JP5370362B2 - 画像補正処理装置及び画像補正処理方法 - Google Patents

画像補正処理装置及び画像補正処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像補正処理装置及び画像補正処理方法に関するものである。
従来、病気診断等を目的として、X線画像に代表される、放射線を用いて撮影された放射線画像が広く用いられている。
こうした医療用の放射線画像は、従来スクリーンフィルムを用いて撮影されていたが、近年は、放射線画像のデジタル化が実現されており、例えば、被写体を透過した放射線を輝尽性蛍光体層が形成された輝尽性蛍光体シートを検出パネル(放射線画像検出器)として用い、この輝尽性蛍光体シートに蓄積させた後、この輝尽性蛍光体シートをレーザ光で走査し、これにより輝尽性蛍光体シートから発光される輝尽光を光電変換してデジタルの画像信号を得るCR(Computed Radiography)装置が広く普及している。
また最近では、輝尽性蛍光体シートに代えて、照射された放射線を検出しデジタルの画像信号として取得する放射線固体撮像素子(FPD:Flat Panel Detector)を検出パネル(放射線画像検出器)として用いることも行われている。
しかし、このようなデジタルの画像信号を取得することのできる検出パネル(放射線画像検出器)の場合、放射線を検出する検出パネルの一部に、画像信号が読み取れない、画像信号が飽和している(すなわち、高出力のまま、或いは低出力のままとなっている)、出力値のばらつきが異常に大きい等、画像データとして使用することができない欠陥画素が存在すると、その部分に画像の欠損が生じ、高精細な画像を得ることができない。
そこで、従来、欠陥画素を有する検出パネルを用いて撮影が行われた場合には、当該欠陥画素の近傍の正常画素の画素値を用いて単純平均補間を行ったり、重み付け平均補間を行う等の手法により欠陥画素の画素値を補間する補間処理が行われてきた。
また、人体等の被写体を撮影する場合には、被写体に照射された放射線の一部は被写体において散乱し、被写体を透過した放射線と同様に検出パネルに入射する。このため、このような散乱放射線も画像信号として読み取られてしまい、得られた放射線画像にノイズとして現れ、鮮鋭な画像を得ることができない。
そこで、鉛等の放射線吸収性物質とアルミニウム等の放射線吸収が少なく強度を維持できる物質とが細かい間隔で交互に平行配置されたグリッド(散乱線除去グリッド)を、検出パネルと被写体と間に配置して撮影を行う手法が知られている。このようにグリッドを検出パネルに重畳して撮影を行うと、被写体により散乱された放射線が検出パネルに入射しにくくなるため、被写体像のコントラストや鮮明度が向上する。
しかし、他方で、検出パネルには被写体像とともにグリッド像が記録されるため、撮影によって取得された画像信号から、グリッド像そのもの、及び、グリッド起因のモアレ像の成分を除去する処理を行う必要がある。
この点、所定のサンプリング間隔で放射線画像を読み取って初期画像信号を取得した後、取得した初期画像信号にフィルタリング処理を施すことによって、縞模様状のグリッド像又はエリアシングの空間周波数を低減又は除去する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、撮影によって取得された放射線画像からグリッドに起因する画像成分を除去し、その後、上記単純平均補間により欠陥画素の画素値について補正を行う技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平3−114039号公報 特開2002−330341号公報
しかしながら、例えば、画像のナイキスト周波数fに対して画像上に現れるグリッドによる主要な周期成分(エリアシング成分)の周波数fがf>f/2との関係式を満たすようなグリッド密度のグリッドを使用して撮影を行った場合、補正処理を施さない状態の画像データでは、グリッド像(又はその主要なモアレ像)の山と山(又は谷と谷)の間に欠陥画素が位置する場合がある。
このような場合には、補間処理に用いられる欠陥画素の近傍に位置する画素の中にグリッド像(又はその主要なモアレ像)が現れているため、単純平均補間を行うと、グリッド像(又はその主要なモアレ像)を含んだ値が欠陥画素の画素値として算出されてしまう。このため、画像を適切に補正することができず、補間処理後の画像中にアーティファクトが生じるという問題がある。
特に、検出パネルに連続する線状の欠陥画素群がある場合であって、この線状の欠陥とグリッド方向(グリッド縞と平行である方向)とが平行となるようにグリッドが配置された状態で撮影が行われた場合には、線状の欠陥部分にアーティファクトが顕著に現れ、画像の鮮鋭性が損なわれて、診断用画像の視認性が損なわれる(診断し難い)虞がある。
そこで、本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、放射線画像検出器の連続する欠陥画素群と散乱線除去グリッドのグリッド方向とが平行となるようにグリッドが配置されて撮影が行われた場合でも、適切に欠陥画素の補間処理を行うことができる画像補正処理装置及び画像補正処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
画素を構成する放射線検出素子が2次元マトリクス状に複数配列され、被写体を透過した放射線を検出する放射線画像検出器と被写体との間に散乱線除去グリッドを配置して放射線画像撮影を行うことにより得られた画像データに対して補正処理を行う画像補正処理装置であって、
