JP4134347B2 - 粉体複合射出成形体の製造方法、粉体複合焼結体及び粉体複合射出成形用金型 - Google Patents

粉体複合射出成形体の製造方法、粉体複合焼結体及び粉体複合射出成形用金型 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、粉体複合射出成形体の製造方法及び粉体複合射出成形用金型に関する。詳しくは、同種の材料、あるいは異なる材料を用いて形成される2以上の射出成形体を、接合面を介して一体的に形成する粉体複合射出成形体の製造方法、粉体複合焼結体及びこれに用いる粉体複合射出成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、粉体として金属を用いた金属粉体射出成形法は、金属粉体を樹脂バインダと混合加熱して流動性をもたせ、これを金型内に射出する射出成形工程と、得られた射出成形体を加熱等して上記バインダを除去する脱脂工程と、脱脂された成形体をさらに加熱して金属粉末を焼結させる焼結工程とを含んで構成される。金属粉体射出成形法は、粉体を圧縮して成形する従来の粉末冶金法に比べて複雑な形状の成形品を大量に製作することができる。
【0003】
上記粉体射出成形法において、異種材料から形成された複数の成形体を一体化する場合や、一つの金型では対応できないような形状の製品を製作する場合には、たとえば、特開2001−123202号公報に記載されているもののように、異種材料又は同種材料よりなる複数の成形体を、多段的に金型内に射出して一体化させる手法が用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記金属粉体射出成形法においては、上述したように、金属粉体を樹脂バインダ等を用いて流動化させ、金型内に充填する。上記金属粉体粒子が同一の形状及び寸法の粒子である場合には、射出成形体はある程度均質なものとなる。
【0005】
ところが、現実には金属粉体は同一の粒子から構成されることはまれであり、種々の大きさの粒子が混在したものである場合が多い。また、異種の金属粉体を混合して合金を形成する場合には、形状のみならず比重等の性質が大きく異なる粒子が混在することになる。
【0006】
上記のような異なる特徴を備える粉体を混合した複合粉体を射出成形すると、一部の特性を備える粒子が特定部位に偏析あるいは偏在する場合が多い。特に、金型の表面近傍は、射出成形材料の温度や流動速度等が急激に変化する部分であるため、偏析現象が多く発生する。
【0007】
一方、複合射出成形法は、材料が充填されて第1の射出成形体が形成された金型の一部を交換あるいは移動させて上記射出成形体に臨む第2の射出成形空間を形成し、この第2の射出成形空間に第2の材料を射出充填して、上記第1の射出成形体と一体化した第2の射出成形体を形成するものである。
【0008】
このため、第1の射出成形体と第2の射出成形体の接合面近傍に、特定の成分粒子が偏析すると、上記接合面の接合強度が低下したり、所望の特性が得られない恐れが生じる。
【0009】
本願発明は、上記問題を解決し、接合面を有する粉体複合射出成形体の接合面近傍における偏析を防止し、あるいは偏析が生じた接合面を改善して、より安定した接合強度や接合特性を得ることができる、粉体複合射出成形体の製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明では次の技術的手段を講じている。すなわち、本願の請求項1に記載した発明は、バインダと焼結可能な粉体とを含む成形材料を、金型内に射出充填して、粉体複合射出成形体を製造する方法であって、第1の射出成形空間を構成する金型内に、第1の成形材料を射出充填して第1の射出成形体を形成する、第1の射出成形工程と、上記第1の射出成形空間内に第1の射出成形体を保持した状態で、金型部材の一部を交換しあるいは金型部材の一部を移動させて、上記第1の射出成形体を臨む第2の射出成形空間を形成する、成形空間形成工程と、上記第2の射出成形空間に第2の成形材料を射出充填して、上記第1の射出成形体に接合面を介して連続する第2の射出成形体を成形する第2の射出成形工程を含むとともに、上記金型部材の一部を移動させることにより、上記第1の射出成形体又は/及び第2の射出成形体における少なくとも上記接合面ないし偏析が生じた接合面近傍を変形させる接合面調整工程を含んで構成される。
【0011】
本願発明における粉体は金属粉体に限定されることはなく、セラミック粉体等の焼結可能な種々の粉体に適用できる。また、異種の金属を混合した複合粉体あるいは金属とセラミックとを混合した複合粉体にも適用できる。
【0012】
また、第1の射出成形工程と第2の射出成形工程からなる二段階のみの複合射出成形に限定されるものではなく、複数の射出成形工程を行う場合にも適用できる。たとえば、第2の射出工程を終えた複合成形体を第1の射出成形体として、さらに、第3、第4の射出成形工程を行うこともできる。
【0013】
第2の射出成形空間を形成するための金型部材の交換、移動の態様も特に限定されることはなく、いわゆるコアバック方式又は/及びコア回転方式を採用できる。また、交換、移動させる金型の数も特に限定されることはない。
【0014】
上記接合面調整工程は、第1の射出成形空間を構成する金型部材又は/及第2の射出成形空間を構成する金型部材の一部を移動させることにより行われる。上記金型部材を移動ると、充填成形された成形材料も同時に移動させられる。これにより、接合面近傍の偏析等が緩和されて、射出成形材料が均質化される。
【0015】
上記接合面調整工程は、射出成形材料の種々の成分が、接合面近傍に偏析あるいは偏在する場合のみならず、金型の形状等によって接合面近傍の成形材料の充填密度が低下する場合等にも適用できる。たとえば、特定の金属粒子の偏析、バインダの偏析のみならず、射出成形材料に配合される他の成分が偏析する場合や、接合面近傍の充填圧力が低下して巣等が生じやすい場合にも適用できる。上記接合面調整工程を行う時期も特に限定されることはない。第1の射出成形工程と同時に、第1の射出成形工程後に、第2の射出成形工程と同時に、あるいは第2の射出成形後のいずれの時期において行うことができる。また、一回に限定されることもなく、同一のあるいは異なる接合面調整工程を複数回行うこともできる。
【0016】
移動させる金型部材は、偏析が生じた上記接合面近傍を直接的に変形させるもののみならず、上記接合面近傍の成形材料の圧力を変化させる金型部材も含まれる。
【0017】
また、金型部材は、成形材料の圧力を増加させる方向に移動等させる場合のみならず、成形材料の圧力を低減させる方向に移動させる場合も含まれる。たとえば、上記接合面近傍の成形材料を流入させる空隙部を形成するように、金型部材を移動等させることもできる。
【0018】
請求項2に記載した発明のように、上記接合面調整工程を、少なくとも上記接合面ないし上記接合面近傍の成形材料に、上記金型部材の一部から圧力を作用させることにより行うことができる。作用させる圧力の大きさは特に限定されることはなく、少なくとも上記接合面ないし上記接合面近傍の成形材料を変形させる程度の圧力で足りる。
【0019】
