JP2000317544A - プレス加工装置およびプレス加工方法 - Google Patents

プレス加工装置およびプレス加工方法

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JP2000317544A
JP2000317544A JP11132026A JP13202699A JP2000317544A JP 2000317544 A JP2000317544 A JP 2000317544A JP 11132026 A JP11132026 A JP 11132026A JP 13202699 A JP13202699 A JP 13202699A JP 2000317544 A JP2000317544 A JP 2000317544A
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JP
Japan
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die
stage
punching
press working
workpiece
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JP11132026A
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Hideyuki Miyahara
英行 宮原
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Original Assignee
Nakamura Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】被加工素材を横順送方式により所定形状にプレ
ス加工する順送工程と、一連の打ち抜き動作で粗抜き及
びシェービング加工を施す縦順送方式による工程とを併
設して高精度な切断面を得る。 【解決手段】順送りして被加工素材5にプレス加工を施
すプレス加工装置において、プレス加工を施す成型ステ
ージ3と、これよりも下流に設けられて外形抜きを行う
打ち抜きステージ4とを併設し、成型ステージは打ち抜
き範囲内で所定形状のプレス加工を施し、打ち抜きステ
ージは、第1金型1に設けられて被加工素材を打ち抜く
パンチ16と、パンチの移動方向と同一方向になるよう
に第2金型2に重設された粗抜き用開口部21aを有す
る第1のダイ21と仕上げ用開口部22aを有する第2
のダイ22を備え、パンチを移動させて被加工素材を第
1のダイ21により外形を粗抜きした後に、外周縁を第
2のダイにより仕上げ寸法にシェービングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板等の被加工
素材を順送りしながら所定形状にプレス加工した後、そ
の被加工素材の外形をパンチにより高精度に外形抜き加
工するためのプレス加工装置、およびプレス加工方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にプレス製品は、金属板等の被加工
素材に対して各種のプレス加工を施すが、高い精度を要
求されるプレス製品に対しては、外周縁に生じたダレ等
を除去することが要求される。このようなダレの発生を
防止するために、通常、ファインブランキング加工とい
われるプレス加工を行う方法が採用される。ところが、
ファインブランキング加工は、大きな加圧力を必要とす
るため、プレス装置全体が大型化するとともに、パンチ
及びダイの寿命が短くなるという欠点がある。
【0003】そこで、予め僅少のシェービング代を残し
て1回目の粗抜き加工を行い、しかる後、2回目の仕上
げ抜き加工により上記シェービング代を削除して切断面
の精度を良好にするシェービング加工方法が提案されて
いる。かかる加工方法によれば、加圧力を2回に分散す
ることから小さな加圧力で良くなり、しかも上部周縁の
ダレを無くすと共に、切断面の精度が良好なプレス部品
を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のシェービング加工を施す方法では、1回目の打抜き
加工の後に2回目のシェービング加工を施す際に、全周
にわたって均一にシェービングするためには、一次加工
品をシェービング加工用のダイに正確に位置決めする必
要がある。ところが、シェービング代が少ないため、現
実的には正確な位置決めが困難であり、切断面の精度に
バラツキが生じる問題がある。しかも、これら2回のシ
ェービング加工を施す工程を順送プレス機で実現しよう
