JP2000315888A - 電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シールドフィルム並びにこの電磁波シールドフィルムを用いた電磁波遮蔽体及びディスプレイ - Google Patents

電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シールドフィルム並びにこの電磁波シールドフィルムを用いた電磁波遮蔽体及びディスプレイ

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JP2000315888A
JP2000315888A JP11123406A JP12340699A JP2000315888A JP 2000315888 A JP2000315888 A JP 2000315888A JP 11123406 A JP11123406 A JP 11123406A JP 12340699 A JP12340699 A JP 12340699A JP 2000315888 A JP2000315888 A JP 2000315888A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
wave shielding
shielding film
conductive metal
film
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JP11123406A
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English (en)
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Toshishige Uehara
寿茂 上原
Hiroyuki Hagiwara
裕之 萩原
Minoru Tosaka
実 登坂
Aya Hashiba
綾 橋塲
Hiroshi Nomura
宏 野村
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電磁波シールド性、非視認性に優れた電磁波シ
ールドフィルムを提供する。 【解決手段】プラスチック支持体に導電性金属層を積層
してなる導電性金属付きプラスチックフィルムの導電性
金属層の上に、幾何学図形を有するエッチングレジスト
パターンを形成し、導電性金属層をオーバーエッチング
することによって導電性金属からなる幾何学図形を形成
することを特徴とする電磁波シールドフィルムの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陰極線管(CR
T)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶パ
ネル、エレクトロルミネッセンス(EL)パネルなどの
ディスプレイ前面から発生する電磁波のシールド性を有
する電磁波シールドフィルムの製造方法、電磁波シール
ドフィルム並びにこの電磁波シールドフィルムを用いた
電磁波遮蔽体及びディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】CRT、PDPなどのディスプレイ前面
より発生する電磁波ノイズのシールド方法として、透明
性基材上に金属または金属酸化物を蒸着して薄膜導電層
を形成する方法(特開平1−278800号公報、特開
平5−323101号公報参照)が提案されている。一
方、良導電性繊維を透明基材に埋め込んだ電磁波シール
ド材(特開平5−327274号公報、特開平5−26
9912号公報参照)や金属粉末等を含む導電性樹脂を
透明基板上に直接印刷した電磁波シールド材料(特開昭
62−57297号公報、特開平2−52499号公報
参照)、さらには、ポリカーボネート等の透明基板上に
透明樹脂層を形成し、その上に無電解めっき法により銅
のメッシュパターンを形成した電磁波シールド材料(特
開平5−283889号公報参照)が提案されている。
また、最近では、フォトリソグラフ法を使った方法(特
開平10−41682号公報参照)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電磁波シールド性と透
明性を両立させる方法として、特開平1−278800
号公報、特開平5−323101号公報に示されている
透明性基材上に金属または金属酸化物を蒸着して薄膜導
電層を形成する方法は、透明性が達成できる程度の膜厚
(数100Å〜2、000Å)にすると導電層の表面抵
抗が大きくなりすぎるため、30MHz〜1GHzで要
求される30dB以上、好ましくは40dB以上のシー
ルド効果に対して20dB以下と不十分であった。良導
電性繊維を透明基材に埋め込んだ電磁波シールド材(特
開平5−327274号公報、特開平5−269912
号公報)では、30MHz〜1GHzの電磁波シールド
効果は40〜50dBであるが、視認性に問題のない繊
維径が25μmのとき、導電性繊維を規則配置させるた
めに必要なピッチが50μm以下となり、開口率が低下
して透明性が損なわれ、ディスプレイ用途には適したも
のではなかった。
【0004】また、特開昭62−57297号公報、特
開平2−52499号公報の金属粉末等を含む導電性樹
脂を透明基板上に直接スクリーン印刷法などによって印
刷した電磁波シールド材料の場合も同様に、印刷精度の
限界から線幅は、50〜100μm前後となり透明性の
低下や導電性メッシュの視認性が発現するため前面フィ
ルターとして適したものではなかった。一方凹版オフセ
ット印刷法をを使った特許としては、登録124126
6号があるが、これは導電膜を直接印刷で形成するもの
で、これでは所望の電磁波シールド性は得られなかっ
た。
【0005】さらに特開平5−283889号公報に記
載のポリカーボネート等の透明基板上に透明樹脂層を形
成し、その上に無電解めっき法により銅のメッシュパタ
ーンを形成したシールド材料では、無電解めっきの密着
力を確保するために、透明基板の表面を粗化する工程が
必要があることや、基板が無電解めっき工程でダメージ
を受けてはならないなどの制約があった。さらに透明基
板が厚いと、ディスプレイに密着させることができない
ため、そこから電磁波の漏洩が大きくなる等の問題があ
った。
【0006】電磁波シールドフィルムには、特性とし
て、ディスプレイ前面から発生する電磁波のシールド性
に対して、30MHz〜1GHzにおける30dB以
上、好ましくは40dB以上の電磁波シールド機能が求
められる他に、良好な可視光透過性、さらに可視光透過
率が大きいだけでなく、シールド材の存在を肉眼で確認
することができない特性である非視認性も必要とされ
る。本発明はかかる点に鑑み、電磁波シールド性と透明
性及び非視認性の優れた電磁波シールドフィルムを安価
に製造することができる方法、この方法によって得られ
る電磁波シールドフィルム並びにこの電磁波シールドフ
ィルムを用いた電磁波遮蔽体及びディスプレイ提供する
ことものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 (1) プラスチック支持体に導電性金属層を積層して
なる導電性金属付きプラスチックフィルムの導電性金属
層の上に、幾何学図形を有するエッチングレジストパタ
ーンを形成し、導電性金属層をオーバーエッチングする
ことによって導電性金属からなる幾何学図形を形成する
ことを特徴とする電磁波シールドフィルムの製造方法。 (2) エッチングレジストパターンの線幅が、20〜
100μmである(1)に記載の電磁波シールドフィル
ムの製造方法。 (3) エッチング後の導電性金属の線幅が、40μm
以下である(1)又は(2)記載の電磁波シールドフィ
ルムの製造方法。 (4) 導電性金属の線幅が、エッチングレジストパタ
ーンの線幅より10μm以上小さくなるようにオーバー
エッチングする(1)〜(3)のいずれかに記載の電磁
