JP2022083486A - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】グリッド縞を効果的に除去する方法を提供する。【解決手段】散乱線除去用グリッドを用いて撮影した放射線画像からグリッドに起因する縞を除去する画像処理装置であって、前記放射線画像からグリッド縞を除去したグリッド縞除去画像を作成するグリッド縞除去手段と、前記放射線画像からグリッド縞の周波数よりも低い周波数成分を抽出するフィルタリング手段と、前記グリッド縞除去画像に含まれる低周波成分を前記フィルタリング手段で得られた周波数成分に置き換える歪み補正手段を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関する。
従来からX線に代表される放射線を被写体に照射し、被写体を透過した放射線をフラットパネルディテクタ(以下、FPDと呼ぶ)にて画像化する技術が医療分野で用いられている。
また、放射線は被写体内部で散乱線を発生させるため散乱線を除去するグリッドと呼ばれる器具を被写体とFPDの間に配置し撮影を行う場合がある。
このグリッドは、鉛等の放射線遮蔽物質と、アルミニウムやカーボン等の放射線透過物質とを、所定の幅で交互に並べて構成することで散乱線を除去するが、画像上に周期的な信号(グリッド縞とも言う)を発生させ、観察者の邪魔になる場合がある。
そこで、特許文献1では使用するグリッドの条件を限定することでグリッド縞が観察者の邪魔にならないようにする方法が開示されている。また、特許文献2では発生したグリッド縞を積極的に除去する方法について開示している。
特開2001-212139号公報 特開2002―330342号公報 特開2014-150844号公報
ところで、特許文献1は観察者にとって最も違和感のあるビートが発生しないグリッドを選定するものである。ビートとは、詳しくは後述するが、実空間上に現れる低周波の揺らぎである。しかしながら、施設によってはサンプリングピッチの異なる複数のFPDに対して同じグリッドを使用したいというニーズがあり、すべてのFPDに対してビートの発生しない条件を満たすことができない場合がある。
また、特許文献2の方法はグリッドに起因する周期信号のみ除去するものであり、一般的なフィルタリングに比べ被写体信号を劣化させることなくグリッド縞のみを精度良く除去可能である。しかしながら、ビートが発生する条件では処理の非線形性に起因した低周波の周期信号を発生させる場合がある。なお、発生する低周波の周期信号は相互変調歪みと呼ばれる現象であり、画像のナイキスト周波数とグリッド縞の周波数の差の2倍の周波数をもつ周期信号として画像上に重畳し、観察の妨げになる場合がある。すなわち、場合によっては、グリッド縞を効果的に除去できない場合があった。
そこで、本発明の例示的な目的は、上記の課題を解決するためになされたものであり、グリッド縞を効果的に除去する方法を提供することにある。
本発明の目的を達成するために、本発明による画像処理は、散乱線除去用グリッドを用いて撮影した放射線画像からグリッドに起因する縞を除去する画像処理装置であって、前記放射線画像からグリッド縞を除去したグリッド縞除去画像を作成するグリッド縞除去手段と、前記放射線画像からグリッド縞の周波数よりも低い周波数成分を抽出するフィルタリング手段と、前記グリッド縞除去画像に含まれる低周波成分を前記フィルタリング手段で得られた周波数成分に置き換える歪み補正手段を備える。
本発明によれば、グリッド縞を効果的に除去できる。
実施形態1による放射線撮影装置全体の構成図 実施形態1による画像処理の処理手順を示すフローチャート 実施形態2による放射線撮影装置全体の構成図 実施形態2による画像処理の処理手順を示すフローチャート ビートの起こる様子を示した模式図 相互変調歪みが発生する様子を示した模式図 ローパスフィルタの特性の例 ハイパスフィルタの特性の例 歪み補正を説明する図
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
[実施形態1]
本実施形態に係る放射線撮影装置は、グリッド縞を除去する際に発生する相互変調歪みを、相互変調歪みが発生していない周波数成分を用いて補正し、グリッド縞を除去することを特徴とする。
本実施形態に係る放射線撮影装置は、例えば、図1に示すような放射線撮影装置100として実現される。即ち、放射線撮影装置100は、放射線撮影により得られた放射線画像からグリッド縞を除去する画像処理機能を有する放射線撮影装置であり、放射線発生部101、放射線検出器104、データ収集部105、前処理部106、CPU108、記憶部109、操作部110、表示部111、画像処理部112を備えており、これらはCPUバス107を介して互いにデータ授受が可能に接続されている。