とした場合は、高精度な位置決め手段が必要になるが、
順次移動する被加工素材に対して高精度な位置決めする
ことは実質的に不可能に近い。
【0005】以上のような実状に鑑みて、本発明は、被
加工素材を横順送方式により所定形状にプレス加工する
順送工程と、一連の打ち抜き動作で粗抜き及びシェービ
ング加工を施す縦順送方式による工程とを併設して高精
度な切断面を得ることができるプレス加工装置、および
プレス加工方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、相対的に移動する第1金
型と第2金型とが対峙して複数のステージを構成し、前
記第1金型と前記第2金型との間に被加工素材を順送り
して前記被加工材にプレス加工を施すプレス加工装置に
おいて、当該プレス加工装置は、前記被加工素材にプレ
ス加工を施す成型ステージと、この成型ステージよりも
下流に設けられて外形抜きを行う打ち抜きステージとを
併設し、前記成型ステージは前記打ち抜きステージの打
ち抜き範囲内で所定形状のプレス加工を施し、前記打ち
抜きステージは、前記第1金型に設けられて前記被加工
素材を打ち抜くパンチと、このパンチの移動方向と同一
方向になるように前記第2金型に重設された粗抜き用開
口部を有する第1のダイと仕上げ用開口部を有する第2
のダイを備え、前記パンチを移動させて前記被加工素材
を前記第1のダイにより外形を粗抜きした後に、外周縁
を前記第2のダイにより仕上げ寸法にシェービングする
ように構成したことを特徴としている。
【0007】本発明のプレス加工装置は、被加工素材に
プレス加工を施す成型ステージと、外形抜き及びシェー
ビング加工をパンチの降下により行う打ち抜きステージ
とを併設することにより、被加工素材に対して横順送方
式によって複数のプレス加工を施すことができるうえ
に、縦順送方式による打ち抜きステージによって、被加
工素材を粗抜きした後に連続して外周縁をシェービング
するので、高精度な切断面を有するプレス製品を得るこ
とができる。
【0008】請求項2に記載の発明は、被加工素材にプ
レス加工を施す成型ステージと、この成型ステージの下
流に設けた外形抜きを行う打ち抜きステージとを近傍に
設置し、前記成型ステージから生じる切屑とシェービン
グによって生じる切屑とを同時に除去する切屑除去手段
を設けることを特徴としている。
【0009】本発明におけるプレス加工装置は、被加工
素材にプレス加工を施す横順送方式によるステージと、
外形抜き及びシェービング加工を一つのパンチの降下に
より行う縦順送方式によるステージとを併設することか
ら、両ステージから排出される切屑の除去は重要課題に
なるが、両ステージを近傍に設置して同時に切屑の除去
する切屑除去手段を設けると、切屑の除去が容易にな
り、プレス製品に対して切屑による打痕の発生を未然に
防止できる。
【0010】また、請求項3に記載の本発明のプレス加
工方法は、相対的に移動するとともに互いに対峙して複
数のステージを構成する第1金型と第2金型との間に被
加工素材を挟持した後、前記ステージの上流側に設けた
成型ステージにより前記被加工素材にプレス加工を施し
て所定形状に成型し、上記成型ステージを経た被加工素
材を前記ステージの下流側に設けた打ち抜きステージに
移送し、この打ち抜きステージによって、前記第2金型
内に重設した粗抜き用開口部を備えた第1のダイと、少
なくとも一部が前記仕上げ予定寸法とほぼ等しい寸法の
仕上げ用開口部を備えた第2のダイにより、粗抜き加工
とシェービング加工とをパンチの移動によって連続して
施すことを特徴としている。
【0011】このような加工方法により、本発明のプレ
ス加工装置は、被加工素材に対して横順送方式の成型ス
テージからなるプレス加工に続き、縦順送方式の打ち抜
きステージによって外形抜き及びシェービング加工が施
されるので、種々のプレス加工を施すと同時に、外周縁
が高精度にシェービングされたプレス製品を容易に得る
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明にかかるプレス加工装置、及び、プレス加工方法の実
施の形態を説明する。
【0013】図1は本発明の一実施形態にかかるプレス
加工装置の全体構成を示した断面図である。この図1に
例示する加工装置は、第1金型に対応する上金型1と、
第2金型に対応する下金型2を備え、これらの上下金型
間に帯状の被加工素材5を図示しない搬送手段により等
ピッチ間隔で順送りして、プレス加工する順送プレス機
に適用される。図1において、被加工素材5は矢示方
向、すなわち左側から右側に移送されるが、この移送方
向に対して当該プレス加工装置の前段側(図中左側)に