波シールドフィルムの製造方法。 (5) エッチング後の導電性金属層の開口率が50%
以上である(1)〜(4)のいずれかに記載の電磁波シ
ールドフィルムの製造方法。 (6) 導電性金属が黒色銅である(1)〜(5)のい
ずれかに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。 (7) エッチング前またはエッチング後の導電性金属
に黒化処理を施す(1)〜(6)のいずれかに記載の電
磁波シールドフィルムの製造方法。 (8) エッチング前またはエッチング後の導電性金属
上に金属めっきが施されていることを特徴とする(1)
〜(7)のいずれかに記載の電磁波シールドフィルムの
製造方法。 (9) プラスチック支持体が表面処理されたプラスチ
ック支持体である(1)〜(8)のいずれかに記載の電
磁波シールドフィルムの製造方法。 (10) プラスチック支持体の表面処理方法として、
プライマ処理、プラズマ処理及びコロナ放電処理のうち
少なくとも1つの方法が適用される(1)〜(9)のい
ずれかに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。 (11) プラスチック支持体がポリエチレンテレフタ
レートフィルムまたはポリカーボネートフィルムである
(1)〜(10)のいずれかに記載の電磁波シールドフ
ィルムの製造方法。 (12) (1)〜(11)のいずれかに記載の方法に
より製造された電磁波シールドフィルム。 (13) (12)に記載の電磁波シールドフィルムと
ガラス板あるいは電磁波シールドフィルムとプラスチッ
ク板から構成された電磁波遮蔽構成体。 (14) (12)に記載の電磁波シールドフィルムま
たは(13)に記載の電磁波遮蔽体を用いたディスプレ
イ。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する導電性金属としては、銅、アルミニウ
ム、ニッケル、鉄、金、銀、白金、タングステン、クロ
ム、チタン、スズ、鉛、パラジウムなどが挙げられ、そ
れらの1種または2種以上を組み合わせて含むステンレ
ス、半田などの合金も使用することができる。導電性、
価格の点から銀、銅、ニッケルまたはアルミニウムが適
しているが、その中でも銅は導電性、価格が優れている
上、微細回路加工性が特に優れている。一方導電性金属
として、常磁性金属である、鉄、ニッケル、コバルトを
使用すると、電界に加えて、特に磁界の遮蔽性を向上さ
せることも可能である。導電性金属層の厚さは、0.5
〜40μmが好ましい。厚さが40μmを超えると、細
かいライン幅の形成が困難であったり、視野角が狭くな
る。また厚さが0.5μm未満では、表面抵抗が大きく
なり、電磁波シールド効果が劣る傾向にある。
【0009】導電性金属は、特にそれが銅であるとき、
その表面が黒化処理されたものであると、コントラスト
が高くなり好ましい。また、導電性金属が経時的に酸化
され退色することを防止することもできる。黒化処理と
は、導電性金属の表面を黒くすることであるが、この黒
化処理は、幾何学図形の形成前又は形成後に行えばよい
が、通常形成後において、プリント配線板分野で行われ
ている方法を用いて行うことができる。黒化処理の方法
としては導電性金属の表面を酸化して酸化銅とする方
法、例えば、亜塩素酸ナトリウム(31g/l)、水酸
化ナトリウム(15g/l)、燐酸三ナトリウム(12
g/l)の水溶液中、95℃で2分間処理する方法があ
る。また、黒化処理の方法としては導電性金属上に無電
解ニッケルメッキを施す方法がある。導電性金属が黒化
銅であることが好ましい。
【0010】また、導電性金属が、常磁性金属である
と、磁場シールド性に優れるために好ましい。常磁性金
属としては、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等があ
る。また導電性金属上にめっきを施すことによって、さ
らに電磁波シールド性を向上させることができる。金属
めっきを施す方法として常法による電解めっき、無電解
めっきのいずれの方法でも可能である。めっき金属の種
類は金、銀、銅、ニッケル、アルミ等が可能であるが、
導電性、価格の点から銅、またはニッケルが最も適して
いる。めっき厚みの範囲は0.1〜100μmが適当
で、0.1μm未満では導電性が不十分なため、十分な
シールド性が発現しないおそれがある。まためっき厚み
が100μmを超えると、視野角が狭くなるため好まし
くない。0.5〜50μmがさらに好ましい。
【0011】導電性金属は、上記プラスチック支持体の
片面の全面又はほぼ全面にその層を形成し、それから、
所望の幾何学的図形に加工するのが一般的である。導電
性金属の層をプラスチックフィルムに密着させる方法と
しては、接着剤を介してプラスチック支持体と導電性金
属のフィルム又は箔を貼合せるのが最も簡便である。
【0012】上記接着剤の屈折率として、1.40〜
1.70の範囲のものを使用することが好ましい。これ
は本発明で使用するプラスチック支持体と接着剤層の屈
折率が異なると可視光透過率が低下するためであり、屈
折率が1.40〜1.70であると可視光透過率の低下
乱反射が少なく良好である。上記接着剤の材料は、主に
以下に示す熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂がその代表
的なものとしてあげられる。たとえば天然ゴム(n=1.5
2:nは屈折率を示す、以下同じ)、ポリイソプレン
(n=1.521)、ポリ−1,2−ブタジエン(n=1.5
0)、ポリイソブテン(n=1.505〜1.51)、ポリブテン
(n=1.513)、ポリ−2−ヘプチル−1,3−ブタジエ
ン(n=1.50)、ポリ−2−t−ブチル−1,3−ブタ
ジエン(n=1.506)、ポリ−1,3−ブタジエン(n=
1.515)などの(ジ)エン類、ポリオキシエチレン(n=
1.456)、ポリオキシプロピレン(n=1.450)、ポリビ
ニルエチルエーテル(n=1.454)、ポリビニルヘキシル
エーテル(n=1.459)、ポリビニルブチルエーテル(n
=1.456)などのポリエーテル類、ポリビニルアセテート
(n=1.467)、ポリビニルプロピオネート(n=1.467)
などのポリエステル類やポリビニルブチラール樹脂(n
=1.52)、EVA樹脂(n=1.48〜1.49)、ポリ酢酸ビニ
ル樹脂(n=1.5)、ポリウレタン(n=1.5〜1.6)やポ
リエステルポリウレタン( n=1.5〜1.6)、エチルセル
ロース(n=1.479)、ポリ塩化ビニル(n=1.54〜1.5
5)、ポリアクリロニトリル(n=1.52)、ポリメタクリ
ロニトリル(n=1.52)、ポリスルホン(n=1.633)、
ポリスルフィド(n=1.6)、フェノキシ樹脂(n=1.5〜
1.6)、ポリエチルアクリレート(n=1.469)、ポリブ
チルアクリレート(n=1.466)、ポリ−2−エチルヘキ
シルアクリレート(n=1.463)、ポリ−t−ブチルアク
リレート(n=1.464)、ポリ−3−エトキシプロピルア
クリレート(n=1.465)、ポリオキシカルボニルテトラ
メタクリレート(n=1.465)、ポリメチルアクリレート
(n=1.472〜1.480)、ポリイソプロピルメタクリレー
ト(n=1.473)、ポリドデシルメタクリレート(n=1.4
74)、ポリテトラデシルメタクリレート(n=1.475)、
ポリ−n−プロピルメタクリレート(n=1.484)、ポリ
−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレー
ト(n=1.484)、ポリエチルメタクリレート(n=1.48
5)、ポリ−2−ニトロ−2−メチルプロピルメタクリ
レート(n=1.487)、ポリ−1,1−ジエチルプロピル
メタクリレート(n=1.489)、ポリメチルメタクリレー
ト(n=1.489)などのポリ(メタ)アクリル酸エステル
が使用可能である。これらのアクリルポリマーは必要に
応じて、2種類以上共重合してもよいし、2種類以上を
