JP2000317616A - 耐摩耗性クラッド板の製造方法 - Google Patents

耐摩耗性クラッド板の製造方法

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JP2000317616A
JP2000317616A JP11135427A JP13542799A JP2000317616A JP 2000317616 A JP2000317616 A JP 2000317616A JP 11135427 A JP11135427 A JP 11135427A JP 13542799 A JP13542799 A JP 13542799A JP 2000317616 A JP2000317616 A JP 2000317616A
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Teruo Yamaguchi
照夫 山口
Masahiro Adachi
正博 足立
Kenji Sato
健二 佐藤
Manabu Iwamoto
學 岩本
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Tokyo Metropolitan Government
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Nippon Welding Rod Co Ltd
Tokyo Metropolitan Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性粒子の表面の大部分が溶湯により溶
融されたり酸化されるのを抑制して耐摩耗性クラッド板
を製造する。 【解決手段】 母材金属の溶湯の温度で溶融する金属か
らなる円筒形状のカプセル2内にタングステンカーバイ
ト粒子の表面にコバルトまたはニッケルからなるバイン
ダ用金属がめっきされて形成された耐摩耗性粒子3を充
填して複数個の粒子充填カプセル部材1…を作る。複数
個の粒子充填カプセル部材1…を鋳型4内の底面5d近
傍に配置する。鋳型内にカプセル2は完全に溶融させる
が耐摩耗性粒子3を溶融させることがない温度まで加熱
された母材金属の溶湯を注入する。カプセル2を溶湯に
より溶融させ、耐摩耗性粒子3を溶湯中に含ませる。耐
摩耗性粒子3が沈降した状態で溶湯を凝固させる。これ
により耐摩耗性粒子3が沈降した部分により耐摩耗性複
合材料層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセメント、製鉄の製
造装置等で用いるシュート、ホッパー、ファン、各種ラ
イナー及びスクリーンの摩耗部に使用される耐摩耗性ク
ラッド板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐摩耗性クラッド板は、母材金属及びタ
ングステンカーバイト粒子等の耐摩耗性粒子を含む耐摩
耗性複合材料層と母材金属からなる母材金属層とが積層
された層構造を有している。例えば、耐摩耗性クラッド
板をシュートに用いる場合は、セメント、製鉄原料が移
送される表面部に耐摩耗性複合材料層が位置し母材金属
層がシュート本体側に位置するように耐摩耗性クラッド
板をシュート本体上に配置して、母材金属層をシュート
本体に溶接等により接合する。この種の耐摩耗性クラッ
ド板の製造方法としては、母材金属の板材料の表面を溶
接装置等を用いて母材金属を溶融させて溶融池を作り、
この溶融池に耐摩耗性粒子を溶融させないように添加す
る溶融溶接法が知られている。この方法では、耐摩耗性
粒子が添加された溶融池が凝固して耐摩耗性複合材料層
が形成される。しかしながら、溶融溶接法では、溶融池
の熱調整が難しく耐摩耗性粒子が溶融池中で溶融してし
まうことがある。また、耐摩耗性複合材料層と母材金属
層との間で硬度差が生じて耐摩耗性複合材料層と母材金
属層とが剥離しやすくなるという問題がある。そこで、
特公平5−20187号公報に示されるように、鋳造法
により耐摩耗性クラッド板を製造する技術が提案され
た。この鋳造法では次のようにして耐摩耗性クラッド板
を製造する。まず、耐摩耗性金属粒子と母材金属の溶湯
で溶融する溶融型金属粒子と有機バインダとを混合した
スラリーを鋳型の所定表面に塗着する。次に鋳型に母材
金属の溶湯を注入して溶融型金属粒子を溶融させ、溶融
した溶融型金属粒子と耐摩耗性金属粒子とで液相焼結を
生じさせて耐摩耗性複合材料層を形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の鋳造法では、スラリーの形成条件によっては
鋳型に母材金属の溶湯を注入する際に耐摩耗性金属粒子