前記画素のうち前記散乱線除去グリッドのグリッド方向と平行で、連続する欠陥画素群を構成している線欠陥画素群を検出する線欠陥検出手段と、
前記線欠陥検出手段により検出された前記線欠陥画素群及びその周辺領域の画像信号を低周波数帯域と高周波数帯域とに分割する帯域分割手段と、
前記帯域分割手段により分割された帯域のうち、前記低周波数帯域の画像信号については前記線欠陥画素群を構成する線欠陥画素の画素値に対して近傍画素の画素値を用いた任意の補間を行い、前記高周波数帯域の画像信号については前記線欠陥画素の画素値に対して画像上に現れる前記グリッドのグリッド像の周期を表す周期関数又は折り返しの周期を表す周期関数を補間関数とする補間を行う補間手段と、
前記補間手段による補間後に前記低周波数帯域の画像信号と前記高周波数帯域の画像信号とを合成して元の画像信号を再構成する帯域合成手段と、
を備えていることを特徴としている。
また、本発明の他の側面は、
画素を構成する放射線検出素子が2次元マトリクス状に複数配列され、被写体を透過した放射線を検出する放射線画像検出器と被写体との間に散乱線除去グリッドを配置して放射線画像撮影を行うことにより得られた画像データに対して補正処理を行う画像補正処理方法であって、
前記画素のうち前記散乱線除去グリッドのグリッド方向と平行で、連続する欠陥画素群を構成している線欠陥画素群を検出する線欠陥検出工程と、
前記線欠陥検出工程において検出された前記線欠陥画素群及びその周辺領域の画像信号を低周波数帯域と高周波数帯域とに分割する帯域分割工程と、
前記帯域分割工程において分割された帯域のうち、前記低周波数帯域の画像信号については前記線欠陥画素群を構成する線欠陥画素の画素値に対して近傍画素の画素値を用いた任意の補間を行い、前記高周波数帯域の画像信号については前記線欠陥画素の画素値に対して画像上に現れる前記グリッドのグリッド像の周期を表す周期関数又は折り返しの周期を表す周期関数を補間関数とする補間を行う補間工程と、
前記補間工程における補間後に前記低周波数帯域の画像信号と前記高周波数帯域の画像信号とを合成して元の画像信号を再構成する帯域合成工程と、
を含んでいることを特徴としている。
本発明によれば、線欠陥画素群及びその周辺領域の画像信号を低周波数帯域と高周波数帯域とに分割した上で、低周波数帯域の画像信号及び高周波数帯域の画像信号についてそれぞれ別個の補間を行い、その補間後に低周波数帯域の画像信号と高周波数帯域の画像信号とを合成して元の画像信号を再構成する。
このため、線欠陥画素についても適切に画素値の補正を行うことができ、線欠陥部分に対する補正処理で生じるアーティファクトを低減させ、滑らかで鮮鋭な画像を得ることができるとの効果を奏する。
また、低周波数帯域の画像信号について、線欠陥画素について単純平均補間を行うことにより、線欠陥画素の画素値を適切に補間することができる。
また、高周波数帯域の画像信号について、グリッドのグリッド像の主要な周期成分又は折り返しの周期成分を表す正弦波を補間関数として線欠陥画素の画素値を補間することにより、線欠陥画素の画素値を適切に補間することができる。
さらに、帯域分割を行う前に、予め全ての欠陥画素に対して単純平均補間を行い、その後、帯域分割をして低周波数帯域・高周波数帯域のそれぞれについて線欠陥部分の補間処理を行う。このように、予め全ての欠陥画素に対して前処理補間を行って画素値を平均化しておくことにより、帯域分割処理の際に生じるアーティファクトを抑制し、適切に帯域分割することができる。
また、グリッド像の成分を除去する処理を行う前に欠陥画素の画素値を補間する補間を行うことにより、欠陥画素があることによる影響を受けずに、適切にグリッド像の成分の除去処理を行い、グリッド成分除去処理の際に線欠陥部分にアーティファクトが生じるのを抑制することができる。
本実施形態における撮影システムの一実施形態の概略構成を示す図である。 放射線画像処理装置の機能的構成を示す要部ブロック図である。 被写体像にグリッド像が重畳して記憶された放射線画像の一例を示す図である。 図3のα部分の拡大図である。 図3のβ部分の拡大図である。 補正前の点欠陥箇所の欠陥画素を示した図である。 図5Aに示した欠陥画素を補正した状態を示した図である。 補正前の線状欠陥箇所の欠陥画素を示した図である。 図6Aに示した欠陥画素を補正した状態を示した図である。 本実施形態において適用されるテンプレートの一例を示す図である。 検出パネルに存在する欠陥箇所を例示した平面図である。 図8に示す検出パネルについて線欠陥のみを抽出した状態を示した図である。 点欠陥箇所の欠陥画素の補正を説明する説明図である。 線欠陥画素の補正を説明する説明図である。 本実施形態における画像補正処理方法を示すフローチャートである。 図11に示す各工程における画素値の変化を1次元プロファイルとして示した説明図である。
以下、図1から図12を参照しつつ、本発明に係る画像補正処理装置及び画像補正処理方法の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明を適用可能な実施形態は図示例に限定されるものではない。
本実施形態において、画像補正処理装置は、散乱線除去グリッド(以下、単に「グリッド」と称する。)を用いた放射線画像撮影によって取得された画像信号に対して補正処理を行うものである。