ブレンドして使用することも可能である。
【0013】さらにアクリル樹脂とアクリル以外との共
重合樹脂としてはエポキシアクリレート(n=1.48〜1.6
0)、ウレタンアクリレート(n=1.5〜1.6)、ポリエー
テルアクリレート(n=1.48〜1.49)、ポリエステルア
クリレート(n=1.48〜1.54)なども使用することもで
きる。特に接着性の点から、ウレタンアクリレート、エ
ポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートが優れ
ており、エポキシアクリレートとしては、1,6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリ
コールジグリシジルエーテル、アリルアルコールジグリ
シジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテ
ル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリ
シジルエステル、ポリエチレングリコールジグリシジル
エーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエー
テル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリ
スリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテ
トラグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸付加物
が挙げられる。エポキシアクリレートなどのように反応
して又は元々分子内に水酸基を有するポリマーは接着性
向上に有効である。これらの共重合樹脂は必要に応じ
て、2種以上併用することができる。本発明で使用する
接着剤樹脂組成物には必要に応じて、希釈剤、可塑剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、充填剤、粘
着付与剤、架橋剤などの添加剤を配合しても良い。
【0014】これらのポリマは通常の汎用溶剤に溶解さ
せるか、または無溶剤のまま使用することができる。本
発明で使用する接着剤組成物には必要に応じて、上記ポ
リマーの他に、分散剤、チクソトロピー性付与剤、消泡
剤、レベリング剤、希釈剤、可塑化剤、酸化防止剤、金
属不活性化剤、カップリング剤や充填剤などの添加剤を
配合してもよい。接着剤は、 の厚さに
塗布されることが好ましい。
【0015】導電性金属の層をプラスチックフィルムに
密着させるための別の方法としては、プラスチックフィ
ルムに、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレー
ト法、化学蒸着法、無電解・電気めっき法などの薄膜形
成技術のうちの1の方法によりまたは2以上の方法を組
み合わせることにより導電性金属の層を形成する方法が
ある。これらの方法は、特に、導電性金属の導電層の厚
みを小さくする必要がある場合に有効である。また、こ
れらの場合、プラスチック支持体に予め、酸化インジウ
ム、酸化スズ、およびその混合物(以下ITO)をはじ
め、酸化チタン、酸化第二スズ、酸化カドミウムやこれ
らの混合物を用いて、導電性の薄膜層を形成しておいて
もよい。
【0016】導電性金属の厚みは40μm以下とするこ
とが好ましく、厚みが薄いほどディスプレイの視野角が
広がり電磁波シールド材料として好ましく、18μm以
下とすることがさらに好ましい。
【0017】本発明で使用するプラスチック支持体とし
ては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエ
チレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、EVAなどのポリ
オレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンな
どのビニル系樹脂、ポリサルホン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、アク
リル樹脂などのプラスチックからなるフィルムで無色あ
るいは有色を含め全可視光透過率が70%以上で厚さが
1mm以下のものが好ましい。これらは単層で使用する
こともできるが、2層以上を組み合わせた多層フィルム
として使用してもよい。このうち透明性、耐熱性、取り
扱いやすさ、価格の点からポリエチレンテレフタレート
フィルムまたはポリカーボネートフィルムが好ましい。
プラスチックフィルムの厚さは、5〜500μmがより
好ましい。5μm未満であると取り扱い性が悪くなる傾
向があり、500μmを超えると可視光の透過率が低下
する傾向がある。10〜200μmがさらに好ましい。
【0018】導電性金属とプラスチック支持体の密着性
を向上させるため、プラスチック支持体上へ種々の表面
処理を施すことができる。その方法としては、プラスチ
ック支持体へのプライマ塗布による処理、プラズマ処
理、コロナ放電処理等が有効である。これらの処理によ
り処理後のプラスチック支持体の臨界表面張力が35dy
n/cm以上になることが必要で、40dyn/cm以上がさらに
好ましい。臨界表面張力が35dyn/cm未満だと導電性金
属との密着性が低下するため、エッチングで40μm以
下の線幅を形成する際に線のかけやにじみが発生しやす
くなる。
【0019】また、電磁波シールドフィルムの最外層ま
たは透明プラスチック支持体上に、反射防止層を設けた
り、近赤外線遮蔽層を形成したり、内包してもよい。ま
た、接着剤層を任意の場所に設けて電磁波シールドフィ
ルムを貼り付けたり、他の層と積層することもできる。
【0020】本発明で導電性金属の幾何学図形を形成す
る方法としてはエッチングレジストパターンをスクリー
ン印刷法、フォトリソグラフ法、凹版オフセット印刷法
等によって作製する方法を利用することが好ましい。ス
クリーン印刷法をより具体的に説明すると、導電性金属
付きプラスチックフィルム(MCF)の導電性金属層に
エッチングレジストインクを印刷し、硬化させた後、エ
ッチング処理により導電性金属の幾何学図形を形成し、
この後レジストを剥離する方法がある。上記の方法は凹
版オフセット印刷法、平版オフセット印刷法等のオフセ
ット印刷法を利用する方法に比べて、製造設備の大型化
が容易なこと、製造設備が安価なこと、ランニングコス
トが安価である。スクリーン印刷では、メッシュに乳剤
を付け乳剤に所望のパターン穴を形成して作製されたメ
ッシュ版、メッシュレスメタル板に乳剤を付け、乳剤に
所望のパターン穴を形成して作製されたメッシュレスメ
タル版等の版を通して導電性金属層にスキージを使用し
てパターンが印刷されるのが一般的である。
【0021】エッチングレジストインキとしては、硬化
物が導電性金属のエッチング処理に対して耐性を有する
ものであればよく、一般にしられたものを使用すること
ができる。エッチングレジストインキとしては、ネガ型
フォトレジスト組成物、感光性樹脂組成物、熱硬化性樹
脂組成物等がある。
【0022】ネガ型フォトレジスト組成物としては、ア
ルカリ水溶液可溶性樹脂、アミノ樹脂及び酸発生剤を含
有してなるものがあり、印刷乾燥後、紫外線、遠紫外
線、あるいはX線、電子線等の活性放射線照射を行い、
さらに必要に応じて加熱することにより硬化させること
ができる。アルカリ水溶液可溶性樹脂としてはアルカリ
水溶液に可溶な樹脂であれば特に制限はないが、フェノ
ール類とアルデヒド類とを縮合させたノボラック樹脂が
好ましい。酸発生剤としては、たとえば、ハロゲン含有
化合物、キノンジアジド化合物、スルホン酸エステル化
合物、オニウム塩が挙げられる。これらの配合は、アル
カリ水溶液可溶性樹脂100重量部に対し、酸発生剤は
5〜40重量部含有させるのが好ましく、アミノ樹脂は
3〜50重量部の割合で含有させることが好ましい。溶
剤は、通常、アルカリ水溶液可溶性樹脂100重量部に
