JP3387426B2 - 半溶融金属の成形方法 - Google Patents

半溶融金属の成形方法

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は半溶融金属の成形方
法に係り、特に、金型キャビティ内に鋳造品あるいは加
工品を載置した後、所定の固相率の半溶融金属を高圧成
形することにより、従来の液体鋳造法では得られない複
雑形状あるいは異質材料を複合化することが容易にでき
る半溶融金属の成形方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、スクイズ鋳造法やダイキャスト鋳
造法において、異なる組成の合金を鋳包む場合がある。
その場合、一般に被鋳包み材の融点が鋳包み材の融点に
対して通常非常に高い場合が多く、例えば鋳包み材とし
てのアルミニウム合金で被鋳包み材としての鉄鋼材料を
鋳包む場合がそれである。また、金属中子として、表面
にコーティング材を塗布した亜鉛合金をアルミ溶湯で鋳
包み鋳造後亜鉛合金を溶出することがあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被鋳包
み材と鋳包み材との融点の差が、たとえば200℃以内
の場合、下記のような問題があった。 【0004】(1)まず、被鋳包み材の融点が鋳包み材
の融点に対して同等もしくは高い場合;この場合は成形
時の溶湯温度が高いために、鋳包み材の温度が金型から
抜熱されて急速に低下する時でも鋳包む合金の容量が大
きい場合には、鋳包み材の表面だけでなくその内部まで
ほとんど溶融することが多い。このため、表面のみを一
部溶融させて2種類の合金を接合させ複合成形品を得る
ことが困難である。 【0005】(2)被鋳包み材の融点が鋳包み材の融点
に対して低い場合;この場合、例えば鋳造後中子として
溶融除去させることができる。亜鉛合金のような低融点
金属の表面にセラミック質のコーテイングをしていたと
してもコーティング層が厚くなければ内部まで溶融する
ことが多く、たとえ溶融しなくてもコーテイングの膜厚
が厚いために所期の寸法精度を得ることが容易でない。
さらに、コーティング材を全く塗布しないで鋳包む場合
には、特に溶融しやすく、複合製品を得ることは不可能
である。 【0006】(3)2種類の合金を機械的に接合させよ
うとする場合(たとえば、被鋳包み材の表面に凹部を設
けて)、合金からなる被鋳包み材と鋳包み材の間に空気
層が存在すると、2種類の合金を機械的に接合させよう
としても(たとえば、被鋳包み材の表面に凹部を設け
て)、両合金接合部に捕捉された空気が凹部への合金の
圧入を妨げ健全な複合成形品を得ることができない場合
がある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明においては、上述
課題を解決するため、第1の発明では、被鋳包み材を金
型キャビティ内に載置するかまたは該金型キャビティ内
の所望の位置に固定して取り付けた後、固相率が10%
〜70%の鋳包み材とする半溶融金属を金型キャビティ
内に鋳込んで高圧成形する半溶融金属の成形方法であっ
て、該金型キャビティ内に載置するかまたは該金型キャ
ビティ内の所望の位置に固定して取り付けた該被鋳包み
材の融点を半溶融金属の融点より低くし、高圧成形後、
被鋳包み材を半溶融金属の融点より低い温度で溶出する
ようにした。 【0008】 【0009】 【0010】 【0011】 【作用】金型キャビティ内に鋳造品あるいは加工品を載
置した後、固相率が10%〜70%の半溶融金属を高圧
成形するようにしたため、鋳包み材合金により被鋳包み
材合金が完全に溶けて複合化できなかったりすることが
なく、また被鋳包み材合金を金属中子として使用する場
合高圧成形時にその表面が溶けて中子の溶出が困難であ
ったりすることがない。また必要に応じて金型キャビテ
ィ内を減圧しながら高圧成形するようにしたため、複合
面に空気を捕捉することなく複合化ができる。このよう
に、従来の液体からの鋳造法では得られない複雑な形状
の高品質成形体が簡単に得られる。 【0012】 【発明の実施の形態】図1(a)は横型締め竪鋳込み式
の高圧鋳造機を用いて高圧鋳造した後の型開き時の状態
を示す正面図であり、図1(b)は鋳造製品の側面図で