また、画像処理部112は、放射線検出器104で撮影した放射線画像からグリッド縞を除去するものであり、グリッド縞除去部113、フィルタリング部114、歪み補正部115を備えている。
上述の様な放射線撮影装置100において、まず、記憶部109は、CPU108での処理に必要な各種のデータを記憶すると共に、CPU108のワーキング・メモリとして機能する。CPU108は、記憶部109を用いて、操作部110からの操作に従った装置全体の動作制御等を行う。これにより放射線撮影装置100は、以下のように動作する。
まず、操作部110を介して操作者が複数の撮影プロトコルの中から所望の1つを選択することで装置への撮影指示がなされる。ここで、撮影プロトコルとは、所望の検査を行う際に使用される一連の動作パラメータセットのことであり、複数の撮影プロトコルを予め作成しておくことで検査に応じた条件設定を簡便に行うことができる。撮影プロトコルの情報としては撮影部位や撮影条件(管電圧、管電流、照射時間など)、グリッドの有無やグリッドの仕様(集束距離、格子比、グリッド密度など)、画像処理パラメータなど様々な設定が紐付けされている。なお、本実施の形態では撮影プロトコルに紐付けられたグリッドの有無とグリッド密度の情報を利用することでグリッド縞の除去を行う。グリッド縞を除去する方法については後述する。
上述の如く、操作者により入力された撮影指示はCPU108によりデータ収集部105に伝えられる。CPU108は、撮影指示を受けると、放射線発生部101及び放射線検出器104を制御して放射線撮影を実行させる。
放射線撮影では、まず放射線発生部101が、被写体103に対して放射線ビーム102を照射する。放射線発生部101から照射された放射線ビーム102は、被写体103を減衰しながら透過して、放射線検出器104に到達する。そして、放射線検出器104は到達した放射線強度に応じた信号を出力する。なお、本実施の形態では被写体103を人体とする。よって、放射線検出器104から出力される信号は人体を撮影したデータとなる。
データ収集部105は、放射線検出器104から出力された信号を所定のデジタル信号に変換して放射線画像データとして前処理部106に供給する。前処理部106は、データ収集部105から供給された放射線画像データに対して、オフセット補正やゲイン補正等の前処理を行う。この前処理部106で前処理が行われた放射線画像データは、CPU108の制御により、CPUバス107を介して、記憶部109、画像処理部112に順次転送される。
画像処理部112は、放射線画像データからグリッド縞を除去する画像処理を実行する。
画像処理部112は、その機能的構成として、グリッド縞除去部113、フィルタリング部114、および歪み補正部115を有する。グリッド縞除去部113は、撮影した放射線画像からグリッド縞を除去したグリッド縞除去画像を生成する。フィルタリング部114は、撮影した放射線画像からグリッド縞の周波数よりも低い周波数成分を抽出する。歪み補正部115は、フィルタリング部114により抽出された周波数成分を用いて、グリッド除去画像を補正する。画像処理部112にて処理された放射線画像は表示部111にて表示され操作者の確認後、図示しないプリンタ等に出力され一連の撮影動作が終了する。
以上のような構成を備えた放射線撮影装置100において、本実施の形態の特徴である画像処理部112の動作、すなわち撮影した放射線画像からグリッド縞を除去する動作に関して、図2のフローチャートを用いて具体的に説明する。
上述のごとく前処理部106によって得られた放射線画像データは、CPUバス107を介して画像処理部112に転送され、グリッド縞除去部113において、s201~s203の各ステップを実行することにより、グリッドの縞の除去を行う。
具体的には、本出願人より既に開示している特許文献2の方法を用いる。この方法では、被写体信号にほぼ乗算的に重畳されるグリッド縞の陰影を対数変換することで加算的に重畳される信号に変換する。この変換された信号からグリッド縞のみを分離し、減算することでグリッド縞を除去する。
(s201:撮影した放射線画像を対数変換する)
そこで、s201において、まずグリッド縞除去部113は、放射線撮影装置100により撮影された放射線画像であって、線量に比例した画素値をもつ入力画像Xを線量の対数に比例した画素値に下記数1式にて変換し、グリッド縞の陰影が加算的に重畳する形に変換する。
Figure 2022083486000002
(s202:対数変換した放射線画像からグリッド縞を除去する)