対して200〜2000重量部の範囲で用いられる。溶
剤としては、アセトン、ジエチルケトン、メチルアミル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶剤、メチルセロソルブ、メ
チルセロソルブアセタート、エチルセロソルブアセター
ト等のセロソルブ系溶剤、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢
酸イソアミル、プロピレングリコールメチルエーテルア
セテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテ
ート、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン
酸プロピル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、プロピレングリコールメチルエーテ
ル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレン
グリコールプロピルエーテル等のアルコール系溶剤など
を単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができ
る。
【0023】感光性樹脂組成物としては、バインダー樹
脂に、重合性モノマーおよび光開始剤を含むものがあ
る。バインダー樹脂としては、以下に示すものが挙げら
れる。天然ゴム、ポリイソプレン、ポリ−1、2−ブタ
ジエン、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプ
チル−1,3−ブタジエン、ポリ−2−t−ブチル−
1、3−ブタジエン、ポリ−1、3−ブタジエンなどの
(ジ)エン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピ
レン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルヘキシル
エーテル、ポリビニルブチルエーテルなどのポリエーテ
ル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルプロピオネー
トなどのポリエステル類、ポリウレタン、エチルセルロ
ース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメ
タクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスルフィド、ポ
リエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリ
−2−エチルヘキシルアクリレート、ポリ−t−ブチル
アクリレート、ポリ−3−エトキシプロピルアクリレー
ト、ポリオキシカルボニルテトラメタクリレート、ポリ
メチルアクリレート、ポリイソプロピルメタクリレー
ト、ポリドデシルメタクリレート、ポリテトラデシルメ
タクリレート、ポリ−n−プロピルメタクリレート、ポ
リ−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレ
ート、ポリエチルメタクリレート、ポリ−2−ニトロ−
2−メチルプロピルメタクリレート、ポリ−1,1−ジ
エチルプロピルメタクリレート、ポリメチルメタクリレ
ートなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、またはこ
れらの共重合体を使用することができる。重合性モノマ
ーとしては、アクリルモノマー、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレー
ト、ポリエステルアクリレートなども使用できる。特に
支持体への密着性の点から、ウレタンアクリレート、エ
ポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートが優れ
ており、エポキシアクリレートとしては、1、6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリ
コールジグリシジルエーテル、アリルアルコールジグリ
シジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテ
ル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリ
シジルエステル、ポリエチレングリコールジグリシジル
エーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエー
テル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリ
スリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテ
トラグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸付加物
が挙げられる。エポキシアクリレートなどのように分子
内に水酸基を有するポリマーは支持体への密着性向上に
有効である。これらは、汎用溶剤に溶解させるか、また
は無溶剤のまま金属分散剤などとともに攪拌・混合して
使用することができる。
【0024】熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂のようなな
どが適用可能で、これらのポリマーは必要に応じて、2
種以上共重合してもよいし、2種類以上をブレンドして
使用することも可能である。これらは、通常、汎用溶剤
に溶解させるか、または無溶剤のまま金属分散剤などと
ともに攪拌・混合して使用することができる。
【0025】本発明で使用するこれらの組成物には必要
に応じて、分散剤のほかに、チクソトロピー性付与剤、
消泡剤、レベリング剤、希釈剤、可塑化剤、酸化防止
剤、金属不活性化剤、カップリング剤や充填剤などの添
加剤を配合してもよい。
【0026】前記したマイクロリソグラフ法を利用する
方法が回路加工の精度の点から有効である。マイクロリ
ソグラフ法を利用する方法は、プラスチックフィルム上
に形成された導電性金属の層に活性電磁波の照射により
感光する感光層を設け、この感光層に像様露光し、現像
してレジスト像を形成し、ついで、導電性金属をエッチ
ングして導電性金属の幾何学的模様を形成し、最後にレ
ジストを剥離する方法である。 上記のマイクロリソグ
ラフ法には、フォトリソグラフ法、X線リソグラフ法、
電子線リソグラフ法、イオンビームリソグラフ法などが
る。これらの中でも、ケミカルエッチング法を使用した
フォトリソグラフ法は、その簡便性、経済性、回路加工
精度などの点から最も好ましい。フォトリソグラフ法の
中ではケミカルエッチング法の他にも無電解めっきや電
気めっきによる方法、または無電解めっきや電気めっき
とケミカルエッチング法を組み合わせて幾何学図形を形
成することも可能である。感光層の材料としては、前記
した感光性樹脂組成物、ネガ型フォトレジスト組成物等
を使用することができる。凹版オフセット印刷法につい
ては、プラスチックフィルム上に導電性インクを直接印
刷する方法があり、また、プラスチックフィルム、接着
剤、導電性金属箔から構成されるMCFの導電性金属箔
面にエッチングレジストインクを印刷し、硬化させた後
エッチング処理により導電性金属の幾何学図形を形成
し、この後レジストを剥離する方法がある。エッチング
レジストインクとしては前記したものを使用することが
できる。
【0027】高精度の導体の幾何学図形を形成するため
には、印刷したエッチングレジストパターンの線幅より
もエッチング後の線幅が細くなる、いわゆるオーバーエ
ッチング法が有効である。エッチングレジストパターン
の線幅は、良好なパターン形成又は良好なパターンの形
成を容易にするという観点からは、20μm以上である
ことが好ましい。これよりも微細な線幅を直接形成しよ