上記圧力を作用させる態様として、上記接合面あるいは上記接合面近傍に成形材料の射出圧力より大きな圧力を作用させることができる。例えば、金型面を介して大きな圧力を作用させると、金型面近傍に偏析したバインダを成形体の内部に押し込むことができる。
【0020】
請求項3に記載した発明のように、上記接合面調整工程を、射出充填圧力又は充填後の保持圧力を変動させながら行うことができる。
【0021】
たとえば、第2の射出成形工程における射出充填の終了間際ないし終了直後に、射出圧力を増加させると、第2の射出成形材料を第1の射出成形材料の内部に押し込むことができる。なお、射出充填圧力、充填後の保持圧力を振動的に作用させる場合も含まれる。
【0022】
また、射出成形圧力を変動させながら射出成形を行うと、金型内での射出成形材料の挙動も変化し、型面での偏析現象を緩和できる。また、上記圧力の変動によって、射出成形材料に繰り返し力が作用し、射出成形材料を金型面、あるいは対接する成形体に対して繰り返し押し付けて、金型の型面近傍あるいは接合面近傍における成形材料の偏析を緩和できる。
【0023】
また、充填後の保持圧力を変動させる場合として、第1の射出成形体の接合面に対応する金型を移動させて接合面を変位させる場合も含まれる。また、第2の射出成形工程後の上記保持圧力を増加させ、第1の射出成形体と第2の射出成形体の接合面、すなわち境界面を第1の射出成形体側へ変位させる場合も含まれる。これにより、境界面近傍のバインダ成分が内部に押し込められ、接合面近傍の対向する粒子がより近接させられて、接合面近傍の偏析を緩和できる。また、接合面に閉じ込められた気泡等を潰したり、排出することが可能となり、接合面の接合強度を高めることもできる。さらに、接合面における特定の金属粒子を上記境界面を越えて相手側に押し込むことも可能となり、接合面における偏析を緩和して接合強度を高めることが可能となる。
【0024】
また、射出工程において、射出成形材料に振動を付加することにより、射出成形材料の流動性が改善され、偏析を防止できる。また、射出充填後の保圧工程において振動を付加することにより、接合面の気泡等を除去できるとともに、上記接合面の金属粒子を互いに近接させることも可能となる。
【0025】
請求項4に記載した発明は、上記接合面調整工程が、第1の射出成形体又は/及び第2の射出成形体の上記接合面ないし上記接合面近傍の一部の成形材料を除去することを含むものである。
【0026】
一部の成形材料を除去する態様として、たとえば、成形材料の一部の成分を注出して除去する場合が含まれる。
【0027】
たとえば、樹脂バインダや小径粒子の流動性を利用して、これら成分のみを上記接合面近傍から注出して排除することができる。また、射出成形後に上記接合面近傍を加熱して軟化させ、上記接合面近傍を強制的に除去する場合も含まれる。また、移動させられる金型部材とともに、上記接合面ないし上記接合面近傍の成形材料を除去してもよい。
【0028】
請求項5に記載した発明は、上記接合面調整工程が、上記金型部材の型面に設けた凸部又は/及び凹部を含む接合面調整手段を、上記接合面ないし上記接合面近傍の成形材料に作用させて行われるものである。
【0029】
上記接合面調整手段として、たとえば、第1の射出成形体の接合面に対応する金型面に上記凸部又は/及び凹部を設け、上記凸部又は/及び凹部を射出成形体の上記接合面に転写するように、上記金型部材を移動させることができる。第1の射出成形体の上記接合面に凹凸を形成することにより、第2の射出成形体との間の上記接合面積が増加し、接合強度を高めることができる。また、金型面自体が複雑化されるため、上記接合面全体として成分の偏析現象が分散され、あるいは緩和される。
【0030】
また、上記金型部材の動きにともなって、上記凹部あるいは上記凸部が、第1の射出成形体の表面近傍を変形させるように構成することができる。
【0031】
たとえば、金型の一部を上記接合面に沿ってスライドさせる場合は、この金型表面に突出形成した凸部が、第1の成形体の表面を引っ掻きながら、あるいは押圧しながら表面を変形させるように構成できる。また、金型部材が上記接合面から離間させられる場合には、錨状の突起を多数設けておき、金型の離脱とともに、上記接合面を掘り返すように構成できる。
【0032】
射出成形体の表面を擦るように変形させることにより、表面に偏在する成分を内部に押し込み、表面偏析を緩和することができる。また、表面近傍を加熱して軟化させた状態で、上記金型部材の移動等によって射出成形体の表面近傍を強制的に流動させることもできる。
【0033】
さらに、上記凸部あるいは凹部によって、表面の一部又は全部を金型とともに分離除去することにより、上記接合面における偏析を解消することもできる。
【0034】
移動させられる金型部材は特に限定されることはない。たとえば、第2の射出成形空間を形成するために移動させられる金型を利用することにより、特別な工程を設けることなく、接合面を調整することができる。
【0035】
また、成形材料の射出充填時に上記接合面近傍に設けた凹部に成形材料を一時的に保持するとともに、その後、この保持した成形材料を射出成形体に押し込むように構成することもできる。
【0036】
上記成形材料の押し込みにより、上記接合面ないし上記接合面近傍が変形させられ、偏析を緩和することができる。
【0037】
なお、請求項6に記載した発明のように、交換あるいは移動させられる上記金型部材に対応する接合面を露出させ、上記金型部材とは別途に形成されるとともに、上記露出させた接合面ないし偏析が生じた上記接合面近傍を変形させる接合面調整部材を上記接合面ないし上記接合面近傍の成形材料に作用させて行うこともできる。
【0038】
たとえば、第2の射出成形空間を形成する前に、上記接合面を金型から露出させ、別途に設けた接合面調整部材を作用させにことにりより上記露出させた接合面ないし偏析が 生じた上記接合面近傍を変形させることもできる
【0039】
請求項7に記載した発明は、バインダと焼結可能な粉体とを含む成形材料を、金型内に射出充填して、粉体複合射出成形体を製造する方法であって、第1の射出成形空間を構成する金型内に、第1の成形材料を射出充填して第1の射出成形体を形成する、第1の射出成形工程と、上記第1の射出成形空間内に第1の射出成形体を保持した状態で、金型部材の一部を交換しあるいは金型部材の一部を移動させて、上記第1の射出成形体を臨む第2の射出成形空間を形成する、成形空間形成工程と、上記第2の射出成形空間に第2の成形材料を射出充填して、上記第1の射出成形体に接合面を介して連続する第2の射出成形体を成形する第2の射出成形工程を含むとともに、金型内に設けた空隙部に、偏析が生じた接合面近傍の射出成形材料の一部を流入させることにより、上記第1の射出成形体又は/及び第2の射出成形体における少なくとも上記接合面ないし上記接合面近傍を変形させる接合面調整工程を含んで構成される。
【0040】
粉体粒子あるいはバインダの偏析現象は、金型の型面近傍で生じやすい。また、射出ゲートから最初に金型内に流入する成形材料は、後に流入する成形材料に比べて偏析が生じやすい。特に、射出充填された成形材料が金型面に最初に到達する部分に偏析が生じやすい。さらに、金型の隅部は、巣のみならず、偏析現象も生じやすい。本願発明は、偏析が生じた接合面近傍の成形材料を上記空隙部に逃がして、上記接合面近傍に偏析が生じるのを防止するものである。