は成型ステージ3が構成され、後段側(図中右側)には
打ち抜きステージ4が構成されている。なお、被加工素
材5としては、例えば、鉄、銅、ステンレス等の単体も
しくはパーマロイ等の合金からなる金属板が使用され
る。尚、ここで使用する被加工素材5は、金属板の他に
合成樹脂等を使用しても良い。
【0014】下金型2は、ダイホルダ23の上面に固定
的に保持された第2のダイ22と、ダイホルダ23及び
第2のダイ22を貫通するスプリング24、及び、ショ
ルダーボルト25によって上下移動可能に保持された第
1のダイ21を備えている。図1の状態において、第1
のダイ21は第2のダイ22から離間させてフローティ
ング状態に構成しているが、第1のダイ21と第2のダ
イ22は、後述する外形抜き用のパンチ16の移動方
向、すなわち上下方向に重設されている。
【0015】一方、上金型1は、プレートホルダ13の
下面側に固定されたポンチプレート12と、プレートホ
ルダ13及びポンチプレート12を貫通するスプリング
14及び、案内支持ボルト15によって上下移動可能に
保持されたストリッパープレート11と、ポンチプレー
ト12、ストリッパープレート11の内部を通過すると
共に、下金型2の開口部20の対応位置に設けられたパ
ンチ16とを備えている。そして、上金型1は、図示し
ないプレス機の昇降手段により昇降自在に設けられ、成
型ステージ3から打ち抜きステージ4に跨って設けられ
た複数の加工手段を同時に昇降させるようにしている。
【0016】なお、下金型2のダイホルダ23には、複
数のガイドピン28を直立固定している。ガイドピン2
8は、第1のダイ21と第2のダイ22の案内孔21
e、22e、さらにはストリッパープレート11並びに
ポンチプレート12の案内孔11e、12eに対して挿
入可能に立設しているため、上金型1と下金型2が互い
に接近したとき、第1のダイ21,第2のダイ、ストリ
ッパープレート11、及びポンチプレート12を水平方
向において一義的に位置決めしている。
【0017】ここで、成型ステージ3について説明す
る。成型ステージ3には、順送りされる被加工素材5を
段階的に所定形状に順次プレス加工を施す複数のステー
ジが構成された所謂横順送方式によって加工するステー
ジである。成型ステージ3は最初のステージにおいて帯
状の被加工素材5の両側に等ピッチ間隔でパイロット孔
を形成する。(図示しない)各パイロット孔は、被加工
素材5を上金型1側から下金型2側に打ち抜いて形成さ
れ、以降の各ステージにおいて被加工素材5を正確に位
置決めするためのものである。
【0018】上金型1及び下金型2には、互いに共同し
て被加工素材5を所定形状に加工する成型用パンチ17
およびキャビティー18が被加工素材5の移送方向に沿
って複数箇所設けられている。本実施形態において、上
金型1のポンチプレート12には下金型2側に突出した
成型用パンチ17と、この成型用パンチ17と対峙する
第1のダイ1側には成型用パンチ17の形状と同一径の
キャビティー18が設けられている。これらの成型用パ
ンチ17やキャビティー18は、被加工素材5に対して
部分的な孔明け加工、絞り加工、もしくは曲げ加工を施
すものである。従って、第2ステージ以降では、パイロ
ット孔に基づいて等ピッチ間隔で移送される被加工素材
5に対し、段階的に所定のプレス加工が施される。しか
る後、被加工素材5は最終ステージに相当する打ち抜き
ステージ4に移送されて外形抜きが行われる。
【0019】次に、打ち抜きステージ4の構造について
説明する。図2は、プレス加工装置の打ち抜きステージ
4における上金型1および下金型2の主要部分を拡大し
た部分断面図である。下金型2を構成する第1のダイ2
1は、最終製品30の仕上げ予定寸法wよりも片側数十
μm〜数百μm程度大きく形成した粗抜き用開口部21
aを形成している。この粗抜き用開口部21aは、その
内径が下方に至るに従って徐々に小径となるように形成
されている。さらに、粗抜き用開口部21aの上部開口
端の全周には、鋭角に形成された楔部21cが形成さ
れ、上金型1のストリッパープレート11と共に被加工
素材5を挟持したとき、この楔部21cを被加工素材5
にくい込ませるようにしている。また、第1のダイ21
は、粗抜き用開口部21aの下部開口端の全周にわたっ
て第2のダイ22との間に空隙を形成する切屑収容部2
1bを備えている。この切屑収容部21bには、後述す
る打抜き加工工程において生じる切屑が収容される。
【0020】第2のダイ22は、上部に上記仕上げ予定
寸法wと等しい寸法に設定した仕上げ用開口部としての
開口端22aを形成している。この開口端22aの内径
