JP2000316787A - 靴底洗浄装置及び靴底洗浄システム - Google Patents

靴底洗浄装置及び靴底洗浄システム

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JP2000316787A
JP2000316787A JP11133030A JP13303099A JP2000316787A JP 2000316787 A JP2000316787 A JP 2000316787A JP 11133030 A JP11133030 A JP 11133030A JP 13303099 A JP13303099 A JP 13303099A JP 2000316787 A JP2000316787 A JP 2000316787A
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cleaning
cleaning liquid
shoe sole
sole
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JP11133030A
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English (en)
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Tadashi Matsuo
紀 松尾
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Nitto Kogyo Co Ltd
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Nitto Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄液の洗浄殺菌効果の低下を防止し、靴底
洗浄が効率よく行える靴底洗浄装置及び靴底洗浄システ
ムを提供すること。 【解決手段】 上部に開口を有し洗浄液11を収容する
容器12と、その容器12に収容された洗浄液11の液
面上に浮かべられ被洗浄物である靴3を履いた者の乗り
込みにより洗浄液11内に沈降するフロート20と、そ
のフロート20の縁部に立設され乗り込み時にフロート
20上への洗浄液11の流入を制限する仕切板30とを
備えて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、靴底の洗浄殺菌を
行う靴底洗浄装置及び靴底洗浄システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】今日、大量調理施設などにおける衛生管
理の一環として、調理施設などの入り口での調理者の作
業用履物についての靴底殺菌が強く要望されている。こ
のような要望に対し、従来、靴底の洗浄殺菌施設とし
て、図11に示すように、給食室の厨房や病院の調理室
などの入り口に洗浄槽Aを設け、その洗浄槽Aに洗浄液
Bを満たすものが知られている。この洗浄殺菌施設は、
調理作業者が厨房等に入る前に洗浄対象となる履物Cを
履いたまま洗浄槽Aに入ることにより、履物Cの靴底を
洗浄殺菌しようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た靴底洗浄技術では、洗浄液の特性により効果的な洗浄
が行えないという問題点がある。例えば、洗浄液とし
て、空気の接触により洗浄殺菌効果が低下するものがあ
る。このような洗浄液を用いて、図11の靴底洗浄を行
おうとすると、洗浄液Bが空気にさらされているため、
洗浄殺菌効果が低下してしまう。また、靴底洗浄ごとに
洗浄液Bを洗浄槽Aに注入し回収するとすると、洗浄作
業が煩雑なものとなる。更に、調理作業者が洗浄槽Aへ
進入する際に、洗浄液Bが調理作業者の作業ズボンやそ
の周囲に飛び散るおそれがある。
【0004】そこで本発明は、このような問題点を解決
するためになされたものであって、洗浄液の洗浄殺菌効
果の低下を防止し、靴底洗浄が効率よく行える靴底洗浄
装置及び靴底洗浄システムを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
靴底洗浄装置は、上部に開口を有し洗浄液を収容する容