【0041】
上記空隙部は、第1の射出成形空間に連続するように構成して第1の射出成形材料を流入させることもできるし、第2の射出成形空間に連続するように構成して、第2の射出成形材料を流入させることもできる。また、第1と第2の射出成形空間に連続するように構成してもよい。
【0042】
また、上記空隙部を設ける位置も特に限定されることはない。上記接合面近傍における金型縁部に設けることもできるし、金型の型面に設けることもできる。
【0043】
請求項8に記載した発明は、第1の射出成形工程後又は/及び第2の射出成形工程後に、充填後の保持圧力を増加させ又は/及び金型の一部を移動させることにより、上記接合面近傍の射出成形材料を上記空隙部に流入させるものである。
【0044】
射出成形工程直後の成形材料は、ある程度の柔軟性がある。したがって、射出成形直後に、上記接合面近傍に存在する偏析を解消するように、成形材料を強制的に流動させて、上記空隙部に流入させることができる。また、金型に仕込んだヒータによって上記接合面近傍の材料を軟化させ、上記接合面近傍の射出成形材料を上記空隙部に流入させることもできる。
【0045】
請求項9に記載した発明は、上記空隙部に、フィルター手段を介して上記射出成形材料の小径粒子及び/又はバインダ成分を流入させるものである。
【0046】
一般に金型の表面近傍には、小径粒子やバインダが偏析しやすい。したがって、小径粒子やバインダが通過できるフィルター手段を介して上記空隙部を設けることにより、これら小径粒子やバインダ成分のみを選択的に除去することが可能となる。
【0047】
上記フィルター手段の形態は特に限定されることはなく、たとえば、網状あるいは繊維状のもの、微小穴を形成した板状のものを採用できる。また、特定の成分をフイルター内に保持させて、除去することもできる。
【0048】
また、上記フィルター成分に所定の成分を捕捉するように構成することができる。たとえば、磁気あるいは電荷を付加することにより、これら成分をフィルターに捕捉するように構成してもよい。
【0049】
請求項10に記載した発明は、上記空隙部に流入して固化した成形材料を切除する切除工程を含むものである。
【0050】
たとえば、一部の金型を移動等させる際に、あるいは金型から成形品を取り出す際に、上記空隙部で固化した成形材料を切除できるように構成するのが望ましい。
【0051】
硬化した状態で成形材料を変形等させるには、大きなエネルギが必要になるとともに、射出成形体を傷めてしまう恐れがある。上記問題を解決するため、請求項11に記載した発明のように、上記接合面調整工程を、少なくとも上記接合面近傍の温度を、成形材料の一部又は全部が軟化する温度以上に保持して行うのが好ましい。軟化温度以上に保持するために、種々の加熱手段を採用できる。
【0052】
また、必ずしも射出充填時の温度まで加熱するする必要はなく、圧力や変形量に応じて保持温度や保持時間を設定できる。
【0053】
また、請求項12に記載した発明のように、第1の射出成形材料又は/及び第2の射出成形材料に融点の異なる少なくとも2種以上のバインダを配合する一方、第1の射出成形工程後又は/及び第2の射出成形工程後に、少なくとも上記接合面近傍を、一部のバインダ成分が軟化又は溶融する温度以上に保持しつつ、上記接合面調整工程を行うことができる。
【0054】
請求項13に記載した発明は、上記接合面調整工程を、上記金型部材の型面又は/及び上記接合面調整手段を振動させながら行うものである。
【0055】
上記金型部材の型面又は/及び上記接合面調整手段を振動させることにより、上記接合面ないし上記接合面近傍を容易に変形等させることができる。また、表面を振動等させながら、射出成形体から金型部材を容易に離脱させることも可能となる。
【0056】
本願の請求項14に記載した発明は、請求項1から請求項13に記載された方法によって形成された粉体複合射出成形体を脱脂し、焼結することによって形成された粉体複合焼結体に関する。脱脂方法、焼結方法は、既知の種々の手法を採用できる。
【0057】
本願の請求項15から請求項21に記載した発明は、上述した粉体複合射出成形を行うための金型に係るものである。
【0058】
請求項15に記載した発明は、バインダと焼結可能な粉体とを含む成形材料を、金型内に射出充填して、粉体複合射出成形体を形成する粉体複合射出成形用金型であって、第1の成形材料を射出充填して第1の射出成形体を形成する第1の射出成形空間と、上記第1の射出成形空間内に第1の射出成形体を保持した状態で、金型部材の一部を交換しあるいは金型部材の一部を移動させることにより形成されるとともに、上記第1の射出成形体を臨む第2の射出成形空間と、第1の射出成形空間を構成する金型部材又は/及第2の射出成形空間を構成する金型部材の一部を移動させることにより、上記第1の射出成形体又は/及び上記第2の射出成形体の接合面ないし偏析が生じた接合面近傍の成形材料を変形させる接合面調整手段とを備えて構成される。
【0059】
請求項16に記載した発明は、上記接合面調整手段を、少なくとも上記接合面ないし 接合面近傍の射出成形材料に圧力を作用させる圧力印加装置を備えて構成したものである。
【0060】
請求項17に記載した発明は、上記接合面調整手段を、射出成形体の射出充填圧力又は/及び充填後の保持圧力を変動させる圧力変動手段を備えて構成したものである。
【0061】
請求項18に記載した発明は、上記接合面調整手段を、少なくとも上記接合面近傍の温度を、成形材料の一部又は全部が軟化する温度以上に保持できる加熱手段を備えて構成したものである。
【0062】
請求項19に記載した発明は、上記接合面調整手段を、移動させられる金型部材の型面に凹凸を設けて構成したものである。
【0063】
請求項20に記載した発明は、バインダと焼結可能な粉体とを含む成形材料を、金型内に射出充填して、粉体複合射出成形体を形成する粉体複合射出成形用金型であって、第1の成形材料を射出充填して第1の射出成形体を形成する第1の射出成形空間と、上記第1の射出成形空間内に第1の射出成形体を保持した状態で、金型部材の一部を交換しあるいは金型部材の一部を移動させることにより形成されるとともに、上記第1の射出成形体を臨む第2の射出成形空間とを備えるとともに、上記第1の射出成形体と上記第2の射出成形体の接合面近傍の金型内に、射出成形空間に充填された射出成形材料の一部を流入させて、上記接合面ないし上記接合面近傍を変形させる空隙部を備えて構成される接合面調整手段を設けたものである。
【0064】
請求項21に記載した発明は、上記空隙部に、上記射出成形材料の小径粒子やバインダ成分を流入させ又は/及びこれら成分を捕捉できるフィルター手段を設けたものである。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明に係る実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。