とパンチ16の外径とをほぼ等しくすることが望ましい
が、本実施形態では、両者の間隙を10μm以下に設定
している。さらに、開口端22aの内周縁は全周にわた
って鋭角に形成され、その内径は下方に至るに従って徐
々に大径となるテーパー状に形成している。
【0021】また、図2において上金型1を構成するス
トリッパープレート11は、その下部開口端が第1のダ
イ21の粗抜き用開口部21aの上部開口端とほぼ同径
に形成された開口部11aと、第1のダイ21の楔部2
1cと対向する箇所に設けられた楔部11bを有してい
る。なお、本実施形態においては、ストリッパープレー
ト11の開口部11aの内径を下方に至るに従って徐々
に大径となるテーパー状に形成しているが、ストレート
状に形成してもよい。
【0022】次に、このように構成されたプレス加工装
置を用いて被加工素材5を加工する動作について説明す
る。この場合、上金型1の降下により成型ステージ3か
ら打ち抜きステージ4では、同時に被加工素材5に対す
る加工が行われるため、当該プレス加工装置の前段側か
ら後段側の順に説明する。
【0023】図1に戻り、最初のステージでは、上金型
1の降下に伴ってパイロット孔用ポンチ(図示せず)を
降下させて、被加工素材5の短手方向両端部にパイロッ
ト孔を打ち抜き、上金型1を上昇させた後、被加工素材
5を第2のステージに搬送する。次に、第2のステージ
において、上金型1の降下に伴い成型用パンチ17を降
下させて、所定形状の孔を打ち抜く。次いで、上金型1
を上昇させて第2のステージの被加工素材5を第3のス
テージに搬送してから、第3のステージで被加工素材5
に対して更なるプレス加工を施す。このプレス加工とし
ては、例えば孔明け加工、曲げ加工、絞り加工、半抜き
加工等が行われる。その後、第3のステージ以降のステ
ージにおいて、被加工素材5を段階的に所定形状にプレ
ス加工して、ほぼ最終製品に近い形状に成型する。即
ち、成型ステージ3は、以上のように被加工素材5を横
方向に順次移送しながら段階的に加工を施することか
ら、一般に横順送方式と呼ばれている。なお、最終製品
の形状が比較的簡素な形状の場合は、第3のステージ以
降の構成を省略することもできる。
【0024】このようにして、本実施形態にかかるプレ
ス加工装置の成型ステージ3を経ることにより、最終製
品としての範囲内に種々の加工が施された被加工素材5
は、打ち抜きステージ4において外形抜き加工が施され
る。以下に、本発明の特徴的な構成である打ち抜きステ
ージ4による加工動作を詳細に説明する。
【0025】図1に示すように、上金型1全体が上死点
の位置にある状態において、プレートホルダ13とポン
チプレート12は、上金型1のストローク長だけ持ち上
げられている。また、スプリング14と案内支持ボルト
15によって下向きに付勢されたストリッパープレート
11の下端面とパンチ16の端面はほぼ同じ高さで保持
されている。一方、下金型2の第1のダイ21はフロー
ティング状態で保持されており、この第1のダイとスト
リッパープレート11との間に成型ステージ3によって
所定形状にプレス加工された被加工素材5が移送され
る。
【0026】図2において、上金型1が上死点から下死
点に向かって降下する途中で、ストリッパープレート1
1と第1のダイ21との間に被加工素材5が挟持され
る。この時、ストリッパープレート11に設けた楔部1
1bと第1のダイ21に設けた楔部21cを、仕上げ予
定寸法wよりも僅かに大きめの位置で被加工素材5にく
い込ませている。この仕上げ予定寸法wと楔部21cの
内周面まで寸法をシェービング代としている。なお、被
加工素材5が挟持された状態では、上金型1側のスプリ
ング14を収縮させることにより、ストリッパープレー
ト11とポンチプレート12を互いに当接させている。
一方、下金型2側のスプリング24も収縮して、第1の
ダイ21と第2のダイ22とが互いに当接している。こ
の状態からさらにパンチ16が降下し、下金型2に設け
られた開口部20に挿入する。
【0027】図3は、図2に示す状態からパンチ13が
降下する状態を示した部分拡大図である。即ち、パンチ
16を降下させ、被加工素材5を押圧することにより、
被加工素材5が第1のダイ21の粗抜き用開口部21a
内に押し込まれる。この時、第1のダイ21に形成した
楔部21cによって被加工素材5にクラックを発生させ
て剪断が始める。その後、さらにパンチ16が降下する
と、粗抜き用開口部21aの形状に倣って、一次加工品
31が被加工素材5から切り離される。この一次加工品
31の周縁には僅かなダレ31aが生じ、ダレ31aか
ら中間部付近にかけて剪断面31bが形成される。ま
