JPH048139B2 - - Google Patents

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JPH048139B2
JPH048139B2 JP23464087A JP23464087A JPH048139B2 JP H048139 B2 JPH048139 B2 JP H048139B2 JP 23464087 A JP23464087 A JP 23464087A JP 23464087 A JP23464087 A JP 23464087A JP H048139 B2 JPH048139 B2 JP H048139B2
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JP
Japan
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mold
camshaft
temperature
camshaft material
casting
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JP23464087A
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Hiroshi Yoshinaga
Fushimi Hatanaka
Nobuki Matsuo
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
A 発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は機械部品の製造方法に関する。 (2) 従来の技術 従来、機械部品素材を金型鋳造する場合、金型
に温度勾配を付し、これにより指向性凝固を狙つ
たものが知られているが、機械部品素材の離型タ
イミングおよび離型後の形状矯正については何ら
考察がなされていない(実開昭61−82746号公報
参照)。 (3) 発明が解決しようとする問題点 機械部品素材を、その生産性を向上すべく金型
を用いて鋳造する場合、その金型の高い熱伝導
率、機械部品素材の形態等に起因して、機械部品
素材の凝固収縮速度が部分的に急激に速められ
て、その一部が金型による拘束を受け、その結果
機械部品素材が熱間割れを起したり、金型に変
形、磨耗等の損傷が生じるという問題がある。 一方、離型後の機械部品素材に変形、曲り等が
生じている場合、形状矯正を行うことが必要とな
るが、冷却後の機械部品素材は延性が小さいの
で、高加圧力を持つ大型矯正装置を備えなければ
ならず、設備コストが嵩み、またクラツク等を発
生して不良品を生じるといつた問題もある。 本発明は上記に鑑み、機械部品素材をそれが熱
間割れを起す前に離型すると共にその機械部品素
材の凝固収縮に起因した金型の損傷を回避し、ま
た機械部品素材の形状矯正を小型矯正装置を用い
て確実に行うことのできる前記機械部品の製造方
法を提供することを目的とする。 B 発明の構成 (1) 問題点を解決するための手段 本発明は、金型に注湯することによつて鋳造さ
れた機械部品素材の、前記金型に接する表層を急
冷し、該機械部品素材の表層が殻状の凝固層にな
つたとき離型を行う金型鋳造工程と、離型直後の
高温状態にある前記機械部品素材に加圧処理を施
して形状矯正を行う工程とを用いることを特徴と
する。 (2) 作用 機械部品素材の表層が殻状の凝固層になつたと
き離型を行うと、前記凝固層により保形された熱
間割れのない機械部品素材を得ることができ、ま
た機械部品素材の凝固収縮量も少ないので金型を
損傷することもない。 形状矯正工程では、機械部品素材が高温状態に
あつて容易に塑性変形するので、比較的小さな加
圧力で確実な形状矯正を行うことができる。 (3) 実施例 機械部品として内燃機関用カム軸を選定し、以
下カム軸の製造について説明する。 鋳造製カム軸の製造 () カム軸素材の鋳造 第1〜第3図は、金型1を備えた金型鋳造
装置M1を示し、その装置M1は第4図に示
すカム軸素材(機械部品素材)2を鋳造する
ために用いられる。 金型1は、0.8〜4重量%のCrを含有する
Cu−Cr合金より構成され、その熱伝導率は
0.4〜0.8cal/cm/s/℃である。 金型1は、第1型11と第2型12とより二
つ割に構成され、第1および第2型11,12
の合せ面により湯口3、ランナ4、ゲート
5、カム軸素材成形用キヤビテイ6およびガ
ス抜き孔7がそれぞれ画成される。 第1および第2型11,12に加熱回路8、
冷却回路9およびノツクアウト手段10が設
けられており、それらは両型11,12につい
て略同一であるから第1型11について説明