及び溶融型金属粒子が飛散するおそれがある。また、鋳
型に母材金属の溶湯を注入した後に耐摩耗性金属粒子及
び溶融型金属粒子が溶湯中に分散して耐摩耗性金属粒子
が溶湯の熱影響を受けやすくなる。そのため、耐摩耗性
金属粒子の表面の大部分が溶湯の熱によって溶けたり酸
化するおそれがある。また、この方法では、複数種類の
金属粒子及びバインダを用いる必要がある上、スラリー
を鋳型の所定表面に塗着する必要があり、量産する場合
に製造が繁雑であった。
【0004】本発明の目的は、耐摩耗性粒子の飛散及び
溶湯中への分散を防止することができる耐摩耗性クラッ
ド板の製造方法を提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、耐摩耗性粒子の表面
部分が溶湯の熱によって溶融または酸化しないか、若し
くは溶融または酸化したとしても僅かしか溶融または酸
化されないようにして鋳造により耐摩耗性クラッド板を
製造する方法を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、鋳造により容易に製
造できる耐摩耗性クラッド板の製造方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐摩耗性粒子
が含まれる耐摩耗性複合材料層と母材金属層とを有する
耐摩耗性クラッド板の製造方法を改良の対象にする。本
発明では、母材金属層を形成する母材金属の溶湯の温度
で溶融する金属等の材料からなるカプセル内に耐摩耗性
粒子を充填した複数の粒子充填カプセル部材を鋳型内
(好ましくは底面近傍)に配置する。そして、鋳型内に
カプセルは完全に溶融させるが耐摩耗性粒子を溶融させ
ることがない温度まで加熱された母材金属の溶湯を注入
して耐摩耗性クラッド板を製造する。ここで言う耐摩耗
性粒子とは、耐摩耗性を有する材料からなる粒子または
粉末であり、金属,セラミックス等の材料により形成さ
れている。また、ここで言うカプセルとは、密封構造及
び密封しない構造の両方を含むものである。密封しない
構造のカプセルとしては、金属製の網やパンチングメタ
ルによって形成されたカプセルを用いることができる。
この場合、網の目の大きさ及びパンチングメタルの孔の
大きさは耐摩耗性粒子が落ちない程度であればよい。
【0008】本発明のように、粒子充填カプセル部材を
用いれば、鋳型に母材金属の溶湯を注入してカプセルが
溶融した後に、耐摩耗性粒子が溶湯中に流れ出すため、
耐摩耗性粒子の飛散を確実に防止することができる。ま
た、カプセルが溶融するまでの間に鋳型に注入された溶
湯の動きは沈静化するため、カプセルが溶融して溶湯中
に出た耐摩耗性粒子が広い範囲にわたって分散すること
はなく、耐摩耗性粒子を鋳型の底面側に集中的に沈降さ
せることができる。また、カプセルがあるために、耐摩
耗性粒子の表面の大部分が溶湯によって溶けたり酸化す
るのを防ぐことができる。
【0009】また、本発明の製造方法では、粒子充填カ
プセル部材を鋳型内に配置するだけで鋳造を行えるた
め、従来のように複数種類の金属粒子とバインダとを混
練して作ったスラリーを鋳型の所定表面に塗布する繁雑
な作業を必要とせずに、簡単に耐摩耗性クラッド板の量
産を図ることができる。
【0010】本発明の製造方法では、耐摩耗性粒子が溶
湯内で沈降した部分が耐摩耗性複合材料層になり、耐摩
耗性複合材料層の上方の部分が母材金属層になる。そこ
で、溶湯の注入は耐摩耗性粒子が溶湯内で沈降して耐摩
耗性複合材料層が形成されるように行う。
【0011】耐摩耗性粒子としては、例えば、タングス
テンカーバイト(WC)粒子にバインダ用金属がめっき
されて形成されたものを用いることができる。また、母
材金属としては鉄または鉄合金を用いることができる。
タングステンカーバイトは耐摩耗強度が高く、鉄または
鉄合金は溶接に適しているため、これらの材料を用いれ
ば、耐摩耗強度が高く、しかも容易に溶接できる耐摩耗
性クラッド板を得ることができる。バインダ用金属は、
タングステンカーバイトと鉄との接着強度を高める役割
を果たしている。このバインダ用金属としては、コバル
ト、ニッケル、クロム、銅等を用いることができる。
【0012】鋳造工程では、複数個の粒子充填カプセル
部材と鋳型の底面との間に空隙部を形成し、鋳型に形成
されて空隙部と連通する湯口を通して、空隙部から鋳型
内に溶湯を注入するのが好ましい。このようにすれば、
鋳型内の溶湯に大きな溶湯の流れが発生することがな
く、溶融したカプセルから出た耐摩耗性粒子が上方に舞
い上がる率が少なくなる。そのため、耐摩耗性複合材料
層に含まれる耐摩耗性粒子の密度を高くできる。
【0013】粒子充填カプセル部材のカプセルは種々の
形状のものを用いることができるが、例えば、両端が塞