うとすると、線のにじみやかすれ、断線等が発生しやす
くなるからである。このような点で安全のためには、エ
ッチングレジストパターンの線幅は、30μm以上にし
てもよく、40μm以上にしてもよい。そこで、オーバ
ーエッチングすることにより断線がなく、しかも、良好
なより微細な導電性金属のパターンを形成することがで
きる。エッチングレジストパターンの線幅は、大きすぎ
るとオーバーエッチングの度合いが大きくなりすぎるた
め、100μm以下、特に50μm以下であることが好ま
しい。線幅が100μmを超えるとオーバーエッチング
後の導体の線幅を40μm以下にするのは困難となる傾
向がある。
【0028】導電性金属で描かれた幾何学図形の線幅は
40μm未満が好ましい。また、その線ピッチは100
μm以上、線厚は40μm以下の範囲とするのが好まし
い。また、幾何学図形の非視認性の観点から線幅は、3
0μm未満がより好ましく、25μm以下がさらに好ま
しく。可視光透過率の点から線ピッチは120μm以
上、線厚18μm以下がさらに好ましい。線幅は、電気
的に導通していれば、可視光透過性の観点から細い方が
好ましい。細すぎると製造が困難になる傾向があるた
め、10μm以上とされることが好ましい。線厚は、電
磁波シールド性の観点から1μm以上とされることが好
ましい。線ピッチは、大きいほど開口率は向上し、可視
光透過率は向上するが、電磁波シールド性が低下するた
め、線ピッチは1mm以下とするのが好ましい。なお、
線ピッチは、幾何学図形等の組合せで複雑となる場合、
繰り返し単位を基準として、その面積を正方形の面積に
換算してその一辺の長さを線ピッチとする。導電性金属
で描かれた幾何学図形の線幅が、エッチングレジストの
線幅より10μm以上小さくなるようにオーバーエッチ
ングすることが安定して良好な図形を描くことができる
ので好ましく、15μm以上小さくなるようにすること
が好ましい。
【0029】本発明中に用いられる導電性金属として黒
色銅を使ったり、或いはエッチング前またはエッチング
後の導電性金属に黒化処理を施すことによって、電磁波
シールドフィルムのコントラストを向上させることが出
来る。また導電性金属上にめっきを施すことによって、
さらに電磁波シールド性を向上させることができる。金
属めっきを施す方法として常法による電解めっき、無電
解めっきのいずれの方法でも可能である。めっき金属の
種類は金、銀、銅、ニッケル、アルミ等が可能である
が、導電性、価格の点から銅、またはニッケルが最も適
している。めっき厚みの範囲は0.1〜100μmが適
当で、0.1μm未満では導電性が不十分なため、十分
なシールド性が発現しないおそれがある。まためっき厚
みが100μmを超えると、視野角が狭くなるため好ま
しくない。0.5〜50μmがさらに好ましい。
【0030】本発明の導電性金属で描かれた幾何学図形
とは、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角
形、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、台形などの
四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角
形、(正)二十角形などの(正)n角形、円、だ円、星
型などを組み合わせた模様であり、これらの単位の単独
の繰り返し、あるいは2種類以上組み合わせで使用する
ことも可能である。電磁波シールド性の観点からは三角
形が最も有効であるが、可視光透過性の点からは同一の
線幅なら(正)n角形のn数が大きいほど開口率が上が
るが、可視光透過性の点から開口率は50%以上が必要
で、60%以上がさらに好ましい。開口率は、電磁波シ
ールドフィルムの有効面積に対する有効面積から導電性
金属で描かれた幾何学図形の導電性金属の面積を引いた
面積の比の百分率である。ディスプレイ画面の面積を電
磁波シールドフィルムの有効面積とした場合、その画面
が見える割合となる。
【0031】このようにして得られる導電性金属の幾何
学図形を有するフィルムは、通常、透明性が不十分であ
り、これを改良するために導電性金属の幾何学図形のあ
る面に新たな樹脂層を形成したり、この面をプレスして
平滑にしたりして、透明性を向上させることができる。
樹脂層は接着性を有していてもよい。樹脂層としては、
前記した接着剤と同様の接着剤を使用することができ
る。接着剤は、1〜50μmの厚さに塗布されることが
好ましい。接着剤の層はポリエチレンテレフタレート等
からなる剥離可能なフィルムで覆われていてもよい。
【0032】本発明おける電磁波シールド性フィルム
は、これを基板等に接着して、電磁波遮蔽体とすること
ができる。上記の基板としては、ガラス板、プラスチッ
ク板等がある。ガラス板は通常のソーダライムガラスの
ほかに、強化ガラスを使うことが出来るが、コストの点
から、ソーダライムガラスが適している。プラスチック
板とは、プラスチックからなる板であり、具体的には、
ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリ
レート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケ
トン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、
ポリブチレンテレフタレート樹脂・ポリエチレンテレフ
タレート樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂、酢酸セ
ルロース樹脂、フッ素樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエ
ーテルスルホン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリウ
レタン樹脂、フタル酸ジアリル樹脂などの熱可塑性樹脂
や熱硬化性樹脂が挙げれれる。これらの中でも透明性に
優れるポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメ
タクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂が好適に用いられる。本発明で使用するガラス
板やプラスチック板の厚みは、0.5mm〜5mmがデ
ィスプレイの保護や強度、取扱性から好ましい。
【0033】電磁波シールド性フィルムや電磁波遮蔽構
成体のいずれかの面には、赤外線遮蔽性を有する層、反
射防止処理を有する層、防眩処理を有する層、表面硬度
の高い耐擦性を有する層を形成することができる。これ
らは例示であり、この他の形態で使用することができ
る。
【0034】前記の電磁波シールド性フィルム又は電磁
波遮蔽構成体は、これをディスプレイ前面に取り付けて
使用される。ディスプレイとしては、CRT、PDP、
ELパネル、液晶パネル等がある。
【0035】
【実施例】次に実施例に於いて本発明を具体的に述べる
が、本発明はこれに限定されるものではない。 (実施例1)厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、商品名
A−4100)を用い、その表面にプライマ(日立化成
工業株式会社製商品名、HP−1、塗布厚 1μm)を
塗布した。その後そのフィルム上に蒸着法により500
0Åの銅の薄膜層を形成し、スクリーン印刷機〔ニュー
ロング精密工業株式会社製、アライメント装置付きLS
−34GX)、ニッケル合金製メッシュレスメタル版
(メッシュ工業株式会社製、厚み50μm、パターン寸
法8mm×8mm)及びパーマレックスメタルスキージ
(巴工業株式会社輸入品)〕を用いて、銅の薄膜上にエ
ッチングレジスト(日立化成工業株式会社製商品名、R
AYCAST)を格子パターン(線幅40μm、線ピッ
チ250μm)状に形成し、90℃で10分間フ゜リべー
クした後、高圧水銀ランプで紫外線を70mJ/cm2
照射した。その後、銅エッチング、レジスト剥離の工程
