JP2526608B2 - アルミ鋳物表面の合金化法 - Google Patents
アルミ鋳物表面の合金化法Info
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- JP2526608B2 JP2526608B2 JP62309092A JP30909287A JP2526608B2 JP 2526608 B2 JP2526608 B2 JP 2526608B2 JP 62309092 A JP62309092 A JP 62309092A JP 30909287 A JP30909287 A JP 30909287A JP 2526608 B2 JP2526608 B2 JP 2526608B2
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- alloying
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- cast
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋳物表面の合金化法に係り、特に、アルミ
鋳物表面の特定部位を合金化する方法に関するものであ
る。
鋳物表面の特定部位を合金化する方法に関するものであ
る。
従来、内燃機関のシリンダヘッドのバルブシート間の
ように耐熱性を要求される部位や、ピストンリング溝の
ように耐摩擦性の要求される部位等の耐熱性、耐摩耗性
等を向上させるため、鋳造した鋳物の表面に他の材料を
被覆し、その後、高エネルギービームを照射して合金化
する方法が採られている。この被覆方法として金属溶射
法、鍍金法、スラリー塗布法等が用いられるが、第5図
に示すように、鋳物8に他の材料9を被覆して合金化し
た場合に、合金化部の中央に凹部が生じ、この凹部の底
が鋳物表面より下となることがあるので、加工代を余分
に付けなければならず、また、鋳造工程とは別の被覆工
程で特別の装置を必要とするため、高価なものとなる。
ように耐熱性を要求される部位や、ピストンリング溝の
ように耐摩擦性の要求される部位等の耐熱性、耐摩耗性
等を向上させるため、鋳造した鋳物の表面に他の材料を
被覆し、その後、高エネルギービームを照射して合金化
する方法が採られている。この被覆方法として金属溶射
法、鍍金法、スラリー塗布法等が用いられるが、第5図
に示すように、鋳物8に他の材料9を被覆して合金化し
た場合に、合金化部の中央に凹部が生じ、この凹部の底
が鋳物表面より下となることがあるので、加工代を余分
に付けなければならず、また、鋳造工程とは別の被覆工
程で特別の装置を必要とするため、高価なものとなる。
特開昭57−195573号公報には、合金粉末成形物を鋳型
のキャビティ内に固定し、溶湯を注入して鋳物の特定部
位に所定成分の合金層を形成する方法が提案されれい
る。
のキャビティ内に固定し、溶湯を注入して鋳物の特定部
位に所定成分の合金層を形成する方法が提案されれい
る。
この方法は、鋳物が鋳鉄等の鉄系鋳物の場合には、溶
湯温度が1400℃程度の高温であるので有効と考えられる
が、アルミ鋳物のように溶湯温度が700℃程度の低温で
は、合金粉末が溶融しないためアルミとの合金層は形成
されない。
湯温度が1400℃程度の高温であるので有効と考えられる
が、アルミ鋳物のように溶湯温度が700℃程度の低温で
は、合金粉末が溶融しないためアルミとの合金層は形成
されない。
この問題を解決するため、特開昭60−238078号公報で
は、合金粉末の粒径を10μ以下の微粉末、場合によって
は1μ以下の超微粉末とし、アクリル系粘着性結合剤と
混合したものを用い、合金反応開始温度を下げ、アルミ
鋳物でも合金化を可能としたものが提案されている。
は、合金粉末の粒径を10μ以下の微粉末、場合によって
は1μ以下の超微粉末とし、アクリル系粘着性結合剤と
混合したものを用い、合金反応開始温度を下げ、アルミ
鋳物でも合金化を可能としたものが提案されている。
前記のアルミ鋳物の合金化方法は、合金化用金属又は
合金を微粉末又は超微粉末とするものであるため、鋳物
の所定部位を合金化するのに結合剤を必要とし、この結
合剤又はこの結合剤が熱分解して生成されたタールピッ
チ状物質が注湯後の鋳物中に異物として残存したり、巣
又はピンホール発生の原因となる。
合金を微粉末又は超微粉末とするものであるため、鋳物
の所定部位を合金化するのに結合剤を必要とし、この結
合剤又はこの結合剤が熱分解して生成されたタールピッ
チ状物質が注湯後の鋳物中に異物として残存したり、巣
又はピンホール発生の原因となる。
本発明は、上記の問題点を解決し、結合剤を使用する
ことなくアルミ鋳物の高合金化を可能とする合金化法を
提供することを目的とするものである。
ことなくアルミ鋳物の高合金化を可能とする合金化法を
提供することを目的とするものである。
本発明は、鋳物表面の合金化すべき部位に対応する鋳
型の表面に、鋳造する鋳物に仕上げ加工製品の所望形状
外への膨出部を形成するための凹部を設け、該凹部に合
金化用材料を配設した鋳型に溶湯を鋳込み、鋳型より取
り出した鋳物の合金化用材料を配設した部位を高密度エ
ネルギー源を用いて加熱合金化するアルミ鋳物表面の合
金化法である。
型の表面に、鋳造する鋳物に仕上げ加工製品の所望形状
外への膨出部を形成するための凹部を設け、該凹部に合
金化用材料を配設した鋳型に溶湯を鋳込み、鋳型より取
り出した鋳物の合金化用材料を配設した部位を高密度エ
ネルギー源を用いて加熱合金化するアルミ鋳物表面の合
金化法である。
鋳型に溶湯を鋳込むことで、鋳物の表面に合金化用材
料が盛り上がつた状態で鋳ぐるまれて形成される。この
鋳物の合金化用材料部分を高密度エネルギー源を用いて
加熱することで、アルミ合金基材の所定部分の表面を合
金化する。
料が盛り上がつた状態で鋳ぐるまれて形成される。この
鋳物の合金化用材料部分を高密度エネルギー源を用いて
加熱することで、アルミ合金基材の所定部分の表面を合
金化する。
第1図は、本発明に使用される鋳型の一例の断面図で
ある。鋳型1のキャビティ2を形成する面の合金化を行
う部位3に予じめ凹部を形成し、この凹部3に合金化用