がれた筒形状を有するカプセルを用いることができる。
このような粒子充填カプセル部材は大量生産が容易であ
り、製造コストを下げることができる。
【0014】また、カプセルの材料としては、アルミま
たはアルミ合金、ニッケル、鉄等の各種の金属を用いる
ことができる。特に、アルミまたはアルミ合金は比較的
融点が低いので、溶湯温度をそれほど高くしなくてもカ
プセルを任意の時間で完全に溶かすことができる利点が
ある。カプセルの材料及び壁部の厚みを任意に設定する
ことにより、カプセルが溶融する時間が定まる。鋳型の
中に溶湯が完全に注入し終り、しかも溶湯内の溶湯の流
れがほとんでなくなる時点でカプセルが完全に溶融する
のが好ましい。
【0015】耐摩耗性粒子の平均粒子径は、0.5〜
2.0mmとするのが好ましい。平均粒子径が0.5m
mを下回ると耐摩耗性複合材料層の耐摩耗強度が低下す
る。また平均粒子径が2.0mmを上回ると耐摩耗性粒
子が母材金属から脱落しやすくなり、耐摩耗性複合材料
層の耐摩耗強度が低下する。また、鋳型は、砂型,金
型,または精密鋳造用鋳型を用いることができる。特に
鋳型を砂型で形成すれば、耐摩耗性クラッド板の形状の
自由度が高くなる。
【0016】本発明のより具体的な製造方法では、まず
アルミまたはアルミ合金からなる両端が塞がれた円筒形
状のカプセル内に、タングステンカーバイト粒子の表面
にコバルトまたはニッケルからなるバインダ用金属がめ
っきされて形成された平均粒子径0.5〜2.0mmの
耐摩耗性粒子を充填した粒子充填カプセル部材を複数個
用意する。また、板状の鋳造物を形成するための鋳型室
と、鋳型室の下部領域と連通する湯口とを備えた砂型,
金型,または精密鋳造用の鋳型を用意する。そして、複
数個の粒子充填カプセル部材を、鋳型室の底面との間に
空隙部を形成し且つ粒子充填カプセル部材の長手方向が
底面の面方向に沿うように鋳型内に配置する。次に、カ
プセルは完全に溶融させるが耐摩耗性粒子を溶融させる
ことがない温度まで加熱された母材金属の溶湯を、湯口
を通して空隙部から鋳型内に注入する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面を参照して詳細に説明する。図1(A)は本発明
の実施の形態の製造方法に用いる粒子充填カプセル部材
を内部に配置した鋳型の断面図であり、図1(B)は図
1(A)のB−B線断面図である。本実施の形態の耐摩
耗性クラッド板は次のようにして製造した。まず図1
(A)及び(B)の符号1で示す粒子充填カプセル部材
を作った。この粒子充填カプセル部材1は、アルミまた
はアルミ合金からなり、一端が開口し他端が閉じた円筒
形状のカプセル材料内に、タングステンカーバイト粒子
の表面にコバルトまたはニッケルからなるバインダ用金
属がめっきされて形成された平均粒子径0.5〜2.0
mmの耐摩耗性粒子3を充填し、カプセル材料の開口端
部を塞いで密閉して耐摩耗性粒子3が充填されたカプセ
ル2からなる粒子充填カプセル部材1を作った。本例で
は、耐摩耗性粒子としてドイツのWOKA社から「88
12−Co」の商品名で販売されている球状サーメット
粉を用いた。また、この例ではカプセル2の外径寸法は
5mmであり、厚み寸法は0.5mmであった。カプセ
ル2は、後に用いる母材金属(鉄)の溶湯で溶融する金
属から形成すればよく、母材金属として鉄を用いる場合
には、アルミまたはアルミ合金以外にニッケル、鉄等を
用いることができる。
【0018】耐摩耗性クラッド板の鋳造に用いる鋳型4
は砂型で構成されており、板状の鋳造物を形成するため
に溶湯が注入される鋳型室5aを備えた鋳型本体5と、
鋳型本体5の内壁部に一体に設けられた一対の支持部
6,6と湯口7とを有している。一対の支持部6,6は
複数の粒子充填カプセル部材1を鋳型本体5内で支持す
るように、鋳型本体5の底壁近傍において鋳型本体5の
対向する2つの側壁5b,5cから相互に向い合うよう
に突出している。湯口7は側壁5cの内部に形成されて
おり、鋳型4の外側に開口する溶湯注入口7aと鋳型室
5aに向って開口するゲート7bとを有しており、支持
部6の下方において鋳型室5aと連通している。
【0019】次に複数個の粒子充填カプセル部材1…
を、両端部が一対の支持部6,6上に支持されるように
支持部6,6上に並べた。その結果、複数個の粒子充填
カプセル部材1…と鋳型本体5の底面部5dとの間に湯
口7と連通する空隙部8が形成される。これにより、複
数個の粒子充填カプセル部材1…は粒子充填カプセル部
材1の長手方向が底面5dの面方向とほぼ平行になるよ
うに鋳型4内に配置される。なお、この例では10個の
粒子充填カプセル部材1…を1段に並べたが、粒子充填
カプセル部材1…が上下方向に重なるように粒子充填カ