を経て、電磁波シールドフィルムを作製した。エッチン
グ後の本フィルム上の導体の線幅は平均で20μmで、開
口率は85%であった。
【0036】(実施例2)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社
製、商品名A−4100)を用い、そのプライマ(日立
化成工業株式会社製商品名、HP−1、塗布厚 1μ
m)を塗布した。その後そのフィルム上にスパッタ法に
より3000Åのアルミの薄膜層を形成し、その薄膜上
にスクリーン印刷法を用いてエッチングレジスト(太陽
インキ株式会社製、商品名PHOTO FINER)を格子パター
ン(線幅50μm、線ピッチ286μm)状に形成し、
80℃で15分間フ゜リべークした後、高圧水銀ランプで
紫外線を70mJ/cm2照射した。その後、アルミエ
ッチング工程を経て、電磁波シールドフィルムを作製し
た。出来上ったアルミの格子パターンに常法により電解
銅めっきによって、3μm厚の銅めっき層を形成した
(電解銅めっき:例えば、プリント回路技術便覧、
(社)日本プリント回路工業会編、日刊工業新聞社、昭
和62年2月28日発行、470頁)。エッチング後の
本フィルム上の導体の線幅は平均で30μmで、開口率
は80%であった。
【0037】(実施例3)厚さ50μmのポリカーボネ
ートフィルム(旭硝子株式会社製商品名、レキサン)を
用い、そのコロナ処理面(臨界表面張力54dyn/cm)に
スプレー法により10、000Åの銅の薄膜層を形成
し、スクリーン印刷法を用いて銅の薄膜上に、下記の感
光性樹脂を格子パターン(線幅40μm、線ピッチ12
7μm)状に形成し、高圧水銀ランプで紫外線を100
0mJ/cm2照射し、さらに120℃で5分間加熱硬
化させた。その後、銅エッチングを経て後、銅の黒化処
理を行い、レジスト剥離の工程を経て、電磁波シールド
フィルムを作製した。エッチング後の本フィルム上の導
体の線幅は平均で18μmで、開口率は74%であっ
た。 (感光性樹脂の組成) 1,4−ブタンジオールジメタクリレート 20重量部 エポキシ当量500のビスフェノールA型エポキシ樹脂に1当量のテトラヒドロ 無水フタル酸を窒素雰囲気下で150℃で10時間反応させて得た酸変性エポキ シ樹脂 55重量部 アクリロニトリルブタジエンゴム(PNR-1H、日本合成ゴム株式会社製商品名) 20重量部 ベンゾフェノン 5重量部 水酸化アルミニウム 10重量部 シクロヘキサノン/メチルエチルケトン(1/1重量比)
の45重量%ワニスにニッケル粒子を30体積%になる
ように分散させた。
【0038】(実施例4)厚さ100μmのPETフィ
ルム(東洋紡績株式会社製商品名、A−4100)を用
い、そのプライマ(日立化成工業株式会社製商品名、H
P−1、塗布厚 1μm)塗布した。その後そのフィル
ム上にCVD法により3000Åのニッケルの薄膜層を
形成し、スクリーン印刷法を用いてニッケルの薄膜上
に、エッチングレジスト(日本合成ゴム株式会社製、商
品名CIR707)を格子パターン(線幅55μm、線ピ
ッチ250μm)状に形成し、80℃で5分間フ゜リべー
クした後、高圧水銀ランプで紫外線を100mJ/cm
2照射した。その後、ニッケルのエッチング工程を経
て、電磁波シールドフィルムを作製した。エッチング後
の本フィルム上の導体の線幅は平均で35μmで、本フ
ィルムの開口率は74%であった。
【0039】(実施例5)厚さ100μmのPETフィ
ルム(東洋紡績株式会社製商品名、A−4100)を用
い、そのプライマ(日立化成工業株式会社製商品名、H
P−1、塗布厚1μm)を塗布した。その後そのフィル
ム上にスパッタ法により3000Åの銅の薄膜層を形成
し、スクリーン印刷法を用いてエッチングレジスト(日
立化成工業株式会社製商品名、RAYCAST)を格子
パターン(線幅40μm、線ピッチ250μm)状に形
成し、90℃で15分間フ゜リべークした後、高圧水銀ラ
ンプで紫外線を90mJ/cm2照射した。その後、銅
エッチング工程を経て、電磁波シールドフィルムを作製
した。エッチング後の本フィルム上の導体の線幅は平均
で20μmで、開口率は85%であった。
【0040】(実施例6)実施例1で得られた電磁波シ
ールドフィルムを熱プレス機を使用し市販のアクリル板
(株式会社クラレ製商品名、コモグラス、厚み3mm)
および厚さ3mmの市販のソーダライムガラスに接着フ
ィルム(積水化学工業株式会社製商品名、エスレック、
厚さ250μm)を介して110℃、20Kgf/cm
2、15分の条件で加熱圧着し電磁波遮蔽構成体を得
た。
【0041】(比較例1)実施例1で使用したPETフ
ィルム、プライマ、真空蒸着銅及びエッチングレジスト
を用い、スクリーン印刷法を使って線幅25μm、線ピ
ッチ250μmの格子パターンを形成し、実施例1と同
様にして、エッチングレジストで覆われていない銅をエ
ッチング除去した。但し銅はオーバーエッチングしない
ようにして銅の格子パターンを形成した。エッチング後
の本フィルム上導体には、にじみ、かすれ、断線が多数
発生した。
【0042】(比較例2)実施例1で使用したPETフ
ィルム、プライマ、真空蒸着銅及びエッチングレジスト
を用い、スクリーン印刷法を使って、線幅30μm、線
ピッチ250μmの格子パターンを形成しようと試みた
が、にじみ、かすれ、断線が多数発生して、25μmの
線幅形成はできなかった。
【0043】以上のようにして得られた電磁波シールド
フィルムの導電性金属で描かれた幾何学図形の平均の線
幅、開口率、電磁波シールド性(300MHz)、可視
光透過率、非視認性、コントラストおよびエッチング前
の印刷パターンの平均の線幅、印刷パターンの異常の有
無を測定し、結果を表1に示した。
【0044】印刷パターンの線幅および導電性金属で描
かれた幾何学図形の線幅と開口率は顕微鏡写真をもとに
実測した。電磁波シールド性は、同軸導波管変換器(日
本高周波株式会社製商品名、TWC−S−024)のフ
ランジ間に試料を挿入し、スペクトラムアナライザー
(YHP製商品名、8510Bベクトルネットワークア
ナライザー)を用い、周波数300MHzで測定した。
可視光透過率の測定は、ダブルビーム分光光度計(株式
会社日立製作所製商品名、200−10型)を用いて、
400〜700nmの透過率の平均値を用いた。印刷パ
ターンの異常の有無、非視認性及びコントラストは肉眼
観察により判定した。非視認性は、電磁波シールドフィ
ルムを0.5m離れた場所から観察し、導電性材料で形
成された幾何学図形を認識できないものを良好、認識で
きるものをNGとした。コントラストは、電磁波シール
ドフィルムをプラズマディスプレイ装置の画面に密着さ
せ、コントラストについて観察し、コントラストに優れ
ているものを良好、そうでないものをNGとして評価し
た。
【0045】
【表1】
【0046】比較例1はスクリーン印刷法を使用し、オ
ーバーエッチングさせないで線幅25μm、線ピッチ2
50μmの格子パターンの形成を試みたものであるが、
にじみ、かすれ、断線が多数発生した。比較例2は、ス
クリーン印刷法を用いて線幅30μm、線ピッチ250
μmの格子パターン形成を試みたものであるが、にじ
み、かすれ、断線が多数発生した。これらの比較例に対
して、本発明の実施例で示したように、導電性金属とプ
ラスチック支持体からなる導電性金属付きプラスチック
フィルムの導電性金属上に、スクリーン印刷法により幾
何学図形を有するエッチングレジストを形成し、導電性
金属をオーバーエッチングすることによって幾何学図形
を形成して得られた電磁波シールドフィルムには、にじ
み、かすれ、断線がなく、開口率が高く明るい割に電磁
波シールド性を40dB以上とすることができる。また
実施例2で示すように、電解メッキを施すことによって
さらにシールド性を向上させることが出来る。また実施
例3に示すように、黒化処理によりさらにコントラスト
が向上し、くっきりした画像を鑑賞できる。実施例1〜
6において、導電性金属の幾何学図形の線幅は、35〜
18μmの範囲で変化させた。