図1は、放射線画像撮影を行う撮影システムの一例を示す概略構成図であり、図2は、画像補正処理装置の一実施形態を適用した放射線画像処理装置の機能的構成を示す要部ブロック図であり、図3は、図1に示す撮影システムによって撮影された放射線画像の一例を示す図である。また、図4A及び図4Bは、図3の一部を拡大したものであり、図4Aは、図3におけるα部分を拡大した拡大図、図4Bは、図3におけるβ部分を拡大した拡大図となっている。
図1に示すように、本実施形態では、図示しない放射線源から照射され被写体Mを透過した放射線を検出する放射線画像検出器である検出パネル2と、この検出パネル2に重畳して用いられ、撮影時に検出パネル2と被写体Mとの間に配置されるグリッド3とを備える撮影システム1によって放射線画像撮影が行われる。
図2に示すように、検出パネル2は、検出部21、読取部22、画像信号出力部23等を備えて構成され、画像データの画像信号を生成するFPD(Flat Panel Detector)である。
検出部21は、画素を構成する放射線検出素子(図示せず)が2次元マトリクス状に複数配列され放射線を検出するものであり、例えば、図示しないシンチレータ及びフォトダイオード等の光電変換素子で構成されている。なお、図4A等における画素Pは検出部21において画像信号の読み取りの1単位となる1画素に対応している。
検出部21は、放射線画像撮影において放射線が照射されると、照射された放射線を検出して光電変換する。
読取部22は、図示しない走査駆動回路及び信号読出し回路等で構成され、検出部21による検出結果から画像信号を読み取ってデジタルの画像信号を生成するものである。
また、画像信号出力部23は、読取部22によって読み取られた画像信号を外部に出力するものである。
なお、検出パネル2の構成はここに例示したものに限定されない。
本実施形態において、検出パネル2の読取部22によって読み取られる画像の画素サイズは100umであり、ナイキスト周波数fは、5.0lp/mmとなっている。なお、ここに挙げた画素サイズ及びナイキスト周波数は一例であって、これに限定されるものではない。
また、検出パネル2には、放射線を検出することのできない欠陥画素2a,2b(図4A等参照)が点在している。
検出パネル2の欠陥画素2a,2bは、図1に示すように、単独で点欠陥25を構成しているものと、複数連続して線状欠陥26(連続する欠陥画素群)を構成しているものとがある。放射線画像中、こうした欠陥画素2a,2bに対応する箇所には、当該欠陥画素2a,2bに応じて画像の欠損が生じ、図3に示すように、点欠陥25の画素に対応する箇所は点欠陥箇所25aとなり、線状欠陥26の画素に対応する箇所は線状欠陥箇所26aとなる。
本実施形態において、後述する放射線画像処理装置4の画像補正処理部5は、こうした欠陥箇所25a,26aを目立たなくして診断に適した画像とするために、欠陥箇所25a,26aに対応する欠陥画素2a,2bの画素値を補正する画像補正処理を行う。
なお、本実施形態において、画素値とは、各画素における画像信号の信号値である。
また、グリッド3は、例えば、鉛等の放射線吸収性物質からなる放射線吸収部31とアルミニウム等の放射線吸収が少なく強度を維持できる物質からなる放射線透過部32とが平行して交互に配置され縞状に形成されているものである。
本実施形態では、グリッド3の放射線吸収部31と放射線透過部32とにより形成されるグリッド縞3aの間隔(以下「グリッド密度」と称する。)が6.0lp/mm(1cmあたりに放射線吸収部31及び放射線透過部32が60対存在する構成)となっている。なお、グリッド3は、グリッド密度が6.0lp/mmであるものに限定されず、これ以外のグリッド密度のものも適用可能で、撮影する部位や方向等に応じた最適なグリッド密度のものを選定すればよい。
人体等の被写体Mに放射線を照射すると、被写体Mに照射された放射線の一部は被写体Mで散乱される。そして、この散乱された散乱放射線は、被写体Mを透過した放射線と同様に検出パネル2に入射するため、画像信号として読み取られてしまい、得られた放射線画像にノイズとして現れ、被写体像m(図3参照)のコントラストや鮮明度が著しく低下してしまうことがある。グリッド3は、このような散乱放射線を除去するために設けられるものである。すなわち、検出パネル2にグリッド3を重畳して撮影を行った場合には、被写体Mで散乱された放射線はグリッド3に斜めに入射するため、そのほとんどがグリッド3によって遮られ(吸収され)、又はグリッド3により反射される。これにより、検出パネル2に入射する散乱放射線を低減させることができ、散乱放射線の影響の少ない鮮鋭な放射線画像を記録することができる。
しかし、このようなグリッド3を検出パネル2に重畳して撮影を行った場合には、照射された放射線は、放射線吸収部31では吸収され、放射線透過部32では透過して検出パネル2に照射される。このため、図3、図4A及び図4Bに示すように、検出パネル2には被写体像mとともにグリッド縞3aに対応する縞状のグリッド像3b又はその主要なモアレ像(折り返しによるノイズ)が記録される。
そして、画像のナイキスト周波数fに対して画像上に現れるグリッド3による主要な周期成分(エリアシング成分)の周波数fがf>f/2との関係式を満たすようなグリッド密度のグリッド3を使用して撮影を行った場合、補正処理を施さない状態の画像データでは、図3、図4A及び図4Bに示すように、グリッド像3b(又はその主要なモアレ像)の山と山(又は谷と谷)の間に点欠陥箇所25a、線状欠陥箇所26aが位置する場合がある。