【0066】
図1から図10に本願発明の第1の実施の形態を示す。なお、以下の実施の形態は、金属粉体の射出成形に本願発明を適用したものである。
【0067】
第1の実施の形態に係る金型101は、図1に示す第1の金型部材102及び第2の金型部材103と、図5に示す第3の金型部材104とを備えて構成される。上記第1の金型部材102と第2の金型部材103とによって形成される第1の射出成形空間105に第1の射出成形材料106が射出充填されて、厚肉有底円筒状の第1の射出成形体107が成形される。上記第1の射出成形体107を形成する第1の射出成形工程が終了した後、図5に示すように、上記第1の金型部材102を上記第3の金型部材104に交換し、上記第1の射出成形体107に連続する第2の射出成形空間108が形成される。そして、上記第2の射出成形空間108に第2の射出成形材料109が射出充填されて、上記第1の射出成形体107と一体的に接合された第2の射出成形体110が成形され、複合射出成形体111が得られる。
【0068】
本実施の形態では、第1の焼結材料として平均粒径10μmのSUS630Lを、第2の焼結材料として平均粒径10μmのSUS316を採用した。また、これら焼結材料をポリアセタール系バインダと混練して、第1の射出成形材料106及び第2の射出成形材料109を調整した。
【0069】
上記第1の金型部材102は、上記第1の射出成形体107の有底円筒内面を形成する円柱部112と、これを囲むように形成された環状本体116とを備えて構成されており、上記円柱部112を上記環状本体116に対して出没可能に保持している。第1の射出成形体107を成形する際には、上記円柱部112を上記環状本体116の下面から突出するように保持する一方、上記第1の金型部材102を上記第1の射出成形体107から離脱させる場合には、上記円柱部112を第1の射出成形体107から抜き出す方向に移動させ、その後、上記環状本体116とともに上記第1の射出成形体107から離脱させるように構成している。
【0070】
図6及び図7に示すように、上記円柱部112の側面下縁部には多数の凸部113が形成されている。上記凸部113は、略四角錐状に突出形成されており、頂部が上記円柱部112の表面から約0.5mm突出して形成されている。なお、図においては、理解を容易にするため、実際より大きな突出量で、上記凸部113を描いてある。
【0071】
一方、上記第1の金型部材102における上記第1の射出成形体107の上面び内側底面に対接する部分には、図6に示すように、先端部に多数の微小凸部114を設けた丸棒状部材115が金型下面から突出するように設けられている。上記丸棒状部材115は、金型下面から約2mm突出するように形成されている。また、図8に示すように、上記各微小凸部114は、略三角錐状に形成されるとともに、上記丸棒状部材115の側部外面から約0.3mm突出して形成されている。
【0072】
図4に、上記第1の金型部材2を離脱させた状態の第2の金型部材103及びこれに保持された第1の射出成形体107の平面図を示す。上記凸部113は、円柱の外面から突出させられているため、上記第1の射出成形体107の円筒内面には、母線に沿う多数の溝117が形成される。一方、上記丸棒状部材115によって、第1の射出成形体107の円筒底面及び上面には、多数の穴部118が形成される。図9に示すように、上記穴部118の内面にも、上記微小突部114によって多数の溝119が形成されている。
【0073】
上記溝117,119は、第1の金型部材102を離脱させる過程において、上記凸部113及び微小凸部114によって、第1の射出成形体107の表面を擦って塑性変形させることにより形成されたものである。すなわち、上記凸部113の先端部が第1の射出成形体107の表面に食い込んだ状態で移動させられることにより、上記成形体107の表面が塑性的に変形させられて溝117が形成される。
【0074】
図10は、上記凸部113及び微小凸部114によって塑性変形させられた第1の射出成形体107の表面近傍の断面を模式的に示したものである。図10に示すように、上記凸部113によって成形体表面が擦られるように変形させられると、表面近傍に偏析したバインダ成分が成形体の内部に押し込まれ、金属粒子の一部120が表面近傍に移動させられ、あるいは露出させられる。すなわち、最外層に偏析したバインダを成形体の内部に押し込み、樹脂バインダや特定粒子の表面偏析を緩和することが可能となる。なお、図10において、特に図示はしないが各金属粒子間には、バインダが満たされている。
【0075】
また、一般的にサイズあるいは密度の異なる複数の粉体を混合して射出成形材料を調整した場合には、表面近傍に特定の粒子が偏析しやすい。本願発明を適用することにより、上記偏析粒子を成形体の内部に押し込んで表面偏析を緩和し、接合面を均質化することも可能となる。
【0076】
上記第1の金型部材を離脱させた後、図5に示すように、第3の金型部材104を第2の金型部材103に合わせて第2の射出成形空間108を形成する。そして、上記第2の射出成形材料109を上記第2の射出成形空間108に充填する第2の射出成形工程を行い、第1の射出成形体107と第2の射出成形体110とが一体化された複合射出成形体111を得る。
【0077】
図5に示すように、本実施の形態では、第2の射出成形材料の射出充填時又は/及び射出充填後の保圧時において、射出ノズルの近傍に設けた加振装置151によって、第2の射出成形材料109に振動を与えるように構成している。
【0078】
上記振動を与えることにより、金属粒子を金型面に近接させて偏析を緩和することができる。また、第1の射出成形体の接合面に成形した溝117や穴部118に第2の射出成形材料109を効率よく充填できる。このため、接合面における接合強度を高めることができる。
【0079】
上記粉体複合射出成形体111は、脱脂工程において上記バインダが除去され、その後焼結工程を経て、複合射出成形体が形成される。
【0080】
本実施の形態では、第1の射出成形体107の接合面に、多数の穴部118及び各溝117,119が形成されるため、第1の射出成形体107と第2の射出成形体110との接合面積が増加している。これにより、接合強度を増加させることができる。
【0081】
また、本願実施の形態では、第1の射出成形体107の接合表面を塑性的に変形させることにより、接合表面近傍のバインダの偏析を緩和できるとともに、第1の射出成形体107の接合面近傍の金属粉体粒子を表面近傍に移動させ、第2の射出成形体110の粉体粒子との距離を近接させることが可能となる。これにより、脱脂工程及び焼結工程において、上記不連続組織が形成されるのを防止でき、脱脂工程ないし焼結工程における接合面の問題を緩和できる。
【0082】
図11から図13に本願発明の第2の実施の形態を示す。
【0083】
本実施の形態は、成形体の偏析が生じた接合面に対応する金型面近傍の成形材料を、射出成形圧力等を利用して強制的に流動させて排出することにより、上記接合面近傍における偏析現象を緩和するものである。なお、射出成形材料は、上述した第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
