JP7210880B2 - 骨密度測定装置および骨密度撮影方法 - Google Patents

骨密度測定装置および骨密度撮影方法 Download PDF

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Description

本発明は、X線撮影により骨密度の測定を行う骨密度測定装置および骨密度撮影方法に関する。
被検体の腰椎や大腿骨を撮影する骨密度測定のための撮影(以下、「骨密度撮影」と略記する)では、DXA(Dual Energy X-Ray Absorptiometry)法(「DEXA法」とも表記される)という2つの異なるエネルギピークを有するX線ビームを用いた測定を行う(例えば、特許文献1、2参照)。具体的には、被検体(患者)を天板に寝かせて、大腿骨を撮影する場合には、特許文献1:国際公開第2017/026046号のように脚部を内旋させることで大腿骨近位に対してX線を垂直に入射させる。腰椎を撮影する場合には、被検体(患者)を天板に寝かせて被検体の膝を曲げて腰椎を天板に密着させた状態で腰椎に対してX線を垂直に入射させる。
DXA法による骨密度撮影では、2つの異なるエネルギピークを有するX線ビームを照射するために、高管電圧X線条件と低管電圧X線条件かつ専用の金属フィルタを組み合わせて行う。特許文献2:特開2017-127342号公報のように、高管電圧X線条件とはX線管に高電圧を印加した高電圧条件であって、低管電圧X線条件とはX線管に高電圧よりも低い低電圧を印加した低電圧条件である。特許文献1:国際公開第2017/026046号のように高電圧モード用および低電圧モード用の2種類からなる金属フィルタをX線管の照射側に切り替え可能に備える。高電圧モード用の金属フィルタをX線管の照射側に切り替えたときには高電圧モード用の金属フィルタを透過した高エネルギのX線を照射する。低電圧モード用の金属フィルタをX線管の照射側に切り替えたときには低電圧モード用の金属フィルタを透過した低エネルギのX線を照射する。
2つの異なるエネルギピークを有するX線ビームにより、高電圧条件で撮影された高電圧画像および低電圧条件で撮影された低電圧画像がそれぞれに生成され、それらをサブトラクションしてサブトラクション画像を生成することでサブトラクション画像中に腰椎や大腿骨などの骨だけが選択的に写り込む(例えば、非特許文献1参照)。本明細書中のサブトラクション処理は、特許文献2:特開2017-127342号公報や非特許文献1の22頁のように対数変換,重み付け処理および差分処理が含まれ、対数変換および重み付け処理された高電圧画像と低電圧画像との差分を演算することにより、サブトラクション画像が得られる。
DXA法による骨密度撮影により、一定量の骨の中に含まれる(カルシウムやリンなどの)ミネラル分の骨の中に含まれる量を示す指標である骨塩定量などの骨密度を求めることができる。
国際公開第2017/026046号 特開2017-127342号公報
友光達志(著)、曽根照喜(著)、福永仁夫(監修)、八重樫チヒロ (イラスト)、「図説DXAによる骨量測定―腰椎と大腿骨近位部―」、ライフサイエンス出版、2013年3月1日、p.20,22-25
骨密度測定は定量測定なので、精密な骨密度撮影が望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、骨密度解析の精度向上を図ることができる骨密度測定装置および骨密度撮影方法を提供することを目的とする。
発明者らは、上記の問題を解決するために鋭意研究した結果、次のような知見を得た。
すなわち、一般のX線撮影で行われるゲインキャリブレーションやゲイン補正に着目してみた。フラットパネル型X線検出器(以下、「FPD」と略記する)では、FPDの検出面内(FPD面内)の感度のムラ等を補正し、感度を均一に抽出するために、ゲインキャリブレーション処理を行う。ゲインキャリブレーションでは、予め決められたX線条件(X線撮影時と同じX線条件)かつ被検体のない状態で撮影して得られた面内分布情報を有したゲイン補正用マップを取得する。面内分布情報は、FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表され、感度の2次元分布でもある。したがって、実際の検査(X線撮影)でX線画像を収集する際には、ゲインキャリブレーションで取得した面内分布情報を有したゲイン補正用マップを適用するゲイン補正により、ムラのないX線画像を出力する。
しかし、使用するFPDによっては、高電圧条件(高管電圧X線条件)で撮影された高電圧画像に、図13(a)に示すようなリング状アーティファクトが発生することが判明した。また、使用するFPDによっては、低電圧条件(低管電圧X線条件)で撮影された低電圧画像に、図13(b)に示すようなムラが発生することが判明した。特に、胸部撮影(80KV-100KV)に用いられる電圧よりも高い高電圧(140KV)かつ使用するFPDによっては画像(高電圧画像)にリング状アーティファクトが発生する現象が起こり易く、サブトラクション画像に、図14(a)の点線で示すようなリング状アーティファクトが強調される。このようにX線管に印加する電圧が高電圧になるにしたがって、使用するFPDの個体差によってリング状アーティファクトが発生する場合がある。このようなリング状アーティファクトが定量測定の妨げになることが判明した。
上記現象はX線変換膜(例えばヨウ化セシウム(CsI))の膜厚の不均一性に起因すると考えられる。X線変換膜を近接蒸着法によって形成すると端部の膜厚が薄くなり、高電圧になると上記現象が起こり易くなるという知見を得た。以上より、ゲイン補正をDXA法による骨密度測定に適用すれば、サブトラクション画像にリング状アーティファクトがなくなり、骨密度解析の精度向上を図ることができるという知見を得た。
このような知見に基づく本発明は、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る骨密度測定装置は、X線撮影により骨密度の測定を行う骨密度測定装置であって、X線を照射するX線管と、近接蒸着法によって形成されたX線変換膜を有しており前記X線管から照射されたX線を検出するFPDと、前記X線管に高電圧を印加した高電圧条件である高管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記高管電圧X線条件において前記FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを生成する第1ゲイン補正用マップ生成手段と、前記X線管に前記高電圧よりも低い低電圧を印加した低電圧条件である低管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記低管電圧X線条件において前記FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを生成する第2ゲイン補正用マップ生成手段と、第1の区分パターンによって、複数の領域に前記第1のゲイン補正用マップを区分する第1ゲイン補正用マップ区分手段と、前記第1の区分パターンとは異なる第2の区分パターンによって、複数の領域に前記第2のゲイン補正用マップを区分する第2ゲイン補正用マップ区分手段と、前記第1ゲイン補正用マップ区分手段で前記第1の区分パターンによって区分された各々の領域内で前記面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、前記第1のゲイン補正用マップを補正する第1ゲイン補正用マップ補正手段と、前記第2ゲイン補正用マップ区分手段で前記第2の区分パターンによって区分された各々の領域内で前記面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、前記第2のゲイン補正用マップを補正する第2ゲイン補正用マップ補正手段と、前記第1ゲイン補正用マップ生成手段による前記第1のゲイン補正用マップの生成時で前記X線管に印加した高電圧と同じ値の高電圧を前記X線管に印加した高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記FPDで撮影された高電圧画像を生成する高電圧画像生成手段と、前記第2ゲイン補正用マップ生成手段による前記第2のゲイン補正用マップの生成時で前記X線管に印加した低電圧と同じ値の低電圧を前記X線管に印加した低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記FPDで撮影された低電圧画像を生成する低電圧画像生成手段と、前記第1ゲイン補正用マップ補正手段で補正された前記第1のゲイン補正用マップを用いて、前記高電圧画像生成手段で生成された前記高電圧画像をゲイン補正する第1ゲイン補正手段と、前記第2ゲイン補正用マップ補正手段で補正された前記第2のゲイン補正用マップを用いて、前記低電圧画像生成手段で生成された前記低電圧画像をゲイン補正する第2ゲイン補正手段と、前記第1ゲイン補正手段によるゲイン補正後の前記高電圧画像と、前記第2ゲイン補正手段によるゲイン補正後の前記低電圧画像とをサブトラクションするサブトラクション処理手段とを備え、前記サブトラクション処理手段によるサブトラクション処理後の画像によって骨密度の測定を行い、前記第1の区分パターンは、リング状アーティファクトに対応した、前記第1のゲイン補正用マップの中央部と外周部とを分割する区分パターンであり、前記第2の区分パターンは、上側領域と下側領域との間のバラツキであるアーティファクトに対応した、前記第2のゲイン補正用マップを上下に分割する区分パターンであるものである。
[作用・効果]本発明に係る骨密度測定装置によれば、X線管に高電圧を印加した高電圧条件である高管電圧X線条件でX線管から照射されたX線を被検体のない状態でFPDが検出することにより、FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを生成する。同様に、X線管に高電圧よりも低い低電圧を印加した低電圧条件である低管電圧X線条件でX線管から照射されたX線を被検体のない状態でFPDが検出することにより、FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを生成する。これらの第1/第2のゲイン補正用マップは、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件かつ被検体のない状態で撮影して得られた面内分布情報を有したマップとして生成される。
そして、第1のゲイン補正用マップの生成時でX線管に印加した高電圧と同じ値の高電圧をX線管に印加した高管電圧X線条件でX線管から照射されて被検体を透過したX線をFPDが検出することにより、FPDで撮影された高電圧画像を生成する。同様に、第2のゲイン補正用マップの生成時でX線管に印加した低電圧と同じ値の低電圧をX線管に印加した低管電圧X線条件でX線管から照射されて被検体を透過したX線をFPDが検出することにより、FPDで撮影された低電圧画像を生成する。このように骨密度撮影時には第1/第2のゲイン補正用マップ生成時と同じ値の高電圧および低電圧をX線管にそれぞれ印加して、X線管から被検体に照射することで高電圧画像/低電圧画像を生成する。
第1のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像をゲイン補正し、第2のゲイン補正用マップを用いて低電圧画像をゲイン補正することで、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件でのゲイン補正後の高電圧画像/低電圧画像には、ムラやムラに起因したアーティファクトを抑制することができる。したがって、ゲイン補正後の高電圧画像とゲイン補正後の低電圧画像とをサブトラクションして得られたサブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)にも、ムラやムラに起因したアーティファクトを抑制することができる。その結果、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件での面内分布情報を有した第1/第2のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像/低電圧画像をゲイン補正し、ゲイン補正後の高電圧/低電圧画像をサブトラクションすることで、骨密度解析の精度向上を図ることができる。
本発明に係る骨密度測定装置において、初期設定(すなわちデフォルト(default))の面内分布情報を有した基準ゲイン補正用マップを取得する基準ゲイン補正用マップ取得手段と、基準ゲイン補正用マップを記憶する基準ゲイン補正用マップ記憶手段とを備え、下記のようなゲイン補正用マップの使用条件を切り替える使用条件切替手段を備えるのが好ましい。(a)通常のX線撮影時には基準ゲイン補正用マップ記憶手段により記憶される基準ゲイン補正用マップを用いて、通常のX線撮影時に得られたX線画像をゲイン補正する。一方、(b)サブトラクション処理手段によるサブトラクションでの骨密度撮影時には、高管電圧X線条件での面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像をゲイン補正するとともに、低管電圧X線条件での面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを用いて低電圧画像をゲイン補正する。骨密度撮影以外の通常のX線撮影を行う場合には、通常のX線撮影時と同じX線条件での面内分布情報を初期設定して、初期設定の面内分布情報を有した基準ゲイン補正用マップを取得して、基準ゲイン補正用マップ記憶手段に記憶する。まとめると、上記(a)のように通常のX線撮影時には基準ゲイン補正用マップ記憶手段により記憶される基準ゲイン補正用マップを用いて、通常のX線撮影時に得られたX線画像をゲイン補正し、上記(b)のように骨密度撮影時には、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件での面内分布情報を有した第1/第2のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像/低電圧画像をゲイン補正するように、ゲイン補正用マップの使用条件を切り替える。このように、専用の骨密度測定装置を用いなくとも一般的なX線撮影装置を用いて、ゲイン補正を適用した通常のX線撮影、ゲイン補正を適用した骨密度撮影をそれぞれ行うことができる。
