JP2000315065A - ホログラムを用いた広告表示体 - Google Patents

ホログラムを用いた広告表示体

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JP2000315065A
JP2000315065A JP11122465A JP12246599A JP2000315065A JP 2000315065 A JP2000315065 A JP 2000315065A JP 11122465 A JP11122465 A JP 11122465A JP 12246599 A JP12246599 A JP 12246599A JP 2000315065 A JP2000315065 A JP 2000315065A
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Norihito Nakazawa
伯人 中沢
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】広い視認角度を得られ、ボケや歪みを抑えてハ
ッキリとした表現効果を有するホログラムを用いた広告
表示体を提供する。 【解決手段】自動販売機1に設置される広告表示体(1
0a,10b)が自動販売機1の被観察面に備えられて
文字および図柄の少なくともいずれかが記録された拡散
性のホログラムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散性のホログラ
ムを用いた広告表示体に関するものであり、特に透視板
(透明パネル)を有する自動販売機やショーケースなど
に用いられるホログラムを用いた広告表示体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、清涼飲料水、アルコール飲料
水、タバコ類、あるいは米穀類などの多種商品を、コイ
ンや紙幣の投入により自動的に消費者に提供する自動販
売機が広く利用されている。また、清涼飲料水やアルコ
ール飲料水を販売する店舗においては商品のビンや缶を
陳列するケースや、それと同時に冷却する冷蔵庫タイプ
のショーケースなどが用いられている。一般にこれらの
自動販売機やショーケースはカバーや扉を兼ねた透明パ
ネルを有し、商品やそのサンプルを外部から視認するこ
とができる。
【0003】これらの自動販売機やショーケースには、
宣伝効果を高めかつ商品価値を強調するために、商品
名、製造会社名、イメージ画、各種の文字や図形などを
大きく表示した広告表示体が付されている。これらの広
告表示体は、自動販売機の本体部や透明パネルの前面や
側面に塗料等を用いてカラフルな色彩で字、図形、記号
もしくは絵などを描写したり、または、照明手段を用い
て夜間でも視認可能としたものである。
【0004】この照明手段は、ケースの前面に、文字や
図形等が付された光透過性板材を貼り付け、その裏面側
に直線状の蛍光灯などの照明源を配し、この照明源から
の光により文字や図形等を浮かび上がらせるものであ
る。しかし、このような照明表示手段では、光透過性板
材を透過する光の強度が弱いため、文字、図形などの表
示効果が不十分で、消費者に対するメッセージ効果およ
びインパクト効果が弱いという問題があった。
【0005】そこで、特開平5−314358号公報で
は、文字、図形もしくは記号またはこれらの結合に対応
した形状のネオン管を、ケースの前面および側面の少な
くとも一方に装着し、前記ネオン管を発光させることに
よって、特に夜間における照明効果を高め、消費者に対
し強力な商品イメージを与えるようにした自動販売機を
提案している。また、特開平8−16903号公報では
ケース表面に設けた文字、図形、記号もしくは絵の光表
示部や照明を、光ファイバ伝達光の発光により形成した
光ファイバ表示付き自動販売機を提案している。
【0006】さらには、特開平7−88247号公報で
は、ゲーム機などにおいて鏡面的に使用されるホログラ
ムを備え、宣伝広告や、入賞時などの表示に使用する装
置が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平5−31
4358号、特開平8−16903号公報に記載の方法
はネオン管や光ファイバから発せられる光により、確か
に商品の宣伝効果やイメージが高められる。ところが、
前者のネオン管の場合、多数のネオン管を配置すること
から、使用電力が増加し、省電力化に反すること、ネオ
ン管の耐久寿命が劣り、保守管理作業が繁雑化するこ
と、ネオン管の発熱量が大きいため、安全性や空調管