【0084】
図11及び図12に示すように、第1の射出成形体207を形成する第1の金型部材203と第2の金型部材202によって形成される第1の射出成形空間205において、第1の射出成形体207の接合面221に沿う金型部分に、細幅の流入スリット251を介して空隙部252が形成されている。なお、実施の形態は、円柱状の射出成形体に本願発明を適用したものであり、上記空隙部は、第1の射出成形体の全周に設けられている。
【0085】
上記空隙部252は、第2の金型部材202の型面に到達した第1の射出成形材料206の先頭部分を接合面の側方に向けて流動させ、上記空隙部252に流入させるように構成している。
【0086】
金属粉体射出成形法においては、金属粉体の熱伝導度が高いたため、射出充填中に射出成形材料の温度が低下して、流動性が大きく低下しやすい。このため、射出成形材料に粒度や密度の異なる粒子が含まれていると、一部の粒子が特定部位に偏析しやすい。特に、金型に接する部分においては、金型に熱が奪われて温度が急激に低下するとともに、流動方向が急変するため偏析が生じやすい。
【0087】
偏析が生じると、成形体の内部と表面ないし隅部等において射出成形体の組成が大きく異なってしまう場合が多い。また、隅部等には射出成形材料が充分に充填されず、巣等も形成されやすい。
【0088】
上記空隙部252を設けて、第1の射出成形材料206の一部を、上記空隙部252へ逃がすことによって、第1の射出成形体207の接合面221近傍の成形材料の流動性を高め、接合面221の近傍ないし金型隅部における偏析等を緩和することが可能となる。
【0089】
また、本実施の形態では、図13に示すように、第2の射出成形空間208を構成する第3の金型部材204にも、接合面255の縁部に第2の射出成形材料209を流入させる空隙部253をスリット254を介して形成している。これにより、第2の射出成形体210の接合面255における偏析を緩和して、第1の射出成形体と第2の射出成形体の接合強度を大幅に向上させることが可能となる。
【0090】
また、本実施の形態においては、上記空隙部252,253はスリット251,254を介して金型の成形空間と連続させられている。これにより、上記空隙部252,253内で固化した成形材料を上記スリット部分で切除して容易に除去することができる。
【0091】
図14から図16に、本願発明の第3の実施の形態を示す。この実施の形態は、第1の射出成形体307の接合面を乱雑にして接合面積を増大させるとともに、接合面に偏析が生じないように構成したものである。
【0092】
図14に示すように、第1の射出成形体307の接合面に対応する第2の金型部材303の表面を所定の大きさの網目状に形成する。実施の形態では、所定の大きさの編目の金属線ネット351を、第3の金型部材352を介して第2の金型部材303の表面に添着するように保持させている。また、実施の形態では、第1の射出成形体307を、粒度の異なる複数種類の粉体を含ませて構成するとともに、上記金属線ネット351の編目を小さい粉体粒子ないしバインダを通過しうる大きさに設定している。
【0093】
また、本実施の形態では、上記金属線ネット351は、金型内面を保温するヒータとしても機能するように構成されており、第3の金型部材352の外側に引き出したリード線353に通電することにより、第1の射出成形体307の接合面近傍を所望の温度に加熱することができるように構成している。
【0094】
第1の金型部材302、第2の金型部材303及び第3の金型部材352とによって形成される第1の射出成形空間305内に上記第1の射出成形材料306を射出充填すると、図17に示すように、上記金属線ネット351の網目内ないし第2の金型部材303の内面との間に形成される空隙部355に小さい粉体粒子361ないしバインダ成分が流入させられ、固化させられる。また、射出成形中あるいは射出成形後に、上記金属線ネット351に通電して加熱することにより、接合面近傍の第1の射出成形材料306を軟化させ、網目内への特定成分の流入を促進できる。
【0095】
なお、図における金属線ネット351の網目及び粒子は、理解を容易にする大きさに描いてある。この図に示すように、金属線ネット351の編目内に、射出成形体307の表面近傍に偏析しやすい小径粒子及びバインダが選択的に流入させられる。
【0096】
図15に示すように、上記第1の金型部材302、第2の金型部材303及び上記金属線ネット351を保持した第3の金型部材352は、互いに分離できるように構成されている。
【0096】
図15に示すように、上記金属線ネット351を第1の射出成形体から離脱させると、金属線ネット351に保持された一部の射出成形材料が、第1の射出成形体307の接合面から分離される。
【0097】
なお、金属線ネット351に付着して分離された一部の射出成形材料362は、金属線ネット351に振動等を与えたり、加熱することにより、金属線ネット351から容易に除去できる。
【0098】
図18に示すように、金属線ネット351を離脱させた後の上記第1の射出生成体307の接合面321は、上記金属線ネット351の網目が転写されるとともに、一部の金属粒子が表面に露出した状態の不規則な破断面となっている。
【0099】
次に、図16に示すように、上記第1の射出成形体307を第1の金型部材302に保持させた状態で、第4の金型部材304が嵌合されて第2の射出成形空間308が形成される。そして、第2の射出成形材料309が射出充填されて、第1の射出成形体307と第2の射出成形体310とが接合面321を介して一体化された粉体複合射出成形体311が形成される。
【0100】
図18及び図19に示すように、第1の射出成形体307の接合面321近傍に特定成分の偏析はなく、また、一部の金属粒子が第1の射出成形体307の接合面321から露出した状態にあるため、第2の射出成形体310を成形すると、各射出成形体の金属粒子間の距離が近接させられて、成分の不連続性が緩和される。このため、脱脂工程及び焼結工程における上記接合面の問題を緩和することが可能となる。
【0101】
本実施の形態では、金属線ネット351を一種のフィルターとして利用し、射出成形材料の表面に偏析する特定成分を捕捉して除去できるように構成したが、他の種類のフィルター手段を採用することもできる。
【0102】
上記フィルター手段の目の大きさや金属粉体との親和性等を設定することにより、金型の表面近傍に偏析しやすい成分を捕捉して、表面における粒子等の偏析を防止することが可能となる。また、凹凸のある網目が接合面に転写されるため、接合面の面積が増加させられて接合面の接合強度も向上する。
【0103】
図20及び図21に本願発明の第4の実施の形態を示す。
【0104】
本実施の形態に係る金型401は、第1の金型部材402と、第2の金型部材403と、この第2の金型部材403の内部に出没可能に保持される第3の金型部材404とを備えて構成される。これら金型部材によって形成される第1の射出成形空間405に第1の射出成形材料406を射出充填することにより、図20に示す略円筒状の第1の射出成形体407が形成される。
【0105】