欠陥箇所に対応する欠陥画素の画素値を補正する手法としては、従来、欠陥画素の近傍画素のうち正常な画素の画素値を用いて欠陥画素の画素値を平均化する単純平均補間を行うことが知られている。しかし、上記のようにグリッド像3b(又はその主要なモアレ像)の山と山(又は谷と谷)の間に点欠陥箇所25a、線状欠陥箇所26aが位置する場合には、これらの欠陥箇所25a,26aを構成する欠陥画素2a,2bに対して単純平均補間による補間処理を行ったとしても、適切な補正を行うことができない。
例えば、グリッド像3b(又はその主要なモアレ像)の山と山(又は谷と谷)の間に点欠陥箇所25aがある場合、この点欠陥箇所25aを構成する欠陥画素2aの画素値を補間するための単純平均補間の補間処理に用いられる画素は、欠陥画素2aの近傍に位置する8画素、すなわち、図5A及び図5Bに示すように、欠陥画素2aを中心とする9画素(3画素×3画素)のうち、1つの欠陥画素2aを除く8画素である。
しかし、この8画素のうち6画素にはグリッド像3b(又はその主要なモアレ像)が現れており、単純平均補間を行うと、図5Bに示すように、グリッド像3b(又はその主要なモアレ像)を含んだ値が欠陥画素2aの画素値として算出されてしまう。
さらに、例えば、グリッド像3b(又はその主要なモアレ像)の山と山(又は谷と谷)の間に線状欠陥箇所26aがある場合、この線状欠陥箇所26aを構成する欠陥画素2b(例えば、図6A及び図6Bにおいて中央に位置する欠陥画素2b)の画素値を補間するための単純平均補間の補間処理に用いられる画素は、欠陥画素2bの近傍に位置する8画素、すなわち、図6A及び図6Bに示すように、欠陥画素2bを中心とする9画素(3画素×3画素)のうち、3つの欠陥画素2bを除く6画素である。
しかし、この6画素にはグリッド像3b(又はその主要なモアレ像)が現れており、当該6画素の画素値を用いて単純平均補間を行うと、図6Bに示すように、グリッド像3b(又はその主要なモアレ像)を含んだ値が欠陥画素2bの画素値として算出されてしまう。
このように、グリッド像3b(又はその主要なモアレ像)の山と山(又は谷と谷)の間に点欠陥箇所25a、線状欠陥箇所26aが位置する場合に、単純平均補間による補間処理を行うと、図5B及び図6Bに示すように、画像にアーティファクトが生じ、グリッド縞の高周波情報を再現することができない。このような不都合は、特に線状欠陥箇所26aがある場合の補間処理において顕著に生じる(図6B参照)。
なお、本実施形態では、前述のように、グリッド密度が6.0lp/mmであるグリッド3を使用して撮影を行う場合を例としており、この場合、画像上に現れるグリッド3による主要な周期成分(エリアシング成分)の周波数fは4.0lp/mmであるため、前記f>f/2の関係式を満たし、単純平均補間を行った場合には欠陥箇所25a,26a(特に線状欠陥箇所26a)においてアーティファクトが発生する場合がある。
本実施形態において、放射線画像処理装置4は、このような放射線画像撮影によって取得された画像信号に対して画像補正処理等の画像処理を行うものであり、図2に示すように、画像信号が入力される画像信号入力部41、記憶部42、画像補正処理部5、画像処理部(図示せず)、画像出力部47等を備えている。
画像信号入力部41には、検出パネル2の画像信号出力部23から出力された画像信号が入力される。画像信号は、有線によって入力されてもよいし、無線によって入力されてもよい。また、検出パネル2から直接画像信号が入力される場合に限定されず、画像信号が検出パネル2から一旦画像サーバ等の記憶手段に記憶され、この画像サーバ等から画像信号入力部41に入力されるようになっていてもよい。
画像出力部47は、画像処理部5によって各種の画像処理が施された画像処理後の画像信号を図示しないイメージャ等の外部装置や、PACSサーバ等に出力する機能部である。
記憶部42は、プログラム記憶部43、データ記憶部44、画像記憶部45等を備えて構成されている。
プログラム記憶部43は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等で構成されており、各種のプログラムを記憶する記憶手段である。本実施形態において、プログラム記憶部43には、画像補正処理を行うための画像補正プログラム、患部を検出するための自動部位認識に基づく階調処理・周波数処理等の画像処理を行うためのプログラム等が記憶されている。
データ記憶部44には、画像補正処理を行うために必要な各種の画像補正パラメータやテンプレート、撮影画像の画像データを診断に適した画質に調整するための画像処理パラメータ(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル、周波数処理の強調度等)等が記憶されている。また、本実施形態において、データ記憶部44には、欠陥画素の位置情報が記録された欠陥画素マップや、後述する線欠陥検出部52により生成される線欠陥の位置情報が記録された線欠陥マップ等が記憶されている。
画像記憶部45は、例えばフラッシュメモリ等の書き換え可能なメモリ等で構成されており、画像補正処理部5や図示しない画像処理部で画像処理が施された画像信号を記憶するものである。画像記憶部45は内蔵型のメモリでもよいし、メモリカード等の着脱可能なメモリでもよい。