金属棒4を配置し、この鋳型内にアルミ合金の溶湯を注
入する。
ある。鋳型1のキャビティ2を形成する面の合金化を行
う部位3に予じめ凹部を形成し、この凹部3に合金化用
金属棒4を配置し、この鋳型内にアルミ合金の溶湯を注
入する。
溶湯が凝固した後に鋳型を開いて鋳物を取り出す。第
2図は、第1図に示す鋳型で成形した鋳物を示すもの
で、アルミ合金基体の一部に形成された膨出部5に合金
化用金属棒4が鋳込まれている鋳物6ができる。
2図は、第1図に示す鋳型で成形した鋳物を示すもの
で、アルミ合金基体の一部に形成された膨出部5に合金
化用金属棒4が鋳込まれている鋳物6ができる。
合金化用金属の形状は、丸棒、角材、ワイヤーに限ら
ず、板材とすることもでき、広範囲に合金化を行う場合
には、第3図に示すように、複数の合金化用金属棒4'4'
を鋳込んで、広範囲の膨出部5'とした鋳物6'を成形する
ようにすればよい。
ず、板材とすることもでき、広範囲に合金化を行う場合
には、第3図に示すように、複数の合金化用金属棒4'4'
を鋳込んで、広範囲の膨出部5'とした鋳物6'を成形する
ようにすればよい。
次に、高密度エネルギー源を用いてこの鋳物の所定表
面の合金化を行う。
面の合金化を行う。
第4図は、鋳物6'の高合金化用金属棒4',4'が鋳込ま
れている棒出部5'にレーザー光線のような高密度エネル
ギーを当て、該部位を加熱して合金化した状態を示すも
ので、合金化した部位7は、鋳物の基体より盛り上がつ
た状態となつている。
れている棒出部5'にレーザー光線のような高密度エネル
ギーを当て、該部位を加熱して合金化した状態を示すも
ので、合金化した部位7は、鋳物の基体より盛り上がつ
た状態となつている。
以上の工程により、例えば内燃機関のシリンダヘッド
の鋳物を成形し、この鋳物を仕上加工する際、合金化さ
れた部位に盛り上がつた部分が存在し、この部分が加工
代となるので、鋳物に予じめ余分な加工代を付ける必要
がない。
の鋳物を成形し、この鋳物を仕上加工する際、合金化さ
れた部位に盛り上がつた部分が存在し、この部分が加工
代となるので、鋳物に予じめ余分な加工代を付ける必要
がない。
高密度エネルギー源としては、レーザー光の外に電子
ビーム、イナートガスアーク等を利用することができ
る。
ビーム、イナートガスアーク等を利用することができ
る。
合金化に使用する材料は、任意の金属が利用可能であ
り、また、金属以外のセラミックス繊維等も適用でき
る。
り、また、金属以外のセラミックス繊維等も適用でき
る。
以上の実施例において、アルミ合金のような低溶融温
度の鋳物につて説明したが、他の材料の鋳物にも利用で
きる。
度の鋳物につて説明したが、他の材料の鋳物にも利用で
きる。
本発明は、鋳造時に合金化用材料を鋳ぐるみにより成
形するので工程が簡略化されると共に、合金化部位に加
工代が形成されるので、材料が節約できる。
形するので工程が簡略化されると共に、合金化部位に加
工代が形成されるので、材料が節約できる。
第1図は、本発明に使用される鋳型の一例の断面図、第
2図は、第1図に示す鋳型で成形した鋳物を示す図、第
3図は他の形状の鋳物を示す図、第4図は合金化した鋳
物を示す図、第5図は従来の方法で合金化した鋳物を示
す図である。 1:鋳型 2:キャビティ 3:鋳型の凹部 4,4':合金化材料 5,5':膨出部 6,6':鋳物 7:合金化部
2図は、第1図に示す鋳型で成形した鋳物を示す図、第
3図は他の形状の鋳物を示す図、第4図は合金化した鋳
物を示す図、第5図は従来の方法で合金化した鋳物を示
す図である。 1:鋳型 2:キャビティ 3:鋳型の凹部 4,4':合金化材料 5,5':膨出部 6,6':鋳物 7:合金化部
Claims (1)
- 【請求項1】鋳物表面の合金化すべき部位に対応する鋳
型の表面に、鋳造する鋳物に仕上げ加工製品の所望形状
外への膨出部を形成するための凹部を設け、該凹部に合
金化用材料を配設した鋳型に溶湯を鋳込み、鋳型より取
り出した鋳物の合金化用材料を配設した部位を高密度エ
ネルギー源を用いて加熱合金化することを特徴とするア
ルミ鋳物表面の合金化法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62309092A JP2526608B2 (ja) | 1987-12-07 | 1987-12-07 | アルミ鋳物表面の合金化法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62309092A JP2526608B2 (ja) | 1987-12-07 | 1987-12-07 | アルミ鋳物表面の合金化法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01150458A JPH01150458A (ja) | 1989-06-13 |
JP2526608B2 true JP2526608B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=17988791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62309092A Expired - Lifetime JP2526608B2 (ja) | 1987-12-07 | 1987-12-07 | アルミ鋳物表面の合金化法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2526608B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61264140A (ja) * | 1985-05-16 | 1986-11-22 | Toyota Motor Corp | 表面合金化層の形成方法 |
-
1987
- 1987-12-07 JP JP62309092A patent/JP2526608B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01150458A (ja) | 1989-06-13 |
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