た、剪断面31bよりも上方は破断面となり、この一次
加工品31は、外周部に仕上げ予定寸法wよりも大きめ
の寸法をなすシェービング代が残されている。
【0028】なお、本実施形態は、図3のように第1の
ダイ21の粗抜き用開口部21aが下方に至るに従って
徐々に小径になるように形成されているので、一次加工
品31は、外周面が第1のダイ21の内周面に摺接しな
がら押し下げられ、第1のダイ21の下方に用意された
第2のダイ22の仕上げ用開口部22aに対して必然的
に位置決めされる。
【0029】図4は、一次加工品31を第2のダイ22
によりシェービングする工程を示した部分拡大図であ
る。第2のダイ22の仕上げ用開口部22aの上部開口
端の内径寸法は仕上げ予定寸法wに一致するように形成
され、パンチ16の外周面との間隙を片側10μm以下
に設定している。そのため、一次加工品31が第2のダ
イ22を通過しながらパンチ16によって押し下げられ
ると、一次加工品31の外周部に設けられたシェービン
グ代が、仕上げ用開口部22aのエッジにより切除され
る。しかも、このシェービング加工の際はシェービング
代が小さいので、新たなダレは殆ど発生しない。なお、
仕上げ用開口部22aは、上端側から下方端に至るに従
って徐々に大径となるように形成されているので、エッ
ジが鋭角になり効率的にシェービング加工を施すことが
できると共に、第2のダイ22の下方から最終製品30
をスムーズに排出することができる。このように最終製
品30が仕上げ用開口部22aから排出された時点でパ
ンチ16が下死点に達する。
【0030】また、第1のダイ21の下部開口端には予
め切欠きが設けられ、第2のダイ22の上端面との間に
環状の空隙を形成している。この空隙は、第2のダイ2
2でシェービング加工する際に発生した切屑31aを収
容するための切屑収容部21bである。切屑収容部21
bの大きさは1回のシェービング加工で生じる切屑31
aを収容できる大きさであれば良く、適宜の大きさに設
定可能である。なお、この切屑収容部21bを設けるこ
とにより、切屑31aがパンチ16と第1のダイ21と
の間に進入することを未然に防止することができる。
【0031】図5は、打ち抜き部5において外形抜き加
工が終了した後、上金型1が再び上死点に向かう状態を
示した断面図である。図5において、スプリング24の
付勢力により、第1のダイ21と第2のダイ22とが離
間するとき、切屑収容部21bに収容されていた切屑3
1aが当該切屑収容部21bから開放される。この時点
で例えばエアを吹き付ける等の切屑除去手段で切屑31
aが取り除かれる。また、上述した成型ステージ3に
は、成型用パンチ17を用いて孔明け加工した際に生じ
たスクラップ51等の切屑も第1のダイ21のキャビテ
ィー18と第2のダイ22とで画成されるスペースに残
存しているが、このスクラップ51は切屑31aを排除
するときと同時に上述の切屑除去手段で排除することが
できる。従って、次の打抜き加工時には、切屑収容部2
1bには切屑31aが排除され、パンチ16と第1のダ
イ21との間に進入することはない。
【0032】以上にように、当該プレス加工装置の前段
の横順送方式による成型ステージ3によって所定形状に
成型された素材を、縦順送方式による打抜きステージで
外形抜きするにあたり、パンチ16を1回降下させる動
作によって、第1のダイ21で粗抜き加工した素材を開
口部21aを経て正確に位置決めされた状態で第2のダ
イ22側に移動し、続けて第2のダイ22の仕上げ用開
口部22aでシェービング加工を施している。このた
め、かかる縦順送によるステージでは、特別な位置決め
手段を設けなくとも、素材に対する外形抜き加工が正確
に位置決めされた状態で連続して施され、しかも、切断
面にダレが生じることなく高精度に仕上げることができ
る。
【0033】図6は、本発明にかかる他の実施形態を示
したプレス加工装置の半断面図である。この実施形態に
おいて図1に示した実施形態と相違する点は、第1のダ
イの機能を果たすをダイが2台重設されている点であ
る。便宜上、符号210を第1のダイ、符号230を第
3のダイとし、その他の構造については同一の構造であ
るので、同一記号を付しその説明は省略する。
【0034】図6において、第1のダイ210と第3の
ダイ230は、それぞれ仕上げ予定寸法よりもやや大き
い寸法に形成された粗抜き用開口部211,231が形
成されている。さらに、第3のダイ230粗抜き用開口
部231は、第1のダイ210粗抜き用開口部211よ
りも若干小さい寸法に形成されている。また、第1のダ
イ210の出口側には第1の切屑収納部212が設けら