する。 加熱回路8は、第1型11に穿設された複
数の挿入孔11と、各挿入孔11に挿入保持
された棒状ヒータ12とより構成される。各
挿入孔11は、その一部が第1型11におい
てカム軸素材2の各軸部2aを成形する部分
に接近するように配設される。 冷却回路9は、第1型11の上部において
水平に穿設された導入路14、その中間部に
おいて水平に穿設された排出路15およびそ
れらを接続すべく互いに交差して水平および
垂直に延びるように第1型11に穿設された
複数の連通路161,162を備え、導入路1
4に導入された冷却水を各連通路161,1
2を経て排出路15より排出するようにな
つている。導入路14、排出路15および水
平な各連通路161は、それらの一部が第1
型11においてカム軸素材2のチル部である
カム部2bのノーズnを成形する部分に接近
するように配設される。 加熱回路8の各ヒータ12は加熱制御器
Ch1に接続される。その加熱制御器Ch1は
注湯に先立つて加熱回路8を作動、したがつ
て各ヒータ12に通電して第1型11を加熱
し、また注湯開始後加熱回路8を不作動、し
たがつて各ヒータ12への通電を停止する機
能を備えている。 前記加熱時において、各ヒータ12が第1
型11の、ノーズnを成形する部分よりも離
間しているので、その部分の温度は他の部分
よりも低温になる。当然に、第2型12の各
ヒータ12も加熱制御器Ch1に接続される。 冷却回路9の導入路14および排出路15
は冷却制御器Cc1に接続される。その冷却
制御器Cc1は注湯開始後冷却回路9を作動
し、したがつて冷却回路9に冷却水を流通し
て第1型11を冷却し、その第1型11に接す
るカム軸素材2の表層を急冷してその表層を
殻状の凝固層に変える機能を備えている。 前記冷却時において、導入路14、排出路
15および水平な各連通路161が第1型11
の、ノーズnを成形する部分に接近してお
り、また加熱段階ではその部分が他の部分よ
り低温であることもあつて、ノーズnを急速
に冷却してそのチル化を確実に達成すること
ができる。当然に、第2型12の冷却回路9
も冷却制御器Cc1に接続される。 ノツクアウト手段10は、複数のピン1
7、それらピン17の一端を支持する支持板
18およびその支持板18に連結された作動
部材19を備え、各ピン17は第1型11
形成されて湯口3、ランナ4およびキヤビテ
イ6に開口する各挿入孔20に摺動自在に嵌
合される。キヤビテイ6において、各挿入孔
20の開口部はカム軸素材2の各ジヤーナル
2cを成形する部分に配設される。 次に、前記金型鋳造装置M1によるカム軸
素材2の鋳造作業について説明する。 先ず、表に示す合金チルド鋳鉄成分の溶
湯を調整する。
【表】 前記合金チルド鋳鉄は、第5図のFe−C
系平衡状態図において線A1で示す成分を有
し、共晶線Le1は前記線A1と略1150℃にて
交差している。 金型1は、注湯に先立つて加熱回路8によ
り加熱され、軸部2aを成形する部分は略
450℃に、またノーズnを成形する部分には
略150℃にそれぞれ維持される。この金型1
に、前記溶湯を温度1380〜1420℃にて注入
し、カム軸素材2を鋳造する。この時の鋳込
重量は5Kgである。 前記のように金型1を加熱しておくと、注
湯時湯流れ性を良好にし、また溶湯の急激な
冷却に起因したカム軸素材2の割れ等を回避
することができる。 注湯開始後、加熱回路8による金型1の加
熱を停止し、同時に冷却回路9により金型1
の冷却を開始する。 第6図は金型1に接するカム軸素材2の表
層温度の降下を、注湯後の経過時間との関係
で示したものである。 金型1の冷却作用を受けてカム軸素材2の
表層が急冷され、その表層温度が点a1で示す
約1150℃(共晶線Le1)まで降下すると、
カム軸素材2は凝固状態となり、その表層が
殻状の凝固層に変化する。 この場合、表層温度が点b1で示す700℃を
下回ると、カム軸素材2に熱間割れを生じる
おそれがある。また表層温度が点c1で示す
800℃を下回ると、カム軸素材2の凝固収縮
に起因して金型1に対するカム軸素材2の密
着等が発生して金型2に変形、磨耗等の損傷
を生じるおそれがある。 そこで、注湯後約3〜約8秒後カム軸素材
2の表層温度が点d1で示す950℃から点e1
示す850℃に達したとき、型開きを行い、ノ
ツクアウト手段10を作動してカム軸素材2
を離型する。 前記手法により得られたカム軸素材2は熱
間割れを生じておらず、また金型1にも何等
損傷を生じていない。その上、カム軸素材2
は殻状の凝固層により覆われているので、離
型に際しての変形は極力抑制される。 さらに、各カム部2bのノーズnは、それ
を成形する金型1の部分が比較的低温に加熱
されており、また冷却段階では急速に冷却さ