上述したように、X線のエネルギスペクトルから特定のエネルギ成分に絞り込むために、高管電圧X線条件(X線管に高電圧を印加した高電圧条件)および低管電圧X線条件(X線管に低電圧を印加した低電圧条件)と、高電圧モード用および低電圧モード用の2種類からなるフィルタとを組み合わせてもよい。すなわち、これらのフィルタのいずれか一方をX線管の照射側に切り替えるように備える。高電圧モード用のフィルタをX線管の照射側に設けた状態、かつ高管電圧X線条件でX線管から照射されたX線を被検体のない状態でFPDが検出することにより、第1のゲイン補正用マップを生成する。同様に、低電圧モード用のフィルタをX線管の照射側に設けた状態、かつ低管電圧X線条件でX線管から照射されたX線を被検体のない状態でFPDが検出することにより、第2のゲイン補正用マップを生成する。そして、高電圧モード用のフィルタをX線管の照射側に設けた状態、かつ高管電圧X線条件でX線管から照射されて被検体を透過したX線をFPDが検出することにより、高電圧画像を生成する。同様に、低電圧モード用のフィルタをX線管の照射側に設けた状態、かつ低管電圧X線条件でX線管から照射されて被検体を透過したX線をFPDが検出することにより、低電圧画像を生成する。
骨密度撮影においては、スリット状のX線の照射野により撮影された複数のX線画像を被検体の体軸方向に結合することにより1枚のX線画像を生成する「スロット撮影」と呼ばれる術式を適用するのが好ましい。具体的には、本発明に係る骨密度測定装置は、X線管から照射されたX線の照射領域を制限することによりスリット状の照射野を形成するコリメータと、X線管およびコリメータをFPDに対して被検体の体軸方向に相対的に移動させることにより、スリット状の照射野をFPDに対して体軸方向に相対的に移動させる照射野移動機構とを備える。
照射野移動機構による移動毎に、高管電圧X線条件でX線管から照射されてコリメータにより形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPDが検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向に結合する。このように結合することによりFPDの全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成する。同様に、照射野移動機構による移動毎に、低管電圧X線条件でX線管から照射されてコリメータにより形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPDが検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向に結合する。このように結合することによりFPDの全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する。
そして、照射野移動機構による移動毎に、高管電圧X線条件でX線管から照射されてコリメータにより形成されて被検体を透過したスリット状の照射野のX線をFPDが検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の高電圧画像を体軸方向に結合する。このように結合することによりFPDの全面に対応する1枚の高電圧画像を生成する。同様に、照射野移動機構による移動毎に、低管電圧X線条件でX線管から照射されてコリメータにより形成されて被検体を透過したスリット状の照射野のX線をFPDが検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の低電圧画像を体軸方向に結合する。このように結合することによりFPDの全面に対応する1枚の低電圧画像を生成する。
X線の照射領域を制限せずにFPDの全面にX線を照射する場合には、FPDの端部には斜め方向からX線が入射することにより、端部でのX線画像に歪みが生じる。一方、スロット撮影によりFPDの検出面に垂直にX線が入射するので、X線画像(第1/第2のゲイン補正用マップ,高電圧画像/低電圧画像)の歪みを抑制することができる。また、スリット状にすることで散乱線の影響を抑えた高画質なX線画像(第1/第2のゲイン補正用マップ,高電圧画像/低電圧画像)を得ることができる。
また、X線管およびFPDからなる撮影系を被検体に対して体軸方向に相対的に移動させる撮影系移動機構と、撮影系移動機構による移動毎にそれぞれに生成された、サブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)を体軸方向に結合することにより、長尺画像を生成する長尺画像生成手段とを備えてもよい。骨密度撮影において、スロット撮影と同様に複数のX線画像を体軸方向に結合することにより(FPDの全面における検出領域よりも広い)長尺画像を生成する「長尺撮影」に適用してもよい。
また、スロット撮影と長尺撮影とを組み合わせてもよい。具体的には、スロット撮影においてX線管およびコリメータをFPDに対して体軸方向に相対的に移動させながらスリット状のX線画像をそれぞれに生成し、それらのX線画像を体軸方向に結合することによりFPDの全面に対応する1枚のX線画像を生成した後に、撮影系を被検体に対して体軸方向に相対的に移動させながらスロット撮影によりFPDの全面に対応する1枚のX線画像を生成することを繰り返す。そして、各々に生成されたX線画像を体軸方向に結合することにより長尺画像を生成する。本発明の場合には各々に生成されたサブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)を体軸方向に結合することにより、長尺状のサブトラクション画像を長尺画像として生成する。
なお、ゲイン補正する際に画素毎に行えば精度向上が見込まれるように考えられるが、実際にはそうではない。画素値の揺らぎ(すなわち統計的誤差)により実際の画素値は真値ではない。したがって、真値でないゲイン補正用マップを用いて、高電圧画像/低電圧画像を画素毎にゲイン補正すると、精度が却って下がる恐れがある。そこで、複数の領域に第1のゲイン補正用マップを区分する第1ゲイン補正用マップ区分手段と、複数の領域に第2のゲイン補正用マップを区分する第2ゲイン補正用マップ区分手段と、第1ゲイン補正用マップ区分手段で区分された各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、第1のゲイン補正用マップを補正する第1ゲイン補正用マップ補正手段と、第2ゲイン補正用マップ区分手段で区分された各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、第2のゲイン補正用マップを補正する第2ゲイン補正用マップ補正手段とを備える。このように各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより補正された第1/第2のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像/低電圧画像をゲイン補正することにより、ゲイン補正を適切かつ精度良く行うことができる。なお、区分の対象となる領域の形状や個数については、第1/第2のゲイン補正用マップ間で同じである必要はない。また、平滑化の一例として平均値を求めることが挙げられるが、平均値に限定されない。例えば、中央値を用いて平滑化してもよいし、最頻値を用いて平滑化してもよい。つまり、統計量を用いて平滑化すればよい。
また、本発明に係る骨密度撮影方法は、X線を照射するX線管と、近接蒸着法によって形成されたX線変換膜を有しており前記X線管から照射されたX線を検出するFPDとを備えた骨密度測定装置を用いて、骨密度を測定するための骨密度撮影方法であって、前記X線管に高電圧を印加した高電圧条件である高管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記高管電圧X線条件において前記FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを生成する第1ゲイン補正用マップ生成工程と、前記X線管に前記高電圧よりも低い低電圧を印加した低電圧条件である低管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記低管電圧X線条件において前記FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを生成する第2ゲイン補正用マップ生成工程と、第1の区分パターンによって、複数の領域に前記第1のゲイン補正用マップを区分する第1ゲイン補正用マップ区分工程と、前記第1の区分パターンとは異なる第2の区分パターンによって、複数の領域に前記第2のゲイン補正用マップを区分する第2ゲイン補正用マップ区分工程と、前記第1ゲイン補正用マップ区分過程により前記第1の区分パターンで区分された各々の領域内で前記面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、前記第1のゲイン補正用マップを補正する第1ゲイン補正用マップ補正工程と、前記第2ゲイン補正用マップ区分過程により前記第2の区分パターンで区分された各々の領域内で前記面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、前記第2のゲイン補正用マップを補正する第2ゲイン補正用マップ補正工程と、前記第1ゲイン補正用マップ生成工程での前記第1のゲイン補正用マップの生成時で前記X線管に印加した高電圧と同じ値の高電圧を前記X線管に印加した高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記FPDで撮影された高電圧画像を生成する高電圧画像生成工程と、前記第2ゲイン補正用マップ生成工程での前記第2のゲイン補正用マップの生成時で前記X線管に印加した低電圧と同じ値の低電圧を前記X線管に印加した低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記FPDで撮影された低電圧画像を生成する低電圧画像生成工程と、前記第1ゲイン補正用マップ補正工程で補正された前記第1のゲイン補正用マップを用いて、前記高電圧画像生成工程で生成された前記高電圧画像をゲイン補正する第1ゲイン補正工程と、前記第2ゲイン補正用マップ補正工程で補正された前記第2のゲイン補正用マップを用いて、前記低電圧画像生成工程で生成された前記低電圧画像をゲイン補正する第2ゲイン補正工程と、前記第1ゲイン補正工程でのゲイン補正後の前記高電圧画像と、前記第2ゲイン補正工程でのゲイン補正後の前記低電圧画像とをサブトラクションするサブトラクション処理工程とを備え、前記サブトラクション処理工程でのサブトラクション処理後の画像によって骨密度の測定を行い、前記第1の区分パターンは、リング状アーティファクトに対応した、前記第1のゲイン補正用マップの中央部と外周部とを分割する区分パターンであり、前記第2の区分パターンは、上側領域と下側領域との間のバラツキであるアーティファクトに対応した、前記第2のゲイン補正用マップを上下に分割する区分パターンであるものである。
[作用・効果]本発明に係る骨密度撮影方法によれば、各工程(第1ゲイン補正用マップ生成工程,第2ゲイン補正用マップ生成工程,高電圧画像生成工程,低電圧画像生成工程,第1ゲイン補正工程,第2ゲイン補正工程およびサブトラクション処理工程)を実施することにより、骨密度撮影を好適に実施することができ、骨密度解析の精度向上を図ることができる。
本発明に係る骨密度撮影方法において、スリット状のX線の照射野により撮影された複数のX線画像を被検体の体軸方向に結合することにより1枚のX線画像を生成するスロット撮影の際には、X線管から照射されたX線の照射領域をコリメータが制限することによりスリット状の照射野を形成し、X線管およびコリメータをFPDに対して体軸方向に相対的に移動させることにより、スリット状の照射野をFPDに対して体軸方向に相対的に移動させてスロット撮影を行う。
第1ゲイン補正用マップ生成工程では、スリット状の照射野のFPDに対する体軸方向の相対移動毎に、高管電圧X線条件でX線管から照射されてコリメータにより形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPDが検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向に結合し、スリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向に結合することによりFPDの全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成する。同様に、第2ゲイン補正用マップ生成工程では、スリット状の照射野のFPDに対する体軸方向の相対移動毎に、低管電圧X線条件でX線管から照射されてコリメータにより形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPDが検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向に結合し、スリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向に結合することによりFPDの全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する。
このようなスロット撮影を適用する場合には下記のような態様がそれぞれ考えられる。
すなわち、第1ゲイン補正用マップ生成工程の後に第2ゲイン補正用マップ生成工程を実施する。または、第2ゲイン補正用マップ生成工程の後に第1ゲイン補正用マップ生成工程を実施する。このように第1ゲイン補正用マップ生成工程および第2ゲイン補正用マップ生成工程を時間的に分離して実施してもよい。
それに対して、高電圧および低電圧を交互にX線管に印加しながらスリット状の照射野をFPDに対して体軸方向に相対的に移動させ、スリット状の照射野のFPDに対する体軸方向の相対移動毎に、スリット状の第1のゲイン補正用マップおよび第2のゲイン補正用マップを交互に生成する。そして、スリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向に結合することによりFPDの全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成する第1ゲイン補正用マップ生成工程と、スリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向に結合することによりFPDの全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する第2ゲイン補正用マップ生成工程とを同時に実施してもよい。このように高電圧および低電圧を交互にX線管に印加しながらスリット状の照射野をFPDに対して体軸方向に相対的に移動させることで、第1ゲイン補正用マップ生成工程および第2ゲイン補正用マップ生成工程を実施してもよい。