次に、s202において、グリッド縞除去部113は、s201において線量に比例した画素値を線量の対数に比例した画素値に変換した放射線画像からグリッド縞を抽出し、抽出したグリッド縞を減算しグリッド縞の除去を行う。すなわち、グリッド縞除去部113は、線量の対数に比例した画素値を持つ放射線画像からグリッド縞除去画像を生成するグリッド縞除去手段の一例に相当する。
具体的には、グリッド縞の周波数fgに基づきFIRフィルタでグリッド縞を粗抽出したのち推定・補修をするものであるが、詳細については特許文献2にて公知であるため、ここでは説明を省略する。なお、上述したグリッド縞の周波数は、使用されるグリッドの密度およびセンサのサンプリングピッチ(画素ピッチとも呼ぶ)に基づいて決定されるものであり、具体的には使用されるグリッドの密度をD[本/cm]、サンプリングピッチをS[mm]とすれば、グリッドの周波数fg[rad/sample]は、下記式にて求めることができる。
Figure 2022083486000003
ただし、nは下記の条件式を満たす整数である。
Figure 2022083486000004
(s303:グリッド縞を除去した放射線画像を指数変)
次に、s303において、グリッド縞除去部113は、グリッド縞が除去された画像Yの画素値を線量に比例した値に変換する。具体的には下記式にて対数変換の逆変換を行えばよい。
X=10
以上により、グリッド縞を除去した放射線画像が生成される。
次に、グリッド縞を除去した放射線画像に対し本実施の形態の特徴である相互変調歪みの補正を行う。ここで、相互変調歪みとは実像ではないビートが非線形性の強い処理によって実像となる現象である。
その現象について図5、図6を用いて説明する。図5がビートの起こる様子を示したものであり、図6が相互変調歪みの発生する様子を示したものである。例えば、図5(a)の51が周波数軸上のグリッド縞を表したものである。図のようにグリッド縞は周波数fgの位置にピークをもつ略線スペクトルな成分であり、実空間上では52のように略単一の周波数信号として現れる。一方、ビートが発生する場合では55に示すように単一の周波数信号とは別に低周波の揺らぎが実空間上で現れる。この揺らぎがビートと呼ばれるものである。
ここで、ビートが発生する条件は53で示したようにグリッドの周波数fgが54で示したナイキスト周波数fnに近い場合である。具体的には特許文献1に開示されているようにグリッドの周波数fgがナイキスト周波数fnの80%以上の時にビートが顕著に現れる。なお、このビートの周波数fbは2×|fn-fg|であるが実体のない虚像である。そのため、ビートが発生する信号を周波数軸上で観察しても56に示したビートの周波数fbの位置に線スペクトルとしては現れない。
次に、図6がビートの発生する条件において、グリッド縞を除去した場合の信号変化を示したものである。なお、図6(a)が相互変調歪みの発生しない理想的な状態を示している。上述で説明した通りビートは実像ではなくグリッド縞起因の虚像である。そのため、ビートを発生させる要因であるグリッド縞61を除去すれば、実空間上の信号において63のようにグリッド縞と共にビートによる低周波の揺らぎも除去される。しかしながら、グリッド縞除去が非線形性の強い処理である場合、図6(b)に示した現象が起きる。具体的には、グリッド縞を除去した場合に虚像である低周波の揺らぎの一部が実像となり64に示したように周波数軸上でも線スペクトルとして現れる。この場合では、65に示したように本来消えるはずの低周波の揺らぎが実空間上でも残留することになる。そのため、観察の妨げになる場合がある。
なお、この揺らぎは被写体信号のスペクトル66に対して主要な信号成分である低周波に重畳されるため、重畳後に被写体信号と分離するのは非常に困難である。そこで、本実施の形態では、相互変調歪みが低周波に重畳される前の放射線画像から低周波成分を抽出し歪みの補正を行う。具体的な方法は図2のフローチャートにて以下より説明する。
(s204:撮影した放射線画像から低周波成分を抽出する)
まず、s204において、フィルタリング部114は、相互変調歪みが発生する前の放射線画像、すなわちグリッド縞が除去されていない放射線画像から低周波成分を抽出する。すなわち、フィルタリング部114は、線量に比例した画素値を持つ放射線画像からグリッド縞の周波数よりも低い周波数成分を抽出する。ここでは、非線形処理である対数変換を行う前の放射線画像に対し線形のローパスフィルタを適用することで低周波成分を抽出する。なお、抽出に用いるフィルタは、阻止域にグリッド縞の周波数を含み、かつ通過域にグリッド縞により発生するビートの周波数を含む特性をもつフィルタであればよい。具体的には、例えば、相互変調歪みの周波数fbで振幅応答が1、グリッドの周波数fgで振幅応答が0となる特性のフィルタを用いれば良く、図7に示したような特性をもつフィルタを用いてフィルタリングを行う。すなわち、例えば、フィルタリング部114は、ナイキスト周波数をfn、グリッド縞の周波数をfg(ただし、fg≦fn)とした場合、少なくともfgで振幅応答が0であり、かつ2×(fn-fg)で振幅応答が1となる特性をもつフィルタを用いてフィルタリングを行う。
