JP2887802B2 - アルミ合金成形方法 - Google Patents

アルミ合金成形方法

Info

Publication number
JP2887802B2
JP2887802B2 JP7735989A JP7735989A JP2887802B2 JP 2887802 B2 JP2887802 B2 JP 2887802B2 JP 7735989 A JP7735989 A JP 7735989A JP 7735989 A JP7735989 A JP 7735989A JP 2887802 B2 JP2887802 B2 JP 2887802B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum alloy
rapidly solidified
powder
fine wire
preformed body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7735989A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02255262A (ja
Inventor
陽一 嶌崎
裕之 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP7735989A priority Critical patent/JP2887802B2/ja
Publication of JPH02255262A publication Critical patent/JPH02255262A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2887802B2 publication Critical patent/JP2887802B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は急冷凝固細線または粉末を用いるアルミ合金
成形方法に関する。
b.従来の技術 アルミ合金急冷凝固細線または粉末は、通常の溶製法
ではえられない非平衡状態にある合金相を固相で備えた
材料であり、このような急冷凝固材料を用いたアルミ合
金部品は次のような要領で製造されている。
第2図において、急冷凝固細線、たとえば100μmφ
のアルミ合金繊維を用い、これを所定形状、たとえば直
径50mmで充填率約70%の形状のものに予成形する。次に
この予成形品を熱間にて押出し、一体化していた(固化
工程)。
そしてこれを所定の形状に鍛造加工し、以後、機械加
工工程を経て製品とするのが一般的な製造方法である
(形状加工工程)。ここで急冷凝固細線とは径70〜250
μmのアルミニウム繊維で、溶融アルミニウムから直
接、アルミニウム繊維としたもので、前述のようにその
ミクロ組織は非常に微細な鋳造組織をもつ急冷凝固して
えられた細線である。
このような方法によって製造された製品は、溶製法に
よるものに比較して、より高割合の合金化と微細な結晶
組織がえられ、高強度、高耐摩耗性などの特性がえられ
ている。
c.発明が解決しようとする課題 しかしながら、前記のような急冷凝固材を用いておこ
なう方法は、予成形したあと、細線あるいは粉末を一体
化するために、前記のように熱間押出工程が必要不可欠
であった。これは鉄系合金と異り、アルミ系合金は金属
表面の酸化皮膜が強固で、鉄系粉末冶金などのような固
相域での拡散接合ができないため、押出機により細線ま
たは粉粒体に外力(熱間押出)を加えて表面の酸化層を
破砕し、内部の金属同志を接合する必要があるからであ
る。このため製品は押出しによる加工工程を欠いては製
造できず、其後において2次加工(鍛造,機械加工)を
施していた。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、前記押出
工程を省略しうる急冷凝固細線または粉末を用いるアル
ミ合金成形方法を提供することを目的とする。
d.課題を解決するための手段 前記目的に添い、本発明は、アルミニウム合金の急冷
凝固細線又は粉末を所定形状に予成形して、強化材とな
る予成形体を形成し、該予成形体を金型内に載置したの
ち、マトリックスとなるアルミニウム合金溶湯を注湯し
て加圧保持することにより、該アルミニウム合金溶湯を
上記予成形体に加圧含浸させて該予成形体の空隙を埋め
るとともに、この予成形体の急冷凝固細線又は粉末の表
面の酸化膜を破壊し、該急冷凝固細線又は粉末の表層部
のみを合金化してマトリックスと一体化するアルミ合金
成形方法によって前記課題を解決した。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明
する。
本発明に係る方法は、急冷凝固細線または粉末を予成
形したあと、これを金型内に置き、マトリックスとなる
アルミ合金を注入し加圧するものである。これによっ
て、急冷凝固細線または粉末の一体化を行うと同時に一
部分または相当部分に急冷凝固材の特性をもつ鋳造製品
をえようとするものである。
第1図に示すように、たとえば急冷凝固細線を用い、
これを所定の形状にまず予成形する。
次に、この予成形された急冷凝固細線を金型内の底部
に置き、これにアルミ合金溶湯を注ぎ、直後に加圧成形
する。すなわち加圧含浸し、鋳造固化せしめる。
これによって注入加圧されたアルミ合金が急冷凝固細
線からなる予成形体の空隙を埋め、空隙のない製品とす
るだけでなく、アルミ合金溶湯の熱によって急冷凝固細
線表面の酸化膜を破壊し、その内部金属とアルミ合金と
が反応して金属原子レベルでの一体化をおこなう。この
とき急冷凝固細線のすべてが再溶融して反応するのでは
なく、ごく表層部のみが合金化し、細線の芯部は大半が
変化せず、急冷材の特性を失うことがない。そしてこの
一体化には予成形体を溶湯で鋳ぐるむだけでは不可能で
あり、溶湯を加圧することによって完了する。すなわ
ち、本発明の方法では予成形体の一体化処理と形状加工
工程の前段工程とを、第1図に示すように加圧含浸・鋳
造固化という工程によって同時に処理してしまうもので
ある。
以後は、必要な機械加工工程を経て製品とする。
ここで、前記予成形体の充填率は、急冷凝固材が繊維
形状であれば相当低い割合でも固化可能であるが、あま
り低い割合では、急冷凝固材の特性が現われる割合も低
くなるので、充填率の下限は約30%がよい。また繊維の
間に溶湯の通路が確保される必要があるため、充填率の
上限は約90%がよい。
しかし、これらの充填率は製品の小部分を固化する場
合と大部分を固化する場合とで異なる。また、製品に求
める物性によっても異なる。たとえば耐摩性を要求する
場合は低い充填率でもよく、強度を主目的とする場合は
高い充填率が要求される。
注湯するアルミ合金材については、特に制約はなく、
製品の要求する物性に応じて適宜採用すればよい。
また溶湯温度としては、採用したアルミ合金の液相線
以上の温度であればよく、具体的には液相線温度より50
〜200℃高い温度が用いられる。
次に注湯後の加圧力とその保持時間については、通常
の加圧鋳造法に準ずればよく、加圧力は50〜2000kgf/cm
2、保持時間は数秒から数分の範囲とする。これらの値
は対象とする製品によって変るものであり、通常は、凝
固終了まで保持する。
e.実施例 急冷凝固細線として材質がAl−20Si−5Fe−3Mn、繊維
径100〜120μmφのものを用い、87φ×15H、充填率80
%の予成形体を製作した。
次に、この予成形体(予成形体予熱温度450℃で2時
間加熱)を直径112.8mmの金型(金型温度:250℃)の底
部に配置し、アルミ合金(JIS ACB8A,溶湯温度700℃)
の溶湯1.6kgをこの金型内に注湯し、直ちにパンチによ
り加圧力1000kgf/cm2(総加圧力100ton)で加圧した。
1分間加圧保持後、型を開き固化した製品をえた。
第3図に、このようにして得られた製品の金属断面の
組織(100倍)を示す。細線(円形状のもの)は変化・
溶融せず固化しており、アルミ合金がその細線の間隙部
を充填した特有の微細組織が認められる。
f.発明の効果 本発明に係る方法によれば、マトリックスとなるアル
ミニウム合金溶湯を注湯して加圧保持することにより、
強化材の急冷凝固細線又は粉末の形状を保持したまま、
その表層部のみを合金化してマトリックスと一体化する
ので、マトリックスであるアルミニウム合金と、強化材
である急冷凝固細線又は粉末との接合強度が大きく、得
られた複合材料の強度も非常に強固になる。また、上記
急冷凝固細線又は粉末の芯部は、アルミ合金溶湯が注湯
されても大半が変化しないので、急冷材の特性を失わな
い強化材によって複合材を作製することができる。さら
に、急冷凝固細線または粉末を用いてアルミ合金製品を
製造する場合に、従来のように押出工程を必要とせず、
したがってこの工程が省略でき、押出加工によって生ず
る材料ロスもないのでコスト的に非常に有利となる。
また、従来法によっては押出加工後、二次加工が必ず
必要であるのに対し、本発明の方法では予成形体の一体
化と同時に製品化を行うこともでき、後加工が少ないの
でコスト的に有利である。
以上のように本発明に係る方法によれば溶製法合金製
品にはない高強度、高耐摩性等の特性を備えたアルミ合
金製品が、従来法に比較して有利にえられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る方法の工程を説明する図、第2図
は従来の方法による工程の説明図、第3図は、本発明の
方法によって得られた製品の金属断面の顕微鏡写真(倍
率100倍)である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム合金の急冷凝固細線又は粉末
    を所定形状に予成形して、強化材となる予成形体を形成
    し、該予成形体を金型内に載置したのち、マトリックス
    となるアルミニウム合金溶湯を注湯して加圧保持するこ
    とにより、該アルミニウム合金溶湯を上記予成形体に加
    圧含浸させて該予成形体の空隙を埋めるとともに、この
    予成形体の急冷凝固細線又は粉末の表面の酸化膜を破壊
    し、該急冷凝固細線又は粉末の表層部のみを合金化して
    マトリックスと一体化することを特徴とするアルミ合金
    成形方法。
JP7735989A 1989-03-29 1989-03-29 アルミ合金成形方法 Expired - Fee Related JP2887802B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7735989A JP2887802B2 (ja) 1989-03-29 1989-03-29 アルミ合金成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7735989A JP2887802B2 (ja) 1989-03-29 1989-03-29 アルミ合金成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02255262A JPH02255262A (ja) 1990-10-16
JP2887802B2 true JP2887802B2 (ja) 1999-05-10

