロール2のうち少なくとも
一つを冷却ロールとすることによって設けてもよい。上
記冷却条件としては、シートAを0℃以下の温度で2秒
間以上保つことが好ましい。
【0013】上記実質的に無張力状態で搬送する部分と
張力1〜10kg/mで搬送する部分とを設け、さらに
冷却部を併用することによって、上記シートAの内部応
力蓄積がより効果的に防止される。
【0014】本発明で用いられる柔軟性を有するシート
Aとしては、特に限定されず、ポリエチレン、塩化ビニ
ル樹脂等の熱可塑性樹脂;各種ゴム物質を樹脂分とする
樹脂組成物から形成されるものが好ましい。
【0015】上記シートAとしては、ゴム物質、リン化
合物、中和処理された熱膨張性黒鉛及び無機充填剤を含
有する樹脂組成物から形成されるものが好ましい。
【0016】上記ゴム物質としては、例えば、天然ゴ
ム;スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレ
ンゴム、イソプレンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピ
レンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴ
ム等の合成ゴム;ゴムと合成樹脂との中間的性質を示す
エラストマー;ゴム弾性を示す樹脂などが挙げられる。
上記ゴム物質の中で、特にブチルゴムの使用が好まし
い。
【0017】上記ゴム物質は、単独で用いても、2種以
上を併用してもよい。樹脂分の溶融粘度、柔軟性、粘着
性等の調整のため、2種以上の樹脂分をブレンドしたも
のを用いてもよい。
【0018】上記ゴム物質には、耐火性能を阻害しない
範囲で、架橋や変性が施されてもよい。上記ゴム物質の
架橋や変性を行う場合は、予めゴム物質に架橋や変性を
施してもよく、後述のリン化合物や無機充填剤等の他の
成分の配合時又は配合した後で架橋や変性を施してもよ
い。
【0019】上記架橋方法については、特に限定され
ず、上記樹脂分について通常行われる架橋方法、例え
ば、各種架橋剤、過酸化物等を使用する架橋方法、電子
線照射による架橋方法などが挙げられる。
【0020】上記リン化合物としては特に限定されず、
例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレ
ジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホ
スフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金
属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記一般式(1)で
表される化合物等が挙げられる。
【0021】
【化1】
【0022】式中、R1 及びR3 は、水素原子、炭素数
1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、
炭素数6〜16のアリール基を表す。R2 は、水酸基、
炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、
炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル
基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜1
6のアリールオキシ基を表す。
【0023】これらのうち、耐火性の観点から、赤リ
ン、ポリリン酸アンモニウム類、及び、上記一般式
(1)で表される化合物が好ましく、性能、安全性、費
用等の観点からはポリリン酸アンモニウム類がより好ま
しい。上記赤リンは、少量の添加で難燃効果が向上す
る。上記赤リンとしては、市販の赤リンを用いることが
できるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安全性
の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティングした
もの等が好適に用いられる。
【0024】上記ポリリン酸アンモニウム類としては特
に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラ
ミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、取
扱い性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用い
られる。市販品としては、例えば、ヘキスト社製「AP
422」、「AP462」、住友化学社製「スミセーフ
P」、チッソ社製「テラージュC60」、「テラージュ
C70」、「テラージュC80」等が挙げられる。
【0025】上記一般式(1)で表される化合物として
は特に限定されず、例えば、メチルホスホン酸、メチル
ホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチ
ルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン
酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホ
ン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチル
ホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニル
ホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホ
スフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホ
スフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフ
ィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホ
スフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン
酸等が挙げられる。なかでも、t−ブチルホスホン酸
は、高価ではあるが、高難燃性の点においては好まし
い。上記リン化合物は、単独で用いても、2種以上を併
用してもよい。
【0026】上記中和処理された熱膨張性黒鉛とは、従
来公知の物質である熱膨張性黒鉛を中和処理したもので
ある。上記熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイト、熱
分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、
濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素
酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸
化水素等の強酸化剤とで処理することにより生成するグ
ラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造を維持し
たままの結晶化合物である。
【0027】上述のように酸処理して得られた熱膨張性
黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和すること
により、上記中和処理された熱膨張性黒鉛とする。
【0028】上記脂肪族低級アミンとしては、特に限定