また、本発明に係る骨密度撮影方法において、第1のゲイン補正用マップの生成時と同じ値の高電圧および第2のゲイン補正用マップの生成時と同じ値の低電圧を交互にX線管に印加して、X線管から被検体に照射することで、高電圧画像を生成する高電圧画像生成工程と低電圧画像を生成する低電圧画像生成工程とを同時に実施するのが好ましい。これにより、スロット撮影や長尺撮影も含んだ1回の撮影で高電圧画像および低電圧画像を同時に取得することができる。
本発明に係る骨密度測定装置および骨密度撮影方法によれば、X線管に高電圧/低電圧を印加した高電圧条件/低電圧条件である高管電圧X線条件/低管電圧X線条件でX線管から照射されたX線を被検体のない状態でFPDが検出することにより、FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1/第2のゲイン補正用マップを生成する。そして、第1/第2のゲイン補正用マップの生成時でX線管に印加した高電圧/低電圧と同じ値の高電圧/低電圧をX線管に印加した高管電圧X線条件/低管電圧X線条件でX線管から照射されて被検体を透過したX線をFPDが検出することにより、FPDで撮影された高電圧画像/低電圧画像を生成する。第1のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像をゲイン補正し、第2のゲイン補正用マップを用いて低電圧画像をゲイン補正することで、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件でのゲイン補正後の高電圧画像/低電圧画像には、ムラやムラに起因したアーティファクトを抑制することができる。したがって、ゲイン補正後の高電圧画像とゲイン補正後の低電圧画像とをサブトラクションして得られたサブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)にも、ムラやムラに起因したアーティファクトを抑制することができる。その結果、骨密度解析の精度向上を図ることができる。
実施例に係る骨密度測定装置のブロック図である。 フィルタの具体的な斜視図である。 コリメータにおけるコリメータリーフの斜視図である。 画像処理部のブロック図である。 本実施例に係る一連の骨密度撮影方法のフローチャートである。 X線管およびコリメータの移動動作を示す説明図である。 最大値投影法(MIP)を用いたスリット状の第1/第2のゲイン補正用マップの結合を示す説明図である。 第1のゲイン補正用マップの領域区分に関する態様の一例である。 第2のゲイン補正用マップの領域区分に関する態様の一例である。 DXA法の原理の説明に供する骨および軟部組織の模式図である。 DXA法の測定原理の説明に供する低エネルギおよび高エネルギによる測定部位のプロファイルカーブの模式図である。 DXA法における骨塩定量(骨塩量)の計算の説明に供する模式図である。 (a)は高管電圧X線条件の面内分布、(b)は低管電圧X線条件の面内分布である。 骨を模したファントムを撮影して得られたサブトラクション画像であって、(a)は本発明のゲイン補正なしのときのサブトラクション画像、(b)は本発明のゲイン補正を施したときのサブトラクション画像である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係る骨密度測定装置のブロック図であり、図2は、フィルタの具体的な斜視図であり、図3は、コリメータにおけるコリメータリーフの斜視図であり、図4は、画像処理部のブロック図である。本実施例では、一般的なX線撮影装置を骨密度測定装置として用いる。
骨密度測定装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1と、X線を照射するX線管2と、X線管2から照射されたX線を検出するフラットパネル型X線検出器(FPD)3とを備えている。高電圧モード用および低電圧モード用の2種類からなるフィルタ4のいずれか一方(金属フィルタ41,42(図2を参照))をX線管2の照射側に切り替えるように備え、高電圧モード用の金属フィルタ41,低電圧モード用の金属フィルタ42のいずれか一方を切り替えながら2つの異なるエネルギピークを有するX線ビームをそれぞれ照射する。スロット撮影のために、X線管2から照射されたX線の照射領域R(図3を参照)を制限することによりスリット状の照射野を形成するコリメータ5を備えている。フラットパネル型X線検出器(FPD)3は、本発明における検出器に相当する。
骨密度測定装置は、他に、天板1を昇降移動させ、水平方向(特に長手方向である被検体Mの体軸方向)に水平移動させる天板移動機構6や、FPD3を水平方向(特に長手方向である被検体Mの体軸方向)に水平移動させるFPD移動機構7や、X線管2およびコリメータ5を被検体Mの体軸方向(長手方向)に移動させることにより、スリット状の照射野を体軸方向(長手方向)に移動させる照射野移動機構8や、X線管2およびFPD3からなる撮影系を体軸方向(長手方向)に移動させる撮影系移動機構9や、X線管2の管電圧や管電流を発生させる高電圧発生部10や、サブトラクション処理等の画像処理を行う画像処理部11と、これらの各構成部を統括制御するコントローラ12や、各種のゲイン補正用マップ(特に基準ゲイン補正用マップ)等を記憶するメモリ部13や、術者が入力設定を行う入力部14などを備えている。コントローラ12は、本発明における基準ゲイン補正用マップ取得手段に相当し、メモリ部13は、本発明における基準ゲイン補正用マップ記憶手段に相当し、入力部14は、本発明における使用条件切替手段に相当する。
天板移動機構6は、鉛直方向の直線ラックや体軸方向(長手方向)の直線ラックやピニオンやモータやエンコーダ(図示省略)などで構成される。FPD移動機構7は、体軸方向(長手方向)の直線ラックやピニオンやモータやエンコーダ(図示省略)などで構成される。照射野移動機構8は、体軸方向(長手方向)の直線ラックやピニオンやモータやエンコーダ(図示省略)などで構成される。また、長尺撮影する際には、X線管2およびFPD3が同期して同じ体軸方向(長手方向)に移動するために、FPD移動機構7および照射野移動機構8が同期して駆動するように撮影系移動機構9は構成される。
高電圧発生部10は、X線を照射させるための管電圧や管電流を発生してX線管2に与える。通常のX線撮影では80KV-100KV程度の電圧をX線管2に印加し、本実施例の骨密度撮影では、高管電圧X線条件では140KV程度の高電圧をX線管2に印加し、低管電圧X線条件では100KV程度の低電圧をX線管2に印加する。このように骨密度撮影では高電圧および低電圧を交互にX線管2に印加することで高管電圧・低管電圧を交互に切り替える。高管電圧・低管電圧の切り替えに伴うX線管2からのX線照射(曝射)に同期して、高電圧モード用の金属フィルタ41,低電圧モード用の金属フィルタ42(図2を参照)を交互に切り替える。
本実施例の骨密度撮影はスロット撮影に対応するためにフィルタ4における金属エリアもスリット分だけ確保できればよい。したがって、図2に示すようにフィルタ4は、通常の全面用のフィルタベース43上に、短冊状の2種類の金属フィルタ41,42を配置して構成されている。そして、コリメータ5(図1を参照)の制御にて曝射信号に同期して金属フィルタ41,42の高速切替を実現している。
図3に示すようにコリメータ5は4枚のコリメータリーフ51を備えている。コリメータリーフ51を図3中の矢印の方向に移動させることにより、4枚のコリメータリーフ51で囲まれた開口部のサイズを調節する。当該開口部をスリット状に調節することで、開口部を通るX線の照射領域Rを図3のように制限する。このようにX線の照射領域Rを制御することによってスリット状の照射野Rを形成する。なお、図3中の黒丸はX線管2(図1を参照)の焦点である。
図1の説明に戻り、コントローラ12は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されており、メモリ部13は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。また、入力部14は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。
本実施例では、コントローラ12は、初期設定(デフォルト)の面内分布情報を有した基準ゲイン補正用マップを取得する。上述したように本実施例では、一般的なX線撮影装置を骨密度測定装置として用いる。したがって、装置の据付時に通常のX線撮影に用いられる80KV-100KV程度の電圧をX線管2に印加したX線条件でX線管2から照射されたX線を被検体のない状態でFPD3が検出することにより、FPD3で出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を初期設定し、初期設定(デフォルト)の面内分布情報を有した基準ゲイン補正用マップとして取得する。取得された基準ゲイン補正用マップをメモリ部13に書き込んで記憶する。なお、FPD3の特性の経年変化に伴い基準ゲイン補正用マップも変化する場合があるので、基準ゲイン補正用マップを定期的に取得して、メモリ部13に定期的に書き込んで記憶するのが好ましい。
通常のX線撮影時にはメモリ部13により記憶される基準ゲイン補正用マップを読み出す。当該基準ゲイン補正用マップを用いて、通常のX線撮影時に得られたX線画像をゲイン補正する。一方、骨密度撮影時にはゲイン補正用マップの使用条件を切り替えるために、ゲイン補正用マップの使用条件を切り替えるコマンドを術者は入力部14に入力する。これにより、メモリ部13により記憶される基準ゲイン補正用マップを用いずに、後述する第1/第2のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像/低電圧画像をゲイン補正する。
なお、骨密度撮影に用いられる高電圧/低電圧の値が変化しない限りは、ゲインキャリブレーションの度に第1/第2のゲイン補正用マップを取得する必要はなく、過去に取得された第1/第2のゲイン補正用マップを用いてゲイン補正すればよい。ただし、基準ゲイン補正用マップと同様に、FPD3の特性の経年変化に伴い第1/第2のゲイン補正用マップも変化する場合があるので、第1/第2のゲイン補正用マップを定期的に取得するのが好ましい。
画像処理部11は、GPU(Graphics Processing Unit)などで構成されている。図4に示すように画像処理部11は、第1ゲイン補正用マップ生成部111と第2ゲイン補正用マップ生成部112と高電圧画像生成部113と低電圧画像生成部114と第1ゲイン補正部115と第2ゲイン補正部116とサブトラクション処理部117と長尺画像生成部118と骨密度測定部119とを備えている。第1ゲイン補正用マップ生成部111は、本発明における第1ゲイン補正用マップ生成手段に相当し、第2ゲイン補正用マップ生成部112は、本発明における第2ゲイン補正用マップ生成手段に相当し、高電圧画像生成部113は、本発明における高電圧画像生成手段に相当し、低電圧画像生成部114は、本発明における低電圧画像生成手段に相当し、第1ゲイン補正部115は、本発明における第1ゲイン補正手段に相当し、第2ゲイン補正部116は、本発明における第2ゲイン補正手段に相当し、サブトラクション処理部117は、本発明におけるサブトラクション処理手段に相当し、長尺画像生成部118は、本発明における長尺画像生成手段に相当する。
第1ゲイン補正用マップ生成部111は、X線管2(図1を参照)に高電圧(140KV)を印加した高電圧条件である高管電圧X線条件でX線管2から照射されたX線を被検体のない状態でFPD3(図1を参照)が検出することにより、FPD3で出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを生成する。本実施例では第1ゲイン補正用マップ生成部111は第1ゲイン補正用マップ結合部111aを備えている。第1ゲイン補正用マップ結合部111aは、照射野移動機構8(図1を参照)による移動毎に、高管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5(図1を参照)により形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向(長手方向)に結合する。第1ゲイン補正用マップ結合部111aで結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成する。第1ゲイン補正用マップ結合部111aは、本発明における第1ゲイン補正用マップ結合手段に相当する。
その他に、第1ゲイン補正用マップ生成部111は、第1ゲイン補正用マップ区分部111bと第1ゲイン補正用マップ補正部111cとを備えている。第1ゲイン補正用マップ区分部111bは、複数の領域に第1のゲイン補正用マップを区分する。第1ゲイン補正用マップ補正部111cは、第1ゲイン補正用マップ区分部111bで区分された各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、第1のゲイン補正用マップを補正する。第1ゲイン補正用マップ区分部111bについては術者が手動で入力設定する構成であってもよく、入力部14(図1を参照)で第1ゲイン補正用マップ区分部111bを構成してもよい。第1ゲイン補正用マップ区分部111bは、本発明における第1ゲイン補正用マップ区分手段に相当し、第1ゲイン補正用マップ補正部111cは、本発明における第1ゲイン補正用マップ補正手段に相当する。
第2ゲイン補正用マップ生成部112は、X線管2に高電圧よりも低い低電圧(100KV)を印加した低電圧条件である低管電圧X線条件でX線管2から照射されたX線を被検体のない状態でFPD3が検出することにより、FPD3で出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを生成する。本実施例では第2ゲイン補正用マップ生成部112は第2ゲイン補正用マップ結合部112aを備えている。第2ゲイン補正用マップ結合部112aは、照射野移動機構8による移動毎に、低管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向(長手方向)に結合する。第2ゲイン補正用マップ結合部112aで結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する。第2ゲイン補正用マップ結合部112aは、本発明における第2ゲイン補正用マップ結合手段に相当する。