理、冷却効率にも支障を与えること、更にはネオン管の
屈曲によるデザイン表現に限界があり、複雑なデザイン
の文字、図形、記号もしくは絵の光表示が表示できない
ことなどの多くの問題を依然として包含していた。
【0008】後者の光ファイバの場合、大きな広告表示
体を形成するためには、非常に多数の光ファイバを必要
とし、それらの端部が所定の文字や図形となるように配
置したり、多数の光ファイバをシート上に配列したの
ち、その端面を加工して所定の形状に漏れ光が発生する
ようにするなど、複雑な工程が必要というという問題点
があった。
【0009】また、一般には光源とファイバの光結合効
率は小さく、光源から発した光を効率よくファイバへ導
くことができないため、光量の大きな光源が必要とな
り、結局光源の消費電力が大きくなるという問題点があ
った。この光源として蛍光灯を使用すると低消費電力で
はあるが線状光源であるため、ファイバーとの光結合効
率は低い。一方、フィラメントの小さいハロゲンランプ
などを光源とすると、比較的光結合効率が高いが、ラン
プの寿命が短いため保守管理作業が繁雑化するという問
題点もあった。更には、多数のファイバを束ねて光源か
ら表示部へ導かねばならないため、全体として大きな体
積を占め、商品を収納するスペースを圧迫するという問
題点もあった。
【0010】特開平7−88247号公報に記載の装置
では、反射性機能膜としてホログラムを利用している
が、この鏡面的なホログラムでは、その角度選択性に起
因する可視範囲の狭さの問題がある。光源からホログラ
ムに照射された光線は、内部に記録された回折格子面で
鏡面反射的に回折され、ブラッグ条件によって一義的に
定まる特定の方向にのみ進む。そのため、観察者の瞳の
範囲に回折される光のみしか視認できないこととなる。
したがって、光源がハロゲンランプのように小さい場合
は、たとえ表示全体に照射光が当たっていても、表示す
べき像の一部しか見えず、全体を見るためには面状光源
が必要となるという問題がある。
【0011】しかも、像を記録したホログラムを用いる
場合、露光時の光波と再生時に光波とがほぼ等しいこと
が望ましく、波面が理想からずれると、表示像がボケた
り歪んでしまうという問題もある。そこで、点光源から
の発散光や平行光などが必要であるが、それらを作り出
すには高価な光学部品や広い空間スペースが必要とな
り、自動販売機やショーケースでは、このような空間は
設けられないことが多い。
【0012】本発明の目的は、前述の問題点を解決する
ことにあり、広い視認角度を得られ、かつ簡便な構成で
設置スペースを小さくし、しかもボケや歪みを抑えてハ
ッキリとした表現効果が得られるホログラムを用いた広
告表示体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、表示用ケースに設置される広告表示体で
あって、展示用ケースの被観察面に備えられ、文字およ
び図柄の少なくともいずれかが記録された拡散性のホロ
グラムである広告表示体を提供する。また、前記拡散性
のホログラムには複数の文字および図柄の少なくともい
ずれかに対して異なる視野角及び回折方向が予め設定さ
れている上記の広告表示体を提供する。また、前記拡散
性のホログラムが塗料または印刷による表示体と組み合
わされている上記の広告表示体を提供する。また、前記
展示用ケースにホログラム再生用の光源が配設されてい
る上記の広告表示体を提供する。
【0014】すなわち、拡散性のホログラムを用いて広
告表示体とすることにより、通常のホログラムを使用し
た場合のホログラム特有の表示効果を得られると共に、
拡散性により広い視認角度を得て、観察者の視認性を高
められる。そして、回折方向とその視野角を文字や図柄
によって変えることで、観察者の位置により視認できる
文字や図柄を変えられる。このような拡散性のホログラ
ムと塗料や印刷による表示体との組み合わせ方として
は、塗料や印刷による表示体の上面にホログラムを配置
し、それぞれが表示している文字や図柄に関連性を持た
せ、ホログラムの視認状態と非視認状態とが換わること
で、特別な視覚効果を与えられる。さらに、拡散性のホ
ログラムによれば、視野角を広くとれるのでホログラム
再生用の光源は自然光であっても可能であるが、別に光
源を設け、夜間の表示に備えられる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に自動販売機を例にして、図
を用いて本発明を詳細に説明する。図1は本発明の第1
の実施の形態であるホログラム広告表示体を配した自動