次に、図21に示すように、上記第3の金型部材404を上記第2の金型部材403の内部に退避させ、第2の射出成形空間408を形成する。そして、図22に示すように、上記第2の射出成形空間408に第2の射出成形材料409を射出充填し、第1の射出成形体407と一体化した第2の射出成形体410を形成し、複合射出成形体411を得る。
【0106】
図20に示すように、第1の射出成形体407の円筒内面に対応する第3の金型部材404の型面に、多数の歯部451を形成している。第1の射出成形工程において、各歯部451の間に形成される各隙間452には、第1の射出成形材料406が充填される。上記第2の金型部材404を下方へ摺動退避させると、上記隙間452に入り込んだ第1の射出成形材料は、上記歯部451とともに下方へ強制的に移動させられ、第2の金型部材403に設けた開口部453から金型401の外側へ排出される。
【0107】
上記第3の金型部材404における歯部451の内側部分には、ヒーター461が内蔵されており、上記歯部451の近傍を加熱することができるように構成している。このため、第1の射出成形体407が硬化しても、歯部近傍の射出成形材料を軟化させることが可能となる。したがって、上記隙間452に射出成形材料を保持した状態で、上記第3の金型部材404を下方へ容易に摺動退避させることができる。
【0108】
本実施の形態においても、第1の射出成形体407の偏析が生じやすい金型近傍部分を除去することが可能となり、接合面近傍における成分の偏析等から生じる上述の問題を解決することが可能となる。
【0109】
図23に本願発明の第5の実施の形態を示す。図23は、第1の射出成形体507と第2の射出成形体510の接合面近傍の組織を模式的に示したものである。なお、金型等は、従来の粉体複合射出成形用金型と同様であるので説明は省略する。
【0110】
この実施の形態は、第1の射出成形体507を形成する第1の射出成形材料506に大きな粒径の焼結材料551のみを配合する一方、第2の射出成形体510を形成する第2の射出成形材料509に大きな粒径の焼結材料551と小さな粒径の焼結材料552を配合ししている。
【0111】
一般に、大きな粒子と小さな粒子を配合した射出成形材料を射出成形すると、射出成形体の最外層には、小さな粒子が偏析する傾向にある。本願発明は、上記現象を利用して、接合面近傍の粒子密度を均一化しようとするものである。
【0112】
本実施の形態に係る第2の射出成形材料509においては、大きな粒子551と小さな粒子552とに同じ金属成分を採用するとともに、第1の射出成形材料506と第2の射出成形材料509における、上記金属粉体成分の配合割合をほぼ同一に設定している。すなわち、バインダの配合割合を、第1の射出成形体と第2の射出成形体とで同一に設定している。
【0113】
図23に示すように、第1の射出成形体507の接合面近傍には、バインダが偏析しやすいが、第2の射出成形体510の接合面近傍には、小さな粒子が偏析しやすい。このため、上記接合面近傍では、金属成分とバインダ成分の偏析現象が打ち消し合い、接合面における金属粒子とバインダとの割合を、他の部分の割合に近づけることができる。
【0114】
また、第2の射出成形工程において、充填後の保持圧力を高めると、境界面近傍のバインダが他方の成形体の内部へ押し込められるとともに、小さな金属粒子552が、大きな金属粒子間551の間を通り抜けて、金型によって決定される接合面521から第1の射出成形体507の内部に入り込む。このため、接合面におけるバインダの偏析現象をさらに緩和することが可能となる。
【0115】
図24から図27に本願発明の第6の実施の形態を示す。この実施の形態は、接合面に対接する金型部材を移動させ、接合面近傍の成形材料を強制的に変動させるものである。
【0116】
本実施の形態に係る金型601は、第1の金型部材602と、第2の金型部材603と、この第2の金型部材603の内部に出没可能に保持される第3の金型部材604とを備えて構成される。これら金型部材によって形成される第1の射出成形空間605に第1の射出成形材料606を射出充填する。
【0117】
上記第3の金型部材604は、所定の成形位置より退避した位置に設定されており、図25に示すように、第1の射出成形材料606が充填された後に、第1の射出成形体607に食い込むように移動させられる。これにより、第1の射出成形体607の接合面621近傍が圧縮変形させられ、接合面621近傍における成分偏析を緩和することができる。
【0118】
その後、図26に示すように、上記第3の金型部材604を退避させ、第2の射出成形空間608を形成する。実施の形態では、上記第3の金型部材604の位置を所定の成形位置より退避した位置に設定している。上記第2の射出成形空間608に第2の射出成形材料609を充填した後、図27に示すように、上記第3の金型部材604を第2の射出成形体610に向かって押し込む。
【0119】
第2の射出成形材料609を第1の射出成形体607内に押し込むことによって、接合面が変形させられる。これにより、接合面近傍がさらに圧縮され、偏析を緩和することができる。なお、実施の形態では、理解を容易にするため、接合面の変形を大きく描いてある。
【0120】
図28及び図29に、本願発明の第7の実施の形態を示す。この実施の形態は、接合面721に対応する金型702の内部に空隙部765を設け、第1の射出成形工程後に、この空隙部内に流入させた成形材料を第1の射出成形体内に押し戻し、接合面近傍の成形材料を強制的に流動させるものである。
【0121】
本実施の形態に係る金型701は、第1の金型部材703と第2の金型部材702によって形成される第1の射出成形空間705に第1の射出成形体705を形成する。なお、本実施の形態に係る金型701は、基本的には第2の実施の形態と同様であるので、同様の部材についての説明は省略する。
【0122】
本実施の形態では、第2の金型部材702の内部に、上記射出成形空間705に連続する円筒状のシリンダ空間762を設けるとともに、このシリンダ空間762にピストン763を摺動可能に保持する。上記ピストン763は、金型外部の圧力印加装置764によって空隙部内を摺動させられる。
【0123】
第1の射出成形工程において、上記ピストン763は、接合面から退避させた状態で保持されており、第2の金型部材702の金型面に空隙部765が形成されている。第1の射出成形材料706を第1の射出成形空間705に充填すると、上記空隙部765にも上記第1の射出成形材料が充填される。
【0124】
上記第1の射出成形材料を充填した後、上記圧力印加装置764によって上記ピストン763を第1の射出成形体707に向かって押し込むと、上記空隙部765内の射出成形材料が第1の射出成形体707に押し込まれる。すると、接合面721近傍の射出成形材料に圧力が作用するとともに金型面に沿って強制的に流動させられ、その一部が接合面721の側縁部に設けた空隙部752に押し込まれる。
【0125】
実施の形態では、第2の金型部材702の内部にヒータ766を設け、接合面近傍の成形材料の流動性を高めることができるように構成している。これにより、接合面近傍の偏析を解消することが可能となる。