その他に、第2ゲイン補正用マップ生成部112は、第2ゲイン補正用マップ区分部112bと第2ゲイン補正用マップ補正部112cとを備えている。第2ゲイン補正用マップ区分部112bは、複数の領域に第2のゲイン補正用マップを区分する。第2ゲイン補正用マップ補正部112cは、第2ゲイン補正用マップ区分部112bで区分された各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、第2のゲイン補正用マップを補正する。第1ゲイン補正用マップ区分部111bと同様に、第2ゲイン補正用マップ区分部112bについては術者が手動で入力設定する構成であってもよく、入力部14で第2ゲイン補正用マップ区分部112bを構成してもよい。第2ゲイン補正用マップ区分部112bは、本発明における第2ゲイン補正用マップ区分手段に相当し、第2ゲイン補正用マップ補正部112cは、本発明における第2ゲイン補正用マップ補正手段に相当する。
高電圧画像生成部113は、第1ゲイン補正用マップ生成部111による第1のゲイン補正用マップの生成時でX線管2に印加した高電圧と同じ値の高電圧(140KV)をX線管2に印加した高管電圧X線条件でX線管2から照射されて被検体M(図1を参照)を透過したX線をFPD3が検出することにより、FPD3で撮影された高電圧画像を生成する。本実施例では高電圧画像生成部113は高電圧画像結合部113aを備えている。高電圧画像結合部113aは、照射野移動機構8による移動毎に、高管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されて被検体Mを透過したスリット状の照射野のX線をFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の高電圧画像を被検体Mの体軸方向(長手方向)に結合する。高電圧画像結合部113aで結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の高電圧画像を生成する。高電圧画像結合部113aは、本発明における高電圧画像結合手段に相当する。
低電圧画像生成部114は、第2ゲイン補正用マップ生成部112による第2のゲイン補正用マップの生成時でX線管2に印加した低電圧と同じ値の低電圧(100KV)をX線管2に印加した低管電圧X線条件でX線管2から照射されて被検体Mを透過したX線をFPD3が検出することにより、FPD3で撮影された低電圧画像を生成する。本実施例では低電圧画像生成部114は低電圧画像結合部114aを備えている。低電圧画像結合部114aは、照射野移動機構8による移動毎に、低管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されて被検体Mを透過したスリット状の照射野のX線をFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の低電圧画像を体軸方向(長手方向)に結合する。低電圧画像結合部114aで結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の低電圧画像を生成する。低電圧画像結合部114aは、本発明における低電圧画像結合手段に相当する。
第1ゲイン補正部115は、第1ゲイン補正用マップ生成部111で生成された第1のゲイン補正用マップを用いて、高電圧画像生成部113で生成された高電圧画像をゲイン補正する。第2ゲイン補正部116は、第2ゲイン補正用マップ生成部112で生成された第2のゲイン補正用マップを用いて、低電圧画像生成部114で生成された低電圧画像をゲイン補正する。
サブトラクション処理部117は、第1ゲイン補正部115によるゲイン補正後の高電圧画像と、第2ゲイン補正部116によるゲイン補正後の低電圧画像とをサブトラクションする。サブトラクション処理部117は、対数変換部117a,117bと重み付け処理部117c,117dと差分処理部117eとを備えている。サブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)の具体的な求め方については図5~図12で後述する。
長尺画像生成部118は、撮影系移動機構9(図1を参照)による移動毎にそれぞれに生成された、サブトラクション処理部117によるサブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)を体軸方向(長手方向)に結合することにより、長尺画像(長尺状のサブトラクション画像)を生成する。
骨密度測定部119は、長尺画像(長尺状のサブトラクション画像)によって骨密度の測定を行う。骨密度の具体的な求め方についても図5~図12で後述する。
次に、具体的な骨密度撮影方法について、図5~図12を参照して説明する。図5は、本実施例に係る一連の骨密度撮影方法のフローチャートであり、図6は、X線管およびコリメータの移動動作を示す説明図であり、図7は、最大値投影法(MIP)を用いたスリット状の第1/第2のゲイン補正用マップの結合を示す説明図であり、図8は、第1のゲイン補正用マップの領域区分に関する態様の一例であり、図9は、第2のゲイン補正用マップの領域区分に関する態様の一例であり、図10は、DXA法の原理の説明に供する骨および軟部組織の模式図であり、図11は、DXA法の測定原理の説明に供する低エネルギおよび高エネルギによる測定部位のプロファイルカーブの模式図であり、図12は、DXA法における骨塩定量(骨塩量)の計算の説明に供する模式図である。
上述したようにゲインキャリブレーションの度に第1/第2のゲイン補正用マップを取得する必要はなく、図5のステップS1,S2を毎回行う必要はない。ただし、上述したようにFPD3(図1を参照)の特性の経年変化が生じ、第1/第2のゲイン補正用マップも変化する可能性があるので、ステップS1,S2を定期的に行う。
(ステップS1)第1ゲイン補正用マップ生成
先ず、天板1(図1を参照)に被検体M(図1を参照)を載置せずに、図6に示すようにFPD3を固定した状態でX線管2およびコリメータ5を被検体Mの体軸方向(長手方向)に移動させる。このときの移動距離は、互いに隣接するスリット状の第1のゲイン補正用マップ間に隙間が生じない程度の距離であればよく、第1のゲイン補正用マップのスリット幅以下であればよい。理想的には、第1のゲイン補正用マップのスリット幅を移動距離とすれば、互いに隣接するスリット状の第1のゲイン補正用マップにおいて重複しない。ただし、第1ゲイン補正用マップ結合部111a(図4を参照)では最大値投影法(MIP: Maximum Intensity Projection)を用いてスリット状の第1のゲイン補正用マップを結合する。よって、互いに隣接するスリット状の第1のゲイン補正用マップが重複しても構わない。その理由については図7で後述する。
X線管2およびコリメータ5をFPD3に対して体軸方向(長手方向)に相対的に移動させることにより、スリット状の照射野をFPD3に対して体軸方向(長手方向)に相対的に移動させる。そのために、本実施例ではFPD3を固定した状態で照射野移動機構8(図1を参照)はX線管2およびコリメータ5を体軸方向(長手方向)に移動させる。この移動によってFPD3を固定した状態でスリット状の照射野を体軸方向(長手方向)に移動させる。
照射野移動機構8による移動毎に、高管電圧X線条件でX線管2はX線を照射し、コリメータ5により形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPD3が検出する。なお、高管電圧X線条件での曝射信号に同期して高電圧モード用の金属フィルタ41(図2を参照)に切り替える。この高電圧モード用の金属フィルタ41によりX線のエネルギスペクトルから特定のエネルギ成分に絞り込むことができる。
被検体のない状態でFPD3から出力されたデータは、「課題を解決するための手段」の欄の知見でも述べたようにFPD3の感度の2次元分布でもある。よって、感度の2次元分布を、FPD3で出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップとして生成する。この第1のゲイン補正用マップはスリット状の照射野に対応する形状となっており、必要なのはFPD3の全面に対応する1枚のマップである。そこで、照射野移動機構8による移動毎に、スリット状の照射野に対応するスリット状の第1のゲイン補正用マップをそれぞれに生成して、第1ゲイン補正用マップ結合部111aは各々のスリット状の第1のゲイン補正用マップを長手方向に結合する。このように結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成する。
最大値投影法(MIP)を用いて、図7に示すようにスリット状の第1のゲイン補正用マップm11,m12,…,m1nを体軸方向(長手方向)に結合する。互いに隣接するスリット状の第1のゲイン補正用マップが重複する場合において各々のマップを結合するときには、重複する中心位置からの距離に応じた重み付け加算によって各々のマップの結合が行われる。しかし、当該距離および当該重み付けの係数(重み付け係数)を逐次に求めなければならず結合処理において手間がかかる。
そこで、図7に示すように各々のスリット状の第1のゲイン補正用マップm11,m12,…,m1nを被検体Mの水平面に平行な冠状断面(コロナル(coronal)断面)に見立てて、最大値投影法(MIP)によって投影経路(図7中の一点鎖線を参照)中の画素値の最大値を投影画像とすることにより各々のマップm11,m12,…,m1nを結合して、FPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップmを生成する。まとめると、最大値投影法(MIP)を用いてスリット状の第1のゲイン補正用マップm11,m12,…,m1nを体軸方向(長手方向)に結合することにより、FPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップmを生成する。
以上より、互いに隣接するスリット状の第1のゲイン補正用マップが重複したとしても、重複領域において画素値が高い方の画素を、FPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップmの画素とするので、従来のような重複する中心位置からの距離や当該距離に応じた重み付け係数を求める必要がなく、FPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップmを簡易に生成することができる。本実施例では、最大値投影法(MIP)を用いてスリット状の第1のゲイン補正用マップを結合したが最大値投影法(MIP)に限定されない。従来のような重複する中心位置からの距離に応じた重み付け加算によってスリット状の第1のゲイン補正用マップを結合してもよい。
このように生成された第1のゲイン補正用マップにおける面内分布情報は、上述したようにFPD3の感度の2次元分布で表される。一方で、後述する第2のゲイン補正用マップも含めて第1のゲイン補正用マップにおける面内分布情報には揺らぎ(統計的誤差)が含まれている。したがって、第1ゲイン補正部115および第2ゲイン補正部116(図4を参照)による後述のゲイン補正を画素毎に行うと精度が却って下がる恐れがある。
そこで、第1ゲイン補正用マップ区分部111b(図4を参照)は、複数の領域(図8では例えば9つの領域a,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18,a19)に第1のゲイン補正用マップmを区分する。第1ゲイン補正用マップ補正部111c(図4を参照)は、第1ゲイン補正用マップ区分部111bで区分された各々の領域a11,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18,a19で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、第1のゲイン補正用マップmを補正する。本実施例では、各々の領域a11,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18,a19での面内分布情報の値をそれぞれに平均して平均値をそれぞれに求めることで平滑化する。
なお、第1のゲイン補正用マップmは高管電圧X線条件で生成されたマップであって、「課題を解決するための手段」の欄の知見でも述べたように第1のゲイン補正用マップmにおいてリング状アーティファクトが発生する。したがって、リング状アーティファクトに合わせて中央の領域a11を複数の領域にさらに区分してもよい。また、区分の対象となる領域の形状は図8のような矩形に限定されず、例えばリング状アーティファクトに沿った形状であってもよい。
また、平滑化された面内分布情報の値を正規化することで、最終的な面内分布情報とする。例えば、図8に示す各領域a11,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18,a19で平滑化された面内分布情報の値を、中央の領域a11で平滑化された面内分布情報の値でそれぞれに除算することで正規化する。この場合、中央の領域a11で平滑化された面内分布情報の値は“1”に正規化される。ステップS1は、本発明における第1ゲイン補正用マップ生成工程に相当する。
(ステップS2)第2ゲイン補正用マップ生成
ステップS1と同様に天板1に被検体Mを載置せずに、図6に示すようにFPD3を固定した状態でX線管2およびコリメータ5を体軸方向(長手方向)に移動させることによって、照射野移動機構8はスリット状の照射野を体軸方向(長手方向)に移動させる。
ステップS2では照射野移動機構8による移動毎に、低管電圧X線条件でX線管2はX線を照射し、コリメータ5により形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPD3が検出する。ステップS1と同様に低管電圧X線条件での曝射信号に同期して低電圧モード用の金属フィルタ42(図2を参照)に切り替える。この低電圧モード用の金属フィルタ42によりX線のエネルギスペクトルから特定のエネルギ成分に絞り込むことができる。
被検体のない状態でFPD3から出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを生成する。ステップS1と同様に、この第2のゲイン補正用マップはスリット状の照射野に対応する形状となっており、必要なのはFPD3の全面に対応する1枚のマップである。そこで、照射野移動機構8による移動毎に、スリット状の照射野に対応するスリット状の第2のゲイン補正用マップをそれぞれに生成して、第2ゲイン補正用マップ結合部112a(図4を参照)は各々のスリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向(長手方向)に結合する。このように結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する。