器と、容器に収容された洗浄液の液面上に浮かべられ被
洗浄物である靴を履いた者の乗り込みにより洗浄液内に
沈降するフロートと、フロートの縁部に立設され乗り込
み時にフロート上への洗浄液の流入を制限する仕切板と
を備えて構成されている。
【0006】この発明によれば、フロート縁部に仕切板
を設けることにより、靴を履いた者がフロートに乗り込
んだときにフロート上に洗浄液が急激に流入することが
回避できる。このため、洗浄液が跳ね上がるなどの不具
合を確実に防止できる。
【0007】また本発明に係る靴底洗浄装置は、前述の
仕切板がフロートの外側へ向けて傾倒可能にフロートに
取り付けられていることを特徴とする。
【0008】この発明によれば、仕切板を傾倒可能に設
けることにより、靴底洗浄後にフロートが浮上する際、
仕切板が倒れてフロート上の洗浄液がフロート外へ迅速
に流出する。このため、フロートの浮上及びフロート外
への洗浄液の排出の迅速化が図れ、靴底洗浄装置を連続
して使用する際に靴底洗浄が効率よく行える。
【0009】また本発明に係る靴底洗浄システムは、前
述の靴底洗浄装置からなる靴底洗浄手段と、洗浄液を生
成する洗浄液生成手段と、洗浄液生成手段により生成さ
れた洗浄液を靴底洗浄装置に供給する供給手段とを備え
て構成されている。
【0010】また本発明に係る靴底洗浄システムは、前
述した靴底洗浄装置からなる靴底洗浄手段と、洗浄液を
収容するタンクを具備しそのタンクに収容された洗浄液
を靴底洗浄装置に供給する供給手段とを備えて構成され
ている。
【0011】これらの発明によれば、生成された洗浄液
を直接靴底洗浄装置に供給して靴底の洗浄に使用するこ
とができる。このため、生成後に短時間で組成変化しや
す洗浄液を用いて靴底洗浄を行う場合に有効である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0013】(第一実施形態)図1に本実施形態に係る
靴底洗浄システムの説明図を示す。図2に本実施形態に
係る靴底洗浄装置の断面図を示し、図3に本実施形態に
係る靴底洗浄装置の平面図を示す。
【0014】図1に示すように、靴底洗浄システム1
は、調理を行う厨房や調理室などに入る調理作業者2が
靴3を履いたままの状態でその靴底を洗浄するシステム
であり、靴底洗浄装置10、洗浄液生成装置40及び洗
浄液供給装置60により構成されている。
【0015】図2に示すように、靴底洗浄装置10は、
洗浄液11を収容するための容器12を備えている。容
器12は、少なくとも上部に開口13を有するものが用
いられ、例えば、平たい箱形のものが用いられる。容器
12の側部には、注入口14が設けられている。注入口
14は洗浄液11を容器12内に注入するためのもので
あり、この注入口14を通じて洗浄液11が補充され
る。注入口14には、洗浄液11を供給するための配管
61が接続されている。
【0016】図3に示すように、容器12には、排出口
15が設けられている。排出口15は、容器12内に収
容された洗浄液11を排出するためのものであり、通常
使用時にはキャップ16により閉塞されている。なお、
この図3には、説明の便宜上、蓋体36を取り外した状
態の靴底洗浄装置10の平面図を示してある。
【0017】洗浄液11としては、洗浄作用又は殺菌作
用を有する液体が用いられるが、本実施形態に係る靴底
洗浄装置10及び靴底洗浄システム1では空気に触れる
と洗浄力又は殺菌力が低減するような洗浄液を用いる場
合に適している。具体的には、洗浄液11として電解次
亜水が用いられる。
【0018】この電解次亜水としては、次亜塩素酸ナト
リウムを主成分としたアルカリ性の水溶液を用いること
が望ましい。この場合、入手が容易な食塩水を電気分解
することにより電解次亜水の生成が可能となる。また、
電解次亜水の生成が安価にて行えるため、靴底洗浄装置
10及び靴底洗浄システム1のランニングコストも安い
ものとなる。また、この電解次亜水としては、洗浄殺菌
力及び安全性を考慮すると、pH7.5〜9.0程度、
有効塩素濃度30〜90ppm程度のものを用いること
が望ましい。
【0019】図2に示すように、容器12に収容される
洗浄液11上には、フロート20が浮かべられている。
フロート20は、靴底洗浄時に調理作業者2が乗り込む
