JP2015192969A - 除菌水生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定期的に水道水を給水しこの水道水に原料液を補充することで除菌水を生成する方式の除菌水生成装置であって、適時なタイミングで除菌水の生成を行うことで、使用者が使用中に除菌水の利用ができなくなることを防いだ除菌水生成装置を提供すること。【解決手段】タンク330は、供給配管SWから水Wが供給される給水口331と、タンク330に貯留した水Wを吐水配管WRへ導く吐水口332と、を備える。タンク330には、満水位L1だけでなく、除菌水補充水位L3と、最低水位L4とを設定する。制御装置は、タンク330内の水位が、水位センサ340からの入力により、除菌水補充水位L3を下回った際において、吐水口332からの吐水が継続している場合には給水は実行しない。一方、除菌水補充水位L3を下回った際において、吐水口332からの吐水が停止した場合には給水を行う。【選択図】図10

Description

本発明は、次亜塩素酸を含む除菌水を生成し吐出する除菌水生成装置に関する。
キッチン等の水回りを衛生的に保つための装置として、除菌水生成装置が開発されており、その普及が始まっている。除菌水生成装置は、除菌水を生成して除菌対象物に向けて吐出することにより、除菌対象物に付着している菌を殺菌してその繁殖を抑制する装置である。
除菌水生成装置は、塩化物イオンを含む水を電気分解することによって次亜塩素酸を発生させ、当該次亜塩素酸を含んだ水を除菌水として吐出するものである。このような除菌水生成装置としては、水道水に含まれる塩化物イオンから次亜塩素酸を発生させるものがある。しかしながら、水道水に含まれる塩化物イオンの濃度は低いため、水道水をそのまま電気分解しても、得られた除菌水に含まれる次亜塩素酸の濃度は低く、その除菌性能も低い。
そこで、高濃度の塩化物イオンを含む原料液(例えば塩水)をタンクに貯留しておき、外部から供給される水道水に当該原料液を添加したものを電気分解することによって、高濃度の次亜塩素酸を発生させ吐出するような構成の除菌水生成装置も考案されている(下記特許文献1を参照)。このような構成の除菌水生成装置は、定期的に水道水を給水し、この給水した水道水に原料液を補充することを必要とするものであるが、高濃度の次亜塩素酸を安定して生成し吐出することが可能である。
特開2001−198573号公報
ところで、上記特許文献1に開示される除菌水生成装置のように、定期的に原料液を補充して除菌水を生成する方式であると、タンクの容量以上の連続吐水ができないという課題があった。特に、吐水中にタンク内の水位が所定の水位を下回ると、吐水中であっても吐水を強制的に中止し、タンクへの水道水の給水と原料液の補充を開始する仕様の装置がある。この場合、一度生成した除菌水を使用したあとは、新たに除菌水を生成するまでにタイムラグが発生し、使用者は、一定時間、除菌水を利用できなくなるという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、定期的に水道水を給水しこの水道水に原料液を補充することで除菌水を生成する方式の除菌水生成装置であって、適時なタイミングで除菌水の生成を行うことで、使用者が使用中に除菌水の利用ができなくなることを防いだ除菌水生成装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る除菌水生成装置は、次亜塩素酸を含む除菌水を生成し吐出するものであって、外部から供給された水が通る給水路と、前記給水路から給水口を通して水が供給され内部に水を貯留したタンクと、前記タンクに貯留した水を吐水口へ導く吐水路と、前記給水口から前記タンク内に供給される水に塩水を添加する塩水供給手段と、前記塩水供給手段により塩水が添加された水を前記タンク内で電気分解することにより除菌水を生成する除菌水生成手段と、前記タンク内の水位に応じて、前記給水路から前記タンクへの給水を制御する制御手段と、を備える。そして、前記タンクには、前記タンクへの給水を行う最低水位と、前記最低水位よりも高い水位を示す除菌水補充水位とが設けられ、記制御手段は、前記タンク内の水位が、前記除菌水補充水位を下回った際に、前記吐水口からの吐水が継続している場合には前記給水を行わず、前記吐水口からの吐水が停止した場合には前記給水を行うことを特徴とする。
以上のような本発明に係る除菌水生成装置では、タンクの最低水位よりも高い位置に除菌水補充水位を設け、タンク内の水位が除菌水補充水位よりも低下した時点では除菌水の生成を開始せず、除菌水の使用が終了された場合にはじめて電解槽内に除菌水の生成を開始させる。さらに、除菌水が吐水されている状態で除菌水補充水を低下した場合は、除菌水の吐水を継続し、除菌水が止水されると除菌水を補充するように構成した。これにより、除菌水吐水中に除菌水補充水位よりも低下してしまった場合でも、タンク内には吐水可能な除菌水が貯留されているため吐水を継続することができ、除菌水の吐水が終了された後で除菌水を補充することで、使用者が長時間待機しなければならないことを防止できる。
また、本発明に係る除菌水生成装置では、前記制御手段は、前記タンクに貯留した水を排出したのち、前記タンクへの給水を行うことで、除菌水を入れ替える除菌水入替機能を有することも好ましい。
このような態様では、定期的にタンクの除菌水を排出して、再度除菌水を生成することで、短期で連続して除菌水の生成を行ったような場合に除菌水が高濃度になりすぎることを防止できる。
