JP2000316520A - 耐熱性マヨネーズ - Google Patents

耐熱性マヨネーズ

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JP2000316520A
JP2000316520A JP11126085A JP12608599A JP2000316520A JP 2000316520 A JP2000316520 A JP 2000316520A JP 11126085 A JP11126085 A JP 11126085A JP 12608599 A JP12608599 A JP 12608599A JP 2000316520 A JP2000316520 A JP 2000316520A
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JP
Japan
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yolk
mayonnaise
phospholipase
heat
treated
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JP11126085A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Hayashi
邦彦 林
Masahiko Ogura
雅彦 小倉
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Kewpie Corp
Original Assignee
QP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱処理してもセットしにくく、またムレ
臭の発生しない耐熱性マヨネーズを提供することを目的
とする。また、副次的には具材との混同状態がよく、か
つテクスチャーの優れたレトルト食品やレンジ食品を製
造できる耐熱性マヨネーズを提供する。 【解決手段】 ホスフォリパーゼ処理卵黄と糊化澱粉を
含み、全卵もしくは卵白を含まないことを特徴とする耐
熱性マヨネーズ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性マヨネーズ
に関する。
【0002】
【従来の技術】マヨネーズは乳化材として卵黄又は全卵
を用いるため、加熱処理すると卵黄又は全卵の蛋白質が
熱変性をして乳化性を失い、その油分が分離してしま
う。そこで、従来より耐熱性マヨネーズを提供せんとし
て、特公昭53−44426号公報にあるように乳化材
として卵黄又は全卵の代わりにホスフォリパーゼ処理卵
黄を用いたマヨネーズが提案されている。しかし、乳化
材としてホスフォリパーゼ処理卵黄のみを用いただけで
はマヨネーズ風味が付与されないため、最近では、乳化
材としてホスフォリパーゼ処理卵黄を用いると同時に、
乳化補助材として全卵もしくは卵白及び糊化澱粉を用い
た耐熱性マヨネーズが市販されている。
【0003】しかしながら、上記提案のマヨネーズ及び
市販のマヨネーズは共に加熱処理しても油分は分離しな
いものの、加熱によりセット(流動性を失う)してクリ
ーミィさがなくなるばかりでなく、ムレ臭が発生すると
いう問題があった。また、このマヨネーズは具材と和え
て加熱処理するとセットして具材からはがれてしまうの
で、レトルト食品や電子レンジ用食品の味付けに使用す
ることができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
加熱処理してもセットしにくく、またムレ臭の発生しな
い耐熱性マヨネーズを提供することを目的とする。ま
た、副次的には、具材との混同状態がよく、かつテクス
チャーの優れたレトルト食品やレンジ食品を製造できる
耐熱性マヨネーズを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、(1)
ホスフォリパーゼ処理卵黄と糊化澱粉を含み、全卵もし
くは卵白を含まないことを特徴とする耐熱性マヨネー
ズ、(2)製品に対して2〜8%のホスフォリパーゼ処
理卵黄と10〜40%の糊化澱粉を含んでいる請求項1
記載の耐熱性マヨネーズ、によって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を説明する。なお、本
発明において「%」はすべて「重量%」をいう。本発明
において「マヨネーズ」とは、乳化材として卵黄及びこ
れを酵素処理したものの他、糊化澱粉やガム質等を併用
したいわゆるマヨネーズタイプと称される水中油型の乳
化食品をいう。本発明のマヨネーズには、後に詳述のよ
うに、全卵もしくは卵白のように卵白蛋白質が含まれた