べき踏み部材であり、その靴底洗浄時には調理作業者2
の重量支持部材として機能するものである。また、フロ
ート20は、靴底洗浄が行われていない時には洗浄液1
1の液面を覆うカバーとして機能するものであって、フ
ロート20が洗浄液11の液面を覆うことにより洗浄液
11の洗浄殺菌効果の低減が防止される。
【0020】このフロート20は、例えば、矩形の平板
が用いられる。また、フロート20は、洗浄液11上で
浮かぶように、少なくとも洗浄液11より比重の小さい
ものが用いられる。また、フロート20は、調理作業者
2の重量に耐え得るように、ある程度剛性の高い材料に
より形成される。更に、フロート20は、その上部に荷
重が加わることにより洗浄液11内に完全に沈降するよ
うに、少なくとも容器12の深さより薄く形成したもの
が用いられる。図3に示すように、フロート20の上面
には、調理作業者2の乗り位置を示す位置マーク22が
表示されている。
【0021】また、フロート20の上面の縁部には、仕
切板30が立設されている。仕切板30は、フロート2
0上部の内外を仕切り、調理作業者2の乗り込み時にフ
ロート20上への洗浄液11の流入を制限するものであ
る。この仕切板30は、図3に示すように、フロート2
0の縁部に沿って複数設置されており、仕切板30、3
0の間に一定の間隙31を形成している。間隙31は、
調理作業者2がフロート20上への乗り込み時に、洗浄
液11の流入経路となる。
【0022】なお、仕切板30として、その内面と外面
を貫通する貫通孔を形成したものを用いてもよい。この
場合、その貫通孔が洗浄液11の流入経路として機能す
る。
【0023】フロート20には、その側方に伸びるガイ
ド23が取り付けられている。ガイド23は、フロート
20の沈降及び浮上を案内する案内手段であり、例え
ば、図3に示すように、フロート20の四隅にそれぞれ
取り付けられる。この場合、ガイド23により、フロー
ト20の水平移動を防止できると共に、フロート20の
回転も効果的に防止できる。
【0024】図4に靴底洗浄装置のガイドの拡大図を示
す。
【0025】図4に示すように、例えば、ガイド23
は、板部材をほぼU字状に屈曲して先端部23aを形成
し、その板体の一方の端部をほぼ直角に外側へ屈曲して
仕切部23bを形成している。先端部23aは、容器1
2の内壁と当接する部分であり、その最先端の部分が鋭
角に屈曲され、容器12の内壁との接触抵抗の軽減が図
られている。また、仕切部23bは、前述した仕切板3
0と同様に、フロート20上部の内外を仕切って、フロ
ート20上への洗浄液11の流入を制限する。すなわ
ち、この仕切部23bと仕切板30との間の間隙部分
も、調理作業者2のフロート20の乗り込み時において
洗浄液11の流入経路となる。
【0026】このガイド23は、先端部23aを外側に
向けフロート20の角部分を挟み込むように配置されて
いる。また、ガイド23は、仕切部23bがフロート2
0上で直立するように配置されている。更に、ガイド2
3は、フロート20を挟み込んでいる部分にボルト35
をフロート20と共に貫通させて固定されている。
【0027】また、ガイド23の先端部23aの下部に
は、孔23cが開けられている。この孔23cは、先端
部23a内の洗浄液11を迅速に流出させるためのもの
である。
【0028】図2に示すように、容器12の側部には、
排出槽24が設けられている。排出槽24は、容器12
内の余分な洗浄液11を収容するためのものであり、容
器12と隔壁12aを挟んで隔離されている。調理作業
者2がフロート20上に乗って容器12内の洗浄液11
の水位が隔壁12aの上端を超えたときに、洗浄液11
が排出槽24に流れ込む。そして、排出槽24へ流れ込
んだ洗浄液11は排出管26を通じて排出される。
【0029】図5に蓋体を取り付けた状態の靴底洗浄装
置10の平面図を示す。
【0030】図5に示すように、靴底洗浄装置10に
は、容器12及び排出槽24の上部を覆う蓋体36が取
り付けられている。蓋体36は、容器12内及び排出槽
24内の洗浄液11が飛散し溢流することを防止するも
のである。この蓋体36には、フロート20上方の部分
に開口36aを有している。また、図2に示すように、
開口36aはフロート20より小さく形成され、その開
口36aの縁部の下方には伸びる垂下部36bが形成さ