ある。図1において、符号1は鋳造製品、2は固定型、
3は丸棒、4はスリーブ、5はガス抜き通路、6はチッ
プをそれぞれ示す。まず、丸棒3の一端を固定型2に固
定し、次いで可動型(図示略)を固定型2に対して接近
させながら、丸棒3の他端を可動型で保持する。図1
(b)に示す鋳造製品1は、鋳包み材となる溶湯を加圧
力100MPaでスクイズ成形するか、または半溶融金
属を135MPaで加圧したものである。また、被鋳包
み材となる合金丸棒3(寸法が6mmΦ×110mm)
は、鋳造製品1の厚みの最も厚い部分に配置し鋳包ん
だ。溶湯をスクイズ成形した場合の成形品および半溶融
金属を用いて成形した場合の成形品の冷却速度をそれぞ
れ図2および図3に示す。図2に示すように、溶湯をス
クイズ成形するでは、製品肉厚が厚くなるに従い冷却時
間が長くなる。一方、図3に示すごとく、半溶融金属を
用いた成形品では、製品肉厚に関係なくほぼ同じ冷却時
間であることを示す。 【0013】また、表1に2種類の合金を用いて複合成
形した鋳造製品1(図1参照)の結果を示す。比較例N
o.11、No.12、No.13、No.14では、
鋳包み材が溶湯であるために冷却時間が長いこと、なら
びに被鋳包み材の合金の融点は高いがコーティングされ
ていないこともあって、被鋳包み材の合金はいずれもほ
とんど溶融した。また、比較例No.15、No.16
ではコーティングをしているがコーティング膜厚が薄い
ことや、被鋳包み材の合金の融点が低いこともあり、い
ずれもほとんど溶融した。 【0014】本発明例では半溶融金属を用いた半溶融成
形であるために冷却時間が短く、No.1、No.4で
はほとんど反応(ここで反応とは、被鋳包み材と鋳包み
材とが境界面がわからないように溶融すること)しない
ため、複合化が容易に進む。また、No.2、No.3
では溶融しても被鋳包み材の合金の表面のみに限定され
ることから複合化が容易に進む。本発明例No.5、N
o.6では合金同士の反応はないが減圧されているため
に、被鋳包み材の合金の凹部に密着して鋳包み合金が充
填され一体の複合製品ができる。 【0015】また、本発明例No.7のように鋳包み合
金の固相率が50%を超えるような場合、低融点の被鋳
包み材の合金の表面にコーティングをしない場合でも被
鋳包み材の合金は溶融することなく複合成形体ができ、
その後加熱することにより、被鋳包み材の合金は金属中
子として加熱溶融して排出することができる。本発明例
No.8、No.9、No.10ではいずれも被鋳包み
材の合金の表面にコーティングをしているため、全く溶
融することなく複合成形体ができる。そして、その後加
熱することにより、被鋳包み材の合金は金属中子として
加熱溶融して排出することができる。なお、本実施例で
用いたコーテイング剤は、タルクおよび雲母を主成分と
するSiO2系のものを使用した。 【0016】さらに、本実施例に用いた被鋳包み材の合
金の表面温度は200℃とした。ただし、被鋳包み材の
合金の表面を凹凸にすることのみで、高圧成形後、鋳包
み材の合金と被鋳包み材の合金を機械的に固定すること
が困難な場合、一部反応層を形成させ確実に固定させる
ために被鋳包み材の表面温度を300℃以上でその材料
の凝固温度以下にすることは効果的である。また、本実
施例において、被鋳包み材合金として過共晶合金(AC
9B)を用いて鋳包む場合があるが、被鋳包み材の合金
に置き換えて650℃近傍の融点を有する純アルミ合金
に近い合金、例えば6000系合金を使用すれば高い延
性を有する複合成形体を作ることも可能である。 【0017】 【表1】 【0018】図4(a)に竪型締め竪鋳込み式の高圧鋳
造機を用いて、筒状のAC9A合金9(Al−23%S
i系合金)を金型キャビティ内に載置した後、半溶融金
属(AC4CH)Mを高圧成形した直後の状態を示す。
また、図4(b)に鋳造した複合成形体16の外観を示
す。図4(a)において、符号7はガス抜き通路、8は
上型、9は被鋳包み材となるAC9A合金、10は下
型、11はスライドコアA、12は竪型スリーブ、13
はチップ、14はスライドコアB、15は押出しピン、
17は金型キャビティ、Mは半溶融金属である。 【0019】次に鋳造の動作手順について説明する。 【0020】まず、上型8を上昇させ型を開いた後、下