(s205:指数変換した放射線画像から高周波成分を抽出する)
次に、s205において、歪み補正部115は、グリッド縞を除去した放射線画像から相互変調歪みが発生している低周波成分を除去し、高周波成分を抽出する。具体的には、線形のハイパスフィルタを適用することで低周波成分を除去する。ここで、ハイパスフィルタは図8で示したようにフィルタリング部114で用いたローパスフィルタの特性82に対し、ちょうど逆の特性となる81のフィルタを用いてフィルタリングを行う。
なお、このハイパスフィルタのフィルタ係数Hpfは、フィルタリング部114で用いたローパスフィルタのフィルタ係数をLpfとすれば、下記式にて算出することができる。
Figure 2022083486000005
ここで、Nはフィルタ次数を表し2以上の偶数とする。
(s206:撮影した放射線画像から抽出した低周波成分を加算する)
次に、s206において、歪み補正部115は、低周波成分を除去し、高周波成分を抽出した放射線画像に対し、フィルタリング部114で抽出した低周波成分を加算することで歪みの補正を行う。ここで、図9が歪み補正の過程を周波数軸上で示した図である。90が撮影した放射線画像であり図のようにグリッドの周波数fgの位置に線スペクトルが表れている。これに対しフィルタリング部114にて低周波成分を抽出した結果が91である。91では、グリッド縞が除去されているが高周波に存在する被写体信号も除去されている。一方、92がグリッド縞を除去した放射線画像を示したものである。この放射線画像では、被写体信号を除去せずにグリッド縞のみが除去されるが、相互変調歪みによる線スペクトルがfbに発生している。この放射線画像に対し、高周波成分を抽出した結果が93である。この場合では、相互変調歪みが除去されているが低周波に存在する被写体信号も除去されている。ここで、91と93は何れも被写体信号の一部が除去されているがフィルタリングに用いたフィルタ特性がちょうど逆の特性となっている。そのため、91と93を加算すれば除去された被写体信号をお互いに補完することになる。換言すると、高周波成分を抽出するフィルタの振幅応答と、フィルタリング部114が低周波成分を抽出するために用いるフィルタの振幅応答の和が全周波数で1となる。そのため、結果として94のように被写体信号を完全に再現することができ、かつグリッド縞と相互変調歪みの両者を除去することが可能となる。
以上、実施形態1では撮影した放射線画像から抽出した低周波成分と、グリッド縞を除去した放射線画像から抽出した高周波成分を加算することで、被写体信号を劣化させることなくグリッド縞と相互変調歪みを除去することが可能となり画質を向上させる効果がある。
なお、実施形態1では、グリッド縞を除去した放射線画像からハイパスフィルタを用いて高周波成分を抽出し、相互変調歪みの発生する低周波成分を置き換える構成としたが、これに限定されるものではない。
例えば、フィルタリング部114で用いたフィルタと同じローパスフィルタを用いることもできる。具体的には、グリッド縞を除去した放射線画像をI、フィルタリング部114で抽出した低周波成分をL、フィルタリング部114で用いたローパスフィルタをLpfとすれば、下記式にて同様の処理が行える。
O=(I-Lpf*I)+L
ただし、*は畳み込みを表す。
すなわち、グリッド縞を除去した画像からフィルタリング部114で用いたフィルタと同一のフィルタを用いて抽出した低周波数成分を、フィルタリング部114により抽出した低周波成分に置き換える構成でもよい。特に、グリッド縞を除去した画像から抽出した低周波成分を、グリッド縞を除去した画像から減算し、減算した画像にフィルタリング手段で抽出した低周波成分を加算することで歪みを補正してもよい。
上記によれば、グリッド縞を除去する際に発生する相互変調歪みを相互変調歪みが発生していない周波数成分に置き換えることで、ビートが発生する条件でもグリッド縞を効果的に除去することができる。
また、本実施形態における、s204~s206の処理は、放射線画像のナイキスト周波数をfn、グリッド縞の周波数をfg(ただし、fg≦fn)としたときに、0.8×fn≦fgの関係を満たす場合に行われる構成でもよい。