れている。垂下部36bは、フロート20の上面に当接
し、フロート20の過剰な浮上を防止すると共に、フロ
ート20上への調理作業者2の乗り込み時にフロート2
0が大きく傾くことを防止する。
【0031】また、蓋体36は、容器12の外壁に設け
られる止め金具37により、容器12に対し着脱自在と
なっている。
【0032】なお、靴底洗浄装置10は、前述したよう
に移動可能とした動産的なものに限られるものではな
く、靴底洗浄システム1が設置される場所の床部に直接
構築され移動不可能なものであってもよい。
【0033】図1に示すように、靴底洗浄装置10に
は、手摺り18、18を設けることが望ましい。この手
摺り18、18は、調理作業者2がフロート20上に乗
る際に掴まるためのものである。この手摺り18によ
り、調理作業者2がフロート20上で自己の身体を安定
させることができ、靴底洗浄時の安全性が確保できる。
【0034】靴底洗浄システム1には、洗浄液生成装置
40が設けられている。洗浄液生成装置40は、洗浄液
11を生成する洗浄液生成手段である。この洗浄液生成
装置40としては、例えば、タンク内に陽極と陰極の二
つの電極を備えたものが用いられる。洗浄液生成装置4
0は、タンクに溜められた食塩水を電気分解し、次亜塩
素酸ナトリウムを主成分とする電解次亜水である洗浄液
11を生成する。
【0035】また、靴底洗浄システム1には、洗浄液供
給装置60が設けられている。洗浄液供給装置60は、
洗浄液生成装置40にて生成された洗浄液11を靴底洗
浄装置10に供給するための供給手段であり、配管6
1、貯水タンク62及び弁機構などにより構成されてい
る。配管61は、洗浄液生成装置40と靴底洗浄装置1
0の間に配設されており、洗浄液生成装置40にて生成
された洗浄液11を靴底洗浄装置10に送水する。
【0036】貯水タンク62は、洗浄液生成装置40で
生成した洗浄液11を一時的に溜めておくためのもので
ある。貯水タンク62には、配管61から分岐する注水
管63、配管61と合流する排水管64がそれぞれ接続
されている。注水管63は、貯水タンク62の上部に接
続され、洗浄液生成装置40から配管61を通じて送水
される洗浄液11を貯水タンク62に注水させる。排水
管64は、貯水タンク62の下部に接続され、貯水タン
ク62内に溜められた洗浄液11を配管61に排水させ
る。また、貯水タンク62内には、貯水量を検出する水
位計65が設置されている。
【0037】配管61の途中には、洗浄液生成装置40
側から第一弁71、第二弁72、第三弁73、第四弁7
4が順次配設されている。第一弁71は、注水管63の
分岐位置より上流側に配設され、その開閉切換により洗
浄液生成装置40からの洗浄液11の送水を許容し又は
停止させる。第一弁71の開閉切換は、貯水タンク62
内の水位計65の検出結果に応じて行われる。
【0038】第二弁72は、注水管63の分岐位置の下
流側であって排水管64の合流位置の上流側に配設され
ている。この第二弁72を閉じることにより、洗浄液生
成装置40から送られる洗浄液11が貯水タンク62へ
注入される。一方、第二弁72を開くことにより、洗浄
液生成装置40から送られる洗浄液11が靴底洗浄装置
10側へ直接供給される。
【0039】第三弁73は、排水管64の合流位置の下
流側に配設されており、その開閉切換により靴底洗浄装
置10への洗浄液11供給の開始及び停止を行うもので
ある。第三弁73の開閉切換は、靴底洗浄装置10の容
器12内に設置される水位計19の検出結果に応じて行
われる。第四弁74は、第三弁73の下流側に配設され
ており、靴底洗浄装置10へ送水される洗浄液11の流
量を調節するためのものである。
【0040】なお、洗浄液供給装置60としては、第一
弁71及び第三弁73の開閉切換を制御する制御盤を設
けたものであってもよい。例えば、制御盤として、貯水
タンク62内の水位計65及び容器12内の水位計19
の検出結果を入力し、それらの入力に応じて第一弁71
及び第三弁73の開閉切換信号を出力するものを備えた
ものであってもよい。
【0041】次に、靴底洗浄システム1及び靴底洗浄装
置10の使用方法並びにそれらの動作を説明する。
【0042】図1において、まず、洗浄液生成装置40
により、洗浄液11の生成が行われる。すなわち、洗浄