画像補正処理部5は、放射線画像撮影を行うことにより得られた画像信号に対して補正処理を行う画像補正処理装置である。画像補正処理部5は、図示しないCPU(Central Processing Unit)等を備えるコンピュータであり、本実施形態においては、前処理補間部51、線欠陥検出部52、帯域分割部53、補間処理部54、帯域合成部55、グリッド成分除去部56等を備えて構成されている。画像補正処理部5によって補正処理が施された画像信号は、さらに画像処理部に送られて当該画像の撮影部位等に応じた階調処理、強調処理等が施され、診断に適した放射線画像を表示可能な画像信号が生成される。
前処理補間部51は、帯域分割部53による帯域分割処理を行う前に、全ての欠陥画素2a,2bに対して当該欠陥画素2a,2bの近傍の画素のうち正常画素(欠陥画素2a,2bでない画素)の画素値を用いて欠陥画素2a,2bの画素値を平均化する単純平均補間を行う前処理補間手段である。
前処理補間部51は、予めデータ記憶部44等に記憶されている欠陥画素マップを参照し、取得した画像データの画像信号に含まれる全ての欠陥画素2a,2bの画素値に対して最近傍8画素のうち正常画素の画素値のみを用いて単純平均補間処理を行う。
前処理補間部51による単純平均補間処理は、図5A、図5B、図6A及び図6Bにおいて示したように、当該欠陥画素2a,2bの最近傍の8画素のうち正常な画素の画素値のみを用いて欠陥画素2a,2bの画素値を平均化するものである。
本実施形態では、前処理補間部51による処理においては、検出パネル2に点欠陥25がある場合と線状欠陥26がある場合とを区別せずに、上記単純平均補間処理を行う。
具体的には、図5Aに示すように、点欠陥箇所25aがある場合、当該点欠陥箇所25aを構成している欠陥画素2aを中心とする9画素(3画素×3画素)のうち、1つの欠陥画素2aを除く8画素(すなわち、欠陥画素2aに隣接している8画素)のうち正常な画素の画素値を用いて、下記の補間式(式1)による補間処理が行われる。
Figure 0005370362
この場合、欠陥画素2aに隣接している8つの画素の中にグリッド像3bを構成している画素がある場合には、このグリッド像3bを構成している画素の画素値を含んで画素値の平均化が行われるため、図5Bに示すように、当該欠陥画素2aの画素値は、本来あるべき画素値よりグリッド像3bを構成している画素の画素値に近いものとなる。
また、図6Aに示すように、線状欠陥箇所26aがある場合には、当該線状欠陥箇所26aを構成している欠陥画素2bに隣接している8つの画素のうち正常画素の画素値を用いて単純平均補間処理を行う。
すなわち、この場合には、例えば、欠陥画素2bを中心とする9画素(3画素×3画素)のうち、当該欠陥画素2bと、この欠陥画素2bに縦方向(図6A及び図6Bにおいてy方向)に隣接している2つの欠陥画素2b及びこの2つの欠陥画素2bの横方向(図6A及び図6Bにおいてx方向)に連続する画素を除く2画素(当該欠陥画素2bの横方向に連続する2画素)の画素値を用いて、下記の補間式(式2)による補間処理が行われる。
Figure 0005370362
この場合、図6A及び図6Bに示すように、欠陥画素2bの画素値の補正に用いられる画素は全てグリッド像を構成している画素となる。このため、当該欠陥画素2bについてはグリッド像3b(又はその主要なモアレ像)を構成している画素の画素値のみによって画素値の平均化が行われるため、図6Bに示すように、グリッド像3b(又はその主要なモアレ像)を含んだ値が当該欠陥画素2bの画素値として算出される。
線欠陥検出部52は、検出パネル2を構成する複数の画素のうち、線欠陥を構成している線欠陥画素eを検出する線欠陥検出手段である。
本実施形態において、線欠陥とは、線状欠陥26のうち、グリッド3のグリッド方向(グリッド縞3aと平行である方向)と平行で、連続する欠陥画素群を構成している線欠陥画素群をいう。
線欠陥検出部52は、データ記憶部44等に記憶されている欠陥画素マップを参照するとともに、図7に示すような線欠陥画素を検出するためのテンプレート48をデータ記憶部44等から読み出し、テンプレートマッチングを行うことにより線欠陥を構成している線欠陥画素e(図10A及び図10B参照)を検出する。
本実施形態では、図7に示すように、縦方向(図3におけるグリッド3のグリッド縞3aと平行となる方向)に欠陥画素が10画素以上連続している場合を線欠陥(線欠陥画素群)とし、これを構成している画素を線欠陥画素として検出するテンプレート48が、線欠陥画素を検出するためのテンプレートとして、予めデータ記憶部44等に記憶されている。
このため、例えば、図8に示すように、検出パネル2に点欠陥aが3箇所、長尺な縦方向の線状欠陥bが2箇所、10画素未満の短い縦方向の線状欠陥cが1箇所、横方向の線状欠陥dが1箇所ある場合、線欠陥検出部52は、テンプレートマッチングにより長尺な縦方向の線状欠陥bのみを線欠陥とし(図9参照)、これを構成している画素を線欠陥画素eとして検出する。
線欠陥検出部52は、線欠陥画素eを検出すると、検出した線欠陥画素eの位置情報を記録した線欠陥マップを生成し、データ記憶部44に記憶させる。なお、線状の欠陥がどの程度の長さ以上であれば線欠陥とするか等、テンプレート48の設定は予めデフォルトで規定されていてもよいし、ユーザが任意に設定できるようになっていてもよい。また、線欠陥検出部52が線欠陥画素eを検出する手法は、テンプレートマッチングに限定されず、他の手法によってもよい。
帯域分割部53は、線欠陥検出部52により検出された線欠陥画素e及びその周辺領域の画像信号を低周波数帯域と高周波数帯域とに分割する帯域分割手段である。なお、どの程度の範囲を周辺領域とするかは、予めデフォルトとして設定されていてもよいし、ユーザ等が任意に設定してもよい。