されず、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン等が挙げられる。上記アルカリ金属化合物及
びアルカリ土類金属化合物としては、特に限定されず、
例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウ
ム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸
塩、有機酸塩等が挙げられる。
【0029】上記中和処理された熱膨張性黒鉛の市販品
としては、例えば、東ソー社製「GREP−EG」、U
CAR Carbon社製「GRAFGUARD#16
0」、「GRAFGUARD#220」等が挙げられ
る。
【0030】上記中和処理された熱膨張性黒鉛の粒度
は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メ
ッシュより小さくなると、熱膨張性黒鉛の膨張度が小さ
く、所定の耐火断熱層が得られず、粒度が20メッシュ
より大きくなると、熱膨張性黒鉛の膨張度が大きいとい
う利点はあるが、ゴム物質と混練する際に分散性が悪く
なり、物性の低下が避けられない。
【0031】上記無機充填剤としては特に限定されず、
例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチ
モン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイド
ロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭
酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;硫酸
カルシウム、石膏繊維、けい酸カルシウム等のカルシウ
ム塩;シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、
タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナ
イト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサ
イト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒
化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化けい素、カーボンブ
ラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉
末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム
「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミ
ニウムボレート、硫化モリブデン、炭化けい素、ステン
レス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フラ
イアッシュ、脱水汚泥などが挙げられる。これらは、単
独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0032】一般的に、上記無機充填剤は、骨材的な働
きをすることから、残渣強度の向上や熱容量の増大に寄
与すると考えられる。上記無機充填剤は、単独で用いて
もよく2種以上を併用してもよい。
【0033】上記無機充填剤の粒径としては、0.5〜
100μmのものが使用でき、より好ましくは、1〜5
0μmである。また、粒径の大きい無機充填剤と粒径の
小さいものを組み合わせて使用することがより好まし
く、組み合わせて用いることによって、樹脂組成物の力
学的性能を維持したまま、高充填化することが可能とな
る。
【0034】上記無機充填剤としては、含水無機物及び
金属炭酸塩の併用が特に好ましい。
【0035】上記無機充填剤の中で、水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の含水
無機物は、加熱時の脱水反応によって生成した水のため
に吸熱が起こり、温度上昇が低減されて高い耐熱性が得
られる点、及び、燃焼残渣として酸化物が残存し、これ
が骨材となって働くことで燃焼残渣の強度が向上するの
で特に好ましい。また、水酸化マグネシウムと水酸化ア
ルミニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異なるた
め、併用することにより脱水効果を発揮する温度領域が
広くなり、より効果的に温度上昇を抑制する効果が得ら
れるので、併用することが好ましい。
【0036】周期律表II族又は III族に属する金属の金
属炭酸塩の使用は、燃焼時に発泡して発泡焼成物を形成
するため、形状保持性を高める点から好ましい。具体的
には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられ
る。上記金属炭酸塩は、上記リン化合物との反応で膨張
を促すと考えられ、特に、リン化合物として、ポリリン
酸アンモニウムを使用した場合に、高い膨張効果が得ら
れる。また、上記金属炭酸塩は有効な骨材として働き、
燃焼後に形状保持性の高い燃焼残渣を形成する。
【0037】上記樹脂組成物において、リン化合物及び
中和処理された熱膨張性黒鉛の配合量は、ゴム物質10
0重量部に対して20〜200重量部が好ましい。配合
量が、20重量部未満では加熱後の燃焼残渣量が不足し
て十分な膨張断熱層が得られず、200重量部を超える
と、膨張断熱層の機械的物性の低下が大きくなり、使用
に耐えられなくなる。
【0038】本発明において、上記中和処理された熱膨
張性黒鉛とリン化合物とを併用することにより、燃焼時
の熱膨張性黒鉛の飛散を抑え、燃焼残渣の形状保持性を
高めて耐火性能を向上する。ここで、中和処理された熱
膨張性黒鉛の配合比率が多くなると、燃焼時に膨張した
黒鉛が飛散し、十分な膨張断熱層が得られず、リン化合
物との配合比率が多くなると、熱膨張性黒鉛が不足して
十分な膨張断熱層が形成されず、耐火性能が不十分とな
るため、中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との
重量比(熱膨張性黒鉛:リン化合物)は、9:1〜1:
100に制限される。
【0039】上記樹脂組成物において、無機充填剤の配
合量は、樹脂分100重量部に対して50〜500重量
部が好ましい。配合量が、50重量部未満では加熱後の
燃焼残渣量が不十分となって耐火断熱層を形成すること
ができず、500重量部を超えると膨張断熱層の機械的
物性が低下して、使用に耐えられなくなる。
【0040】上記樹脂組成物には、粘着付与剤等を添加
して粘着性を付与してもよい。粘着付与剤としては、例
えば、粘着付与樹脂、可塑剤、油脂類、高分子低重合体
等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2
種以上が併用されてもよい。
【0041】さらに、上記樹脂組成物には、耐火性能を
妨げない範囲で、フェノール系、アミン系、イオウ系等
の酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架
橋剤、滑剤、軟化剤、顔料などが添加されてもよい。
【0042】上記樹脂組成物は、上記各成分を単軸押出
機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサ
ー、二本ロール等従来公知の混練装置を用いて溶融混練
することにより得ることができる。得られた樹脂組成物
