JP3085794B2 - 複合素材の製造方法 - Google Patents

複合素材の製造方法

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JP3085794B2 JP04217334A JP21733492A JP3085794B2 JP 3085794 B2 JP3085794 B2 JP 3085794B2 JP 04217334 A JP04217334 A JP 04217334A JP 21733492 A JP21733492 A JP 21733492A JP 3085794 B2 JP3085794 B2 JP 3085794B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、最近富に需要が増して
いる多角的機能部品のうち、母材に異なる特性を有する
異種金属を一体接合した複合素材の製造方法に関するも
のであり、一つの部品内において、耐摩耗性、導磁性、
熱伝導性など、機械的または物理的に異なる機能を具備
した素材を、質的、量的、コスト的ともに極めて有利に
製造することのできる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、鉄鋼母材の一部に非鉄系
金属を複合材として一体化して接合付与する方法には、 (1)ガス溶接法:鉄鋼母材に複合材を肉盛り溶接した
後、所定寸法に加工する。 (2)鑞付け法:母材と複合材を個別に加工したものを
鑞付けにより接合する。 (3)レーザー法:個別に加工したものを突合わせてレ
ーザー溶接する。 (4)置換鋳造法:複合材を付与する部分のキャビティ
に溶融フラックスを介在させ、ここに複合材金属溶湯を
置換鋳造する。 などの製造方法が採用されている。
【0003】しかし、上述の各製造方法には次のような
問題がある。すなわち、ガス溶接法は、母材に複合材を
肉盛り溶接するため、余程注意しないと母材を溶損した
り、接合面の溶け込みが深くなり過ぎることがある。さ
らに、フラックス、酸化物、気泡などの巻き込みにも注
意を要する。また、鑞付け法では、母材と複合材を形状
に応じて夫々別個に加工し、鑞材を挟み、加圧しながら
高周波または火焔により加熱して接合するため、接合精
度を要する場合や、仕様上3分割以上になるような場合
は作業が非常に困難となる。また、複合材と鑞材との取
り合わせにも注意しないと満足な接合ができないことが
ある。
【0004】そして、レーザー法では高密度パワー溶接
になるので、母材と複合材の肉厚比が微妙に変動する場
合は一定条件の接合が難しく、さらに材質や組成によっ
ても難易差がある。さらに、置換鋳造法は、複合材を付
与する部分のキャビティに溶融フラックスを介在させ、
ここに複合金属溶湯を注入して置換鋳造するため、薄肉
小物の場合は母材との境界または複合材の内部にフラッ
クスまたは酸化物を巻き込むことを防止するため、遠心
鋳造等の処置が必要となり、作業が複雑なため形状によ
っては不適である。
【0005】以上の各製造法の個々の問題に加え、いず
れも素材を一個一個製作しなければならず、極めて非量
産的であり、原価高とならざるを得ないという共通した
問題点も指摘されているのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の点に鑑み、本発
明は従来の欠点を排除するため、フラックスを使用せ
ず、還元性または不活性雰囲気内で複合材を溶融移鋳す
ると同時に、母材と複合材を拡散接合せしめ、しかも量
産を可能とした複合素材の製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複合材を付与
する部分のキャビティと、除去部分を利用した複合材金
属を収容するキャビティ、及び二つのキャビティを連通
する流入孔を母材に形成し、次に複合材金属固体を複合
材金属を収容するキャビティに挿入した母材をモールド
に納めた後、不活性または還元性雰囲気下で、複合金属
の溶融点以上の温度で加熱し、融解した複合材金属を複
合材を付与する部分のキャビティに充満させ、しかる
後、凝固・冷却過程で母材金属と複合金属の境界面で拡
散接合させ、最後に母材及び接合した複合材の不要部分
を除去加工することを特徴とするものである。
【0008】モールドは離型性の良く、高温に耐え得る
素材であればよく、黒鉛製が適する。また、加熱は不活
性または還元性雰囲気炉を用いればよいが、普通炉を用
いる場合は、母材を納めたモールドを不銹鋼製のフラス
コに入れ、フラスコの開口部を炭素質物質で覆った状態
で加熱することもできる。
【0009】
【作用】母材を納めたモールドを加熱すると、複合材金
属を収容するキャビティ内の複合材金属固体がまず溶解
し、該キャビティ内から流入孔を通って複合材を付与す
る部分のキャビティへ流れ充満するのであり、その状態
で凝固・冷却して母材と複合材との接合が行われる。
【0010】本発明製造法によれば、母材金属および複
合材金属が還元性または不活性雰囲気の中で、溶解、移
鋳、接合されるので、母材金属および複合材金属の両材
の酸化することが無く、溶融金属の流動性が極めて良好
であり、繊細な部分にも移鋳することができ、同時に母
材の接合面を清浄に保つことができるので、拡散反応が
起こり易い条件となり、接合作用をより効果的に行うも
のである。
【0011】また、黒鉛性モールドの作用について説明
すると、黒鉛は製品を取り出す際の離型性が良いこと、
熱膨張が少なく繰り返し使用に耐えること、熱伝導性が
鉄の約1.9倍に達するので所定温度への到達が速く、
また複合金属が溶融状態から凝固する場合、外側より指
向性凝固を促し収縮孔の発生を防止するなど、作業性及
び品質に対して効果的な役割をする。
【0012】さらに、不銹鋼製のフラスコは上面を炭素
質物質で覆い、内部を還元性雰囲気とする作用をなすの
で普通炉でも行うことができ、雰囲気炉で行う場合は直
接モールドを装入すればよい。