れるので確実にチル化されている。 前記合金チルド鋳鉄よりなるカム軸素材2
の離型最適範囲は、その表層温度が約1150〜
800℃、したがつて共晶線Le1とその直下
350℃との間にあるときであるが、実験の結
果、球状黒鉛鋳鉄等の他の鋳鉄を用いた場合
にも同様のことを言えることが判明してい
る。 () カム軸素材の形状矯正 第7、第8図は矯正装置25を示し、その
装置25は上部押圧体251と下部押圧体2
2とを備え、両押圧体251,252は、長
手方向中央部および両端部に、それぞれカム
軸素材2の中央の軸部2aおよび両端のジヤ
ーナル2cの外周面に係合するV溝261
262を持つ押圧部271,272を有する。 離型直後の高温状態にあるカム軸素材2は
両押圧体251,252間に挟着され、上部押
圧体251を介し加圧力を与えられて加圧処
理を施される。この加圧処理は1回、または
カム軸素材2を回転させて2回以上行われ、
これによりカム軸が得られる。 第9図はカム軸素材2の温度と引張強さと
の関係を示し、カム軸素材2の温度が750〜
1000℃の範囲にあれば、カム軸素材2は容易
に塑性変形するので、比較的小さな加圧力で
確実に形状矯正を行うことができる。 本実施例では前記矯正工程は、カム軸素材
2の温度850〜950℃、加圧力150〜450Kg、加
圧時間5〜15秒の条件の下に行われ、これに
より離型後のカム軸素材2の曲りを矯正する
ことができる。例えば、全長450mmのカム軸
素材2において、両端のジヤーナル(直径40
mm)2cの中心間を結ぶ直線に対して中央の軸
部(直径30mm)2aの中心が0.8mm以上ずれて
いた場合、そのずれを0.3mm以内にすること
ができる。 鋳鋼製カム軸の製造 () カム軸素材の鋳造 第10〜第12図は、金型101を備えた
金型鋳造装置M2を示し、その装置M2は第
13図に示すカム軸素材102を鋳造するた
めに用いられる。 金型101は、前記と同様のCu−Cr合金
より構成される。金型101は、第1型10
1と第2型1012とより二つ割になつてお
り、第1および第2型1011,1012の合
せ面により湯口103、ランナ104、ゲー
ト105、カム軸素材成形用キヤビテイ10
6およびガス抜き孔107がそれぞれ画成さ
れる。 第1および第2型1011,1012に加熱
回路108、冷却回路109およびノツクア
ウト手段110が設けられており、それらは
両型1011,1012について同一であるか
ら第1型1011について説明する。 加熱回路108は、第1型1011に穿設
された複数の挿入孔111と、各挿入孔11
1に挿入保持された棒状ヒータ112とより
構成される。 各ヒータ112は加熱制御器Ch2に接続
される。その加熱制御器Ch2は注湯に先立
つて加熱回路108を作動、したがつて各ヒ
ータ112に通電して第1型1011を加熱
し、また注湯開始後加熱回路108を不作
動、したがつて各ヒータ112への通電を停
止する機能を備えている。当然に、第2型1
012の各ヒータ112も加熱制御器Ch2に
接続される。 冷却回路109は第1型1011の上部に
穿設された水平な導入路114、その下部に
穿設された水平な排出路115およびそれら
を接続すべく第1型1011に穿設された複
数の垂直な連通路116を備え、導入路11
4に導入された冷却水を各連通路116を流
通させて排出路115より排出するようにな
つている。 導入路114および排出路115は冷却制
御器Cc2に接続される。その冷却制御器Cc
2は注湯開始後冷却回路109を作動、した
がつて冷却回路109に冷却水を流通させて
第1型1011を冷却し、その第1型1011
に接するカム軸素材102の表層を急冷して
その表層を殻状の凝固層に変える機能を備え
ている。当然に、第2型1012の冷却回路
109も冷却制御器Cc2に接続される。 ノツクアウト手段110は、複数のピン1
17、それらピン117の一端を支持する支
持板118およびその支持板118に連結さ
れた作動部材119を備え、各ピン117は
第1型1011に形成されて湯口103、ラ
ンナ104およびキヤビテイ106に開口す
る各挿入孔120に摺動自在に嵌合される。 次に、前記金型鋳造装置M2によるカム軸
素材102の鋳造作業について説明する。 装入主原料として、50〜70重量%のスクラ
ツプ材(鋼)および50〜60重量%のリターン
材を高周波溶解炉に装入して溶解し、それ
に、C、Fe−Cr、Fe−Mo、Fe−V等の副
原料を添加して表に示す合金工具鋼(JIS
SKD−11)相当の合金鋳鋼成分の溶鋼を製
整する。
【表】 前記合金鋳鋼は、第5図のFe−C系平衡
状態図において斜線の成分範囲A2にあり、
固相線Lsは前記成分範囲A2と略1250℃にて