帯域分割部53は、線欠陥検出部52によって生成された線欠陥マップを読み出して参照し、線欠陥画素e及びその周辺領域を抽出する。そして、この線欠陥画素e及びその周辺領域の画像信号に対してローパスフィルタを掛けることにより、当該画像信号中の低周波数帯域の成分を抽出して低周波数帯域の画像信号とする。また、この低周波数帯域の成分と元の画像信号との差分をとることにより高周波数帯域の画像信号(画像信号中の高周波数帯域の成分)を得る。帯域分割部53によって得られた低周波数帯域の画像信号、高周波数帯域の画像信号は、それぞれ別個の処理を行うことが可能な状態でデータ記憶部44等に記憶される。
本実施形態において、低周波数帯域とは、1lp/mm又は2lp/mm以下の周波数帯域をいい、前記ローパスフィルタは、元の画像信号からこのような周波数帯域の成分を抽出可能となっている。なお、画像信号を低周波数帯域の画像信号と高周波数帯域の画像信号とに分割する手法はここに例示したものに限定されない。例えばローパスフィルタに代えてメディアンフィルタ等を用いてもよいし、その他の手法によることも可能である。また、低周波数帯域の範囲は1lp/mm又は2lp/mm以下に限定されず、これ以外の周波数を低周波数帯域として抽出するローパスフィルタを用いてもよい。
補間処理部54は、帯域分割部53により分割された帯域のうち、低周波数帯域の画像信号については線欠陥画素eの画素値に対して近傍画素の画素値を用いた任意の補間を行い、高周波数帯域の画像信号については線欠陥画素eの画素値に対して画像上に現れるグリッドのグリッド像の周期を表す周期関数を補間関数とする補間を行う補間手段である。
本実施形態において、具体的には、補間処理部54は、低周波数帯域の画像信号については、線欠陥画素eの画素値に対して、最近傍の8画素、すなわち、図10Aに示すように、補間処理の対象となる線欠陥画素eを中心とした3画素×3画素のうち、線欠陥画素eを除く8画素のうち正常画素の画素値のみを用いた単純平均補間を行う。
また、高周波数帯域の画像信号については、線欠陥画素eの画素値に対して、当該線欠陥画素eの近傍の画素、すなわち、図10Bに示すように、補間処理の対象となる線欠陥画素eを中心とした横方向(x方向)の7画素×縦方向(y方向)の3画素のうち、線欠陥画素eを除く正常画素の画素値を用い、グリッド3のグリッド縞の主要な周期成分を表す正弦波(サインカーブ)を補間関数として、下記の補間式(式3)で補間を行う。
Figure 0005370362
なお、高周波数帯域の画像信号の補間に適用する補間関数は、グリッド3のグリッド縞3bの主要な周期成分を表す正弦波に限定されず、矩形波等、グリッド像3bの周期を表す他の関数を用いてもよい。また、補間関数はグリッド像3bの周期を表す周期関数に限定されず、例えば、折り返し(モアレ像)の周期を表す周期関数であってもよい。
帯域合成部55は、補間処理部54による補間後に低周波数帯域の画像信号と高周波数帯域の画像信号とを合成して元の画像信号を再構成する帯域合成手段である。帯域合成部55は、補間後の低周波数帯域の画像信号と高周波数帯域の画像信号とを加算(合算)して補正後の画像信号を生成する。
グリッド成分除去部56は、帯域合成部55による画像信号の再構成(補正後の画像信号の生成)を行った後に、この再構成後の画像信号(補正後の画像信号)からグリッド像3bの成分を除去するグリッド成分除去手段である。
グリッド成分除去部56によるグリッド像3bの成分を除去する処理は、例えば、グリッド像3bの成分を含む画像信号から、フィルタリング処理によりグリッド像3bの空間周波数成分を抽出し、この空間周波数成分を画像信号から減算したり、所定の周波数を除去するローパスフィルタ等をかけることによって高周波数帯域に乗っているグリッド像3bの成分を除去することによって行われる。なお、グリッド像3bの成分を除去する手法は特に限定されず、例えば、特開平3−114039号公報や特開2002−330341号公報に記載されている公知の手法を用いることができる。
次に、本実施形態における画像補正処理方法について説明する。なお、この画像補正処理方法は、コンピュータである画像補正処理部5と画像補正プログラムとの協働によって実現されるものである。
図11は、本実施形態における画像補正処理を示すフローチャートである。また、図12は、図10A及び図10B等に示す2次元状の画素の画素信号を横軸方向(x軸方向)に1画素分抽出した場合の画素値の変化を1次元プロファイルとして示した図であり、図12における縦方向の変化は輝度の変化を示している。
図11に示すように、検出パネル2等から放射線画像撮影によって得られた放射線画像の画像信号を取得すると(ステップS1)、画像補正処理部5の前処理補間部51は、欠陥画素マップを参照し、画像中の全欠陥画素2a,2bに対して、欠陥画素2a,2bの近傍の画素のうち正常画素の画素値を用いて単純平均補間処理を行う(ステップS2)。これにより、欠陥画素2a,2b(図12aにおける白抜き部分)の画素値が図12bのように、ある程度平均化される。
単純平均補間処理が行われると、線欠陥検出部52は、欠陥画素マップを参照するとともに、テンプレート48をデータ記憶部44等から読み出し、テンプレートマッチングを行うことによって線欠陥を構成している線欠陥画素eを検出する。そして、検出した線欠陥画素eの位置情報を記録した線欠陥マップを生成し(ステップS3)、データ記憶部44等に記憶させる。