ステップS1と同様に最大値投影法(MIP)を用いてスリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向(長手方向)に結合することにより、FPD3の全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する。ステップS1と同様に従来のような重複する中心位置からの距離に応じた重み付け加算によってスリット状の第2のゲイン補正用マップを結合してもよい。
ステップS1と同様に第2ゲイン補正用マップ区分部112b(図4を参照)は、複数の領域(図9では例えば2つの領域a21,a22)に第2のゲイン補正用マップmを区分する。第2ゲイン補正用マップ補正部112c(図4を参照)は、第2ゲイン補正用マップ区分部112bで区分された各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、第2のゲイン補正用マップmを補正する。図8と同様に図9では、各々の領域a21,a22での面内分布情報の値をそれぞれに平均して平均値をそれぞれに求めることで平滑化する。
なお、第2のゲイン補正用マップmは低管電圧X線条件で生成されたマップであって、「課題を解決するための手段」の欄の知見でも述べたように上側の領域a21,下側の領域a22間でムラが発生するが、高管電圧X線条件で生成されたマップ(第1のゲイン補正用マップm)のときのようなリング状アーティファクトは発生しない。したがって、区分の対象となる領域の形状や個数については、第1/第2のゲイン補正用マップ間で同じである必要はない。また、区分の対象となる領域の形状は図8と同様に図9のような矩形に限定されない。
また、ステップS1と同様に平滑化された面内分布情報の値を正規化することで、最終的な面内分布情報とする。例えば、図9に示す各領域a21,a22で平滑化された面内分布情報の値を、上側の領域a21で平滑化された面内分布情報の値でそれぞれに除算することで正規化する。この場合、上側の領域a21で平滑化された面内分布情報の値は“1”に正規化される。ステップS2は、本発明における第2ゲイン補正用マップ生成工程に相当する。
なお、図5では照射野移動機構8による移動毎に高管電圧X線条件で生成されたスリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向(長手方向)に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成した(ステップS1)後に、照射野移動機構8による移動毎に低管電圧X線条件で生成されたスリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向(長手方向)に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成した(ステップS2)が、図5の手順に限定されない。ステップS2の後にステップS1を行ってもよい。
また、高電圧および低電圧を交互にX線管2に印加しながら照射野移動機構8によってスリット状の照射野を体軸方向(長手方向)に移動させ、照射野移動機構8による移動毎にスリット状の第1/第2のゲイン補正用マップを交互に生成し、スリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向(長手方向)に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップの生成(ステップS1)と、スリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向(長手方向)に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップの生成(ステップS2)とを同時に行ってもよい。
(ステップS3)高電圧画像生成/低電圧画像生成
天板1に被検体Mを載置して、図6に示すようにFPD3を固定した状態でX線管2およびコリメータ5を体軸方向(長手方向)に移動させることによって、照射野移動機構8はスリット状の照射野を体軸方向(長手方向)に移動させる。
第1のゲイン補正用マップの生成(ステップS1)時と同じ値の高電圧および第2のゲイン補正用マップの生成(ステップS2)時と同じ値の低電圧を交互にX線管2に印加する。高電圧および低電圧を交互にX線管2に印加した状態でX線管2から被検体Mに照射することで、高電圧画像生成部113(図4を参照)による高電圧画像の生成と低電圧画像生成部114(図4を参照)による低電圧画像の生成とを同時に行う。
照射野移動機構8による移動毎に、高管電圧X線条件でX線管2はX線を照射し、コリメータ5により形成されて被検体Mを透過したスリット状の照射野のX線をFPD3が検出し、低管電圧X線条件でX線管2はX線を照射し、コリメータ5により形成されて被検体Mを透過したスリット状の照射野のX線をFPD3が検出する。高管電圧・低管電圧の切り替えに伴うX線管2からのX線照射(曝射)に同期して、高電圧モード用の金属フィルタ41,低電圧モード用の金属フィルタ42を交互に切り替える。これらの金属フィルタ41,42によりX線のエネルギスペクトルから特定のエネルギ成分にそれぞれ絞り込むことができる。
高管電圧X線条件でX線管2から照射されて被検体Mを透過したX線をFPD3が検出することにより、FPD3で撮影された高電圧画像を生成し、低管電圧X線条件でX線管2から照射されて被検体Mを透過したX線をFPD3が検出することにより、FPD3で撮影された低電圧画像を生成する。ステップS1,S2と同様に、これらの高電圧画像/低電圧画像はスリット状の照射野に対応する形状となっており、必要なのはFPD3の全面に対応する1枚の画像である。そこで、照射野移動機構8による移動毎に、スリット状の照射野に対応するスリット状の高電圧画像/低電圧画像をそれぞれに生成して、高電圧画像結合部113a(図4を参照)は各々のスリット状の高電圧画像を体軸方向(長手方向)に結合し、低電圧画像結合部114a(図4を参照)は各々のスリット状の低電圧画像を体軸方向(長手方向)に結合する。このように結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の高電圧画像/低電圧画像をそれぞれに生成する。
ステップS1,S2と同様に最大値投影法(MIP)を用いてスリット状の高電圧画像/低電圧画像を体軸方向(長手方向)に結合することにより、FPD3の全面に対応する1枚の高電圧画像/低電圧画像をそれぞれに生成する。ステップS1,S2と同様に従来のような重複する中心位置からの距離に応じた重み付け加算によってスリット状の高電圧画像/低電圧画像を結合してもよい。ステップS3は、本発明における高電圧画像生成工程および低電圧画像生成工程に相当する。
(ステップS4)第1ゲイン補正/第2ゲイン補正
ステップS1で生成された第1のゲイン補正用マップmを用いて、ステップS3で生成された高電圧画像を第1ゲイン補正部115(図4を参照)がゲイン補正し、ステップS2で生成された第2のゲイン補正用マップmを用いて、ステップS3で生成された低電圧画像を第2ゲイン補正部116(図4を参照)がゲイン補正する。
具体的には、高電圧画像におけるゲイン補正の対象画素の画素値を、当該対象画素が対応した第1のゲイン補正用マップmにおける位置のFPD3の感度の値(本実施例では平滑化かつ正規化された感度の値)で除算することでゲイン補正後の高電圧画像の画素値を求める。同様に、低電圧画像におけるゲイン補正の対象画素の画素値を、当該対象画素が対応した第2のゲイン補正用マップmにおける位置のFPD3の感度の値(本実施例では平滑化かつ正規化された感度の値)で除算することでゲイン補正後の低電圧画像の画素値を求める。ステップS4は、本発明における第1ゲイン補正工程および第2ゲイン補正工程に相当する。
(ステップS5)サブトラクション処理
ステップS4でのゲイン補正後の高電圧画像と、ステップS4でのゲイン補正後の低電圧画像とを、サブトラクション処理部117(図4を参照)がサブトラクションしてサブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)を生成する。サブトラクション画像の具体的な算出方法およびDXA法の原理について、図10および非特許文献1のp.20,22を参照して説明する。
X線を光子とする。人体では骨の周囲には軟部組織が存在し、入射光子は軟部組織および骨の両者で減弱するので、骨の厚さを測定することができない。測定対象が体幹部よりも薄い橈骨や踵骨の場合には、SXA(Single Energy X-Ray Absorptiometry)法(「SEXA法」とも表記される)という単一エネルギのX線ビームを用いた測定が行われる。しかし、測定対象が腰椎や大腿骨の場合にはDXA法による測定が行われる。
図10に示すように、入射光子数をIとし、出射光子数をIとし、骨(Bone)の厚さをTbとし、軟部組織(Soft tissue)の厚さをTsとする。厚さTb,Tsの単位は[cm]である。また、骨の質量減弱係数をμmbとし、軟部組織の質量減弱係数をμmsとし、骨の密度をρbとし、軟部組織の密度をρsとする。質量減弱係数μmb,μmsの単位は[cm2/g]であり、密度ρb,ρsの単位は[g/cm3]である。骨は軟部組織に覆われているので、下記(1)式の減弱式が成立する。
Figure 0007210880000001
DXA法では、軟部組織での減弱の影響を取り除くために、エネルギの異なる2種類のX線を用いて上記(1)式を変形した下記(2)、(3)式の減弱式を立てて、連立方程式を解く。
Figure 0007210880000002
上記(2)、(3)式の連立方程式から軟部組織の厚さTsを除外すると、骨の厚さTbは下記(4)式で表される。
Figure 0007210880000003
なお、測定点の骨量をMbとすると、測定点の骨量MbはMb=Tb×ρbの式で表される。測定点の骨量Mbの単位は[g/cm2]である。当該式(Mb=Tb×ρb)を上記(4)式に代入すると、測定点の骨量Mbは下記(5)式で表される。
Figure 0007210880000004
上記(4)、(5)式から明らかなように、サブトラクション画像の画素値は、ゲイン補正後の高電圧画像の画素値を対数変換部117a(図4を参照)によって対数変換した値に重み付け処理部117c(図4を参照)による重み付け係数を乗算したものと、ゲイン補正後の低電圧画像の画素値を対数変換部117b(図4を参照)によって対数変換した値に重み付け処理部117d(図4を参照)による重み付け係数を乗算したものとの差分処理部117e(図4を参照)による差分値で表される。なお、上記(4)式は骨の厚さTbを算出するための式であって、上記(5)式は測定点の骨量Mbを算出するための式であるので、サブトラクション画像の画素値を算出するために用いられる重み付け係数は、上記(4)、(5)式中の係数とは異なることに留意されたい。ステップS5は、本発明におけるサブトラクション処理工程に相当する。
(ステップS6)長尺画像生成
測定領域がFPD3のサイズを超える場合には、長尺画像生成部118(図4を参照)は長尺画像(長尺状のサブトラクション画像)を生成する。具体的には、X線管2およびFPD3からなる撮影系を体軸方向(長手方向)に移動させる。
X線管2およびFPD3からなる撮影系を被検体Mに対して体軸方向(長手方向)に相対的に移動させるために、本実施例では被検体Mを載置した天板1を固定した状態で撮影系移動機構9(図1を参照)はX線管2およびFPD3からなる撮影系を体軸方向(長手方向)に移動させる。
撮影系移動機構9による移動毎にそれぞれに生成された、サブトラクション処理部117によるサブトラクション画像を体軸方向(長手方向)に結合する。このように結合することにより、長尺画像(長尺状のサブトラクション画像)を生成する。
(ステップS7)骨密度測定
ステップS6で生成された長尺画像によって骨密度測定部119(図4を参照)骨密度の測定を行う。骨密度の具体的な算出方法(DXA法における骨塩定量の計算手法)およびDXA法の測定原理について、図11,図12および非特許文献1のp.23-24を参照して説明する。
DXA法の測定原理を模式的に表すと、図11(a)に示すような低エネルギおよび高エネルギによる測定部位のプロファイルカーブとなる(図11(a)では高エネルギを「High energy」と表記,低エネルギを「Low energy」と表記)。これらのプロファイルカーブは、図11(a)に示すように、両者ともに軟部組織の領域(図11(a)では「Soft tissue」と表記)ではほぼ一定であり、骨の領域(図11(a)では「Bone」と表記)ではX線が透過する部位の骨量に下向きに二峰性の形状となる。そして、図11(a)および図11(b)に示すように、低エネルギおよび高エネルギの減弱は、低エネルギの方がその度合いが大きく、骨領域ではその差がさらに広がる。
DXA法では、この2つのプロファイルカーブのベースライン(軟部組織領域)を図11(b)に示すように数学的に合わせることで、ベースラインでのプロファイルカーブは数学的に“0”となる。次に両者の差をとって、その差を算出用プロファイルカーブとする。その算出用プロファイルカーブを用いてDXA法における骨塩定量(骨塩量)を計算する。
先ず、DXA法における骨塩定量(骨塩量)の計算では、1断面の骨量Mbのプロファイルカーブの平坦な両端をベースライン(図12では「Baseline」と表記)とし、その平均値に基づいてボーンエッジが決定される。ボーンエッジの決定法としては、微分法や百分率法や閾値法が用いられる。ここで、図12(a)に示すように、プロファイルカーブにおける測定点の骨量Mbの最大値をMbmaxとする。百分率法では、ベースラインの平均値およびMbmaxが用いられる。微分法や百分率法や閾値法の具体的な手法については、ここでは割愛する。
2つのボーンエッジを決定すると、両者の距離が骨幅(図12(b)では「Bone width」と表記)として決定される。決定された骨幅(Bone width)について、各測定点の骨量Mbおよび測定点の間隔ΔX(図12(b)を参照)を用いて、プロファイルカーブ下面積を区分求積法によって算出する。つまり、MbおよびΔXで形成される短冊状の面積を骨幅にわたって積算する。短冊状の面積を骨幅にわたって積算して得られた1断面の値を“line BMC”とすると、1断面の値(line BMC)は下記(6)式により求まる。