は、例えば、プレス成形、押出成形、カレンダー成形
等、従来公知の成形方法により、上記シートAに成形す
ることができる。
【0043】上記非伸縮性のシートBとしては、例え
ば、鉄、アルミニウム、銅等の金属シート;坪量の大き
な不織布などが挙げられる。
【0044】上記シートAとシートBとを積層して複合
シートを得る場合、上記樹脂組成物の樹脂分としてブチ
ルゴムを使用すると自己粘着力により、接着剤を使用せ
ずにシートAとシートBとを積層することができる。上
記シートAに粘着力がない場合は、エポキシ系接着剤等
の接着剤を使用して積層してもよい。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
る。
【0046】シートAの作製 ブチルゴム(エクソン化学社製「ブチルゴム#06
5」)40重量部、ポリブテン(出光石油化学社製「ポ
リブテン100R」)50重量部、粘着付与樹脂(トー
ネックス社製「エスコレッツ5320」)10重量部、
ポリリン酸アンモニウム(クラリアント社製「AP42
2」)50重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(東ソ
ー社製「GREP−EG」)30重量部、水酸化アルミ
ニウム(昭和電工社製「ハイジライトH−31」)50
重量部、及び、炭酸カルシウム(備北粉化社製「ホワイ
トンBF300」)150重量部を、ニーダー(モリヤ
マ社製「加圧型ニーダーDS20」)に投入、混練し
て、耐火性樹脂組成物を得た後、この耐火性樹脂組成物
を一軸押出機の金型から押出成形して2mm厚×800
mm幅のシートAを作製した。
【0047】(実施例1、比較例1〜4)図1の製造装
置を使用して、上記シートAを供給ロール1からテンシ
ョンロール3までの間を表1に示した無張力条件で保持
し、次いで、該テンションロール3からラミネートロー
ル4までの間を表1に示した積層直前の張力で保持した
後、表1のように設定したラミネートロール4,4の間
隙を通過させて、上記シートAと供給ロール5から供給
された0.3mm厚×800mm幅の亜鉛メッキ鋼板
(シートB)とを積層して、複合シートCを得た。
【0048】(実施例2、比較例5〜7)図1の製造装
置において、最終の段差ロール2を冷却ロールとしたも
のを使用した。上記シートAを供給ロール1からテンシ
ョンロール3までの間を表2に示した無張力条件で保持
し、かつ冷却ロールで表2に示した温度に保所定の時間
冷却した。次いで、テンションロール3からラミネート
ロール4までの間を表2に示した積層直前の張力で保持
した後、表2のように設定したラミネートロール4,4
の間隙を通過させて、上記シートAと供給ロール5から
供給された0.3mm厚×800mm幅の亜鉛メッキ鋼
板(シートB)とを積層して、複合シートCを得た。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】上記実施例及び比較例の複合シートにつき
反りの評価を行い、その結果を表3に示した。上記複合
シートを1500mmに切断して試験片とし、該試験片
を平板上に図2に示したように長さ方向に置き、図2の
L及びHの寸法を測定した。 H:試験片端部と平板との垂直距離 L:試験片が平板に接している最端部から試験片端部ま
での直線距離
【0052】
【表3】
【0053】
【発明の効果】本発明の複合シートの製造方法は、上述
の構成からなり、柔軟性を有するシートと非伸縮性のシ
ートとを積層した複合シートを従来の製造装置を使用し
て製造することができ、得られる複合シートは積層後に
反りを発生することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用されるを製造装置の1例を示す概
要図である。
【図2】複合シートの反りの測定方法を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
A 柔軟性を有するシート B 非伸縮性のシート C 複合シート 1 供給ロール 2 段差ロール 3 テンションロール 4 ラミネートロール 5 供給ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA00A AA00H AA04A AA04H AA37A AA37H AB01B AK09A AK09J AK28A AK28J AL01A AN02A AR00A AR00B BA02 BA10A BA10B CA23A EJ192 EK03 JK08B JK13A JL04 4J002 AC011 AC061 AC081 AC091 BB151 BB181 BD121 BG041 CK021 CP131 DA027 DA038 DA056 DC008 DE088 DE098 DE108 DE118 DE128 DE138 DE148 DE188 DE238 DE248 DE268 DE288 DG048 DG058 DH046 DH056 DJ008 DJ018 DJ038 DJ048 DK008 DL008 EW046 EW126 FA048 FD018

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟性を有するシートAと非伸縮性のシ
    ートBとを、1対のラミネートロール間を通過させて積
    層し複合シートを製造する際に、上記シートAを供給部
    からラミネートロール前に設置した1対のテンションロ
    ールまでの間を実質的に無張力状態で搬送し、かつ該テ
    ンションロールとラミネートロールとの間を張力1〜1
    0kg/mで搬送し、さらにラミネートロール間隙をシ
    ートAとシートBとの厚みの和の50〜95%に設定す
    ることを特徴とする複合シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記柔軟なシートAの供給部から1対の
    テンションロールまでの間に冷却部が設けられているこ
    と特徴とする請求項1記載の複合シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記冷却部において、熱可塑性樹脂から
    なる柔軟なシートAを0℃以下の状態で2秒間以上保つ
    ことを特徴とする請求項2記載の複合シートの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記柔軟性を有する柔軟なシートAが、
    ブチルゴム、リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛
    及び無機充填剤を含有する樹脂組成物からなることを特
    徴とする請求項1又は2記載の複合シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記非伸縮性のシートBが金属板である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の複合シートの製
    造方法。
JP11131532A 1999-05-12 1999-05-12 複合シートの製造方法 Withdrawn JP2000318112A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002240208A (ja) * 2001-02-16 2002-08-28 Asahi Kasei Corp 樹脂製装飾パネル構造体

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