原料を用いた乳化食品は含まれない。
【0007】また、本発明における「ホスフォリパーゼ
処理卵黄」とはリン脂質分解酵素であるホスフォリパー
ゼA2を作用させて卵黄蛋白質と結合しているリン脂質
をリゾ化した卵黄をいう。ホスフォリパーゼA2はリン
脂質分子のグリセロール部と脂肪酸基との2位の結合部
分を分解し、それによってこの脂肪酸基をはずしOH基
にする酵素である。その分解程度はホスフォリパーゼ処
理前に存在する卵黄のリン脂質が酵素処理により生成す
るリゾリン脂質へ置換するその置換率(%)で知ること
が出来、本発明においては置換率50%以上のものを用
いることが望ましい。本発明においてホスフォリパーゼ
処理卵黄の使用料を表す「%」は、卵黄についてホスフ
ォリパーゼ処理が終了したときの液状(乾燥させていな
い)ものを基準とした値をいう。
【0008】ホスフォリパーゼ処理卵黄の使用量は、最
終製品に対して2〜8%が望ましい。2%より少ない
と、後述の試験例に示すように、得られるマヨネーズは
耐熱性がなくなって加熱すると油分が分離する傾向にあ
り、また8%より多くなると、得られるマヨネーズは、
加熱するとセットしやすくなると同時に、ムレ臭が発生
し不味になりやすく本発明の目的が達成されにくい傾向
にあるからである。
【0009】また、本発明にける「糊化澱粉」とは、生
澱粉に清水を加えて加熱糊化したものの他、冷水可溶化
澱粉等の化工澱粉に清水を加えて混合糊状にしたものを
いう。本発明で乳化材としてホスフォリパーゼ処理卵黄
と糊化澱粉を併用するのは、この併用によりマヨネーズ
を加熱処理しても耐セット性が生まれ、ムレ臭の発生が
防止されるという作用がはじめて発揮されるからであ
る。
【0010】本発明において糊化澱粉の使用量を表す
「%」は、澱粉1重量部に対して清水11重量部を加え
て糊化したものを基準とした値をいう。糊化澱粉の使用
量は、最終製品に対して10〜40%が望ましい。10
%より少ないとマヨネーズに耐熱セット性とムレ臭発生
防止機能をつけにくくなり、また40%より多いとマヨ
ネーズに澱粉の風味が付きすぎ不味となる傾向にあるか
らである。
【0011】本発明の耐熱性マヨネーズの製法に当たっ
ては、全卵もしくは卵白を原料として使用しない。した
がって、本発明の耐熱性マヨネーズには全卵もしくは卵
白が含まれないことになる。全卵もしくは卵白を含ませ
たマヨネーズは、後の試験例にも示すように、レトルト
処理するとセットし、またムレ臭を発生するので本発明
の目的を達成できないからである。尚、本発明の耐熱性
マヨネーズの原料であるホスフォリパーゼ処理卵黄には
若干の卵白が含まれるのが通例である。なぜなら、商業
的に割卵して得られる卵黄には若干の卵白が混入してお
り、その卵黄を酵素処理しても混入した卵白は残存して
いるからである。卵白の混入量が多いホスフォリパーゼ
処理卵黄を使用すると混入卵白の影響により本発明の目
的が達成できない恐れがあるので、本発明においては固
形分が41%以上の卵黄をホスフォリオパーゼ処理した
ものを使用することが望ましい。
【0012】本発明においては、ホスフォリパーゼ処理
卵黄の他に、卵黄を併用してもよい。ただし、卵黄を併
用するときは、その使用量を最終製品に対して2%以下
となるようにするのが望ましい。このようにしないと卵
黄の影響により本発明の目的が達成できない恐れがある
からである。
【0013】本発明の耐熱性マヨネーズは、ホスフォリ
パーゼ処理卵黄と糊化澱粉を用い、全卵、卵白を用いな
いようにしさえすれば、その他の原料はマヨネーズやサ
ラダドレッシングと同じものを用い、マヨネーズやサラ
ダドレッシングの一般的な製法により製造すればよい。
【0014】
【実施例】実施例1 次の原料を用意した。 糊化澱粉 17% (ワキシコーンスターチ1部に清水11部を加え、糊化
したもの) 酸度5%食酢 12% グルタミン酸ソーダ 0.5% ホスフォリパーゼ処理卵黄 4% (置換率80%) サラダ油 60% 清水 残余 _________________ 計 100% まず、糊化澱粉、食酢、グルタミン酸ソーダ、ホスフォ
リパーゼ処理卵黄及び清水を十分に混合する。次いで、
上記混合物にサラダ油を撹拌しながら注加して粗乳化す
る。最後に上記粗乳化物をコロイドミルで均質化し、耐
熱性マヨネーズを得た。
【0015】実施例2 次の原料を用意した。 糊化澱粉 15% (実施例1のものと同じ) 酸度5%食酢 12% グルタミン酸ソーダ 0.5% ホスフォリパーゼ処理卵黄 5% (置換率70%) 卵黄(固形分 44%) 1% サラダ油 65% 清水 残余 _________________ 計 100% 上記原料を用い、実施例1の製法に準じて、耐熱性マヨ
ネーズを得た。
【0016】