液生成装置40内のタンクに溜められた食塩水が電気分
解され次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする電解次亜水
である洗浄液11が生成される。生成された洗浄液11
は、配管61を通じて靴底洗浄装置10に送水され、容
器12に注入される。そして、容器12に所定量の洗浄
液11が注入されたら、水位計19の検出出力を受けて
第三弁73が閉じ、容器12への注水が停止する。
【0043】ところで、靴底洗浄装置10への洗浄液1
1の供給は、生成された洗浄液11を直接供給する場合
に限られず、貯水タンク62から行ってもよい。例え
ば、第二弁72を閉じておくことにより、洗浄液生成装
置40から流出する洗浄液11は、注水管63を通じて
貯水タンク62内に流入する。そして、貯水タンク62
から排水管64を通じて靴底洗浄装置10へ供給され
る。
【0044】このように、貯水タンク62を設けること
により、洗浄水11のつくり溜めが可能となるため、生
成した洗浄液11を有効に利用できるとともに、溜めて
おいた洗浄液11を靴底洗浄装置10に迅速に供給可能
となる。
【0045】そして、洗浄殺菌すべき靴3を履いた調理
作業者2が靴底洗浄装置10のフロート20上に乗るこ
とにより、靴底洗浄が行われる。すなわち、容器12内
の洗浄液11上に浮いているフロート20に調理作業者
2が乗ると、その荷重によりフロート20が沈降してい
く。このため、フロート20とともに調理作業者2の靴
3が洗浄液11に浸かった状態となり、靴3の靴底が洗
浄液11により洗浄殺菌される。
【0046】また、靴底洗浄時に調理作業者2に洗浄液
11が飛散することが防止される。すなわち、調理作業
者2がフロート20上に乗ると、フロート20が沈降す
るため、フロート20上に洗浄液11が流入する。この
とき、フロート20に仕切板30及びガイド23の仕切
部23bが立設されているので、フロート20上への洗
浄液11の流入は仕切板30と仕切板30との間隙31
及び仕切板30と仕切部23bとの間から行われること
となり、その流入量は制限される。従って、洗浄液11
がフロート20上に急激に流れ込むことが回避され、フ
ロート20上に流入する洗浄液11が波立つことを防止
できる。これにより、靴底洗浄時に洗浄液11が調理作
業者2へ飛散することを防止することができる。
【0047】洗浄後、調理作業者2がフロート20上か
ら降りると、フロート20が洗浄液11の液面まで浮上
する。このとき、ガイド23によりフロート20の水平
移動及び回転が制限されるため、フロート20が所定の
位置に確実に浮上する。
【0048】このフロート20の浮上により、洗浄液1
1の液面がフロート20により覆われる。これにより、
靴底洗浄を行っていない時に洗浄液11が空気に接触す
ることが防止され、空気との接触により洗浄液11の洗
浄殺菌の効果が低減することが防止される。
【0049】また、図2に示すように、蓋体36の垂下
部36bがフロート20の上面に当接するため、フロー
ト20の過剰な浮上が防止されると共に、フロート20
上への調理作業者2の乗り込み時にフロート20が大き
く傾くことが防止される。
【0050】更に、蓋体36の垂下部36bがフロート
20の上面に当接することにより、蓋体36とフロート
20により容器12の上部が覆われることとなる。この
ため、容器12に収容された洗浄液11が外気と接触す
ることが完全に防止され、外気との接触により洗浄液1
1の洗浄殺菌の効果が低減することが完全に防止され
る。
【0051】以上のように、本実施形態に係る靴底洗浄
装置10によれば、その使用時には、靴3を履いたまま
フロート20上に乗り込むだけで、フロート20が沈下
して靴底の洗浄殺菌が行える。一方、未使用時には、フ
ロート20が洗浄液11の表面を覆うため、洗浄液11
の空気との接触が防止され、空気との接触により洗浄液
11の洗浄力又は殺菌力が低下することを防止できる。
従って、空気接触により洗浄力又は殺菌力が低下する洗
浄液11により、靴底洗浄を行う場合に非常に有効であ
る。
【0052】また、本実施形態に係る靴底洗浄装置10
によれば、フロート20の縁部に仕切板30を設けるこ
とにより、靴3を履いた者がフロート20に乗り込んだ
ときにフロート20上に洗浄液11が急激に流入するこ