交差している。 溶鋼をアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気
中にて昇温し、1500〜1530℃で0.2重量%の
Ca−Siを添加する1次脱酸および1650〜
1670℃で0.1重量%のAlを添加する2次脱酸
を行う。 金型101は、注湯に先立つて加熱回路1
08により150〜450℃に加熱されている。こ
の金型101に、脱酸後の溶鋼を温度1630〜
1670℃にて注入し、カム軸素材102を鋳造
する。この時の鋳込重量は5.0Kgである。 前記のように金型101を加熱しておく
と、注湯時湯流れ性を良好にし、また溶鋼の
急激な冷却に起因したカム軸素材102の割
れ等を回避することができる。 注湯開始後、加熱回路108による金型1
01の加熱を停止し、同時に冷却回路109
により金型101の冷却を開始する。 第14図は金型101に接するカム軸素材
102の表層温度の降下を、注湯後の経過時
間との関係で示したものである。 金型101の冷却作用を受けてカム軸素材
102の表層が急冷され、その表層温度が点
a2で示す約1250℃(固相線Ls)まで降下す
ると、カム軸素材102は凝固状態となり、
その表層が殻状の凝固層に変化する。 この場合、表層温度が点b2で示す950℃を
下回ると、カム軸素材102に熱間割れを生
じるおそれがある。また表層温度が点c2で示
す1000℃を下回ると、カム軸素材102の急
速で且つ大きな凝固収縮に起因して金型10
1に対するカム軸素材102の密着等が発生
して金型101に変形、磨耗等の損傷を生じ
るおそれがある。 そこで、注湯後約4〜約5秒後カム軸素材
102の表層温度が点d2で示す1200℃から点
e2で示す1100℃に達したとき、型開きを行
い、ノツクアウト手段110を作動してカム
軸素材102を離型する。 前記手法により得られたカム軸素材102
は熱間割れを生じておらず、また金型101
にも何等損傷を生じていない。その上、カム
軸素材102は殻状の凝固層により覆われて
いるので、離型に際しての変形は極力抑制さ
れる。 前記合金鋳鋼よりなるカム軸素材102の
離型最適範囲は、その表層温度が約1250〜
1000℃、したがつて固相線Lsとその直下250
℃との間にあるときであるが、実験の結果、
普通鋳鋼の場合にも同様のことを言えること
が判明している。 前記装入原料としては、前記合金工具鋼相
当のものに限らず、スクラツプ材およびリタ
ーン材を主原料とし、これに副原料として
C、Ni、Cr、Mo、V、Co、Ti、Si、Al等
の合金元素を単独または複合して添加し、
0.4〜1.8重量%のCを含有するように調製さ
れるものが用いられる。 () カム軸素材の形状矯正 この矯正工程は前記同様の矯正装置を用い
て行われるが、その条件はカム軸素材102
の温度950〜1200℃、加圧力150〜450Kg、加
圧時間5〜15秒である。 アルミニウム合金鋳物製カム軸の製造 () カム軸素材の鋳造 カム軸素材102の鋳造には前記鋳鋼製カ
ム軸素材用金型鋳造装置M2が用いられる。
鋳造作業に当つては、先ず、表に示す、
JIS ADC12相当のアルミニウム合金成分の
溶湯を調製する。
【表】 前記アルミニウム合金は、第15図のAl
−Si系平衡状態図において斜線の成分範囲
A3にあり、共晶線Le2は前記成分範囲A3
略580℃にて交差している。 金型101は、注湯に先立つて加熱回路1
08により100〜300℃に加熱されている。こ
の金型101にアルミニウム合金の溶湯を温
度700〜740℃にて注水し、カム軸素材102
を鋳造する。この時の鋳込重量は2.0Kgであ
る。 前記のように金型101を加熱しておく
と、注湯時湯流れ性を良好にし、また溶湯の
急激な冷却に起因したカム軸素材102の割
れ等を回避することができる。 注湯開始後、加熱回路108による金型1
01の加熱を停止し、同時に冷却回路109
により金型101の冷却を開始する。 第16図は金型101に接するカム軸素材
102の表層温度の降下を、注湯後の経過時
間との関係で示したものである。 金型101の冷却作用を受けてカム軸素材
102の表層が急冷され、その表層温度が点
a3で示す約580℃(共晶線Le2)まで降下す
ると、カム軸素材102は凝固状態となり、
その表層が殻状の凝固層に変化する。 この場合、表層温度が点b3で示す280℃を
下回ると、カム軸素材102に熱間割れを生
じるおそれがある。また表層温度が点C3
示す350℃を下回ると、カム軸素材102の
急速で且つ大きな凝固収縮に起因して金型1
01に対するカム軸素材102の密着等が発
生して金型101に溶損等の損傷を生じるお
それがある。 そこで、注湯後約4.5秒後カム軸素材10
2の表層温度が点d3で示す500℃に達したと