次に帯域分割部53は、線欠陥画素e及びその周辺領域の画像信号を低周波数帯域の画像信号と高周波数帯域の画像信号とに分割する(ステップS4)。
具体的には、帯域分割部53は、線欠陥検出部52によって生成された線欠陥マップに基づいて線欠陥画素e及びその周辺領域を抽出する。そして、この線欠陥画素e及びその周辺領域の画像信号に対してローパスフィルタを掛けることにより、当該画像信号中の低周波数帯域の成分を抽出して低周波数帯域の画像信号とする(図12c参照)。また、この低周波数帯域の成分と元の画像信号との差分をとることにより画像信号中の高周波数帯域の成分を抽出し、高周波数帯域の画像信号とする(図12d参照)。帯域分割部53によって得られた低周波数帯域の画像信号、高周波数帯域の画像信号は、それぞれ別個の処理を行うことが可能な状態でデータ記憶部44等に記憶される。
さらに、補間処理部54は、帯域分割部53により分割された帯域のうち、低周波数帯域の画像信号については、線欠陥画素e(図10A参照)の画素値に対して、線欠陥画素eの最近傍の8画素のうち正常画素の画素値のみを用いた単純平均補間行い、高周波数帯域の画像信号については、線欠陥画素e(図10B参照)の画素値に対して画像上に現れるグリッド3のグリッド像3bの主要な周期成分を表す正弦波(サインカーブ)を補間関数として補間を行う(ステップS5)。これにより、線欠陥画素eの画素値が補間される(低周波数帯域の画像信号について図12e、高周波数帯域の画像信号について図12f参照)。
補間処理部54による補間が完了すると、帯域合成部55は、補間後の低周波数帯域の画像信号と高周波数帯域の画像信号とを合成して再構成し、補正後の画像信号を生成する(ステップS6、図12g参照)。
その後、グリッド成分除去部56は、帯域合成部55によって再構成された画像信号(補正後の画像信号)からグリッド像3bの成分を除去する処理を行う(ステップS7、図12h参照)。これにより、画像補正処理が完了する。
画像補正処理が完了した画像信号は、画像処理部においてさらに撮影部位等に応じた画像処理が行われ、診断に適した画像となるように調整がなされた後、画像記憶部45に送られ、記憶される。また、画像処理後の画像信号は、適宜読み出されて、画像出力部47から外部機器等に出力される。
以上のように、本実施形態によれば、画像信号を低周波数帯域と高周波数帯域とに帯域分割して、それぞれ別個の補間処理を行う。高周波数帯域には、グリッド像3b等が存在している可能性が高く、単純平均補正をかけただけでは線欠陥画素eの画素値を適切に補正することができないが、このように低周波数帯域と高周波数帯域とを分けてそれぞれに適した補間を行うことにより、低周波数帯域と高周波数帯域のいずれについても適切に線欠陥画素eの画素値を補間することができる。これにより、線欠陥部分に対する補正処理で生じるアーティファクトを低減させ、滑らかで鮮鋭な画像を得ることができる。
また、本実施形態では、帯域分割を行う前に、予め全ての点欠陥25を構成する欠陥画素2a及び線欠陥26を構成する欠陥画素2bに対して、当該欠陥画素2a,2bの近傍画素の画素値を用いた単純平均補間を行い、その後、帯域分割をして低周波数帯域・高周波数帯域のそれぞれについて線欠陥部分の補間処理を行う。このように、予め全ての欠陥画素に対して単純な補正処理を行って画素値を平均化しておくことにより、帯域分割処理の際に生じるアーティファクトを抑制し、適切に帯域分割することができる。
また、グリッド像3bの除去処理を実施する前に欠陥画素の画素値を補間する上記補正を行うことにより、欠陥画素2a,2bがあることによる影響を受けずに、適切にグリッド像3bの除去処理を行い、グリッド像3bの除去処理の際に線欠陥部分にアーティファクトが生じるのを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、照射された放射線を検出してデジタル画像信号として取得し出力するFPDを検出パネル2として用い、この検出パネル2にグリッド3を重畳して撮影を行い、画像信号を得る場合を例としたが、検出パネルはこのようなデジタルの画像信号を出力するものに限定されない。例えば、CR装置において用いられる輝尽性蛍光体パネル等でもよい。輝尽性蛍光体パネルは、照射された放射線を蓄積する輝尽性蛍光体を備え、所定の読取装置において励起光を照射して輝尽性発光光を検出することにより画像信号を取得可能なものである。この場合には、読取装置で読み取られ出力される画像信号に対して本発明の画像補正処理装置による補正処理を行う。
また、本実施形態では、グリッド3のグリッド縞3aの間隔と検出パネル2の1画素の幅(大きさ)とが一致する場合を例として説明しているが、グリッド縞3aの間隔と検出パネル2の1画素の大きさとの関係はここに例示したものに限定されない。
なお、本発明が実施形態の範囲に限定されず、適宜変更可能であることは勿論である。
医用画像の補正処理を行う技術分野において利用することが可能である。
符号の説明
1 撮影システム
2 検出パネル(放射線画像検出器)
2a,2b 欠陥画素
3 グリッド(散乱線除去グリッド)
3a グリッド縞
3b グリッド像
4 放射線画像処理装置
5 画像補正処理部(画像補正処理装置)
21 検出部
22 読取部
25 点欠陥
25a 点欠陥箇所
26 線状欠陥
26a 線状欠陥箇所
42 記憶部
48 テンプレート
51 前処理補間部(前処理補間部)
52 線欠陥検出部(線欠陥検出部)
53 帯域分割部(帯域分割部)
54 補間処理部(補間処理部)
55 帯域合成部(帯域合成部)