とを回避できる。このため、洗浄液11が跳ね上がるな
どの不具合を確実に防止できる。
【0053】また、洗浄液11を収容した容器12の上
部が垂下部36bを備えた蓋体36とフロート20によ
り覆われるため、靴底洗浄を行っていない時に洗浄液1
1が外気に接触することが完全に防止される。従って、
空気との接触により洗浄液11の洗浄殺菌力が低減する
ことを効果的に防止することができる。
【0054】また、フロート20の沈降及び浮上を案内
するガイド23を設けることにより、沈降時にフロート
20の姿勢が安定するため、フロート20上への乗り込
みが容易となる。また、洗浄後にフロート20を所望の
位置に浮上させることができる。
【0055】また、フロート20を掛止する垂下部36
bを設けることにより、フロート20の過剰な浮上を防
止できる。
【0056】一方、本実施形態に係る靴底洗浄システム
1によれば、生成された洗浄液11を直接靴底洗浄装置
10に供給して靴底の洗浄に使用することができる。こ
のため、生成後に短時間で分解又は組成変化しやすい洗
浄液11を用いて靴底洗浄を行う場合に有効である。
【0057】なお、本実施形態に係る靴底洗浄システム
1では、図1に示すように洗浄液生成装置40を備える
ものについて説明したが、本発明に係る靴底洗浄システ
ムはそのようなものに限られるものではなく、洗浄液生
成装置40の設置を省略したものであってもよい。例え
ば、洗浄液生成装置40を設置せず、他で生成された洗
浄液11を貯水タンク62に注水し、その洗浄液11を
用いて靴底洗浄を行うものであってもよい。この場合で
あっても、前述した本実施形態に係る靴底洗浄システム
1とほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0058】(第二実施形態)次に、第二実施形態に係
る靴底洗浄システム及び靴底洗浄装置について説明す
る。
【0059】第一実施形態に係る靴底洗浄システム1の
靴底洗浄装置10にはフロート20に仕切板30が立設
されているが、本実施形態に係る靴底洗浄装置10aで
はこの仕切板30をフロート20の外側へ傾倒自在とし
たものである。
【0060】図6に本実施形態に係る靴底洗浄装置10
aの仕切板30を示す。
【0061】図6に示すように、フロート20の上面の
縁部に仕切板30が配置されており、仕切板30はフロ
ート20の外側へ傾倒自在として取り付けられている。
例えば、仕切板30は、ヒンジ38を介してフロート2
0に取り付けられる。ヒンジ38は、相互に回動可能と
した一方の板片を仕切板30の背面に固定し、その他方
をフロート20の側面に固定することにより、フロート
20と仕切板30を連結している。これにより、仕切板
30は、フロート20の内側へ倒れることはないが、所
定の外力が加わることによりフロート20の外側へ倒れ
ることとなる。
【0062】また、本実施形態に係る靴底洗浄装置10
aは、仕切板30の取付構造を除き、第一実施形態に係
る靴底洗浄装置10と同様な構成を有している。また、
本実施形態に係る靴底洗浄システムは、靴底洗浄装置1
0aと、洗浄液生成装置40及び洗浄液供給装置60と
により構成される。
【0063】次に、本実施形態に係る靴底洗浄システム
及び靴底洗浄装置10aの使用方法並びにそれらの動作
を説明する。
【0064】まず、洗浄液11の生成及び洗浄液11の
靴底洗浄装置10aへの供給は、第一実施形態に係る靴
底洗浄システム1と同様にして行われる。
【0065】そして、洗浄殺菌すべき靴3を履いた調理
作業者2が靴底洗浄装置10のフロート20上に乗るこ
とにより、靴底洗浄が行われる。すなわち、容器12内
の洗浄液11上に浮いているフロート20に調理作業者
2が乗ると、その荷重によりフロート20が沈降してい
く。
【0066】このとき、図7に示すように、フロート2
0の沈降により、洗浄液11がフロート20上へ流入し
始める。このため、仕切板30は、その洗浄液11の流
入に伴って、傾倒した状態から直立した状態となり、フ
ロート20上への洗浄液11の流入量を制限する堰部材
として機能する。
【0067】そして、直立した仕切板30、30間など
からフロート20上へ洗浄液11が流入して、フロート
20上も洗浄液11で満たされる。これにより、調理作
業者2の靴3が洗浄液11に浸かった状態となり、靴3