[実施形態2]
本発明は、例えば図3で示すような放射線撮影装置300に適用される。この放射線撮影装置300は、放射線撮影装置100に対し、グリッド縞検出部301を備える構成としている。これにより、実施形態1の動作に加えグリッド縞の有無や周波数に応じた処理の実行制御を自動で行う機能を有する。そこで、以下では実施形態1と異なる動作である処理の実行制御の方法について図4のフローチャートを用いて説明する。
(s401:グリッドを検出する)
まず、s401において、グリッド縞検出部301は、撮影した放射線画像からグリッドの有無・方向・周波数を算出する。ここで、グリッド縞の検出については本出願人より既に出願している特許文献3の方法を用いる。この方法では、定めた測定領域のパワースペクトルの比較によりグリッド縞を検出するものであるが、詳細は特許文献3にて公知であるためここでは説明を省略する。
(s402:グリッド有か)
次に、s402において、グリッド縞検出部301は、撮影した放射線画像からグリッドの有無を判定する。グリッド有の場合(s402/Yes)、グリッド縞除去部113にてs201~s203の動作を実行しグリッド縞の除去を行う。
一方、グリッド無の場合(s402/No)、グリッド縞を除去する必要が無いため処理を終了する。
(s403:0.8×fn≦fgを満たすか)
次に、s403において、s402の判定の結果がグリッド有であり、s201~s203の動作が実行された後に、グリッド縞検出部301は、グリッドの周波数fgがナイキスト周波数fnの80%以上であるか否かを判定する。すなわち、0.8×fn≦fgを満たすかを判定する。
0.8×fn≦fgを満たし、相互変調歪みの発生する可能性がある場合(s403/Yes)は、s204~s206の動作を実行し相互変調歪みの補正を行う。すなわち、放射線画像のナイキスト周波数をfn、グリッド縞の周波数をfg(ただし、fg≦fn)とした場合、0.8×fn≦fgの関係を満たす場合に歪みを補正する。
一方、グリッドの周波数fgが上述の条件を満たさない場合(s402/No)は、相互変調歪みが発生しない。よって、s204~s206の動作をスキップして終了する。すなわち、歪み補正部115は、グリッド縞検出部301の検出結果に基づいて歪みを補正するか否かを切り替える。
以上、実施形態2ではグリッドが無い場合に処理を実行しないため、グリッドが無い場合に被写体信号を劣化させる可能性を排除できる効果がある。また、グリッドの有無やグリッドの周波数に応じて必要な処理のみを実行させるため、不必要な処理時間の増加を抑えることができる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路によっても実現可能である。
プロセッサまたは回路は、中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッシングユニット(MPU)、グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートウェイ(FPGA)を含みうる。また、プロセッサまたは回路は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、データフロープロセッサ(DFP)、またはニューラルプロセッシングユニット(NPU)を含みうる。
上述の各実施形態における放射線撮影装置は、単体の装置として実現してもよいし、複数の装置を互いに通信可能に組合せて上述の処理を実行する形態としてもよく、いずれも本発明の実施形態に含まれる。共通のサーバ装置あるいはサーバ群で、上述の処理を実行することとしてもよい。放射線撮影装置を構成する複数の装置は所定の通信レートで通信可能であればよく、また同一の施設内あるいは同一の国に存在することを要しない。
本発明の実施形態には、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムのコードを読みだして実行するという形態を含む。
したがって、実施形態に係る処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明の実施形態の一つである。また、コンピュータが読みだしたプログラムに含まれる指示に基づき、コンピュータで稼働しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施形態を組み合わせた構成も全て本発明の実施形態に含まれるものである。
100 放射線撮影装置
101 放射線発生部
102 放射線ビーム
103 被写体
104 放射線検出器