プセル部材1…を複数段に並べても構わない。
【0020】次に鋳型室5a内に母材金属(鉄)の溶湯
を湯口7から注入する。この溶湯は、カプセル2(アル
ミ)は完全に溶融させるが耐摩耗性粒子3(タングステ
ンカーバイト)を溶融させることがない温度(1540
℃〜1600℃)まで加熱されている。このような温度
の溶湯を用いると、カプセル2は溶湯の熱により溶融す
る。この例では、溶湯の注入を開始した直後にカプセル
2は溶融した。したがって、溶湯注入開始後、数秒程度
経過すると、溶湯中に耐摩耗性粒子3が沈降し出すもの
と推測される。理想的には鋳型室5a内に注入した溶湯
内の溶湯の流れがほとんどなくなったときに、溶融した
カプセルから耐摩耗性粒子3が溶湯内に出て行くのが好
ましい。このような状態になれば、耐摩耗性粒子3が底
面部5d上に沈降した状態で溶湯が凝固する。これによ
り耐摩耗性粒子3が沈降した部分が耐摩耗性複合材料層
になり、耐摩耗性複合材料層の上方が母材金属層にな
る。次に砂型を壊して耐摩耗性クラッド板を得た。な
お、得られた耐摩耗性クラッド板には、支持部6が位置
していた部分に支持部6と同じ形状の溝が形成されるこ
とになるが、この溝の両側に位置する部分は必要に応じ
て切断除去すればよい。
【0021】図2は本例の方法で製造した耐摩耗性クラ
ッド板の断面の模式図であり、図3〜図5は図2に示す
A〜Cの各部を拡大した顕微鏡写真である。図2に示す
ように、耐摩耗性クラッド板は耐摩耗性複合材料層10
と母材金属層11とを有している。そして、耐摩耗性複
合材料層10には、図3及び図4に示すように、耐摩耗
性粒子12が溶融することなく母材金属中に含まれてい
る。下記の表1は、図3〜図5に示すA1〜C1の各部
の荷重300gfにおけるビッカース硬さを示してい
る。
【0022】
【表1】 表1より、耐摩耗性粒子が高いビッカース硬さを有して
おり、耐摩耗性クラッド板の耐摩耗性複合材料層10の
耐摩耗性が高いことが分る。
【0023】なお、本例では、複数個の粒子充填カプセ
ル部材1…と鋳型4の底面部5dとの間に空隙部8を形
成し、この空隙部8と連通する湯口7を通して鋳型室5
a内に溶湯を注入したが、複数個の粒子充填カプセル部
材を鋳型の底面上に直接載置し、鋳型の上方から溶湯を
注入する鋳造法により耐摩耗性クラッド板を製造しても
構わない。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、粒子充填カプセル部材
を用いるので、鋳型に母材金属の溶湯を注入する際にカ
プセルが溶融した後に、耐摩耗性粒子が溶湯中に流れ出
すため、耐摩耗性粒子の飛散を確実に防止することがで
きる。また、カプセルが溶融するまでの間に鋳型に注入
された溶湯の動きは沈静化するため、カプセルが溶融し
て溶湯中に出た耐摩耗性粒子が広い範囲にわたって分散
することはなく、耐摩耗性粒子を鋳型の底面側に集中的
に沈降させることができる。また、耐摩耗性粒子の表面
の大部分が溶湯によって溶けたり酸化するのを防ぐこと
ができる。
【0025】また、粒子充填カプセル部材を鋳型内に配
置するだけで鋳造を行えるため、従来のように複数種類
の金属粒子とバインダとを混練して作ったスラリーを鋳
型の所定表面に塗布する繁雑な作業を必要とせずに、簡
単に耐摩耗性クラッド板の量産を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施の形態の製造方法に用い
る粒子充填カプセル部材を内部に配置した鋳型の断面図
であり、図1(B)は図1(A)のB−B線断面図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の方法で製造した耐摩耗性
クラッド板の断面図である。
【図3】図2に示す耐摩耗性クラッド板のA部を拡大し
た図面代用顕微鏡写真である。
【図4】図2に示す耐摩耗性クラッド板のB部を拡大し
た図面代用顕微鏡写真である。
【図5】図2に示す耐摩耗性クラッド板のC部を拡大し
た図面代用顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 粒子充填カプセル部材 2 カプセル 3 耐摩耗性粒子 4 鋳型 5 鋳型本体 6 支持部 7 湯口 8 空隙部 10 耐摩耗性複合材料層 11 母材金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 正博 東京都中央区銀座1丁目13番8号 日本ウ エルディングロッド株式会社内 (72)発明者 佐藤 健二 東京都練馬区中村南1丁目1番11号208 (72)発明者 岩本 學 東京都足立区西伊興3丁目3番9号 イワ モト技研工業内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐摩耗性粒子が含まれる耐摩耗性複合材