型10およびスライドコアA11の所定の位置に半溶融
金属Mを載置した後、上型8およびスライドコアB14
を所定の位置まで下げる。次に、竪型スリーブ12内の
半溶融金属Mをチップ13を上昇させることにより、金
型キャビティ17内に充填する。これにより、2種類の
合金による複合成形体16が得られる。鋳造凝固後、ス
ライドコアA11を外側に移動させ、しかる後上型8に
複合成形体16を取り付けた状態で上型8を上昇され
る。その後、押出しピン15を使用して複合成形体16
を上型8より外す。 【0021】上記成形方法により成形された複合成形体
16においては、被鋳包み材合金AC9A合金9の表面
層のみが半溶融金属Mと反応し完全に接合が行われる。
なお、筒状を呈したAC9A合金9の表面に細かい溝、
凹凸、突起を設けることにより、さらに確実に一体化し
た複合成形体16ができる。高圧成形後、複合成形体1
6の内側を削ることにより、耐摩耗性に優れたAC9A
合金9が表面に現れ、耐摩耗性製品が得られる。 【0022】 【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明に係わる半溶融金属の成形方法では、被鋳包み材
を金型キャビティ内に載置するかまたは該金型キャビテ
ィ内の所望の位置に固定して取り付けた後、固相率が1
0%〜70%の鋳包み材とする半溶融金属を金型キャビ
ティ内に鋳込んで高圧成形する半溶融金属の成形方法で
あって、該金型キャビティ内に載置するかまたは該金型
キャビティ内の所望の位置に固定して取り付けた該被鋳
包み材の融点を半溶融金属の融点より低くし、高圧成形
後、被鋳包み材を半溶融金属の融点より低い温度で溶出
することにより、半溶融金属の熱容量が従来の溶湯によ
る熱容量の大きい鋳造法と比較して小さいため、反応過
多にならず複合成形体が容易に得られる。また金属中子
として被鋳包み合金を使用する場合、高圧成形時にその
表面が溶けて中子の溶出が困難であったりすることがな
く、従来のように溶湯を用いた場合の鋳造法では得られ
ない複雑な形状の高品質成形体が簡単に得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係わる横型締め竪鋳込み式の高圧鋳造
機を用いて鋳造した場合の説明図である。 【図2】比較例に係わるスクイズ成形品の冷却挙動を示
す説明図である。 【図3】本発明に係わる半溶融成形品の冷却挙動を示す
説明図である。 【図4】本発明に係わる竪型締め竪鋳込み式の高圧鋳造
機を用いて鋳造した場合の説明図である。 【符号の説明】 1 鋳造製品 2 固定型 3 丸棒 4 スリーブ 5 ガス抜き通路 6 チップ 7 ガス抜き通路 8 上型 9 AC9A合金 10 下型 11 スライドコアA 12 竪型スリーブ 13 チップ 14 スライドコアB 15 押出しピン 16 複合成形体 17 金型キャビティ M 半溶融金属
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−344110(JP,A) 特開 平10−158756(JP,A) 特開 平10−99961(JP,A) 特開 平7−197847(JP,A) 特開 平9−271928(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/00 B22D 18/02 B22D 19/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被鋳包み材を金型キャビティ内に載置す
    るかまたは該金型キャビティ内の所望の位置に固定して
    取り付けた後、固相率が10%〜70%の鋳包み材とす
    る半溶融金属を金型キャビティ内に鋳込んで高圧成形す
    る半溶融金属の成形方法であって、該金型キャビティ内
    に載置するかまたは該金型キャビティ内の所望の位置に
    固定して取り付けた該被鋳包み材の融点を半溶融金属の
    融点より低くし、高圧成形後、被鋳包み材を半溶融金属
    の融点より低い温度で溶出することを特徴とする半溶融
    金属の成形方法。
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