56 グリッド成分除去部(グリッド成分除去部)
e 線欠陥画素
M 被写体
m 被写体像

Claims (10)

  1. 画素を構成する放射線検出素子が2次元マトリクス状に複数配列され、被写体を透過した放射線を検出する放射線画像検出器と被写体との間に散乱線除去グリッドを配置して放射線画像撮影を行うことにより得られた画像データに対して補正処理を行う画像補正処理装置であって、
    前記画素のうち前記散乱線除去グリッドのグリッド方向と平行で、連続する欠陥画素群を構成している線欠陥画素群を検出する線欠陥検出手段と、
    前記線欠陥検出手段により検出された前記線欠陥画素群及びその周辺領域の画像信号を低周波数帯域と高周波数帯域とに分割する帯域分割手段と、
    前記帯域分割手段により分割された帯域のうち、前記低周波数帯域の画像信号については前記線欠陥画素群を構成する線欠陥画素の画素値に対して近傍画素の画素値を用いた任意の補間を行い、前記高周波数帯域の画像信号については前記線欠陥画素の画素値に対して画像上に現れる前記グリッドのグリッド像の周期を表す周期関数又は折り返しの周期を表す周期関数を補間関数とする補間を行う補間手段と、
    前記補間手段による補間後に前記低周波数帯域の画像信号と前記高周波数帯域の画像信号とを合成して元の画像信号を再構成する帯域合成手段と、
    を備えていることを特徴とする画像補正処理装置。
  2. 前記補間手段は、前記低周波数帯域の画像信号については、前記線欠陥画素の最近傍の画素のうち正常な画素の画素値のみを用いて前記線欠陥画素の画素値を平均化する単純平均補間を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の画像補正処理装置。
  3. 前記補間手段は、前記高周波数帯域の画像信号については、前記グリッドのグリッド像の主要な周期成分又は折り返しの周期成分を表す正弦波を補間関数として前記線欠陥画素の画素値を補間するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像補正処理装置。
  4. 前記帯域分割手段による帯域分割処理を行う前に、全ての欠陥画素に対して当該欠陥画素の近傍画素のうち正常画素の画素値を用いて前記欠陥画素の画素値を平均化する単純平均補間を行う前処理補間手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像補正処理装置。
  5. 前記帯域合成手段による画像信号の再構成を行った後に、再構成後の画像信号から前記グリッド像の成分を除去するグリッド成分除去手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像補正処理装置。
  6. 画素を構成する放射線検出素子が2次元マトリクス状に複数配列され、被写体を透過した放射線を検出する放射線画像検出器と被写体との間に散乱線除去グリッドを配置して放射線画像撮影を行うことにより得られた画像データに対して補正処理を行う画像補正処理方法であって、
    前記画素のうち前記散乱線除去グリッドのグリッド方向と平行で、連続する欠陥画素群を構成している線欠陥画素群を検出する線欠陥検出工程と、
    前記線欠陥検出工程において検出された前記線欠陥画素群及びその周辺領域の画像信号を低周波数帯域と高周波数帯域とに分割する帯域分割工程と、
    前記帯域分割工程において分割された帯域のうち、前記低周波数帯域の画像信号については前記線欠陥画素群を構成する線欠陥画素の画素値に対して近傍画素の画素値を用いた任意の補間を行い、前記高周波数帯域の画像信号については前記線欠陥画素の画素値に対して画像上に現れる前記グリッドのグリッド像の周期を表す周期関数又は折り返しの周期を表す周期関数を補間関数とする補間を行う補間工程と、
    前記補間工程における補間後に前記低周波数帯域の画像信号と前記高周波数帯域の画像信号とを合成して元の画像信号を再構成する帯域合成工程と、
    を含んでいることを特徴とする画像補正処理方法。
  7. 前記補間工程は、前記低周波数帯域の画像信号については、前記線欠陥画素の最近傍の画素のうち正常な画素の画素値のみを用いて前記線欠陥画素の画素値を平均化する単純平均補間を行うものであることを特徴とする請求項6に記載の画像補正処理方法。
  8. 前記補間工程は、前記高周波数帯域の画像信号については、前記グリッドのグリッド像の主要な周期成分又は折り返しの周期成分を表す正弦波を補間関数として前記線欠陥画素の画素値を補間するものであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像補正処理方法。
  9. 前記帯域分割工程における帯域分割処理を行う前に、全ての欠陥画素に対して当該欠陥画素の近傍画素のうち正常画素の画素値を用いて前記欠陥画素の画素値を平均化する単純平均補間を行う前処理補間工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の画像補正処理方法。
  10. 前記帯域合成工程において画像信号の再構成を行った後に、再構成後の画像信号から前記グリッド像の成分を除去するグリッド成分除去工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の画像補正処理方法。
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