line BMC=(1/2Mb+Mb2+…+Mbn-1+1/2Mbn)×ΔX … (6)
1断面の値(line BMC)の単位は[g/cm]である。この1断面の値(line BMC)を、さらに体軸方向(Y)に区分求積することによって、骨塩量(BMC: Bone Mineral Content)が求まる。骨塩量BMCの単位は[g]である。図12(b)に示すように体軸方向の測定範囲をLBMC1, LBMCnとし、間隔ΔY刻みで(n-1)分割すると、骨塩量BMCは下記(7)式により求まる。
BMC=(1/2LBMC+LBMC2+…+LBMCn-1+1/2LBMCn)×ΔY … (7)
上記(7)式から求まった骨塩量BMCを骨面積(Area[cm2])で除算することによって面積密度である骨密度(BMD: Bone Mineral Density)が求まる。骨密度BMDの単位は[g/cm2]である。
本実施例に係る骨密度測定装置によれば、X線管2に高電圧(140KV)を印加した高電圧条件である高管電圧X線条件でX線管2から照射されたX線を被検体のない状態でフラットパネル型X線検出器(FPD)3が検出することにより、FPD3で出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを生成する。同様に、X線管2に高電圧よりも低い低電圧(100KV)を印加した低電圧条件である低管電圧X線条件でX線管2から照射されたX線を被検体のない状態でFPD3が検出することにより、FPD3で出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを生成する。これらの第1/第2のゲイン補正用マップは、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件かつ被検体のない状態で撮影して得られた面内分布情報を有したマップとして生成される。
そして、第1のゲイン補正用マップの生成時でX線管2に印加した高電圧と同じ値の高電圧(140KV)をX線管2に印加した高管電圧X線条件でX線管2から照射されて被検体Mを透過したX線をFPD3が検出することにより、FPD3で撮影された高電圧画像を生成する。同様に、第2のゲイン補正用マップの生成時でX線管2に印加した低電圧と同じ値の低電圧(100KV)をX線管2に印加した低管電圧X線条件でX線管2から照射されて被検体Mを透過したX線をFPD3が検出することにより、FPD3で撮影された低電圧画像を生成する。このように骨密度撮影時には第1/第2のゲイン補正用マップ生成時と同じ値の高電圧および低電圧をX線管2にそれぞれ印加して、X線管2から被検体Mに照射することで高電圧画像/低電圧画像を生成する。
第1のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像をゲイン補正し、第2のゲイン補正用マップを用いて低電圧画像をゲイン補正することで、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件でのゲイン補正後の高電圧画像/低電圧画像には、ムラやムラに起因したアーティファクトを抑制することができる。したがって、ゲイン補正後の高電圧画像とゲイン補正後の低電圧画像とをサブトラクションして得られたサブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)にも、ムラやムラに起因したアーティファクトを抑制することができる。
図14は、骨を模したファントムを撮影して得られたサブトラクション画像であって、図14(a)は、本発明のゲイン補正なしのときのサブトラクション画像であり、図14(b)は、本発明のゲイン補正を施したときのサブトラクション画像である。「課題を解決するための手段」の欄の知見でも述べたように、ゲイン補正なしのときのサブトラクション画像に、図14(a)の点線で示すようなリング状アーティファクトが強調される。それに対して、ゲイン補正を施したときのサブトラクション画像には、リング状アーティファクトが現れないことが図14(b)から確認された。
その結果、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件での面内分布情報を有した第1/第2のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像/低電圧画像をゲイン補正し、ゲイン補正後の高電圧/低電圧画像をサブトラクションすることで、骨密度解析の精度向上を図ることができる。
本実施例において、初期設定(すなわちデフォルト)の面内分布情報を有した基準ゲイン補正用マップを取得する基準ゲイン補正用マップ取得の機能をコントローラ12が有し、基準ゲイン補正用マップを記憶するメモリ部13を備えている。さらに、ゲイン補正用マップの使用条件を切り替える使用条件切替の機能を入力部14が有するのが好ましい。通常のX線撮影時にはメモリ部13により記憶される基準ゲイン補正用マップを用いて、通常のX線撮影時に得られたX線画像をゲイン補正する。一方、サブトラクション処理部117によるサブトラクションでの骨密度撮影時には、高管電圧X線条件での面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像をゲイン補正するとともに、低管電圧X線条件での面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを用いて低電圧画像をゲイン補正する。
骨密度撮影以外の通常のX線撮影を行う場合には、通常のX線撮影時と同じX線条件での面内分布情報を初期設定して、初期設定の面内分布情報を有した基準ゲイン補正用マップを取得して、メモリ部13に記憶する。まとめると、通常のX線撮影時にはメモリ部13により記憶される基準ゲイン補正用マップを用いて、通常のX線撮影時に得られたX線画像をゲイン補正し、骨密度撮影時には、高管電圧X線条件/低管電圧X線条件での面内分布情報を有した第1/第2のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像/低電圧画像をゲイン補正するように、ゲイン補正用マップの使用条件を切り替える。このように、専用の骨密度測定装置を用いなくとも一般的なX線撮影装置を用いて、ゲイン補正を適用した通常のX線撮影、ゲイン補正を適用した骨密度撮影をそれぞれ行うことができる。
本実施例では、X線のエネルギスペクトルから特定のエネルギ成分に絞り込むために、高管電圧X線条件(X線管2に高電圧を印加した高電圧条件)および低管電圧X線条件(X線管2に低電圧を印加した低電圧条件)と、高電圧モード用および低電圧モード用の2種類からなる金属フィルタ41,42とを組み合わせている。すなわち、これらの金属フィルタ41,42のいずれか一方をX線管2の照射側に切り替えるように備える。高電圧モード用の金属フィルタ41をX線管2の照射側に設けた状態、かつ高管電圧X線条件でX線管2から照射されたX線を被検体のない状態でFPD3が検出することにより、第1のゲイン補正用マップを生成する。同様に、低電圧モード用の金属フィルタ42をX線管2の照射側に設けた状態、かつ低管電圧X線条件でX線管2から照射されたX線を被検体のない状態でFPD3が検出することにより、第2のゲイン補正用マップを生成する。そして、高電圧モード用の金属フィルタ41をX線管2の照射側に設けた状態、かつ高管電圧X線条件でX線管2から照射されて被検体Mを透過したX線をFPD3が検出することにより、高電圧画像を生成する。同様に、低電圧モード用の金属フィルタ42をX線管2の照射側に設けた状態、かつ低管電圧X線条件でX線管2から照射されて被検体Mを透過したX線をFPD3が検出することにより、低電圧画像を生成する。
骨密度撮影においては、スリット状のX線の照射野により撮影された複数のX線画像を被検体Mの体軸方向に結合することにより1枚のX線画像を生成する「スロット撮影」と呼ばれる術式を適用するのが好ましい。具体的には、本実施例に係る骨密度測定装置は、X線管2から照射されたX線の照射領域を制限することによりスリット状の照射野を形成するコリメータ5と、X線管2およびコリメータ5をFPD3に対して被検体Mの体軸方向に相対的に移動させることにより、スリット状の照射野をFPD3に対して体軸方向に相対的に移動させる照射野移動機構8とを備えている。本実施例ではFPD3を固定した状態でX線管2およびコリメータ5を体軸方向に移動させることにより、FPD3を固定した状態でスリット状の照射野を体軸方向に移動させている。
照射野移動機構8による移動毎に、高管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向に結合する。このように結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成する。同様に、照射野移動機構8による移動毎に、低管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向に結合する。このように結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する。
そして、照射野移動機構8による移動毎に、高管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されて被検体Mを透過したスリット状の照射野のX線をFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の高電圧画像を体軸方向に結合する。このように結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の高電圧画像を生成する。同様に、照射野移動機構8による移動毎に、低管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されて被検体Mを透過したスリット状の照射野のX線をFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の低電圧画像を体軸方向に結合する。このように結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の低電圧画像を生成する。
X線の照射領域を制限せずにFPD3の全面にX線を照射する場合には、FPD3の端部には斜め方向からX線が入射することにより、端部でのX線画像に歪みが生じる。一方、スロット撮影によりFPD3の検出面に垂直にX線が入射するので、X線画像(第1/第2のゲイン補正用マップ,高電圧画像/低電圧画像)の歪みを抑制することができる。また、スリット状にすることで散乱線の影響を抑えた高画質なX線画像(第1/第2のゲイン補正用マップ,高電圧画像/低電圧画像)を得ることができる。
また、X線管2およびFPD3からなる撮影系を被検体Mに対して体軸方向に相対的に移動させる撮影系移動機構9と、撮影系移動機構9による移動毎にそれぞれに生成された、サブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)を体軸方向に結合することにより、長尺画像を生成する長尺画像生成部118とを備えている。本実施例では被検体Mを載置した天板1を固定した状態でX線管2およびFPD3からなる撮影系を体軸方向に移動させている。本実施例では骨密度撮影において、スロット撮影と同様に複数のX線画像を体軸方向に結合することにより(FPD3の全面における検出領域よりも広い)長尺画像を生成する「長尺撮影」に適用している。
このように、本実施例ではスロット撮影と長尺撮影とを組み合わせている。具体的には、スロット撮影においてX線管2およびコリメータ5をFPD3に対して体軸方向に相対的に移動させながら(本実施例ではFPD3を固定した状態でX線管2およびコリメータ5を体軸方向に移動させながら)スリット状のX線画像をそれぞれに生成し、それらのX線画像を体軸方向に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚のX線画像を生成した後に、撮影系を被検体Mに対して体軸方向に相対的に移動させながら(本実施例では被検体Mを載置した天板1を固定した状態で撮影系を体軸方向に移動させながら)スロット撮影によりFPD3の全面に対応する1枚のX線画像を生成することを繰り返す。そして、各々に生成されたX線画像を体軸方向に結合することにより長尺画像を生成する。本実施例の場合には各々に生成されたサブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)を体軸方向に結合することにより、長尺状のサブトラクション画像を長尺画像として生成する。
「課題を解決するための手段」の欄でも述べたように、ゲイン補正する際に画素毎に行えば精度向上が見込まれるように考えられるが、実際にはそうではない。画素値の揺らぎ(すなわち統計的誤差)により実際の画素値は真値ではない。したがって、真値でないゲイン補正用マップを用いて、高電圧画像/低電圧画像を画素毎にゲイン補正すると、精度が却って下がる恐れがある。
そこで、本実施例では複数の領域に第1のゲイン補正用マップを区分する第1ゲイン補正用マップ区分部111bと、複数の領域に第2のゲイン補正用マップを区分する第2ゲイン補正用マップ区分部112bと、第1ゲイン補正用マップ区分部111bで区分された各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、第1のゲイン補正用マップを補正する第1ゲイン補正用マップ補正部111cと、第2ゲイン補正用マップ区分部112bで区分された各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、第2のゲイン補正用マップを補正する第2ゲイン補正用マップ補正部112cとを備えている。このように各々の領域内で面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより補正された第1/第2のゲイン補正用マップを用いて高電圧画像/低電圧画像をゲイン補正することにより、ゲイン補正を適切かつ精度良く行うことができる。
再三述べたように、区分の対象となる領域の形状や個数については、第1/第2のゲイン補正用マップ間で同じである必要はない。また、本実施例では平滑化の一例として平均値を求めたが、平均値に限定されない。例えば、中央値を用いて平滑化してもよいし、最頻値を用いて平滑化してもよい。つまり、統計量を用いて平滑化すればよい。