き、型開きを行い、ノツクアウト手段110
を作動してカム軸素材102を離型する。 前記手法により得られたカム軸素材102
は熱間割れを生じておらず、また金型101
にも何等損傷を生じていない。その上、カム
軸素材102は殻状の凝固層により覆われて
いるので、離型に際しての変形は極力抑制さ
れる。 前記合金よりなる鋳物の離型最適範囲は、
その表層温度が約580〜350℃、したがつて共
晶線Le2とその直下230℃との間にあるとき
であるが、実験の結果、Al−Cu系、Al−Zn
系等のアルミニウム合金の場合にも同様のこ
とを言えることが判明している。 () カム軸素材の形状矯正 この矯正工程は前記同様の矯正設備を用い
て行われるが、その条件はカム軸素材の温度
300〜500℃、加圧力130〜300Kg、加圧時間5
〜15秒である。 なお、前記各鋳造作業において、加熱制御
器Ch1,Ch2に、注湯開始後加熱回路8,
108の出力を低下、したがつて各ヒータ1
2,112への通電量を減少するような機能
を持たせてもよい。また本発明は、カム軸に
限らず、クランクシヤフト、ブレーキキヤリ
パ、ナツクルアーム等の各種機械部品の製造
に適用される。 C 発明の効果 前記のように金型鋳造工程では機械部品素材の
表層が殻状の凝固層になつたとき離型を行うの
で、凝固層により保形された熱間割れのない機械
部品素材を得ると共に金型の損傷を防止してその
延命を図ることができる。また離型を機械部品素
材の高温領域で行うので鋳造能率を向上させるこ
とができる。 矯正工程では、機械部品素材が高温状態にある
ので、小型な矯正装置を用いて確実な形状矯正を
行うことができ、したがつて設備コストを低減す
ることができる。 このように本発明製造方法によれば、健全な機
械部品を低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1ないし第3図は鋳鉄製カム軸素材用金型鋳
造装置を示し、第1図は全体の斜視図、第2図は
第1図−矢視図、第3図は第2図−線断
面図、第4図はカム軸素材の正面図、第5図は
Fe−C系平衡状態図、第6図は鋳鉄製カム軸素
材において、注湯後の経過時間とカム軸素材の表
層温度との関係を示すグラフ、第7図は矯正装置
の縦断面図、第8図は第7図−線断面図、第
9図はカム軸素材の温度と引張強さとの関係を示
すグラフ、第10ないし第12図は鋳鋼製カム軸
素材用金型鋳造装置を示し、第10図は全体の斜
視図、第11図は第10図XI−XI矢視図、第12
図は第11図XII−XII線断面図、第13図はカム軸
素材の正面図、第14図は鋳鋼製カム軸素材にお
いて、注湯後の経過時間とカム軸素材の表層温度
との関係を示すグラフ、第15図はAl−Si系平
衡状態図、第16図はアルミニウム合金鋳物製カ
ム軸素材において、注湯後の経過時間とカム軸素
材の表層温度との関係を示すグラフである。 Cc1,Cc2……冷却制御器、Ch1,Ch2……
加熱制御器、Le1,Le2……共晶線、Ls……固
相線、1,101……金型、2,102……機械
部品素材としてのカム軸素材、8,108……加
熱回路、9,109……冷却回路、25……矯正
装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金型に注湯することによつて鋳造された機械
    部品素材の、前記金型に接する表層を急冷し、該
    機械部品素材の表層が殻状の凝固層になつたとき
    離型を行う金型鋳造工程と、離型直後の高温状態
    にある前記機械部品素材に加圧処理を施して形状
    矯正を行う工程とを用いることを特徴とする機械
    部品の製造方法。 2 前記機械部品素材は鋳鉄鋳物であり、前記離
    型は前記鋳鉄鋳物の表層温度が共晶線とその直下
    350℃との間にあるとき行われる、特許請求の範
    囲第1項記載の機械部品の製造方法。 3 前記機械部品素材は鋼鋳物であり、前記離型
    は前記鋼鋳物の表層温度が固相線とその直下250
    ℃との間にあるとき行われる、特許請求の範囲第
    1項記載の機械部品の製造方法。 4 前記機械部品素材はアルミニウム合金鋳物で
    あり、前記離型は前記アルミニウム合金鋳物の表
    層温度が共晶線とその直下230℃との間にあると
    き行われる、特許請求の範囲第1項記載の機械部
    品の製造方法。
JP23464087A 1987-01-12 1987-09-18 Production of mechanical parts Granted JPS6478667A (en)

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