販売機の模式図である。また、図2は図1の自動販売機
の要部断面図である。自動販売機1は透明パネル3を有
し、内部に陳列した商品サンプル2が外部から見えるよ
うになっている。本発明では従来の印刷などによる広告
表示体に替えて、反射型のホログラム広告表示体10
a、10bあるいは10cを配している。
【0016】ホログラム広告表示体10aは、ホログラ
ムに例えば商品名などを記録したものであり、透明パネ
ル3内に備えられた商品サンプル2の背後の内部壁面に
備えられている。そして、自然光や、自動販売機1の内
部に備えられた照明20から発した光がホログラム広告
表示体10aに入射し、その回折光L1の方向に観察者
100がいると記録された広告内容を視認できる。拡散
型のホログラム広告表示体は、文字、記号、図形また
は、絵などの2次元パターン、あるいは3次元物体など
の記録された内容が、所定の視野角内で光って見えるた
め、従来の印刷などによる広告表示体とは異なる見え方
をして、観察者に斬新な印象を与えることができる。ま
た、視野角に観察者が入った時点で比較的急に見え始め
るので、観察者を引きつける効果もある。
【0017】ここで特に、ホログラムとしては2次元パ
ターンを記録した拡散型のホログラムが好ましく利用で
きる。通常のホログラムでは再生用の光波と露光時の光
波とがほぼ等しいことが望ましく、たとえば点光源から
の発散光や平行光などが必要となる。ところが、拡散性
のホログラムでは再生光に関する制限が緩和される。自
動販売機で多用される蛍光灯などの線状光源や、曇天時
の自然拡散光でも再生され、記録された2次元パターン
を視認することができる。
【0018】しかも、照明20は自動販売機内部照明用
の照明をそのままホログラム広告表示体の再生用の照明
として兼用することができる。したがって、上述の従来
技術のようにネオン管やファイバー用の専用の光源を必
要としないため、消費電力が少ないという利点を有して
いる。もちろん、必要に応じてホログラム広告表示体専
用の光源を設けてもよい。また、ホログラム広告表示体
は薄いフィルム状なので、従来のネオン管や光ファイバ
ーなどのように体積を取らず、商品スペースを圧迫する
ことがないため、自動販売機内部の空間を有効に使うこ
とができる。特に、近年は、設置時に歩道などへのはみ
出しを防ぐため、自動販売機の薄型化が求められている
ので、ホログラムの利用は有効である。また、ホログラ
ム広告表示体の取り付けは、フィルムを貼るか、別のパ
ネルに貼ったものを取り付けるだけなので、従来のネオ
ン管やファイバーなどに比べ単純であり、自動販売機全
体の構成をシンプルにできる。
【0019】次に、図1に示すように、ホログラム広告
表示体10bは透明パネル3下方で自動販売機1の本体
の前面1aに配されており、例えば製造会社名やロゴマ
ークなどを表示する。ホログラム広告表示体10cは、
図2に示すように、透明パネル3の表面に配されてお
り、例えば商品名やイメージ画などを表示する。これら
反射型のホログラム広告表示体10b、10cは、ホロ
グラム再生用の専用照明を自動販売機内部に備えず、太
陽や街灯あるいは自動販売機とは別体の外部光源30に
より照明するものである。たとえば、図2のように太陽
光が、ホログラム広告表示体10cにより回折光L2
なり、観察者100に記録された広告内容として視認さ
れるものである。このように外部照明を利用すれば、自
動販売機としては余分な電力消費が無く、かつランプの
保守管理なども不要なメインテナンスフリーの広告表示
体を実現できる。表示の内容については上述の例だけで
なく、様々な表示を行うことができる。また、ホログラ
ム広告表示体の取り付け位置も上述の例に限定されず、
自動販売機1側面に配置してもよい。
【0020】上述の説明ではホログラムの種類として反
射型のホログラムを例示したが、透過型ホログラムを用
いることもできる。その場合は裏面から光照明する。例
えば、図2に示したホログラム広告表示体10cを透過
型ホログラムで置き換えた場合、内部の照明20からの
光で裏面側から照明することにより記録した表示を再生
することができる。また、エッジリッド型ホログラムも
利用できる。その場合は、透明パネル3などに貼り、透
明パネル3の端面部から照明光を入射させれば、内部を
伝播した光によってホログラムを再生することができ
る。また、種類の異なるホログラムを1枚のホログラム
に多重露光したり、あるいは種類の異なる複数のホログ
ラムを積層したものを用いれば、1つのホログラム広告
表示体に複数の機能を持たせることができる。
【0021】また、ホログラムでは作製時に入射角と回