【0047】(実施例7)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会
社製、商品名A−4100)を用い、その表面にプライ
マ(日立化成工業株式会社製商品名、HP−1、塗布厚
1μm)を塗布し、さらにその上に接着剤層として、
ポリビニルブチラール樹脂(電気化学工業株式会社製商
品名、#6000PE、軟化点72℃、分子量2,40
0、n=1.52)を乾燥塗布厚が20μmになるよう
に塗布した。その接着剤面に厚さ18μmの片面を黒色
化した電解銅箔(ジャパンエナジー株式会社製、商品名
JTC)の粗化面を貼り合わせた。その後銅箔の光沢面
に、実施例1と同様のスクリーン印刷法を用いて印刷イ
ンクレジスト(日立化成工業株式会社製商品名、RAY
CAST)を格子パターン(線幅40μm、線ピッチ2
50μm)状に形成し、90℃で10分間プリべークし
た後、高圧水銀ランプで紫外線を70mJ/cm2照射
した。その後、銅箔エッチング、レジスト剥離の工程を
経て、電磁波シールド性接着フィルムを作製した。エッ
チング後の本フィルム上の導体の線幅は平均で20μm
で、開口率は85%であった。
【0048】(実施例8)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社
製、商品名A−4100)を用い、その表面にプライマ
(日立化成工業株式会社製商品名、HP−1、塗布厚
1μm)を塗布し、さらにその上に接着剤層として、ポ
リ酢酸ビニル樹脂(電気化学工業株式会社製商品名、S
N-10、軟化点55℃、重合度1200〜1500、
n=1.5)を乾燥塗布厚が30μmになるように塗布
した。その接着剤面に厚さ12μmの電解銅箔(日本電
解株式会社製、商品名NDGE)の粗化面を貼り合わせ
た。その後銅箔の光沢面に、実施例1と同様のスクリー
ン印刷法を用いて印刷インクレジスト(太陽インキ株式
会社製、商品名PHOTO FINER)を格子パターン(線幅5
0μm、線ピッチ286μm)状に形成し、80℃で1
5分間プリべークした後、高圧水銀ランプで紫外線を7
0mJ/cm2照射した。その後、銅箔エッチング工
程、レジスト剥離工程を経て、電磁波シールド性接着フ
ィルムを作製した。出来上った銅の格子パターンに常法
により電解銅めっきによって、3μm厚の銅めっき層を
形成した(電解銅めっき:例えば、プリント回路技術便
覧、(社)日本プリント回路工業会編、日刊工業新聞
社、昭和62年2月28日発行、470頁)。エッチン
グ後の本フィルム上の導体の線幅は平均で30μmで、
開口率は80%であった。
【0049】(実施例9)厚さ50μmのポリカーボネ
ートフィルム(旭硝子株式会社製商品名、レキサン)を
用い、そのコロナ処理面(臨界表面張力54dyn/cm)に
接着剤層として、ポリエステルポリウレタン樹脂(東洋
紡績株式会社製商品名、バイロンUR−1400、軟化
点83℃、平均分子量40,000、n=1.5)を乾
燥塗布厚が25μmになるように塗布した。その接着剤
面に厚さ12μmの電解銅箔(三井金属株式会社製、商
品名SQ-VLP)の粗化面を貼り合わせた。その後銅
箔の光沢面に、実施例1と同様のスクリーン印刷法を用
いて実施例3と同じ感光性樹脂を格子パターン(線幅3
0μm、線ピッチ127μm)状に形成し、高圧水銀ラ
ンプで紫外線を1000mJ/cm2照射し、さらに1
20℃で5分間加熱硬化させた。その後、銅箔エッチン
グ、レジスト剥離後の工程を経て、上述した方法にて銅
箔に黒化処理を施し、電磁波シールド性接着フィルムを
作製した。エッチング後の本フィルム上の導体の線幅は
平均で18μmで、開口率は74%であった。
【0050】(実施例10)厚さ100μmのPETフ
ィルム(東洋紡績株式会社製商品名、A−4100)を
用い、その表面にプライマ(日立化成工業株式会社製商
品名、HP−1、塗布厚 1μm)塗布し、さらにその
上に接着剤層として、アクリル樹脂(帝国化学産業株式
会社製商品名、HTR−811、軟化点−43℃、平均
分子量42万、n=1.52)を乾燥塗布厚が20μm
になるように塗布した。その接着剤面に厚さ18μmの
電解銅箔(ジャパンエナジー株式会社製、商品名JT
C)の粗化面を貼り合わせた。その後銅箔の光沢面に、
実施例1と同様のスクリーン印刷法を用いて格子パター
ン(線幅55μm、線ピッチ250μm)状に形成し、
80℃で15分間プリべークした後、高圧水銀ランプで
紫外線を100mJ/cm2照射した。その後、銅箔エ
ッチング工程を経て、電磁波シールド性接着フィルムを
作製した。エッチング後の本フィルム上の導体の線幅は
平均で35μmで、本フィルムの開口率は74%であっ
た。
【0051】(実施例11)厚さ100μmのPETフ
ィルム(東洋紡績株式会社製商品名、A−4100)を
用い、その表面にプライマ(日立化成工業株式会社製商
品名、HP−1、塗布厚 1μm)を塗布し、さらにそ
の上に接着剤層として、ポリビニルブチラール樹脂(電
気化学工業株式会社製商品名、#6000EP、軟化点
72℃、分子量2,400、n=1.52)を乾燥塗布
厚が20μmになるように塗布した。その接着剤面に厚
さ12μmの電解銅箔(三井金属株式会社製、商品名S
Q−VLP)の粗化面を貼り合わせた。その後銅箔の光
沢面に、実施例1と同様のスクリーン印刷法を用いて印
刷インクレジスト(日立化成工業株式会社製商品名、R
AYCAST)を格子パターン(線幅40μm、線ピッ
チ250μm)状に形成し、90℃で15分間プリべー
クした後、高圧水銀ランプで紫外線を90mJ/cm2
照射した。その後、銅箔エッチング工程を経て、電磁波
シールド性接着フィルムを作製した。エッチング後の本
フィルム上の導体の線幅は平均で20μmで、開口率は8
5%であった。
【0052】(実施例12)実施例1で得られた電磁波
シールド性接着フィルムを熱プレス機によりそれぞれ市
販のアクリル板(株式会社クラレ製商品名、コモグラ
ス、厚み3mm)および厚さ3mmの市販のソーダライ
ムガラスに接着フィルム(積水化学工業株式会社製商品
名、エスレック、厚さ250μm)を介したもの、接着
フィルムを使用しないもの4種類を110℃、20Kg
f/cm2、15分の条件で加熱圧着し電磁波遮蔽体を
得た(表1には接着フィルムを用い、アクリル板を使用
した場合を示した)。
【0053】(比較例3)実施例7で使用したPETフ
ィルム、プライマ、接着剤、導電性金属及びエッチング
レジストを用い、スクリーン印刷法を使って線幅25μ
m、線ピッチ250μmの格子パターンを形成し、実施
例1と同様にして、エッチングレジストで覆われていな
い銅をエッチング除去した。但し銅はオーバーエッチン
グしないようにして銅の格子パターンを形成した。エッ
チング後の本フィルム上導体には、にじみ、かすれ、断
線が多数発生した。
【0054】(比較例4)実施例7で使用したPETフ
ィルム、プライマ、接着剤、導電性金属及びエッチング
レジストを用い、スクリーン印刷法を使って、線幅30
μm、線ピッチ250μmの格子パターンを形成しようと
試みたが、にじみ、かすれ、断線が多数発生して、25
μmの線幅形成はできなかった。
【0055】以上のようにして得られた電磁波シールド
性接着フィルムの導電性金属で描かれた幾何学図形の平
均の線幅、開口率、電磁波シールド性(300MH
z)、可視光透過率、非視認性、コントラストおよびエ
ッチング前の印刷パターンの平均の線幅、印刷パターン
の異常の有無を測定し、結果を表2に示した。試験方法
は前記したものと同様である。
【0056】
【表2】
【0057】比較例3はスクリーン印刷法を使用し、オ
ーバーエッチングさせないで線幅25μm、線ピッチ2
50μmの格子パターンの形成を試みたものであるが、
にじみ、かすれ、断線が多数発生した。比較例4は、ス
クリーン印刷法を用いて線幅30μm、線ピッチ250
μmの格子パターン形成を試みたものであるが、にじ
み、かすれ、断線が多数発生した。これらの比較例に対
して、本発明の実施例で示したように、接着剤層を介し