【0013】
【実施例】以下、本発明の製造方法の一実施例を図面に
基づき説明する。図面は材質S10C炭素鋼で作られた
比例制御弁用フレームの中間部を4:6真鍮とした複合
素材を製造する場合を表すものであって、図6は比例制
御弁用フレームの完成品で、フレームの母材1の導磁性
材たるS10Cを分断するように配置された複合金属2
の非磁性材たる4:6真鍮が接合された状態を示すもの
である。
【0014】図1は比例制御弁用フレームの複合材とな
す前の母材S10Cの形状を示し、母材1の外側中央部
に複合金属を付与する部分のキャビティ3と中央部に複
合金属固体を収容するキャビティ4を設け、両キャビテ
ィの間を流入孔5によって連通するように加工された形
状を示したものである。流入孔5は本図では丸孔となっ
ているが、スリット状としてもよい。図2は、黒鉛製の
モールド7の形状を示したもので、黒鉛棒または黒鉛塊
から加工して作られたものである。
【0015】図3は図1に示した母材1をトリクレーン
またはアルコール等により脱脂処理した後、黒鉛製のモ
ールド7内に納め、母材に設けられたキャビティ4に複
合金属たる4:6真鍮材の固体6を挿入した状態を示
し、この状態で雰囲気炉内に装入して加熱する。設定温
度を940℃とし、加熱することによりキャビティ内の
複合金属固体は溶融し、下部の流入孔5より流出し、複
合金属を付与する部分のキャビティ3を満たす、この
際、キャビティ4内に残存する溶融複合金属は複合金属
部2に対して押湯として、収縮分を補充する役割を有す
る。その後、複合金属2は冷却する過程で母材との境界
面で拡散を生じて接合する。
【0016】図4は黒鉛製のモールド7より取り出され
た比例制御弁用フレームの複合素材を示し、母材1に複
合金属2が接合された状態を示すもので、この素材を母
材1および複合金属2の不要部分を削除して最終加工す
れば、図6に示したように完成品を得ることができる。
【0017】図5は図4に示すようにセットされたもの
を不銹鋼製のフラスコ8に収容し、上面に不銹鋼製の金
網9を被せ、その上を黒鉛屑10で覆った状態を示した
ものであり、雰囲気調整のなされない通常の加熱炉を使
用して作る場合は、このようにして炉内に装入し加熱す
れば同様の効果を得ることができる。
【0018】以上の方法により目的とする複合素材を製
造することができ、従来行われてきた肉盛り溶接や、鑞
付け法に比べ極めて信頼性が高く、性能の良い製品を量
産製作することが出来た。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の特徴とするとこ
ろは、複合材を付与する部分のキャビティに連なるもう
一つのキャビティに複合材金属固体を挿入した後、還元
性または不活性雰囲気中で加熱溶融することにより、所
定部分に複合材金属を移鋳するとともに拡散接合せしめ
る点にあり、次のような効果が得られる。 (1)還元性または不活性雰囲気の中で移鋳が行われる
ので、溶融金属の流動性が良く、繊細な部分にも複合材
を接合することができる。 (2)複合材の接合が完全に行われ、不純物の介在も無
いので、高級な多機能部品への適用が可能である。 (3)数個乃至数十個の多数を一挙に接合することがで
きるので、生産性が良く、品質管理も容易となり、原価
が大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一実施例を示す母材の一部縦断正
面図である。
【図2】本発明方法の一実施例を示すモールドの一部縦
断正面図である。
【図3】本発明方法の一実施例を示す一部縦断正面図で
ある。
【図4】本発明方法の一実施例を示す複合金属が母材に
接合した状態を示す一部縦断正面図である。
【図5】本発明の普通炉を使用した実施例を示す一部縦
断正面図である。
【図6】複合素材の完成品の一部縦断正面図である。
【符号の説明】
1 母材 2 複合金属 3 複合材を付与する部分のキャビティ 4 複合材金属固体を収容する部分のキャビティ 5 流入孔 6 複合材金属固体 7 モールド 8 不銹鋼製フラスコ 9 不銹鋼製金網 10 黒鉛屑
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B23K 20/00 310 B23K 20/00 310C (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 19/00 B22D 19/16 B22D 23/00 B22D 23/06 B22D 31/00 B23K 20/00 310

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合材を付与する部分のキャビティと、
    除去部分を利用した複合材金属を収容するキャビティ、
    及び二つのキャビティを連通する流入孔を母材に形成
    し、次に複合材金属固体を複合材金属を収容するキャビ
    ティに挿入した母材をモールドに納めた後、不活性また
    は還元性雰囲気下で、複合金属の溶融点以上の温度で加
    熱し、融解した複合材金属を複合材を付与する部分のキ
    ャビティに充満させ、しかる後、凝固・冷却過程で母材
    金属と複合金属の境界面で拡散接合させ、最後に母材及
    び接合した複合材の不要部分を除去加工することを特徴
    とする複合素材の製造方法。
  2. 【請求項2】 モールドが黒鉛製である請求項1記載の
    複合材の製造方法。
  3. 【請求項3】 母材を納めたモールドを不銹鋼製のフラ
    スコに入れ、フラスコの開口部を炭素質物質で覆って、
    普通炉に装置して加熱を行う請求項1または請求項2記
    載の複合素材の製造方法。
  4. 【請求項4】 不活性または還元性雰囲気炉で加熱を行
    う請求項1または請求項2記載の複合素材の製造方法。
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