れ、第3のダイ230のは出口側には第2の切屑収納部
232が設けられている。一方、第1のダイ210と第
3のダイ230は、それぞれスプリングとショルダーボ
ルトからなる第1の付勢手段26および第2の付勢手段
27によって、互いに独立して第2のダイ22から離間
可能に保持されている。
【0035】次に、このように構成されたプレス加工装
置を用いて被加工素材5を外形抜き加工する工程を説明
する。
【0036】成型ステージ3において所定形状に成型さ
れた被加工素材5は、パンチ16の降下に伴い、第1の
ダイ210の粗抜き用開口部211によって、仕上げ予
定寸法よりもやや大きい寸法に打ち抜き加工が施され
る。このとき打ち抜かれた一次加工品(図示せず)の外
周縁にはダレ、および剪断面、破断面を有している。次
に、一次加工品がパンチ16に押されて第3のダイ23
0の粗抜き用開口部231を通過する際、粗抜き用開口
部231のエッジで外周部が切除され、二次加工品(図
示せず)が形成される。このときの切除量は僅かである
ため、二次加工品の外周縁にはダレが殆ど発生せず、外
周面の大半が剪断面となる。なお、このとき生じる切屑
は切屑収納部212に収容される。
【0037】さらに、パンチ16が降下し続けると、第
2のダイ22の仕上げ用開口部22aにおいて二次加工
品の外周部にシェービング加工が施されて最終製品30
が完成する。その際、二次加工品は第3のダイ230に
より、ある程度高精度に加工されているので、シェービ
ング加工時には極めて高精度に加工される。従って、最
終製品30の外側面は両端面に対してほぼ垂直な側面と
なり、周縁にダレが生じることはない。なお、シェービ
ング加工時に生じる切屑は切屑収納部232に収容され
る。そして、パンチ16および上金型1が上昇するのに
伴って、第1のダイ210,第3のダイ230,第2の
ダイ22がそれぞれ付勢手段26,27によって離間す
る。この時点で、切屑収納部212,232に溜まった
切屑をエア等の切屑除去手段によって除去する。この結
果、高精度の打抜き加工を繰り返し行うことができる。
【0038】以上、本発明を実施形態に基づいて具体的
に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能で
あることは言うまでもない。例えば、上記実施形態の打
ち抜きステージ4において、第1のダイ21の粗抜き用
開口部21aの入口側、およびストリッパープレート1
1の開口部出口側にそれぞれ楔部21c,11bを設け
た形態を示したが、これらの楔部21c,11bは必ず
しも設ける必要はない。また、何れか一方側のみに設け
ておいても良い。さらに、第1のダイ21の粗抜き用開
口部21aをストレート状に形成してもよい。同様に、
第2のダイ22の仕上げ用開口部22aやストリッパー
プレートの開口部11aをストレート状の開口部として
もよい。
【0039】また、上記実施形態において、上金型1の
ストリッパープレート11は、スプリング14と案内支
持ボルト15によって下向きに付勢するとともに、第1
のダイ21との間に空隙を形成し、この空隙に帯状の被
加工素材5が移送される構造になっている。このような
構造に代えて、被加工素材5が移送方向に通過可能な凹
部をストリッパープレート11に形成するとともに、こ
のストリッパプレート11と第1のダイ21とを締結部
材で固定してもよい。かかる構成により、上記凹部の一
部をパンチ16が貫通して被加工素材5を打ち抜いて上
記工程を経て最終製品を形成した後、パンチ16が上死
点側に戻る際、被加工素材5の残留部分が突き当たって
それ以上の浮上を阻止するので、被加工素材5の位置ず
れやばたつきを未然に防止できる。また、ストリッパー
プレート11と第1のダイ21を一体に固定するので、
スプリング14や案内支持ボルト15が不要となり、装
置全体を小型化できるという利点もある。
【0040】なお、前述した各実施形態は、上下動する
順送プレス機に適用した例を示したが、パンチ等の可動
部が左右に移動するなど、他の形式に適用しても良く、
姿勢差、移動方法について限定されるものではないこと
は勿論である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるプ
レス加工装置は、被加工素材にプレス加工を施す成型ス
テージと、外形抜き及びシェービング加工をパンチの降
下により行う打ち抜きステージとを併設することによ
り、被加工素材に対して横順送方式によって複数のプレ
ス加工を施すことができるうえに、縦順送方式による打
ち抜きステージによって、被加工素材を粗抜きした後に
連続して外周縁をシェービングするので、高精度な切断