の靴底が洗浄液11により洗浄殺菌される。
【0068】なお、フロート20上への洗浄液11の流
入時に仕切板30がその流入量を適宜制限することによ
り、調理作業者2への洗浄液11の飛散が防止されるこ
とは、第一実施形態に係る靴底洗浄システム1及び靴底
洗浄装置10と同様である。
【0069】そして、洗浄後、調理作業者2がフロート
20上から降りると、フロート20が洗浄液11の液面
まで浮上する。その際、図6に示すように、フロート2
0上の洗浄液11の水位がフロート20外の洗浄液11
の水位より高くなり、フロート20上の洗浄液11がフ
ロート20外へ仕切板30を押し倒して流出する。この
ため、フロート20外への洗浄液11の流出において仕
切板30がほとんどその障害とならず、洗浄液11の流
出が迅速に行われる。
【0070】このフロート20の浮上により、洗浄液1
1の液面がフロート20により覆われる。これにより、
靴底洗浄を行っていない時に洗浄液11が空気に接触す
ることが防止され、空気との接触により洗浄液11の洗
浄殺菌の効果が低減することが防止される。
【0071】以上のように、本実施形態に係る靴底洗浄
装置10a及び靴底洗浄システムによれば、第一実施形
態に係る靴底洗浄装置10及び靴底洗浄システム1と同
様な作用効果が得られると共に、それに加え、仕切板3
0を傾倒可能とすることにより、靴底洗浄後にフロート
20が浮上する際、仕切板30が倒れてフロート20上
の洗浄液11をフロート20外へ迅速に排出することが
できる。このため、靴底洗浄装置10a及び靴底洗浄シ
ステムを連続して使用する際に靴底洗浄が効率よく行え
る。
【0072】(第三実施形態)次に、第三実施形態に係
る靴底洗浄装置及び靴底洗浄システムについて説明す
る。
【0073】第一実施形態及び第二実施形態に係る靴底
洗浄システムにあっては洗浄液の供給手段として貯水タ
ンク62を備えたものであったが、本発明に係る靴底洗
浄システムは、そのようなものに限定されるものではな
く、貯水タンク62を備えないものであってもよい。
【0074】図8、図9に本実施形態に係る靴底洗浄装
置及び靴底洗浄システムを示す。図8に示す靴底洗浄シ
ステム1cは、洗浄液供給装置60として、配管61、
第三弁73及び第四弁74のみを具備したものである。
靴底洗浄装置10及び洗浄液生成装置40については、
第一実施形態にて説明したものと同様なものが用いられ
る。このような靴底洗浄システム1cであっても、第一
実施形態に係る靴底洗浄システム1とほぼ同様な作用効
果が得られる。すなわち、洗浄液生成装置40により生
成された洗浄液11を直接靴底洗浄装置10に供給して
靴底の洗浄に使用することができる。このため、生成後
に短時間で分解又は組成変化しやすいような洗浄液11
を用いて靴底洗浄を行う場合に有効である。
【0075】また、図9に示す靴底洗浄システム1d
は、洗浄液供給装置60として、配管61、第一弁71
のみを具備したものである。靴底洗浄装置10に洗浄液
11の供給が必要な場合は、第一弁71を手動で開くこ
とにより洗浄液11の供給が行える。靴底洗浄装置10
及び洗浄液生成装置40については、第一実施形態にて
説明したものと同様なものが用いられる。このような靴
底洗浄システム1dであっても、第一実施形態に係る靴
底洗浄システム1とほぼ同様な作用効果が得られる。
【0076】(第四実施形態)次に、第四実施形態に係
る靴底洗浄装置及び靴底洗浄システムについて説明す
る。
【0077】図10に本実施形態に係る靴底洗浄装置を
示す。図10に示すように、本実施形態に係る靴底洗浄
装置10eは、容器12及びフロート20が大型のもの
であり、フロート20上に二人の調理作業者2が同時に
乗り込めるものである。靴底洗浄システムとしては、靴
底洗浄装置10eと、第一実施形態から第三実施形態ま
でのいずれかで説明した洗浄液生成装置40及び洗浄液
供給装置60とにより構成される。
【0078】このような靴底洗浄装置10e及び靴底洗
浄システムによれば、二人の調理作業者の靴底を同時に
洗浄殺菌することができ、靴底の洗浄殺菌を効率よく行
うことができる。
【0079】なお、本実施形態に係る靴底洗浄装置10
e及び靴底洗浄システムにおいて、更に容器12及びフ
ロート20を大型化して、フロート20上に三人以上の