折角を設定することができるので、軸外しのホログラム
を用いれば、表面反射光あるいは直接透過光と回折光と
を分離でき、再生される広告内容は光源の光と重ならず
に視認性よく観察することができる。図3は、本発明に
係わる第2の実施の形態であるホログラム広告表示体を
備えた自動販売機の断面図である。透明パネル3表面
に、いわゆる軸外しの反射型ホログラムと軸外しの透過
型ホログラムを積層したホログラム広告表示体10dが
備えられる。透明パネル3の内側には商品サンプル2が
収容され、さらに、透明パネル3の内側に配置された照
明20からの光を照射するとホログラム広告表示体10
dの内の透過型ホログラムにより光は透過的に回折光L
3となり、観察者100は記録された広告内容を観察す
ることができる。また、太陽などの外部光源30からの
光は表面側に照射され、ホログラム広告表示体10dの
内の反射型ホログラムにより反射的に回折光L4とな
り、観察者100は記録された広告内容を観察すること
ができる。
【0022】この時、ホログラムとして軸外しのホログ
ラムを用いているため、照明20からの直接透過光21
や外部光源からの光の表面反射光31は、観察者100
へ向かう回折光とは分離される。したがって、観察者1
00は照明20や外部光源30の像に煩わされることな
く、ホログラムに記録された広告内容のみを観察でき
る。また、日中は照明20を点灯せず外部照明のみによ
り表示し、夜間は照明20のみにより表示するように機
能を分けてもよい。この場合は日中に照明を使用しなく
てもよいため省エネルギー効果がある。また、複数の異
なる広告内容を記録し、用いる光源により別々の内容が
表示されるようにできる。
【0023】また、ホログラムは回折光の方向を前述の
ように作製時に設定することができるため、表示の見え
方を様々に工夫することができ、観察者に見え方の不思
議感や斬新な印象を与え、メッセージ効果およびインパ
クト効果の高いホログラム広告表示体を実現できる。図
4は本発明に係わる更に第3の実施の形態であるホログ
ラム広告表示体を備えた自動販売機の斜視図である。こ
の中では、3つの異なる方向に回折するホログラムにそ
れぞれ異なる広告内容を記録したホログラムを積層して
なるホログラム広告表示体10eの例を示す。このホロ
グラム広告表示体10eは、商品サンプル2の上方に配
置され、1つの照射光源からの光(図示せず)に対し
て、自動販売機1の左側から見ると表示内容11L、正
面では表示内容11C、右側からは表示内容11Rが観
察できるように回折する設定である。また図示しない
が、正面からの距離によって異なる広告内容が観察でき
るような構成でもよい。例えば、遠方では商品名や製造
会社名を表示し、近づくと「いらっしゃいませ」などの
表示が見えるようにしてもよい。
【0024】図5は本発明に係わる更に第4の実施の形
態であるホログラム広告表示体を備えた自動販売機の側
面図である。ここで、ホログラム広告表示体と、従来の
印刷や塗料などによる広告表示体と組み合わせると新し
い視覚効果を生むため、広告表示体として効果的であ
る。例えば、図5のように、自動販売機1の本体部の前
面下部に設けられた従来型の印刷広告表示体40の上
に、ホログラム広告表示体10fを積層する。印刷広告
表示体40として製造会社名や商品名などを表示し、ホ
ログラム広告表示体10fとして、印刷広告表示体40
と同一の表示またはその内容を引き立てるように組み合
わされるグラフィックなパターンなどを表示するとよ
い。外部光源30からこれらのホログラム広告表示体1
0fと印刷広告表示体40に光が照射されると、印刷広
告表示体40である従来の印刷による表示に加え、ホロ
グラム広告表示体10fでの回折による光る表示が加わ
って、観察者100には新しい視覚効果を与えることが
できる。また、ホログラムの観察範囲を制限すれば、前
述のように特定の範囲でホログラムの表示が急に見える
ようになるのでアイキャッチ効果を向上できる。
【0025】なお、上記それぞれの実施の形態におい
て、ホログラムの波長選択性を利用し、カラフルな表示
をすることができる。見る方向により色を変えたりする
こともできる。また、ホログラムの種類としては、回折
効率が高く波長選択性の強いリップマン型などの体積位
相型ホログラムが好ましいが、その他のホログラムも利
用できる。エンボス型のホログラムを用いれば金属反射
膜の光沢を活かした表現が可能となる。また、レインボ
ー型ホログラムを用いれば見る位置により色の変わるカ
ラフルな広告表示体が得られる。
【0026】本発明で用いるホログラムに広告内容を記