て導電性金属とプラスチック支持体からなる導電性金属
付きプラスチックフィルムの導電性金属上に、スクリー
ン印刷法により幾何学図形を有するエッチングレジスト
を形成し、導電性金属をオーバーエッチングすることに
よって幾何学図形を形成して得られた電磁波シールド性
接着フィルムには、にじみ、かすれ、断線がなく、開口
率が高く明るい割に電磁波シールド性を40dB以上と
することができる。また実施例2で示すように、電解メ
ッキを施すことによってさらにシールド性を向上させる
ことが出来る。また実施例3に示すように、黒化処理に
よりさらにコントラストが向上し、くっきりした画像を
鑑賞できる。実施例7〜12において、導電性金属の幾
何学図形の線幅は、35〜18μmの範囲で変化させ
た。
【0058】
【発明の効果】請求項1〜3における方法により、電磁
波シールド性、非視認性に優れた電磁波シールドフィル
ムを製造することができる。請求項4における方法によ
れば、より安定して良好な導電性金属の幾何学図形を描
くことができる。請求項5に記載のエッチング後の開口
率を50%以上することにより透明性の優れた電磁波シー
ルドフィルムを提供することができる。請求項6に記載
の導電性金属上を黒色銅とすることにより、安価でコン
トラストの優れた電磁波シールドフィルムを提供するこ
とができる。請求項7に記載のエッチング前またはエッ
チング後の導電性金属に黒化処理を施すことにより、コ
ントラストの優れた電磁波シールドフィルムを得ること
ができる。請求項8に記載のエッチング前またはエッチ
ング後の導電性金属上に金属めっきを施すことにより、
電磁波シールド性の優れた電磁波シールドフィルムを得
ることができる請求項9に記載のプラスチック支持体が
表面処理されたプラスチック支持体とすることにより電
磁波シールド性の優れた電磁波シールドフィルムを安価
に得ることができる。請求項10に記載の透明プラスチ
ック支持体の表面処理方法を、プライマ処理、プラズマ
処理、コロナ放電処理のうちの少なくとも1つ以上の方
法を使用することにより電磁波シールド性の優れた電磁
波シールドフィルムを安価に得ることができる。請求項
11に記載の透明プラスチック支持体をポリエチレンテ
レフタレートフィルムまたはポリカーボネートフィルム
とすることにより、透明性の優れた電磁波シールドフィ
ルムを安価に提供することができる。請求項12におけ
る電磁波シールドフィルムは、上記した請求項1〜11
におけるような効果を有する。請求項13に記載の電磁
波シールドフィルムとガラス板またはプラスチック板か
ら構成された電磁波遮蔽体とすることにより、透明性を
有する電磁波シールド性基板を提供することができる。
請求項14に記載の電磁波シールド性と透明性を有する
電磁波シールドフィルムまたは前記電磁波遮蔽体をディ
スプレイに用いることにより、軽量、コンパクトで透明
性に優れ電磁波漏洩が少ないディスプレイを提供するこ
とができる。
【0059】本発明で得られた電磁波シールドフィルム
をディスプレイに使用した場合、可視光透過率が大き
く、非視認性が良好であるのでディスプレイの輝度を高
めることなく通常の状態とほぼ同様の条件下で鮮明な画
像を快適に鑑賞することができる。本発明の電磁波シー
ルドフィルム及び電磁波遮蔽体は、電磁波シールド性や
透明性に優れているため、ディスプレイの他に電磁波を
発生したり、あるいは電磁波から保護する測定装置、測
定機器や製造装置の内部をのぞく窓や筐体、特に透明性
を要求される窓のような部位に設けて使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 登坂 実 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内 (72)発明者 橋塲 綾 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内 (72)発明者 野村 宏 茨城県下館市大字五所宮1150番地 日立化 成工業株式会社五所宮工場内 Fターム(参考) 5E321 AA04 BB21 BB23 BB44 CC16 GG05 GH01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック支持体に導電性金属層を積層
    してなる導電性金属付きプラスチックフィルムの導電性
    金属層の上に、幾何学図形を有するエッチングレジスト
    パターンを形成し、導電性金属層をオーバーエッチング
    することによって導電性金属からなる幾何学図形を形成
    することを特徴とする電磁波シールドフィルムの製造方
    法。
  2. 【請求項2】エッチングレジストパターンの線幅が、2
    0〜100μmである請求項1に記載の電磁波シールド
    フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】エッチング後の導電性金属の線幅が、40
    μm以下である請求項1又は2記載の電磁波シールドフ
    ィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】導電性金属の線幅が、エッチングレジスト
    パターンの線幅より10μm以上小さくなるようにオー
    バーエッチングする請求項1〜3のいずれかに記載の電
    磁波シールドフィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】エッチング後の導電性金属層の開口率が5
    0%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の電磁波
    シールドフィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】導電性金属が黒色銅である請求項1〜5の
    いずれかに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】エッチング前またはエッチング後の導電性
    金属に黒化処理を施す請求項1〜6のいずれかに記載の
    電磁波シールドフィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】エッチング前またはエッチング後の導電性
    金属上に金属めっきが施されていることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載の電磁波シールドフィルム
    の製造方法。
  9. 【請求項9】プラスチック支持体が表面処理されたプラ
    スチック支持体である請求項1〜8のいずれかに記載の
    電磁波シールドフィルムの製造方法。
  10. 【請求項10】プラスチック支持体の表面処理方法とし
    て、プライマ処理、プラズマ処理及びコロナ放電処理の
    うち少なくとも1つの方法が適用される請求項1〜9の
    いずれかに記載の電磁波シールドフィルムの製造方法。
  11. 【請求項11】プラスチック支持体がポリエチレンテレ
    フタレートフィルムまたはポリカーボネートフィルムで
    ある請求項1〜10のいずれかに記載の電磁波シールド
    フィルムの製造方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載の方法
    により製造された電磁波シールドフィルム。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の電磁波シールドフィ
    ルムとガラス板あるいは電磁波シールドフィルムとプラ
    スチック板から構成された電磁波遮蔽構成体。
  14. 【請求項14】請求項12に記載の電磁波シールドフィ
    ルムまたは請求項13に記載の電磁波遮蔽体を用いたデ
    ィスプレイ。
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