調理作業者2が同時に乗り込めるものであってもよい。
【0080】(第五実施形態)第一実施形態から第四実
施形態までに係る靴底洗浄装置及び靴底洗浄システムに
あっては、調理作業者2が履く靴3の靴底を洗浄殺菌す
るものについて説明したが、本発明に係る靴底洗浄装置
及び靴底洗浄システムは、そのような調理室や厨房の入
り口に設置されるものに限られるものではなく、靴の靴
底を洗浄殺菌するものであれば、その他の場所に設置さ
れるものであっても勿論よい。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る靴底洗
浄装置によれば、フロート縁部に仕切板を設けることに
より、靴を履いた者がフロートに乗り込んだときにフロ
ート上に洗浄液が急激に流入することを回避できる。こ
のため、洗浄液が跳ね上がるなどの不具合を確実に防止
できる。
【0082】また、仕切板を傾倒可能に設けることによ
り、洗浄後にフロートが浮上する際、仕切板が倒れてフ
ロート上の洗浄液がフロート外へ迅速に流出する。この
ため、フロートの浮上及びフロート外への洗浄液の排出
が迅速に行え、靴底洗浄装置を連続して使用する際に靴
底洗浄が効率よく行える。
【0083】また、本発明に係る靴底洗浄システムによ
れば、靴底洗浄装置からなる靴底洗浄手段と、洗浄液を
生成する洗浄液生成手段と、洗浄液生成手段により生成
された洗浄液を靴底洗浄装置に供給する供給手段とを備
えた構成とすることにより、生成された洗浄液を直接靴
底洗浄装置に供給して靴底の洗浄に使用することができ
る。このため、生成後に短時間で組成変化しやす洗浄液
を用いて靴底洗浄を行う場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態に係る靴底洗浄システムの説明図
である。
【図2】第一実施形態に係る靴底洗浄装置の説明図であ
る。
【図3】第一実施形態に係る靴底洗浄装置の説明図であ
る。
【図4】第一実施形態に係る靴底洗浄装置の説明図であ
る。
【図5】第一実施形態に係る靴底洗浄装置の説明図であ
る。
【図6】第二実施形態に係る靴底洗浄装置の説明図であ
る。
【図7】第二実施形態に係る靴底洗浄装置の説明図であ
る。
【図8】第三実施形態に係る靴底洗浄システムの説明図
である。
【図9】第三実施形態に係る靴底洗浄システムの説明図
である。
【図10】第四実施形態に係る靴底洗浄装置の説明図で
ある。
【図11】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1…靴底洗浄システム 3…靴 10…靴底洗浄装置 11…洗浄液 12…容器 20…フロート 30…仕切板。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に開口を有し洗浄液を収容する容器
    と、 前記容器に収容された前記洗浄液の液面上に浮かべら
    れ、被洗浄物である靴を履いた者の乗り込みにより前記
    洗浄液内に沈降するフロートと、 前記フロートの縁部に立設され、前記乗り込み時に前記
    フロート上への前記洗浄液の流入を制限する仕切板と、
    を備えた靴底洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記仕切板は、前記フロートの外側へ向
    けて傾倒可能に前記フロートに取り付けられているこ
    と、を特徴とする請求項1に記載の靴底洗浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の靴底洗浄装置か
    らなる靴底洗浄手段と、 前記洗浄液を生成する洗浄液生成手段と、 前記洗浄液生成手段により生成された洗浄液を前記靴底
    洗浄装置に供給する供給手段と、を備えた靴底洗浄シス
    テム。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の靴底洗浄装置か
    らなる靴底洗浄手段と、 前記洗浄液を収容するタンクを具備し、前記タンクに収
    容された洗浄液を前記靴底洗浄装置に供給する供給手段
    と、を備えた靴底洗浄システム。
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