【0126】
本陣発明は上述の実施の形態に限定されることはない。第1の実施の形態において、丸棒状部材によって、第1の射出成形体の接合面を掘り返すように変形させたが、接合面の表面に凹凸を付与するのみでもよい。また、凸部の形状の実施の形態に限定されることはなく、種々の形態の凸部を採用できる。また、ローラー状のもので、接合面を慣らすように押圧変形させることもできる。
【0127】
また、実施の形態では、接合面調整手段を金型に設けたが、別途の接合面調整手段を設けるとともに、金型の移動等と別個に接合面調整工程を行うこともできる。
【0128】
第2の実施の形態において、射出成形体の外周を取り囲むように環状の空隙部を連続的に設けたが、接合面の一部が流入させられる複数の空隙部を間欠的に設けることもできる。
【0129】
第3の実施の形態において、フルター部材として金属性ネットを採用したが、小さな穴を多数形成して特定の成分を捕捉できる多孔質状の板材を採用できる。また、上記多孔質の板材を型内に嵌め込んで、捕捉した射出成形材料とともに除去できるように構成することもできる。
【0130】
また、第2の金型部材303の接合面に対応する型面を、射出成形材料が付着しやすい性状に設定し、型を離脱させる際に、射出成形材料の表面部分を金型に付着させて分離できるように構成することもできる。
【0131】
第4の実施の形態において、第43の金型部材404の円筒外周面に連続する歯部451を設けたが、複数の歯部を間欠的に設けることもできる。
【0132】
第6の実施の形態において、接合面全体を押圧変形させるように構成したが、接合面の一部を押圧変形させるように構成することもできる。
【0133】
第7の実施の形態において、接合面に対応する金型内に一時的に保留した成形材料を第1の成形体に押し込むように構成したが、接合面の側部の金型内に設けた空隙部から成形材料を押し込むように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の実施の形態を示す図であり、第1の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図2】 図1における第1の金型部材と第2の金型部材を分離させた状態を示す断面図である。
【図3】 図2における III−III 線方向から第2の金型部材の底面を見た図である。
【図4】 図2におけるIV−IV線方向から第1の金型部材及びこれに保持される第1の射出成形体を見た図である。
【図5】 本願発明の第1の実施の形態において、第2の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図6】 第2の金型部材の要部を示す断面図である。
【図7】 図6における VII−VII 線に沿う断面図である。
【図8】 図6における VIII −VIII線に沿う断面図である。
【図9】 図8に示す丸棒状凸部によって第1の射出成形体の接合面に形成された穴部の断面図である。
【図10】 凸部よって変形させられた第1の射出成形体の表面近傍の内部組織を模式的に示す断面図である。
【図11】 本願発明の第2の実施を示す図であり、第1の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図12】 図11に示す金型の要部の拡大断面図である。
【図13】 本願発明の第2の実施の形態において、第2の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図14】 本願発明の第3の実施の形態を示す図であり、第1の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図15】 図14に示す金型部材を分離させた状態を示す断面図である。
【図16】 本願発明の第3の実施の形態において、第2の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図17】 図14に示す接合面近傍の内部状態を模式的に示す拡大断面図である。
【図18】 図15に示す接合面近傍及び第3の金型部材の内部状態を模式的に示す断面図である。
【図19】 図16に示す接合面近傍の内部状態を模式的に示す断面図である。
【図20】 本願発明の第4の実施の形態を示す図であり、第1の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図21】 図20に示す第3の金型部材を移動させた状態を示す断面図である。
【図22】 本願発明の第4の実施の形態において、第2の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図23】 本願発明の第5の実施の形態における接合面近傍の内部状態を模式的に示す断面図である。
【図24】 本願発明の第6の実施を示す図であり、第1の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図25】 図24に示す状態から、第3の金型部材を第1の射出成形体に押し込んだ状態を示す断面図である。
【図26】 本願発明の第6の実施の形態において、第2の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図27】 図26に示す状態から、第3の金型部材を第2の射出成形体に押し込んだ状態を示す断面図である。
【図28】 本願発明の第7の実施を示す図であり、第1の射出成形工程を行う場合の断面図である。
【図29】 図28に示す状態から、射出成形材料を接合面に押し込んだ状態を示す断面図である。
【符号の簡単な説明】
102 金型
103 金型
104 金型
105 第1の射出成形空間
106 第1の射出成形材料
107 第1の射出成形体
108 第2の射出成形空間
109 第2の射出成形材料
110 第2の射出成形体
111 粉体複合射出成形体
113 接合面調整手段
115 接合面調整手段

Claims (21)

  1. バインダと焼結可能な粉体とを含む成形材料を、金型内に射出充填して、粉体複合射出成形体を製造する方法であって、
    第1の射出成形空間を構成する金型内に、第1の成形材料を射出充填して第1の射出成形体を形成する、第1の射出成形工程と、
    上記第1の射出成形空間内に第1の射出成形体を保持した状態で、金型部材の一部を交換しあるいは金型部材の一部を移動させて、上記第1の射出成形体を臨む第2の射出成形空間を形成する、成形空間形成工程と、
    上記第2の射出成形空間に第2の成形材料を射出充填して、上記第1の射出成形体に接合面を介して連続する第2の射出成形体を成形する第2の射出成形工程を含むとともに、
    上記金型部材の一部を移動させることにより、上記第1の射出成形体又は/及び上記第2の射出成形体における少なくとも上記接合面ないし偏析が生じた接合面近傍を変形させる接合面調整工程を含む、粉体複合射出成形体の製造方法。