105 データ収集部
106 前処理部
107 CPUバス
108 CPU
109 記憶部
110 操作部
111 表示部
112 画像処理部
113 グリッド縞除去部
114 フィルタリング部
115 歪み補正部
301 グリッド縞検出部

Claims (13)

  1. グリッドを用いて撮影した放射線画像からグリッド縞を除去したグリッド縞除去画像を生成するグリッド縞除去手段と、
    前記放射線画像からグリッド縞の周波数よりも低い周波数成分を抽出するフィルタリング手段と、
    前記フィルタリング手段により抽出された周波数成分を用いて前記グリッド縞除去画像を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記グリッド縞除去手段は、線量の対数に比例した画素値を持つ放射線画像からグリッド縞除去画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記フィルタリング手段は、線量に比例した画素値を持つ放射線画像からグリッド縞の周波数よりも低い周波数成分を抽出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記補正手段は、前記グリッド縞除去画像からフィルタリングにより抽出した高周波成分に前記フィルタリング手段で抽出した低周波成分を加算することで歪みを補正することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記高周波成分を抽出するフィルタの振幅応答と前記フィルタリング手段で用いるフィルタの振幅応答の和が全周波数で1となることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記補正手段は、前記グリッド縞除去画像から前記フィルタリング手段と同一のフィルタを用いて抽出した低周波数成分を前記フィルタリング手段で抽出した低周波成分に置き換えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像処理装置。
  7. 前記補正手段は、前記グリッド縞除去画像から抽出した低周波成分を前記グリッド縞除去画像から減算し、前記減算した画像に前記フィルタリング手段で抽出した低周波成分を加算することで歪みを補正する請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記フィルタリング手段は、阻止域に前記グリッド縞の周波数を含み、かつ通過域にグリッド縞により発生するビートの周波数を含む特性をもつフィルタを用いてフィルタリングを行うことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の画像処理装置。
  9. 前記フィルタリング手段は、放射線画像のナイキスト周波数をfn、グリッド縞の周波数をfg(ただし、fg≦fn)とした場合、少なくともfgで振幅応答が0であり、かつ2×(fn-fg)で振幅応答が1となる特性をもつフィルタを用いてフィルタリングを行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記補正手段は、放射線画像のナイキスト周波数をfn、グリッド縞の周波数をfg(ただし、fg≦fn)とし、0.8×fn≦fgの関係を満たす場合に歪みを補正することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の画像処理装置。
  11. 前記放射線画像からグリッドの周波数を検出するグリッド縞検出手段をさらに備え、
    前記補正手段は、グリッド縞検出手段の検出結果に基づいて歪みを補正するか否かを切り替えることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の画像処理装置。
  12. グリッドを用いて撮影した放射線画像からグリッド縞を除去したグリッド縞除去画像を生成するグリッド縞除去工程と、
    前記放射線画像からグリッド縞の周波数よりも低い周波数成分を抽出するフィルタリング工程と、
    前記フィルタリング手段により抽出された周波数成分を用いて前記グリッド縞除去画像を補正する補正工程と、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  13. 請求項1乃至11の何れか1項に記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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