    料層と母材金属層とを有する耐摩耗性クラッド板の製造
    方法において、 前記母材金属層を形成するための母材金属の溶湯の熱で
    溶融するカプセル内に前記耐摩耗性粒子を充填した複数
    の粒子充填カプセル部材を鋳型内に配置し、 前記鋳型内に前記カプセルは完全に溶融させるが前記耐
    摩耗性粒子を溶融させることがない温度まで加熱された
    前記母材金属の溶湯を注入することを特徴とする耐摩耗
    性クラッド板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記耐摩耗性粒子が前記鋳型に注入され
    た前記溶湯内で沈降して前記耐摩耗性複合材料層が形成
    されるように前記溶湯を前記鋳型内に注入することを特
    徴とする請求項1に記載の耐摩耗性クラッド板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 タングステンカーバイト粒子にバインダ
    用金属がめっきされて形成された耐摩耗性粒子が含まれ
    る耐摩耗性複合材料層と、鉄または鉄合金の母材金属か
    らなる母材金属層とを有する耐摩耗性クラッド板の製造
    方法において、前記母材金属の溶湯の熱で溶融する金属
    からなるカプセル内に前記耐摩耗性粒子を充填した複数
    の粒子充填カプセル部材を鋳型内の底面近傍に配置し、 前記鋳型内に前記カプセルは完全に溶融させるが前記耐
    摩耗性粒子を溶融させることがない温度まで加熱された
    前記母材金属の溶湯を、前記耐摩耗性粒子が前記鋳型内
    の前記溶湯内で沈降して前記耐摩耗性複合材料層が形成
    されるように注入することを特徴とする耐摩耗性クラッ
    ド板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記カプセルは、両端が塞がれた筒形状
    を有しており、 複数個の前記粒子充填カプセル部材を、前記粒子充填カ
    プセル部材の長手方向が前記鋳型の底面に沿うように、
    前記鋳型の前記底面近傍に並べて配置することを特徴と
    する請求項1または3に記載の耐摩耗性クラッド板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 複数個の前記粒子充填カプセル部材と前
    記鋳型の前記底面との間に空隙部を形成し、 前記鋳型に形成されて前記空隙部と連通する湯口を通し
    て、前記空隙部側から前記鋳型内に前記溶湯を注入する
    ことを特徴とする請求項4に記載の耐摩耗性クラッド板
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記カプセルがアルミまたはアルミ合金
    からなることを特徴とする請求項1または3に記載の耐
    摩耗性クラッド板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記バインダ用金属は、コバルト,ニッ
    ケル,クロムまたは銅からなることを特徴とする請求項
    3に記載の耐摩耗性クラッド板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記耐摩耗性粒子は、平均粒子径が0.
    5〜2.0mmであることを特徴とする請求項3に記載
    の耐摩耗性クラッド板の製造方法。
  9. 【請求項9】アルミまたはアルミ合金からなる両端が塞
    がれたほぼ円筒形状のカプセル内に、タングステンカー
    バイト粒子の表面にコバルトまたはニッケルからなるバ
    インダ用金属がめっきされて形成された平均粒子径0.
    5〜2.0mmの耐摩耗性粒子を充填した粒子充填カプ
    セル部材を複数個用意し、 板状の鋳造物を形成するための鋳型室と、前記鋳型室の
    下部領域と連通する湯口とを備えた砂型,金型,または
    精密鋳造用の鋳型を用意し、 前記複数個の粒子充填カプセル部材を、前記鋳型室の底
    面との間に空隙部を形成し且つ前記粒子充填カプセル部
    材の長手方向が前記底面の面方向に沿うように前記鋳型
    内に配置し、 前記カプセルは完全に溶融させるが前記耐摩耗性粒子を
    溶融させることがない温度まで加熱された前記母材金属
    の溶湯を、前記湯口を通して前記空隙部から前記鋳型内
    に注入することを特徴とする耐摩耗性クラッド板の製造
    方法。
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