  2. 上記接合面調整工程は、少なくとも上記接合面ないし上記接合面近傍の成形材料に、上記金型部材の一部から圧力を作用させることにより行われる、請求項1に記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  3. 上記接合面調整工程は、射出充填圧力又は充填後の保持圧力を変動させながら行われる、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  4. 上記接合面調整工程は、第1の射出成形体又は/及び第2の射出成形体の上記接合面ないし上記接合面近傍の一部の成形材料を除去することを含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  5. 上記接合面調整工程は、上記金型部材の型面に設けた凸部又は/及び凹部を含む接合面調整手段を、上記接合面ないし上記接合面近傍の成形材料に作用させて行われる、請求項1から請求項4のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  6. 交換あるいは移動させられる上記金型部材に対応する接合面を露出させ、上記金型部材とは別途に形成されるとともに、上記露出させた接合面ないし偏析が生じた上記接合面近傍を変形させる接合面調整部材を用いて行う接合面調整工程を含む、請求項1から請求項5のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  7. バインダと焼結可能な粉体とを含む成形材料を、金型内に射出充填して、粉体複合射出成形体を製造する方法であって、
    第1の射出成形空間を構成する金型内に、第1の成形材料を射出充填して第1の射出成形体を形成する、第1の射出成形工程と、
    上記第1の射出成形空間内に第1の射出成形体を保持した状態で、金型部材の一部を交換しあるいは金型部材の一部を移動させて、上記第1の射出成形体を臨む第2の射出成形空間を形成する、成形空間形成工程と、
    上記第2の射出成形空間に第2の成形材料を射出充填して、上記第1の射出成形体に接合面を介して連続する第2の射出成形体を成形する第2の射出成形工程を含むとともに、
    金型内に設けた空隙部に、偏析が生じた接合面近傍の射出成形材料の一部を流入させることにより、上記第1の射出成形体又は/及び上記第2の射出成形体における少なくとも上記接合面ないし上記接合面近傍を変形させる接合面調整工程を含む、粉体複合射出成形体の製造方法。
  8. 第1の射出成形工程後又は/及び第2の射出成形工程後に、充填後の保持圧力を増加させ又は/及び金型の一部を移動させることにより、接合面近傍の射出成形材料を上記空隙部に流入させる、請求項7に記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  9. 上記空隙部に、フィルター手段を介して上記射出成形材料の小径粒子及び/又はバインダ成分を流入させる、請求項7又は請求項8のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  10. 上記空隙部に流入して固化した成形材料を切除する切除工程を含む、請求項7から請求項9のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  11. 上記接合面調整工程は、少なくとも上記接合面近傍の温度を、成形材料の一部又は全部が軟化する温度以上に保持して行われる、請求項1から請求項10のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  12. 第1の射出成形材料又は/及び第2の射出成形材料に融点の異なる少なくとも2種以上のバインダを配合する一方、
    第1の射出成形工程後又は/及び第2の射出成形工程後に、少なくとも上記接合面近傍を、一部のバインダ成分が軟化又は溶融する温度以上に保持しつつ、上記接合面調整工程を行う、請求項1から請求項11のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  13. 上記接合面調整工程は、上記金型部材の型面又は/及び上記接合面調整手段を振動させながら行う、請求項1から請求項12のいずれかに記載の粉体複合射出成形体の製造方法。
  14. 請求項1から請求項13のいずれかに記載された方法によって形成された粉体複合射出成形体を脱脂し、焼結することによって形成された粉体複合焼結体。
  15. バインダと焼結可能な粉体とを含む成形材料を、金型内に射出充填して、粉体複合射出成形体を形成する粉体複合射出成形用金型であって、
    第1の成形材料を射出充填して第1の射出成形体を形成する第1の射出成形空間と、
    上記第1の射出成形空間内に第1の射出成形体を保持した状態で、金型部材の一部を交換しあるいは金型部材の一部を移動させることにより形成されるとともに、上記第1の射出成形体を臨む第2の射出成形空間と、
    上記第1の射出成形空間を構成する金型部材又は/及び上記第2の射出成形空間を構成する金型部材の一部を移動させることにより、上記第1の射出成形体又は/及び上記第2の射出成形体の接合面ないし偏析が生じた接合面近傍の成形材料を変形させる接合面調整手段とを備える、粉体複合射出成形用金型。
  16. 上記接合面調整手段は、少なくとも上記接合面ないし上記接合面近傍の射出成形材料に圧力を作用させる圧力印加装置を備えて構成される、請求項15に記載の粉体複合射出成形用金型。
  17. 上記接合面調整手段は、射出成形体の射出充填圧力又は/及び充填後の保持圧力を変動させる圧力変動手段を備えて構成される、請求項15又は請求項16のいずれかに記載の粉体複合射出成形用金型。
  18. 上記接合面調整手段は、少なくとも上記接合面近傍の温度を、成形材料の一部又は全部が軟化する温度以上に保持できる加熱手段を備えて構成される、請求項15から請求項17のいずれかに記載の粉体複合射出成形用金型。
  19. 上記接合面調整手段は、移動させる金型部材の型面に凹凸を設けて構成される、請求項15から請求項18のいずれかに記載の粉体複合射出成形用金型。
  20. バインダと焼結可能な粉体とを含む成形材料を、金型内に射出充填して、粉体複合射出成形体を形成する粉体複合射出成形用金型であって、
    第1の成形材料を射出充填して第1の射出成形体を形成する第1の射出成形空間と、
    上記第1の射出成形空間内に第1の射出成形体を保持した状態で、金型部材の一部を交換しあるいは金型部材の一部を移動させることにより形成されるとともに、上記第1の射出成形体を臨む第2の射出成形空間とを備えるとともに、
    上記第1の射出成形体と上記第2の射出成形体の偏析が生じた接合面近傍の金型内に、射出成形空間に充填された射出成形材料の一部を流入させて、上記接合面ないし上記接合面近傍を変形させる空隙部を備えて構成される接合面調整手段を設けた、粉体複合射出成形用金型。
  21. 上記空隙部に、上記射出成形材料の小径粒子やバインダ成分流入させ又は/及びこれら成分を捕捉できるフィルター手段を設けた、請求項20に記載の粉体複合射出成形用金型。
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