また、本発明に係る除菌水生成装置では、前記除菌水入替機能は、前回の除菌水の入替えから、所定時間が経過し又は前記除菌水補充水位を所定回数下回った場合に実行されるものであり、前記制御手段は、前記タンク内の水位が前記最低水位になって給水がなされたことを、除菌水の入替えと判断することも好ましい。
このような態様では、このような処理によれば、除菌水入替処理を、前回の処理から所定時間又は所定回数の除菌水補充水の下回りを基準とすることで、より的確なタイミングでの除菌水入替処理が可能になる。また、この基準に、最低水位を下回ったことで入替処理を行った履歴を加味することで、より正確なタイミングでの除菌水入替処理の実行が可能になる。
また、本発明に係る除菌水生成装置では、前記制御手段は、前記タンク内の水位が前記除菌水補充水位を下回った際に前記吐水口からの吐水が停止した場合に、当該停止から所定時間経過後に前記タンクへの給水を開始することも好ましい。
このような態様では、除菌水補充水位よりも低下した位置で止水され、止水されてから一定所時間を置いて、塩水を供給する。例えば、使用者は、除菌水の使用を継続したい意思を持ちつつ、一時的に吐水を止めて、再度再開するようなことも良く考えられる。そのような場合に、吐水の停止とともに除菌水の生成処理を開始してしまうのではなく、所定時間置くことで、使用者の実情にあったタイミングでの除菌水の生成が可能になる。
また、本発明に係る除菌水生成装置では、前記制御手段は、前記タンク内の水位が前記除菌水補充水位を下回った際に、当該下回ったことを報知する報知手段を設けたことも好ましい。
このような態様では、タンク内の水位が除菌水補充水位よりも低下した場合に、明示的に報知することで、使用者は除菌水の残量が少ないことを把握できるようになる。
本発明によれば、定期的に水道水を給水しこの水道水に原料液を補充することで除菌水を生成する方式の除菌水生成装置であって、適時なタイミングで除菌水の生成を行うことで、使用者が使用中に除菌水の利用ができなくなることを防いだ除菌水生成装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る除菌水生成装置が、キッチンに設置されている状態を示す図である。 図1に示した除菌水生成装置のタンク周辺の構成を模式的に示す図である。 図1に示した除菌水生成装置のオーバーフロー配管の構成及び作用を説明するための図である。 図1に示した除菌水生成装置の気体交換手段について説明するための図である。 図1に示した除菌水生成装置のタンク周辺の作用を示す図である。 図1に示した除菌水生成装置の塩カートリッジについて説明する図である。 図6に示した塩カートリッジの作用を模式的に示す図である。 流量と濃度勾配との関係を示すグラフ図である。 図1に示した除菌水生成装置の電解槽の制例を示すグラフ図である。 図1に示した除菌水生成装置の制御の例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る除菌水生成装置のタンク周辺の構成を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態に係る除菌水生成装置のタンク周辺の構成を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
[全体構成:図1]
図1は、本発明の実施形態に係る除菌水生成装置が、システムキッチンのシンクに取り付けられた状態を示す図である。図1(a)はシステムキッチンの斜視図を、図1(b)はシステムキッチンの引出しを開放した状態を示す斜視図を、図1(c)はシステムキッチンを正面から見た状態において内部構成を模式的に表した図をそれぞれ表す。なお、シンクSKは、複数の引出(DR1、DR2)を有するキャビネットCBの上面側に形成される。
図1(a)に示すように、除菌水生成装置WDは、シンクSKのうち使用者から見て奥側の部分に立設した除菌用スパウト200を備える。除菌用スパウト200の隣には、水道水を吐出するメインスパウト100が立設している。なお、メインスパウト100は除菌水生成装置WDの構成要素ではなく、シンクSKに当初より備えられた水栓装置である。
除菌水生成装置WDは、除菌水を生成して除菌用スパウト200から吐出する装置である。除菌水とは、比較的高濃度の次亜塩素酸を含むことによって除菌性能が付与された水のことである。除菌用スパウト200から吐出された除菌水を包丁やまな板等の表面にかけると、当該表面が除菌され、菌の増殖が抑制される。除菌用スパウト200の近傍には、図示しない赤外線センサが取り付けられている。使用者の手が除菌用スパウト200に接近すると、赤外線センサがこれを検知して、除菌水の吐出を行う構成となっている。なお、除菌用スパウト200における除菌水の吐出と停止は、赤外線センサにより方式に限らず、バルブの開閉を手動で行うなど、他の方式によっても構成することができる。
除菌水生成装置WDは、図1(a)に示した除菌用スパウト200のほかに、図1(b)に示すように、除菌用スパウト200から吐出する除菌水を生成するための除菌水生成機構300を備える。除菌水生成機構300は、シンクSKの下方側、すなわちキャビネットCBの内部に収納され、引出しDR2を開放することにより現われる。除菌水生成装置WDの大部分(除菌用スパウト200以外の部分)が外部からは視認されない状態となっているため、除菌水生成装置WDがキッチンの外観を損ねてしまうことはない。
次に、除菌用スパウト200及び除菌水生成機構300を含む除菌水生成装置WDと、メインスパウト100との構成について図1(c)の模式図を用いて説明する。除菌水生成装置WDは、外部(水道管)から供給された水が通る配管である供給配管SW(給水路)を備える。供給配管SWには、上流側(図1(c)では下側)から順に止水栓400、電磁弁310、流量調整弁320、除菌水を貯留するタンク330、及びタンク330に取り付けられる水位センサ340が配置されている。なお、止水栓400は、メインスパウト100と除菌水生成装置WDとに配管を分岐する。
また、除菌水生成装置WDは、タンク330から排出される水が通る配管である吐水配管WR(吐水路)を備える。吐水配管WRには、ポンプ350が配置されている。すなわち、タンク330から排出される水は、ポンプ350により除菌用スパウト200へと送られる。このように、図1に示した除菌用スパウト200は、供給配管SW及び吐水配管WRの下流側端部に配置されている。
除菌水生成装置WDは、さらに、タンク330からシンクSKへはオーバーフロー配管OFを備える。オーバーフロー配管OFは、タンク330のオーバーフロー水が通る水路である。また、除菌水生成装置WDは図示しない制御装置を備えている。
除菌水生成装置WDの具体的な動作について説明する。除菌水生成装置WDは、除菌水をタンク330に一定量貯留し、使用者による除菌水の使用に応じてタンク330に水道水を補充し再度除菌水を生成する方式の装置である。したがって、除菌水生成装置WDでは、まず、タンク330に水道水が供給される。すなわち、タンク330内の水位が所定水位以下となった場合に、図示しない制御装置は、電磁弁310を開弁させる。供給配管SWには水道管からの水が流れ込み、タンク330へ供給配管SWの給水口より水が供給される。供給配管SWを流れる水の流量は、流量調整弁320により調整される。このため、水道管内の水圧が変動しても、タンク330へは概ね一定流量の水が供給される。タンク330内では供給される水から順次除菌水が生成される。なお、この生成の過程については後述する。
次に、タンク330に貯留された除菌水が除菌用スパウト200から吐出される動作について説明する。まず、使用者の手が除菌用スパウト200に接近に接近したことを赤外線センサにより検知すると、制御装置は、ポンプ350を駆動させ始める。ポンプ350は、上流側(タンク330側)の液体を下流側(吐水配管WR)に向かってパルス状に、すなわち間欠的に送り出すポンプである。ポンプ350が液体を間欠的に送り出す周期は、制御装置によって調整可能である。ポンプ350が駆動されると、タンク330内の除菌水は間欠的に送り出されて、吐水配管WRを通って除菌用スパウト200から吐出される。
なお、オーバーフロー配管OFは、電磁弁310の故障等により、供給配管SWからタンク330への給水が停止されず継続した場合に、タンク330内の水が所定の水位をオーバーした場合に排水される水路である。このオーバーフローの原理については後述する。
[タンク周辺の構成と作用効果:図2〜図5]
続いて、除菌水生成機構300のうち、タンク330周辺の構成と作用について、図2〜図5を用いて説明する。上述のように、タンク330は、供給配管SWから供給された水を貯留するものである。図2に示すように、タンク330は直方体形状をなし、供給配管SW、吐水配管WR及びオーバーフロー配管OF以外の部分は外気に対して気密状態に形成されている。特に、供給配管SWと吐水配管WRとは、給水時及び吐水時には、水によりシールされるため、給水及び吐水時は、オーバーフロー配管OFを除いて気密状態になる。
タンク330は、供給配管SWから水Wが供給される給水口331と、タンク330に貯留した水Wを吐水配管WRへ導く吐水口332と、を備える。
給水口331は、タンク330の天井面に形成されている。より具体的には、給水口331は、後述する塩カートリッジ360のタンク330との接続部分近傍(図中左上寄り)の直上に形成される。一方、吐水口332は、タンク330の底部であって、給水口331と略対角上(図中右下寄り)に配置される。なお、給水口331と、吐水口332とは、いずれも図2(b)に示すように、タンク330は、平面視で中心に沿って形成されている。これは、給水口331は主として塩カートリッジ360の配置に合わせて設けられるからである。一方、吐水口332は、底面よりに設けているのであれば、平面上はいずれの箇所に設けても構わない。
タンク330は、さらに、タンク330においてオーバーフローした水を、オーバーフロー配管OFを介して排水口Dへ向かって排水するためのオーバーフロー口333を備える。このオーバーフロー口333は、給水口331より所定距離離れた下方に形成されている。
ここで、図3(a)に示すように、タンク330の満水位は、オーバーフロー口333の水平位置より下方に設定されている。この満水位L1は、図1(c)で示した水位センサ340により検知され、水位センサ340が満水位L1に達したことを制御装置に通知することで、制御装置が電磁弁310を閉としてタンク330に対する給水が停止される。
一方、図3(b)に示すように、オーバーフロー口333は、満水位L1の上方であって、給水口331より下方に形成されていることから、タンク330に貯留される水の最大の水位は、オーバーフロー口333の水平位置L2となる。
ここで、上述のように、タンク330は、給水時及び吐水時においてオーバーフロー口333を除いて密閉され、大気開放されていないため、オーバーフロー口333が水で満たされることにより、タンク330内における空気は外部との移動ができなくなる。そのため、オーバーフロー口333が水で満たされた状態で、さらに給水口331から水が供給されると、タンク330内の水は、空間Aに気体を残留させたまま、オーバーフロー配管OF内に導かれ、上方に形成された排水口Dから排水されることになる。
このように、オーバーフロー口333が、給水口331より所定距離離れて下方に形成されることによって空間Aが形成される。この空間Aは、仮に電磁弁310(図1参照)の故障等により、供給配管SWからの給水が連続した場合であっても、常に気体を残留させた空間になる。このため、タンク330内に貯留した水の水面Fを、給水口331から所定距離離すことができるので、塩水又は除菌水を供給配管SWへ逆流させない縁切り空間を形成することができる。
一方、上述の通り、オーバーフロー口333よりタンク330の上部は気密状態になっている。したがって、図4(a)にイメージを示す通り、オーバーフロー口333より上方の空間には、除菌水EWから揮発したガスGが溜まり易い。しかしながら、図4(b)に示すように、給水時には、供給配管SWを通して給水口331から水Wが流入することで、上方のガスGは攪拌される。このように、給水口331からの水Wの吐水によりガスGに流れが発生し、上方のガスGが下方に循環することで、上方に滞留したガスGは、オーバーフロー口333を通って排水口Dから適宜排出される。このように、給水時には、供給配管SWからの吐水が、タンク330内のガスを攪拌する役割(気体交換手段)を担う。
このように電解槽370をタンク330内に設けた場合、タンク330内には電解によって生成された除菌水EWから水素ガスや塩素ガスなど(ガスG)が発生する。特に、水素などの比重が軽い気体はタンク330内のオーバーフロー口333口より上方側に溜まることとなる。この点、本実施形態では、タンク330内の気体とタンク330外の気体とを交換することができるので、タンク330内において水素ガスや塩素ガスなどの残留ガスが濃縮されることを防止することができる。
タンク330には、給水口331から供給される水が接触することにより水に塩水を添加する塩カートリッジ360(塩水供給手段)が取付けられる。塩カートリッジ360の具体的な形状や内部構造については後述するが、塩カートリッジ360は、タンク330の壁面に対して、着脱自在に取り付けられる。塩カートリッジ360のタンク330における上下方向の取付け位置は、オーバーフロー口333の水平位置L2より上方、すなわち縁切り空間に配置することとしている。これは、塩カートリッジ360を、塩水を生成する必要があるときにだけ塩水供給手段を機能させることができるようにするためである。すなわち、塩カートリッジ360に水が接触することによって漏出する塩水の瞬間流量は、極わずかではあるものの、これが長期間にわたって継続的に行われると、その総量は無視できないものになる。本実施形態では、塩水の供給にポンプを利用したり、塩水の漏出を機械的に遮蔽したりせずに、縁切り空間に配置することで実現したものである。このような構成により、塩水の適時の供給により無駄な漏出を防止することで、結果として塩水供給手段を小型化した場合でも、交換頻度を低くすることができる。
また、塩カートリッジ360には、取り付けにあたって回転方向において常に一定の向きに位置決めされるように、図示しない位置決め機構が設けられている。したがって、塩カートリッジ360を交換した場合であっても、塩カートリッジ360をタンク330に対して正確な位置に位置決めできる。これにより、塩カートリッジ360上を流れる水の流れ方を安定化させることができ、タンク内に貯留される水の塩水濃度を狙い通りにできる。
塩カートリッジ360は、内部に固体塩と飽和食塩水とを備えている。図2(b)に破線で示す給水口331の直下に、水Wが着水し、着水した水Wが、塩カートリッジ360の表面に沿って図中右方向に流れ進み、塩カートリッジ360の内部と外部とを連通させる孔361(塩添加部)において、水と飽和塩水SSSとが合流し(塩水SSSについては図7参照。)、水に塩水が添加される(以下、この水を希釈水DWとも呼ぶ。)。このとき、着水した水Wは、塩カートリッジ360上に形成されたガイド362により、孔361側に導かれつつ、余剰の水Wは、ガイド362aと362bとの間のバイパス363から排出されるようになっている。
タンク330には、また、塩カートリッジ360において塩水が添加された水を電気分解することにより除菌水を生成する電解槽370(除菌水生成手段)が設けられている電解槽370は、タンク330の底面部分に配置されている。
電解槽370の内部には、一対の電極(図示せず)が配置されている。電解槽370では、制御装置の制御により、一対の電極の間に電圧を印加し、タンク330に貯留した水(希釈水)の電気分解を開始する。このとき、正極側の電極では下記の式(1)の反応が起き、負極側の電極では式(2)の反応が起きる。式(1)及び式(2)に示したように、正極からは酸素が発生し、負極からは水素が発生する。
正極:2HO→4H+O+4e (1)
負極:4HO+4e→2H+4OH (2)
ここで、電解槽370の内部に配置された電極には、触媒として、白金・イリジウム(Pt・IrO)が塗布されている。このため、正極側の電極では下記の式(3)の反応が起き、水に含まれる塩化物イオン(Cl)から塩素が発生する。
正極:2Cl→Cl+2e (3)
塩素が発生すると、電解槽370の内部では更に下記の式(4)、式(5)の反応が起きて、次亜塩素酸(HClO)及び次亜塩素酸イオン(ClO)が発生する。これらは殺菌力を有するものである。
Cl+HO→HClO+H+Cl(4)
HClO→ClO+H (5)
以上のように、電解槽370の内部では、塩化物イオンを含む水である希釈水を電気分解することによって、殺菌力を有する水、すなわち除菌水が生成される。電解槽370及び内部の電極は、本発明の除菌水生成手段に相当する。
なお、タンク330には、上述したような殺菌力を有する除菌水EWを貯留している。タンク330は、タンク330内を気体が滞留するように覆っており、特にオーバーフロー配管OFを除いて気密状態になっている。このように密閉構造のタンクでは、タンクの内部が高湿度状態となり、縁切り空間に空気層が存在すると菌が繁殖しやすい。この点、タンク330内に除菌水EWを貯留させているので、この貯留した除菌水EWから揮発した次亜塩素酸の気体によって縁切り空間内が除菌され、菌の繁殖を防止することができるものである。
続いて、図5を参照して、タンク330において初期状態から除菌水が生成され、吐水されるまでの動きについて説明する。図5(a)は初期状態を示し、同図(b)塩水生成状態を示す。また、同図(c)は除菌水生成状態を示し、同図(d)は吐水状態を示す。なお、オーバーフロー配管OFは、タンク330における通常の動作においては用いられないため、ここでは説明及び図示を省略する。
より具体的には、図5(a)に示すように、初期状態では、タンク330は空の状態であり、この状態では、電解槽370も機能していない。
図5(b)では、タンク330に給水口331から水Wが供給される。供給された水Wは、給水口331の直下の塩カートリッジ360上に着水し、塩カートリッジ360上を斜面に沿って流れ落ちる。このとき、水Wの一部は、バイパス363から流れ出てタンク330の底面に向かって滴下する。一方、残った水Wは、孔361上を通過して、塩水が添加され、希釈水DWとなってタンク330の底面に向かって滴下する。これにより、タンク330には、一定量の塩水を添加された希釈水DWが貯留される。なお、給水口331からの給水は、図1で示した水位センサ340によりタンク内の水が所定の水位に達したことを判断してこれが制御装置に入力され、制御装置が電磁弁310を制御して水路を遮断することで、停止される。
続いて、図5(c)に示すように、制御装置が電解槽370を機能させることにより、タンク330に貯留された希釈水DWを電気分解して除菌水EWが生成される。
このように除菌水EWが生成され、タンク330に所定量貯留した状態で、図1で説明したように、使用者の手が除菌用スパウト200に接近に接近したことを赤外線センサにより検知すると、制御装置は、ポンプ350を駆動させる。ポンプ350が駆動されると、図5(d)に示すように、タンク330内の除菌水EWは間欠的に送り出されて、吐水配管WRを通って除菌用スパウト200から吐出される。
[塩カートリッジの構成と作用:図6〜図8]
次に、塩カートリッジ360の詳細な構成と作用について、図6〜図8を参照して説明する。図6(a)は、塩カートリッジ360の全体構成を示す斜視図であり、図6(b)は、塩カートリッジ360上を流れる水の進路を模式的に表した図である。
塩カートリッジ360は、塩カートリッジ360をタンク330本体又はキャビネットCBに対して固定する取付け部360Aと、固体塩SSを収納し(図7参照)、タンク330に対して位置決め手段として機能する位置決め部360Bと、飽和塩水SSSを収納し(図7参照)、取付け時にタンク330内部に突出してタンク330内部に露出するとともに、水の流路が形成されて、水に食塩を添加する塩添加部をなす機能部360Cとから形成される。このうち、取付け部360Aと位置決め部360Bとは、タンク330に対して固定することができる形状であれば特に図示されるものに限定されず、適宜設計変更可能な部分である。
一方、機能部360Cは、すでに説明したように、内部と外部とを連通させる孔361(塩添加部)と、着水した水を孔361方向にガイドするガイド362(362a,362b)と、ガイド362の中間部分で余剰の水を排出するバイパス363と、を備える。機能部360Cは、着水位置Sに着水した水Wを孔361に向けて導くことができるように、平面状に形成され、取付け部360Aと位置決め部360Bとが形成された根元側から、孔361側に向けて傾斜面をなす。
孔361は、機能部360Cの先端部寄りに設けられ、孔361上を水が通過することによって、水流の一部が直接塩カートリッジ360内部に入り込む構造になっている。このため、塩カートリッジ360内部の塩水が漏出することで、水Wと飽和食塩水SSとが合流する。
孔361は、給水口331から供給される水が塩カートリッジ360に着水する着水位置Sとは異なる位置に設けられている。このように、孔361を着水位置Sから離すことで、乱れの小さい水を孔361に流すことができ、乱流による濃度ばらつきを防止できる。
また、孔361は、塩カートリッジ360上を流れる水が塩カートリッジ360から離れる位置とは異なる位置に設けられている。すなわち、孔361は、塩カートリッジ360の機能部360Cにおいて先端部分から少し距離を離れて(図中左側に寄って)設けられている。これは、塩カートリッジ360から離れる間際の水は、表面張力により塩カートリッジ360に留まる。仮に、孔361を、水が塩カートリッジ360から離れる位置に設けると、孔361周辺に水が滞留して塩水濃度が高くなることとなってしまうからである。
さらに、孔361は、塩カートリッジ360の機能部360Cの最上部より下方に設けられている。塩カートリッジ360は、図7に示すように、内部に飽和塩水を貯留しているが、孔361から水が流入した場合、この水は飽和塩水に比べて比重が小さいため、塩カートリッジ360内の上方部分に溜まる。このため、孔361を塩カートリッジ360の最上部には設けないことで、塩カートリッジ360の孔361近傍を常に飽和塩水で満たしておくことができる。
また、孔361は、図6又は図7に示すように、重力方向に対して上向きに開口して形成されている。これは、塩カートリッジ360内の塩水が、振動などによって漏出することを抑制するものである。
一方、ガイド362は、着水位置Sから孔361に向けて、水Wの流路を両側から規制するものであって、機能部360Cの平面上にリブ状になって形成されている。バイパス363は、ガイド362aと362bとの間に形成される部分であり、形状的にはガイド362aと362bとを分断する部分である。バイパス363は、塩カートリッジ360に着水した水の一部が、孔361を通らないようにバイパスさせることで、孔361を流れる水が滞留し塩水濃度が高くなり過ぎることを防ぐことができるものである。なお、孔361を、小さくし過ぎると毛細管現象によって内部の塩水が漏出してしまう恐れがある。そのため、孔361は、ある程度大きくする必要がある。
ここで、図7(a)及び(c)は、孔361を水Wが通過することにより、内部の飽和塩水SSSと水Wとの間で濃度拡散が生じる様子を示すものである。また、図7(b)及び(d)は、孔361を水Wが通過する際にその一部が、塩カートリッジ360へ入り込み、それに伴う飽和塩水SSSの漏出が生じることを示すものである。図7(a)及び(b)は、機能部360C上を流れる水Wの流速が低い状態を表し、図7(c)及び(d)は、機能部360C上を流れる水Wの流速が高い状態を表している。
ここで、図8は、縦軸に塩水濃度とし、横軸に給水流量(L/min)とし、給水流量に応じた濃度勾配拡散によると、徐放塩水濃度の関係をまとめたグラフ(X)である。これによれば、濃度勾配拡散による濃度(X)は、流量(L/min)が増えれば増えるほど、タンク330に貯まる水量は一定に制御されているため、吐水時間は短くなり、この結果、タンク330に貯まる水の塩分濃度は低下する。本実施形態では、図1に示したように、タンク330に流入する流量を流量調整弁320によって調整しているが、必ずしも供給流量が一定となるほどの精度が保てない場合がある。したがって、ある程度の流量の変化によっても、水に添加される塩水濃度が一定に保たれるようにする必要がある。
そこで、本実施形態では、図7に示すように、塩カートリッジ360の塩添加部をなす孔361は、水Wの一部が、孔361に直接入り込む構造としているため、機能部360C上を流れる水Wの流速が高くなると、孔361から供給される飽和塩水SSSの流量が大きくなり、機能部360C上を流れる水Wの流速が低くなると孔361から供給される飽和塩水SSSの流量が小さくなるよう構成されている(図8のグラフY)。
すなわち、図7(a)及び(b)に示すように、水Wの流速が低ければ、孔361と水との接触時間が長くなることによる濃度勾配拡散の効果が大きいため、孔361から塩カートリッジ360へ流入する量を少なくし、孔361から供給される塩水の流量を少なくなるようにした。一方、図7(c)及び(d)に示すように、水Wの流速が高ければ、孔361と水Wとの接触時間が短くなることにより濃度勾配拡散の効果が小さくなるため、孔361から塩カートリッジ360へ流入する量を多くし、孔361から供給される塩水の流量を多くなるようにした。
これにより、孔361(塩水添加部)を流れる水の流速に依存することなく塩水の濃度を均一化することができ、塩カートリッジ360における塩水供給量の微量化とともに塩水供給量の安定化を実現することができる。
[制御装置における制御パターン]
以下、上述した除菌水生成装置WDの構成を前提として制御装置によって実現される制御パターンについて図9及び図10を用いて説明する。
[リフレッシュモード:パターン1]
上述のように、本実施形態の除菌水生成装置WDでは、タンク330に貯留した希釈水又は除菌水の水面上には空気の層による空間が存在している。すなわち、タンク330上部には、給水口331とタンク330に貯留する水との間に気体を残留させて、タンク330に貯留した水を供給配管SW側へ逆流させない縁切り空間を設けている。また、タンク330は、オーバーフロー配管OFを除いて、給水時又は吐水時には気密状態になる。そのため、タンク330では、内部は高湿度状態となっており、このような高湿度状態で縁切り空間のような空気層が存在すると、菌が繁殖しやすい環境になる。
そこで、本実施形態では、制御装置が、電解槽370を制御して、所定時間ごとにタンク330の内に貯留した水を再度電気分解して除菌水を生成するようにする。すなわち、図9(c)に、横軸に時間(t)、縦軸に次亜塩素酸濃度を示すように、一般的に、除菌水を溜めておくことで、除菌水と空気が接触し除菌水における次亜塩素酸濃度Pは、時間の経過とともに減衰する。そこで、図9(b)に示すように、所定時間経過ごとに、制御装置が電解槽370を起動して、定期的に電気分解を実行することにより、図9(a)に示すように、次亜塩素酸濃度P´の低下を防ぐことが可能になる。これにより、タンク330において、貯留した除菌水上において次亜塩素酸を揮発させることができるので、縁切り空間における菌の繁殖を防止することができる。
[リフレッシュモード:パターン2]
また、制御装置は、上述のような所定時間ごとの電解槽370の制御に加え、タンクへ330への給水と、タンク330内に貯留した水の排出を制御することで縁切り空間における菌の繁殖を防止することができる。すなわち、制御装置は、所定時間ごとにタンク330内に貯留した水を排出するとともに、タンク330への給水を行う。具体的には、図1でポンプ350を駆動して除菌水を排出するとともに、電磁弁310を制御してタンク330に給水を行う。このようにして、タンク330内の除菌水を入れ替えつつ、電解槽370を制御して、タンク330の内に貯留した水を再度電気分解して除菌水を生成するようにする。
タンク330内において、除菌水の濃度を測定することはできず、次亜塩素酸等の濃度が減衰した除菌水の正確な濃度がわからない状態で再度電気分解すると、除菌水の次亜塩素酸等の濃度が高まり過ぎてしまう可能性がある。そこで、この制御パターンによれば、次亜塩素酸等の濃度のわからない除菌水を排出し、改めて除菌水を生成することで、除菌水を所望の次亜塩素酸等の濃度にすることができ、縁切り空間の除菌と除菌水を所望の次亜塩素酸等の濃度によって吐水することができる。
[除菌水入替処理−最低水位と補充水位]
上述のように、本実施形態の除菌水生成装置WDでは、予めタンク330に除菌水を貯留し、貯留した除菌水を吐水するものである。したがって、タンク330の容量以上の連続吐水ができず、一度生成した除菌水を使用したあとは、新たに除菌水を生成するまでにタイムラグが発生し、使用者は、一定時間、除菌水を利用できなくなる場合がある。
そこで、本実施形態では、制御装置において、除菌水の入れ替えるタイミングを工夫した除菌水入替処理を次のように行っている。すなわち、図1で示した水位センサ340に対して、図10にイメージを示すように、満水位L1だけでなく、除菌水補充水位L3と、最低水位L4とを設定する。
ここで、最低水位L4とは、直ちに除菌水EWの補充を行う水位であり、除菌水補充水位L3とは、最低水位L4よりも高い水位であり、この水位を下回っても、少しの間、除菌水EWの吐水を継続することが可能な水位である。
このような除菌水補充水位L3と最低水位L4とを用いて、制御装置は、次のようにして制御を行う。すなわち、タンク330内の水位が、水位センサ340からの入力により、除菌水補充水位L3を下回った際において、吐水口332からの吐水が継続している場合には給水は実行しない。一方、除菌水補充水位L3を下回った際において、吐水口332からの吐水が停止した場合には給水を行う。
このような制御装置の制御によれば、タンク330の最低水位L4よりも高い位置に除菌水補充水位L3を設け、タンク330内の水位が除菌水補充水位L3よりも低下した時点では除菌水EWの生成を開始せず、除菌水の使用が終了された場合にはじめて電解槽370内に除菌水EWの生成を開始させる。さらに、除菌水EWが吐水されている状態で除菌水補充水位L3を低下した場合は、除菌水EWの吐水を継続し、除菌水EWが止水されると除菌水EWを補充するように構成した。これにより、除菌水吐水中に除菌水補充水位よりも低下してしまった場合でも、タンク330内には吐水可能な除菌水が貯留されているため吐水を継続することができ、除菌水の吐水が終了された後で除菌水を補充することで、使用者が長時間待機しなければならないことを防止できる。
また、上記のような制御装置の制御に加えて、タンク330に貯留した水を、一度排出したあとで、タンク330への給水を行うことで、除菌水を入れ替える制御も可能である。これによれば、定期的にタンクの除菌水を排出して、再度除菌水を生成することで、短期で連続して除菌水の生成を行ったような場合に除菌水が高濃度になりすぎることを防止できる。
また、制御装置における除菌水入替処理として、前回の除菌水の入替えから、所定時間が経過し又は除菌水補充水位を所定回数下回った場合に実行するものとする。これに加えて、制御装置は、タンク330内の水位が最低水位L4になって給水がなされたことを、除菌水の入替えと判断する。このような処理によれば、制御装置が、除菌水入替処理を、前回の処理から所定時間又は所定回数の除菌水補充水の下回りを基準とすることで、より的確なタイミングでの除菌水入替処理が可能になる。また、この基準に、最低水位を下回ったことで入替処理を行った履歴を加味することで、より正確なタイミングでの除菌水入替処理の実行が可能になる。
さらに、制御装置における除菌水入替処理として、タンク330内の水位が、除菌水補充水位L3を下回った際に、吐水口332からの吐水が停止した場合は、給水を開始し除菌水の生成処理を行っている。この処理では、除菌水の吐水が停止した場合でも、所定期間は、給水を開始しないように処理することもできる。
このような処理では、除菌水補充水位よりも低下した位置で止水され、止水されてから一定所時間を置いて、塩水を供給する。例えば、使用者は、除菌水の使用を継続したい意思を持ちつつ、一時的に吐水を止めて、再度再開するようなことも良く考えられる。そのような場合に、吐水の停止とともに除菌水の生成処理を開始してしまうのではなく、所定時間置くことで、使用者の実情にあったタイミングでの除菌水の生成が可能になる。
また、制御装置における制御として、タンク330内の水位が除菌水補充水位L3を下回った際に、この下回ったことを除菌用スパウトの一部に、除菌水が残りわずかであることを伝えるような報知手段を設けても良い。これによれば、タンク330内の水位が除菌水補充水位L3よりも低下した場合に、明示的に報知することで、使用者は除菌水の残量が少ないことを把握できるようになる。
[他の実施形態]
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、例えば、次の態様も包含するものである。上記実施形態において、図2を用いて、タンク330は給水時及び吐水時において、オーバーフロー配管OF以外の部分は外気に対して気密状態に形成されているとし、供給配管SWの給水していない状態については言及していない。この点、本発明では、図11に示すように、供給配管SWの電磁弁310下流側に、気体交換手段として通気弁通気弁380を設けて構成することもできる。すなわち、図11(a)は、給水時に通気弁380は、電磁弁310側からの水を流すことで、供給配管SWが気密状態になっていることを示し、図11(b)は、非給水時に、通気弁380が大気開放することで、タンク330内のガスGが供給配管SWを通過して排出されることを示している。
このように通気弁380は、オーバーフロー口333より上方の供給配管SW上に設けられ、給水時には大気開放されず、非給水時には大気開放するものとなる。すなわち、本実施形態では、縁切り空間の確保から、オーバーフロー口333を給水口331より下方に設けており、給水時でない場合であっても、タンク330の上部は気密状態になっているため、オーバーフロー口333より上方は、ガスGが溜まり易い。本態様の通気弁380では、オーバーフロー口333より上方において、給水時にはタンク内を気密状態に保つことで縁切り空間を確保しつつ、非給水時にはタンク330を大気連通させることで、電解槽370による電解によって発生する水素ガスや塩素ガスなどのガスGがタンク330内に残留することを防ぐことができる。
このように、本発明では、通気弁などによって、タンク内の気体とタンク外の気体とを交換する気体交換手段を設けることで、タンク内において水素ガスや塩素ガスなどの残留ガスが濃縮されることを防止することができる。
また、上記実施形態においては、タンク330内に除菌水を貯留させているので、この貯留した除菌水EWから揮発した次亜塩素酸の気体によって縁切り空間内が除菌され、菌の繁殖を防止することができることを示した。本発明では、縁切り空間の除菌として、さらに以下の構成を採用することも可能である。すなわち、図12に示すように、ポンプ350から圧送される除菌水EWの一部を循環させ、タンク330の上部の噴出口334から除菌水EWを噴出させる循環配管WCを設ける。この噴出口334からは、除菌水EWを噴霧することが好ましい。このように、除菌水から揮発する次亜塩素酸によって縁切り空間を除菌することに加え、除菌水EWを噴霧などによりタンク330に再循環させて放出する。これにより、除菌水が縁切り空間の壁面に直接接触させることで、より除菌力を高めることができる。
なお、上記実施形態においては、塩カートリッジ360と電解槽370とをタンク330内に配置しているが、本発明では、これらが必ずしもタンク330内に配置する必要はない。すなわち、発明の効果を奏する限りにおいて、外部から塩水を供給しても良いし、電解槽370においても、タンク330内の除菌を必要としない限りは、タンク330から下流側の吐水配管WRのいずれかの箇所に設けて実現することも可能である。
そのほか、本発明は、上記実施形態で開示した具体例に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限りは包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100:メインスパウト
200:除菌用スパウト
300:除菌水生成機構
310:電磁弁
320:流量調整弁
330:タンク
331:給水口
332:吐水口
332:吐水口
333:オーバーフロー口
334:噴出口
340:水位センサ
350:ポンプ
360:塩カートリッジ
360A:取付け部
360B:固定部
360C:機能部
361:孔
362,362a,362b:ガイド
363:バイパス
370:電解槽
380:通気弁
400:止水栓
CB:キャビネット
D:排水口
DW:希釈水
EW:除菌水
G:ガス
OF:オーバーフロー配管
S:着水位置
SK:シンク
SS:固体塩
SSS:飽和塩水
SW:供給配管
W:水
WC:循環配管
WD:除菌水生成装置
WR:吐水配管

Claims (5)

  1. 次亜塩素酸を含む除菌水を生成し吐出する除菌水生成装置であって、
    外部から供給された水が通る給水路と、
    前記給水路から給水口を通して水が供給され内部に水を貯留したタンクと、
    前記タンクに貯留した水を吐水口へ導く吐水路と、
    前記給水口から前記タンク内に供給される水に塩水を添加する塩水供給手段と、
    前記塩水供給手段により塩水が添加された水を前記タンク内で電気分解することにより除菌水を生成する除菌水生成手段と、
    前記タンク内の水位に応じて、前記給水路から前記タンクへの給水を制御する制御手段と、を備え、
    前記タンクには、前記タンクへの給水を行う最低水位と、前記最低水位よりも高い水位を示す除菌水補充水位とが設けられ、
    前記制御手段は、前記タンク内の水位が、前記除菌水補充水位を下回った際に、前記吐水口からの吐水が継続している場合には前記給水を行わず、前記吐水口からの吐水が停止した場合には前記給水を行うことを特徴とする除菌水生成装置。
  2. 前記制御手段は、前記タンクに貯留した水を排出したのち、前記タンクへの給水を行うことで、除菌水を入れ替える除菌水入替機能を有することを特徴とする請求項1記載の除菌水生成装置。
  3. 前記除菌水入替機能は、前回の除菌水の入替えから、所定時間が経過し又は前記除菌水補充水位を所定回数下回った場合に実行されるものであり、
    前記制御手段は、前記タンク内の水位が前記最低水位になって給水がなされたことを、除菌水の入替えと判断することを特徴とする請求項2記載の除菌水生成装置。
  4. 前記制御手段は、前記タンク内の水位が前記除菌水補充水位を下回った際に前記吐水口からの吐水が停止した場合に、当該停止から所定時間経過後に前記タンクへの給水を開始することを特徴とする請求項1記載の除菌水生成装置。
  5. 前記制御手段は、前記タンク内の水位が前記除菌水補充水位を下回った際に、当該下回ったことを報知する報知手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の除菌水生成装置。
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