また、本実施例に係る骨密度撮影方法によれば、図5に示す各工程に相当するステップS1(第1ゲイン補正用マップ生成),ステップS2(第2ゲイン補正用マップ生成),ステップS3(高電圧画像生成/低電圧画像生成),ステップS4(第1ゲイン補正/第2ゲイン補正)およびステップS5(サブトラクション処理)を実施することにより、骨密度撮影を好適に実施することができ、骨密度解析の精度向上を図ることができる。
第1ゲイン補正用マップ生成工程に相当するステップS1では、スリット状の照射野のFPD3に対する体軸方向の相対移動毎(本実施例ではFPD3を固定した状態でのスリット状の照射野の体軸方向の移動毎)に、高管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向に結合し、スリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成する。同様に、第2ゲイン補正用マップ生成工程では、スリット状の照射野のFPD3に対する体軸方向の相対移動毎(本実施例ではFPD3を固定した状態でのスリット状の照射野の体軸方向の移動毎)に、低管電圧X線条件でX線管2から照射されてコリメータ5により形成されたスリット状の照射野のX線を被検体のない状態でFPD3が検出することによりそれぞれに生成された、スリット状の照射野に対応するスリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向に結合し、スリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する。
本実施例のようなスロット撮影を適用する場合には上述したような態様がそれぞれ考えられる。
すなわち、第1ゲイン補正用マップ生成工程に相当するステップS1の後に第2ゲイン補正用マップ生成工程に相当するステップS2を実施する。または、第2ゲイン補正用マップ生成工程に相当するステップS2の後に第1ゲイン補正用マップ生成工程に相当するステップS1を実施する。このように第1ゲイン補正用マップ生成工程に相当するステップS1および第2ゲイン補正用マップ生成工程に相当するステップS2を時間的に分離して実施してもよい。
それに対して、高電圧および低電圧を交互にX線管2に印加しながらスリット状の照射野をFPD3に対して体軸方向に相対的に移動させ(本実施例ではFPD3を固定した状態でスリット状の照射野を体軸方向に移動させ)、スリット状の照射野のFPD3に対する体軸方向の相対移動毎(本実施例ではFPD3を固定した状態でのスリット状の照射野の体軸方向の移動毎)に、スリット状の第1のゲイン補正用マップおよび第2のゲイン補正用マップを交互に生成する。そして、スリット状の第1のゲイン補正用マップを体軸方向に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第1のゲイン補正用マップを生成する第1ゲイン補正用マップ生成工程(ステップS1)と、スリット状の第2のゲイン補正用マップを体軸方向に結合することによりFPD3の全面に対応する1枚の第2のゲイン補正用マップを生成する第2ゲイン補正用マップ生成工程(ステップS2)とを同時に実施してもよい。このように高電圧および低電圧を交互にX線管2に印加しながらスリット状の照射野をFPD3に対して体軸方向に相対的に移動させる(FPD3を固定した状態でスリット状の照射野を体軸方向に移動させる)ことで、第1ゲイン補正用マップ生成工程(ステップS1)および第2ゲイン補正用マップ生成工程(ステップS2)を実施してもよい。
本実施例では、第1のゲイン補正用マップの生成時と同じ値の高電圧および第2のゲイン補正用マップの生成時と同じ値の低電圧を交互にX線管2に印加して、X線管2から被検体Mに照射することで、高電圧画像を生成する高電圧画像生成工程および低電圧画像を生成する低電圧画像生成工程に相当するステップS3を同時に実施するのが好ましい。これにより、本実施例のようなスロット撮影や長尺撮影も含んだ1回の撮影で高電圧画像および低電圧画像を同時に取得することができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、X線のエネルギスペクトルから特定のエネルギ成分に絞り込むために、高管電圧X線条件(X線管2に高電圧を印加した高電圧条件)および低管電圧X線条件(X線管2に低電圧を印加した低電圧条件)と、高電圧モード用および低電圧モード用の2種類からなる金属フィルタ41,42とを組み合わせたが、必ずしも金属フィルタ41,42を備える必要はない。
(2)上述した実施例では、高電圧および低電圧を交互にX線管2に印加して、X線管2から被検体Mに照射することで、スロット撮影や長尺撮影も含んだ1回の撮影で高電圧画像および低電圧画像を同時に取得したが、このような術式に限定されない。スロット撮影や長尺撮影において、高電圧画像を生成した後に低電圧画像を生成してもよいし、低電圧画像を生成した後に高電圧画像を生成してもよい。
(3)上述した実施例では、長尺撮影においてサブトラクション処理後の画像(サブトラクション画像)を体軸方向に結合することにより、長尺画像を生成したが、体軸方向の結合後にサブトラクション処理を行ってもよい。すなわち、高電圧画像/低電圧画像を体軸方向に結合することにより、長尺高電圧画像/長尺低電圧画像をそれぞれに生成した後に、長尺高電圧画像/長尺低電圧画像との長尺高電圧画像をサブトラクションすることで長尺画像を生成してもよい。
(4)上述した実施例ではスロット撮影を行ったが、サイズが小さい検出器を用いる場合で検出器の端部にX線がほぼ垂直に入射するときには第1/第2のゲイン補正用マップや高電圧画像/低電圧画像を体軸方向に結合せずに、検出器の全面に対応する1枚の第1/第2のゲイン補正用マップや高電圧画像/低電圧画像を直接的に生成してもよい。
(5)上述した実施例では、測定領域がFPD3のサイズを超える場合には長尺画像(長尺状のサブトラクション画像)を生成したが、測定領域がFPD3のサイズ以内の場合には必ずしも長尺撮影を行う必要はない。
(6)上述した実施例では、スロット撮影において検出器(FPD3)を固定した状態でX線管2およびコリメータ5を体軸方向に移動させてFPD3を固定した状態でスリット状の照射野を体軸方向に移動させることにより、X線管2およびコリメータ5を検出器(FPD3)に対して体軸方向に相対的に移動させてスリット状の照射野を検出器(FPD3)に対して体軸方向に相対的に移動させたが、移動の態様についてはこれに限定されない。例えば、X線管2およびコリメータ5を固定した状態で検出器(FPD3)を体軸方向に移動させてX線管2およびコリメータ5を固定した状態でスリット状の照射野を検出器(FPD3)に対して体軸方向に相対的に移動させてもよい。また、検出器(FPD3)とX線管2およびコリメータ5とを互いに体軸方向の逆方向に移動させることにより、スリット状の照射野を検出器(FPD3)に対して体軸方向に相対的に移動させてもよい。
(7)上述した実施例では、長尺撮影において被検体Mを載置した天板1を固定した状態で撮影系を体軸方向に移動させることにより、撮影系を被検体Mに対して体軸方向に相対的に移動させたが、移動の態様についてはこれに限定されない。例えば、撮影系を固定した状態で天板1を体軸方向に移動させることにより、撮影系を被検体Mに対して体軸方向に相対的に移動させてもよい。また、天板1と撮影系とを互いに体軸方向の逆方向に移動させることにより、撮影系を被検体Mに対して体軸方向に相対的に移動させてもよい。
(8)上述した実施例では、専用の骨密度測定装置を用いずに一般的なX線撮影装置を用いて、ゲイン補正を適用した通常のX線撮影、ゲイン補正を適用した骨密度撮影をそれぞれ行うために、通常のX線撮影時・サブトラクションでの骨密度撮影時でゲイン補正用マップの使用条件を切り替えたが、専用の骨密度測定装置を用いてゲイン補正する場合には、必ずしもゲイン補正用マップの使用条件を切り替える必要はない。
2 … X線管
3 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
4 … フィルタ
41 … 高電圧モード用の金属フィルタ
42 … 低電圧モード用の金属フィルタ
5 … コリメータ
8 … 照射野移動機構
9 … 撮影系移動機構
11 … 画像処理部
111 … 第1ゲイン補正用マップ生成部
111a … 第1ゲイン補正用マップ結合部
111b … 第1ゲイン補正用マップ区分部
111c … 第1ゲイン補正用マップ補正部
112 … 第2ゲイン補正用マップ生成部
112a … 第2ゲイン補正用マップ結合部
112b … 第2ゲイン補正用マップ区分部
112c … 第2ゲイン補正用マップ補正部
113 … 高電圧画像生成部
113a … 高電圧画像結合部
114 … 低電圧画像生成部
114a … 低電圧画像結合部
115 … 第1ゲイン補正部
116 … 第2ゲイン補正部
117 … サブトラクション処理部
118 … 長尺画像生成部
12 … コントローラ
13 … メモリ部
14 … 入力部
R … 照射領域
M … 被検体

Claims (9)

  1. X線撮影により骨密度の測定を行う骨密度測定装置であって、
    X線を照射するX線管と、
    近接蒸着法によって形成されたX線変換膜を有しており前記X線管から照射されたX線を検出するFPDと、
    前記X線管に高電圧を印加した高電圧条件である高管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記高管電圧X線条件において前記FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを生成する第1ゲイン補正用マップ生成手段と、
    前記X線管に前記高電圧よりも低い低電圧を印加した低電圧条件である低管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記低管電圧X線条件において前記FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを生成する第2ゲイン補正用マップ生成手段と、
    第1の区分パターンによって、複数の領域に前記第1のゲイン補正用マップを区分する第1ゲイン補正用マップ区分手段と、
    前記第1の区分パターンとは異なる第2の区分パターンによって、複数の領域に前記第2のゲイン補正用マップを区分する第2ゲイン補正用マップ区分手段と、
    前記第1ゲイン補正用マップ区分手段で前記第1の区分パターンによって区分された各々の領域内で前記面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、前記第1のゲイン補正用マップを補正する第1ゲイン補正用マップ補正手段と、
    前記第2ゲイン補正用マップ区分手段で前記第2の区分パターンによって区分された各々の領域内で前記面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、前記第2のゲイン補正用マップを補正する第2ゲイン補正用マップ補正手段と、
    前記第1ゲイン補正用マップ生成手段による前記第1のゲイン補正用マップの生成時で前記X線管に印加した高電圧と同じ値の高電圧を前記X線管に印加した高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記FPDで撮影された高電圧画像を生成する高電圧画像生成手段と、
    前記第2ゲイン補正用マップ生成手段による前記第2のゲイン補正用マップの生成時で前記X線管に印加した低電圧と同じ値の低電圧を前記X線管に印加した低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記FPDで撮影された低電圧画像を生成する低電圧画像生成手段と、
    前記第1ゲイン補正用マップ補正手段で補正された前記第1のゲイン補正用マップを用いて、前記高電圧画像生成手段で生成された前記高電圧画像をゲイン補正する第1ゲイン補正手段と、
    前記第2ゲイン補正用マップ補正手段で補正された前記第2のゲイン補正用マップを用いて、前記低電圧画像生成手段で生成された前記低電圧画像をゲイン補正する第2ゲイン補正手段と、
    前記第1ゲイン補正手段によるゲイン補正後の前記高電圧画像と、前記第2ゲイン補正手段によるゲイン補正後の前記低電圧画像とをサブトラクションするサブトラクション処理手段と
    を備え、
    前記サブトラクション処理手段によるサブトラクション処理後の画像によって骨密度の測定を行い、
    前記第1の区分パターンは、リング状アーティファクトに対応した、前記第1のゲイン補正用マップの中央部と外周部とを分割する区分パターンであり、
    前記第2の区分パターンは、上側領域と下側領域との間のバラツキであるアーティファクトに対応した、前記第2のゲイン補正用マップを上下に分割する区分パターンである
    骨密度測定装置。
  2. 請求項1に記載の骨密度測定装置において、
    初期設定の前記面内分布情報を有した基準ゲイン補正用マップを取得する基準ゲイン補正用マップ取得手段と、
    前記基準ゲイン補正用マップを記憶する基準ゲイン補正用マップ記憶手段と、
    (a)通常のX線撮影時には前記基準ゲイン補正用マップ記憶手段により記憶される前記基準ゲイン補正用マップを用いて、通常のX線撮影時に得られたX線画像をゲイン補正し、(b)前記サブトラクション処理手段によるサブトラクションでの骨密度撮影時には、前記高管電圧X線条件での面内分布情報を有した前記第1のゲイン補正用マップを用いて前記高電圧画像をゲイン補正するとともに、前記低管電圧X線条件での面内分布情報を有した前記第2のゲイン補正用マップを用いて前記低電圧画像をゲイン補正するように、ゲイン補正用マップの使用条件を切り替える使用条件切替手段と
    を備える
    骨密度測定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の骨密度測定装置において、
    高電圧モード用および低電圧モード用の2種類からなるフィルタのいずれか一方を前記X線管の照射側に切り替えるように備え、
    前記高電圧モード用のフィルタを前記X線管の照射側に設けた状態、かつ前記高管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記第1ゲイン補正用マップ生成手段は前記第1のゲイン補正用マップを生成し、
    前記低電圧モード用のフィルタを前記X線管の照射側に設けた状態、かつ前記低管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記第2ゲイン補正用マップ生成手段は前記第2のゲイン補正用マップを生成し、
    前記高電圧モード用のフィルタを前記X線管の照射側に設けた状態、かつ前記高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記高電圧画像生成手段は前記高電圧画像を生成し、