【試験例】試験例1(従来品との比較) 次の3種類のサンプルを用意した。 テスト品 実施例1で得られたマヨネーズ 比較品1(特公昭53-44426によるもの) 次の原料を用い、実施例1の製法に準じて得られたマヨ
ネーズ 酸度5%食酢 8% 食塩 3% グルタミン酸ナトリウム 0.5% ホスフォリパーゼ処理卵黄 8% (置換率80%) サラダ油 78% 清水 残余 _________________ 計 100% 比較品2(市販の耐熱性マヨネーズ) 次の原料を用い、実施例1の製法に準じて得られたマヨ
ネーズ 糊化澱粉 17% (実施例1のものと同じ) 酸度5%食酢 12% 食塩 3% グルタミン酸ナトリウム 0.5% ホスフォリパーゼ処理卵黄 4% (置換率80%) 全卵 4% サラダ油 55% 清水 残余 _________________ 計 100%
【0017】上記3種類のサンプル(マヨネーズ)をそ
れぞれ140g用意し、これを別に用意した具(10m
m角にきざんだ豚肉の角煮)60gと和えた後、それぞ
れアルミ箔と合成樹脂のラミネート製のレトルトパウチ
に充填・密封した後120℃で20分間レトルト殺菌を
した。得られたパウチ食品を常温に1ヶ月間保管した後
開封し、パウチ内のマヨネーズのセット状況と具とマヨ
ネーズの混合状態を観察すると同時に、試食して風味を
みたところ、表1の結果が得られた。
【0018】
【表1】
【0019】表1より、従来の耐熱性マヨネーズと称さ
れるものは、レトルト処理するとセットしてクリーミィ
さを失い、ムレ臭を発生させて不味となり、和えた具か
らはがれてしまうのに対し、本発明の耐熱性マヨネーズ
は過熱処理してもセットせずにクリーミィであり、ムレ
臭は発生せず美味であり、また和えた具からもはがれな
いことが理解できる。尚、比較品2において原料とした
全卵の代わりに卵白を用いてマヨネーズを試作し、この
マヨネーズについて上記と同じ試験をしたが、比較品2
と同じ結果が得られた。
【0020】試験例2(ホスフォリパーゼ処理卵黄の使
用量) 実施例1の耐熱性マヨネーズの原料配合において、ホス
フォリパーゼ処理卵黄(置換率80%)の配合量がそれ
ぞれ1%、2%、4%、8%、9%で糊化澱粉以外は実
施例1と同じ配合割合である5種のサンプル(マヨネー
ズ)を試作した。尚、各サンプルとも糊化澱粉の配合量
を適宜増減してその粘度を20万〜30万mPa.sに
調整した。得られた各サンプルについて、試験例1と同
じテストを行ったところ、表2の結果が得られた。
【0021】
【表2】
【0022】表2より、ホスフォリパーゼ処理卵黄の使
用量を3〜8%とすれば、加熱処理してもセットせずク
リーミィであり、ムレ臭が発生せず、また和えた具から
もはがれない耐熱性マヨネーズが得られることが理解で
きる。
【発明の効果】本発明によれば加熱処理しても、セット
しにくくクリーミィで、またムレ臭を発生しない美味な
マヨネーズ、換言すれば物性も食味も製造直後と有意差
のない耐熱性マヨネーズを提供できる。また、このよう
な性状を有する本発明の耐熱性マヨネーズは具と和えて
レトルト処理したり、電子レンジで処理しても具からは
がれにくいので、本発明の耐熱性マヨネーズを用いれば
これまでにない品位の優れたレトルト食品や電子レンジ
用食品を提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスフォリパーゼ処理卵黄と糊化澱粉を
    含み、全卵もしくは卵白を含まないことを特徴とする耐
    熱性マヨネーズ。
  2. 【請求項2】 製品に対して2〜8%のホスフォリパー
    ゼ処理卵黄と10〜40%の糊化澱粉を含んでいる請求
    項1記載の耐熱性マヨネーズ。
JP11126085A 1999-05-06 1999-05-06 耐熱性マヨネーズ Pending JP2000316520A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007129928A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Knorr Foods Co Ltd 低塩マヨネーズの製造方法
US20120132197A1 (en) * 2009-08-17 2012-05-31 Cj Cheiljedang Corporation Method for Preparing Fibrous Starch with Enhanced Emulsifying Capacity and Low-fat Mayonnaise and Margarine Compositions Using the Same

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