Family

ID=13631715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7735989A Expired - Fee Related JP2887802B2 (ja) 1989-03-29 1989-03-29 アルミ合金成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2887802B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02255262A (ja) 1990-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4771818A (en) Process of shaping a metal alloy product
Rajagopal Squeeze casting: a review and update
CN106413946A (zh) 由增材制造随后锻造部件的操作制造金属制部件或金属基质复合物制部件的方法
EP0535593B1 (en) Method of manufacturing sintered aluminum alloy parts
EP0532434A2 (en) Method of making a composite casting and casting produced thereby
Howes Ceramic-reinforced MMC fabricated by squeeze casting
CA1129624A (en) Process of shaping a metal alloy product
US4588551A (en) Article having cast metal portion and sintered metallic portion and method of producing same
JPH02185904A (ja) 粉粒体の熱間圧縮方法
JP2887802B2 (ja) アルミ合金成形方法
JPH02179336A (ja) 鋳造鍛造方法
JPS58125328A (ja) 鍛造品の製造方法
JPH0639525A (ja) 揺変性の成形可能な材料の特性を改良する方法
CA1136679A (en) Automotive wheel
JPS6233730A (ja) 耐摩耗性複合材料
JP2976448B2 (ja) 強化ピストン
JP2936695B2 (ja) アルミニウム合金の粉末鍛造方法
JPS62297521A (ja) 構造部材のねじ部
US20050047948A1 (en) Light-weight metal squeeze casting of golf clubs
JPH03221253A (ja) チクソキャスト法
JPS62238039A (ja) 繊維強化複合部材の製造方法
JP2979784B2 (ja) 繊維強化複合部材の製造方法
JP2820355B2 (ja) 制振性に優れた鍛造部品の製造方法
JP2000063908A (ja) 焼結鍛造部品及びその製造方法
JPH03264607A (ja) 射出、押出成形機用複合シリンダ、スクリュウの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees