JP2000316126A - 放射線撮影装置 - Google Patents
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Abstract
現れない放射線撮影装置。 【解決手段】放射線検出手段における被写体信号のサン
プリング過程のナイキスト周波数fnとグリッド周波数
fgとの関係が、mを任意の正の整数として {(2m−4/3)*fn}≦fg≦{(2m−2/
3)*fn} なる条件式を満足する関係である。また、前記放射線検
出手段における被写体情報のサンプリング過程のナイキ
スト周波数fnと前記グリッド周波数fgがナイキスト
周波数fnで折り返したことによって生ずる擬似グリッ
ド周波数fg’に対して {(2/3*fn)}≦fg’≦fn なる関係を保つようなグリッド周波数fgとナイキスト
周波数fnの組み合わせを使用する。
Description
撮影装置に関する。
リーンとフィルムを密着させた構造を持つスクリーン・
フィルム方式が知られている。この方式は、被写体を透
過したX線がスクリーンによってエネルギーの低い光に
変換され、この光によって感光されたフィルムを現像処
理することにより、被写体の持つX線吸収特性をフィル
ム上に可視化する方法である。しかしながら、この方法
は、画像情報を電気信号として得ることができない。フ
ィルム上に担持された被写体の画像情報を電気信号とし
て取り出すためには、フィルムデジタイザ等によって、
フィルムを別途デジタイズする必要があり、大変手間が
かかるという欠点がある。また、フィルムのラチチュー
ドが狭いため、撮影の失敗でアンダー露光、オーバー露
光になる危険性が高いという欠点を有する。
タル信号として取り出すことのできる撮影装置としてC
R(Computed Radiography)が良
く知られている。この装置では、被写体を透過したX線
のエネルギーが輝尽性蛍光体に一旦蓄積され、これをレ
ーザ光で励起することにより蓄積されたX線エネルギー
に比例した輝尽発光を出力させ、この輝尽発光をフォト
マルチプライヤー等の光電変換素子で電気信号として取
り出すことができる。この方法は、輝尽発光を読み出す
のに時間がかかるという欠点がある。また、レーザ光を
走査するための機構が必要となり、装置が高価となる
他、機械部分の動作不良を招きやすいという欠点を有す
る。
(FPD)と呼ばれる個体撮像素子が注目を浴びてい
る。この方法は、X線エネルギーを直接電荷に変換し、
この電荷をTFT等の読み出し素子によって電気信号と
して読み出す直接方式FPDと、X線エネルギーをシン
チレータ等で光に変換し、この変換された光を光電変換
素子で電荷に変換し、この電荷をTFT等の読み出し素
子によって電気信号として読み出す間接方式FPDが知
られている。また、CCDセンサやCMOSセンサを複
数個並べて使用する画像分割型間接方式FPDも考えら
れる。この方法では、X線エネルギーをシンチレータ等
で光に変換し、変換した光をレンズや光ファイバ等で複
数個のCCDセンサやCMOSセンサ上に集光する。集
光された光はセンサ内で光電変換され、電気信号として
読み出される。何れの方式も、ディテクタ面上に集光さ
れた被写体情報は、これら光電変換素子や読み出し素子
のピッチ(以後ディテクタピッチと呼ぶ)に従って空間
的にサンプリングされた情報として読み出される。
写体101にX線102を爆射した場合、一部のX線1
03は、被写体101に吸収されるが、残りのX線は透
過X線104として被写体101に吸収されることなく
ディテクタ108へ到達する。一方、被写体101を透
過する透過X線103の他に、散乱線105とよばれる
ノイズ成分が被写体101より放出される。散乱線10
5は、透過X線104により運ばれてくる被写体101
の画像情報のSN比やコントラストを低下させるため、
通常グリッド109を使用することによって、散乱線成
分をできるだけ除去する方法が取られている。
ストライプ状に一定間隔で並べた構造をしている。散乱
線105の内多くの散乱線106がグリッド109に吸
収されてしまうため、ディテクタ108まで到達するこ
とができない。従って、ごくわずかの散乱線107のみ
がディテクタ108へ到達することができる。多くの散
乱線106がディテクタ108へ到達しないため、得ら
れる画像情報のSN比とコントラストは格段に向上す
る。
ドの2種類がある。移動グリッドとは、X線の爆射に同
期させてグリッドをグリッド縞の方向と垂直方向に移動
させることにより、画像中にグリッドの固定パターンを
結像させないようにする手法である。この方法は、装置
が大がかりとなるため、一部の専用機(胸部専用機な
ど)には使われるが、ベッドサイドでのポータブル撮影
などでは一般的に固定グリッドが使用される。固定グリ
ッドとは、ディタクタに対してグリッドを固定した形で
撮影を行なう方法で、グリッドを用いた撮影方法の中で
最も簡便な方法である。固定グリッドを使用すると、デ
ィテクタへ到達する被写体情報の中にグリッド縞の固定
パターンが含まれることになる。
デジタル化する際、サンプリング周波数とグリッド周波
数の関係に応じて、エリアシングやビートが生じ、これ
がモアレ縞と呼ばれる実存しない縞模様となって現れる
ことがある。
する図であり、グリッド201に対して一様なX線照射
を行った場合の画像情報のデジタル化の様子を表してい
る。周波数がfgのグリッド201を通過したX線の強
度、すなわちディタクタへの入力画像情報の強度信号は
202のごとく表され、グリッド周波数fgと同じ周波
数を持つ波形となる。この強度信号202をディタクタ
ピッチSで定まるサンプリング周波数がfs(fs=1
/s)のサンプリング関数203でサンプリングを行っ
た結果は、204で表されるような低い周波数の波形と
なってしまう。これをモアレ縞と呼びfg>fnの場合
に生ずる現象である。ここでfnはサンプリング周波数
fsによって定まるナイキスト周波数であり、fnとf
sの間には、fn=fs/2の関係が成り立っている。
であり、グリッドに対して一様なX線照射を行った場合
の画像情報のデジタル化の様子を表している。周波数が
fgのグリッド301を通過したX線の強度、すなわち
ディタクタへの入力画像情報の強度信号は302のごと
く表され、グリッド周波数fgと同じ周波数を持つ波形
となる。この強度信号302をディタクタピッチSで定
まるサンプリング周波数がfs(fs=1/s)のサン
プリング関数303でサンプリングを行った結果は、3
04で表されるような低い周波数の波形となってしま
う。これをビートによるモアレ縞と呼びfg<fnでf
g≒fsの場合に生ずる現象である。
対するノイズとなり、医師の診断を著しく妨げる。モア
レ縞を避けるためには、ナイキスト周波数fnに対して
十分に周波数の低いグリッドを使用すれば良いが、低い
周波数のグリッドは画像中に表れるグリッド縞の固定パ
ターンが視覚上大変目立ちやすく、診断の妨げになる場
合がある。また、モアレ縞を避ける別の方法としては、
fg=fnなる周波数を持つグリッドを使用することが
考えられるが、完璧にfg=fnなる周波数を持つグリ
ッドを製造することは極めて困難で、製造誤差が必ず生
じてしまい、これがモアレ縞の原因となってしまう。
ので、固定グリッドを使用した場合でも、モアレ縞が現
れない放射線撮影装置を提供することを目的としてい
る。
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
された放射線が被写体を透過することによって得られる
被写体情報を、グリッドを介して2次元状に配置された
放射線検出手段によって電気信号として取得する放射線
撮影装置において、前記放射線検出手段における被写体
情報のサンプリング過程のナイキスト周波数fnとグリ
ッド周波数fgとの関係が、mを任意の正の整数として {(2m−4/3)*fn}≦fg≦{(2m−2/
3)*fn} なる条件式を満足する関係である。
て発生された放射線が被写体を透過することによって得
られる被写体情報を、グリッド周波数がfgのグリッド
を介して2次元状に配置された放射線検出手段によって
電気信号として取得する放射線撮影装置において、前記
放射線検出手段における被写体情報のサンプリング過程
のナイキスト周波数fnと前記グリッド周波数fgがナ
イキスト周波数fnで折り返したことによって生ずる擬
似グリッド周波数fg’に対して {(2/3*fn)}≦fg’≦fn なる関係を保つようなグリッド周波数fgとナイキスト
周波数fnの組み合わせを使用し、かつ、前記放射線検
出手段によって取得された電気信号に対して擬似グリッ
ド周波数fg’を低減せしめるようなフィルタ処理を施
す。
って発生された放射線が被写体を透過することによって
得られる被写体情報を、グリッドを介して2次元状に配
置された放射線検出手段によって電気信号として取得す
る放射線撮影装置において、取得された電気信号に対し
て、少なくとも所定のグリッド周波数fgを有するグリ
ッドが使用された際には、放射線検出手段における被写
体情報のサンプリングによって定まるナイキスト周波数
fnとグリッドピッチによって定まるグリット周波数f
gの関係に基づいて所定の周波数応答を低減せしめるフ
ィルタ処理手段を有する。
図1はナイキスト周波数fnでサンプリングした場合の
周波数を基準として、グリッド周波数fgの存在可能な
範囲を分類した図である。まず、周波数帯域はナイキス
ト周波数fnをはさんで領域Aと領域Bに分類される。
領域Aはナイキスト周波数fnに対してエリアシングを
起こさない領域であり、領域Bはナイキスト周波数fn
に対してエリアシングを起こす領域である。
生じない領域0とビートによるモアレ縞が生ずる領域1
に分類される。領域0と領域1の境界の周波数はナイキ
スト周波数fnから所定帯域幅εだけ低周波側に移動し
た位置であり、我々の実験結果によってε=fn/3で
あることが判明した。従って、fg<2ε(=2fn/
3)なる周波数を持つグリッドを使用すれば、モアレ縞
が生じないことが分かる。
数fnの奇数倍の周波数を用いて分類する。すなわち、
mを正の整数としたときにfn、3fn、5fn・・・
(2m−1)*fnなるナイキスト周波数の奇数倍の周
波数の周辺に領域1、領域2・・・領域(2m−1)、
領域(2m)なる領域を定義する。ここで、領域(2m
−1)は、周波数帯域が{(2m−1)*fn−ε}〜
{(2m−1)*fn}なる範囲を持つ領域であり、領
域(2m)は周波数帯域が{(2m−1)*fn}〜
{(2m−1)*fn+ε}となる範囲を持つ領域であ
る。領域3、領域5・・・領域(2m−1)は、エリア
シングにより、全て領域1の周波数帯域に折り返される
ため、ナイキスト周波数fnのもとでは、全て領域1に
ある周波数として扱うことができる。また、領域2、領
域4・・・領域(2m)なる周波数帯域も、エリアシン
グにより全て領域1の周波数帯域に折り返されるため、
ナイキスト周波数fnのもとでは、全て領域1にある周
波数として扱うことができる。
1)、領域(2m)の周波数帯域に存在するグリッド
は、全て領域1の周波数帯域に存在するグリッドとして
扱うことができる。
グリッド周波数fgが領域2に存在する場合の例であ
る。501は、ディテクタによって検出された被写体画
像情報の周波数特性(MIF特性)を表している。被写
体の画像情報がディテクタピッチによって一意的に定ま
るナイキスト周波数fnでサンプリングされると、ナイ
キスト周波数fnに対して高周波数側に存在する被写体
画像情報の周波数帯域503は、ナイキスト周波数fn
に対して低周波に折り返される。折り返された周波数帯
域を504の斜線部分で表す。これに伴い、サンプリン
グ後の被写体画像情報の周波数特性は、501から50
2へと変化する。502は501の周波数特性に504
の周波数特性を加算したものである。同様に、グリッド
周波数fgもナイキスト周波数fnに対して折り返さ
れ、新たに擬似グリッド周波数fg’(fg’=2fn
−fg)として認識される。fgが領域3、領域4、領
域5・・・領域(2m−1)、領域(2m)にある場合
も、同様にして、全て領域1に存在するグリッド周波数
fg’として扱うことができる。
る場合、ビートによるモアレ縞が生ずることは先に述べ
た。そこで、505に示す様に周波数応答が、0周波数
からfg’付近までの領域において、できるだけフラッ
トな特性を持ち、かつfg’をできるだけ低減するよう
なデジタルフィルタをかけることで、擬似グリッド周波
数fg’に起因するビート現象を低減し、モアレ縞を視
認できないほど弱めることができる。このように、グリ
ッド周波数が領域1、領域2、・・・領域(2m−
1)、領域(2m)の範疇に入るようなグリッドを用い
てナイキスト周波数がfnとなるようなサンプリングを
行う。その後fg’を低減せしめるようなデジタルフィ
ルタ505を施すことによって、モアレ縞の無い、良好
な被写体画像を再生することが出来る。無論、fg’以
上の周波数を低減するようなデジタルフィルタを使用し
ても良い。
ンプリングして得られる電気信号は、強度信号であるの
が一般的である。前述のデジタルフィルタ処理は、この
強度信号に対して施しても良いが、強度信号を対数変換
処理もしくは対数変換に匹敵する非線形変換処理した濃
度換算信号に対して施すことが好ましい。そうすること
によって画像を濃度換算情報として表示した際に、フィ
ルタ処理によって生じるアーチファクトが対数変換処理
や対数変換に匹敵する非線形変換処理によって強調され
ることを防ぐことができる。図8に強度信号Iをlog
10の対数変換によって、濃度換算信号であるlog1
0(I)に変換する場合の一例を示す。また前述のデジ
タルフィルタ処理は、シンク関数等によるコンボリュー
ションフィルタなどによって実現することができる。
発明で選択されるグリッド周波数fgとナイキスト周波
数fnが{(2m−4/3)*fn}≦fg≦{(2m
−2/3)*fn}なる条件式を満足しなくてはならな
いことが分かる。また、fg>fnなる周波数を持つグ
リッドとサンプリング周波数を使用する際には、サンプ
リング過程で折り返した擬似グリッド周波数fg’とナ
イキスト周波数fnが(2/3・fn)≦fg’≦fn
なる関係を保つようなグリッド周波数fgとナイキスト
周波数fnの組み合わせを使用しなくてはならないこと
が分かる。
fg≦{(2m−2/3)*fn}の範疇以外のfgで
かつfg>fnを満足するfg、すなわち、領域B内
で、かつ領域2、3、・・・・、領域(2m−1)、領
域(2m)に属さないfgを用いた場合、エリアシング
で折り返した周波数fgが領域A内の領域1を除く範疇
に存在してしまう。この場合、モアレの原因となるf
g’を除去するためには、より低い周波数を除去しなく
てはならない。また、一般にfgやfg’は、グリッド
ピッチの微妙な変化(誤差)に起因する帯域幅を持つた
め、モアレを低減するためにはこの帯域幅全体を低減す
る必要がある。
周波ほど振幅が大きく、高周波になるに従って振幅が低
下するため、被写体情報がたくさん含まれる低周波領域
にこれら低減すべき周波数が存在しないようにしなけれ
ばならない。画像の低周波領域を低減するようなフィル
タ処理を行った場合、再生画像に悪影響を及ぼしたり、
高い周波数がカットされたねぼけた画像が再生されてし
まう。この発明では、この点も考慮されており、モアレ
縞のない良好な被写体画像を再生できる構成となってい
る。
も、モアレ縞が現れない。また、固定グリッドの周波数
(ピッチ)に所定の幅を持たせることができ、使用者の
都合により、これらグリッド周波数を適宜選択すること
ができる。また、本来モアレ縞を発生する高い周波数の
グリッドも使用することができる。また、移動グリッド
を使用しなくて済むため、装置サイズが小さくなり、か
つ製造コストを低減することができる。また、グリッド
周波数にある幅を持たせることができるため、グリッド
周波数に製造上の誤差が生じても、モアレ縞を発生させ
ることがない。
て発生された放射線が被写体を透過することによって得
られる被写体情報を、2次元状に配置された放射線検出
手段によって電気信号として取得する放射線撮影装置に
おいて、所定の周波数応答を低減せしめるフィルタ処理
を施すフィルタ機能を有し、かつ前記フィルタ処理を施
すか否かを選択する選択手段を有する。
を使用する場合と使用しない場合が考えられるため、例
えばグリッドを使用する場合はフィルタ処理を施し、グ
リッドを使用しない場合にはフィルタ処理を施さないよ
うにすることが好ましい。これを実現するために、フィ
ルタ処理を施すか否かの選択手段を設けた構成となって
いる。この発明では、モアレを低減させるためのフィル
タ処理を選択的に行えるので、グリッドを使用しない場
合は、フィルタ処理による高周波成分の劣化を防ぐこと
ができる。
て発生された放射線が被写体を透過することによって得
られる被写体情報を、グリッドを介して2次元状に配置
された放射線検出手段によって電気信号として取得する
放射線撮影装置において、使用するグリッドのピッチ情
報もしくはグリッドピッチに基づいて導かれる周波数情
報を記憶する記憶手段と、この記憶されたグリッドピッ
チ情報もしくはグリッドピッチに基づいて導かれる周波
数情報に基づいて、取得された電気信号の所定の周波数
を低減せしめるフィルタ処理を施す。
グリッドのピッチ情報もしくはグリッドピッチに基づい
て導かれる周波数情報を記憶する記憶手段を設け、周波
数情報に基づいて、取得された電気信号の所定の周波数
を低減せしめるフィルタ処理を施すようにすれば、最適
なフィルタ演算を施すことが可能である。
の一実施の形態を詳細に説明する。図3は放射線撮影装
置の概略構成を示す図である。この実施の形態の放射線
撮影装置に備えられる制御回路613は、この実施の形
態内の全ての装置、回路を制御している。X線発生制御
装置601でX線発生命令が出されると、X線源602
により被写体603へ向けてX線が放射される。また、
X線発生制御装置601のX線発生命令は、制御回路6
13へ入力され、X線の発生に同期してその他の回路が
制御される。
周波数がfgのグリッド604を透過することで散乱線
線分を低減させる。ここで、グリッド周波数fgは、領
域(2m−1)もしくは領域(2m)の周波数帯域に属
する周波数であり、{(2m−4/3)*fg)}≦f
n≦{(2m−2/3)*fn}なる条件式を満足する
ものである。
た被写体603の画像情報は放射線検出手段605によ
って電気信号として検出される。放射線検出手段605
は、直接方式FPD、間接方式FPD、画像分割型間接
方式FPDの何れの方式でも良い。
情報が検出される際に、ディテクタピッチに応じたナイ
キスト周波数fnでサンプリングが施され、サンプリン
グされた被写体の画像情報がアナログ信号として読出回
路606で読み出される。このサンプリング処理によっ
て、領域(2m−1)もしくは領域(2m)の周波数帯
域に属するグリッド周波数fg は領域1に属するf
g’なる周波数を持つ擬似グリッド周波数として新たに
認識される。
ログ電気信号は、A/D変換回路607によってデジタ
ル信号に変換され、メモリ608に一時記憶される。メ
モリ608に一時記憶されたデジタル信号は信号処理回
路609によって順次読み出され、信号処理回路609
により前記領域1に属するグリッド周波数fg’を低減
せしめるようなデジタルフィルタが施された後に、メモ
リ610内にその結果が順次保存される。
chip等を用いたソフトウエア処理によっても実現可
能であるし、またASICやフィルタ専用IC等を用い
たハードウエア処理によっても実現可能である。また、
デジタルフィルタ処理を施す前にデジタル信号(強度信
号)は図8に示すような対数変換処理もしくは対数変換
に匹敵する非線形変換処理によって濃度換算信号に変換
されていることが好ましい。この濃度換算信号への変換
処理は数値演算やLUT(Look Up Tabl
e)処理等によって容易に実行することができる。
理後のデジタル信号は、I/F回路612を通じてホス
トコンピュータ614に転送される。ホストコンピュー
タ614に転送されたデジタル信号(画像データ)は、
操作端末615による操作により、表示装置616に表
示されたり、出力装置618に出力されたり、記憶装置
617へ保存されたりする。また、ネットワーク619
を通して、ネットワーク上に接続されているその他の装
置へも出力される。
ンピュータ614とは異なる信号処理回路609によっ
て実施されているが、ホストコンピュータ614内でフ
ィルタ処理を施してもよい。
なく、フィルタ処理を選択的に行うための選択手段を有
しても良い。例えば、グリッドを使用した場合はフィル
タ処理を行った方が好ましいが、グリッドを使用しない
場合は、フィルタ処理を行わない方がより多くの周波数
情報を再現でき、好ましい。このように、グリッドを使
用したか否かに基づいてフィルタ処理を選択的に行うこ
とができる。
4等の外部装置、例えば操作端末615からのグリッド
のあるなしを使用者が通知できる通知手段を設けても良
い。この場合、通知された内容(グリッドの有る無しに
関する通知内容)は、次の通知があるまでは、所定の記
憶媒体に記憶しておくと便利である。また、グリッドの
有無を通知する際に、グリッド周波数fgを合わせて通
知しても良い。この時、通知されたグリッド周波数fg
に関わる情報を所定の記憶媒体に記憶しておくと便利で
ある。グリッドの有無やグリッド周波数の通知方法とし
ては、使用者が操作端末615の操作卓からキー入力す
る方法や、予め用意された選択画面中のメニューを選択
する方法が考えられる。また、グリッドにグリッド周波
数を示すバーコードを添付しておけば、バーコードリー
ダでグリッド周波数を読み込むことができるので、キー
入力を行ったり、選択画面からメニューを選択したりす
る手間が省ける。
する判断手段を有しても良い。例えば、グリッドを装着
すると自動的にスイッチがONになる機構を設けること
によってグリッドの有無の自動判別が可能である。ま
た、グリッドを使用すると反応するセンサ等を用いても
同様に実現可能である。また、画像処理によりグリッド
の有無を判定し、複数のグリッド周波数fgが選択可能
な場合は、選択されたグリッドの周波数fgを低減する
のに最もふさわしいフィルタ係数もしくは選択されたグ
リッド周波数fgに基づいて計算された擬似グリッド周
波数fg’を低減するのに最もふさわしいフィルタ係数
を選択するようにする。
された擬似グリッド周波数fg’の値、もしくは、これ
らの値に匹敵する値を記憶手段に記憶しておく。フィル
タ係数は、予め、幾つかのグリッド周波数fgもしくは
疑似グリッド周波数fg’に対応した係数を複数用意し
ておき、選択されたグリッド周波数fgもしくは、計算
された擬似グリッド周波数fg’の値等をもとにして最
適な係数を選択する。これらフィルタ係数の値は、放射
線読取装置内に記憶しておいても良いし、その都度ホス
トコンピュータ614から最適な係数をダウンロードす
るようにしても良い。
な手段によって自動的に求めることもできる。まず、グ
リッドが装着された状態で、被写体無しのベタ画像を取
得する。このベタ画像には、グリッド画像のみが写し込
まれている。このグリッド画像の周波数を解析する周波
数解析手段を用いれば、グリッド周波数を自動的に求め
ることができる。周波数解析手段は、ベタ画像内に写し
込まれたグリッドストライプの濃度凹凸の距離を測定す
ることで実現できる。また、グリッド画像をフーリエ変
換し、パワースペクトル上の周波数のピーク位置を求め
ることでも実現できる。また、その他の信号解析手法を
用いてもさしつかえない。
グリッドが装着された状態で、均一なX線吸収特性を持
つ被写体の画像を取得することでも同様の周波数解析を
行うことができる。また、X線吸収が既知の被写体であ
れば、いかなる被写体を用いても同様の周波数解析を容
易に行うことができる。また、X線吸収が既知でない被
写体の場合であっても、一定の周期を持つグリッドパタ
ーンであれば周波数解析手段によってグリッド周波数を
求めることが可能である。このようにして求められるグ
リッド周波数は、fgもしくはfg’である。(fg≦
fnの場合、求められるグリッド周波数はfgであり、
fg>fnの場合、求められるグリッド周波数はfg’
である)。しかしながら、グリッド周波数がわかれば、
前述の実施例と同様の手法によって、グリッド周波数を
低減するフィルタ処理を行うことができる。
係数の一例を示す図である。この実施の形態は、フィル
タ処理をシンク関数を用いたコンボリューション処理で
行う例である。すなわち、所定の周波数以上の周波数帯
域全体を低減するような場合を想定している。図4
(a)はフィルタ処理で、より低周波側から周波数を低
減させるためのシンク関数である。また、図4(b)
は、より高周波側から周波数を低減させるためのシンク
関数である。これらシンク関数は、ディテクタピッチと
同じピッチでサンプリングされ、サンプリングされた係
数が記憶される。記憶された係数は、フィルタ処理時に
読み出され、被写体の画像情報とコンボリューション処
理される。
てフィルタ処理を施す方向702の関係を示した図であ
る。このようにフィルタ処理はグリッドストライプ70
1の方向に対して垂直方向に施される。
8に記載の発明では、固定グリッドを使用しても、モア
レ縞が現れない。また、固定グリッドの周波数(ピッ
チ)に所定の幅を持たせることができ、使用者の都合に
より、これらグリッド周波数を適宜選択することができ
る。また、本来モアレ縞を発生する高い周波数のグリッ
ドも使用することができる。また、移動グリッドを使用
しなくて済むため、装置サイズが小さくなり、かつ製造
コストを低減することができる。また、グリッド周波数
にある幅を持たせることができるため、グリッド周波数
に製造上の誤差が生じても、モアレ縞を発生させること
がない。
は、モアレを低減させるためのフィルタ処理を選択的に
行えるので、グリッドを使用したい場合は、フィルタ処
理による高周波成分の劣化を防ぐことができる。
は、グリッド周波数やグリッド周波数より導かれるフィ
ルタ処理の周波数情報を記憶することにより、最適なフ
ィルタ処理を選択することができる。
の周波数を基準として、グリッド周波数fgの存在可能
な範囲を分類した図である。
MTFとデジタルフィルタの例を示す図である。
を示す図である。
る。
る。
図である。
明する図である。
Claims (32)
- 【請求項1】放射線発生手段によって発生された放射線
が被写体を透過することによって得られる被写体情報
を、グリッドを介して2次元状に配置された放射線検出
手段によって電気信号として取得する放射線撮影装置に
おいて、前記放射線検出手段における被写体情報のサン
プリング過程のナイキスト周波数fnとグリッド周波数
fgとの関係が、mを任意の正の整数として {(2m−4/3)*fn}≦fg≦{(2m−2/
3)*fn} なる条件式を満足する関係であることを特徴とする放射
線撮影装置。 - 【請求項2】前記放射線検出手段によって取得された電
気信号に対して、前記条件式を満たすグリッド周波数f
gがナイキスト周波数fnより大きい場合、少なくとも
グリッド周波数fgがナイキスト周波数fnで折り返し
たことによって生ずる擬似グリッド周波数fg’を低減
せしめるようなフィルタ処理を施すことを特徴とする請
求項1に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項3】前記放射線検出手段によって取得された電
気信号に対して、前記条件式を満たすグリッド周波数f
gがナイキスト周波数fn以下の場合、少なくとも前記
グリッド周波数fgを低減せしめるようなフィルタ処理
を施すことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装
置。 - 【請求項4】前記フィルタ処理が、前記放射線検出手段
によって取得された電気信号を略対数変換した信号に対
して施されるデジタルフィルタ処理であることを特徴と
する請求項2または請求項3に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項5】前記デジタルフィルタ処理で使用するフィ
ルタ係数を格納する格納手段と、格納されたフィルタ係
数をグリッド周波数fgに関連する情報に対応づけて読
み出す読出手段を有することを特徴とする請求項4に記
載の放射線撮影装置。 - 【請求項6】前記フィルタ係数が、シンク関数によるコ
ンボリューションフィルタ係数であることを特徴とする
請求項5に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項7】前記フィルタ処理を施すか否かを選択する
選択手段を有することを特徴とする前記請求項2または
請求項3に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項8】放射線発生手段によって発生された放射線
が被写体を透過することによって得られる被写体情報
を、グリッド周波数がfgのグリッドを介して2次元状
に配置された放射線検出手段によって電気信号として取
得する放射線撮影装置において、前記放射線検出手段に
おける被写体情報のサンプリング過程のナイキスト周波
数fnと前記グリッド周波数fgがナイキスト周波数f
nで折り返したことによって生ずる擬似グリッド周波数
fg’に対して {(2/3)*fn}≦fg’≦fn なる関係を保つようなグリッド周波数fgとナイキスト
周波数fnの組み合わせを使用し、かつ、前記放射線検
出手段によって取得された電気信号に対して擬似グリッ
ド周波数fg’を低減せしめるようなフィルタ処理を施
すことを特徴とする放射線撮影装置。 - 【請求項9】前記フィルタ処理が、前記放射線検出手段
によって取得される電気信号を略対数変換した信号に対
して施されるデジタルフィルタ処理であることを特徴と
する請求項8に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項10】前記デジタルフィルタ処理で使用するフ
ィルタ係数を格納する格納手段と、格納されたフィルタ
係数をグリッド周波数fgに関連する情報に対応づけて
読み出す読出手段を有することを特徴とする請求項9に
記載の放射線撮影装置。 - 【請求項11】前記フィルタ係数が、シンク関数による
コンボリューションフィルタ係数であることを特徴とす
る請求項10に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項12】前記フィルタ処理を施すか否かを選択す
る選択手段を有することを特徴とする請求項8に記載の
放射線撮影装置。 - 【請求項13】放射線発生手段によって発生された放射
線が被写体を透過することによって得られる被写体情報
を、グリッドを介して2次元状に配置された放射線検出
手段によって電気信号として取得する放射線撮影装置に
おいて、取得された電気信号に対して、少なくとも所定
のグリッド周波数fgを有するグリッドが使用された際
には、放射線検出手段における被写体情報のサンプリン
グ過程によって定まるナイキスト周波数fnとグリッド
ピッチによって定まるグリット周波数fgの関係に基づ
いて所定の周波数応答を低減せしめるフィルタ処理手段
を有することを特徴とする放射線撮影装置。 - 【請求項14】前記放射線検出手段における被写体情報
のサンプリング過程のナイキスト周波数fnと前記グリ
ッドのピッチによって定まるグリッド周波数fgとの関
係が、mを任意の正の整数として {(2m−4/3)*fn}≦fg≦{(2m−2/
3)*fn} なる条件式を満足する関係であることを特徴とする請求
項13に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項15】前記フィルタ処理が、前記放射線検出手
段によって取得された電気信号を略対数変換した信号に
対して施されるデジタルフィルタ処理であることを特徴
とする請求項13または請求項14に記載の放射線撮影
装置。 - 【請求項16】前記デジタルフィルタ処理で使用するフ
ィルタ係数を格納する格納手段と、格納されたフィルタ
係数をグリッド周波数fgに関連する情報に対応づけて
読み出す読出手段を有することを特徴とする請求項15
に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項17】前記フィルタ係数が、シンク関数による
コンボリューションフィルタ係数であることを特徴とす
る請求項16に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項18】前記フィルタ処理を施すか否かを選択す
る選択手段を有することを特徴とする請求項14または
請求項15に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項19】放射線発生手段によって発生された放射
線が被写体を透過することによって得られる被写体情報
を、2次元状に配置された放射線検出手段によって電気
信号として取得する放射線撮影装置において、所定の周
波数応答を低減せしめるフィルタ処理を施すフィルタ機
能を有し、かつ前記フィルタ処理を施すか否かを選択す
る選択手段を有することを特徴とする放射線撮影装置。 - 【請求項20】前記選択手段が、グリッドを使用したか
否かに基づいて行なわれることを特徴とする請求項19
に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項21】グリッドを使用したか否かを自動的に判
別する判別手段を有し、グリッドが存在する場合には、
前記フィルタ処理を施し、グリッドが存在しない場合に
は、前記フィルタ処理を施さないことを特徴とする請求
項19に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項22】グリッドの有無を使用者が装置に対して
通知する通知手段を有することを特徴とする請求項20
または請求項21に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項23】グリッドの周波数を使用者が装置に対し
て通知する通知手段を有し、かつ通知されたグリッド周
波数を記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求
項20または請求項21に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項24】グリッドに添付したバーコードを読み込
むことで、グリッドの周波数を通知する通知手段を有
し、かつ通知されたグリッド周波数を記憶する記憶手段
を有するすることを特徴とする請求項20または請求項
21に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項25】前記放射線検出手段における被写体情報
のサンプリング過程のナイキスト周波数fnとグリッド
周波数fgとの関係が、mを任意の正の整数として {(2m−4/3)*fn}≦fg≦{(2m−2/
3)*fn} なる条件式を満足する関係であることを特徴とする請求
項19乃至請求項24のいずれか1項に記載の放射線撮
影装置。 - 【請求項26】放射線発生手段によって発生された放射
線が被写体を透過することによって得られる被写体情報
を、グリッドを介して2次元状に配置された放射線検出
手段によって電気信号として取得する放射線撮影装置に
おいて、使用するグリッドのピッチ情報もしくはグリッ
ドピッチに基づいて導かれる周波数情報を記憶する記憶
手段と、この記憶されたグリッドピッチ情報もしくはグ
リッドピッチに基づいて導かれる周波数情報に基づい
て、取得された電気信号の所定の周波数を低減せしめる
フィルタ処理を施すことを特徴とする放射線撮影装置。 - 【請求項27】前記グリッドのピッチ情報もしくは周波
数情報が、撮影された画像情報を解析する解析手段によ
って求められることを特徴とする請求項26に記載の放
射線撮影装置。 - 【請求項28】前記求められたグリッドのピッチ情報も
しくは周波数情報もしくは、これらの情報から導き出さ
れる前記フィルタ処理でのカットオフ周波数の少なくと
も1つを記憶する記憶手段を有することを特徴とする請
求項27に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項29】前記解析手段によって解析される画像情
報が、被写体を含まないベタ画像情報であるか、もしく
は均一なX線吸収特性を持つ被写体の画像情報である
か、もしくは既知の被写体の画像情報であることを特徴
とする請求項27に記載の放射線撮影装置。 - 【請求項30】前記フィルタ処理が、前記放射線検出手
段によって取得された電気信号を略対数変換した信号に
対して施されるデジタルフィルタ処理であることを特徴
とする請求項19または請求項26に記載の放射線撮影
装置。 - 【請求項31】前記デジタルフィルタ処理で使用するフ
ィルタ係数を格納する格納手段と、格納されたフィルタ
係数を前記記憶手段に格納した情報に基づいて読み出す
読出手段を有することを特徴とする請求項30に記載の
放射線撮影装置。 - 【請求項32】前記フィルタ係数がシンク関数によるコ
ンボリューションフィルタ係数であることを特徴とする
請求項31に記載の放射線撮影装置。
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