録する方法は、一般的な拡散性のホログラム作成方法を
利用できる。2次元パターンを記録する場合は、特定の
パターン(商品名、ロゴマークや絵柄)の遮光マスクを
通した拡散光を物体光として露光したり、あるいはレー
ザ露光の前に非可干渉性の光で不要部分を予め感光させ
感度を失わせてから、拡散させたレーザ光を物体光とし
て露光することにより、特定パターンのホログラムを作
製することができる。レーザ光を拡散させる方法として
は、すりガラスなどの透過型拡散体を透過させる方法
や、再帰性反射シートなどの反射拡散体で反射させる方
法を例示できる。また、そうして露光したホログラムを
マスターホログラムとして利用しレプリカホログラムを
作製する。大型あるいは長尺のホログラム作製する場
合、ホログラム全面にレーザ光を広げるとレーザ光パワ
ーが小さくなりホログラムを完全に露光することが困難
となるので、ホログラムに対しレーザービームをスキャ
ンするか、レーザビームを固定し長尺のフィルム状のホ
ログラム感光材料を動かして露光してもよい。
【0027】以下に、拡散性のホログラムをマスターホ
ログラムとして利用しレプリカホログラムを作製する工
程を説明する。図6は本発明で用いるレプリカホログラ
ム作製時の露光系を示す概念図、図7は図6の集光レン
ズ及び回転ミラーの光学系を示す要部拡大図である。レ
ーザ装置40から発したレーザ光41をミラー42によ
り適宜導いた後、スペーシャルフィルター43により球
面波とし、コリメートレンズ44で平行光化したのち集
光レンズ45により、ステップモータ駆動の回転ミラー
46の回転中心に集光する。
【0028】図7に示すように、集光レンズ45は焦点
距離fa(例えば、600mm)、fb(例えば、75
mm)の2つのシリンドリカルレンズ45a,45bよ
りなる。これにより集光された光は回転ミラーにより反
射され縦横(Lb,La)比8:1に伸びた線状の発散
光48となり、ホログラム感光材料50(図6参照)に
照射される。ホログラム感光材料50を透過した光48
はその背後に配置された拡散性のマスターホログラム4
9により反射回折され、逆方向に進み再びホログラム感
光材料50に照射される。拡散性のマスターホログラム
には商品名などの2次元パターンを記録したものを用い
る。これら照射光と反射光とが干渉することにより反射
型のホログラムが記録できる。回転ミラー46を回転軸
47の周りに回転させることにより、線状の発散光48
をホログラム感光材料上をスキャンし、ホログラム全面
を露光することができる。ホログラムのサイズとして
は、200×500mmや、これよりも小型もしくは大
型のサイズも作製可能である。このホログラム作製光源
としては、Arイオンレーザ、Krイオンレーザ、色素
レーザ、半導体レーザ励起の固体第2高調波レーザなど
を使用できる。
【0029】ホログラム材料としてはフォトポリマー、
重クロム酸ゼラチン、銀塩系材料、フォトレジストなど
が利用できる。耐久性が高く量産性に優れるフォトポリ
マーが好ましく使用できる。また、透明性の高い材料を
用いれば、内部の商品サンプルなどとホログラムによる
広告表示を同時に見ることができる。ホログラム広告表
示体の形態は、フィルム状のホログラムを自動販売機や
商品陳列ケースの本体部や透明パネルなどに貼り付ける
形態を例示できる。あるいはホログラムの保護の点に鑑
み透明基板2枚の間に挟み込んで封止してもよい。例え
ば、2枚のガラスの間にポリビニルブチラールなどの中
間膜を介して貼り合わせたいわゆる合わせガラス構造と
してもよい。透明基板や透明パネルは材質は、ガラスを
用いれば高い透明性と耐久性が得られる。また、アクリ
ルやポリカーボネートなど樹脂基板を用いれば軽量化が
実現できる。基板とホログラムを貼り付ける接着剤や粘
着剤は、必要な強度で接着し長期信頼性を確保できるも
のが好ましい。透明性が高く散乱性の少ないものが、光
の損失が少ないため特に好ましい。
【0030】ホログラム再生用の光源としては、ハロゲ
ンランプなどのランプ類を例示できる。これは点光源に
近いため、奥行きのある3次元物体を記録したホログラ
ムの再生に適している。また、蛍光灯などの線状光源も
また好ましく利用できる。これは、横長のホログラムの
再生に適しており、消費電力が小さいという利点もあ
る。その他の光源として発光ダイオードや半導体レーザ
など様々な光源を例示できる。
【0031】以上の説明は自動販売機を例に記したが、
商品陳列ケースなどでも同様の効果が得られる。例え
ば、商品陳列と冷蔵を兼ねた商品陳列ケースは、透明ガ
ラスを備えて内部の商品を透視することができ、また開