面を有するプレス製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるプレス加工装置の一実施形態を
示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態における主要部分を拡大した
断面図である。
【図3】本発明にかかるプレス加工装置の動作途中を示
す部分断面図である。
【図4】本発明にかかるプレス加工装置の動作途中を示
す部分断面図である。
【図5】本発明にかかるプレス加工装置の動作途中を示
す部分断面図である。
【図6】本発明にかかるプレス加工装置の別の実施形態
を示す半断面図である。
【符号の説明】
1 上金型(第1金型) 2 下金型(第2金型) 3 成型部 4 打ち抜き部 5 被加工素材 16 パンチ 21 第1のダイ 21a 粗抜き開口部 21b 切屑収納部 21c 楔部 22 第2のダイ 22a 仕上げ用開口部 w 仕上げ予定寸法

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に移動する第1金型と第2金型と
    が対峙して複数のステージを構成し、前記第1金型と前
    記第2金型との間に被加工素材を順送りして前記被加工
    素材にプレス加工を施すプレス加工装置において、 当該プレス加工装置は、前記被加工素材にプレス加工を
    施す成型ステージと、この成型ステージよりも下流に設
    けられて外形抜きを行う打ち抜きステージとを備え、 前記成型ステージは前記打ち抜きステージの打ち抜き範
    囲内で所定形状のプレス加工を施し、 前記打ち抜きステージは、前記第1金型に設けられて前
    記被加工素材を打ち抜くパンチと、このパンチの移動方
    向と同一方向になるように前記第2金型に重設された粗
    抜き用開口部を有する第1のダイと仕上げ用開口部を有
    する第2のダイを備え、 前記パンチを移動させて前記被加工素材を前記第1のダ
    イにより外形を粗抜きした後に、外周縁を前記第2のダ
    イにより仕上げ寸法にシェービングするように構成した
    ことを特徴とするプレス加工装置。
  2. 【請求項2】 被加工素材にプレス加工を施す成型ス
    テージと、この成型ステージの下流に設けた外形抜きを
    行う打ち抜きステージとを近傍に設置し、前記成型ステ
    ージから生じる切屑とシェービングによって生じる切屑
    とを同時に除去する切屑除去手段を設けた請求項1に記
    載のプレス加工装置。
  3. 【請求項3】 相対的に移動するとともに互いに対峙
    して複数のステージを構成する第1金型と第2金型との
    間に被加工素材を挟持した後、 前記ステージの上流側に設けた成型ステージにより前記
    被加工素材にプレス加工を施して所定形状に成型し、 上記成型ステージを経た被加工素材を前記ステージの下
    流側に設けた打ち抜きステージに移送し、この打ち抜き
    ステージによって、前記第2金型内に重設した粗抜き用
    開口部を備えた第1のダイと、少なくとも一部が前記仕
    上げ予定寸法とほぼ等しい寸法の仕上げ用開口部を備え
    た第2のダイにより、粗抜き加工とシェービング加工と
    をパンチの移動によって連続して施すことを特徴とする
    プレス加工方法。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101217727B1 (ko) 2011-08-16 2013-01-02 한국에스케이에프씰 주식회사 금형장치
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US9308567B2 (en) 2013-06-26 2016-04-12 Kia Motors Corporation Method of manufacturing press mold for mass-producing hot stamping cold trim and press mold for mass-producing hot stamping cold trim manufactured using the same
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WO2020150907A1 (zh) * 2019-01-22 2020-07-30 深圳市创星维科技有限公司 一种刀片分割装置
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