    前記低電圧モード用のフィルタを前記X線管の照射側に設けた状態、かつ前記低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記低電圧画像生成手段は前記低電圧画像を生成する
    骨密度測定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の骨密度測定装置において、
    前記X線管から照射されたX線の照射領域を制限することによりスリット状の照射野を形成するコリメータと、
    前記X線管および前記コリメータを前記FPDに対して被検体の体軸方向に相対的に移動させることにより、前記スリット状の照射野を前記FPDに対して前記体軸方向に相対的に移動させる照射野移動機構と
    を備え、
    前記第1ゲイン補正用マップ生成手段は、
    前記照射野移動機構による移動毎に、前記高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記コリメータにより形成された前記スリット状の照射野のX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することによりそれぞれに生成された、前記スリット状の照射野に対応する前記スリット状の前記第1のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合する第1ゲイン補正用マップ結合手段を備え、
    前記第1ゲイン補正用マップ結合手段で結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記第1のゲイン補正用マップを生成し、
    前記第2ゲイン補正用マップ生成手段は、
    前記照射野移動機構による移動毎に、前記低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記コリメータにより形成された前記スリット状の照射野のX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することによりそれぞれに生成された、前記スリット状の照射野に対応する前記スリット状の前記第2のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合する第2ゲイン補正用マップ結合手段を備え、
    前記第2ゲイン補正用マップ結合手段で結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記第2のゲイン補正用マップを生成し、
    前記高電圧画像生成手段は、
    前記照射野移動機構による移動毎に、前記高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記コリメータにより形成されて前記被検体を透過した前記スリット状の照射野のX線を前記FPDが検出することによりそれぞれに生成された、前記スリット状の照射野に対応する前記スリット状の前記高電圧画像を前記体軸方向に結合する高電圧画像結合手段を備え、
    前記高電圧画像結合手段で結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記高電圧画像を生成し、
    前記低電圧画像生成手段は、
    前記照射野移動機構による移動毎に、前記低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記コリメータにより形成されて前記被検体を透過した前記スリット状の照射野のX線を前記FPDが検出することによりそれぞれに生成された、前記スリット状の照射野に対応する前記スリット状の前記低電圧画像を前記体軸方向に結合する低電圧画像結合手段を備え、
    前記低電圧画像結合手段で結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記低電圧画像を生成する
    骨密度測定装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の骨密度測定装置において、
    前記X線管および前記FPDからなる撮影系を前記被検体に対して前記体軸方向に相対的に移動させる撮影系移動機構と、
    前記撮影系移動機構による移動毎にそれぞれに生成された、前記サブトラクション処理手段によるサブトラクション処理後の画像を前記体軸方向に結合することにより、長尺画像を生成する長尺画像生成手段と
    を備える
    骨密度測定装置。
  6. X線を照射するX線管と、近接蒸着法によって形成されたX線変換膜を有しており前記X線管から照射されたX線を検出するFPDとを備えた骨密度測定装置を用いて、骨密度を測定するための骨密度撮影方法であって、
    前記X線管に高電圧を印加した高電圧条件である高管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記高管電圧X線条件において前記FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第1のゲイン補正用マップを生成する第1ゲイン補正用マップ生成工程と、
    前記X線管に前記高電圧よりも低い低電圧を印加した低電圧条件である低管電圧X線条件で前記X線管から照射されたX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することにより、前記低管電圧X線条件において前記FPDで出力されたデータの検出面での2次元分布で表された面内分布情報を有した第2のゲイン補正用マップを生成する第2ゲイン補正用マップ生成工程と、
    第1の区分パターンによって、複数の領域に前記第1のゲイン補正用マップを区分する第1ゲイン補正用マップ区分工程と、
    前記第1の区分パターンとは異なる第2の区分パターンによって、複数の領域に前記第2のゲイン補正用マップを区分する第2ゲイン補正用マップ区分工程と、
    前記第1ゲイン補正用マップ区分過程により前記第1の区分パターンで区分された各々の領域内で前記面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、前記第1のゲイン補正用マップを補正する第1ゲイン補正用マップ補正工程と、
    前記第2ゲイン補正用マップ区分過程により前記第2の区分パターンで区分された各々の領域内で前記面内分布情報の値をそれぞれに平滑化することにより、前記第2のゲイン補正用マップを補正する第2ゲイン補正用マップ補正工程と、
    前記第1ゲイン補正用マップ生成工程での前記第1のゲイン補正用マップの生成時で前記X線管に印加した高電圧と同じ値の高電圧を前記X線管に印加した高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記FPDで撮影された高電圧画像を生成する高電圧画像生成工程と、
    前記第2ゲイン補正用マップ生成工程での前記第2のゲイン補正用マップの生成時で前記X線管に印加した低電圧と同じ値の低電圧を前記X線管に印加した低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて被検体を透過したX線を前記FPDが検出することにより、前記FPDで撮影された低電圧画像を生成する低電圧画像生成工程と、
    前記第1ゲイン補正用マップ補正工程で補正された前記第1のゲイン補正用マップを用いて、前記高電圧画像生成工程で生成された前記高電圧画像をゲイン補正する第1ゲイン補正工程と、
    前記第2ゲイン補正用マップ補正工程で補正された前記第2のゲイン補正用マップを用いて、前記低電圧画像生成工程で生成された前記低電圧画像をゲイン補正する第2ゲイン補正工程と、
    前記第1ゲイン補正工程でのゲイン補正後の前記高電圧画像と、前記第2ゲイン補正工程でのゲイン補正後の前記低電圧画像とをサブトラクションするサブトラクション処理工程と
    を備え、
    前記サブトラクション処理工程でのサブトラクション処理後の画像によって骨密度の測定を行い、
    前記第1の区分パターンは、リング状アーティファクトに対応した、前記第1のゲイン補正用マップの中央部と外周部とを分割する区分パターンであり、
    前記第2の区分パターンは、上側領域と下側領域との間のバラツキであるアーティファクトに対応した、前記第2のゲイン補正用マップを上下に分割する区分パターンである
    骨密度撮影方法。
  7. 請求項6に記載の骨密度撮影方法において、
    スリット状のX線の照射野により撮影された複数のX線画像を被検体の体軸方向に結合することにより1枚のX線画像を生成するスロット撮影の際には、前記X線管から照射されたX線の照射領域をコリメータが制限することにより前記スリット状の照射野を形成し、前記X線管および前記コリメータを前記FPDに対して前記体軸方向に相対的に移動させることにより、前記スリット状の照射野を前記FPDに対して前記体軸方向に相対的に移動させて前記スロット撮影を行い、
    前記第1ゲイン補正用マップ生成工程では、前記スリット状の照射野の前記FPDに対する前記体軸方向の相対移動毎に、前記高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記コリメータにより形成された前記スリット状の照射野のX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することによりそれぞれに生成された、前記スリット状の照射野に対応する前記スリット状の前記第1のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合し、前記スリット状の前記第1のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記第1のゲイン補正用マップを生成し、
    前記第2ゲイン補正用マップ生成工程では、前記スリット状の照射野の前記FPDに対する前記体軸方向の相対移動毎に、前記低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記コリメータにより形成された前記スリット状の照射野のX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することによりそれぞれに生成された、前記スリット状の照射野に対応する前記スリット状の前記第2のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合し、前記スリット状の前記第2のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記第2のゲイン補正用マップを生成し、
    前記第1ゲイン補正用マップ生成工程の後に前記第2ゲイン補正用マップ生成工程を実施する、または前記第2ゲイン補正用マップ生成工程の後に前記第1ゲイン補正用マップ生成工程を実施する
    骨密度撮影方法。
  8. 請求項6に記載の骨密度撮影方法において、
    スリット状のX線の照射野により撮影された複数のX線画像を被検体の体軸方向に結合することにより1枚のX線画像を生成するスロット撮影の際には、前記X線管から照射されたX線の照射領域をコリメータが制限することにより前記スリット状の照射野を形成し、前記X線管および前記コリメータを前記FPDに対して前記体軸方向に相対的に移動させることにより、前記スリット状の照射野を前記FPDに対して前記体軸方向に相対的に移動させて前記スロット撮影を行い、
    前記第1ゲイン補正用マップ生成工程では、前記スリット状の照射野の前記FPDに対する前記体軸方向の相対移動毎に、前記高管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記コリメータにより形成された前記スリット状の照射野のX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することによりそれぞれに生成された、前記スリット状の照射野に対応する前記スリット状の前記第1のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合し、前記スリット状の前記第1のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記第1のゲイン補正用マップを生成し、
    前記第2ゲイン補正用マップ生成工程では、前記スリット状の照射野の前記FPDに対する前記体軸方向の相対移動毎に、前記低管電圧X線条件で前記X線管から照射されて前記コリメータにより形成された前記スリット状の照射野のX線を被検体のない状態で前記FPDが検出することによりそれぞれに生成された、前記スリット状の照射野に対応する前記スリット状の前記第2のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合し、前記スリット状の前記第2のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記第2のゲイン補正用マップを生成し、
    前記高電圧および前記低電圧を交互に前記X線管に印加しながら前記スリット状の照射野を前記FPDに対して前記体軸方向に相対的に移動させ、前記スリット状の照射野の前記FPDに対する前記体軸方向の相対移動毎に、前記スリット状の前記第1のゲイン補正用マップおよび前記第2のゲイン補正用マップを交互に生成し、
    前記スリット状の前記第1のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記第1のゲイン補正用マップを生成する前記第1ゲイン補正用マップ生成工程と、前記スリット状の前記第2のゲイン補正用マップを前記体軸方向に結合することにより前記FPDの全面に対応する1枚の前記第2のゲイン補正用マップを生成する前記第2ゲイン補正用マップ生成工程とを同時に実施する
    骨密度撮影方法。
  9. 請求項6から請求項8のいずれかに記載の骨密度撮影方法において、
    前記第1のゲイン補正用マップの生成時と同じ値の高電圧および前記第2のゲイン補正用マップの生成時と同じ値の低電圧を交互に前記X線管に印加して、前記X線管から前記被検体に照射することで、前記高電圧画像を生成する前記高電圧画像生成工程と前記低電圧画像を生成する前記低電圧画像生成工程とを同時に実施する
    骨密度撮影方法。
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