閉により商品の取り出しが可能な前面扉を有する。断熱
効果を高めるため2重構造となっていたり、結露による
曇りを取るためガラス板に透明導電膜を形成したものも
ある。これらのガラス面に上述のホログラム広告表示体
を配することもできる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、拡散性のホログラムを
用いて広告表示体とすることにより、2次元パターンや
3次元像を記録したホログラムを再生して、従来にない
斬新な見え方の広告表示体を実現することができ、その
拡散性により広い視認角度を得て、観察者の視認性を高
められる。また、回折方向とその視野角を文字や図柄に
よって変えることで、観察者の位置により視認できる文
字や図柄を変えることができ、1つのホログラム広告表
示体に複数の機能を持たせることができる。そして、こ
のような拡散性のホログラムと塗料や印刷による表示体
とを組み合わせることで、従来の印刷による表示に加
え、ホログラムによる光る表示が加わって、新しい視覚
効果を生み、ホログラムの観察範囲を制限すれば、特定
の範囲でホログラムの表示が急に見えるようになるので
アイキャッチ効果を向上できる。さらに、外部光源や内
部照明用光源を利用すれば、ホログラム専用の再生光源
を必要としないため、消費電力を低減することができ
る。また、薄型であるためスペースを取らずコンパクト
な広告表示体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるホログラム広
告表示体を配した自動販売機の模式図である。
【図2】図1の自動販売機の要部断面図である。
【図3】本発明に係わる第2の実施の形態であるホログ
ラム広告表示体を備えた自動販売機の断面図である。
【図4】本発明に係わる更に第3の実施の形態であるホ
ログラム広告表示体を備えた自動販売機の斜視図であ
る。
【図5】本発明に係わる更に第4の実施の形態であるホ
ログラム広告表示体を備えた自動販売機の側面図であ
る。
【図6】本発明で用いるレプリカホログラム作製時の露
光系を示す概念図である。
【図7】図6の集光レンズ及び回転ミラーの光学系を示
す要部拡大図である
【符号の説明】
1:自動販売機 2:商品サンプル 3:透明パネル 10a,10b,10c,10d,10e:ホログラム
広告表示体 11L,11C,11R:再生された広告内容の像 20:照明 21:直接透過光 30:外部光源 31:表面反射光 100:観察者 La,Lb:線状発散光

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】展示用ケースに設置される広告表示体であ
    って、展示用ケースの被観察面に備えられ、文字および
    図柄の少なくともいずれかが記録された拡散性のホログ
    ラムであることを特徴とする広告表示体。
  2. 【請求項2】前記拡散性のホログラムには複数の文字お
    よび図柄の少なくともいずれかに対して異なる視野角及
    び回折方向が予め設定されている請求項1に記載の広告
    表示体。
  3. 【請求項3】前記拡散性のホログラムが塗料または印刷
    による表示体と組み合わされている請求項1または2に
    記載の広告表示体。
  4. 【請求項4】前記展示用ケースにホログラム再生用の光
    源が配設されている請求項1,2または3に記載の広告
    表示体。
JP11122465A 1999-04-28 1999-04-28 ホログラムを用いた広告表示体 Pending JP2000315065A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004213238A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Japan Tobacco Inc 広告調査システム
JP2011090077A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Kyodo Printing Co Ltd 表示具及びそれを備えた展示台
CN103767407A (zh) * 2014-01-10 2014-05-07 澳柯玛股份有限公司 一种立式展示柜门及展示柜
JP2017148099A (ja) * 2016-02-22 2017-08-31 株式会社びーんず研究所 化粧品類の可搬式店舗

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